3つ目の習慣『重要事項を優先する』:7つの習慣のまとめ(その4)

久しぶりの更新です。今回も7つの習慣のまとめです。

■第3の習慣はマネジメントである。
 第2の習慣「目標を持って始める」がリーダーシップであるのに対して、第3の習慣「重要事項を優先する」はマネジメントである。
 リーダーシップとは、適切な目標を定めることである。マネジメントは、目標を効率的に達成するための手段である。


■重要事項を優先する。
 私たちの活動は緊急度重要度という2つの指標で定義することができる。私たちは普段、緊急であり重要である活動と緊急であるが重要でない活動に重点を置いている。
 第3の習慣「重要事項を優先する」は、緊急ではないが重要な活動を優先して行うことである。例えば、人間関係づくりや健康維持、準備や計画、勉強や自己啓発などがこれに該当する。このような活動は主体性を発揮して自ら働きかけなければ行うことはできない。
 緊急ではないが重要な活動を行うことにより、未然に問題の発生を防ぐことができる。時間管理の用語では、これを「パレートの法則」という。


■デレゲーション
 ほかの人に仕事を任せることをレゲーションという。デレゲーションには2種類ある。使い走りのデレゲーションと、完全なデレゲーションである。
 使い走りのデレゲーションは、具体的な指示を与えて、手段を一対一で管理しようとするものである。多くの人がこのような形でデレゲーションを行おうとする。しかし手段に焦点を当てたこの方法では、大勢を管理することはできない。
 完全なデレゲーションは、手段ではなく目的に焦点を合わせる。手段を選択する自由を与えて、結果に責任を持たせるのである。この方法は導入に時間を要するが、高い成果をあげることができる。

2つ目の習慣『目的を持って始める』:7つの習慣のまとめ(その3)

 久しぶりに『7つの習慣』についてのまとめを更新したいと思います。

■『目的を持って始める』
 2つ目の習慣は、『目的を持って始める』こと。すなわち、自分自身にとって何が本当に大切なのかを明確にして、考えたり行動したりすること。最も基礎的な応用は、人生の最後の姿を描き、それを念頭において今日という一日を始めることだ。


 なぜ目的をもって始めることが大切なのか。『もし、はしごをかけ違えていれば、一段ずつ昇るごとに間違った場所に早く辿り着くだけだからである』。闇雲に進んではいけない。いくら頑張っても、方向性を間違えていれば、報われることはない。


■リーダーシップ
 『目的を持って始める』ためには、リーダーシップが大切だ。『マネジメントは物事を正しく行うことであり、リーダーシップは正しいことをすることである』。リーダーシップとは、他人に自分の考えを押し付けたりすることではない。正しくは、明確な価値観に基づいて行動することである。


■ミッション・ステートメント
 リーダーシップを発揮するためには、ミッション・ステートメントを書けばよい。ミッション・ステートメントとは、『自分はどうなりたいのか、何をしたいのか、そして自分の行動の基礎となる価値観や原則を明らかにする』ために、それらを明文化することである。

 ということなので、ミッション・ステートメントを考えてみました。

  1. 自分の価値観に従って判断し、行動する。
  2. 感情的にならない。論理的に考える。
  3. 一方的に決め付けない。公正な立場で考える。
  4. 他人の意見・考えを否定しないで受け入れる。
  5. 他人に親切にする。すすんで人を助ける。


 この本の言わんとしている事と、少し趣旨が違うかも…?でも1回読んで全てを吸収できるほど自分は器用ではないし、この本に頼りきるというか、著者に洗脳されたくはないので、あくまでも自分の解釈で考えたいと思います。

■自分の価値観に従って判断し、行動する。
 人に振り回されることなく、自分を貫くということ。1つ目の習慣の『主体性を発揮する』ということに繋がってくると思います。

■感情的にならない。論理的に考える。
 自分は「物事を感情的にしか判断できない人間はバカだ」と思っているので(実際はそんなことないのかもしれませんが)、一時的な感情に頼るのではなく、冷静に、論理的に考えようということ。

■一方的に決め付けない。公正な立場で考える。
 「自分の立場からしか物事を見ることができない人間は馬鹿だ」と思っているので(自分も含まれますが)、一方的に決め付けるのではなく、自分と相手双方の意見をよく吟味し、Win-Winを実現しようということ。これは本書の4つ目の習慣に基づいています。

