自分で調べる薬の飲み合わせ

先日「薬の飲み合わせ」について、調査報告をもとに、処方薬とOTC薬の併用注意について記事を書きました。こちらです↓

hbd.hatenablog.com

 今回は、自分で気になる薬の飲み合わせを調べることができるWEBサービスを試してみましたので紹介します。

今回利用させていただいたのは、「薬の資料室 薬の飲み合わせ検索」という、医療用医薬品とOTC 医薬品の相互作用について検索、閲覧が行えるものです。公益財団法人一般医薬品セルフメディケーション振興財団の助成により、新潟薬科大学が研究成果として公開しているサービスのようです。無料ですので、薬の飲み合わせが気になる方は試してみてください。

調べたのは、スギ花粉の時期には処方してもらうアレグラと、その時期に飲みそうなOTC医薬品です。アレグラと普段ドラッグストアで買う目薬は相互作用はありませんでしたが、以外にも馴染みの正露丸では、「ロートエキス----【併用注意】作用が増強されることがある。」と表示されました。ロートエキスは正露丸に含まれる成分ですので、アレグラを服用しながらどうしても整腸薬を飲む場合は、ロートエキスが含まれないものを選んだ方がよさそうだと分かりました。

気になった時にすぐに検索できるため便利ですが、私のように、医療用医薬品とOTC医薬品の組み合わせが少ない方ならまだしも、日常的に複数の薬を飲んでいる方には、かなり負担が大きいように感じました。やはり、専門家の薬剤師に聞くのが一番かもしれません。

薬の飲み合わせ

幸いながら、薬を飲む機会はあまりありませんが、「この薬とこの薬一緒に使っても大丈夫かな?」と迷うことがあります。スギ花粉の時期には、処方してもらった花粉症の目薬をしながら、普段使っているドラッグストアで買った目がスッとする目薬をしていいものか?と迷うようなケースです。

 

高齢者薬物治療適正化研究グループ「ブラウンバッグ運動 -薬局薬剤師による服用薬の包括的な併用実態調査-」(第2版)によると、51 名(男性 11 名、女性 41 名)を対象として聞き取り調査を行い、1名を除く50名が処方薬を使用しており、5剤以上服用者が30名、OTC薬との併用が13名、サプリメントとの併用が36名であったと報告しいます。さらにその飲み合わせを解析しており、処方薬同士の重複投与や併用注意の件数をまとめています。また、血圧降下剤と糖尿病用剤の服用者に、何らかの併用注意の組み合わせ薬剤を使用している方が多かったと報告しています。
 
本来であれば、こういった飲み合わせは薬剤師の方に聞くのが一番ですが、なかなか難しいように思います。(頭痛のように突発的にOTC薬を飲んだり、OTC薬やサプリメントの名前を忘れてしまったり)
気になった時に、自身で飲み合わせを確認できるインターネットのサービスもありますので、いくつか試してみたいと思います。

機械学習

先日、こちらのセミナーに参加してまいりました。「どうなる?これからの医薬品開発 ~期待高まる新技術との融合~」

どの講演も分かりやすく、有意義な内容でした。

 

個人的には、機械学習などのIT技術がどのように医薬品開発に活用されるのか?関心があり、IBMのWatsonの事例を興味深く聞きました。

IBMのWatsonと言えば、米国のクイズ番組で人間のクイズ王と戦い、勝ったことで有名です。

医薬品開発のでの活用においても、自然言語を扱うことはとても便利という印象を持ちました。データや論文はもちろん、国にあわせた法規制なども自然言語として学習させることができるからです。クイズへのチャレンジが土台になっている印象を受けました。(はじめて聞いた時には、どうしてクイズに挑戦するのかよく分りませんでした。)

そして、現在Watsonは日本語学習中とのことです。

 

オヤノコト.ステーション

先日、高齢者向けに歩行補助器などを作る会社に訪問させていただきました。その際に、その会社の商品を試してもらう場として、「オヤノコト.ステーション」に出展されていることを知り、有楽町の展示スペースにお邪魔してきました。

