どんな時もwifi は僕のライフスタイルにあったものです

2019年3月に日本に12年ぶりに戻ってくる。新居探しとともにネット契約。色々探したんだけど、持ち運びも便利で使い放題、海外でも使えるという僕のライフスタイルに一番あっているどんな時もwifiを選びました

 

携帯電話もSIMフリーのフリーテルを使い1000円で済ませている僕は大手キャリアのwifiサービスよりこっちがよくて気に入ってます。

 

YuzMuseum@Shanghai RAIN ROOM By RANDOM INTERNATIONAL

上海には芸術区がいくつかある。ここ西岸芸術区はまさに開発&整備の真っただ中。ここ最近、いろいろな美術館が競うようにOpenし、綺麗な公園が整備され始めている。

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その西岸地区にあるYuzMuseum (余德耀美术馆) はインドネシア人華僑であるBudiTekさんが2014年5月にOpenした美術館。建物は日本人建築家の藤本荘介さんが設計し、もともと飛行機の格納庫を改造したものです。「華僑のお金持ちが美術館をOpenする」あまりの自分との次元の違いに言葉を失います。

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今回はRANDOM INTERNATIONALというロンドンのアーチストグループが手掛けたRAIN ROOM特別展が開催されていた。NY近代美術館[MoMA]で9時間待ちという歴代最大級の人気を誇ったインスタレーションで、アジア初上陸だそうです。BON JOVIは直前キャンセルで中国に来なかったけど、現代アートはやっぱり中国にも来るのだと素直に感激。(BONJOVIキャンセル理由は未公開)

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詳しい解説はこちらにお任せします。

僕が行った日で1時間待ちで大盛況。ダフ屋も出てましたし、外国人も結構いました。注目度の高さがうかがえます。

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実際に部屋に入ってみた。やはり「すごい」「面白い」「今までにはない体験」天井にセンサが張り巡らされ、人が通るとそこだけ雨がやむ仕組みになっている。恐る恐る歩いてみると、それに合わせ雨が止まっていく。そして通り過ぎたところから雨がまた降っていく。なんとも不思議な感覚。たまに壊れているのか、雨が止まらず、洋服にちょっと水が跳ねるところも愛嬌だ。WEB記事にも書いてあったが、「雨以外の要素はできるだけシンプル」という構図も素晴らしい。思わず上を見て、雨が止まったことを確認して歩いてしまう、、、こんなアートが手軽にみられることに感動です。

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天井を見上げて撮影

 

この地域から5分も歩けばまだまだ開発&整備中で建設中のビルが立ち並んでいます。「中国経済が鈍化」の言葉がメディアを賑わしている昨今です。それでも、まだまだ建設は続いている様子です。どこまで発展するのだろうか?

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美術館のHP

余德耀美术馆 | Yuz Museum Shanghai

 

 

ARTOEL@Jakarta

Jakartaでなんか現代アートないかな?とNet検索してみたところ、ARTOTELというホテルがあることが判った。ARTOTELはArt‘Hotelを一つにまとめたものでART+HOTELのこと。とっても気になり、どうしても見たいな~思う気持ちを抑えきれず行ってみることに。

場所はJakarta一番の中心地GrandCentralから歩いて10分程度行ける距離。暑い夏だとこの距離でも歩く気をなくしてしますが、そこは何とか頑張り到着!!他のHOTELとはちょっと違う、ARTで彩られた外観と色使いが印象的で「へーこんなHOTELも、やっぱりあるんだ」という感じだ。

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ここは『インドネシア建築家AbodayとグラフティアーチストDarbotzがコラボしてできたHOTEL』であるとのこと。グラフティアーチスト?にわか現代アートファンの僕にそれが何か判らなったのでさっそく調べてみた。そうか、よく海外で地下鉄の壁や、消火栓などにスプレー等で書かれているあのPOPな感じ絵のことを言うことなのかと納得。確かにHOTELの外装はサーフボードをモチーフにした「グラフティ」が描かれている。