■他人の意見・考えを否定しないで受け入れる。
 他人の意見や考えを受け入れられない人間って、器が小さいと思うんですよ。別に共感したり、同調したりしろという訳ではなく、他人の意見・考えを「自分とは違った視点」と理解して、否定しないで受け入れるということです。「就活エリートの迷走の感想記事では著者の意見に対してずいぶんと反発していたじゃないか」と言われそうですね。耳が痛いです…。

■他人を親切にする。すすんで人を助ける
 『最も基礎的な応用は、人生の最後の姿を描き、それを念頭において今日という一日を始めることだ。』という観点から考えたときに、やっぱり「あいつマジなんもしてくれなかったよな」とか「別にいてもいなくても一緒。むしろいないほうがいい」なんて言われないために…。


7つの習慣-成功には原則があった!

7つの習慣-成功には原則があった!

:就活エリートの迷走

 近所の本屋で「久しぶりにおすすめできる1冊です」と店員さんのコメントが書かれていたので買ってみました。就活に関する本を読んだのはこれが初めてだったので、参考になる・興味深い情報もありました。しかし著者の意見には同調できないというのが率直な感想です。

 この本は就活エリートという人たちに焦点を当てて書かれた本です。就活エリートとは 1.コミュニケーション能力が高く、2.エントリーシートを綿密につくりこみ、3.面接対策に余念がなく、4.内定を複数もらい、5.やりたいことが明確にある人たちだと、著者は定義しています。
 ざっくりと内容を説明してしまうと、『目的意識を持って入社してくるが、入社後の現実を受け入れられないゴール志向の学生が悪い→ゴール志向の学生を作り出している企業のエントリーシート・説明会が悪い→そのような制度・風潮を作り出した就活という制度が悪い』という感じです。

 なぜ自分が著者の意見に同調できないのか。それは著者の主張に客観性・具体性に欠けているからです。
 たとえば著者は『明確な根拠はないが就活エリートは就活生全体の15%くらいだろう』と言っていますが、これを裏付けるようなデータは本書には記載されていません。
 また『就活エリートは就活負け組にならないためにサークルを立ち上げたり積極的にNPOに参加している』と書かれていますが、自分はそのような大学生を見たことも、聞いたこともありません。「実際にどのくらいの学生が就活のためにサークルを立ち上げたりNPOに参加しているのか」という数字も記載されていません。しかしそのような活動をすることが当然であるかのように書かれています。

 著者は抽象化しているつもりなのかもしれませんが、実際は具体的な数字が無いから説得力が無いだけになってしまっています。単に載せることが出来る数字が存在していないだけかもしれませんが。

 さらに決定的だったのは、近年増えてきている勉強会に対して『私には、その多くが現実からの逃避行為であるように思えて仕方がない』という著者の意見です。これに関しては一切の根拠がなく、著者がそう思っているからそう見えているだけなのではないでしょうか。

 もちろん参考になる意見や頷かされる主張もたくさんあります。しかし期待が期待していた内容とは違ったので、ちょっと残念な1冊でした。

就活エリートの迷走 (ちくま新書)

就活エリートの迷走 (ちくま新書)

iPad2はユーザーのニーズに応えてる?:今週のお題

今週のお題iPad 2欲しいですか?」

 前々からタブレット端末が欲しいと思っていので、昨日正式に発表される前からiPad2は気にかけていました。自分はiPhoneユーザーなので「デカいiPhone買って、どうすんの?」と周りからは思われそうです。
 普段家にいるときもPCではなくiPhoneでネットをしたり、iPhoneに思いついたことをメモしたりしています。iPhoneくらいの小ささだとちょっと使いづらい。だから持ち運び出来てかつiPhoneより大きくて使いやすいタブレット端末が欲しかったんです。

 現在発売されている初代iPadは242.8mm×189.7mmと、B5よりも若干小さいくらいの大きさです。これくらい大きければ操作性は良さそうですが、個人的には手軽に持ち運べる大きさではありません。なので自分がiPad2に求めていた要素は初代iPadよりもひと回り小さいということでした。
 理想的な大きさはGALAXY Tabの191mm×121mmくらいの大きさ。A5の紙と同じくらいの大きさで、持ち運ぶのにも邪魔にならなさそうです。
 それでiPad2はどのくらいの大きさなのかというと、241.2mm×184.7mmと1cmちょっとしか初代iPadと変わっていません。