オヤノコト.ステーションの様子

f:id:HBD:20150508084744j:plain

f:id:HBD:20150508084752j:plain

様々な介護福祉関連の商品やサービスを展示してありました。百貨店や家電量販店で扱いの無いものも多くあり、実際に試すことができるので、家族や自身の介護を考える上でとても実感が持てました。オヤノコト.ステーションを運営する社員の方が、丁寧に商品について説明くださいました。

下記はとても良かった点です。

  • 歩行車や車いすなど、大きいものを試すことができるのは良い◎
  • 親世代が困ること、商品の特徴や使い方も丁寧に説明してもらえる
  • 親世代の生活の一連について考えるきっかけになる

しかし、期待の方が上回っていた点もあります。

  • 試すことができる商品はまだ少なく、複数社の商品や類似機能の商品を比較することができない
  • 試して気にいっても購入することができない

総じて。

  • 親世代が困りそうなことが一か所で分かるのは便利

  • また、試す機会が少ない歩行車や車いすなどを試すことができるのは価値があり、メーカーと生活者との接点として機能している

  • しかし、せっかくなので試す商品が増え、比較することができ、購入出来るといいです。家電量販店などで取扱いのある集音器や補聴器は、比較し購入できるため、今のところそちらの方が便利かなのかもしれません

健康経営

私は、入社時に同期に誘われ、会社のサッカー部に入部し、今も所属しています。最近は部員の平均年齢も上がり、子育てなどの理由で試合を組んでも11人集まらない状況になっており、部長から部の存続について意見を求められることがありました。

私自身は、仕事では関わらなかったであろう会社の人たちやOBと会うことができ、面白い後輩にも恵まれ入部して良かったと思っています。また、何より定期的に適度な運動ができる環境は貴重だと感じています。何とかサッカー部を存続させたいと思っています。

サッカー部の存続についてはここまでにしますが、サッカー部のような、企業の運動部は従業員(部員)の肉体的・精神的な健康を維持し、従業員のパフォーマンスを上げるための貴重なコミュニティではないかと思いました。(例え、有名な大会で優秀な成績をおさめ、会社の認知度を上げられなくとも。)今後、企業が積極的に従業員の健康増進を行い、生産性や収益性の向上を目指す「健康経営」において、長期的に存在価値を増すように思います。

とは言っても、根拠がある訳ではありませんので、運動部の部員と従業員間で「平均の年間医療費」、「生活習慣病で通院している人の割合」、「平均の血圧や血糖値」、「勤務満足度」、「平均就業年数」、「平均の業績評価」などを比較できれば明らかになるのかと思います。

また、日本政府は「国民の健康寿命の延伸」をスローガンに掲げ、「日本再興戦略」の改訂(平成26年6月24日 第6回経済財政諮問会議産業競争力会議合同会議)を通して、従業員の健康増進に力を入れることで、企業の競争力を高める議論をしており、健康経営に取り組む企業が社会で評価される仕組みについても明文化されていますので、上記のような評価指標は今後出しやすくなると考えられます。「日本再興戦略」の改訂版から一部抜粋すると下記のように記載されております。

  • 健康増進に係る取組が企業間で比較できるよう評価指標を構築
  • 評価指標が今後、保険者が策定・実施するデータヘルス計画の取組に活用されるよう、具体策を検討
  • 東京証券取引所において、新たなテーマ銘柄(健康経営銘柄(仮称))の設定を検討
  • 「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」や CSR 報告書等に「従業員等の健康管理や疾病予防等に関する取組」を記載
  • 優良取組事例の選定・表彰

ただ、一部抜粋を読むと、株式市場に上場しているような大きな企業をターゲットにしているように受け取れます。個人的には中小企業を含め横断的に比較可能な(算出しやすい)評価指標を構築し、評価される仕組みとなってほしいと思います。

 