 

Net検索して出てきた、こちらのサイトで、現地事情、アート、建築をいろいろと勉強させていただきました。盛りだくさんの情報で感動します。

ホテル予約サイト、BookingCOMに非常にきれいに写真が掲載されている

HOTELの中に入ってみた。ジャカルタにしてはセキュリティも厳しくなく「満面の笑顔」で警備の方がドアを開け迎え入れてくれた。2Fにはギャラリーがあり、現代アーチストのオブジェ、絵が多数展示されている。

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このHOTELは間違いなく「現代アートに沸く東南アジア」を体現できる場所の一つです。

著しい経済成長を遂げる東南アジアで、盛り上がりを見せる現代アート。今、現地では何が起きているのか。

現代アートに沸く東南アジア 主役狙うシンガポール :日本経済新聞

 

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三輪Taxi「BAJAJ」近距離移動には便利な乗り物です。 

798芸術区@北京

中国現代アートの勢いがとまらない。この国はプロパガンダ的メッセージをNetに書き込んだり書籍出版したら検閲でひっかかり、あとで面倒な結末が待っていることが多い。でもそんなメッセージを文字ではなく美術や芸術で上手に表現できたら、「お咎め」されるようなことも少ない。そこには「表現の自由」が存在する。そんなことも魅力の一つなのではないかなと最近感じている。

「美術の五輪」でも注目 アジアの現代アートが台頭 :日本経済新聞

アジアの現代美術のうねりは大きい。牽引(けんいん)しているのが経済成長の著しい中国であるのは、当然とも言えるだろう。年間の取引額が3兆円にも及ぶと報じられる中国の美術市場では、現代作家の作品も多く取引され、日本円換算で1点が1億円を超える落札もざらにあるという。金ばかりが美術を育てる要件ではないが、活性化した市場経済の中で才能が芽吹くのは自然の理だ 

そんな中国現代アートの中心地、今では観光地としても有名な北京798芸術区を散歩してきました。ここは廃工場に出来たアートスポットで、ふらっと寄るには、規模が大きく中国という国のスケールサイズを感じずにはいられない場所です。

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UCCA:ユーレンス現代美術センタは、798芸術区で2007年に開館した北京現代アートの中心的な場所だ。スイスのガイ・アンド・ミリアム・ユーレンス財団が運営し、ベルギー出身のギー&ミリアム・ユランス夫妻が収集した中国現代美術作品の展示を中心に、企画展、セミナーなどが開催されている。館内を自由に撮影できる自由な雰囲気があるのも魅力の一つである。

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南アフリカの美術家 WILLIAM KENTRIDGEさんの「Notes Towards a Model Opera」企画展が開催されていた。

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ウィリアム・ケントリッジ (William Kentridge)

南アフリカ / 1955年4月28日
美術家

「素描とアニメーション等を融合させた新しい表現メディアを創出し、独自の世界を切り拓いた芸術家」 素描という伝統的技法をアニメーションやビデオ・プロジェクション等の多様なメディアの中に展開させながら、諸メディアが重層的に融合する現代的な新しい表現メディアを創り出し、社会と人間存在に対する深い洞察を豊かなポエジーをもって表現する独自の世界を創始した。稲盛財団」

 

今回の企画展では、この素描をコマ撮りにした「動くドローイング」と呼ばれる手描きアニメーション・フィルムで、2つの作品が上映されていた

一つ目は2002年に制作され、京都国際現代芸術祭でも放映された「The Refusal of Time」。ハーバード大学で歴史を研究するPeter Galisonさんとの会話から思いつき、南アフリカの作曲家Phillip Millerさんが音楽制作し、南アフリカDancerのData Maslioさんとのコラボで生まれた作品である。作品の内容より、木炭とパステルで描いたドローイングを部分的に描き直しながら、その変化を1コマ毎に撮影する気の遠くなるような作業を、本当に長い時間をかけてコツコツと作り上げ、それを5チャンネルのビデオで放映するこの作品の存在感に圧倒されてしまった。

