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【国内未発売】シンプルなのに存在感MAX!『NIKE SB ZOOM BLAZER MID BLACK WHITE』

最近服も軽装になりつつあるということで欲しくなってくるのが服以外の小物や靴などなんですが、自分のシューズボックスを見てもわりとシンプルなカラーのものが増えてきたなと。

スニーカーにしても基本モノクロベースですし、結局年齢的にも合わせやすくなってくるんですよね。

ということで本日は久々ナイキで気になったこちら。

NIKE SB ZOOM BLAZER MID BLACK WHITE』

国内未発売カラーとなったクラシックな雰囲気が人気のBLAZERより『NIKE SB ZOOM BLAZER MID "BLACK WHITE"』海外限定カラー。

1972年ナイキ初のバスケットボールシューズとして登場して以来、常に多くのファンから絶大な支持を得ている不朽の名作『BLAZER(ブレーザー)』。

元々バスケットボールシューズとして誕生した"BLAZER"はクラシックなディテールを有したBLAZERにクッショニング性能が高い"ZOOM AIR"を搭載した『NIKE SB ZOOM BLAZER MID "BLACK WHITE"』。

ミッドカットがサポート力に優れ快適にフィットし、オートクレーブ構造、耐久性・トラクションに優れたラバーアウトソールを搭載し快適な履き心地を実現してくれます。

今作はブラックカラーのスウェード素材にホワイトカラーの差し色が効いた、昔ながら雰囲気が漂うモデル。

クラシックでレトロな雰囲気は流行に左右されずに履ける最高の逸足ですね!

SBと付くナイキのモデルなのでスケボーのラインなんですが、まさにインスタで何かのセクションを見ていた時に履いていたのがこちらのモデル。

シンプルなブラックスエードボディにやや大きめのスウォッシュ。

このソールまでブラックでというのがポイントで、それなのに大胆なスウォッシュが印象的でして。

コーデとしてもインパクトあるのに纏まりが良く、何といっても純粋にカッコイイ。

基本的にナイキのシューズ関係はローモデルの方が好きなんですが、これはハイじゃないとダメなんです。

ハイだからカッコ良いというか。

このヒールの部分も切り返しとかカッコ良いですよね。同色での異素材感。バランスが良いんですよね。

ローモデルのブレーザーだとちょっと上品でシンプルな印象なんですが、大ぶりのスウォッシュとソリッドなカラーリングによりモダンで親和性の高いスタイルになっているんですよね。

なのでストリートスタイルにも合うし、大人目なスタイルにも合うっていう。

国内未発売というのところも魅力的なんですが、サイズによってはまだどこかで買えるかもしれません。

SBらしく箱のカラーリングも通常のオレンジと異なり、これまたスタイルが良く表れているなと。

紫の箱からこのカラーリングのブレーザー出てきたらカッコいいですからね。

ハーフパンツにも合いそうですし、トラックパンツ、デニムなんかとも相性良さげ。

これからの季節、シューズを主役にしたコーデも増えてくることも、ちょっと楽しみにしております。

では。

【悪の解釈とは】映画『悪は存在しない』が問いかける「悪」とは?

『悪は存在しない』

ポスター画像


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「ドライブ・マイ・カー」でアカデミー国際長編映画賞、カンヌ国際映画祭脚本賞、「偶然と想像」でベルリン国際映画祭銀熊賞審査員グランプリ)を受賞するなど国際的に高く評価される濱口竜介監督が、カンヌ、ベルリンと並ぶ世界3大映画祭のひとつであるベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)受賞を果たした長編作品。

「ドライブ・マイ・カー」でもタッグを組んだ音楽家・シンガーソングライターの石橋英子と濱口監督による共同企画として誕生した。

自然豊かな高原に位置する長野県水挽町は、東京からも近いため近年移住者が増加傾向にあり、ごく緩やかに発展している。代々その地に暮らす巧は、娘の花とともに自然のサイクルに合わせた慎ましい生活を送っているが、ある時、家の近くでグランピング場の設営計画が持ち上がる。

