ミスマッチなミステリアス

今日、娘の幼稚園に勤めていたアシスタントの先生が辞めたらしい。

らしいというのは、幼稚園からではなく4歳の娘から聞いた話だからだ。

とても無口な若い先生で、20代前半だろうか、なんとなく影のある女性だった。

私も数回挨拶を交わしたことがある程度だ。

思えば1年ほど前に彼女が雇われた時も、そして今回の辞める時も、幼稚園側からのお知らせはなかった。子供がお世話になっている親としては、一度挨拶をしてその人の人となりを見てみたかったが、その機会が与えられることはなかった。

娘の話では飛行機に乗って遠いところに行ってしまうらしい。

 

「話しかけても会話が成り立たない。」と彼女をあまりよく思っていなかったお母さんたちもいたし、彼女と話しをしようと何度か話しかけたことのある私の夫も、「あの先生はちょっと変だ。」と言っていた。やっぱりそのコミュニケーションの不具合が今回の人事の鍵なのだろうかと勘ぐってしまう。

 

彼女のミステリアスという特性がプラスに働く場所というのはたくさんあるだろうが、幼稚園の先生という職業には不向きだと思う。例えばミステリアスな俳優、作家なんていうのは悪くない。しかし、「うちの娘の幼稚園の先生がミステリアスで…。」というのは、世間に求められていない「ミスマッチ」なのだ。

 

娘のアトピーが悪化したもの

  • ボディーソープ:ジョンソン&ジョンソンの子供用ベビーソープ。娘にはダメでした。
  • 100%オーガニックラベンダーオイル:意外にも、ちょっと手と顔についたら真っ赤になった。
  • ジャンクフード(ピザ・ケーキ):近所の子の誕生日会で食べたらその日の夜からアトピー悪化。
  • 水道水:以前ここに書いた通り。
  • 日焼け:痒くなってしまった。

抗生物質と子供のアトピー 其の三

これは私が最近調べたことの覚書です。興味のない方は無視してください。
また、個人の興味で調べていることで、意見やアドバイスをしようとしているわけではありません。
 

1. アトピーの子供(18ヶ月)の腸内には、大人の腸内に多くいる細菌群(Clostridiumclusters IV and XIVa)がアトピーでない子供に比べて有意に多く存在した。アトピーでない子供の腸内にはアトーピーの子供に比べてBacteroidetesが3倍多く存在した。


2. 出産時にGBS感染防止のために抗生物質を使用された子供の腸内では、新生児の腸内に通常多く存在するBifidobacteriumの増加の遅れが観察された。出産時に使用された抗生物質の腸内細菌構造への影響は、ほとんどの子供の腸内で生後12週間までになくなった。

 
3. GBS感染防止のための抗生物質の影響は生後30日までに部分的に回復する。特にBifidobacterium sppなどの細菌群に関して。出産時の抗生物質処理の影響は、母乳+粉ミルク両方で育てられた子供に比べ、母乳のみで育てられた子供へ与える影響の方が大きい。

 

4.これはresearch paperではなくレビューなので興味のある方はどうぞ。

 

1. Nylund, L.; Satokari, R.; Nikkilä, J.; Rajilić-Stojanović, M.; Kalliomäki, M.; Isolauri, E.; Salminen, S.; de Vos, W.M. Microarray analysis reveals marked intestinal microbiota aberrancy in infants having eczema compared to healthy children in at-risk for atopic disease. BMC Microbiol. 2013, 13, 12. [Google Scholar] [CrossRef]

2. Stearns JC,Simioni J, Gunn E, McDonald H, Holloway AC, Thabane L, Mousseau A, Schertzer JD, Ratcliffe EM, Rossi L, Surette MG, Morrison KM, Hutton EK. 2017. Intrapartum antibiotics for GBS prophylaxis alter colonization patterns in the early infant gut microbiome of low risk infants. Sci Rep 7:16527. doi:10.1038/s41598-017-16606-9.

 
3. Mazzola G, Murphy K, Ross RP, Di Gioia D, Biavati B, Corvaglia LT, et al. Early gut microbiota perturbations following intrapartum antibiotic prophylaxis to prevent group B streptococcal disease. PLoS One (2016) 11:e0157527. doi:10.1371/journal.pone.0157527
PubMed Abstract | CrossRef Full Text | Google Scholar
 

4. Biagini Myers JM, Khurana Hershey GK. Eczema in early life: genetics, the skin barrier, and lessons learned from birth cohort studies. J Pediatr. 2010;157:704–714.

