大魔王ロールプレイあれこれ、そして闇に誉れを!
我が名は大魔王キーフ。
ルウン鯖に顕現せし大いなる魔の王である。
今回は「大魔王キーフ」としての
ロールプレイにまつわるアレコレを
書き綴らんと思う。
・一人称
実は、ここがかなり難しい。
一人称によって、その者の印象はかなり変わる。
ロールプレイをしている場合ならば
より自分の演じるキャラクターに影響するだろう。
そこで、大魔王キーフの一人称は
「我が~は」「我ら大魔王軍は~」等、
威厳を示す場合を除いて「俺」で統一している。
ちなみにリアル大魔王の一人称は「私」であり、「俺」じゃない。
つまり、大魔王キーフの一人称である「俺」は「大魔王キーフ」のキャラ付け用のものなのである。
どうして「俺」となったかはいろいろ事情があり、話すと長くなるのでざっくりと。
まず、俺が憧れた大先輩たるゾーマ様は「わし」が一人称だ。
そんな訳で、実はリネレボをプレイする前に「わし」を使っていたり、またリアル一人称の「私」を使っていたりした時期がある。ところが……まあ、うむ。
すこぶる不評だった。
理由としては、悲しいかな「ジジくさい」「大魔王なのに真面目すぎる」である。
カッコいいと思ったのに……
そこで、俺の考え方は極端に「若そうにしよう!」「高校生っぽく!(?)」「元気のある!」「ちょっと傲慢な感じで!」と改変される。
そうした結果、大魔王キーフの一人称は「俺」としているのだ。
ちなみに俺と通話した者はわかると思うが、たまーに「わし」「私」が出る。
そこは、まあ、アレだ。
気にするでないッ!
・「大魔王」への想い入れ
俺は、大魔王ゾーマ様に憧れてこの称号を名乗った。
この称号兼職業「大魔王」には誇りと想い入れがあるのだ。
故に「魔神」「邪神」「破壊神」などの神に成ることは願い下げ、ただの「悪魔」「魔王」「悪鬼」などは以ての外である。
俺は大魔王キーフ。
それ以上でもそれ未満でもない存在である。
まあ、もっとも……
闇を統べる者、滅亡を担う者、邪悪を知る者、
悲しみを飲む者、嘆きを見つめる者、
憎しみを糧にする者、死の審判者、破戒を呼ぶ者、
滅亡を囁く者、鮮血を飲み干す者、絶望を唄う者、
最期の試練を与える者、闇と光を視る者、
勇者の前に立ちはだかる者、etc…
みたいな二つ名は数十秒で
いくらでも思い付くので
気分によってそれらを自称したりはする。
「こんなことばっかり考えてんの?うわぁ……」とか思った、そこな読者よ。
これが大魔王的思考回路だ。
・「大魔王軍」をやり切る
まず言っておくのは、これは
「他人間全て根絶やしにしたるヒャッハー!!」
という意味ではないということだ。
俺は、大先輩に憧れて大魔王を名乗りはしたが、完全な邪悪に染まることはできない。
アレだ。
WANPAN MAN にて怪人に憧れた人間のガロウが、悪に成りることができなかったのと同じだと思えばいい。
そんな訳で、ルウンサーバー大魔王軍血盟員は、大魔王軍に入った途端に我がロールプレイを手伝う事となり、血盟主の掲げる「モラルある邪悪」を目指して日々精進することとなる。
「大魔王ロールプレイを楽しむ血盟主の元で、大魔王が信じる『モラルある邪悪』を全うする血盟」が大魔王軍であるのだ。
要塞戦では、煽り誹謗中傷暴言を禁止する。
「雑魚が」「クソが」「臆病者」「つまんない」「卑怯だ」
等である。
例え、本当に卑怯と言われるような手を使われても、絶対に言わないよう言い含めてある。だが、その分……こういうのはアリとする。
「ぬっころしてやる!」
「泣き叫べ!」
「大魔王軍に盾突くとは!」
「ぎょえーーっ!!」
「絶望を見よ!」
「ヒャッハー!!」
つまり、完全に魔族サイドとなってもらう訳だ。
対戦相手も、最初こそ困惑するが、次第に気の利いた返しをくれるようになるなどVS大魔王軍では雰囲気が既に楽しいものとなる。
交流戦争でも、このような言い回しや大魔王の名乗り口上を行い、楽しく遺恨なく殺り殺られる関係となる。
これこそ、我が大魔王軍の謳う「モラルある邪悪」の形なのである。
・相手にもわかる言葉を言う
ロールプレイあるあるとして、古めかしい威厳ある言葉を使おうとしたり、ルビでも当てないとわからないような漢字、自分の世界に入ってしまって誰にもわからないような厨二言語をみんな知っているかのように話したりなど、ロールプレイに熱中するあまり、相手には訳の分からない日本語となる場合がある。
また、必死に長文を書いた時など、文字数制限に引っかかったりする。
ここでベテラン厨二病から言わせてもらうと
相手に伝わらないロールプレイほど
可哀想に見えるものは無い。
なので、俺は文章を書き記す際に細心の注意を払って投稿する。
それでも、たまに大魔王ワールドに入ってしまって熱中して書き込み、後で見直して誤字や脱字、意味不明な文法や言い回しを発見、そして誰かにツッコまれた時なんかは
悲しくて虚しくて泣き寝入りする。
先ほど『・「大魔王軍」をやりきる』の項目で書いたような名乗り口上は
文章を作成
↓
ショートカットに登録
↓
実際に声に出してみる(変な言葉があったらそれで気付く)
↓
アジトで発言(エリチャやワルチャでは文字数制限が違うので引っかからないように確認)
の手順を踏まないと、安心して勇者の前で言えたもんじゃない。
このブログも当然、何度も読み返しているぞ!
