會田瑞樹の音楽歳時記

打楽器奏者、會田瑞樹の綴る「現代の」音楽のあれこれ。

2023年、拓。

 年内最後の公演となった佐原詩音作曲個展vol.6を終え、この一年をしみじみと振り返っています。
 2022年10月13日、《祭禮 —二台のヴィブラフォンのための協奏曲—》を初演後、強い虚脱感に襲われました。自分自身の中で思い描いていた音楽が空間に解き放たれ「さて、次は?」という漠然たる問いかけが脳内を埋め尽くし、慄然としてしまったのでした。

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 前半期の1,2月は徹底的に悩みながらも出会ユキさんの企画に携わり小品を上演する機会にも恵まれ、3月には水野修孝先生の作品を集めた個展の開催を通して、10年にわたり水野先生との交流から生まれた作品を俯瞰しました。
 4月には北原白秋のまざあ・ぐうすの第一歩となる《世界じゅうの海が》を子どもたちの大きな大きな声とともに初演。5月より着任した千代田区立九段小学校”九段Planets”の朝稽古のサポーター業務は、これまでにない新鮮な音楽の時間の幕開けとなりました。6月には国立劇場さよなら公演の末席を汚し、藤舎推峰 (笛)、小濱明人 (尺八)、池上亜佐佳 (十七絃筝)各氏の、当代一流の邦楽の奏者の方々とのお手合わせは深い学びの経験を得ることができました。7月のかなっくホール企画でも、朝吹英一氏の創作を追いかけることで、ヴィブラフォンの歴史を解き明かす重要な一歩を踏み出すことができました。倉田莉奈さんの素晴らしいピアノとの共演は心躍るものでした。

 酷暑の中、8月はほぼ蟄居し、《北原白秋のまざあ・ぐうす》45曲、《リトアニア民謡 “クリスマスの朝、薔薇が咲く”の主題による幻想曲》の作曲に明け暮れました。そして8月は当ブログ開設以来、最も多くの方々に読んでいただいた記事の発端となった公演を鑑賞しに行った月でもありました。今振り返ってみると、あの記事には補足しなければならないことがひとつあります。それは野村誠作品での新倉壮朗さんの、凛とした佇まいです。今もタケオさんの、力強い眼差し、しなやかな身体の優美さが今も記憶に強く刻み込まれています。全ての雑念が取り払われた、その一挙手一投足を生涯忘れることはありません。自分自身と音楽の在り方について深く問いかけられた公演でした。9月には悪友白藤淳一氏の作品を俯瞰する公演、10月初頭には今堀拓也さんの大曲2作品を一挙上演する壮大なプロジェクトを無事敢行することができました。

 2023年10月13日、奇しくも祭禮が初演されてからちょうど一年後、《北原白秋のまざあ・ぐうす》《リトアニア民謡 “クリスマスの朝、薔薇が咲く”の主題による幻想曲》が東京とヴィリニュスで初演の運びとなりました。渕田嗣代さんをはじめ、白井麻友さん、小川至さん、端本宇良さん、板谷潔さん、笹原絵美さん、佐原詩音さんのお力の賜物でした。

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 リトアニアではモデスタス・バルカウスカスと聖クリストファー室内合奏団の一人一人の奏者の方々の熱い響きに心を打たれました。

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 九段planetsとの初めての大きな本番で彼らの紡ぐ音は、どれも眩しく、自分自身が忘れかけていた響きを呼び起こしてくれるものでした。さらに、郡山での塩釜市立第三中学校の演奏による會田瑞樹作曲《邂逅の鐘》は作曲者冥利につきる演奏に、5人の素晴らしい音楽家に対して、深く感謝の思いが尽きることのない時間を過ごしました。

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 郡山でのリサイタルでは根本愛美さん、横溝聡子先生との共演、西村薫さんの即興へのアプローチは懐かしき江古田への思慕を作品に昇華しました。11月、テッセラ音楽祭の最終回となるヴィブラフォン独奏による公演は、僕自身が今まで培ったヴィブラフォン作品を中心に、主宰である廻由美子先生に捧げる独奏曲を含め、文化芸術の今後を考える上でも大きな契機となる公演でした。12月にはコントラバス奏者近藤聖也さん肝いりのコントラバスアンサンブル公演、佐原詩音氏企画によるクリスマスを祝う会では、北原白秋の美しい詩に作曲を手掛けた《クリスマスの晩》を山科諒子さん、和田なごみさんの素晴らしい演奏でクリスマスへの深い思いを新たにしました。