それは、コロナ禍のあおりで経営難に陥った芸能事務所が、政府からの補助金を得て計画したものだった。しかし、彼らが町の水源に汚水を流そうとしていることがわかったことから町内に動揺が広がり、巧たちの静かな生活にも思わぬ余波が及ぶことになる。

石橋がライブパフォーマンスのための映像を濱口監督に依頼したことから、プロジェクトがスタート。

その音楽ライブ用の映像を制作する過程で、1本の長編映画としての本作も誕生した。2023年・第80回ベネチア国際映画祭では銀獅子賞(審査員大賞)を受賞したほか、映画祭本体とは別機関から授与される国際批評家連盟賞、映画企業特別賞、人・職場・環境賞の3つの独立賞も受賞した。

冒頭から見せられる長回し

美しい音楽と共に、どういったところへと連れて行かれるのかと思いながら観ていたんですが、とにかく詩的で情緒的な映像の連続。

序盤からこの雰囲気だと少々退屈にすら感じるところもあるかもしれませんが、そこから切れ味鋭いサウンドのカットや映像の転換が続き、どことなく安心できない映像を印象付けられる。

序盤から最後まで、とにかく”どことなく安心できない感じ”というのが横たわっており、それが演者であったり物語上の流れからも滲み出ているんですよ。

長野県の水挽町という架空の町を舞台に話が進むんですが、これは長野県にある富士見町・原村でのロケがメインとのこと。映像としてはその自然美を存分に味わえるような澄んだ風景そのもので、すごく美しいんですよね。

その澄んだ水の如く、クリアでエッジの効いた映像美が物語上の切れ味とよく呼応しており、終始透明感が凄いんですよ。

映像の作られ方にもそれが影響しているとは思うんですが、本作って元々石橋英子さんのライブパフォーマンス映像とし依頼を受けたものを起点に映画が出来ているらしいんですよ。なので映画自体がいわば副産物的な。

全然そう見えないところはあるんですが、だからこそ音楽との調和が素晴らしく、美しいサウンドと美しい映像が見事に融合しているんですよね。

海外のポスタービジュアルなんかを見ても到底日本とは思いづらいような美しい風景ですし。

カナダ上映決定!濱口竜介監督『Evil Does Not Exist』(原題『悪は存在しない』)|オンタリオ州・トロントは5月10日より | TORJA

全編を通しての映像的な美しさ、中でも色彩感覚と透明感を映像に収めるのが非常に上手いんですよ。

シカの水飲み場のショットなんてあれだけで見ていられるくらい美しい景色でしたから。

写実的とも違う、現実味を帯びていてファンタジックな部分すら感じる繊細な描写。

少々芸術的な側面も強く、内容としてはどうなのと思うかもしれないんですが、それは濱口監督、中盤から差し込まれる会話劇がいつも通り妙に面白い。

人間心理を的確に表現するような会話のやり取り、その中で生まれる微妙な仕草でさえもそれらへの装飾に見えてしまうほど。

この作品、自分の中では現代に蔓延する”ある種のイージーさ”というものへの表層化という側面があると思うんですよね。

実際作品内でも、町民を安易に説得できると思っているグランピング施設運営側、全て論理で詰めれると思っているコンサル、補助金や社の存続という大義名分を盾にした安易な考えの社長、綺麗な水を汲むことの大変さを知らないこと、簡単にマッチングで出会えてしまうサービス、薪を割り暖を取るための下準備をすること。