さて、いかがだったであろうか。
これはリネレボの大魔王キーフが心掛けるアレコレなので、全てのロールプレイヤーに共通する訳では無い。読者諸君のロールプレイに、参考になるかはわからないので……読み物として楽しんでくれたら幸いだ。
それでは、闇に誉れを!
・闇に誉れを!
イマイチ名声が広がらないことに悩んだ大魔王が、親しみやすいキャッチコピーを考えた結果生まれた言葉。
枕詞に「光に滅びを!」が入り、現在大魔王軍内部で浸透させている真っ最中。
反王親衛隊の「その血に誇りを」「祖国に光を」を見て羨ましく思い、なんかそれっぽいのを考えようとしたが、数秒経たず俺の脳裏に思い浮かんだのは
闇に飲まれよ!
である。
コレはダメだ。
大魔王軍のキャッチコピーなんかにしたら各方面からお叱りが来てしまう!
だが、時すでに遅し。
必殺☆もう「やみのま」以外思い付かない
発動である。
そんな訳で、なんとか語感をそのままに完成したのが「闇に誉れを!」であった。やみのまからここに来るまですっごい苦労した。
その分、これはもう会心の出来だと思っている。
みんな使ってくれ。それでは今度こそ……
光に滅びを!闇に誉れを!
そしてここまで読んでくれた読者にはこの言葉を。
闇に飲まれよ!
大魔王の怒りと絶望、そして──やるせなさの結末へ…
キーフは激怒した。
必ず大いなる魔の王の怒りを知らしめねばならぬと決意した。
キーフには相手の血盟のことはよくわからぬ。
キーフは、大魔王軍の血盟主である。配下を率い、他国と交流して暮らしてきた。
それゆえ筋の立て方には人一倍に敏感であった。
大魔王軍は、害血盟と呼ばれるような所とも、正義をくだすような所とも、国交がある。つまり様々な方面性を理解し八方美人的な国交がある。
しかし正式な同盟には、以前より遊友団とそれを締結していた。
しかし鯖統合に備えて互いに衰退してきたことを機に合併の話を進めていた。あと一押しで合併も間近なのである。
キーフは、それゆえ、合併に反対する遊友団設立者の心をほぐす為の熱い戦いやらきっかけやらを作りに、金曜日遊友団所有の要塞に入札しようとしたのだ。
先ず、その事情を配下に説明し、それから入札に丁度いいタイミングをぐでぐで待った。
キーフには自信があった。この戦いを機に、彼は心を開くだろう。いまは血盟主をしりぞいているようだが、発言力を持つ彼が血盟の方向性に反発するならば、下手な事をすると派閥に別れて遊友団が崩壊しかねない。話を持ちかけた大魔王軍は、それを何とか阻止しつつ彼らを受け入れたかったので、納得させられるよう画策する。また創設者も、合併によって遊友団の無くなることへの心配とともに、この現状に満足していると誤魔化している。その彼に、これからささやきを送るつもりなのだ。盟主を降りて久しく笹しなかったから、話すのが楽しみである。
──さて、冗談はここまでにしよう。
要約すると、大魔王軍は同盟であった遊友団を吸収してパワーアップしたい。しかし、現血盟主は乗り気だが、創設者と1部血盟員は現状のままで楽しいと言っているようだった。彼らの意見を蔑ろにしてしまうと、近いうちに「じゃあ出てけ」「ああ出ていく」となるのは明白だったので、要塞戦を機に楽しい戦いへの参加……すなわち大魔王軍への参入を促そうと考えていたのだ。
ここまでは、よかった。
しかしどうやら遅かったのだろうか。
現血盟主だった者(ささやきが来た時は既に創設者へ盟主を返還していた)
から、いくつかのささやきが来た。
その内容は、分裂してほかの血盟に行くということだった。あまり望ましくない結果だが、未練は無くなるという点では仕方なくも決断のひとつだ。ここまで読んで、次に慰めと歓迎の言葉をささやこうと思った。が───
なんと、分裂した数人の行き先は、遊友団に所属していたサブキャラの本垢が存在する強豪血盟という話だったのだ。
流石にこれは驚いた。
俺の持ちかけた話で分裂してしまったのは仕方がなくも気の毒だが、そうまでして決断をしたのに、その血盟へ取られた形になったのだから。
謝罪は貰ったが、前々から話をしていた大魔王軍との相談も無しに事後報告である。
あちらが何を思ってそんな選択をしたかは知らんが、俺としては大魔王軍の強化と鯖統合への保険の希望とし、あらゆる可能性を考えつつ、断られることも覚悟はしていたが、なんとか話を成功させようと進めてきた我らからして、交渉失敗どころか他所へ行くことになっていようとは、筋違いにも程があり、到底納得できる内容ではないのは想像に難くなかろう。
大魔王とて所詮は人間、これを読んで怒りと絶望に頭が支配される。
あちらも結果として分裂し、そのせいか現血盟主からのささやきには大魔王軍への怨みが見受けられる。
色々話し合ったが、最終的な案は、明日の要塞戦にて、互いの怨みを清算させることとして決定した。遊友団との国交は終わってしまったのだ。
大魔王軍は怨みの戦争はしない。
要塞戦だって、こんな形で執りおこなって楽しいかはわからん。
相手の血盟主から分裂の恨み言を言われた際に「知ったことではない」と言った。
しかし、実は血盟が分裂する苦しみを大魔王軍の古参は知っているのだ。