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 年に一度となるリサイタルは2018年以来となる杉並公会堂で、ヴィブラフォンの深い響きに身を委ね、山内雅弘、南聡、福丸光詩各氏の新作を初演することができました。

 
 郡山での年末最後の授業の折、「會田先生は今年一年を漢字1文字で表現するとどんな言葉になりますか」と問われ、少し考え「拓」の字を黒板に書きました。道のないところに、道を切り拓く、開拓者精神を改めて自覚する一年でした。暮れには、九段planetsの面々と何気なく会話をしていましたが、今年の小学校五年生は辰年。僕も来年は年男です。「そうすると、24歳か、36歳…48歳には見えませんね…」と学生さんとの会話。確かに、1988年生まれの僕は36歳の年男になるのだなという責任感を自覚するとともに、様々な世代との邂逅が自分自身の学びを深めることに気がついた一年でもありました。

 ついこの間、お招きをいただいたジャン=フィリップ・ラモー作曲《レ・ボレアード》に深い感銘を受け、『自然の諸原理に還元された和声論』(伊藤友計訳)をゆっくりゆっくり読んでいます。音楽は理論だけでなく、思想でもあることを、何かふと気がついたような、そんな気がする年の瀬です。

 最後までお読みいただき本当にありがとうございます。どうか皆様も良いお年をお迎えください。

宮城道雄/會田瑞樹
《春の海》(ヴィブラフォン独奏版)
宗次ホール「ランチタイム名曲コンサート vol.2395 ヴィブラフォンのあるところ」において初演。

會田瑞樹
《邂逅の鐘》
塩釜市立第三中学校委嘱作品/アンサンブルコンテスト多賀城地区大会/宮城県大会において初演。

佐原詩音
《closed(not close)circuit》
第一回美術音楽会議(主催:美術紫水)において初演。Cond.佐原詩音/Fl.今井貴子/Vn.鈴木舞/Picutre.四宮スズカ/Vib.會田瑞樹

薮田翔一
《Celeste》
第一回美術音楽会議(主催:美術紫水)において初演。Fl.今井貴子/Vn.鈴木舞/ライヴペインティング.あおいうに/Perc.會田瑞樹

會田瑞樹
《Elegy in memory of Shoichi Aita》
笙奏者出会ユキ氏プロデュース「笙とヴィブラフォンと朗読」において初演。

會田瑞樹
《海のこもれび》
塩釜市立第一/第三中学校「Spring Concert」において初演。

會田瑞樹
《風の揺蕩》
笙奏者出会ユキ氏プロデュース「音楽家のスケッチブック」において初演。
笙:出会ユキ/ヴィブラフォン:會田瑞樹

會田瑞樹/北原白秋のまざあ・ぐうす
《世界じゅうの海が》
子どもの世界・ふしぎな音楽において初演。
ten.高橋淳 pf.小川至

笹原絵美
《空いろの花》
子どもの世界・ふしぎな音楽おいて初演。
Alt.山科諒子 Gl.會田瑞樹 pf.笹原絵美

佐原詩音
《ふしぎな民謡 アイヌ琉球、それから...》
子どもの世界・ふしぎな音楽おいて初演。
Sop.淵田嗣代 Perc.會田瑞樹 pf.板谷

會田瑞樹/北原白秋のまざあ・ぐうす
《数学/眼》
子どもの世界・ふしぎな音楽において初演。
Sop.佐藤亜理沙 pf.和田なごみ

ヴィヴァルディ/會田瑞樹
《ヴィヴァルディ「四季」より”春”》
連夜音楽祭「オマージュとヒストリエ」において初演。
Vn.鈴木舞 Perc.會田瑞樹

佐藤伸輝
ヴィブラフォンとピアノのための即興「天才打楽器奏者/ピアニストになるための手引き」》
連夜音楽祭「オマージュとヒストリエ」において初演。
Pf.佐藤伸輝 Perc.會田瑞樹

佐藤伸輝
《終の住処(2021/2023改訂再演)》
連夜音楽祭「オマージュとヒストリエ」において初演。
Alto Sax.松下洋、Perc.會田瑞樹、Pf.齊藤一也

