浅草 まつり湯

 気温が上がり、夜に窓を開けてもそんなに寒くない。遠くから祭り囃子や太鼓の音が聞こえてくる。もうそんな季節なのね。この辺りは5月終わりか6月始めに大きなお祭りがある。コロナで暫くやってなかったけど、今年は開催されるんだろう。

 浅草のまつり湯が、旦那の会社の福利厚生の割引チケットが使えるので、行ってみることにした。

 久しぶりの浅草。まだ10時前なのに、めちゃ混みだ。そして異国の人の割合がとても高い。まぁ、観光にきたら朝早く動くのは当たり前か。まつり湯は10時半からなので、少しその辺をウロウロする。

 建物がオープンしたら一番乗りで進んだけど、他にも入り口があるようで、一番ではなかった。上の階なので、専用のエレベーターがあり、それに乗り込む。扉が開くと祭囃子が聞こえてくる。

 受付でロッカーの鍵と館内着セットをもらって浴場に向かう。ロッカーはかなり幅が狭い。縦には長いけど、今日のリュックは入るかな。

 浴場に入ると、入ってすぐの左側の広い浴槽がやたらぶくぶくしてる。はいるとかゆくなる苦手なやつだけど、とりあえず全部は入ろう。

まず体を洗い、全部のぶくぶくに挑戦。3つくらい違うのがあるんだけど、私には同じに見える。横になって、体が浮いたかんじになるのもなんか落ち着かん。 

 やぱ普通が一番だな。お湯が黄色のレモン湯とかアロマの香り?のお風呂とかもそんなに好きじゃない。一通り入ってみたけど、ずっと入れるぬるめの湯はないのね。

 浴槽の中のタイルのめじが黒ずんでいて、歴史を感じる。掃除も行き届いていて、特に不潔な感じなどないけど、建物の老朽化はどうしようもない。

 あったまったらとりあえずメインのサウナに入る。サウナは結構熱めで、広い。サウナは文句なし。サウナは3つあるんだけど、1つはガラスばりのミストサウナで、やたらぬるい。一瞬座って退出。もう1つはなんか薄暗くて湿度が高く、中がよく見えない。一応入ってみるけど、すぐ退出。なんかスペースがもったいないなぁ。今時のサウナが欲しいけど、これも昔ながらのスーパー銭湯としての良さなのか。まぁ、メインのサウナが満足だからいいか。

 ただいただけないのは、せっかくサウナが良くても外気浴コーナーがイマイチなこと。椅子は露天風呂の脇にキャンプの簡易椅子みたいなのが1つと、子供用のプラスチックのスツールみたいなのが2つあるだけなのだ。露天風呂もスカイツリーを望めるみたいにうたってるけど、スカイツリーどこ?って感じ。多分昔はよく見えたのかもだけど、高いビルが周りにできてよく見えなくなってしまったのだろう。

 露天風呂には打たせ湯があって、これがまた予想外に凄い。ボタンを押すと棒みたいなお湯が恐ろしい勢いで出てくる。でも肩凝りには効くかもと打たれてみる。慣れると意外と癖になる笑

 サウナは良かったし、打たせ湯も予想外に良かった。この後は浅草を散策して、お寿司屋さんを予約してくれてたから、美味しいご飯になりました。

東京染井温泉 Sakura

 今日も夏みたいに暑い。山手線駒込駅で降りたら、線路の両側にはツツジの花が沢山。少し見頃は過ぎてしまったけど、まだ綺麗だと思う。駅前には細々としたお店があって、住宅街なのにちょっとオシャレかも。

 この辺りは桜のソメイヨシノのゆかりのあるところ。今日のお風呂もそれにちなんだ名前なのだろう。

 オープン少し前についたら、もう数人並んでる。扉が開いて中に進むと、まるで旅館か料亭みたいな佇まい。フロントも従業員もホテルみたい。ここも旦那の保険組合の割引が使えるんだけど、あまり使う人がいないのか、対応が慣れてない。そのせいで、せっかく早くきたのに後ろの人にどんどん先越されて、旦那は少しご機嫌ナナメ。

 リストバンドを受け取り、ロッカーを向かう。ここのロッカーは特徴的で、番号でなくひとつひとつに花の名前が書いてある。私の選んだのはじゃすみん。鍵穴はなく、リストバンドで触れると施錠できる仕組みなのだ。こりゃ便利、100円玉も要らないし、いちいち鍵出さなくていい。そして、サウナに入っても鍵が出てきて、熱い思いをしなくていいのだ。