他にも色々とあるイージーさへの錯覚と違和感の無さみたいなものがあって、それらがイージーじゃないと示す対象としての自然が描かれていると思うんです。

自然ってこっちの道理なんてお構いなしに何でも起きうるじゃないですか。

それを考えた時にイージーさって詰まる所悪の側面があると思うんですよ。あくまでもイージーさを軽視した場合って言うことですが。

それが蔓延している世の中っていうのは果たしてどうなのかっていう。

逆説的に悪い側面だけでないっていうのも当然わかっていて、使い方、考え方一つでそれは善にもなるというか。

本質的な悪と善という二元対立で考えた場合も同様で、人って絶対的な悪と善に振り分けることって難しいと思うんですよ。

身内を殺されたとか、どうしようもない目に遭ったというような特殊な場合を除いてですよ。あくまでも。

実際、悪側に見えていたグランピング側の高橋と薫だってそうじゃないですか。

見ていくとそれぞれの考え、言い分があって、仕方ない部分もありつつ、自分たちだってわかっているじゃないですか。

説明会の時に「上流の方でやったことは必ず下に影響する」というセリフもキーになっていて、要は積み上げの結果なんですよ。

上司が無能なら、国が無能なら、親が無能なら、体制が無能なら、そうしたあらゆることの付けは必ず結果として付いてくるんですよ。

これら全てに共通しタイトルに繋がる考えとしては巧が言っていた「バランスが大事」ということなんです。

それこそが悪が存在しないということの本質なんじゃないかなと。

ちょっと総論的な話になってきたんですが、部分的な話も少々触れておきましょう。

まず演者が良いですよね。

ほぼ全員素人に近い方のようなんですが、ドライブ・マイ・カーの稽古シーンにもあったような棒読み感、それが全面に出ており、自然な人物としての存在と相まって独特なテンポを生み出していたなと。

特に巧の存在感は素晴らしく、芯が通っているけど近寄りがたいような、でも頼れる感じもありな独特な雰囲気を良く演じていた気がします。

真っ先に浮かんだのが闇金ウシジマくんの時の山田孝之のような(あそこまで悪い感じはしないけど)、唯一無二な佇まい。

大美賀均さん、素晴らしかったです。演技はほぼ素人というからこれまた驚きでしたが。

カメラワークも相変わらず面白いものが多いですよね。

先に書いた自然との関係性という部分を自然から見られているようなカットで撮られたショットであったり、横にスライドしていく不安定さを掻き立てられる長回し、ただだるまさんが転んだで遊んでいるだけなのにSF味を感じさせられるような浮遊感あるカット、牛小屋の糞なんかをあれだけ美しく幻想的に撮れるというのも驚きました。

個人的に一番違和感を感じたのが車のバック越しの映像。

監督のインタビューなどを読んでいると、ああいった色々なカットというのは”カメラはどこにでも有りうる”というようなところから来ているようなんですが、なぜかあのショットだけは違和感をずっと感じてしまうという。あくまでもいい意味でですよ。なんか残ってるんですよね、頭の中に。

そんな感じでとにかく映像的に美しく、それでいて妙なスリリングさが混在しているような感覚を得られる作品。

タイトルバックの表示やタイトル自体にもあるような過去の名作をオマージュした見せ方やなぞり方も面白く、ギミックの部分からしても楽しめる作品になっているかと思います。

タイトルの出方は特にカッコいいので是非注目してほしいところですし。

ミニシアターのみでしか公開しないそうなので気になる方は是非。

では。

ライスの存在感が止まらない『アーセナルvsボーンマス』

アーセナルvsボーンマス

3分、冨安のプレスバック的確や

6分、ウーデのスルーは質が違う

7分、ホワイトのこのわかってる感は何なんだマジで

13分、冨安のふわりと浮かして素晴らしい

16分、ライスのキープは頼りになるわ

17分、サリバの守備完璧やな

17分、サリバ、ボックス内であれはヤバい。切り返しまで完璧やん

32分、サリバ動き出し遅いかったのに勝つのね

38分、トーマスも寄せ早っ

41分、ウーデやっぱ今日スルー良いな、絶妙

 