 では大きさではなく、どこが変わったのか。iPadiPad2の性能比較をしているこちらの記事を見ていただけるとわかりやすいかと思います。
 カメラを付けてFaceTime(テレビ電話)を可能にしたり、グラフィック処理性能を上げてゲームをできるようにしたり、iPad2からデータを送ってテレビでストリーミング再生をできるようにしたり。なんだか室内向けな機能が充実したんだなぁ、というのが自分の感想です。Apple的には「屋外ではiPhone(iPod Touch)を、室内ではiPadを」という方針なんでしょうかねぇ…。

 そんなこんなでiPad2は見送りになりそうです。個人的にはユーザーのニーズをいまいち捉えきれていないモデルチェンジだった気がするんだけど、世間的にはどう捉えられているんでしょう?

1つ目の習慣『主体性』について:7つの習慣のまとめ(その2)

 前回のエントリーに続き、今回も"7つの習慣"についてのまとめです。

■刺激と反応と、選択の自由

 動物は何らかの刺激を受けると、環境や条件付けなどに基づいた反応を起こす。"パブロフの犬"の実験に起因したこのようなモデルを、刺激と反応のモデルという。

 我々人間もこの刺激と反応のモデルに従っているのだろうか。我々は自覚という人間特有の性質をもっている。それゆえに刺激と反応の間に選択の自由をもつことができる。すなわち、刺激に対する反応を自ら選択することができる。

■主体性

 主体性とは「責任と率先力をもつ」ということ。

 反応的な人は、自分の考えや行動を外的要因に左右され、振り回される。そして、自分の人生に対する責任を放棄する。主体的な人は外的要因に左右されず、自分のもつ価値観に従って行動する。自分の人生に対する責任を負う。

 率先力とは、自ら進んで状況を改善しようとする行動力のことである。これによって自分自身を取り巻く環境を自分でつくり出すことができる。

 著者は 『問題は自分の外にあると考えるならば、その考えこそが問題である』 と言っている。 「問題は自分の外にある」 と考える人は、問題の原因と考えている外的要因が改善するまで待たなくてはいけない。これは自分の外にある事柄からの支配を容認しているということである。しかし主体性をもつ人は、自分のあり方(インサイド)を変えることにより、自分の外にあるもの(アウトサイド)を変えようとする。自分の人生を、自分自身でコントロールする。

■1つ目の習慣

 7つの習慣の1つ目は 『主体性を発揮する』 こと。外的要因に左右されず、自らの価値観に従って行動する。また、自分の人生に対する責任を負い、自ら状況を改善するための率先力をもつということである。


7つの習慣-成功には原則があった!

7つの習慣-成功には原則があった!

パラダイムと原則について:7つの習慣のまとめ(その1)

 "7つの習慣 (スティーブン・R・コヴィー著)"を読み始めた。成功する方法について書かれた本である。革新的かつ核心的な内容。ビジネス誌において歴史上最高の売上と謳うだけある。
 『読んだ内容を48時間以内に誰かに伝えるつもりで読め』 と著者は言っている。それに従って、昨日読んだ "パラダイムと原則について" をここにまとめたいと思う。

パラダイムと原則
 我々はある"レンズ"通して物を見たり、考えたりする。この"レンズ"は人によって違うので、人によって物の見え方や考え方は違ってくる。この"レンズ"のことをパラダイムという。パラダイムはいわば心のコンパスである。パラダイムが正しい方向を指していないと、いくら頑張っても正しい道を進むことはできない。


 成功の法則には2種類、個性主義人格主義がある。個性主義は人との接し方や管理の仕方など、いわば手法のようなもの。人格主義は習慣など人間の持つ本質的な部分に焦点を当てたものである。個性主義的な考え方は、パラダイムが正しいときに限り有効な手段となり得る。人格主義とは、パラダイムそのものである。


 長期的な成功を収めるには、個性主義に基づく"表面的な手法(アウトサイド)"ではなく、人格主義に基づく"本質的な習慣(インサイド)"を変えなければいけない。これをインサイド・アウトの原則という。


■P/PCバランス
 P/PCバランスというものがある。Pは目標達成で、PCは目標達成能力である。イソップ物語では、ある男は金の卵を手に入れる(目標達成)ために、金の卵を産むガチョウ(目標達成能力)を殺した。男は金の卵も、金の卵を産むガチョウも失ってしまった。これは実生活にも当てはめることができる。


 ・『芝刈り機(目標達成能力)を手入れをせずに使い続けた(目標達成)。手入れを怠ったために、芝刈り機は耐久年数よりはるかに早く壊れてしまった。』
 ・『恋人(目標達成能力)に愛情を注がずに、自分の要求(目標達成)ばかり押し付けた。関係は悪化し、破局した。』


 どちらも例も、P(目標達成)ばかりに気を取られ、PC(目標達成能力)を疎かにした結果である。PとPCのバランスが大切である。

7つの習慣-成功には原則があった!

