雪組全ツ「はばたけ/MR!」感想まとめ
先日、雪組全国ツアー「宝塚ロマン『はばたけ黄金の翼よ』 / ダイナミック・ショー『Music Revolution!』」新潟公演(10/22 14時、18時)を観劇してきました。
望海風斗さんにハマってから初めての遠征。
10/22は祝日でしたが、前日も翌日も予定があり、結局当日に新潟入りして当日に新潟を出るという弾丸ツアーを組みました。
新潟駅で日本酒やビールを買い込んで帰ろうと思っていたのに、開演時間を見間違えてダッシュで新潟県民会館までタクシーに乗る羽目になったので、ほぼお土産は買えず。
まあオタクなんてそんなもんよね、と思ったものの諦めきれず、帰りの新幹線ではニューデイズで買った新潟限定サッポロビールを飲んでいました。
Twitterで一切のネタバレに配慮せず公演の感想をつぶやいていたのですが、遡れなくなると後で振り返りたいときに困るのでここにまとめることにしました。
単純にツイートした時間順に並べているので、舞台の流れとしてはあっちゃこっちゃにいきますが、あくまでわたしの個人用ですのでご容赦ください。
このブログを読み返すであろう未来の自分は、頑張って並べ替えをしてください。過去のわたしより。
[はばたけ黄金の翼よ]
・ロドミア「愛するということは囚われるということ。自由でなくなるということ」・ヴィットリオ「常に自分の意思を試されていると思え」これが刺さりすぎて死ぬ
・サンジュストの方がファルコよりはるかに頭おかしい、ファルコは普通の人
・殺されそうな時より追放を言い渡された時の方が泣きそうだし悲しそうなところ、なんというか、はげしくわかりみをかんじる
・ファルコ、ちょっとトチ狂ってヴィットリオの顔切りつけちゃうけどそこで我に返るから、やっぱりまとも。断頭台送りに出来ちゃうサンジュスト君とは違うぜ
・センター分けプラチナブロンドあーさがめちゃくちゃビジュアル良く、そんでもって常に厳しい顔でのぞさんを見つめ続け、ジャンヌが絡むとちょっとは顔が動くんだけど、結局ヴィットリオに追放を言い渡される時が1番感情が漏れた顔するね
・いやまあくそでかだとは思うけど、、、うん、、、
・わたしはひとこちゃんがあの時代のイタリア(?)的世界観に馴染みすぎててとっても良かったと思う ああ〜〜ひとこてゃ〜〜😭😭😭
・愛するということは囚われるということっていうのが世界の真理すぎてグサッときたわたし自身も結局愛のキャパは決まっていて、それは自分の自由を制限されることにある段階で耐えられなくなってしまうんだよな。それでいて、全くの自由は心もとないから何かを愛して自分の自由に制限をかけるのよね
・あんだけクラリーチェに剣を落とすな手放すなと言ったヴィットリオが自ら剣を捨てることの意味
・ヴィットリオさんさ、自分の考えがしっかりしすぎてて、自覚した愛には正直で、愛ゆえにクラリーチェの自由を尊重することが出来て、本当に、好きしかない
・自分へ向けられてる感情に敏感なのは間違いないけど、いやお前そうだとしてファルコは?ねえファルコは?ってなるファルコもファルコでヴィットリオのためにって6回も歌うのに、あんまり自分の気持ちわかってない感じで、やっぱり君はヴィットリオの影やなという気持ち
・わたしの人生のテーマが自由と愛なので、ヴィットリオとクラリーチェの最後の湖畔でのやり取り、本当に好きなんです
・愛することは自由を失うことだってロドミアは言ったし、たしかになるほどその通りなんだけど、ヴィットリオは愛することで自由を失ったとは多分あんまり思ってないんだよな。そこがいい。クラリーチェを自由にさせておくのも、自分が帰ってくるのを待つ決意をするのも、全部自分の自由なんだよな
・ファルコはとにかくこれ悪いやつじゃないどころかちゃんと人の心を持ち、矛盾と一貫性を兼ね備えた大変良いキャラだったとおもう
・きぃちゃんが物理的に体を張ればのぞさん生存ルートに進めることが分かったという意味でも、はばたけは重要な作品
・わたしの中の小柳先生は大事なことを2回言わせる演出家なので、メッセージが大変わかりやすく、刺さるとき心の臓深くまでぶっ刺さるので怖い。温故知新の作品でこんな風に愛の形と自由の形を示されると思ってなくて本当に動揺したし、まだ若干してる]
・そういえば、ファルコの激重ソング、サビっぽい部分が「ヴィットリオのために」×3→「生きる」×2という流れを2回繰り返しており、正気だけどおかしいやつっていうかんじでほんとうに良かった
・なんでファルコはヴィットリオ強火担なんだろうな〜って思ったけど、あんな戦争の絶えない小国で、領主の息子と一緒に育てられる程度の貴族の家柄に生まれ、家族以外で近しい間柄の人って本当にヴィットリオしかいないんじゃないのかなと思うとちょっと納得。ヴィットリオのために、が全てなんだよな
・ファルコが持つヴィットリオに対する信仰心みたいなものが噂の激重感情ってやつなんだろうな。彼が全てで彼が絶対で、ファルコの思う「ヴィットリオ」がいてこそ自らがある。そりゃあ自分の信仰対象が揺らいでしまったらあんだけ怒るよな、だって自分の存在も揺らいでしまうものな