51分、サリバもやはり寄せ早し、圧強し

53分、ウーデからのハヴァさん、アガるわ

67分、サリバが強いんよ

69分、やっぱりサーモン頼りになる

76分、さっきもだけどトーマス浮き玉上手いな

96分、ジェズスのタメからのライスまたしてもボックス内へ

前半こそ、こんなに押しててこんなに決まらんかと思いましたが、結果良ければなんとやらですわ。

まあ実際これだけ制圧してましたからね。

圧倒的過ぎる。なのに安心感が持てないという感触があったというのは事実ですが。それは相手のちょっとした隙を付いた手数少ないカウンターの影響が大きかったんでしょう。

実際ホント危険な場面何度かありましたからね。

とはいえ前半のこれはエグいって。16本も打ってたのか。

最近こういう状況多いんですけど、この前半で決めれるかどうかっていうのは後半への影響も考えると必須条件みたいなところはありますからね。

それにしても冨安の安定感ってどこから来るんでしょう。

ポジショニングが抜群なんですよね。何度もそれに救われてましたし、フィジカルも強いから負けない。

攻守においてとにかく抜け目ない。

ホワイトも相当サッカーIQ化け物ですが、そのホワイトの守備力を上げたくらいの互換性と対応力。いやぁ、やっぱ冨安凄いです。

ハヴァさんもこの試合は覚醒してましたね。

正直もうゴール決まれば的なシーンが何度かありましたから、これ決めてたら更に上の高みへ行けた気もしますが、それでも十分過ぎる活躍っぷり。最近凄いですよ。

この試合わりと右に流れていたんですね。

その辺も臨機応変さ、周囲との連携でポジション取れるようになっているのでだからこそ必要な時に対応できるわけで。

後はゴール。生粋のストライカーでは無い部分が大きいとは思うんですが、今季はとりあえずお願いします。来季はCF取りそうなので、それまではCFとしての能力値を存分に伸ばして下さい。

この試合、個人的にサリバとライス、この二人が相変わらずやってんなと思いましてね。

サリバに関してはもう鉄壁過ぎるんですよ。高さがとかじゃなく、対応が。

頭の良さと機転の効く対応、フィジカルの強さは当然なんですが、その使い方、発想なんかがもう抜かり無くて。

今回なんて相手ボックス内でまさかのFWのような切り返しまで披露しちゃって、あれで決まってたらホントヤバいですよ。

ライスに関してもここのところのハヴァさん右流れ、ライス広大な左で躍動の構図からどんどん進化してますからね。

これはひとえにトーマスの帰還とかも大きいと思うんですが、冨安との連携などもそうで、守備的な負担が減っているからでしょうか。

この試合ではボックス付近でボールを受けてのシーンが多かったですし、あのゴールも落ち着き、コース、申し分無かった。

その前のジェズスの素晴らしいパスあってこそですけどね。

とにかく攻撃参加が増えて頼もしい。実際、ボールキャリーも圧倒的フィジカルとコース取りで奪われないですし、コーナーでも良いキック持ってますからね。

ただし、ライスの一番気持ちいところはハンティングということは言うまでも無いでしょうけど。

その精度も強度も存分に見れる試合が多くて、もう幸せですよ。

次はユナイテッドか。この辺正念場かもしれないですね。

では。

日本の“生き様”を見せる!精神性こそが『SHOGUN 将軍』の素晴らしさ

こんなに面白いとは。


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徳川家康ら、歴史上の人物にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜、窮地に立たされた戦国一の武将<虎永>と、その家臣となった英国人航海士<按針>、二人の運命の鍵を握る謎多きキリシタン<鞠子>。

歴史の裏側の、壮大な“謀り事”。そして、待ち受ける大どんでん返し。

SHOGUNの座を懸けた、陰謀と策略が渦巻く戦国スペクタクル・ドラマシリーズ。

GWに入り、なにか普段見れてないものを一気見しようと思い立ちまして、真っ先に気になっていたのが本作「SHOGUN 将軍」。

基本的に外国人が手掛ける時代劇モノというのはあまり好みでは無く、といってもラストサムライなどほどほどに好きな作品はあるんですが。

なぜかと考えた時、表現の違いによるところが大きいんだろうなとは思うんですが、外連味が目立ち過ぎ、壮大さが際立ち過ぎるとでもいいましょうか。ダイナミズムの認識が違うのかなと。