かつて大魔王軍では、ガチ勢配下とまったり勢配下の軋轢があり、強豪数名が上位血盟に行ってしまうことがあった。方向性の最終的な違いによる分裂は仕方ないとはいえ、バッサリと切り替えるには時間も掛かった。二度と味わいたくない悔しさであった。
遊友団設立者が、大魔王軍への吸収を嫌がっている気持ちは痛いほどわかる。また、大魔王軍の誘いによって結果的に分裂してしまったことに対する恨み言だって同情しない訳では無い。それを1番懸念していたのだから。
……もはや誰が悪いとかでは無い。
筋違いだって、俺は彼らの考えを知らないのだから、彼らの言う話では謝罪で済ませた気だったのだろう。
価値観の違いを話し合ってもしようがない。ならば……PvPのゲームの本懐、筋道通ったルールの下、最後の決着で清算する。
………大魔王は、我儘なんだよ。
(この話は、事の顛末を大魔王軍血盟主視点から書き綴っている。遊友団内部のことを憶測で話しているが、すべてが正解では無いはずだ。俺は怒りとやるせなさのままにこれを書き綴るため、自分勝手な描写も多数ある。それを踏まえて、読んでくれるとありがたい。)
とある反王の伝説
「ええいっ、忌々しい!」
男はそう叫び、机の上に乗る書類の山を怒りに任せて薙ぎ払うと、荒々しい声でその無礼な手紙を読み上げる。
「〝貴殿がアデンを統治するのは相応しくないので国を開け渡せ。さもなくば武力での衝突もいとわない〟だと?何処の馬の骨ともしれぬ血盟が、そう簡単に我の国を撃ち破れると思っているのか!?」
男は怒りに燃えた目でそれを見つめながら部屋をうろつき、しかししばらく経って表情を緩めた。
「いいだろう、力の差というものを他所に示すいい機会だ。……ケレニス!」
男がその名を呼ぶと、その姿は音も無く彼の前に現れ、ひざまづく。
「お呼びでしょうか、ケンラウヘル様。」
ケレニスと呼ばれたその女は、敬愛の念を込めて主君の名を口にした。
「この勇敢な愚か者に返事を書くための上質な紙を持ってきてくれ。もちろん内容は、戦いの挑戦を受けるということだ。」
ケンラウヘルは怒りながら、しかしどこか楽しそうにそう言った。
ケレニスは、ケンラウヘルが自分の主君になってから何度目かになる、その命令を聞くと、彼女もまた楽しそうに笑う。
「かしこまりましたわ。また国を守る戦争ですね?軍を鍛えて敵を討伐すること数多、ケンラウヘル様はすっかり指導者になられましたわね。」
「そうだろう。我の軍勢に勝てる者など居やしない。しかし戦いの際は慢心などはせずに、全身全霊で敵を討ち滅ぼすぞ。」
「だからこそですよ。ケンラウヘル様は十分お強いのに、油断することなく敵に当たられますわ。」
「当然だ。どんな敵でも見かけによらないことはある。臆病と慎重は違うのだぞ。」
「ええ、ええ。そうですわね。ですから……」
ケレニスはケンラウヘルの机の下に散らばる、先程自分が整理したばかりであった書類たちに目を向けた。
「もうちょっと、癇癪を抑えていただければと思いますわ。」
ケンラウヘルは気まずそうに頭をかきながら、謝罪を口にした。
「……いや、すまない。我も片付けよう。」
ケンラウヘルは、片付けながら書類の内容に目を通していく。
それに税に対する不満を述べる紙や、度重なる戦争へ駆り出される苦情のつづられた巻物が占めていた。ケンラウヘルは目を通すが、これらはすべて無視する。ここで戦いをやめては他国や他血盟に狙われてしまう。王となった以上、祖国を守る為には──苦しくない訳ではないが、くだらぬと自身に思い込ませての無視だった。
しかし、やはりそれ以上に──
「ケンラウヘル様は、本当に戦がお好きですね。」
そうだ。やはり血湧き肉躍る戦争の舞台に立つ感覚が忘れられない。
「本当ならば、小難しい国の政治を考えずに戦に没頭できればいいのだがな。我はアデンの国王だ。祖国を守らねばならん。国民が苦しんでもなお戦いをやめず、我がこの国の王であることを示し続けねばならん。……例え反王と呼ばれてもな。」
反王……善王の政治に比べ、税や戦により民を苦しめる暴君に捧げられし皮肉の称号。しかし彼には賞賛に聞こえる。自身が王位にあることがすべてである彼にとって反王という称号は、さらなる皮肉にも少なくとも彼の絶対王権を認めるものだからだ。
「………む?」
ふとケンラウヘルは、ひとつの黒い本に気がついた。初めて見るはずのその本は、なぜか懐かしさを感じさせる。
「ケレニスよ、これはなんだ?こんな本など我の机に乗っていただろうか。」
「あら、これは………ケンラウヘル様、これをどこで?」
「そこに落ちていたのだ。我の机はいろいろ乗っていたが、こんな物は無かったはず……」
「どうやら古い手記のようですね。しかし不思議な魔力を感じます。あまり触らない方がよろしいかと。」
「ふむ…これはいい物だ。どれ、題名は……」
「………手遅れでしたわ。」
このような書物はケンラウヘルの好きな部類であった。忠告など耳に入らぬ様子で、その分厚い本を拾い上げると、大見出しのサブタイトルを読み上げた。そして……首を傾げる。
「『ケンラウヘル鯖を支配した絶対王者ケンラウヘル』………なんじゃこりゃ?」
と、その時であった!
