全額支給奨学金 海外大学院留学プログラム Asian Peacebuilders Scholarship (APS)

元「国連平和大学 Asian Peacebuilders Schalrship (APS)」にいた学生のブログです。「日本一APSに詳しいブログ」を目指して、APS、海外大学院留学、フィリピン、コスタリカ生活など色々書き綴ってます。

【初めてこのブログに来られた方へ】国連平和大学「Asian Peacebuilders Scholarship (APS)」 12期生(修了しました!)

2017年12月11日、日本財団主催の「Asian Peacebuilders Scholarship (APS)」の第12期生として合格通知を頂きました(追記:2019年12月に修了しました)

既にご存知の方も多くいると思いますが、このプログラムはフィリピンにあるアテネオ・デ・マニラ大学(Ateneo de Manila University)とコスタリカにある国連平和大学(University for Peace)でそれぞれ修士号(MA: Master of Arts)がとれる約2年間のプログラムで、留学に係るほぼ全ての費用を支給してもらえます(詳細は下記参照)。 

 

第12期生の募集説明会開催時、私は青年海外協力隊としてアフリカにいたので参加できませんでしたが、第10期生募集の時に日本財団のビルに向かい説明会に参加したことがあります。

そこには100名を超える参加者を前に、APSを終えられたOB・OGの方たちがご自身のバックグラウンドや応募のきっかけ、またプログラム中の様子、そして現在の進路までいろいろとお話しされていました。

また、国連平和大学のプログラムコーディネーターの方も同席され、プログラムの詳細についても伺うことが出来ました。東京在住の方はAPSについて詳しく聞けるまたとないチャンスですので、ぜひ足を運んでみてください。

余談ですが、事務局の方に「これから2年間青年海外協力隊として活動して、その後にAPSを受けようと思っている」と話したところ、「今回の第10期で一旦プログラムの見直しを行うため、もしかしたら廃止や縮小があるかもしれない。可能であれば今回申し込んではどうか?」と言われ、結構深刻に受験しようかどうか悩みながら協力隊に参加した記憶があります。続いてて良かった…。

今回の受験までの間、これまでのAPS生の方たちブログにたくさん助けてもらいましたので、そのお礼を込めて「今後APSを受験してみたい」、「受験とまではいかないけれど、どんなプログラムなのか気になる」という方向けに、APSの受験から学生生活までをいろいろとご紹介できたらと思っています。

 


そんな目的でこのブログでは、

●APS(&他の海外大学院)出願にあたっての書類(志望理由書・推薦状・履歴書など)作成のヒント(随時更新)

●実際に出願に使った各種書類(志望理由書・推薦状・履歴書)、授業で執筆したエッセイのサンプル(随時更新)

APSプログラムの様子(フィリピン&コスタリカ生活など) (随時更新)

 

紛争解決・平和構築分野、また国際協力分野でのキャリアに関すること

(随時更新)

を、色々と書き溜めています。

 

どうぞよろしくお願いします!

 

 

APS 卒業プロジェクト関連情報(インタビュー&ポスター)

今回はAPS関連、卒業プロジェクトについてです。

ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、APSは修士論文を課す代わりに「卒業プロジェクト」の実施が修了要件となっています。詳細はぜひ別記事で紹介したいと思いますが、これはAPS生間で2〜5名のプロジェクトチームを作り、アジア各国(基本的にAPS生の出身国)で1〜2ヶ月程度の「プロジェクト」を実行する、というものです。

このプロジェクトは各期ごと、また各グループごと非常にバラエティに富んでおり、本当にビジネスとして成功しそうなもの、人道支援としてグラントが獲得できそうなものも多くありました。

 

今回はAPS12生がどんなプロジェクトを実施したのか、各プロジェクトチームのインタビュー動画と、各プロジェクトのポスターをご紹介します。

リンク先(アテネオ大学のホームページ)からインタビュー動画(YouTube)はこちら

 

ポスター(PDF)はこちらからダウンロードできます。ぜひ一度ご覧ください。

論文紹介:「国連平和大学の構想とその変遷」

 

今回は、国連平和大学で修士を取得された後、そのまま国連平和大学の博士課程に進学された(当時)浪指拓央さんが執筆された論文「国連平和大学の構想とその変遷」をご紹介します。本稿では、国連平和大学設立の歴史、当時国連平和大学で開設されていたコースの概要、そしてAPSプログラムの紹介など、国連平和大学の特徴をまとめていらっしゃいます。これから受験を目指される方は、志望理由書(Statement of Purpose)執筆にあたって色々とヒントとなる記述があるかもしれません。
 

浪指拓央(2016).「国連平和大学の構想とその変遷(The Concept of the University for Peace and its Transitions)」『立命館平和研究 : 立命館大学国際平和ミュージアム紀要』17号, pp.65-72.