とりわけ、”荘厳さ”の表現がしっくりこない感じがして。

それがこの作品においては絶妙なスパイスとして機能していて、むしろ心地良い。

確実に海外視点で見た時代劇なのに、日本の良さ、精神性を汲み取っているような映像表現であったり脚本、構成。

見ると、トップガンマーヴェリックの原案を手掛けたジャスティン・マークスが製作総指揮を務め、主演の真田広之もロデューサーを兼務し、主演のかたわら、撮影現場での衣装や美術、殺陣などをコーディネートしているらしいじゃないですか。

それはそれは。

オープニングビジュアルの庭園を船で行くようなゲースロ感もあり、とにかく時代考証、美徳としての文化の捉え方が良く纏まっている。

別段歴史に詳しいわけでは無いのですが、そんな私ですら観ていて違和感を感じないような圧倒的世界観。

元々時代小説などはわりと好きな方だったんですよ。ですが、映像でここまで満足感が高い作品というのはそうないんじゃないでしょうか。

そんな感じで雰囲気として観ていても既に面白い作品なんですが、内容も抜群に惹き込まれ、抜群に面白い。

まず、観ているもののミスリードを誘うような脚本構成により、誰に感情移入して良いのか、どれが正しさへと導いてくれる人間なのかということが分かりづらいんですよ。

これが物語に蛇行を与えるようドライブ感をもたらし、短絡的な道筋にならず、観ているこちらも試されているような脚本になっているんです。

普通の時代劇だったりすると、それってある意味明確じゃないですか。悪にしても善にしても。よくある、士道とはこういうものとかもそうですし。

それが全く無く、見ようによって、タイミングによって、視点によって変わってくる。だからこそ、揺さぶられるんですよ。

個人的には時代劇に求めているのって”生き様”なんですよね。良くも悪くも人間味がどうなのかという、人としての様が見たいんです。

その見せ方がとにかく上手い。

宗教であるとか、時代背景、性別や年齢、地位、そういったあらゆる観点からの絶妙な駆け引きがある中で、全体像を見せ、個別の人物としての様を見せてくれる。

そして、それらを存分に引き立ててくれているのが演者なんですよ。

バチバチにハマった役が多く、配役がまずもって素晴らしい。毎回誰かにハッとさせられる感がありますし。

あくまでも全員最高というのは前提として、個人的に一番痺れたのが「鞠子様」。

演じているのはアンナ・サワイさんという、ニュージーランド出身で海外にて活躍されている日系人の方なんですが、抜群にハマり役でカッコいい。

生き様が一番凛としており、時折見せる弱さの部分には人間味もあり、それを体現できているということが素晴らしいんですよ。

物事の考え方も良く表現されており、鞠子様がどういった人物像なのかということが良く伝わってくるんです。

いやぁ、カッコ良かった。

序盤からの成長過程というのも魅力的で、徐々に自分という人間の本質を取り戻していく過程、葛藤、”生き様”という意味での強度が強固で、自分の背筋も正さなければと思わせてくれるほど、とにかく魅力的な人物として描かれ、良く表現されていました。

いずれにせよ、海外ドラマにおける時代劇部門ではかつて無い満足感に満ちた作品だったのは間違いなく、ホント観てよかった。

なんか時折感じるんですが、悪い部分を直視した上で、日本人で良かったと思える精神性の部分って軽視しが地だと思うんですよね。

でも、そういった日本人であるが故に必要な”日本の善き部分”にフォーカスすることも自分の中で重要な視点なんだと改めて思わされた次第であります。

世界観の構築、物語性の引き、人物表現の豊かさ。

そういった”物語”というものを楽しみたい方は絶対に観たほうがいい作品な気がします。

満足感は存分にあるものの、10話とコンパクトに纏まっており、1話も大体60分程度なのでサクッと観れるかと思いますので。

是非。

 

勝つか負けるか、それこそが全て『アーセナルvsトッテナム』

いやぁ、ギリギリでした。でも、勝ちは勝ち。しかもダービーとなれば、なおさら。むしろあの終盤の猛攻でも勝ちきれたのは大きいですよ。トッテナム相手に。

10分、サリバのあの場面でワンテンポ遅らせられる度胸よね

26分、サカ上手すぎやろ、落ち着きも半端なし

34分、マガリャン良い判断やな

35分、サリバちぎられないなぁ

36分、やっぱこういうとこでキープできるのがハヴァさんなのよね

42分、ライスの粘りがピンチを未然に防いでるわけで

43分、トーマス、ギリであれ出来るんか

 