突如巻物が鈍く輝き、魔法のいかずちが巻物の文字という文字からほとばしる。
「!?……ぬぐっ……ああ……っ…ケレニス!」
「ケンラウヘル……さ…ま………!」
いかずちは光のように2人のそばを駆けずり回り、そして深い闇となって彼らを包むと、やがて収縮し消え去った。
──ケンラウヘルとケレニスもろとも。
その様子を、影から見ていた男がいる。
「ふむ…実験段階の時間移動魔法を仕込んだ本をトラップに、彼らにぶつけるのは正解だったな。帰ってくることはできんが、行き先は200年前、世界が闇の結社によって混乱していた時代だ。そこで血盟でも作り、望み通り戦に明け暮れた毎日を送るがいい。少なくとも、これでこの時代の厄介な反王は居なくなった。善王の血筋の者が混乱しないよう、魔力で練り上げた傀儡……いくらか穏やかなケンラウヘルを倒させよう。……我々が正義だ。」
謎の男は、ケンラウヘルの執務室に残された手記を手に取る。
「……エルモアデン帝国崩壊後の、アデン大陸に暗黒が訪れた時代。そんな中、自らを反王と呼び、己の親衛隊を結成、凄まじい手腕で仲間を導き、祖国に光をもたらした血盟主が居る。その名も──」
」…………様。ケンラウヘル様。」
ハッと目を覚ました反王は驚きと戸惑いで当たりを見回し、見慣れた顔がそこにあることを確認すると、少し安堵してドサリと毛布にもたれかかった。
「ああ……ケレニスか。もう朝なのか?」
「はい。今日の予定は、昨日反王様がキャンプ地とされたこの森の広場を抜けて、ギラン領地に進軍。夜がふける頃には要塞に入り、敵対血盟が到着するのを待つのみになります。……ケンラウヘル様、どうかしましたか?」
反王は、いまだ夢うつつの心持ちであった。
「いや、先程まで懐かしい夢を見ていてな。昔のことを思い出していたのさ。」
「……ケンラウヘル様。貴方様がそんな調子では、親衛隊の行動に支障が…」
「わかった、わかった。…ほら、我はしゃんとするから、そう力まないでくれ。肩の力を抜け。」
反王はケレニスを宥めると、おもむろに身を起こす。ケレニスに温かいコーヒーと朝食、デザートの甘味を頼んだ。しばらくして朝食を満足に味わった彼は、天幕の中から外を覗いた。
暖かい日差しが彼の目を眩ませ、しかしすぐに慣れる。見えた光景はいつも通りだった。
すでにいくつかのテントは畳まれ、反王親衛隊の朝鍛錬が始まっている。
主君たる反王は、それを眺めながら今晩の戦いのイメージトレーニングをする。その様子には、200年後の世界で民を苦しめていた暴君の姿など見受けられないようだった。
「ケンラウヘル様ーっ!忘れ物ですよー!」
ふと、ケレニスが何やら手に持って駆け寄ってきた。
「おお、すまないな。これを置いていっては、今夜の我らの戦いを記すことができぬ。」
それは、反王が書き始めてしばらく経つ手記であった。戦いの記録や彼の日常を記したその手記が、いつしかめぐりめぐって己の手に渡るなどとは、今の満ち溢れて忙しい彼は思いもしない。
『その手記、ケンラウヘル鯖を支配した絶対王者ケンラウヘルによって記されるもの也。進軍逞しく活躍目覚しく、未来永劫語り継がれるべき反王の英雄伝がつづられる。その永遠なる手記、題名は──』
昨日の敵は今日の友
2月16日の金曜。
いつものように大魔王軍は要塞を放棄し、どこへ入札しようかと考えていた。すると、突如ささやきが。
相手はWanderVogel血盟主。
bigevilkingkeef.hatenadiary.jp
こやつらである。
内容は「強豪に入札されてしまったので、大魔王軍が入札して勝ってくれないか?」という旨であった。
入札情報を見ると、確かにえげつない強さの血盟が入札している。
決してWanderVogelは弱くはないが、この相手では次元が違う。彼らがたやすく蹂躙されてしまう未来が視えた。
わかった、挑んでやろうじゃないか!