世界に衝撃を与えた、ウィリアム・ケントリッジ「時間の抵抗」が京都にやってくる! | News&Topics | Pen Online

時間に関する考察は人それぞれ。この映像を制作するのにかかった「時間の長さ」と「根気」に感服です。

 

もう一つはこの企画展のために新しく作られた10分程のフィルム「Notes Towards a Model Opera」。1950年代のヨハネスブルグでのコロニアル政策、上海文化大革命、1871年パリ、血の一週間を連想させる3か所の地図を背景に、革命を連想させる旗をもって踊る黒人女性ダンサー。世界が現代化してく過程でこのような歴史的事実があったこと表現しているのであろう。このような映像がここ中国北京で上映できることがすごいことなんだろうな。いつか日本のどこかの現代美術際とかで、この映像が見れる日が来るのかな。

 

 WILLIAM KENTRIDGEさんは南アフリカ出身。人種差別政策アパルトヘイトに対する抗議の意味もあり、白黒タッチの絵を描くことが多いとのことです。

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UCCA以外にも北京798芸術区は本当に沢山のギャラリースペースがある。昔に比べればかなり「俗化した」との話をよく聞く。確かに、そんなに大したギャラリーでもないのにお金を取ったり、その割には展示内容がお粗末だったりするのも見受けられるので、そう感じることも多いのも事実。商売になるとわかると、皆がよってたかってやり始める、だから俗化する。でもそんなことはある意味海外では当たり前。すべては自己責任で自分の直感を信じ、様々なハプニングを楽しめるくらいの気持ちで、良さげなギャラリーに突撃してみてるのが良いのかなと思う。現代アートを広い心をもって受け入れながら散歩できることができたら、ここはきっといい場所だと思います。

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中央美術学院@北京

前から気になっていた、「中国で最も権威がある著名な美術大学」と言われる、中央美術学院へ行ってきました。場所は北京四環路近く、あの798芸術区からも遠くはない距離です。この大学への入学は難しくなんと、90%受験者が不合格になるとのことです。

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中央美術院にある美術館は、日本人の磯崎新が設計した六階建ての非常にスケールが大きい建物です(最近「スケール大きい」という言葉を連発気味)入場券を15元で購入すると作品が閲覧できる。今回は3つの展覧会が同時に開催されていた。

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美術大学の美術館だけのことはあり、印象的な絵画が沢山あった。特にいいなと思ったのは、やっぱり中国的な「水墨画チックな絵画」かな(カラーで墨一色ではないので水墨画とは言わないのかもしれないけど、詳しいジャンル分けができずごめんなさい)

ここに描かれている「黄山」は中国安徽省にある有名な景勝地で、幻想的な山として中国人なら誰でも知っています。この絵画は「当たり前の幻想さ」を見事に表現しています。素晴らしい。

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現代アート系でも沢山の絵画があった。ここ最近はこのようなシンプルな構図に惹かれれる。窓から先の風景が、確かに中国によく見るありふれた風景が見事に描かれている。こんな「今の中国らしさ」を感じれるところも魅力なのかなと思う。

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POP的な絵画も多数の絵画が展示されている

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この作品、すごい簡単に描いているように見えます。でもいざ描くと本当に難しいんだろうな。

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この大学は立派な日本語のHPもあります。人口大国中国で、最難関の芸術大学に入学し勉強ができる「芸術エリート」ってきっとすごいんでしょうね。

学校概況中央美術学院について-中央美术学院

中央美術学院は中国の首都・北京市に位置し、中国の歴史、文化の粋が集まる、芸術に溢れた場所として、世界レベルの芸術環境をそなえた美術大学です。これまで、現代中国の芸術教育をリードする学院として、開校以来90年にわたり多くのすぐれた芸術人材を育ててきました。中央美術学院は、中国芸術を理解したい、中国芸術創作の雰囲気を感じたい、また、芸術の創造に身を置くひとたちに、完璧な環境を提供しています。