・俺を支配できるのは俺だけだ的なことを言ってクラリーチェを手にかけようとするヴィットリオを止めるロドミア、誰かを愛する者としての姿勢が美しすぎるな、と思ったんだけど、自分でもいってるように愛する人が苦しむ姿を見るのは自分が苦しむより辛いから止めただけなんだよな
・「愛する人を殺そうとする」ヴィットリオを止めたのがロドミアでありクラリーチェであり、愛する人のためと自分が思うのなら何でも実行してしまうのがファルコくん愛する人を守るための方法を間違えまくるジュリオ、ファルコら男性陣に対して、女性陣ほんとに強く相手を愛し抜くよな
・全然ジュリオの話してないけどジュリオのことも好き。妹と同じく純粋で、1度しか会ってないとは思われないほど似てる兄妹。そういえばファルコとロドミアの兄妹も異様に似てるよなあ(話が逸れる
・下世話な話だけども、ヴィットリオとビアンカは結局寝たのだろうか、、、いや確実に同じベッドには入ってるけど、、、だってヴィットリオはビアンカが抱かれてこいと言われてきたの分かってるでしょ、、、そこで本当にやっちゃいます? やらなくない? と思うヴィットリオに夢を見る一観客
・ロドミアが「お兄様にはヴィットリオしか見えていない」って言ってたせいでファルコがジャンヌのことどの程度好きなのか謎ジャンヌが「あなたを愛するわたしのためにも」って言ってファルコを止めようとしてたのが最後のペンダントを渡すよう頼むシーンにつながるのかな、ジャンヌの愛への報い的な]
・はばたけ、のぞさんが珍しくあんまり歌わないんですけど、おかげでわたしの好きな「芝居うまいのぞさん」を堪能できてとっても良い
・はばたけ、冒頭からフルスロットルで前時代的価値観をブッ込んでくるので疲れるといえば疲れるのですが、クラリーチェが自由と正義を標榜しまくってる人間なおかげでわりかし耐えられる。どんなにご都合主義でも、最後に自分の思う自由を生きる登場人物たちは最高。
[Music Revolution!]
・わたしはあやなちゃんのjazz sensationsも好きなんですよかなり
・ミュレボのフィナーレC、大劇場ののぞさんすらも微妙に舌が回ってなくて(のぞさん比)、難しい歌なんだなあと思いましたいやそれは今日ものぞさん以外舌が回ってない感じだった(そもそも異様に早口)からあれなんですけど
・わたしはフィナーレCの曲めちゃめちゃ好きなので補完して聴くしもっと歌ってほちい
・フィナーレDもです!!! 紳士淑女の皆様いつもありがとうございます!!!
・いや本当に新潟まで来て1番驚いたのはあーさの安定感と余裕あんなにのぞさんに伸び伸び歌いかける人だったっけ?と思ったよ、、、みんな楽しそ〜〜に歌うし踊るしミュレボの良いところはそこ]
・最近のわたしがダンサー!ショーは魅せるぜ!みたいな人に興味を持ちがちなの、自分の中でのお歌の基準をのぞさんに置いてるからだな、、、いやでもあやなちゃんの新公ファントムめっちゃ観たいんですよね、、、
・みんなが楽しそう、これが1番だよなあとこないだの星組観てて痛感したから、ミュレボはみんな楽しそうで本当に良い
・プロローグでわざと肩ぶつけにいってニヤニヤしてるのぞさんと、ぶつけられてちょっと嬉しそうにニコニコしてるあーさ、ほんとーーーにかわいかったな
・全然中身書いてなかったお衣装とかは咲ちゃんとおんなじだけど、咲ちゃんがスタイルの良さでバキバキ踊るなか、あやなちゃんは自由に伸び伸び踊りつつちょっと繊細な感じだった、あとはお顔が可愛い
・咲ちゃんは多分楽しそうなんだけど色気がしっとりしてた あやなちゃんも楽しそう〜に踊るし、トランペット&サックスを持ったお姉様たちに囲まれてるのも良かった〜〜酒場でおねえさんに可愛がられてそうあやなちゃんわりと舞台技術に穴がないタイプだと思うの
・咲ちゃんってビートを刻んでる状態がナチュラルすぎるから、リズムに乗る楽しさ!!!みたいな感じはちょっと弱めなかんじたしかにあやなちゃんのjazzとは全然違うなあ
・あやなちゃんjazzは爽やかみんなで夜の野外で踊ってるみたいな、開放的なかんじ「ジャズ楽しいよ!みんなで踊るの楽しー!!」ってかんじなんだよな咲ちゃんはジャズバーだしウイスキーをストレートで飲みながらやってる感じ、大人、アダルティな雰囲気のジャズ
・ひとあさシンメ厨なので、最後の最後に再びシンメを拝めてよかったですわたしはこの2人を並べて動かしたときのバランスが好きっていう本当に文字通りのシンメ厨なので、2人の赤青スーツ姿、この目にしっかり焼き付けました組み替えは人を強くしうるよ…!!! ひとあさよ永遠に…!!!
・のぞさん、ほんとにかっこよくて素敵で可愛くて最高だったから記憶が曖昧なんだよな、、、ミュレボは終始楽しそうかつデュエダンで例の「俺が世界で1番幸せです」顔をするのでわたしまで満たされた気分になったし、はばたけもべしょべしょに泣かず芯の通ったカッコいい男で演じるのが楽しそうでなあ〜
・ミュレボのプロローグをあんなに流してくれるとか聞いてなかったし、何度見てもミュレボはみんなが楽しそうでほんとーーにいいなあとおもう
思い出したらまた感想を追加します。新潟まで行って本当に良かった!