 浴室は黒を基調とした落ち着いたかんじ。浴槽には桜にちなんだ名前がついてる。檜の内風呂は少しぬるめで長く入っていられる。隣のジェットが出るやつはやっぱり苦手だ。水流めちゃ強いし。

 スタジアムサウナは広くて、なんと6段もある。最初は少しぬるいかな、と思ったけど、10分もいるとじんわり熱くなる。水風呂は深めの100センチ。潜れる訳じゃないけど、深い水風呂は気持ちいい。

 外気浴は外の椅子で。椅子は3つ、木のベンチはあるけど、もろひなた。今日の日差しじゃ黒焦げになりそう。

 2つの露天風呂にはちゃんと屋根もある。シルキー風呂はかなり小さくて、まるで子供用みたい。そういえば、ゴールデンウイークのせいか今日は子供が多い。別に子供嫌いじゃないけど、少し静かにしてほしいかな。まぁ騒ぐのが子供だから仕方ないけど、せめて放牧するのはやめてほしい。こういう落ち着いた温泉に子供連れてきて親が寛ぐは無理があるよね。ラクスパみたいなスーパー銭湯に行くべきかと。

 そういえば謎のミストサウナがある。中に入るとミストというより、土砂降りの雨?あまりに雨感があって、なんか落ち着かないのだ。でも子供は好きそうだよね。

 お風呂はどれも小ぶりだけど、和の佇まいは素敵だし、従業員の方もホテルのような接客、隠れ家みたいで落ち着くのよね。ゴールデンウィークにくるのは間違ってたかも。

 今度はもう少し静かで落ち着ける時にこよう。桜の時期に来れたら最高だね。

RAKU SPA 鶴見

 ゴールデンウイーク4連休の前日、旦那が明日どこ行きたい?というので、読売ランドにできた新しいお風呂に行きたいと言った。で、翌日、すっかり読売ランドに行くつもりでいたのに、ラクスパ鶴見に行くぞー、となっていた。まぁ、できたばかりだし、初めてのゴールデンウィークは激コミであろう、という旦那の言い分に納得、行き先変更を了承した訳です。でも、いつかは行くぞ^ ^ 

 で、ラクスパ鶴見だけど、ここも行きたかったお風呂の一つだったのだ。前テレビで紹介されてて、1人でも行ってみたいと思ってた。

 朝ごはんも食べずに10時オープン目指して出かけ、9時には最寄り駅に到着。徒歩で行っても流石に早すぎたし、お腹空いたとブーブー言ったら並んでる間に隣のスーパーで揚げたてコロッケとクリームとチョコの挟まったドーナツサンドを買ってきてくれた。うーん、流石にわたしの好みをわかってる笑

 さて、入場してロッカーの鍵を受け取る。館内着と岩盤浴セットを持ち、脱衣所に向かう。

 お風呂は一番のりで、誰もいなかった。なので、まず一通り、ぶくぶくのお風呂や、炭酸泉、紫色のお湯のお風呂に入ってみる。次にサウナ、結構広くて、毎時30分毎にオートロウリュウがある。ロウリュウが始まると体感温度がかなり上がり、我慢できずに退出。 

 水風呂は15℃ほどだけど、思ったより冷たく感じる。特徴的なのは炭酸泉だということ。旦那は炭酸がデリケートゾーンにピリピリきたらしい。

 

 露天風呂は、白い濁ったお湯で湯船が船の形をしたやつと、弱酸性硫黄の湯、寝湯、壺湯、足湯がある。お風呂はちゃんと屋根の下にあり、横になれる外気浴コーナーもちゃんと屋根の下にある。雨の日には濡れないし、日差しを遮って日陰になるから最高だね。目の前には青々とした木々が茂っていて風にそよいでいる。気持ちいい。横になって気づくと30分も経ってる。いつもこんな感じで寝てしまう、日々疲れてるからかな。

 サウナもう一回戦と思って室内に戻るとかなり混雑してる。入り口でもかなり並んでたし、ここ人気あるんだね。サウナにまた入るとおばちゃんが話しかけてきた。私のサウナハットが気になるようで、どこで買ったのか聞いてきた。この帽子は旦那にプレゼントするつもりで買ったから、あまり私の好みではないんだけど、シンプルで使いやすいのは間違いない。本当はもっと可愛いのが欲しい笑

 12時に出て旦那とご飯を食べる約束があるので、そっちに向かう。2階がお風呂とレストラン、3階に岩盤浴とリラックスコーナー、4階は有料の個室になってる。テントもあって、家族連れとかには良さそう、うちにもう関係ないか。