60分、ウーデのポジションへの嗅覚が素晴らしいのよ

64分、冨安はやはり読みが良い

というような試合だったわけですが、とにかくトッテナムの熱量が高い試合でしたね。

特にロメロの存在は大きかった。攻守に関して凄まじいクオリティ。ゴールシーンなんて一瞬”えっ”ってなりましたから。あとファンデフェン早過ぎ、クルゼフスキ超人、ポロのクロス怖い。などがありました。

後半の方が猛攻に感じたんですが、前半の方がヒートは圧倒的に高かったんですね。これ意外。

今回全体的にデュエル数も多かったんですね。まああれだけの強度でしたから納得ではありますが、サカとハヴァさんよくやりました。

とにかくこの試合の2人はMVPでしたよ。

地上波サカ、空中はハヴァさん。攻守にわたり、とにかくよく動いてました。ともに得点にも絡んでますし、脅威になっていたのは間違いないかと。

前節もそうでしたが、中盤のライス、トーマスはやはり安定しますよね。ライスはもとより、トーマスも改めて制圧力があるなと。

一つ難点としては機動力が劣る部分はあるので、快速系のウインガーや中盤などがいると一瞬で置き去られるというのはこの試合でも何度か有りましたが、それは相手が素晴らしすぎるというのもあるわけで、まあ仕方ない部分でもあるのかなと。

中盤を締めた形でのこういったポジション主体であれば、まあ特段問題ないのかなとも思いますし。

ラヤのミスからの失点もありましたが、ハイボール処理を見れば、ラヤの未然に防ぐポジショニングの良さは見逃せません。

そう考えるとミスは誰にでも起きうるわけで。とはいえ3点取れていて良かったですが。

そういえば試合後のファンのスタンドへ向かう彼らの勇姿は、なんかシーズン通しての雰囲気を感じて感慨深いものがありましたね。

いずれにせよ一番燃えるダービーマッチ。勝つか負けるかが全てなわけで、その意味でめでたさしかないことは確か。

では。

【圧巻】ウーデが神懸かり!今季ベストパフォーマンス披露!『アーセナルvsチェルシー』

やっぱ、サッカーって同じチームを追っていると、熱のある試合って、入りからわかるんですよね。

なんなのかわからないんですけど、画面越しでも伝わってくる熱量の感覚。

このロンドンダービーもまさにそれ。

4分、ライスの溜めるドリブルからのサーモンの完璧なシュートよ

12分、今日トーマスのポジショニング良いかもな

14分、ウーデのクロスの精度

19分、サーモンの落としの判断痺れるわ

20分、サカの崩しヤバっ。これみるとやっぱ前節疲れてたな

22分、冨安のインターセプトも切れ味が

27分、ちょっと今日のサカのキレはエグいぞ

31分、ウーデの空間認知能力の高さ

40分、ラヤ、ドンピシャやな

 

48分、ライスこういう突き方上手いなあ

50分、ウーデのスルーなんじゃこりゃ

56分、ウーデからのハヴァさんのベストゴール級な完璧さ

59分、サーモンのトラップ上手っ

59分からの冨安またまたインターセプト

61分、ラヤよく耐えた

68分、ウーデのプレス回避上手し

69分、ウーデの浮き玉スルーのクオリティ

69分、ホワイトの阿吽の呼吸感ヤバない

82分、ジェズスのヒール痺れた

 

