2話 赤木の決断
ーーー湘北高校体育館
入り口付近で話す安西と赤木。そして赤木から少し離れて一緒に帰る予定だった小暮がいる。
安西「突然呼び出してすまなかったね、赤木君。」
赤木「いえ、安西先生。本日はどういったご用件で?」
安西「海南の高頭監督から連絡があってね、今年の国体は神奈川選抜で挑むそうだ。」
赤木(ふむ…)
安西「当然だが君も選抜メンバーの候補に入っているので、参加の有無を確認したいそうだ。高頭監督は君が引退して受験勉強を始めていることは知っておられたが、神奈川が全国制覇するためには君が必要だということでね。」
三井が入り口の前で立ち止まり聞き耳をたてる。
三井(ほう、選抜ね…)
安西「深体大の推薦は無くなったと聞きましたが、実は海南大から君を欲しいという話があってね。他の大学からも君に興味があると連絡が入っています。明和大、北邦大など関東1部の強豪ですよ。」
三井(……オレには?)
安西「君が中途半端な気持ちで受験勉強を始めたわけではないことは分かっています。だが、国体は強豪大学への良いアピールになる。もうひとつ言えば、夏に達成できなかった全国制覇の夢を実現するチャンスではないかな?」
小暮「全然勉強に集中できてなかったんだし復帰しろよ、赤木! 今日も鞄にバッシュが入ってたじゃないか。」
赤木「なっ!!!」
安西「ほっほっほっ、参加の意志はあると伝えてよろしいですね?」
赤木「……よろしくお願いします。」(鈍った身体を今日から鍛えなおさなくてはな…)
晴れ晴れした表情の赤木。
小暮「頑張れよ、赤木!!」
赤木「おう!!」
三井(このオレも選ばれるはずだ… 大学に猛アピールだ!!)
続く。
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あとがき
次回は週刊バスケットボール編集部を舞台に夏のインターハイを振り返りながら、国体の予想などを描こうと思います。
マンガ紹介 《SLAM DUNK》 (いまさらですがw
このブログに辿り着いた方はすでに読了しておられると思いますが、念のため。
私が妄想で書いているスラムダンク2部を読む前に、呼んでいただきたいのが…
↓↓↓
言わずと知れた、《SLAM DUNK》です!!
SLAM DUNK(スラムダンク) コミック 全31巻完結セット (ジャンプ・コミックス)
- 作者: 井上雄彦
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まずは連載当時から販売されていた、ジャンプコミックス版。
私が持っているのは、このジャンプコミックス版です。
そして完全版がこちら。
SLAM DUNK(スラムダンク) 完全版 全24巻・全巻セット (ジャンプコミックスデラックス)
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上記のジャンプコミックス版よりも大きいのが特徴です。
そして2018年に発売された新装再編版がこちら。
サイズはジャンプコミックス版と同じですが、全20巻にまとめられているので1冊が分厚くはなっているらしいです。
(そりゃ分厚くなるだろって話ですが、私は実物を観ていないのであくまで「らしい。」です。)
ちなみに3種類とも中身は同じで加筆されたストーリー等はありません。
そして、1部完から10日後の世界が描かれたのがこちら。
あえてこのページではネタバレはしませんが、原作を読み終えた後に読むとワクワクさせられるシーンや微笑んでしまうような場面がいくつもあります。
私が想像で書いているのは、この10日後以降の話となります。
もうすでに読み終えている方が大半だと思いますが、読み返してみると新たな発見や感想が出てきたりするものです。(実際に私が最近読み返しました。)
読んだ事の無いという方も新装再編版が発売された、この機会にぜひ。
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あとがき
私が右も左も分からないブログを始めた理由は、自分の頭の中にあったスラムダンクの2部を書いて、誰かに読んでもらいたかったという事。
もう1つは好きなマンガや物事をみなさんに紹介したり、共有したいという想いが理由です。
1つのブログに記事がごちゃ混ぜだと読みづらいので2つのブログに… とも考えましたが、まずは1つのブログで平行してやってみようと思います。
記事の数がある程度貯まったときに、アーカイブやデザイン等で読み易さを調整できるように勉強しておきます。
1話 10日後のまた数日後
ーーー診察室で言葉を交わす桜木と主治医の中込
中込「リハビリは順調なようだな、桜木君。」
桜木「うむ、このリハビリ王にかかれば何という事もない!」
中込「頼もしいな、しかし君の怪我は筋肉系の怪我だ。肉離れ等の筋肉系の怪我は痛みが無くなったからといって負荷をかければ再発してしまう。」
桜木「そのあたりは村上さんから耳にタコができるほど聞かされたぞ…」
{*村上さん…コミックス最終話で海岸にいた桜木を呼びに来た女性}