ありがとう雪組ありがとう関係各位! 心より感謝を申し上げます!!!!!
2021年11月、約2年を経てようやくアップロードにこじつけました。
最近のわたしはあやなが好きすぎて困っています。
それではまた。
こんな共鳴はイヤだ2020〜映画「ミッドサマー」〜
こんにちは。
日本公開が決定したあたりから、Twitterをザワザワさせていた映画、「ミッドサマー」を観てきました。
実際に公開してからは注意喚起も多く流れていた印象がありますが、メンタルが怪しいくせに結局好奇心に勝てず。ネタバレを粗方読んで、多少の耐性をつけてから鑑賞に臨みました。
めっちゃ面白かった!というほどではないですが、かなり楽しく観ることが出来ました。以下、ネタバレしながら感想をメモしていきたいと思います。
1.オープニングはちゃんと怖かった
そう、本当に冒頭が怖かったんです。
メンヘラ風味な主人公のダニー、おそらくその元凶であろう精神疾患を抱える妹、主人公をウザがるその彼氏クリスチャン。人間関係の表と裏を両方とも観客に見せつけてきて、うわあ監督さん意地悪、と思ってしまいました。
特に、家族の死と天涯孤独となった自分の身の上を嘆く主人公を抱きかかえる彼氏の表情といったらありませんでした。
なにあの顔。
やべーよ俺やべーとこ手出しちまったよと言わんばかりの顔。
クリスチャンの中途半端な優しさがよくわかるシーンだったなあと思います。
クリスチャンの友人たち、ペレ、ジョシュ、マークとのやりとりも生々しく形式的で、ダニーの居場所のなさがとてもよくわかる。
ハーメルンの笛吹き男として立派に勧誘役を務めたペレだって、この時はまだあんまりダニーの味方らしい顔を見せなかったですよね。もちろん、「僕の両親も死んでるから君の気持ちはわかる」というようなことは言ってましたけど、それはダニーにしか言わないですよね。他の人物には伝わらないように、ペレ自身がものすごく気をつけていたように思います。
オープニングが1番怖かったと感じたのは、画面が全体的に暗かった、というのもあるかなあ。ミッドサマーは明るいところで行われるホラー、と聞いてたので、そのギャップにやられたところもあるのかも。これから始まることへの恐怖が増幅されるような色や音楽が使われていたなあと思います。
2.バッドトリップはやっぱ怖い
さっきオープニングが怖い、と書いたところですが、村に着いてからも前半はわりと怖かったかも。
なぜならばダニーのバッドトリップの頻度が高めなので。
わたしも若干メンヘラなきらいがあるので、ダニーのメンがヘラるともれなく影響を受けがちでした。
各所で言われているほどは引っ張られなかったので、やはりわたしはまだ病院や薬のお世話になるほどじゃないなとも思いました…。
ダニーが村の入り口で脱法ハーブをキメたときも、投身自殺を目撃させられたときも、とにかくダニーの見ている幻覚が1番怖かった。
人間誰しも、ふとしたきっかけで嫌な思い出が蘇る経験って一度や二度はあるもんじゃないですか?
わたしはあそこまでひどいフラッシュバックは経験ないですが、一瞬であの日の記憶が蘇ってまるで今そうであるように感じられるときの不快感って半端ないですよね。
冷や汗のかきかたや、息のあがりかた、今目の前で見ている光景とあの日見たものとのダブりかた、どれを取ってもよく表現されてて怖いなあと思います。
ダニー、とにかく1人にされるのと、置いていかれるのが嫌なのね、ということがよく分かってしまう。
ダニーの感じる恐怖は見ている側が共有すべき(と監督が考えているだろう)恐怖なんですよね。マジで何度でもダニーの心を壊したきっかけがプレイバックされるので、やはり怖い。なんとなく映像が乱れた感じとか、徐々に焦点が定まって嫌な光景がはっきりしていく様子とか、本当に怖くて勘弁して欲しかったです。
正直、投身自殺からの顔面破壊は思いのほか耐えられるタイプのグロだったので、なおのことバッドトリップへの恐怖が増した。
なんかあれ、サバンナでライオンが食い散らかしたあとの獲物みたいな感じじゃなかったですか? わたしは途中からワイルドライフやんと思って恐怖を感じなくなってしまいました…血も出たてホヤホヤで色鮮やかだし…
3.共鳴の恐怖
いろんな方がおっしゃってますけど、ミッドサマーに出てくるホルガ村の人々のカルト感、めっちゃ怖いじゃないですか?
それの怖さが1番よく出てくるのって、誰かの激しい感情に、周囲の村人が次々に共鳴していくところだと思うんですよ。
というのも、わたしは、喜びでも、悲しみでも、怒りでも、感情が伝播していくのって、そんなに怖いことだと思っていなかったのです。
どちらかというと、「共感」には好意的。なので上には敢えて「共鳴」と書きました。
これは、わたしが舞台やライブといった生のエンタメに魅了されているから、というのが多分大きい。あの空間でしか味わえないモノの力みたいなのを信じているんですよね。
それによって生じる感情がどんなものか、っていうのは重要ではなくて、何か感情が揺り動かされるようなことが起きて、その状況と感情の揺れとを同時に体験した人間がいることが大事なんですよ。わたしにとっては。
確かにホルガ村の人たちも、他者の感情の揺れとそれが起きた状況を体験していたわけですけど、これがびっくりするくらい気持ち悪かった。
なんででしょうね?