 ちょっとご飯を食べ、その後は自由行動。後で一緒に岩盤浴に行くことにして解散。少し漫画コーナーでワンピースの続きを読み、またお風呂に行く。今度は塩サウナ、かかとの角質を頑張ってこする。また外気浴コーナーで横になるとあっという間に約束の時間。

 岩盤浴もここではいくつもあって、気に入ったのはプラネタリウム。暗闇の中に星空が浮かび、静かに映像が変わっていく。他のは石が敷き詰められてる息の房に入る。石が熱くてタオル敷かないと横になれない。サウナほど熱くないけど、かなり汗が出てきた。他にもあったけど、全部満席だった。最後にセルフロウリュウのサウナ?に入ると汗が滝のように吹き出す。早く水風呂に入りたい。ということでお風呂に向かう。

 岩盤浴は館内着着用でないと入れない、でも2着目は有料だから、岩盤浴のタイミング考えちゃうよね。やぱ帰る直前が最適かな。

 息の房に入った時、横になるのに邪魔で外したバレッタが石に埋もれてしまい、見つからなかった。まぁ、そんなに高い物じゃないし諦めたけど、帰る時に従業員に言ってみたら、探してくれると言う。シャトルバスを待つ20分の間になんと見つけてくれて、手元に戻ってきた。館内施設もだけど、そういうとこが人気の秘密なのか。岩盤浴も全部試せなかったし、是非また来ようと思いました。

今年のお花見ラン

 桜の便りを聞くとやっぱり走りたくなってくるよね。今年も目黒川沿いの桜並木を走ろう。まだ暗いうちに桜並木目指して出発。

 まだ暗いから殆ど誰もいない街。自分の足音しか聞こえない。街を貸し切りにしてるみたい。誰もいなくて怖くなるけど、途中で同じように走ってる人は何人も見かける。仲間意識が働くのか、そういう人達は怖くない。満開の桜がハラハラと散る中を走る。

 段々と夜が明けてくると、満開だと思ってた桜が、実はほぼ葉桜だと気づく。白い街灯に照らされて、満開の桜に見えていたのだ。それはそれで趣がある。目黒川の川面には無数の花びら。川の流れでマーブリングされたキャンバスのようにもみえる。

 空が明るくなり、すっかり夜が明ける。とりあえずいつものように五反田方面に向かう。五反田から同じ道を走って帰ってもよかったけど、それもつまらないので、反対側に渡る。

 今走ってきた道は桜がメインだったけど、こちら側にはいろんな花が咲いてる。香り高いツツジが赤、白、濃桃。川の側には紫色の可愛い花、この花はなんだろう、今度調べてみよう。少し早い八重桜、枝垂れ桜、薄紅のはなみずきもいい。知らないうちにすっかり春だね。

 家に着くまで約5キロを40分弱、久しぶりにこんなに長く走ったかも。いつもの通勤通路はあまり季節を感じないから、たまにはこんな日も心地よい。

COCOFUROかが浴場

 すっかり桜の季節になりました。お風呂の後に桜をみようということになり、王子に向かいました。なんか有名な公園があるみたい。 

 今日行くとこは朝6時からやってるらしいので、4時半くらいに家を出る。京浜東北線王子駅で降りる。その前に山?みたいに見えるところが公園らしい。でも桜の前にお風呂お風呂。

 お風呂はCOCOFUROかが浴場、よく行く雑色のたかの湯の系列みたい。古い銭湯のリニューアルしたタイプ。小さめだけど、綺麗で清潔感もある。

 入ってすぐに洗い場、左にサウナがある。ここもミュージックロウリュウらしく、入り口にスケジュールが書いてある。たかの湯は20分ごとのロウリュウだけど、ここは音楽が流れるのは0分と30分みたい。

 まずは身体を洗い、お風呂へ。お風呂は奥に二つ。今日は赤いお湯と白いお湯だ。白い方は、うーん、温度が高めで結構熱い。ちょっと苦手かも。赤い方はちょっとぬるいか、はじの方に電気風呂がある。水風呂は結構深めでいいかんじ。更に奥に外気浴コーナーがある。専用のコーナーがあるのはいいな。たかの湯にはないもんね。

 さてサウナへ。たかの湯は縦長でロウリュウの熱風からの逃げ場がないけど、ここは横に長く、入り口ドアの前にも席があるから、ここに座れば熱風の直撃を避けられる。あれは本当にキツイもんね。下段のドアの前に座り、ミュージックロウリュウを待つ。曲は水戸黄門の主題歌だ。めちゃ懐かしい。水戸黄門好きでよく見てたから、あの頃に引き戻される。弥七がカッコよかったなぁ、とか考えながら熱さに耐える。いやしかし熱すぎでしょう。でもなんとか曲が終わるまで耐えた。