中込「オレも安西先生から頼まれているんだ。将来日本を代表する選手になるかも知れない男だから、しっかり治してやってくれってな。」
桜木「はっはっはっ、さすが元日本代表のオヤジ、見る目がある!!」
中込(言わない方が良かったかな…)
「食事の指導なんかも村上さんから受けたんだろう?アスリートは食事も大切だし、君はまだ高校1年生。男は20歳を過ぎても背が伸び続ける事は珍しくないからな。試しにそこで計ってみるといい。」
事実、桜木の肉体的成長はまだ止まっていない。
そしてそれは桜木だけでなく…
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ーーー喫茶店で再び田岡と高頭
高頭「では、この間の電話で伝えた通り、田岡先輩に神奈川選抜のコーチとしてチームに帯同していただきます。」
田岡「ああ、よろしく頼む。」
高頭の予定通り、国体は選抜メンバーで挑むことになった。
当初、監督は夏の神奈川王者の海南・高頭、コーチは準優勝の湘北・安西という事になったが安西は辞退。
辞退の理由は全国大会前に体調不良で倒れた事もあったが、それ以外にも思うところがあるようで…
田岡「さっそくだが選手の目星は付けているのか?」
高頭「はい、このリストを観て下さい。」
候補者リストには海南、湘北、綾南、翔陽の主力、さらに津久武の南郷や三浦大の内藤、武園の小田の名前もある。
そして桜木花道と緑風の選手の名は赤ペンで線が引かれている。
田岡「緑風には断られたか?」
高頭「アメリカへの再留学を決めたマイケル沖田の日程を確認しようと連絡を入れた時に…。」
田岡「沖田以外にもセンターの名高や武石中出身の克美も良い選手だろう?」
高頭「ええ、彼らの事もマネージャーに断られました。ウィンターカップへ向けて並々ならぬ想いがあるようで…。」
田岡「そうか。うちの魚住もリストから外してくれ。部に顔を出してはいるが、親御さんとの約束があるんでな。」
高頭「わかりました。翔陽の藤真君からは3年生全員が冬まで残るので、何人でも呼んでくれと言われています。」
田岡「あと確認が必要な3年生は湘北の赤木君か。」
高頭「安西先生の方から今日中に伝えていただけるそうです。明日にでも連絡があるでしょう。」
田岡「ふむ、では本格的な選手選考は明日にしよう。リストは貰っていくぞ?」
高頭「ええ、ではまたこちらからご連絡させていただきます。」
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神奈川高校バスケの新たな戦いが始まる。
続く
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あとがき
私は右ハムストリングの肉離れで筋肉系の怪我の怖さを知りました。
初めてこういった創作系のブログをやるのですが、頭の中にネタはあっても、それを文章にするのは思っていた以上に大変な作業です。(楽しいですが。)
スラムダンクの続きで有名なKさんはこの作業を何年もやっていたんですね。
いざ自分がやってみて、その苦労が分かりました。
0話 少し先の未来
神奈川県インターハイ予選5回戦 湘北vs武園学園
武園学園3年生の背番号4、小田竜政がゴール下へドリブルで仕掛ける。
しかしマークについている湘北2年生の背番号12、小原悠(おはらゆう)が抜かせない。
小田(くっ……)
小田が強引にシュートに飛んだ瞬間、
桜木「フン!」
湘北の背番号4、桜木花道のブロックが炸裂する。
そして湘北1年生の背番号15、安西義輝(あんざいよしき)がボールを拾う。
ヨシキ「速攻!!」
すでに湘北の背番号9、鳴上光(なるかみひかる)と背番号5、流川楓が相手選手を置き去りにしている。
ドカァァ!!!
ヨシキから鳴上、流川とパスがつながりワンハンドダンク。
第4クォーター序盤でスコアはこのシュートで102対49。
勝負は決した。
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海南大学のジャージを着た3人が話をしている。
牧 「頼もしい後輩達だな。」
赤木「フン、まだまだだな。」
三井「そう、まだまだ。」
記者席では相田弥生と中村の姿がある。
中村「今年の湘北は神奈川でも圧倒的ですね。」
相田「そうね、流川と桜木の3年生フォワードコンビにポイントガードはスーパールーキー安西義輝。2年生シューターの鳴上と技巧派センター小原も1年生から全国を経験して成長を続けている。」
中村「ベンチメンバーも充実しているし、決勝トーナメントでも敵無しでしょう。海南や緑風も昨年ほどの戦力は無いでしょうし。」
相田「その分全国大会が楽しみね。森重のいる名朋工業、速水と山村が2年生になった博多商大附属、スティーブ大滝が率いる堀も全国を決めたわ。」
中村「山王工業もここ2年のリベンジをと意気込んでいましたし!!」
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これは少し未来の話です。
1話は湘北が愛和学院に敗れた後からを予定しています。
桜木のリハビリ、秋の国体等を綴っていきます。