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東横惠愛病院の児童思春期病棟での多職種協働チームアプローチと日常のカンファレンスを紹介。スタッフ間の密接な連携が患者ケアを強化。(保健医療心理学特論第3回)♯放送大学講義録

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このテキストでは、東横惠愛病院の児童思春期病棟での入院治療と、そこで実施されている多職種によるチームアプローチに焦点を当てています。特に、スタッフがどのように共同して働いているかについて詳しく説明しています。

病棟には医師、看護師、精神保健福祉士、心理職などのスタッフが配置され、日々の業務を協力して行っています。スタッフは特定の職種に限らず、患者の治療やケアに関して互いに補助し合いながら作業しており、その協働体制は日常的なものとなっています。彼らは毎日の昼食時のカンファレンスなどで一堂に会し、患者の状態や治療方針について話し合います。

スタッフ間のコミュニケーションは、面と向かって行われることが多く、これによって患者への対応が迅速かつ効果的に行えるようになっています。看護師課長の新藤さんや他のスタッフは、日々の申し送りや必要に応じた会議を通じて、患者のケアに関する情報を共有し、連携しています。

また、スタッフは自身が担当する患者だけでなく、病棟全体の患者の状態にも気を配り、必要に応じて他のスタッフと情報を交換しています。このようにして、患者一人ひとりに最適なケアを提供しようと努めています。

このアプローチは、患者の心身の健康を支えるだけでなく、社会への復帰を支援する上で非常に重要です。病棟での多職種による共同作業は、スタッフ間の信頼関係を深めるとともに、患者に対する包括的な支援を可能にしています。

 

 

 

東横惠愛病院の多職種協働デイケアプログラムが精神保健福祉士と作業療法士の支援で社会復帰を目指します。(保健医療心理学特論第3回)♯放送大学講義録

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このテキストでは、東横惠愛病院のデイケアプログラムと、精神保健福祉士やその他の医療専門職との多職種協働について詳細に説明しています。

精神保健福祉士(fw)は、社会福祉士の精神科分野の専門家であり、入院中の患者の心配事や退院後の生活環境整備をサポートします。彼らは社会福祉制度の案内、経済的な相談、就職の相談などを提供し、特に退院後の生活立て直しの支援に焦点を当てています。リハビリ通院中の患者の次のステップへの進行を助けるための作業所や就職に関する相談も行います。

作業療法士は、身体的、認知的、発達的、精神的な問題を幅広く取り扱います。精神科では、社会復帰を目指す患者に対して、個別に合わせた作業を提供し、その作業を通じて社会生活に適応する能力を評価し支援します。病棟では特に急性期の患者に対して、適切なコミュニケーションと作業を提供し、徐々に社会との関わりを増やしていきます。

デイケアプログラムでは、看護師や精神保健福祉士、作業療法士などのスタッフが患者の日常の状態を観察し、問題があれば即座にケアを提供し、地域での生活が円滑に進むよう支援します。デイケアでは、患者が日中数時間を他の患者やスタッフと共に過ごし、様々なプログラムに参加します。

朝の集まりでその日のプログラムを決定し、日中の活動中には患者の状態の変化注意を払い、必要に応じて対応を行います。デイケアの終了時には、スタッフがその日の出来事を振り返り、患者のケアについての方針を調整します。これにより、患者一人ひとりに合わせた最適なサポートが提供され、患者の社会復帰と心の健康が促進されます。

このアプローチは、患者に多角的な視点からのサポートを提供し、職種間での情報共有と協力によって、患者のニーズに柔軟に対応することを可能にします。また、患者や家族との密接な関係を築きながら、職種間の役割分担を明確にしつつ、状況に応じた適切な関わり方を模索します。

 

 

 

 
 

東横惠愛病院のデイケアプログラムと多職種協働チームアプローチを紹介。精神保健支援と社会復帰を目指す患者ケアに焦点。(保健医療心理学特論第3回)♯放送大学講義録

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この文章では、神奈川県川崎市に位置する東横惠愛病院に焦点を当てており、特に病院内で提供されるデイケアサービスと多職種によるチームアプローチについて詳細に説明しています。

東横惠愛病院は、精神疾患を持つ患者を対象にした幅広い年齢層にサービスを提供しており、病棟での入院治療に加えて、外来診療としてデイケアを実施しています。デイケアプログラムでは、患者が週数回、日中6時間を他の患者やスタッフと共に過ごしながら、様々な活動に参加します。このプログラムは、医師の指示の下で行われ、看護師、精神保健福祉士、作業療法士などがスタッフとして配置されています。

多職種によるチームアプローチは、患者に対する包括的なケアを可能にし、精神面での支援も積極的に行っています。精神科の看護師は、一般的な看護技術だけでなく、患者の社会復帰を支援する相談業務など、精神面での支援を主に行っています。また、治療方針に基づいて患者と密接に連携し、病状改善へ向けての支援を行うことが主な仕事とされています。

このように、東横惠愛病院のデイケアプログラムでは、多職種協働によるチームアプローチが有効に機能しており、患者一人ひとりのニーズに応じた適切なサポートを提供しています。これにより、患者は日々の活動を通じて健康状態を改善するとともに、社会復帰へ向けた支援を受けることができます。

 

 

 

多職種協働アプローチにより、心理職と医師がリアルタイムで患者対話を行い、安心感と効果的なフィードバックを提供。(保健医療心理学特論第3回)♯放送大学講義録

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この文章では、精神科医療における多職種協働アプローチの効果について明治大学子どものこころクリニックの院長先生と心理職の2人の経験を基に検討しています。

