フライパンでの焙煎はどうしても一部の豆が最後までグリーンに近いままで、ムラになりやすい手網以上にムラが拡大するような状態になりやすいのですが、今回はなんとか、焙煎後に選り分けるようなことをしなくても粉にできる程度に収まっています。
初期の火力が強すぎて、一部の豆は1分すぎるかすぎないかくらいの時点で、色づき始めて、通常、YELLOWからGOLDENと呼ばれるところに近い色具合になっています。
その一方で4分すぎても3割くらいの豆はまだ青い外観のままでした。DEを5;30としたのはどちらかというと便宜上のこと。ちょうど170度辺りで音は小さめですが、ポップコーンみたいなハゼ方でハゼ始めています。焙煎量は120g。この量ですと、0.35-0.4kpa辺りで始めてほぼそのまま通した方が良かったと思います。
微妙な調整は少しフライパンを持ち上げたり、蓋の一部を開けたりで対応する方が現実的です。
あるいは同じ火力の場合、もう少し焙煎量をあげてもよかったと思います。
ぎりぎり160g位までは煎れる可能性はありますが、うまく豆を攪拌できるかというと、微妙なところになってくるかもしれません。今回は道具を使わず、フライパンを揺するだけにしてみました。
焙煎直後は荒っぽさはありますが、とりあえずテロワールを感じさせる程度には煎れています。やはり途中で火力を下げてしまっていることもあり、その分、ちょっと中途半端な感じはしますが、ほぼ初めてこの環境で試した割には比較的良好。
10分の30秒前あたりから一部の豆は2ハゼに近い変化をしています。
かと言ってそこ時点で降ろすと全体の焙煎度が浅すぎて、ミルが途中で止まってしまうギリギリくらいになった可能性もあり、この辺の見極めは結構シビア。ほとんどの豆の外観がイタリアンに近くなっているようにみえる状態であっても、粉にしてみるとせいぜいちょっと深めのハイから一部がシティの手前程度にしか煎れていないこともあり、色だけで判断すると、中身はがちがちのシナモンで、人間の力でもミルでは粉砕できないということもあります。
今回はまったく選別しないで粉砕して、粉の状態で深めのミディアム程度でした。一部の豆をはじく前提で、少し早めにおろしても良かったと思います。