自分では今のところ、ホルガ村の人たちの塊感が気持ち悪いのかな、と思ってますが、説明が適切なのかはよくわかりません。塊感、わたしとしては個がなく全でしかない様子を言っているつもりですが、これであってるかなあ。
同じ状況にあって、同じように感情が揺れたとして、後に残るものは人それぞれでないとおかしいと思うんです。何事にも感じるための土台が必要ですし、その土台は人それぞれ異なるものだから。
それが全部一緒くたに動いているかんじが、気持ち悪いのかなあと…。
もう一回くらい観たら分かりそうな気もしますが、あんまりリピートする気は起きないので、このまま放置かなという気がします。
4.恐怖とおかしさの間
そんなこんなで前半を中心に濃淡のある恐怖を味わわせてくれたミッドサマーなんですが、わたしは結構なシーンで思わず笑ってしまいました。
わたしというか、一緒に観に行った友人が中盤以降かなりの頻度でツボっていて、それに引っ張られて笑っていたというわけです。
まあでもわたしたちが観た回で他にウケてる人いなかった気がするので、やっぱり笑わないのが普通なんだと思います。というか、それまでの流れがなければ笑えたかもしれないけど、いかんせんこれまで観たものが笑わせてくれない感じだったのかも。
特に笑って仕方なかったのは、ホラー映画随一のきしょいセッのシーンと名高い、マヤとクリスチャンのアレが行われるシーン。
これも途中まではまだ耐えられたんですよ。
薬で戦闘態勢に強制突入させられたクリスチャンが、扉を開けていざマヤとのバトル(?)に臨む。ただし村の女たち(全裸)の監視付きで、というところまでは。
しかしながら、マヤの喘ぎに対して、監視員の一人がしゃがんでマヤの手を取って歌い始めたところ、あそこから色々おかしくなってしまいました。
あれがホルガ的共鳴の一種なのは分かります。とにかく赤ちゃんが欲しいマヤに身籠もる瞬間が近づいてる、それはマヤにとってきっと大きな喜びですから、あの歌はその喜びに対する応答なんだと思います。
2人の腰の動きに合わせて監視員たちがゆらゆら左右に揺れるのも分かります。あ、物理的にも共鳴するんだ、まさしく共振じゃん、などと考えながらですが観ることは出来ました。
ただ、先ほどとは別の監視員が、クリスチャンの腰を押してるのは無理すぎた。
何あのセッ補助。
もはや共鳴でもなんでもなかったと思うのですが、わたしだけでしょうか。
あの補助してた監視員さんからは、絶対無駄撃ちさせないという強い意志を感じました…。
その意志は言わば村の意志であって、あの方個人の意志ではないんでしょうけど、クリスチャンに同調してたわけではないよなあ。
そしてとどめと言わんばかりに、唐突にかかるモザイク。
今の今まで丸出しだったのになんで今更そんなんかけるんだろう、と思ったらもう笑いが止まらなくなってしまいました。
あまりにも意味がわからないと人は笑うんだと思います。
あんな生々しさゼロのセッ、初めて見たしなんか愉快だった…あれはセッではなく交尾って言ってる人もいたし、面白がっててもそんなに悪くない気がしてきました。
5.明るい陽の下でのグロだったかもしれない
鑑賞前によく聞いた、ミッドサマーの包み隠されないグロ描写。
まあ確かにその通りだったんですけど、思いのほかグロくはなかったな、という印象です。
なんでだろう、血があまりに鮮やかだからかな。
個人的に、より赤黒くてドロドロしてる方がより血液らしさを感じるので、あ〜出てんなあというくらいで特に何も思わなかったです。
特に手をナイフで切って石になすりつけるところ、ナイフが食い込む様子の方が全然怖かった。
顔面破壊シーンも、破壊される瞬間は確かにちょっとウッとなりましたが、破壊された後の顔面はサバンナのライオンが食べたあとの獲物みたいな感じで、結構いけました。ワイルドライフだったよね。さっきも書いたんですけど。
なんか骨が割れると牙っぽく見えて、草食動物感が増すんですよねえ。
足が変な方向にひん曲がってるのも同じくワイルドライフでした。ええ。
あと、サイモンが血のワシにされて見つかるシーン。
あれも、肺って思ってたよりピンクだなあとか思ってたら終わってしまった。
目をくり抜いて花つっこむのはさすがにどうかなあと思いますけど。
自分にとって、生皮剥がれてそれを被られたりするのは、そこまで気持ち悪くないんだと気づきました。
なんというか、剥製っぽいというか、人間も動物なんだし剥製に出来ちゃうよねうんうん、といった感じ。
同じくマークの剥製も、「あ〜ほんとにお◯ん◯んプルプルしとる…」という感想にとどまりました。
6.失恋の復讐としてはめちゃくちゃ怖かった
結局最後まで引っかかっていたのが、「クリスチャンってこんだけのことで熊に突っ込まれて焼かれたの?さすがにかわいそうでは?」ということでした。
いや、たしかにそんなに善人ではないですよ。
ダニーへの優しさが中途半端だし、いくらクスリをキメてる状態とはいえ彼女以外の女とやっちゃうし。
友人たちみんなでダニーを疎ましく思ってグズグズ言ってるのも、胸糞悪いなとは思います。
でもやっぱり、人間熊に突っ込まれて焼かれなきゃいけないような罪って、そうそう犯せないよね!!?! クリスチャンのやったことってそこまでのことではなくない!!?!って思うんです。
まあ、監督さん的にはそうじゃないらしいんですけど!