佐藤伸輝
《如梦令》
連夜音楽祭「オマージュとヒストリエ」において初演。keepsilence主催「自由で真っ直ぐな音楽会」において完全版初演。
Vib.會田瑞樹

佐原詩音
《Black hole Scale》
連夜音楽祭「オマージュとヒストリエ」において初演。
M.Sop. 石田滉 Perc.會田瑞樹

ヴィヴァルディ/會田瑞樹
《ヴィヴァルディ「四季」より”夏”》
keepsilence主催「自由で真っ直ぐな音楽会」において初演。
Vn.鈴木舞 Perc.會田瑞樹

佐原詩音
《AQUA CAUSTICS -水野修孝先生に捧ぐ-》
會田瑞樹の打楽器百花繚乱 〜ピアニスト倉田莉奈さんを迎えて〜において初演。
Pf.倉田莉奈 Vib.會田瑞樹

水野修孝(會田瑞樹編曲)
ヴィブラフォンと打楽器のための協奏曲》
會田瑞樹の打楽器百花繚乱 〜ピアニスト倉田莉奈さんを迎えて〜において初演。
Pf.倉田莉奈 Vib&Perc.會田瑞樹

白藤淳一
《樫の森の中の修道院
WINDS CAFE 321 in 原宿 打楽器百花繚乱X 作編曲家白藤淳一氏を迎えて」において初演。
Vib.會田瑞樹

D.クリボシェ/白藤淳一編曲
《ナオミの夢》
WINDS CAFE 321 in 原宿 打楽器百花繚乱X 作編曲家白藤淳一氏を迎えて」において初演。
Vib.會田瑞樹

今堀拓也
《Bruckneriana for vibraphone》(全四楽章完全版初演)
今堀拓也作曲個展vol. 1 會田瑞樹ヴィブラフォンリサイタルにおいて初演。
Vib.會田瑞樹

今堀拓也
《「錬金術ヴィブラフォンマリンバとエレクトロニクスのための(2011/2023改訂初演)》
今堀拓也作曲個展vol. 1 會田瑞樹ヴィブラフォンリサイタルにおいて初演。
electronics.有馬純寿/Vib,Mar&Perc.會田瑞樹

岡野貞一/今堀拓也編曲
《朧月夜》
今堀拓也作曲個展vol. 1 會田瑞樹ヴィブラフォンリサイタルにおいて初演。
Vib.會田瑞樹

會田瑞樹
エチュード「飛花」ー塚本邦雄作『空蝉昇天』より“照射”の印象 》
『Vacances Musicales 定期演奏会』-朗読祭り-において初演。
Pf.杉浦菜々子/朗読.會田瑞樹

イングランド民謡/笹原絵美編曲
《グリーンスリーヴス》
ティアラこうとう Monthly Concert vol.244「伝承の調べが紡ぐ世界」において初演。
Vln.白井麻友 Pf.小川至 Vib.會田瑞樹

北原白秋/會田瑞樹
組曲北原白秋のまざあ・ぐうす》
ティアラこうとう Monthly Concert vol.244「伝承の調べが紡ぐ世界」において初演。
Sop.渕田嗣代 Vln.白井麻友 Pf.小川至 Perc.會田瑞樹
語り.端本宇良 extra.板谷潔,笹原絵美,佐原詩音

會田瑞樹
リトアニア民謡"クリスマスの朝、薔薇が咲く"の主題による幻想曲》
第三回リトアニア・聖クリストファー国際作曲コンクール本選演奏会において初演。
第三回リトアニア・聖クリストファー国際作曲コンクール特別賞受賞作品
モデスタス・バルカウスカス指揮/リトアニア聖クリストファー室内合奏団

會田瑞樹
《雨上がりのこもれび》
會田瑞樹パーカッションリサイタルin郡山において初演。
Marimba.根本愛美 Vibraphone.會田瑞樹

横田直行
《アンプロムプティユ第3番「花と智慧」》
サウンドランドスケープ vol.3~現代音楽の今~において初演。
朗誦:児玉興隆(バリトン) 吉田顕静(バリトン) 和田祐樹(テノール) 薩摩琵琶:川嶋信子  打楽器:會田瑞樹 冨田慎平