中央美術学院には造型学院、中国画学院、設計学院、建築学院、人文学院、都市設計学院の六つの専門学院が設置され、さらに継続教育学院と附属美術高校が併設されています。中央美術学院には充実した図書館、美術館、芸術工作室などの施設があります。また、『美術研究』、『世界美術』の二つの国家一類学術刊行物を編集、出版、発行しています。

中央美術学院は常に人材育成を根本任務として、芸術エリート人材の教育に力を入れ、学院の規模を適宜発展させ、学術性、実験性、実践性と多学科の総合発展という現代美術教育モデルを推進しています。

美術館のHP(中国/英語)

Overview | CAFA Art Museum

The Museum of Modern Art@Toyama 2015/9

友人に会いに富山へ立ち寄る。駅に到着し観光Mapを見ると「富山県近代美術館」があると知り、さっそく行ってみることに!!「戦後70年、無言館展」が開催されていた。

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富山県立近代美術館 | The Museum of Modern Art, Toyama

「無言館」は、作家の窪島誠一郎氏により、信濃デッサン館の分館として1997年長野県上田市に開館した美術館です。小説家の水上勉氏のご子息の窪島氏が、出征経験をもつ画家の野見山暁治氏とともに全国を回り、第二次世界大戦中、志半ばで戦場に散った画学生たちの遺した日本画や洋画、イーゼルなどの愛用品を収集し展示しています。本展では、「無言館」の所蔵作品の中から、絵筆を銃にかえなければならなかった画学生たちの遺作、遺品約150点を紹介します。戦後70年たった今、生還できることを願い、故郷の風景や愛する人たちを描いた作品は、私たちの心に、生きることの尊さを無言で語りかけます。

戦争画が最近注目されつつあるという記事は以前に読んだことがある。それは生々しい戦場が書かれた絵。しかし今回展示されているのは、戦争中に美術を好きだった兵士が描いた「普通の絵画」である。風景、人物、リアリズム的なもの、、、沢山のアートがそこにはあった。いろいろな葛藤がある戦場で素朴に絵を描くことに没頭した書き上げることは、ある意味今の現実からちょっと目をそらすことができる貴重な時間だったのだろう。絵をかくことで救われた気持ち、、、美術を専攻し絵を描きたいと思いながらも戦争に行かなくてはいけない運命だった画学生が70年前にいた。その画学生は、画材、絵の具も少ない戦場で束の間の幸せを絵を描くことでかみしめていた。人は亡くなっても、その魂や思いは芸術作品として残っていくモノなんだなと改めて実感。 いまでも画学生兵士が描いた作品の収集活動が続いているそうです。

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二階の常設展は、ロートレック、ピカソ、ルオーなどの絵が飾られていた。近代絵画でここまで作品がそろっているのは素晴らしい!!

常設I | 常設展 | 富山県立近代美術館

たまたま、北日本新聞の文化部の人が取材に来ていた様で、声をかけていただけた。こんな平日に、美術館に来ているのはご老人ばかりな中、自分のことがちょっと目立ったのかもしれない。僕は自分なりの感想を話させてもらった。名刺をいただいたが、文化部の方だった。そうか新聞文化面はこういう取材でできているんだな。

いつも感じてしまうことだけど、日本の美術館を観るどうしても、自由が少ない印象がある。シーンと静かで、自由に写真撮影できない。気になった絵、彼らが残した画材、絵の具などや写真におさめあとで見たい気持ちになったけど残念。と、文句を言っても仕方ない、もっと「気軽に」アートが見れる日が来ますように!