恋人と別れて、恋人を焼き殺す映画作るのは、価値観合わねえなあという感じです。
ジョシュ、マークはタブーを犯したし、そのタブーはホルガ村の人たち的には完全アウトですから、ああなっちゃうのも仕方ないなと思いますがね。
同じように、クリスチャンの行動はダニーにとっても完全アウトなことだったんでしょうけど。
いまいちダニーに共感しきれなかったところがあって、クリスチャンなんてあんな目に遭って当然だとまでは思えなかったんですよね。
かわいそう。
でも、クリスチャン以上にサイモンやコニーの方がかわいそうだと思います。
全然描かれてなかったけど、騙されて連れてこられたんだし、飛び降り自殺の風習であそこまで取り乱すのも仕方ないですよね。
うーん、このへんはディレクターズカット版で説明されるのかしら。されるならやっぱり観たいですね。
7.その他色々
マヤがめっちゃ可愛かったと思うんです!
特にクリスチャンとやったあと。
真っ赤なリップがすっごくよく似合うし、もう村の少女ではなく村の女なんだとよく分かるいい描写だと思います。
あんな限界自給自足生活みたいな村でどうやってあんな唇にするんだろう、とも思いますけど、そういうことはツッコんだら負けなのかな。
あと、お衣装はわりとずっと可愛かった。
ホルガ村の刺繍が華やかな衣装はかなり好きです。
ぱっと見の綺麗さしかわたしには分かりませんが、ちゃんと意味のあるルーンが刺繍されているそうで。
凝ってんなあ。
特に女性陣は花かんむりも被るから(男性でがっつり刺繍入ったお衣装の人っていなかったような…マヤとのあれの前のクリスチャンくらい?長老の次に偉そうな感じの人たちは無地の衣装だったような)、みんなみんな可愛くていいわね、と穏やかな気持ちになりました。
お衣装が派手で可愛いときは、だいたいみんなクスリキメてるときなのがちょっともったいないかな。
笑顔が可愛いけど、やっぱりキマってるのでね…。
8.まとめ
面白かったけどそんなに期待したほどじゃなかった、ミッドサマー。
でもこういう感想を書いちゃうくらいには心に残ったし、ディレクターズカット版を見て、もう少し補完したいなと思うところです。
まあ、時間があればの話ですね!
それでは!
1/30 宙組公演「El japon(エルハポン) -イスパニアの侍-」「アクアヴィーテ(aquavitae)!〜生命の水〜」
久しぶりに観劇メモです。
こういうのは早めに書いちゃわないといつまでもアップ出来なくなる、と言っている方を見かけて、まったくその通りだと思いました。
下書きに入れてるやつの日付など見たくもない。
先日1/30に東京宝塚劇場で宙組公演「El japon(エルハポン) -イスパニアの侍-」「アクアヴィーテ(aquavitae)!〜生命の水〜」を観劇してきました。
宙組公演を観るのは初めてだったのですが、別に贔屓いなくても宝塚歌劇を観るのは楽しいですね。
チケットを融通してくれた友人に感謝しております。
藤井大介先生と性癖がだだ被りしていることに気づけた良い公演だったと思います!
以下ネタバレありの感想です。
①エルハポン総論
観劇前から色んなところからヤバイ、面白くないなどなかなかの言われようだったのを見ていて、かなりビビりながら観劇に臨みました。
1回しか観ていないからなのか、案外眠くなかったです。
いや確かに、面白かったか?と言われたら首をかしげるのですが、ツッコミどころが多すぎて睡魔に襲われるどころではなかった。
Twitterで「少年漫画の第1話」と言われているのも見ましたが、それはそれで共感するところがありました。
まあでも一応お芝居なんだから第1話で終わったらまずくない?
面白いとか面白くないとかそういう次元の話じゃないんだなとは思いました。
というか、要素が多くてしっちゃかめっちゃかなわりに設定がガバガバだったりするのが気になってツッコミ入れてたら1時間半終わっちゃったので、どうだった?と聞かれてもめちゃくちゃ感想を言いづらい。
だって、治道とカタリナの愛する者を失った者同士のラブストーリーかと思いきや? お? なんか治道が色々吹っ切れて侍街道を再び歩むんか? どうすんだ? ってなったらマジでエンディングですからね!
個人的に1番気になったのは、
「なぜわたしはこのタイミングで笑わされているのだろう…」
となるタイミングが複数回あったこと。
キキちゃんの相棒のキキちゃんとか。突如明かされるカタリナの旦那が戸籍上生きてる問題とか。
その状況自体はメタ的に面白いからツボの浅いわたしは笑わざるを得なかったけど、演出も脚本も客笑かしてる場合か!って思いましたよ。
結局この話は何がしたかったんだろう?
俺たちの真風涼帆のかっこよさをとくとご覧あれ的な?
わたしは宝塚好きですが、それ以前に舞台のオタクなので、かっこよさを知らしめる公演ならそれはそれでいいからもう少しその意図が分かるようにしてよ!と思います。
②エルハポン細々感想
まず、使節団が派遣されるまでが長くて1あくびしてしまう。
早くイスパニア行けよ…いや風に吹かれる真風はかっこいいけど…と思っていたらようやく王宮に着く。
王宮にいる道化(男)の歌が上手くて驚き、物語の世界に少し引き戻される。幕間に絶対道化師(男)役のジェンヌさんの名前調べる、と決意。
→留依 蒔世、留依 蒔世……と幕間に必死に名前を確認したが、肝心の顔はショーの時点でど忘れしており、ソロで歌いだす(歌ってたよね?)まで探し出せず。無念。
ちょこちょこ出てくる藤乃は可愛い。可愛いが、治道のトラウマプレイバックは一回でよくない?