[PMC free article][PubMed]

 

抗生物質と子供のアトピー 其の二

次女の出産を間近に控えた頃、B群レンサ球菌(Group B Streptococcus : GBS )の検査結果がポジティブだった。

GBSは膣内にしばし常在する細菌で、出産時にこのB群レンサ球菌が膣内に存在すると、0.05%程の確率で生まれる新生児に重症の感染症を起こすらしい。

というわけで出産時に抗生物質を使用されることが決定。

 

この頃すでに腸内細菌について勉強していた私は、母親が保持している細菌が、出産時に母親から子供へうつることによって子供の腸内フロラが整っていくというのを読んでいたためこれについて質問してみた。

 

担当の先生によると、いい細菌は殺さないために、狭域抗生物質を使用するとのこと。

出産時に抗生物質を使用することに対する不安、抵抗を感じつつもそれ以上議論しなかった。

0.05%の確率で子供が重症の感染症になるのと、母子の腸内細菌が抗生物質によって影響されるのと、秤にかけたらどちらが重いのか分からないからだ(ちなみに使用されたのはペニシリンだった。どのペニシリンだったのかは今では不明)。

腸内細菌が人の体に及ぼす影響については、どうやら今色々な研究が行われているらしい。 続く。

抗生物質と子供のアトピー 其の一

前回のブログ

 

catcherinthewave.hatenablog.com

 

にて、病院で担当の先生に憤ったと書いた。

今回はその理由を詳しく書きたいと思う。

 

ここ数年アメリカでは、腸内の細菌の存在が注目され始めている(日本でもおなじかしら?)。私が最近読んだBrain Maker (日本語にも訳されていて、題名は「腸の力」であなたは変わる: 一生病気にならない、脳と体が強くなる食事法)という本の中では体内に存在する細菌の重要性や、抗生物質が人にとって良い働きをする細菌まで殺してしまうことのリスクが説明されていた。幼い子供が抗生物質によって受ける影響は大きく、小さい頃に抗生物質を使っていた人の方がその後の不調や故障の率が有意に高くなることが最近の研究でわかって来てるらしい。

 

私は普段から腸内フロラなんかを意識して生活しているため、安易に惰性で抗生物質を処方された(様に感じた)ことに不信感を抱いたのだ。

娘が当たった先生のように、長年臨床医をしている人たちは最新の研究に興味がなくなるのだろうか。

処方された抗生物質は使わなかったけど、医者が細菌感染といった傷は数日で治った。

子供のアトピー治療とアメリカの医療体制 其の二

娘の悪化したアトピーを見かねて2週間ぶりに戻ってきた小児科。

娘の担当医はおらず、前回とは違う先生に当たる。

金曜日の午後。

みんな疲れていて、早く仕事を終えて帰りたいオーラが伝わって来る。

そんな時、予約なしで現れた私たち親子。

こういう時露骨に嫌な顔をする人たちに出会えるのは、アメリカだ。私の経験上、日本にこういうタイプはあまりない。

今回担当の女医さんは私の話を聞く気もなく、娘の症状を見るでもなく

前回処方したステロイドをまた使うようにとの指示を出した。

パソコンをから目を離してちらっとこちらを向き、娘の顔に細菌感染がしているから抗生物質を一週間飲ませるようにと言われた。

それを聞き、私の中で怒りと不信感がどどっと沸いてきた。

彼女が細菌感染と言ったのは、さっき出来た引っ掻き傷だ。

ここで憤るのはエネルギーの無駄使いと悟ったを私は「アレルギーの専門医を紹介してください。」とお願いした。

子供のアトピー治療とアメリカの医療体制 其の一

娘のアトピーがひどくなって数ヶ月、18ヶ月検診の時に小児科の先生に相談してみた。

結果、ステロイド剤を処方された。

薬を塗って、乾燥を避けるためにローションをたくさん塗るようにとの指示。これがスタンダードっぽい。これが効かなければ他の方法を考えると言われた。

これでは症状を抑えているだけで原因は何も変わらないのではないかという疑問を抱えつつ、とりあえず処方された薬を使ってみた。

ものすごい効き目。

娘のアトピーは5日ほどで完全に消えた。

 

私はここでステロイド使用をやめ、様子を見ることにした。

アトピーはあっという間に元どおりに。

いや、以前よりひどくなっている。

痒くて眠れない娘を見かねてもう一度同じ病院に連れて行ってみた。

前回先生と話した通り、何か他の方法を模索することを期待していた。