ヒート見てもそうですけど、後半の序盤の勢いヤバくないですか。

前半もそうですけど、入りのテンション高いですよね。

とまあ、序盤から面白くなりそうなにおいを感じさせるスタートだったわけですが、その口火を切ったのはトロサールの目の覚める一発から。

あのタイミングで、あのコース(ニアロー)に蹴れるってのはさすがの一言。

いつ見ても思うんですけど、トロサールってボール受けた時の準備が常に出来てますよね。それくらいファーストタッチからの流れが常にスムーズ。

このシュート数もエグくないですか。

怒涛のシュートラッシュで、前半こそ、なんでこんなに決まらないのかと思っていたほどで、でも結果的にそれは後半に払拭されたわけですが。

sofascoreでこのレートも初めて見ましたよ。

特にウーデのスタッツが凄まじい。

実際試合を観ていてもその脅威を感じたわけですが、これを最後までやりきるっていうキャプテンのいつも通りのヤバさは健在でした。

キーパス8って。

おそらく今シーズンベストパフォーマンスですよね。攻撃、守備、全ての精度に関して完璧過ぎましたし、質も強度も申し分ない仕上がりで。

これなんかを見てもほぼ全てのスタッツトップクラスですし。むしろ受けての部分はしょうがない(出し手だから)と考えるとまあパーフェクトですよ。

そーいえば後半感じたのが、ライスとの関係性の良さですね。

核が二つあるような感覚を抱き、それらが相互に影響しあいながら適度な関係性で調和している感じ。

デュアルコアですよ。これはもうサッカーのデュアルコアシステム。

ライス加入当初は共存できるのか的なことも言われていたことを考えると、今はその考えすら杞憂ですし、むしろ共存した方が互いの能力を高められすらするっていう。

その意味で言うとハヴァさんとホワイトもそうですよね。

単独でというより、共存することで良さがより引き出されるようなキャラクター。二人とも器用なんですよね。

あっ、これはハヴァさんとホワイトの関係性ってよりも各々の他選手との連動性っていう意味ですよ。

ホワイトのタイミングの取り方であったり、痒いところに手が届く対応なんて最たるものですし。

この試合でのドンピシャ感は色々と素晴らしい限り。

ハヴァさんもワントップとしての強引さにはまだまだ欠けるものの、立ち回りや運動量、ポジショニングなんかに関してはもう完全にワントップのそれですから。

欲を言えばもうちょっとボックス内での強引さが付いてくれば最高なんですけど、別にずっとこのポジションをやってきた人間では無いので。

受けてる本数なんかは上記のスタッツ見ても問題無しなわけですし。

アクションの半分をシュートが占めているというのも凄いですよ。単純に。

直近での右に流れて、左にライスが上がるっていう連動性も好調ですよね。以前だと左寄りに流れてという印象があった気がするんですが、最近はなんかバランスが取れだしたといいますか。右への顔出しも意識的に増えている印象で。

パーティもここ数試合の中では一番良かったんじゃないでしょうか。

一度自陣で迷いが生じてたシーンはありましたが、前半なんかはポジショニングも悪くなかったですし。全体的に悪くないかと。

なんかライスと一緒にプレーしているのを見てて思ったんですが、ライスがアグレッシブに守備を行うのに対して、パーティはパッシブに守る感じなのかなと。あくまでも比較するとということではありますが。

それでも調子は取り戻しつつあるなと思ったわけです。

冨安も良かったですよね。何度かちぎられてた時もありましたけど、全体的にはマジでタフに対応してましたし、インターセプトが光りましたよね。特に。

チェンコよりもやはり守備強度も上がりますし、攻撃時の連動性も良いなと。

とにかく今季ベストマッチの可能性もあるくらい全選手の躍動感が半端ない一戦。これを終盤にやれるようになったとは。感慨深いです。

では。

【文豪ボストン・テラン】春休みに読んだ『神は銃弾』がヤバすぎる! 心抉るダークノワールの世界へようこそ

春休み、以前から気になり買っていたけど手をつけられていなかった小説を読もうと思い、手にしたのがこちら。

まさかこんなに食らうとは思いもしませんでした。

本にしろ映画にしろ音楽にしろ、出会った瞬間に何か予感めいたものがあるモノってあると思うんですよ。

この本も自分にとってはそんな作品で、何かの書評を読んで作者が妙に気になり、中でもこのタイトルが目を引いたんですよね。

神は銃弾ですよ。痺れますよ。タイトルからして。

それからわりと年月も経ち、でも、ずっと頭の中にはあったような、そんな出会いのある作品でした。

この作品、まずもってヘビーです。

本のカバーに書かれているあらすじだけでもゾッとするような内容はわかるんですが、それ以上に文体から滲み出る力強さ、ワードセンス、表現の豊かさ、それら全てから濃厚に搾り出されたような言葉の弾丸が突き刺さってくる。