藤九郎上手いなあと思いながらなんとなく藤九郎を追いかけつつ見る。
藤九郎は上手だったが、それ以上に周りの人たちのキャラが定まりきらないようなところがあり、それゆえに設定がわりとしっかりしている藤九郎が良く見えた説がのちに浮上。
そして、期待を1ミリも裏切らない、ドン・フェルディナント!
わっかりやすい小悪党感が最初から最後までフルスロットルで、観ていて安心できました。
そもそも上手いし。
さすが専科、さすが英真なおきさん。
知ってたけどやっぱりすごいタカラジェンヌさんだなと実感。
エリアスも小悪党の息子のテンプレで分かりやすかった1人。
斜に構えてるのも、剣の腕はたつけど主人公ほどじゃないところも、カタリナのこと実はかなり好きなのも、あっこういうキャラって少年ジャンプで死ぬほど見たなと思いました。
ずんちゃんあのやたら鮮やかな水色マント衣装似合うなあ。
酒場の踊り子さんがみんなかわいいので可愛い子ウォッチングをする。
娘役さんの顔を区別するのがまだ苦手、というか宙組の若手の娘役さん全然知らない、ということで、さっきの日本人奴隷の女の子たちとは違う人かなあ…などと考えながら見るがよく分からない。
奴隷の女の子の1人・はるちゃんがかわいいのでショーで探すことを決意。
→名前を調べ、友人激推しの天彩峰里さんであることが発覚。無事ショーでも発見。
カタリナがドン・フェルディナントに狙われてて可哀想だけど、「未亡人」の良さはわたしも分かるので、ドン・フェルディナントもちっとは方法選んでやれよと思う。
いくらカタリナが可愛くてもやっていいことと悪いことがあるじゃないですか?
まあ間違いなく喪服を着続ける未亡人という設定が好きなのは分かってしまうんですけど…。
アレハンドロが終始ミステリアスなカッコいいおにいさんだったけど、実は公爵の息子でしたは分かりやすすぎてこれでいいのか?と思う。
あんなフラフラしてるのに武術が出来ていろんなことをよく知ってて、ってそれ明らかに地元の貴族やんけ……もうちょっとキキちゃん撃ってるとこ観たかった。
使節団、マジで治道と藤九郎置いてったのか?と思うと支倉さんの首元引っ掴んで問いただしたくなる。
御免の一言で置いていくのが侍スピリットか!!?!
治道とカタリナの愛確かめシーン、他の皆さんの所在なさげな感じの振る舞いがマジでかわいそうなので演出家さんは仕事してほしい。マジで。
③アクアヴィーテ!総論
場面のメリハリ、自分の趣味の出し方(女装濃度とバランス)のバランスが取れてて、藤井大介先生ド天才じゃん……と思わされたのがアクアヴィーテでした。
ガトボニですっかり女装をさせまくるおじさんのイメージがついて、コンタカで再確認し、録画してまだ見てないSante!で酒好きのイメージもついた、それがわたしの中の藤井大介先生です。
先生、先生がショーを作るのならわたしは必ず観に行きます。
④アクアヴィーテ感想・和希そら編
正月にNHKでやってたのを見たときも思いましたが、この方すっごく目立つ! 目に入る! 耳にも入る! となってすっかりオペラ泥棒されてたので分けて書くことにしました。
藤井先生と同じくらい男役の女装が好きな自負のあるわたしですが、中詰の和希そらさんの女装は衣装があまりにもセクシーで出ている間は終始オペラで追いかけることになっていました。
こんなはずでは。
あのひらひらした紐からさらに飾りが伸びてるのめちゃくちゃいいですね!
全体的にすらっとして見えるし、足さばきで跳ねるのも可愛い。
すっかり女装に心奪われたと思ったら、まさかそのすぐあとに男に戻って1場面見せてくれるなんて、いやずるいでしょ意味わかんない…と放心状態。
宙組、わりとみんな何でも出来るよなあ、とタカスペ見たときに思いましたが、和希そらさんマジでめちゃめちゃ踊れてちゃんと歌えてしかもアツイ感じという新鮮さが良かったです。
真風といいキキちゃんといいずんちゃんといいみんなクールにキメるぜ系だもんね(?)、いいと思う、とてもいいと思う…
好きなタイプかと言われると多分そうではないのですが、芸達者なジェンヌさんは問答無用で好き判定になるので、今後もぜひ見続けたいな〜と思います。
⑤アクアヴィーテ細々感想
真風ってなんであんなにギンギラギンのスーツとか似合うんだろう。
スタイル?オーラ?顔?なんにせよ何でも似合うな、真風…
オープニングの場面、娘役さんの着てるカクテルドレスがめちゃくちゃ可愛い!
ちゃんとウイスキーカラーで、色がおとなしめな分なのか装飾凝ってて素材は柔らかく女の子らしい仕上がりで、今回のお衣装でダントツ好き。
アクアヴィーテ、「シンプルに愛してる」だの「君に焦がれて狂いそうだ」だの強烈な歌詞が多い。
言葉に殴られて細かい部分をきちんと覚えていないんですが、「狂いそうだ」のところを「溺れそうだ」に聴き間違えて(多分)、焦がれて溺れるって何?周りは火なのか水なのかどっち?と思った覚えがあります。
またしてものっけから英真なおきさんに持っていかれる。
スチームパンクのお衣装はずるい、ずるいよ。
まん丸の青いサングラスも似合いすぎですから…
キュートかつセクシーな黒とピンクのウェイトレスさん仕様まどかちゃんが可愛すぎてずっと見ていた。
断続的かつナチュラルに女装が披露されたせいで何が何だったか思い出せない。
でもトゥシューズ履いてバレエを披露してくれた方は女装だった。超綺麗。
あとスチームパンクおじさんも綺麗なクラブのママ的な格好で出てきてくれたので、全わたしが湧いた。ありがとう藤井先生ありがとう英真なおきさん……。
真風とタバコと男役で踊らせてるシーン、あまりにもセクシーで思わず脳内で「スモーキングセクシー…」と呟いた。
暗がりに煙があんなに映えるとは知らなかった。
さすが真風……
全体的にビン類の扱いが雑で面白かった。生命の水入ってんのにそれでいいのか?
