小原GM云々の前に、そもそも山形前GMの思想って清算されてるんでしたっけ @TokyoWasshoi 兄やん教えておくれよ

2023シーズンって、マジでタイトル目指してたんだ。酷いシーズンのオフになってみて、初めて知ったわww アルベルの優勝目指さない宣言なんだったんだよww

自分は小原GMが進めているスタイルは、当人が世間に対してまともに説明しやしないから事をややこしくしているものの、方やその中身は、わりと説明されずとも分かりやすく明快でもあると理解している。またそれが、クラモフスキー監督というそこそこ向いている監督のもとに結構実現しようとしているとも捉えている。

スペースをどう作って、どう攻略していくのか。そしてその作るスペースは、相手の裏やサイド奥が主候補。所詮、堅守速攻。

仲川輝人の獲得の際に「裏抜け本数のスタッツが良いのが獲得の決め手」と言ってたり、もしくは24シーズンに向けての小柏剛・遠藤渓太の獲得を観ても。そうなると、実は結構、小原GMの意図と行動は、これまでそれなりに一貫しているのだと思う。

言ってしまえば、堅守速攻は元々FC東京のDNA。取られた選択肢自体は、東京においては本来ウケのいいものなはずだ。自分もFC東京の過去一連を観続けてきて年を取ってきたわけなので、そのせいもあって好みだけで言えば”そっち”派だ。

けど、なのに、どうにもこの流れにノレないのが正直なところである。

その原因を考えてみると、結局小原GMの方針とやらが、正当な手続きが踏まれずに突き進められているというか、筋を通した代物ではない様に見えているからなのだと思う。

そしてその筋というのは、22年に山形伸之前GMが発表した大方針からの筋となる。

 

今となっては山形前GMが大方針を語る唯一の記事となってしまったが、改めて見返すと「いままでの堅守速攻型のサッカーと、これからのポジショナルサッカーと言われるもの」への転換と、わりとハッキリと口にもしている。

改めて説明せずとも、サッカークラブにおいてGMは要職であり、1年でホイホイと代わっていい役職ではない。それを実際に1年でGM職を離れ、横浜FCのCEOとなったのが前任の山形氏。山形氏がGM職を離れた経緯は公表されておらず、山形氏が東京での職を投げ捨てたのかもしれないし、もしくはクラブの大過渡期な中で逆に投げ捨てられたのかもしれない。どちらにせよ、FC東京にとって大きな出来事であったことは確かだ。

けど、そんな山形前GMが策定し22年に公表された大方針は、MIXIの親会社化とセットで大々的に示されたものだった訳で、これはクラブとして大きな意味を持たせて発表された代物だったはず。

個人的な理解で言えば、GMが小原氏に代わったからと言ってヒョイと替えていい代物ではないし、今もなおクラブにおいて効力があって然るべき代物だと理解している。

そうなると、いま小原GMがそれを破棄して堅守速攻路線を改めて進めていること自体に違和感がある。いまクラブが志向しているスタイルって、それって正しく承認されているの?

 

さらに個人的な感覚を重ねれば、小原GMのこれまでの活動は「前任の否定」要素を強く感じている。

アルベルだけでなく、↑の山形さん記事を観ればクバも白井裕之元コーチも、山形前GMにおいての象徴的な人事だったが、その3名は既にいない。

白井さんに限って言えば、小原GM就任後の23年初めに、急にトップチームから外されてU-18コーチへ配置換えに。そこで白井さんが何をしてくれるのかと、ユースウォッチャーとして自分は結構期待して注目していたけど、結局試合日においてはベンチに座っても特に何か仕事も声かけもするわけではなく、試合後のBチーム控えメンバーの鳥かごを遠くから見守るだけ。果たしてクラブはこの人にここで何をしてもらおうとしているのか…と考えてるウチに、6月にクラブを退団しFC琉球へと移籍した。白井コーチのアレは、つまり『小原GMが山形派を一掃するための左遷』だったんだなと自分は理解した。