 夜は、満寿泉、立山の日本酒をおいしくいただく。富山は空気が綺麗で水がおいしい自然に恵まれた街でした。

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草場地芸術区@Beijing 2015/08

今や中国は世界有数IT立国。このVARTというアプリがあれば、近くのギャラリーで何をやっているのかがすぐにわかり、音声解説までついてる。美術館で有料、無料で借りることができる、あの「解説レコーダ」がスマホとネットがあれば不要で、さらに家でも復習ができるという優れものだ。

iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 VART 私人美术馆 - 全球博物馆艺术展览作品导览

今回、北京の草場地芸術区のギャラリーで個展、その先のスタジオで太宰写真展やっていることが判りさっそく行ってきた。

草場地芸術区は、北京市内から空港へ向かう高速と五環路が交わる場所に位置し、Downtownから車で15分ほど。いままで何度も空港へ向かう車の中から「このあたりのはずだよね~」と気になり、行きたいと思っていた場所。宿泊ホテルにレンタサイクルがあったので、スマホ地図を片手に、ブレーキの利きが悪く、おしりが固い自転車を操りながらの小旅行だった。

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周りはローカルな場所に突然現れる煉瓦つくりの建物。スマホ地図がないと、ギャラリーがどこかも判らなければ、たどり着いても、この中のでどこにギャラリースペースであるかも判りにくい。外から見ると、やっているのかやっていないのかも判らない。でもギャラリーの中では沢山の展示がされている。見る人が見てくれればいいという感覚。今や一大観光地となった798芸術区に比べると「静か」で「俗化してなく」すべてにおいて真逆だった。

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<<灰色レンガのギャラリー群>>    <<赤色レンガのギャラリー群>>

798の家賃が高騰してきたこともあり、新しいアートスペースはこちらの草場地芸術区へ作られることが多くなってきたとのこと。この建物は政府が作ったのだろうか?それとも民間なのだろうか?こんな「どLocalな場所」にいきなりこのような現代アート向けの箱をボンと立ててしまう中国Powerはすごさを実感。

北京オリンピックで「鳥の巣」などをデザインした艾未未のギャラリーがあることでも有名な場所であるそうだ。中国はアートと政治は紙一重。

艾未未 - Wikipedia

2000年には馮博一、華天雪とともにグループ展「不合作方式 Fuck Off」をキュレーション(企画)し、上海ビエンナーレにぶつけるように上海市内で開催した[10]。この展覧会は、肉体を酷使するパフォーマンスアーティストのみならず、人間の本物の死体を用いた作品を作るアーティストまでが登場する激しいものであった。

同じ2000年に、艾未未は北京北東郊外の大山子芸術区の近くに草場地芸術区(Caochangdi)を作り、そこに移転した[11]。これは新築の倉庫風の建物や再利用した古い倉庫にアトリエギャラリーなどを集積させた地域で、彼も自らのスタジオ「REAL/FAKE」をここに開いている。2011年4月に北京空港で勾留されたが、同年6月に保釈された[12]

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その後、自転車をさらにこぎ五環路を超えて、三影堂撮影芸術中心へ。ここは中国初の写真、映像専門の民間アートセンタだそうで2007年に設立されそうだ。

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ギャラリーの一つで、森山大道の太宰治写真展がやっていた。実は写真はあまり自分の中で上手ではなく、興味も薄いほうだ。でも、中国北京で彼の作品がお目にかかれたことは感慨深い。逆言えば今の自分にはそれしか感想が言えない。

森山大道が太宰治をオマージュした写真展「DAZAI」を開催、最新写真集のサイン会も | ニュース - ファッションプレス

日本で東京・神宮前のアートスペース“AM”で2014年12月に開催された写真展を、ここ北京でも開催している様子だ。最近、日本で見た企画展を中国でも開催されることがあることを知り、ひそかに感動したのを思い出した。世界はアートでつながっていて、国境はないこと改めて実感。

Pompidou Centre @Paris 2015/06

Pompidou!! 上海当代美術館でお目にかかったRenzoPiano氏が設計した有名な建物。これができたのは1970年代。この時代に彩色されたむき出しのパイプとガラスで美術館を作ることを決断した、シャルルドゴール政権のPompidou首相にまずは脱帽。なんでも新しいことをやるには反対勢力があるはず。そこで「自分の意志を曲げず」「みんなの協力を得ながら」ここまでのモノを作り上げた人達がいることに非常に感銘!!どんな思いでPJが進んでいったのだろう?きっとすごい情熱を持っていたに違いない。自分の名前がついた美術館が開けるなんて素敵なことですよね。