 

リンク先から論文(PDF)がダウンロードできます。

 

 

APSを終えて国連JPOへ:修了生の紹介

 

今回は、APS修了生で国連のJPO(Junior Professional Officer)を経験された2名をご紹介します(JPO経験者はこのお2人だけ、という訳ではありません)。APS修了後、修了生はどんな進路に進んでいるのか気になる方はぜひ一度ご覧ください。
 

APSを終えて国連(JPO)へ

1 中村敏久さん<UN Womenジュネーブ事務所 緊急・人道支援部 プログラム分析官・JPO (防災・災害レジリアンス担当)>*肩書きは当時のものです。

 

2 内村江里さん<国際労働機関(ILO)ジュネーブ本部 部門別政策局 >*肩書きは当時のものです。

在外公館専門調査員受験者必見のFacebookページ

 

今回は、在外公館専門調査員を受験するに当たって、私がお世話になったFacebookページをご紹介します。既に多くの方がご存知かもしれませんが、まだ見たことがないという方は、専門調査員の試験対策に向けてぜひ一度ご覧ください。 
 

専門調査員を目指す方必見のFacebookページ

今でこそ専門調査員の方がご自身のブログで、試験等について詳細まで情報を紹介してくださっていますが(「専門調査員」で検索して頂くとすぐにヒットします)、私が専門調査員試験を受験した時は、試験に対する情報が少なく困っていました(それが私が専門調査員に関する記事を書いている理由でもあります)。実際に試験を受けた方のブログ等をこまめにチェックするしか方法がなかったのですが、今回ご紹介するFacebookページに出会い、一気に情報収集が可能となりました(実際に専門調査員として在外公館で勤務された方がページを立ち上げ、記事を投稿されいたようですが、最終投稿は2017年で止まってしまっています)。

Facebookページ「外務省専門調査員」

記事自体は新しいものではありませんが、書かれている内容は現在私が読んでも確かにと思うものも多くあります。試験対策だけでなく、これから専門調査員を目指される方、関心がある方はぜひ一度訪ねてみてください。


 

 

 

お知らせ:APS第15期生募集開始について

今回は、先日日本財団のウェブサイトでも発表がありました、APS第15期生募集についてです。ついにAPSプログラムも15年に突入するのですね…凄い。

 

Asian Peacebuilders Scholarship (APS)第15期生について

コロナウィルス流行の影響で中止ないし延期の可能性もありますが、関心のある方、ご都合のつく方はぜひ足を運んでみてください。修了生の皆さんも毎年登壇されていらっしゃるので、色々とお話が聞けるかと思います。

募集要項ですが、基本的に14期生募集の時と変更は無いようです。ただし、既にご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、アテネオ大学で取得できる学位が私の頃(国際政治学)とは変更になり、13期生以降は社会開発学(Master´s Degree in Transdisciplinary and Social Development )となっています。

出願締め切り日について

出願締め切りは、昨年同様今年も8月中旬(14日)となっています。しかし、推薦状等時間のかかりそうな書類に関しては早めの準備をお勧めします。

 

昨年12月、無事にAPSプログラムを晴れて修了しました(最後色々とドタバタでしたが)。実際に修了後、海外で今こうして平和構築に携わることができているのも、このプログラムに参加して色々と学ぶことが出来たからだと思っていますし、実際に国連機関の方と一緒に仕事をしたり、一国の国内情勢や外交問題を仕事として扱う上で、国連平和大学やアテネオ大学で学んだことは非常に役立っています(というよりも、もっと勉強しておけば良かったという反省です)。平和構築だけでなく、開発学、環境学を学びたい方にとっては(経済的な部分を含めて)とても良いプログラムだと思います。

 

また、日本人向けのAPSプログラムのホームページも完成しました(私が作った訳ではありませんが)!プログラムの概要、出願及び入学手続に関する情報、また修了生のその後についても掲載されていますので、これから応募を目指される方にとっては大変便利なものとなっています。ぜひ一度ご覧になってください。

なお、国連平和大学のホームページにも、APSの紹介ページ(英語)があります。

在外公館専門調査員の仕事とは?