院長先生によると、以前のクリニックでの勤務経験では、心理検査の結果を患者やその家族に伝える際、直接患者と対話する機会はほとんどありませんでした。検査結果の報告書が届き、その内容を患者や家族に説明するのが主な役割でした。しかし、多くの患者がいたため、説明は表面的でしか行えず、詳細な情報提供や対話は限られていました。

現在のクリニックでは、医師、心理職、学生がチームを組み、患者とその家族を同時に診ることが常態化しています。このアプローチにより、治療に関する安心感が増し、スタッフ間での情報共有や協議が容易になっています。この結果、患者と家族への対応がより柔軟に、かつ具体的に行えるようになりました。

さらに、心理職の職員は、患者とその家族と直接関わることで、治療のフィードバックがリアルタイムで行え、それが治療プランの調整や改善につながっていると述べています。また、開放的な診療環境は患者と家族にとっても安心感を提供し、より積極的に治療に参加する動機付けにもなっています。

このような多職種協働アプローチは、患者本人だけでなく家族や治療スタッフ全体にとっても大きなメリットがあり、治療の質の向上に寄与していることが明らかになりました。このアプローチにより、スタッフは患者や家族からの即時のフィードバックを得られ、それが治療プロセス全体の改善に役立てられています。

 

 

 

多職種協働チームが提供する子どものこころクリニックでの初診アプローチを紹介。対話重視とリラックスした環境が特徴。大学院生も参加。(保健医療心理学特論第3回)♯放送大学講義録

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このテキストは、東京都千代田区にある明治大学子どものこころクリニックと神奈川県川崎市の東横惠愛病院における外来治療のアプローチについて述べています。両施設では、多職種協働のチームアプローチが取り入れられており、特に子供とその家族に対する治療が強調されています。

明治大学のクリニックでは、初診時には通常1時間かけて、患者とその家族が医師や大学院生、心理の専門家とじっくり話ができるよう配慮されています。子供が飽きてしまう場合は、学生や心理の先生と遊んだり、別の部屋で活動することもあるようです。このように、患者やその家族がリラックスできる環境を整え、一方的な質問ではなく、対話を重視した治療を行っている点が特徴的です。

また、このクリニックは大学に併設されており、心理を専攻する大学院生の実習指導も兼ねているため、学生も治療プロセスに積極的に関わっています。これにより、治療は学生にとっても実践的な学びの場となっており、患者家族にも新鮮な対応が提供されています。

この取り組みは、従来のクリニックや病院の雰囲気とは異なり、子供とその家族がより安心して話をすることができる環境を提供しているとのことです。このようなアプローチは、子供たちの心に直接的に働きかけることで、より効果的な治療が期待できます

多職種協働チームアプローチを精神科医療に適用。外来治療、入院治療の事例を掲載し、家族との関わりやケースカンファレンスも解説。(保健医療心理学特論第3回)♯放送大学講義録

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今回の内容は、保険医療領域だけでなく、心理職が携わるすべての領域で必要とされる多職種協働チームアプローチについて取り上げます。講義の内容として、精神科医療領域に焦点を当てます。

精神科医療は外来治療と入院治療に大きく分けられます。まずは外来治療における多職種協働チームアプローチについて、地域のクリニックと病院のデイケアの実践例を紹介します。次に、入院治療における実践に焦点を当てます。

また、治療プロセスにおける家族との関わりも重要な要素として考慮します。最後に、ケースカンファレンスを例に、多職種協働およびチームアプローチの具体的な実践形式について考察します。

具体的な内容に入る前に、多職種協働及びチームアプローチについて概説します。こちらは印刷教材に掲載した図を用いて、協働、連携、チームという用語について説明します。援助者a、b、c、dがいる状況で、これら多様な援助者や職種が横の繋がり(この図で言うと横の矢印)を通じて連絡調整を行います。そして、援助者だけでなく本人や家族などの非援助者も交えて、共通の目的のために計画や作業を行うことを「協働」と捉えます。また、チームについては、各援助者や職種の職務内容とその協働作業全体を指すものとして説明します。

 

 

 

古事記と日本書紀の成立過程、神武天皇や太安万侶の役割、国学における研究の重要性を解説。古代日本の歴史文献としての価値を詳述。(文学・芸術・武道にみる日本文化第3回)#放送大学講義録

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古事記は元明天皇の命で712年に成立しました。これは太安万侶が記録したものです。上巻は神世の巻で、天地創造から始まり、天孫降臨し神武天皇が誕生するまでを描いています。中巻は初代の神武天皇の治世から始まり、日本各地の征伐と朝鮮半島への影響を及ぼす景行天皇までを記述しています。ヤマトタケルなどの英雄的な人物が活躍します。下巻は16代の仁徳天皇から33代の推古天皇までを扱います。古事記は日本の神話や伝承を集大成した作品として、その物語性が強いです。

これに対して8年後の720年に完成した日本書紀は、舎人親王を中心に大伴家持も含む役人たちにより編纂されました。日本書紀は、対外的な意識を持って正式な漢文表現を用い、基本的には古事記と共通する史料に基づいてほぼ同じ内容を叙述していますが、印象はかなり異なるところもあります。日本書紀は日本の歴史の最初として重視され、読み継がれています。以降、奈良時代から平安初期にかけての日本三大実録まで編年式で連続する国史が編成されました。日本書紀については、平安時代以降も注釈書や関連文献が数多く作られています。これに対して古事記は伝承の範囲が限られており、難解な漢文であったため、平安初期にはすでにその解読が難しくなっており、江戸時代に国学で研究されるまでほとんど本格的には読まれていませんでした。18世紀後期には、本居宣長が33年もかけて原文の訓読と注釈を行いました。これ以降、古事記は日本の古代の精神を知る上で非常に重要な文献として扱われるようになりました。