百合かと思ってたら彼岸花が咲いた 6/12『リコリス・リコイル』先行上映回感想

事前情報なしで6月12日開催『リコリス・リコイル』先行上映回に行ったら、情報操作にまんまとハマり、日常ものと思っていたら平和の裏で暗躍する少女たちのアクションものという、期待以上の作品に脳天撃ち抜かれたというお話。

 

リコリス・リコイル』第2弾キービジュアル



 

だいぶ時間経っちゃってるんですが、6/12に行われた『リコリス・リコイル』先行上映回での衝撃が凄まじかったので自分用に当時の感想記録。

 

御存知の通り、22夏クールのオリジナルTVアニメーションシリーズ『リコリス・リコイル』は、女子高生や喫茶店といった可愛らしい平和な日常を隠れ蓑に、国家を守るため犯罪者を秘密裏に処理する特殊部隊に属する少女たちの戦いを描くソフトとハード、日常と非日常を交差させて描くアニメなんですが。

 

 

完全新作アニメーションでめちゃくちゃに惹かれるイラストが公開されている以外は、件の先行上映会までは全然情報が発信されていなかったんですね(劇中設定の喫茶店のメニューといった当たり障りのない内容しかなかった)。

 

自分がこの作品を知ったのは、3月のAnimeJapanをふらふら見て回っていた折、「ぼざろ」目当てに行ったAniplexブースでの展示で、イラストが好みにドンピシャで一瞬で好きになったのが始まり。

 

筆者撮影

 

しかも喫茶店が舞台ということで、そういうゆるふわ日常もので癒やされたいという疲弊しきった気持ちが常にあるので、これはとても楽しみだ!しかもメイン二人が美少女で全面に押し出されているということはもう百合だろ!ということで(百合盲)。

 

事前情報(ほぼイラスト)だけでもう自分の中では勝ち確定だったので、入念な下調べをせず(更に言うと勝手に1話のみの上映だと勘違いしていたので、一気に3話も見られてお得だった)、咲き乱れる百合のお花畑を期待して先行上映会に行ったところ、えぇ、咲きましたよ……銃弾の雨を降らせ、迸る血飛沫を浴びながら、命を散らし戦う彼岸花が……。

 

 

そりゃ「リコリス彼岸花)・リコイル(弾丸の再充填)」だもんなぁ!?

 

 

タイトルからして不穏だったのに、知らない単語の意味ぐらい調べようよ……。リコリスって、サルミアッキ?じゃあリコイルってなんだっけ?くらいにしか考えておらず、略してリコリコの可愛らしい雰囲気で満足してた……。

 

 第1弾キービジュアルにもしれっと拳銃や薬莢が写り込んでいたようだが、当然かわいいキャラしか目に入っておらず。

 

 後から調べたら、普通にネットではさまざまな情報から、このアニメは只の喫茶店ものじゃないと睨まれていたようで、いやはや流石ですわ。

 

 

 でも公式もわざと日常系に見せかけるようなプロモーションしてたよね⁈

 


www.youtube.com

 

上映会後のトークショーでメインキャストのお二人も話してたが、先行上映会までのプロモーションではうまいこと喫茶店や平穏な日常のシーンだけを切り取って情報を出していた(笑)そうで、実際嘘ではなかった。

 

まさかそれ以上の非日常が本筋とは思わなかったけどな!

 

 

でも、全く予想外だったおかげで綺麗に騙されて、気持ちが良かった。

 

詳しくはアニメ1話を見てもらえればわかるんですが、上映が始まり、これからかわいいキャラクターたちの日常で癒されるぞ〜と思っていた矢先に、ん?なんか色調暗いな……あぁ朝だからか、からの「治安のいい日本(銃パンパン)」で、えっ……これ日常ものじゃあ無い……となり、メインキャラがみんな銃ぶっ放しだしていよいよ、騙されたぁ!と衝撃を受けましたよね。

 

個人的には「はいふり」→「ハイスクール・フリート」のタイトル詐欺を思い出した(笑)けど、ある意味で、作中設定通り今まで平和な世界だと思い込んでいたものが、実は裏であの娘がこんなことをしていた……と真相を知らされる貴重な体験ができた。

 

とまぁ、開始1分で予想外の衝撃に混乱させられはしたものの、普通にシリアスなドラマも面白く、ちゃんとかわいい喫茶店パートも描いてくれて、純粋にめちゃくちゃ好みな方向性の作品で(プリンセス・プリンシパルとかも好きです。CH3章はよ)、あっという間に3話見終わってしまい、むしろこのまま最終回まで一気見させてくれぇ!となるほどの満足度の高さだった。

 

視聴者の予想を裏切って色んなところに罠を張り、騙してきそうなアニメなので(宣伝詐欺を食らったせいで疑ってかかる)、3話あたりで何か起こるんじゃ無いかとヒヤヒヤしていたが、むしろじっくり時間をかけてたきなの気持ちを消化させて、リコリコの一員となってさぁメンバーが揃いましたよ!と、物語の舞台を整えたところまでが上映会のパートで、4話以降のさらなる展開に期待しか持てない。

 

 

あと個人的に良かったところ

・物語のテンポ、緩急が心地いい。締めるところはかっこよく、緩めるところはかわいらしく。まさに作品の空気感を体現しているキャラである千束がとても魅力的

・てか千束のキャラが良すぎる。表情もころころ変わるし、何より声の演技がいい。快活で推しの強い声が相乗効果を生み出す、あのノリと勢い、でも優しさが滲む台詞回しがたまんねぇやべらんめぇこんちくしょーめ。

・口喧嘩も楽しすぎる(笑)みんな口が悪すぎるんよ。でもそれが、孤児から国家機密の暗殺マシーンとなるべく教育された結果かもしれないのか……?

 

あと、DAが犯罪を未然に防いでいるって、PSYCHO-PASSのシビュラシステムやマイノリティリポートのプリコグみたいに、潜在犯を事前に察知して裁く機能がないと、いくら優秀な殺し屋がたくさんいても間に合わなくない?まぁ、これ掘り下げたら話がSFになっちゃうから、少女二人の関係性に重点を置いているこのアニメにおいては関係ないけど。

 

 

とまぁ感想や語りたいことは尽きないけれど、それは各話の本配信でまた随時。

期待値を高めて臨んだとしても、確実にそれを上回るクオリティでぶん殴ってくれるであろう作品。22夏クールアニメの推し作品として、これからますます楽しみだ。