會田瑞樹
リトアニア民謡"クリスマスの朝、薔薇が咲く"の主題による幻想曲》
廻由美子先生献呈作品/第33回テッセラ音楽祭"新しい耳"において初演。
vib.會田瑞樹

北原白秋/會田瑞樹
《クリスマスの晩》
Christmas songの時間において初演。
Alto.山科諒子 Pf.和田なごみ

賛美歌/會田瑞樹編曲
《あめにはさかえ》
Christtmas songの時間において初演。
Alto.山科諒子 Pf.谷合千文

佐原詩音
《クリスマスの音》
Christmas songの時間において初演。
Sop.横瀬まりの Pf.谷合千文 Perc.會田瑞樹

福丸光詩
《メラヘフェット(Gen.1:2)〜ヴィブラフォン独奏のために》
會田瑞樹委嘱作品/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2023 闇に舞うにおいて初演。
Vib.會田瑞樹

山内雅弘
《I’m gonna be a Vibraphone〜独奏ヴィブラフォンのための》
會田瑞樹委嘱作品/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2023 闇に舞うにおいて初演。
Vib.會田瑞樹

南聡
《碑:stele》una stele in memoria di Yoriaki Matsudaira op.63-3
會田瑞樹委嘱作品/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2023 闇に舞うにおいて初演。
Vib.會田瑞樹

會田瑞樹
《環海の歌》
塩釜市立第三中学校委嘱作品/アンサンブルコンテスト多賀城地区大会において初演。金賞/県大会選出。

佐原詩音

《エラトステネスの地球儀》

佐原詩音作品個展vol.6 Studyにおいて初演

Fl.丁 仁愛 Vib.會田 瑞樹 Cb.近藤 聖也 Pf.白河 俊平 箏 十七絃 金子 展寛 箏 三絃 藤重 奈那子 Cond.佐原 詩音

會田瑞樹、二つの新作世界初演

 明日から箱入りである。《北原白秋のまざあ・ぐうす》《リトアニア民謡"クリスマスの朝、薔薇が咲く"の主題による幻想曲》は2022年秋から2023年夏にかけて、同時期に作曲されたものでもあり、この両作品が10月13日、昨年《祭禮》が京都で初演された同じ日に産声を上げることは意義深く、何よりも携わってくださった全ての皆様に心から感謝申し上げる次第である。

 2022年秋に《祭禮》の初演が終わり、多くの方々からの反響に感謝しつつ、次に自分ができることはなんなのだろうかという漠然とした不安、自分自身の音楽そのものを見失っているような感覚が押し寄せて来た。2022年の暮れは演奏会も頻繁に開催され、押し流されるように2023年の元旦を迎えることになった。その疲れはピークに達し、新年早々数日間伏せることにもなった。ここまで疲れていたとは思いもよらなかった。 回復する中で、2020年からの異様な時代を思い起こしていた。

 時代は3年から4年周期で移り変わるというが、2020年2月、大阪でのリサイタルから世界の状況が一変し、僕自身も様々な状況の変化に対応する日々が続いた。「絶対的なもの」の信頼は脆くも崩れ去り、明日の見えない状況の前で、やはり僕自身、ぶれることなく生き続けることこそ最も大切なのではないかと思うに至った。自分というちっぽけな存在であっても、何かできることはある。そういう前向きな気持ちを忘れないようにしなければと思った。
 だが一方前向きな自分とは裏腹に、世の中の抗えない残酷なエネルギーに対して、自分は為す術もないという絶望感もそこに感じていた。圧倒的な孤独感というものが急激に押し寄せたのもこのころだった。これではいけないと思った。まず自分を鼓舞するように作曲したのが、《世界じゅうの海が》だった。 2020年の春「声を出すな」と声高に議論をしていた恐怖感を未だに僕は忘れることができない。北原白秋のまざあぐうすに収録されたこの詩を何度も読み、聞こえて来たのは様々な叫びだった。今こそ、声を取り戻したいと思った。