言い回しや表現の難しさもあり、スラスラと読める感じではないですが、それでも惹かれてしまうほど魅力的で、腹に響いてくる物語。

風景であったり、感情であったりの表現がいちいち詩的で美しいんですよ。情緒もあって、深みもあり、その世界観にずっと埋没していたいと思うほどダークなのに重く響いてくる。

小説のていとしてはノワール、もしくはクライムものになるのかな。

でも、読み進めていくと、それもありつつ、ヒューマン的、純文学的な深みがそこかしこにあって、だからこそ描かれる世界の豊かさが半端ないんですよね。

特に色にまつわる表現は恐ろしくソリッドで生々しい。言葉尻だけでもイメージを肥大化させるようなワードセンス。

翻訳でその印象なので、原文はさらに複雑で難解なのかもしれないですが、その感覚は十分に堪能できてしまう。

物語自体はほんとシンプルな構成なんですよ。

カルト集団に娘を連れて行かれた父親がそのメンバーだったジャンキー女性と娘を取り返しに行くっていう。

それだけなのになぜか重厚さがクセにさらなるこの感覚。思い出されるのは濃密な会話劇と、人生への問い。

出てくる人物もそこまで多くないんですが、ボブとケイスのやりとりは見所しか無いんですよ。

考え方も人物像も確実に異なる人生を歩んできたような二人。でも、旅路を共にする中で確実にわかり合ってくるわけですよ。なんならかけがえない存在と言えるかもしれないくらい。

それがLOVEなのかLIKEなのか。はたまたそれ以外の感情なのかも含め、容易な展開には絶対に転がさない。

良い意味で全てにおいての安易さがないんですよね。

実際、人生もそうで、唐突に全てが起きる以外はあり得ないじゃないですか。本当のところ。

物語だからって必ずしも分かりやすい展開に持っていく必要もないと思うし、それって、逆に見るものを単純化して捉えてる気もしますし。

なので、起きる事柄も想像の遥か上をいくし、容赦も無い。

そこをサバイブしていくボブとケイスの関係性がとにかく魅力的に浮き出てくるんですよ。

本当は相対すら存在だったわけだし、境遇もそう。でも、本質的に世界の輪郭を捉えるという意味においては正しさだけでは生きていけない。

賢さとずる賢さの狭間で、誰もが聖人ヅラしているという皮肉めいた視点で描かれる物語には妙な説得力納得感があるんですよね。

救われないからこその視点というか、だからこそ説得力のある描写や言動というか。

作者自身も順風満帆に過ごしてきていないことを感じさせる部分が多く、それも物語上の要因だと感じさせられる気がします。

最後に個人的に一番感動し、心揺さぶられたフレーズを。

「自分のしたことをちゃんと自分で支えられる勇気を持った男だ」

これはケイスが自分自身を責めるボブに対して言ったセリフなんですが、それまでの二人の旅路を考えるとあまりにも自分自身にも響いてしまって。

ボブ自身、行われた行為は常に善だったとは思っていないはずなんです。

だとしてもそれらを肯定し、ただ、肯定するだけでなく、勇気という行動と意思を尊重するところにあまりに深く、さりげない中にどれだけのリスペクト、気遣があるのかということを感じさせるセリフに、マジで脳天直撃したような衝撃と感情の波が襲ってきたわけです。

何が正しいとか間違ってるとか。偽善や忖度で無く、本当のそれらを見ることの大切さを改めて強く感じた作品でした。

ボストン・テラン、遅ばせながら素晴らしい才能です。

では。