 そして水風呂、至福の外気浴、最高〜欲を言えば、横になりたいけど、それは無理か。

 朝早かったから少し眠くなってきた。お風呂の中で船こいで、鼻先が水につかる。ヤバい、溺れる笑

 お風呂出たらお腹も空いてきた。公園は少し小高いとこにあり、専用の乗り物があるんだけど、まだ早すぎてやってなかった。仕方なく階段で登る。

 桜綺麗。みんなお花見の場所取りしてる。こう見ると、本当コロナ前に戻ったよね。普通の生活ってありがたいなぁ、と心から思う。

 

溝口温泉 喜楽里

 あまり天気の良くない日は、やっぱりお風呂くらいしか行くとこないでしょ。といいつつ、天気のいい日もお風呂に行くけどね笑

 最近お風呂の王様が多かったから、初めてのとこはめちゃ楽しみ。目的地は溝の口らしい。大井町線で終点まで向かう。そういえば終点まで乗るのは初めてかも。電車降りたら、次はバス、ちょうど止まっていたバスに乗れた。

 バスを降りたら、道を挟んだ反対側に看板があった。少し霧みたいな雨降り出したけど、傘は持ってこなかった。まだオープンまで30分ある。入り口にはもう何人も並んでいたので、列の後ろにつく。

 見るともなしに周りを見ると、雨に打たれた植栽の中に、紅と白の混じった大輪の椿の花が鮮やかに咲いている。一つの花が2色なんだけど、同じ株の花は紅だけのものもある。これだけ2色なのはなんでだろう。ここは建物も和風で、植栽も綺麗に整えられている。

 先に並んでいるのは私達より上の年代の人が多く、やたらおしゃべりが騒々しい。10代の乙女か、ぐらいによく喋るなぁと思うけど、多分昔からそうなんだろう。私もおばちゃんだからわかる気がする。

 オープンして中に入り、精算用の鍵をもらって浴場に向かう。脱衣所の奥にガラス張りの小部屋みたいのが見える。喫煙所かな、とも思ったけどそうでもないみたい。

 浴場に入ると左側にカランが並び、お風呂は右側。お風呂は小ぶりなかんじで、白く濁ったとこと、少しお湯に色のついた炭酸泉、ボタンを押すとジェットが出てくるやつ。ジェットバスはいつもかゆくなるから、あんまり長くはつかれなくて、そんなに好きではない。あとはサウナとスチームサウナ、水風呂。露天風呂もあり、寝風呂もあった。露天風呂は2つにわかれていて、片方には屋根がない。今日は少し雨模様だから、屋根付きの方がやたら混んでいる。外気浴用の椅子は結構あるから、水風呂の後も困らないだろう。椅子が少ないと、サウナ出るタイミングも他の人と被らないように気を使うから、ちょっと窮屈なのよね。

 サウナは割と広くて、3人座れるかんじで4段、真ん中が通路っぽくてその隣も同じ作りで4段、通路部分も座れそうだから、20人くらいは入れそう。混んでないから快適だ。最初は少しぬるいかな、と思ったけど、じんわり熱くなってくる。さて、水風呂に行きますか。水風呂は小ぶりで3人も入ったら、みずが溢れそう。その後はお待ちかねの外気浴。誰も座ってないので好きなところでくつろぐ。

 露天風呂も入ってみよう。屋根付きは混んでるからなしの方で。霧雨っぽいけど、裸だから関係ないし、雨の露天風呂も情緒がある。その後寝風呂で横になったら結構寝ちゃった。

 気づけば待ち合わせの時間が迫っていた。慌てて身支度を整える。1人じゃないとそういうとこちょっと不便だけど、約束があるってなんかいいよね。

春 小田原

 まだ風は冷たいですが、すっかり春めいてきました。今回は青春18きっぷで小田原まで行ってきました。

 最近旦那がハマってるドラマが小田原が舞台らしいです。単純だけど、好きなドラマの舞台に行ってみたいというのは気持ちわかります。小田原はもう何度か行ってるけど、何か新鮮な発見とかあるかも。小田原って遠い気がするけど、実は結構近いのよね。日帰りでもそんなに辛くないし、小旅行感もある。 

 行きは普通車両でのんびりくつろぐ。車窓を眺めたり、飽きてきたらスマホを弄んだり、少しうたた寝をしてみたりする。旦那と一緒だからいつもと一緒だけど、仲良し女子旅とかなら、おしゃべりしたりお菓子食べたりするんだろう。