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今回は、Le CorbusierとMona Hatoum の展示。

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ル・コルビュジエは、スイス人。フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエとともに、近代建築の三大巨匠の一人と言われる、建築知らなくても、この人の名前を知っている人は多いはず。今回、彼の書いた絵画やデッサンを初めて見た。実はそれが素晴らしくクオリティが高いことに感動!これって単純なことだけど結構感激する。迫力ある!ある意味、建築家がデッサンうまいことは当たり前だ、でもその当たり前を知れたこと、とっても新しい発見だった。どんなことも一緒で、才能も大事だけど、本人の努力の方がもっと大事なんじゃないかなと。

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あとでネットで調べたら、日本にも、彼が設計した建物が沢山あることがわかった。パリでのルコビジェとの出会いに乾杯!!

 モナ・ハトゥームは、ベイルートで生まれの女性アーチスト。1975年たまたまロンドンにいた際にレバノンで市民戦争が起き、そのままロンドンに亡命することになったという運命を持つ。いろいろな表現方法で世界地図を表しているところが、世界で仕事をしたいと思っている僕とシンクロできる部分がある。こういうデザインって簡単なようで難しい。そしてできない。彼女はそれができるところが素晴らしいのかも

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 実は金沢21世紀美術館にも彼女の作品があるらしい。また行って見てみたい気持ちに。こんな風に学びの連鎖が広がり、現代アートつながりでこんな経験ができたこと感謝!! 

 

 一通り見学をした思ったことがある。それは、最近にできたのと、中国という国家がお金があることが理由で、行政が運営しなんでもほぼ無料で見ることができる上海当代美術館が一番世界でお得な現代アート美術館ではないかということ。

決して金沢21世紀、パリポンピドーを否定しているのではない。世界第2位の経済大国になった中国の美術館についている予算のすごさに感服した。芸術の都Parisで中国のことを考える自分って何だろうと思う反面、世界が動いていることを実感しました。

 

Good bye Banania! Adieu Banania! @Sanlis(France) 2015/06

 BANANIAはFranceなら誰でも知っているココア飲料である。この粉末が入っている缶には大きな歴史があるようだ。左は今売られているもの。右は私の友人の家(@Sanlis)に大切に保存されている歴史のある缶

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右側の缶はフランスアンティークとしてオークションなどでも売られているものでマニアには人気があるらしい。民族帽をかぶった黒人紳士(Bananiaおじさん)と「Y'a bon..」という言葉が書かれている。このデザインとこの言葉が「colonisation 植民地政策を連想させるもの」と物言いがついたらしい。で、デザインが変更され左のようなモノに落ち着いたようだ。Y'a bonはフランスへ移住してきた黒人がよく使っていたSeBonの方言のようなものであるとのこと。

過去の植民地政策について考えるきっかけをもらえ、歴史がまた一つ学べたBananiaおじさんとの出会いに感謝

 

Banania - Wikipedia, the free encyclopedia

Banania is a popular chocolate drink found most widely distributed in France. It is made from cocoa, banana flour, cereals, honey and sugar. There are two types of Banania available in French supermarkets: 'traditional' which must be cooked with milk for 10 minutes, and 'instant' which can be prepared in similar fashion to Nesquik.