即座にそのことを血盟員に伝える。
その週は精鋭もつつがなく投入できるので、アツい戦いもバッチコイだった。
そして競りが始まる………
さて、競りについて話しても仕方が無いので結論から言おう。
競り負けた。
敵は長らく要塞を保有していて血盟アデナには余裕があるのか、金に糸目はつけないような入札を繰り出してきた。
大魔王軍とて楽しい戦いのためには、金を出し惜しみする気はなかったが……金額がアホのように膨れ上がっていく。そして競りは長引き……
他のところで競り負けた上位血盟が2つほど乱入してくる。
その中のひとつには、血盟主が底抜けのあほ(本人も認めている)という血盟があり、煽るかのように金を積み上げ、とうとう大魔王軍の手の届かないところで競り始めた。そやつらは結果的に競り負けたので、無駄に金を捨てた感じになったが自業自得じゃ。
さて。
競り負けたので、このままでは大魔王軍は要塞戦ができない。
しかしそこで思いつく……
「なあ、彼らに援軍を出すのはどうだろうか。」
この思いつきは、非常に楽しい戦いを連想させた。
かつて争った仲が、チカラを合わせて強きに立ち向かう。
最っ高のシュチュエーションである。
言うなればDQIVで勇者パーティと魔族の王デスピサロが、真の巨悪エビルプリーストに立ち向かうようなもの。知らなければDQIVはスマホ版があるので是非やってみてくれ。
大魔王軍は15人程度要塞戦に出られる予定であった。WanderVogel血盟員は約30人。血盟レベル的には援軍がすっぽり収まる。
俺はさっそく配下たちに思いつきを共有、準備を進めるとともにWanderVogel血盟主に思いつきを伝える。彼は話し合う時間が欲しいと言ったが……敵は強すぎる。何もしなければ蹂躙されてしまうのは彼らも知っている。それを嫌い、大魔王軍を敵に召喚しようとするなど拮抗した楽しい戦いを求めている彼らが、このシュチュエーションで断る可能性はゼロと読んだ。なので可能な準備はすべてやる。30分ほど後、予想していたOKの答えが返ってくる。
用意していたディスコードグループへの招待、臨時大魔王を買って出てくれた献身的な配下に留守を頼み、大魔王軍脱退、WanderVogel加入、交流もまあまあにして作戦の発案と共有を進め、多少のグダグダはあったが、初めての傭兵遠征にしては手際よく準備が整った。
そして次の日。
敵は我らより多くて強い。マトモに戦うことは難しいと考えた。
初手、俺と大魔王軍精鋭が入った1パーティが中央の祭壇を狙い、それを除いて全員で攻める。
大魔王軍が手を貸したという情報は、口上にて説明済。有名な大魔王が中央にいることで、中央で戦うと勘違いさせる囮である。
そのスキに他の全軍で一点突破を攻めようとするが、敵は数をふんだんに利用し防衛も中央占拠もこなしていた。攻めの部隊はどうなったかわからぬ状況となり、再度束ねて突撃するには時間がかかるように思えた。
そこで作戦を「いのちだいじに」寄りの「バッチリがんばれ」に変更。
防衛をこなしつつ、祭壇バフが切れる時を見計らって刻印を狙う。
敵は80万台がゴロゴロしていて、100万台のバケモノ……もとい勇者が2名ほどいる。一点突破はともかく、交戦の中でヤツらを撃退するには祭壇バフが必要だと考えた。
防衛2点に重きを置き、大魔王パーティが中央で戦うことによって三点に重きを置いているように見せかける。そして敵を分散させ、刻印が切れたら大人数で襲う………
ここいらまでは、まあまあ上手くいっていた。
しかし敵は強かった。
作戦など無いかのように、数と質の暴力で我らを蹴散らしていく。
あれよあれよと防御塔は折られ、まもなくもう一方も折られて大魔王軍の防御塔は聖物近くの物を残して全滅した。そして敵が押し寄せ、最後の防御塔すら折られ、リスキルされる始末……
ここまでくると、我らとしても作戦なんてあったもんじゃない。
刻印カットが巧みな配下を残して、全員で攻める指示が飛ぶ。
敵は攻めているので、その分守りは手薄だった。
祭壇バフは占領されているが、なんとか番兵を滅ぼし、強引に防御塔をへし折ることに成功。そして、友軍WanderVogelの血盟主共々、敵地に入り込む。
しかし、ヤツはそこにいた。
100万台勇者1匹と、その他まあまあ(80万)の小隊が待ち受けていたのだ!