話を戻すと、堅守速攻型のサッカーからポジショナルサッカー(と言われるもの)への転換という思想は、22年に山形前GMを中心としつつも『新生MIXI体制が引っ提げた大方針として』掲げられたものであり、今もなおFC東京において効力を発揮されているべき代物だと考えている。

その手段として山形前GMが始めたアルベル体制は確かに崩壊したけど、それはアルベル自身が、クラブの文化を転換させられるだけの能力も経験も胆力も人間性も足りなかったから解任されたに過ぎなくて。後任監督も引き続き山形思想のもとに選任し、大方針を継続しつつ「次の『手段』」に向かえばよかった。だってそれは、22年にクラブとして転換しようと決めた大方針だったんだから。

けど小原GMに体制が変わり、小原GMはアルベル1年目を「実は結構ポゼッション既に出来てた」と(大して出来ちゃいないのに謎に)査定し、2年目には「それを土台にしつつ、縦にゴールを狙え」と体よく方針を追加して、何より目標を「リーグタイトル取れ」と変更もさせた。そのせいで、本来なら文化を変える2年目だったはずなのに、アルベルも混乱して名古屋相手に3-5-2のミラーゲームとかやり始めるし。しかもアルベルは引き続きタイトル狙わないとか言い続けるし。

山形プロジェクトについては、個人的には5年かけてようやく成功確率40%くらいと見積もっていたけど、それをアルベルに任せてたら7年かかっても成功確率20%程度だっただろうなと見立てている。そのくらい、アルベルはプロジェクトのための体制としては能力が足りなかった。ただ言い方を変えればそれは、山形大方針の手段としてアルベルがマッチしなかっただけに過ぎず、大方針自体にNOとなった訳ではないはずだ手続き上においては。

そういう意味では、アルベルを解任を決断した「結果」だけが謎にたまたま正解だっただけで、それ以外の、小原GMによるアルベル支援の過程も、解任の理由付けも、後任の選定意図も、何よりしれっとヌルッと堅守速攻路線へとどデカい方針転換してるのも。小原GMが前任の否定から入り、山形式とは異なる方向の、小原GMが志向するスタイルへと、正当な手続きを経ずに展開しているように自分は見えてならない。

それでいて、23シーズンは小原GM肝いりで獲ってきたギレルメコンディショニングダイレクターが能力不足なせいか、選手コンディションが著しく大崩壊してしまったせいで、この不信感が余計に拍車をかけてしまった。

 

所詮、FC東京が定めたフィロソフィーが「+1 GOAL」だけに過ぎなくて、そのための手段は山形式現代的ポジショナルでも、小原式堅守速攻でもどちらでも構わないです。そして今は小原式堅守速攻が唯一の正です…という位置づけをクラブがしているのであれば、別にそれでいい。そうだと言ってくれればいい。

だから、明確にアナウンスが欲しいんだよな俺は。山形前GMの思想は現時点では効力は無いですよと。現方針は小原式堅守速攻であり、その変更差分はココとココです。何より目標設定と期限も実は変更してましたと。

それだけでも現体制への正統性はだいぶ変わってくる。それが無いから、もしくは山形思想を都合よく「土台として」「その上に積み上げて」みたいな虚構論で取り込んでボヤかしにかかるから、今の小原体制にいくら一貫性があろうとも錦の御旗がどこにも見当たらずに、モヤモヤが消えないんだよな。すまんな、ワイがめんどくさい人間で。

 

前述の通り、正統性に問題を感じているだけであって、進めていること自体については、それなりに一貫性を感じている。

何より今回発表された24シーズン新体制としては、大崩壊だったコンディショニングスタッフを結構刷新してきているのは個人的に好印象で。コンディションが正しく高い位置でキープ出来さえすれば、多少の戦術の拙さはカバーできてしまう。何より小原式がFC東京の「旧式DNA」に近しい以上、その親和性は言わずもがな。

だから結果だけで言えば今年はどうせ23シーズンよりは上回るんだろうけど、それで『勝てば官軍』とさせたらダメでしょという話。

この辺って、ちゃんとクラブとして清算されているんですかね?ユルマガとかスポニチのあの人とかっていう怪しさプンプンな媒体からではなくて、できればワッショイ兄やんに教わりたいんだけどなぁ。