「健康経営」とは・・・特定非営利活動法人健康経営研究会は、「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても大きな成果が期待できる、との基盤に立って、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することを意味している。従業員の健康管理・健康づくりの推進は、単に医療費という経費の節減のみならず、生産性の向上、従業員の創造性の向上、企業イメージの向上等の効果が得られ、かつ、企業におけるリスクマネジメントとしても重要である。」と紹介しています。具体的な内容は、週刊経団連タイムスの「目指せ健康経営/従業員の健康管理の最前線」が分かりやすくまとめていますので、こちらを参照ください。

株式会社電通、ヘルスケア・コミッティー株式会社、株式会社日本政策投資銀行らは東証1部上場企業を対象(全1,695社中226社が回答)に「健康経営」の実態調査を公表していますので、こちらも参照ください。

塩分の摂取量

塩分摂取量と健康について、興味深い資料があります。医学雑誌ランセットは「日本特集号:国民皆保険達成から50年」の中の「日本特集号:国民皆保険達成から50年」で、日本における予防可能な危険因子を比較評価した結果をまとめています。2007年の非感染性疾患と傷害による成人死亡の主要な決定因子を、死亡数の多い順に「喫煙」、「高血圧」、「運動不足」、「高血糖」、「食塩摂取」、「飲酒」・・・と報告しています。「高血圧」に「食塩摂取」が影響していることを考えると、国や学会が一日の食塩摂取量の目標を定めている理由が分かると思います。ちなみに、厚生労働省が行う平成24年国民健康・栄養調査では、日本人の一日の食塩摂取量は10.4gと報告されています。上記調査結果では減少傾向にあるようですが、まだ一日の食塩摂取量が多く、厚生労働省が推進する「健康日本21(第二次)」は、平成34年度に日本人の一日の食塩摂取量を8gにすると目標を立てており、日本高血圧学会は一日6g未満を推奨しています。

とは言われても、一日何g程度食塩を摂取しているか分からないままでは、いかんともしがたいと思うのです。私自身、何g摂取しているか検討もつかなかったため、前回紹介したJAWBONE UPのアプリを使って、しばらく食べ物を登録し、自身の塩分摂取量を計測しました。だいたいは3〜5gで納まっているようですが、ちょっと油断すると22(金)のように8gを超えるようです。下図は、アプリの「トレンド」のイメージです。

f:id:HBD:20140825210120j:plain

22日(金)は、帰ってごはんを食べる気にならず、ラーメンを食べました。そして帰って、柿の種を食べました。「それだけで!!!」と思う人もいるかも知れませんが、よく食べるものにも意外と塩分が含まれています。

うえあらぶる

「うえあらぶる」って知っていますか?ウェアラブルコンピュータ(wearable computer)の略で、常時身に着けられるコンピュータの意味です。万歩計のように服につけるタイプや、腕時計のようにリスト型のも、眼鏡に内蔵されているもの様々ですが、身に着けている間、様々な自身の活動の記録をとり続けてくれます。活動の記録とは動いていた時間、歩いた歩数や、寝ている間時間などです。機能はものによって異なりますが、心拍数などを記録するものもあります。

私は「歩数や睡眠を測って何の役にたつのか?」半信半疑でしたが、ものは試し用だと思いJAWBONE UPを2週間程度使っています。

小型で電源の持ちも良く、毎日身につける習慣さえできれば、なんとなく続けられています。試してみて驚いたのは、意外と熟睡している時間が短いことです。睡眠が浅い眠りと深い眠りを繰り返していることは知っていましたが、浅い眠りと深い眠りの時間は半々くらいかと思っていました。グラフは私の睡眠時間中の深い眠りの時間の割合です。期間はJAWBONE UPを利用を開始してから2週間程度です。

f:id:HBD:20140815112357p:plain

9%の日は寝ている間に蚊に刺された日だと思いますが、それ以外は20%~35%の間です。ちなみに平均睡眠時間は6時間38分なので、同世代に比べると長時間寝ている方だと思います。はたして、深い眠りの時間の割合が高いといいのか?よく分かりませんが、体調や仕事の集中度など主観的な評価も記録していき、どのような効果がありそうか自分の体を使って検証しようと考えています。継続は力です。