もはや何もわからぬ。
すべての作戦は打ち砕かれた。
リスキルを抜けて攻め入ると、必然的に少人数で敵にぶつかることになる。どこかで集合してから攻めれば良かったとは思うが、そんな冷静な判断はできなくなっていた。そしてついに、刻印カット部隊が沈黙させられ……
敗北である。
おぞましいまでの戦力差であった。
試合時間は、約25分。
よく耐えたと思う反面、やはり悔しいものがある。
結果を見ればわかると思うが、俺は戦闘に向いていない。
故に、俺は冷静に部隊を指揮し、配下に「王に指示を出されている」という安心感を与えつつ、敵には大魔王の名を見せてヘイト集めをするのが仕事だったのだが……興奮と悔しさで判断が難しくなり、果たすべきことを果たせなかった。
今回の、自身の反省点である。
ともかく、我々は敗北した。
悔しかったが、YouTubeで見るような大人数VS大人数の戦いに参加、指揮できたことは、とても良い経験値となった。
その後は血盟ダンジョンに参加させてもらい、悔しさいっぱいにクイーンアントをシバキ倒す。しばらくWanderVogelと談笑し、交流と再戦を約束して大魔王軍はWanderVogelを後にした。
余談だが、せっかくの交流であるから大魔王軍の来た証をWanderVogel血盟コミュニティに残さないかと言われた。我らの名乗り口上である。
WanderVogelを抜ける際に思い出し、せっかくだから大魔王軍の口上一覧をブログに載せようと思ってコミュニティを開く。
この二人は、最後までついてきてるれるんだな、と。
そう思った。うむ。
ドルメン遺跡での要塞戦
ルウン鯖で、ドルメン遺跡を最初に占領した血盟は大魔王軍である。要塞システムが実装されてから初めての要塞戦は入札し損ね、それから次の週にたまたま空いていた要塞に入札した。なに?勇者?知らんな。
そんなこんなで初戦を勝ち抜き、この俺大魔王キーフはドルメン遺跡の伝説となった。その2週間後に奪われたが、最初に獲得した要塞ということと「遺跡」というニュアンスが好きでずっとコレである。
さて、最近大魔王軍では、木曜日に要塞を放棄して金曜日に好きな所へ入札することによって、あまりにも強すぎる血盟に攻め入れられることを防いでいた。
先々週、入札を副血盟主のエムエスに任せたところ、ドルメン遺跡にて戦うことが決定していた。偶然であるが、少し嬉しかったのだ。そして熱戦を…しかし大魔王軍としては安定した戦いをして、勝利を収めた。
そして先週のこと。ちょいと残念な気分で要塞を放棄。再びエムエスに入札を任せたところ、なんとこれまた再びドルメン遺跡であった。しかも相手の血盟名は………
「神々の凱旋」である。
神々の凱旋だと!?
大魔王軍の聖地ならぬ邪地を、そんな神聖そうなヤツらに絶対踏ませたくない。完全に名前のせいではあるが、こんな感じで大魔王内で盛り上がった(今回の創作モドキの原案ココ)。
さて、要塞戦当日。
いつものように、安定した戦いを繰り広げる。
作戦の立案はエムエスにぶん投げ……任せているのだが、彼は非常に優秀な軍師だ。
危なげなく防御塔をへし折り、聖物を闇に染め上げんと刻印に向かうと、さっそく敵が妨害してきた。敵はなかなかの物量で、配下に排除させても排除させても沸いてくる。大魔王軍は約15人だったが、相手は20人かそれぐらいのように感じた。
しかし、ここで異変に気づく。
なんだか、襲ってくる者が同じ名前のような気がするのだ。
戦闘力約80万の敵血盟主は、何度も何度も襲ってくる。祭壇バフが無ければ、非常に苦しい戦いだっただろう。そして2、3人同じ者が固定で俺を転ばせてくる。
戦いは長引き、20分を越えているのだ。ダイヤ復活には相当な数がかかるはず。だのに、彼らはまるでゾンビのように……いや、
教会で何度もよみがえる勇者のごとく
我々に襲いかかってくる。
ついには、守りの配下も前線投入し、それによってなんとか刻印に成功した。
いつもは敵の排除は配下に任せ、立ちふさがる者だけを倒す俺が7人も倒していた。
そうでない者は、40から20近く敵を滅ぼしている。
要塞戦終了後、敵の血盟主と少し会話したのだが、なんとあちら8人で我らに立ち向かったそうだ。
8人である。
すなわち、俺の体感20人が大げさではないくらいにはダイヤ復活したということだ。
いやはや、なんというか……恐怖の要塞戦であった。
とある遺跡の伝説
活気に満ちた関門から北に向かうと、大きな柱に囲まれた遺跡がある。
遺跡を守るようにコウモリが飛び交い、そのコウモリを釣り餌に使う者や、はたまた焼いて喰らう者が、呑気に釣りをする湖。そのまわりには、行商人が安全に行き来できる交易路があり、滝の近くにはキャット商人パンの好物であるキャットニップが群生する。
……ドルメン遺跡。
読者諸君は、ここで ドワーフの考古学者からエルフの遺物を受け取り、弱まった結界を直しに異空間へ旅立った。ストーリーを注視している者ならば、記憶に残る場所だろう。
しかし、諸君は知らないはずだ。
穏やかさと波乱の予感が共存するドルメンの地に、隠されし伝説が存在することを………
《注意》
この先は、このページを見ながら読むことをオススメする。
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破壊神グランカインは、かつて愚かな創造をした。
水、火、大地、風、すべての……しかしクズのような精神を吹き込まれた創造物は人間と呼ばれ、なんの役にもたたなかったので、巨人の奴隷のような暮らしをしていた。
ある時、その人間の怨念から邪悪な存在が現れた。
グランカインの闇のチカラを色濃く引き継いだその者は、よどんで腐った水を示すかのようにずるがしこく、しかし消えかけの火のごとく臆病で、不毛の汚れた大地のように貪欲であり、激しく荒い風のように暴虐を尽くした。
その邪悪な存在のチカラは、地上のどんなものよりも強かった。
人間族はもちろん、オーク族やエルフ族、ドワーフ族もアルテイア族も、そして巨人でさえも恐れた。恐怖はいつしか畏怖へと変わり、彼を崇めて災禍から逃れようとする者が後を絶たない。それは彼の軍勢となった。