 

Sanlis@France 2015/06

シャルルドゴール空港から北へ、平坦でのどかな畑地帯を20分も車で走り抜けると、城壁に囲まれた、由緒正しい、中世の街Sanlisに到着する。

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この街はパリとは全く違い、非常にゆったりとした時間が流れて、今まで感じたことがない「雰囲気」があるように感じた。この雰囲気、最初何かわからなかった。なんだろう???ちょっと歩きながら考えてみた。歩いているうちに「なんとなく」見えてきた。そうだこの街は、ゴッホが描いた南フランスの風景と同じ黄色い面影があるんじゃないかなと。もしかしたら、本当の南フランスの街はこことは全然違う風景かもしれないけど。フランス=Parisだけど、Pairs以外の街の魅力はこの静けさ、黄色、にあるのかなと思った。

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フランスは移民を受け入れてきた国、パリには意外と沢山のタイプの人が住んでいる。ここSanlisは、いろいろな人があえて来ないように、公共交通機関はバスだけである。(かつては鉄道もあったようだが廃止)。フランスで訪問した城壁の街は交通機関を制限することでその伝統を守っている由緒正しい街でした

 

Renzo Piano Building workshop @上海Power Station of ART 2015/04

上海ビエンナーレの幕が閉じたと思ったらさっそくの新企画が開始!!イタリア人建築家で、パリのポンピドゥー・センター、関西空港などのデザインも手がけたこともあるRenzo Piano氏のワークショップである。

現代コンクリート建築の凄さとに最近ちょっとだけ気がつき始めた。それはゴシック建築とは全くと言っていいほど違う。でもなぜか共存できている部分もある。なんでだろう?

全然わからないけど、それは「構想力のダイナミックさ」にあるんじゃないかなと思った。

色々なラフスケッチがあった。簡単に書いてるけど、本当に上手に縮尺をとらえている。そんなコンテと構想力に脱帽でした。

非常に大盛況だった様子で、中に入るまでに45分ほど待った。待っている時間が大変だろうと、美術館の人は椅子を持ってきてくれ並べてくれた。なんと配慮が行き届いていること!私の友人が行ったときは3時間待ちだったらしい。こんなワークショップを企画、運営し、無料で見せてしまう中国のPower Station of ART に感服しました。凄いことですね。

 

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LONG Museum@Shanghai 2015/03

上海での新オープン美術館でアジアの勢いを知る。経済発展が著しい中国では、文化的な発展も期待されている。アジアでの現代美術の受容の成熟を象徴する個人コレクターによる美術館が注目を集まっている。

こんな記事を雑誌で見かけたので、ある晴れた日に行ってきました。建物は見事なコンクリート建築。かつてはこのあたりは港で、鉄道の引き込み線路や石灰用の漏斗がそのまま残っている。廃工場の面影を残しながら、モダン建築を組み合わせていくのが今の「はやり」なのかな

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 美術館のオーナーはお金持ちな中国人コレクターの劉益謙、王薇夫妻。今、このようなプライベート美術館がはやっているらしい。そこには現代アートから伝統的な絵画まで様々な美術品が展示されていた。

明清の時代の中国風水画がたくさん展示されていた。中国美術の奥深さと歴史の長さを垣間見ることができ、「当時の世界最先端は芸術これなのかな」と感じることができた。単色でここまでの絵がかき上げることができることは単純にすごいの一言。

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20世紀に入ってからの中国絵画の展示があった。1930年代の油絵。その中でピカイチなのは、常玉さん(1901-1966)の「紅色女子」。非常に「おしゃれ」で「存在感」を感じる絵画だ。こんな絵画をかけるということは、きっと当時の上海はかなりのモダン都市だったのかなと思う(今でもモダンだけど)

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 中国現代アートで有名な徐震さんの作品が展示されていた。これを見てどんな感想を言ったらよいのか、なんとも言えないけど、自由な表現ができるような国になったことは事実でこのような作品がどんどんと増えていっているのだなと改めて思った。 

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 中国現代美術のさらなる進化と発展を応援します。

10 th Shanghai Biennale 2015/03

 2015/03

ModernARTの祭典、Shanghai Biennaleが2014年11月から2015年3月まで、上海当代芸術館で開催されている。1996年から始まっている上海Biennale,今年で10回目となるそうだ。今回のテーマは"Social Factory"