 小田原駅に着いたら、旦那が駅の案内所に向かう。どこか案内してもらってるけど、今回はどこに行くつもりなのか。いつも大体お任せだから、お土産のお菓子なんかを眺めていた。その後、多分聞いたところに向かう。

 朝ごはんを食べてこなかったので、少しお腹が空いてきた。かまぼこ屋さんが沢山ある通りで、かまぼこを買って食べ歩く。揚げたてで美味しい。最初のお店は隣に食べる所があって、足元には何故か足湯がある。朝早いのにもうそこでいい気分になってる人がいる。陽気もいいし、楽しそうだ。かまぼこ屋さん三カ所も寄ってしまった。お腹少し満たされる。

 途中で脇道に入り、民家の脇を歩く。庭先の沈丁花が春を謳っている。芳しい香り、心地いい。旦那が朝早いから静かに、と口に指を立てて振り向くけど、さっきから一言もしゃべっていませんよ、ぷんぷん。

 暫く歩くと公園みたいに少し開けたとこで、少年たちが遊んでいるのがみえた。ん、波の音?そしてここが今日の目的地だった。トンネルの向こうに四角く切り取られた海がみえる。防波堤から海に抜けるトンネルが、まるで異世界へ続くように見えると、知る人ぞ知るところ。少し前にテレビで見たから知ってたけど、まさかこんなに異世界感を感じるなんて。ジブリの映画のようにトンネルの向こうに別世界があるみたい。

 トンネルを抜けるとそこは海。すぐそこが住宅地だったとは思えない。風が少し強く、波が力強い。砂浜ではなく、足元にはまんまるの綺麗な石が大小無数にある。子供が小さかったら大喜びで拾うだろう。直径3センチくらいのまんまるの石をそっとカバンに入れた。

 海を後にして、駅の方に戻る。次の目的はやっぱりお風呂でしょ。向かったのは万葉の湯だ。

 万葉の湯は横浜にある万葉倶楽部の系列らしい。最近豊洲にできた千客万来も同じ系列だ。最近今の仕事に疲れて、千客万来で働こうと本気で思っていた。面接受けた友達の情報だと、仕事終わりにお風呂に入れるらしい。仕事終わりのサウナ、最高じゃない。接客の仕事もそろそろキツくなったきたし、お風呂の裏方ならそんなに大変じゃなさそう、と都合よく思っていた。

 が、しかし。オープンして少し経ってから、様子を聞いてみると、かなりブラックらしい。その友達はなんともう退職していた。しかも来ない方がいい、と言われてまで働く気は起きないので、仕方なく今の仕事を続けることにした。働くのはブラックでも客としてなら、別だろうから、いつか千客万来にも行きたいわ。

 万葉の湯ではまず受付でロッカーの鍵を受け取り、ロッカーに荷物を入れる。お風呂は5階なので、館内着に着替えてエレベーターで上がる。お風呂はまぁ可もなく不可もなくというところ。平日でないのに、やたら空いている。

 メインのお風呂と、その隣は水風呂か。サウナはドライサウナとラベンダーの香りが立ち込めるスチームサウナ。メインの浴槽の向こうに小さな露天風呂。脇に一応椅子が一つ。ここで外気浴でもいいかな。

 屋上にも露天風呂があるようなので、水風呂浴びたら行ってみた。本当に屋上で、屋根がない。せっかく籐っぽい椅子があるのに、めちゃひなただ。真夏なら丸焼けになりそう。でも、せっかくだから横になってみる。うんいい感じ、眩しいからタオルかぶる。風が強いから、すぐ寒くなってきちゃう。ちょっとお風呂にも入ってみる。

 その後はまたサウナに行き、今度は小さな露天風呂の脇の椅子に座る。風が直接当たらないから、こっちの方がいいかな。

 上がる約束の時間まで、他もみたいから少し早めにお風呂を出る。下に漫画コーナーがあるみたいだから、そこに行ってみた。和室に漫画の本棚がある。何読もうかな、と眺めワンピースに目を止める。ワンピースアニメで見てたけど、コロナで再放送になっちゃって、最新の話まで知らないから、ワノ国編から読み始める。またお風呂入ろうと思ってたけど、続きが気になり断念。しかも全然先に進めなかった。ワンピースなら、漫画置いてあるとこなら大体あるから、続きはまた今度。

 小田原まできてワンピースはないか。でもお風呂でリラックスが目的なんだから、それもありよね。