強大すぎるチカラを持ち、溢れんばかりの魔力をあやつり、ほかの種族を率いる王のような姿から「大魔王」と呼ばれ、ありとあらゆる生き物を恐怖と畏怖の渦に叩き込んだのである。
その頃になって、ようやく神々はこの邪悪な存在……大魔王を、どうにかしようと考えた。
ファアグリオは、業火によって大魔王を焼き尽くそうと考えた。しかし大魔王は己の臆病な火の精神を、この燃え盛る火の精神とすげ替えたので、ファアグリオは何もできなくなってしまった。
シーレンは、洪水で大魔王を沈めようとした。そこで大魔王は、さきほど手に入れた燃え盛る火のチカラによって水を元素までバラバラにし、それらを呑み込んで喉を潤した。
マーブルは大地の奥底に閉じ込めようと地割れを起こした。地中深くまで落ち込んだ大魔王は、そこから大地のエネルギーを吸い取って、その大陸の大地の元素を平らげてしまった。しばらくして枯れた大地から、ボコっと満足そうな大魔王が這い出てきた。
サイハは暴風にて、大魔王を何処か知らない所まで吹き飛ばそうとした。大魔王はそのように飛んでいったが、そのとき、口いっぱいに風の元素を頬張りながら飛んでいったので、暴風の扱いにさらに長けてしまい、飛んでいった時以上の速さで元の地に戻ってきた。
大魔王の排除に失敗した四大元素の神々は、ついに父母へとすがった。
「あの者は、破壊ですら我がものにするだろう。この私が手を出すとどうなるか分からない。」
グランカインはそう嘆いた。
「破壊の神ですら何もできないのに、創造の神が何をできるのでしょうか。なぜあのような者が創造されてしまったのだろう……」
アインハザードは、かつての愚かな創造へと思いを馳せた。
その時、グランカインはこう思い付いた。
「そうだ。大魔王に対抗できる存在を創造してはどうだろうか。」
その思い付きは、即座に実行された。
アインハザードは、己の精神から光の器を紡ぎ、そこには燃え盛る火の精神、安らかな水の精神、強固なる大地の精神、軽やかな風の精神、これらすべてを吹き込んで創造物を完成させた。
この者は、神々の期待を裏切らなかった。
勇猛果敢に大魔王へと立向かうその者は、勇者と呼ばれて崇められた。
大魔王が火を出せば、勇者は水でこれを打ち消す。
勇者が大地の岩を投げつければ、大魔王は荒れ狂う暴風にてこれを穿つ。
互いに元素を吸収するようなことはなく、好敵手を得たことによって大魔王は喜び戦い続け、勇者は己の使命に忠実に戦い続けた。
彼らの戦いのさなか、グランカインはシーレンと事件を起こした。
大魔王は軍勢を率いてシーレンと手を組み、勇者は神々と協力してこれを迎え撃った。
シーレンが死の世界に入った後も、大魔王と勇者の戦いは続いた。世界が水による混乱に陥った時は、協力して大地のチカラを行使し、陸を造りあげてその上で戦い続けた。まるでそれだけが存在する理由であるかのように。
もはや彼らの戦いは、もはや彼らだけのものとなり、彼らの信奉者を除いては知る者がほとんど居なくなった。
ーーそしてその時は訪れる。
詩と歌の神であったエヴァが、水を司るようになってしばらくした時である。
「彼らはすべての精神を持っている。しかし、足りないモノがあるのではないか。……そうだ、私の詩歌を教えてみましょう。」
水を支配し、完全とはいかないまでも水の災害を治めたエヴァは、自信を持って、しかし母の怒りに触れぬようにこっそりと、小さな滝から流れ込む泉を介して詩歌を教えに行った。
大魔王と勇者が、戦いの疲れにより休んでいる時、エヴァは詩や歌を聴かせた。その時、彼らの心に変異が起きる。
大魔王は、いままでの己の行いを深く恥じ、勇者は戦い続ける己の使命に疑問を抱いた。勇者は姿を消し、大魔王は己の信奉者たちに命じて封印の術式を組み立てさせ、生まれて初めて詩歌を聴いた、その思い出の地に自らが封印された。彼は、自分たちの生きた証拠が詩歌となって後世に遺ることを信じて、ほかの種族に迷惑をかけぬように姿を消そうと考えた。
時は経ち、大魔王とは別の邪悪を退けるため、強力な魔力を含む地を……ドルメンと呼ばれたその地の魔力を利用して、強固な結界が張られた。封印の下で眠る大魔王は、その魔力を吸い取られ、意識のないうちに弱っていった。
大魔王の願いは叶わず、すべては忘れ去られてしまったのだ。
ある時、見慣れぬ旅人がドルメン遺跡を訪れた。彼女はドルメンの魔力を使わぬように結界を書き換え、別の機械を動力として再起動し、自分は結界守護者となった。それを止めようとする島の人々に「古い友人を守らないと」と言ったようである。
さらに時は流れた。
闇の結社が結界を弱らせたその時、大魔王の眠りも解けた。
よみがえった大魔王は、かつての信奉者の子孫に助けられ、すべてを知らされた。
詩歌に謳われぬ伝説、自身のチカラの喪失、そして好敵手の犠牲。
彼は、嘆き悲しんだ。
そして、彼は決意する。
この時代で再び軍を結成し、新たな伝説を創造する。今度は英雄として。
………なるべく迷惑をかけぬように。
……青年はここまで話すと、そのガイコツの被り物をカラカラと鳴らしながら苦笑した。
「まあ、なんだ。この俺の話したことが、神官たちの話すことよりも真実に近いなんて証拠はどこにもない。しかし、君たちは理解できるはずだ。」
青年はこう言うと、仲間たちに呼びかける。
「さあ、明日は我らが初めて挑む要塞戦だ!何がなんでも、ここを俺の要塞にする。みんな、手伝ってくれるよな?」
晩餐の途中、青年が話し始めてからは水を打ったような静けさとなっていた仲間たちは、火がついたように歓声や怒号などを含めた意気込みを次々に口にした。
青年はそれを聞くと、安心したようにガイコツの後ろに手を回して、遠方に見える大きな柱に囲まれた遺跡を見据える。すでに夜は明け方へと差し掛かっていた。
「光ある限り闇もまたある。しかし闇から光は生まれない。」
青年は、太陽が昇ろうとする方向へと目を向けて、それから夜の奥へと目を走らせる。
「なあ……闇の存在でも、お前に光を差し込ませることはできるかな。」
久しぶりじゃっ!