7つの習慣-成功には原則があった!

『会話のキャッチボール』に不可欠な2つの要素:「話し方」の心理学

 自分は"会話"というものに対して少しコンプレックスを感じています。会話が盛り上がるときもありますが、盛り上がらないときのほうが多い。人と話すのが、どうも得意ではないのです。
 しかし社会に出たら、コミュニケーション能力は絶対に必要になります。上手くやっていけるのか、正直不安です。そんな不安を解消するべく『「話し方」の心理学(Jesse S. Nirenberg 著)』という本を読んでみました。
 今回は読んでいて特に印象に残った部分を紹介したいと思います。

トム 「どんなお仕事をなさっていますか?」


ビル 「弁護士です」


トム 「ご専門は?」


ビル 「とくに決まっていません。大半は民事ですがね。そちらが得意ですから。でも刑事事件も扱いますよ。離婚裁判、信託と不動産に関する提訴などを」


トム 「事務所はどちらですか?」

 と話が続いていきます。このやり取りに対して、著者は次のように述べています。

 トムは一方的に質問を発するだけで、相手と会話を作り上げようという気持ちがない。自分の意見を述べたり、感情を伝えたり、ビルの言葉に反応を返したりすることがまったくない。自分から情報を提供する気配もない。トムはビルを生身の人間として扱ってはいない。ものを調べているのと同じだ。

 残念ながら、自分もこのような対応をしていることが多いと思いました。たいしたリアクションをせずに、次々と質問してしまう。"会話のキャッチボール"が成り立っていません。

 ではどうすれば"会話のキャッチボール"が成り立つのでしょうか。改善例として、次のような会話が提示されています。

トム 「どんなお仕事をなさっていますか?」


ビル 「弁護士です」


トム 「おや、パーティーで弁護士さんにお会いできるとは運がいい。弁護士さんからは興味深いお話がたくさんうかがえますからね。ご専門は刑事事件ですか、それとも民事ですか?」


ビル 「大部分は民事ですが、それ以外も少しはやります。刑事事件、離婚提訴、信託、不動産に関する提訴などですかね。大物ならともかく、選り好みはできませんからね。お金を浪費するからいけないのかもしれませんが。」


トム 「耳が痛いですね。消費を煽る仕事をしている身には。じつはわたしは広告業界で仕事をしています。スポンサーの担当をしています。自分でも広告に踊らされて銀行残高を減らしているのですから、始末に負えません。わたしは郊外から通勤しているのですが、ひょっとして同じ身の上ですか?」

 今回はトムはビルに一方的に質問するだけではありません。トムは相手の発言を受け止めて、きちんと対応しています。そして相手から情報を引き出すときには、まず自分の情報を提供しています。これこそが"会話のキャッチボール"というものなのです。

 トムは自分の情報をすすんでビルに提供した。これはつまり、あなたを信頼します、だからわたしのことを教えましょう、ということだ。またビルの発言に一つひとつきちんと反応している。あなたを尊重しています、あなたの発言を高く評価していますという意思表示だ。これを受けてビルは更に開放的になる。

 「なるほど!」と思わされました。相手に自分の情報を提供するということは、相手を信頼するということ。相手の発言に対してきちんと反応するということは、相手を尊重するということ。

 これは会話に限らず、人間関係を築く上でも大いに参考になります。信頼されるには、相手を信頼しなければいけない。信頼を示すには、自分の情報を提供すればよい。

  1. 質問をするだけでなく、自分の情報も提供する。
  2. 相手の発言に対して、きちんと対応する。

 この2つを守れば"会話のキャッチボール"は成立する。

 すぐにはできないかもしれません。でも意識して実践していきたいと思います。

「話し方」の心理学―必ず相手を聞く気にさせるテクニック (Best of business)

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