20世紀の近代化によって、社会がどのように変わってきたのか?今後、社会はどのように変わっていくべきか?などを現代アートの観点で表現している。

地下鉄を降りて、会場に向かうまでの思ったことは、上海ってモダンアートの街なんだなということ。アートというよりは建築かもしれないけど。このあたりはSDC(Shanghai Desgin Center)としてアート系の事務所があった。

会場の「上海当代芸術館」は、その昔、清の時代にここに中国初の発電所(どんな発電所か興味あります:今度調べてみよう!)が建築されたこがスタートとなり、2005年まで使われ、2010年の上海万博ではパビリオンとして使われ、2012年よりモダンアートの拠点としてスタートしたそうだ。

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右側の、候俊明さんの「AsianFather」という作品が気になった。最近、木を描いた絵を見ることが多く、枝や葉っぱの描き方を注目しているのだけど、これを見たとき、木の幹からたどって見ていったら、鳥にたどり着いたことにびっくりする反目、そういう表現の仕方があるんだなと思ったりした。中国は昔から水墨画がある。これはこのテイストを生かしながらも、それを現代風に表現した感じがいけてるのかなと思った。

左は、白壁+黒電話で表現されたアート。受話器からは昔の中国歌謡曲が聞こえてくる。Liu Ding 刘鼎さんの作品。会場の中で一番存在感あったオブジェだったかな。電話となると必ず受話器を上げて聞いてみたくなる。そこに伝えたいメッセージを流す。これって単純だけどすごいことだなと感じた。

 

 10回を記念し回顧展示コーナがあり歴代ポスターが展示されていた。

上海現代アートに歴史あり。これから「もっともっと」「どんどん」成熟していくのかな。

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ModernART@kanazawa 2015/03

2015/03 21世紀美術館

「日本で一番にぎやかな美術館」と言われるこの美術館、すべてが今までの美術館と違っていた。今までの美術館での美術鑑賞は「厳かな儀式」「見構えて挑む」というイメージ。ここは、180度変わった真逆の「市民の応接間」「市民の憩いの場」を見事に実現していた。

 

図書館が印象的。モダンアートのさまざまな本が置いてある。あんまり詳しくない自分にはどれもが新鮮。勉強になる。そして、ガラス張りの外に向かって、ゆっくり座って本が読め読書スペース。ガラス越しの外の変化が感じられた。日が照ったり、曇ったり、雨が降ったり、雪が降ったり。そんなことを感じながら読書ができる空間があること、なんとも素晴らしい。耳を澄ませば、託児所からは子供の泣き声、笑い声も聞こえてくる。そういうことも違和感がない。ここは美術館、そして図書室なのに。そんな場所があるって本当にすごいこと。

コンセプトを練上げ、実現し、10年も質が高いまま運営できている。そんなアート空間の脱帽。

 

Turel JAMES ; "Blue Plant SKY"

 

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ModernART@Shanghai 2015/03

2015/03

上海はあらゆるものが多方面に発展している。たくさんの新しいものが生まれている現代アートも御多分にもれず、かなりの勢いで成長している。その中の一つがRed townである

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昔数年前に、日本の現代アートで有名な方が訪問された時の感想は以下の通り。

  • キューレーションの意識はない
  • クオリティや洞察が感じられない
  • しかしすべてが現在美術と言える作品
  • 趣味判断を保留して多様性を受け入れればこうなる
  • 今のところ判断は保留したい

 

なんていうか「わからない」がもうちょっと発展し、もう一歩進めてみたとき「なんでこの人たちはこれを作ったのだろう?」「どんな背景(政治的含む)があるんだろう?」「何が言いたいのだろう?」と考えるきっかけをもらえた。

結局は、何か新しい視点があるはずで、それが何か判らないし理解できないこともあるけど、そこを感じられるようになりたいな、とも思った。

 人がだんだん豊になっていく。そんな中で新しい表現が生まれる。その中で現代アートが育っていく。ってことかな。今考えることができるのは、これくらい。

難しく考えるのはやめておこう。