読者どもよ、久しぶりじゃっ!
あれからだいぶ時間が経ったが、いろいろ始めたから執筆の時間が取れなかっただけであって、リネレボはまだまだ楽しんでいるぜ。
さて、いちいち振り返っているとキリがないのでな。久しぶりであるが、とりあえず最近のことを書き綴ろうかの。
まずはだ。
この俺、大魔王キーフがなんと…
オロナイン氏とリスナー2000人が決める
各鯖有名人のルウン枠に選ばれたのだ!
いや、もうオドロキである。
その放送自体は観ていないのだが、ログインしたら複数人から「オロナインさんに選ばれてますよ!」というささやきが。
びっくりしてTwitterを開けば、たしかにそんな感じのリストに我が名が載っているではないか!そして、そう。そこにはこう書かれていた。
「中二病ブロガー」
うむ。
かなり焦った。
なぜならば、最近はブログを更新できていなかったからだ。
とあるタレコミによると、オロナイン氏は後でブログを読むと言っていたとか。
まずい。
せっかく宣伝されたのに、ここで「大魔王キーフのブログ更新されてない」とか言われようものならば、せっかく得た名声は失墜!
いわゆる「上げて落とす」やつである。
まあ、それが実際どうであるかは別として、ようやくブログの筆を手に取るキッカケになったというわけだ。さて…これでこの話は終いだが、ひとつ問題がある。
人によっては「オロナイン氏の名声を利用するようなこと」に対して不快感を感じさせることもあるだろう。(誰からとは言わぬが実際イヤミっぽく言われたことがある)そこで、はっきりと俺の考えを書いておく。
俺は、誰かの名声を利用することに
まったく抵抗が無い。
チラッとTwitterでも呟いたが、まず今回のことは、結果として俺自身のチカラによって、オロナイン氏の目に留まるような素晴らしいことを成していることの証明となる。
俺がルウンにて大魔王軍を創り、それをブログにし、俺は自身のことを他者に知らしめようとした。その事を、オロナイン氏(のリスナー)が知り、今回の氏の企画によって当人に知らされた。その事を鼻にかけるのもいいが、どうせならば大魔王軍の周知に利用させていただくのが、今回の現象を最大限に活用させ大魔王軍のためになることだと判断する。俺は有名人に対する謙遜などというつまらぬ感情をゲーム内でも発動させる気はサラサラないのだ(侮辱などの相手を貶めるような行為はそもそも嫌いであるからしない)。
そんなわけで。
ルウン鯖名物大魔王軍!
血盟員募集中である!
うむ。久しぶりのブログで告知しちったぜ。
では、今度こそこの話は終わりじゃな。
さて、他に最近あったことであると、大魔王軍は少し前から血盟「遊友団」と同盟関係にある。そして先週の要塞戦後、両血盟間で初めてとなる交流戦争があった。
22:15~22:45まで話せる島西部のエルフ遺跡のある島にて執り行われた。
今回の目的は、両血盟間の集団PVPの修練を兼ねて、サーバー内で騒ぎを興し、大魔王軍への注目を集めることである。
俺はしばらく忙しくて使っていなかった拡声器をふんだんに使い、戦況を発信しつつ戦略を説明するなどした。俺の中で遊友団には、後の攻城戦などでサポートしてもらう予定だったりもするので、混戦での立ち回りや一定の場所に陣取る敵の突破法、強敵の溶かし方などを逐一説明口調の実況で教える。そんなことをやっていると、興味を惹かれた部外者が見学しに来たりするものだ。結果、大魔王軍が大差で勝利したが、互いに発見はあったはずだ。非常に楽しい企画であった。
まあ、まとめるとだ。
現在大魔王軍は、こんな感じでかつての知名度を取り戻し、いずれは大昔に行われた勇者との大戦の再現を目標に活動中である。オロナイン氏によって我が夢は確実に行われやすくなっている。それが立ち顕れる日は、そう遠くないのかもしれん……。