ウイスキー醸造シーンは意味がわからなかったけど、これが噂の…としげしげ眺めていたつもりが結局呆気にとられていて記憶がない。
中詰終わってしばらくしたあたりで、件の留依蒔世さんと娘役さんが歌担当で5〜6人わらわら踊ってるシーンがあった気がするんですが(記憶の混濁)、ここで留依蒔世じゃん!となりオペラを構えたが、結局今一歩顔を覚えられず。
その結果、黒燕尾でも留依蒔世を探せず。悔いが残っています……。
留依蒔世ショックを引きずるわたし、デュエダンも「あ〜〜お花渡すやつ〜」などと考えていたので、残念なことに記憶がない。
フィナーレ、とにかくアクアヴィーテするのが楽しかった。間違いない。
⑥結論
今回の公演のわたし的MVPは英真なおきさんでした。
めっちゃくちゃに良かった!
これぞ舞台人ですよ。
平日昼間の東京宝塚劇場ってどんなんなんだろ、と思ったら、思いのほか若者もいましたがどこぞからツアーでいらした方やサラリーマン風の方、年配のご夫婦と思わしき方など昔から宝塚を観てきたんだろうなあという方がたくさんいらっしゃって、普段観る舞台との客層の違いを感じました。
面白い。
わたしは当分このような時間に劇場に伺うことはできなそうですが、気楽に観られる時間なのがいいよなあと思います。
それでは!
BD覚え書きと日記 雪組「ひかりふる路」
やっぱり舞台は生で観るのに限る、と思ってはいるのですが、映像で見てもどハマりする作品はあるわけです。
Twitterで延々と感想を垂れ流すのも楽しいですが、あとで振り返るのがめんどくさいのでブログにメモしておくことにしました。
わたしの記念すべき初の映像観劇になった、雪組トップスター望海風斗さんの大劇場お披露目公演「ひかりふる路」についてです。腐女子が書く感想メモなので、そのように読み取れるような箇所があるかもしれないのですが、可能な限り排除したつもりなのでお許しください。
思い出したらまた引っ張り出して、追記していくことにします。
そもそもこれを見るに至ったことの発端は、かつての同級生によるオタク引きずり込みマーケティングに遭ったことでした。
「こういう作品があるんだけど、見ない?」
彼女がどういうつもりだったのかはよく分からないのですが、常に新たなときめきに飢えるわたしは見事に食いついて、BDを借りる約束を取り付けたのです。
ロベスピエールがうんたら、言われた時点でフランス革命ものであることを察したわたしは、その場で快諾を取り下げようかと思いました。とにかくわたしはフランス革命が苦手なのです。時系列はめんどくさい(めんどくさかったような気がする)し、人は簡単に死ぬし、やたら悲恋だし。
そんなもん2時間半も見てられるかい! と思ったのですが、どうやらショーとの二本立てで、90分で終わるらしい。マジかよ。想定の半分ちょっと。
東宝ミュージカルで1幕(70〜80分)を最後まで耐えられない程度の集中力のわたしですが、なんとか耐えられるかもしれない。
結局新宿駅で知人との数年ぶりの再会を果たし、「ショーの歌詞は頭が悪いから耐えろ」と言われながらBDを借りました。わたしの心配するところと彼女の心配するところはズレていたのですが、そこはほぼ初対面のオタク同士、すれ違いは想定内です。帰りの電車の中でパンフを開いても、「あ、沙央くらまさんてこないだCLUB SEVENで観たな」というくらいで、もう、本当にハマるなんて全くの想定外だったのです。
ロベスピエール(望海風斗さん)が歌い始めるまでは。
貸される前から、今の雪組トップコンビは歌が上手いらしいと聞いていました。
まあそんなことは知っています。だって東宝ミュージカルに出てくる宝塚OG、だいたいみんな歌上手いし。
にもかかわらず、見始めて第一声がこれ。
ようやくひかりふる路観てるけど、トップコンビってこんなに歌上手いの!!?っていう謎の衝撃に襲われています
網(Astroneet)のTwitter(2019.07.16)より
(自分のアカウントなので引用は適当です)
トップコンビの歌を聴くのが初めてだったわけではないのですが、それでもびっくりしました。なにこの滑舌。感情を一音一音に乗せて歌う技術。すごい人たちもいたものだなあ、としみじみしてしまいました。
そこからは世界に引き込まれて本編を見終わり、最終的には何ともあっさりした感想が出てきました。
アッひかりふる路良かったですキャラ萌えと内容を両立できた
網(Astroneet)のTwitter(2019.07.16)より
我ながら漠然としすぎてて意味が分からん。良かったのは分かったからもう少し細かく説明してほしかった。
ということで、初めてロベスピエールが歌ったところから最後まで、何があってわたしはどういうことを思ったのか、だいたい呟いた時系列順に並べてみました。振り返ると本当に分かりづらい感想です。自分の湧いてくる感情を整理するのは本当に難しいですね。
①ロラン夫人とタレーランのチェスシーン
異様に美しいロラン夫人
びっくりしすぎて即座に名前を調べたわたし
網(Astroneet)のTwitter(2019.07.16)より
これは彩凪翔さんの美女っぷりに圧倒されたときのツイートですね。男役さんが女役をするのがたまらなく好きなので、この麗しい美女感は絶対に男役だ!と一時停止してパンフでお名前を調べました。その後ショーでのイケメンっぷりにまた圧倒されます。
②ジョルジュが断頭台送りにされるシーン
ジョルジュ〜〜!!!