前回の投稿から半年以上経ってしまい、久々の記事になりました。昨年の9月以降、 

1)専門調査員合格後の諸手続(健康診断等)

2)アテネオ大学の講義履修

3)グループプロジェクトの立案&実施

4)専門調査員赴任前研修(外務省本省)

5)任国赴任&在外公館業務開始

6)アテネオ大学卒業試験&APSプログラム修了

・・・

 

と、イベントだらけだったのに加え、私事で任国赴任に合わせ入籍することになり、本当にドタバタしておりました。通常、APSプログラムを修了してから就職…というのが自然な流れなのですが、私の場合、諸事情により修了前に赴任するすることとなってしまい、グループプロジェクト終了→すぐさま外務省で研修→すぐさま任国赴任となりました(通常は外務省での研修終了後、赴任まで若干余裕があります)。

そのためプロジェクトの報告会、最終試験は任国からフィリピンに戻っての参加(しかも最終試験の4科目中1科目落としてしまい、追試のため3回も戻ることに。おまけに修了式は在外公館での大型行事のため参加出来ず)となり、いろんな方にお世話に、迷惑をかけることになりました。フィリピンのお国柄(?)のおおらかさに救われました。 

今は任国での生活も落ち着き、業務にも慣れ、またコロナウィルス流行による外出禁止ないし自粛のため少し時間ができましたので(また2020年春募集も始まったものの、今回は募集説明会が中止されたので)、今回は先輩専門調査員の寄稿を参考に、「専門調査員の仕事とは?」について少しご紹介したいと思います。

【2020年春 専門調査員募集の詳細はこちらから(5月11日締切)】http://www.ihcsa.or.jp/zaigaikoukan/sencho-01/sencho-02/
 

専門調査員の仕事とは?(『東欧史研究』掲載随想より)

実際に専門調査員として在外公館で勤務をしてみて、他の公館の専門調査員はどんな仕事をしているのか気になって調べてみたところ、『東欧史研究』という学会誌で専門調査員の方が寄稿されていらっしゃったのを発見しました。

下記随想は新しいものではありませんが、業務内容は現在私が取り組んでいるものと一致しています。これから専門調査員を目指される方で、実際にどんな仕事をしているのか関心がある方はぜひ一読してみてください(リンク先からPDFをダウンロードできます)。

1)在スロバキア大使館①(2012年)

筆者の方は研究者を志望されているらしく、研究者としての「専門調査員のマイナス面(自身の研究のための時間が作れない)」に言及されています。研究者としてのキャリアパスとして専門調査員を目指される方は参考になるのではないでしょうか。

2)在スロバキア大使館②(2015年)

もうお一人の在スロバキア専門調査員の方も、博士論文執筆中の傍ら専門調査員として赴任されたようです。こちらの方は、専門調査員の役割、業務とは何かについて比較的詳細に説明されており、私にも共通する部分が多くありました。特に、語学や情報の扱い方に関する記述はとても共感します。

3)在ハンガリー大使館(2012年)

こちらは在ハンガリー大使館で専門調査員をされていた方の随想です。状況1)と2)の内容を合わせ、さらに深く言及した内容となっています。

特に「調査研究」の内容が、実は研究者志望の方が考えているものとは違う可能性がある点に触れ、具体的に在外公館で専門調査員が何を行っているかを詳細に説明されています。私の業務内容もこの記述とほぼ一致しています。特に、「公文書に見られる外務省特有の言い回しを使いこなせるようになるまで相当の時間を要したことも同時に付け加えておく。」(p.51)には強く同感しました。

また、研究者志望の方が専門調査員になるに当たってのアドバイスもふんだんに盛りここまれています。博士課程在学中に方には非常に参考となるのではないでしょうか。

 

3)その他情報

その他ブログやFacebookで専門調査員の業務内容について紹介されていらっしゃる方もいますので、ぜひ気になる方はそちらもご覧ください。