朝が来ない国で、僕らは夜明けのためにキスをした
朝が来ない国で、僕らは夜明けのためにキスをした
ただ祈るために
ともすれば道化師のように笑えてしまう枯れた現実から
少しでも遠くへ行けますように
少しでも
遠くへいけますように
やがて僕は解き放たれ
価値観という牢獄の中で
目を反らしたときに僕は初めて空の青さに気がついた
波の音も、緩やかな時間も、嫋やかな風も、すべてを抱きしめて
この身だけの幸福を忘れたくないと祈りをあげた
そしてまた横並びの人々に枷を付けられたとしても
僕は受け入れよう
ただ、いずれ貴方もこの景色を愛せるようにと願うのだ