網(Astroneet)のTwitter(2019.07.16)より
何も言えねえってやつですね。ひかりふる路の登場人物では、断然ダントンが好きです(断然ダントンの語感の良さ)。
だっていい男じゃないですか。ガブリエルほんと見る目ある。
そりゃあカネの横流しは下手だし、バレてからもわざとフォロー入れないし。アレ? やっぱり大胆にいきすぎて政治下手くそだよねこの人?(※諸説あると思います)ってなる。でもマクシムやガブリエルへの情の深さを見ちゃうと好きになっちゃうんですよ。ガブリエルとの何だかんだラブラブな夫婦ぶりも見せつけられるし、マクシムとの向き合い方もカッコよすぎる。初めから政治思想は違っても分かりあっている感を出してたし、仲違いしてからも分かり合えると信じて真っ直ぐぶつかる。結果的にマクシムに届かなかったとしても、いいんですよカッコいいから。ジョルジュはマクシムにとってのジョルジュを全うしたんですよ。
はあ、好き。
あ、そういえばジョルジュの「先に地獄で待ってるぜ」的な台詞は、そういう記録が残ってるらしいですね(伝聞推定)。まあ君たち良いところも悪いところもあるから仕方ないね、とこのときはまだ思っていたのですが、2回3回と再生するうちに感情がグズグズになって死にました。わたしが。
というか腐女子的な目線を捨てきれなくて、普通に世に出せるつぶやきがこれくらいしかなかったのが信じがたいです。
自分としてはもう少し普通のことを呟いているつもりだったんですよ。ジョルジュ、マクシム、カミーユがわいわいしてると可愛くていいね、とか。恐怖政治に走ったマクシムの着てるマントが裸の王様感強くていいよね、とか。
ないものはないので、あとは呟いていないけれどiPhoneのメモに残してあったことを並べておしまいにしたいと思います。
結局そういう腐女子的な呟きを遡るのがめんどくさいがゆえのメモなので、別件でまとめます。
③ひかりふる路のテーマ曲の良さ
テーマ曲が大好きなんです。歌詞もメロディーも。そして何よりのぞさんの歌い方。
やっぱり「光」はこの公演を通していろんな意味を持つキーワードなんだなと思いました。穏やかな朝の光、雲を切り裂く刃のような光。前半と後半の落差にいつも心をやられてしまうし、マクシムの光が眩しくてしんどいです。
あとはわたし自身が自由のために生きる人間なので、2分半で驚くほど自由を語られるのに大変弱かった。自由のために人は生まれるが、それは人が自由の奴隷であることを意味しない…。
いくらでも話せる気がするのですが、まとまらないのでもう少し噛み締めてからにします。
④90分間革命に耐えた理由
なんであんなに渋ってたのに結局最後まで見たんだろう、という話です。
実はロラン夫人を演じる人の名前を調べたとき以外でも、何回か一時停止しながら見ていました。理由は見るのがしんどくて仕方なかったからです。たしか、ダントンが金を横流してるのがロラン夫人にバレたシーン、ダントンに食ってかかるマクシム(議会とダントンの家で1回ずつ)のシーン、マクシムが恐怖政治を始めるシーンで、計4回。
ぶっちゃけ4回目の一時停止をしてから先がめちゃくちゃしんどくて何回か止めそうになったんですが、ここで流れをぶったぎったらダメだな、と思って苦しみながら視聴続行。
1回目はその苦しみをどうにか噛み砕こうと思ってやたら薄味のコメントになってしまいました。
自由を追い求めて道を踏み外したマクシムに我が身が重なってしまい、変なマント着てサンジュストに処刑を命じてるところなんか共感性羞恥がひどくて頭抱えながら薄目で見ていた笑笑
ロベスピエールほど頭良くないにしろ、誰しもああいうことは起こりうるわけじゃないですか。自分はこうだと思って突き進んでたら間違ってた、みたいなことは。まあロベスピエールほどの規模では間違わないのが普通だと思いますけど、自分が間違ってることにこれっぽっちも気づかなくてやらかした、ということは誰でも1回くらいあると思います。
そのような事態に陥ってしまったのも、元々想定していたフランス革命のしんどさに直面したというより、のぞさんの芝居に心を動かされすぎてしまった結果かな、と。だってもう本気で可哀想じゃないですか、マクシム。マクシムという人間がいたということが現実だと、テレビ越しに突きつけられて胸が苦しかった…今でも思い返すと普通にしんどいので、貸してもらったCDも前半しか聴けてないです。だって死亡フラグ立ってるように聞こえちゃうからね。
なんにせよ、ひかりふる路とのぞさんに出会って確実に人生は変わりました。のぞさん観たさに人生で初めて始発に乗って壬生の当日券取りに行ったし…
初めてから3度目まで、噛み締めたことをきっちり記録に残したいです。
初めて買う宝塚のブルーレイは、「ひかりふる路/SV」になりそう。
素晴らしい作品をありがとう〜〜!