KORANIKATARU

子らに語る時々日記

悲しみは一切なく深い喜びが伴った

快適な空の旅を終え、こどもの日の正午、関空に降り立った。 スムーズに到着ロビーへと至り、さあ、食事しようとフードコートを目指した。 フードコートは人でごった返していた。 ざっと全体を見渡し、まもなく食べ終えるのではという母娘のテーブルを家内が…

記憶が生成された場所への帰還

飛行機の時間が朝10時だったから7時半にはホテルを出てタクシーに乗り込んだ。 街が動き始める時間帯、バルセロナの街路を目に焼き付けるように車窓の向こうを眺めているうち、半時間ほどで空港に到着した。 まずは自動認証マシンでタックスリファンドの手続…

異郷にて八日目、望郷の念に駆られた

巨大なビュッフェ会場のなか、わざわざ隣のテーブルにやってきたのはわたしたちが日本人と見越してのことだろう。 目が合って自然に会話が生まれた。 歳はわたしたちと同じくらいだろう。その韓国人夫婦はしょっちゅう旅行し、日本だとよく東京を訪れている…

ゴロゴロするのも人生、動き回るのも人生

フラメンコが終わって通りに出て、FREENOWでタクシーを呼んだ。乗り込むと天井がスケルトンのテスラだった。 聞けば、現在ほとんどのタクシーがトヨタプリウスだが国家政策に従ってトヨタ車がどんどんテスラに入れ替えられているのだという。 天窓のテスラは…

日常をしっかり生きる者たちで世界は構成されている

サグラダ・ファミリアを後にし、歩いて夕飯の店へと向かった。 観光客が押し寄せる人気店である。 すでに列ができていた。 受付で名前を伝え列に並んだ。 十番目くらいだから10分ほどの待機を覚悟したが、思った以上に回転が早く、5分もしないうちに席に案…

旅すれば積極性が呼び覚まされる

朝、ホテル前からタクシーに乗ってグエル公園を訪れた。ツアーの待ち合わせ場所はチケット売り場前ですでに大勢の人がオープン前から集まっていた。 英語担当のガイドに率いられ園内をついて歩いた。 ツアーが解散となった後、周辺をしばらくぶらついてから…

家を出たときからずっと二人

初日はホテルの近くで夕飯をとることにした。 Googleマップで調べると人気の地中海料理の店があると分かった。 念のため予約の電話を入れてから出かけた。 サンツ駅は高速鉄道も停車する巨大な駅だが、周辺へと一歩踏み込むとそこには下町風情の街が広がって…

もう一つの雄を旅する後半戦

一等車を予約するとラウンジが利用できる。夫婦でゆったりソファに腰掛け、ビールを飲みながら列車の時間を待った。 午後3時前、わたしたちはホーム入り口の長い列に並び、まもなく一号車に乗り込んだ。座り心地は新幹線のグリーンを上回っていると思えた。…

シャワーとベッドがあれば十分幸せ

マドリード滞在最終日となった旅行四日目、ホテルでの朝食を終え周辺をぶらついた。 チュロスの名店には行列ができていた。並んでいると中から店の人が出てきた。別館なら早く順が来ると言って列を作る客たちをいざなった。 わたしも含めすべての人たちがそ…

どう足掻いても自然が断然美しい

プエルタ・デル・ソルがガイドとの待ち合わせ場所だった。 シベーレス広場からぶらり歩いて、途中、カフェに寄ったりチュロスを食べたりしてちょうどよい時間になった。 マドリードの旧市街を案内してくれるのはスペインにて歴史学を学ぶカナダ人女子のHayle…

結局、素朴な時間が心を癒やす

到着が夜9時を過ぎていたので念のためホテルに電話を入れ予約の確認を行なった。 今回の旅でもeSIMを使い、それで電話もできるから便利なことこのうえない。 タクシー乗り場に向かうと順番がすぐにきて、運転手が明るく気さくに荷物を積み込んだくれた。 運…

両替して円の身の程を思い知った

王宮前の地下駐車場にバスが入って無事エクスカージョンが終了となった。 各国からやってきた参加者らと言葉を交わしながら地上へと上がって皆と別れた。 一組のインド人老夫婦がいて、トレドにていろいろ話をした。 いまアメリカで暮らし暇を見つけては夫婦…

奇蹟の地への日帰り旅行

日曜はトレドを巡るエクスカージョンを申し込んでいた。バスの出発時間が早かったからホテルでの朝食をさっさと済ませて出かけるつもりだった。 ところが、用意されたビュッフェがあまりにも充実していたのでわたしたちは本格的にそのメニューと向き合うこと…

その方が楽しいし勉強になる

ヘルシンキからマドリッドへと向かうため飛行機に乗り込んだ。 搭乗の際、荷物を棚に載せる仕方が雑だと家内から注意を受けた。 ヘルシンキで買った大事な品が入っているのに、わたしは後続の客の邪魔にならぬよう慌ててしまったのだった。 それで素直に謝れ…

映画と同じ世界が眼前にあった

空港から鉄道を使って中心街へと出た。駅を降りマーケットで朝食を取ろうとタクシーに乗って港に向かった。 目的地は目と鼻の先にあり僅か5分ほどの乗車だったが、タクシー代は25ユーロで、つまり4,250円もしたから驚いた。 所々に残雪が見られ気温は4℃、…