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 この初演の時の、子ども達の本気の叫び声は僕自身に大きな啓示をもたらした。押し殺された声を聞くことは音楽家の責務であると痛感したのだった。更に今、戦争という状況下の中で、両国の、国民の血が流れているという悲痛な叫びを音楽家は感じ取らなければならないという思いにつながった。リトアニア、聖クリストファー室内合奏団は2018年に初共演以来、2020年にも杉原千畝生誕を祝う演奏会でも新作で共演するなど、その関係は密に継続して来た。2022年2月以降、彼らは一貫してウクライナへの連帯を表明していた。彼らにとってそれは対岸の火災ではなく、我が事のように感じていることが窺い知れた。リトアニアは建国からまだ30年弱しか経っていない。ソ連崩壊のきっかけとなった独立運動リトアニアから始まっている。今もなお、彼らの中で国という概念は、島国生活の日本では考えられない緊張感すら孕んでいる。 
 そんなリトアニアの民謡は独特の空気感と香りを持つ。採集されたのもソ連時代の末期1980年代ころからである。僕が出会ったのがこの曲だ。

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 邦訳すると《クリスマスの朝、薔薇が咲く》という意味合いになる。歌詞の邦訳をGoogle翻訳によるものだが掲載したい。クリスマスの朝のバラが咲きました、 リールのクリスマス クリスマス、
ペンテコステの朝、巨人たちはこうなった。 リールのクリスマス クリスマス、
歌姫は穴が凍りついた、 リールのクリスマス クリスマス、
少年が鉄格子を越えた、 リールのクリスマス クリスマス、
ラデルが交差し、馬の音が聞こえた、 リールのクリスマス クリスマス、
彼は馬の声を聞きました、乙女のいななき、 リールのクリスマス クリスマス、
九つの角を持つ鹿、 リールのクリスマス クリスマス、
最初の角には火が燃えていました、 リールのクリスマス クリスマス、
2番目の角のタマの雌犬、 リールのクリスマス クリスマス。
 この不思議な歌詞に僕は瞬く間に魅了された。そこには幻惑の中に、確かに息づく人々の物語があり、生と死が混在していた。12月24日は僕の生まれた日でもあるのだが、誕生日というものに僕は不思議な、懐かしさと切なさを覚える。もし7月生まれだったり、9月生まれだったらこんな感情にはならないのかなと思うこともある。いうまでもなく、ある世界的な有名人と誕生日が近く、彼の生と死というのは永遠に語り継がれる物語であり、彼の達観した死生観に僕自身想いを馳せることもある。だからこそ、このリトアニア民謡は僕こそ書かなければならないと思ったのだった。この詩を、殊更に解析するのではなく、音楽で、表現しなければならないと思った。そしてそれは、リトアニアの、指揮者モデスタスが率いる、クリストファーのメンバーに演奏してもらいたいという強い願いが、作曲の原動力となっていった。
 
 「僕は演奏家のために書く」末吉先生がまっすぐに凛とした表情でおっしゃっていた言葉を、今僕自身もそのまま受け継いでいる。リトアニアの仲間たち、まざあぐうすを巡る渕田嗣代さんをはじめとする面々を思い浮かべながら、作曲は日々継続して進行した。新幹線の移動中、思いついた時はすぐに五線紙にメモ。朝起きて突然旋律が聞こえることもある。予期せず浮かび上がる旋律に対応するためにペンと紙だけは欠かさず持ち歩いてきた。一旦の完成後も、改めて日をおいて見直すと問題も多く、バッサリと削除した箇所も少なくはない。こうして季節は歴史に残る猛暑が続く中、自宅、国会図書館、近所のスーパーなど、様々な場所で作曲は佳境を迎えたのだった。

 とりとめもなく書き連ねてしまいましたが、音楽は聞いてくださる皆様のためにあります。ひたすら、響きの中に身を委ねていただけたら、作曲者として冥利に尽きる想いです。会場で、心からお待ちしております。妄言多謝。
 
2023年10月13日(金)15時30分/19時(昼夜二回公演) ティアラこうとう小ホール
會田瑞樹作曲《北原白秋のまざあ・ぐうす》世界初演
出演
渕田嗣代(ソプラノ)
白井麻友(ヴァイオリン)、小川至(ピアノ) 端本宇良(語り)
板谷潔、笹原絵美、佐原詩音(特別出演)
會田瑞樹(打楽器/作曲)
 
2023年10月14日(土)深夜1時(日本時間)/リトアニア・ヴィリニュス市庁舎公会堂
第三回リトアニア聖クリストファー国際作曲コンクール 本選会
會田瑞樹作曲《リトアニア民謡"クリスマスの朝、薔薇が咲く"の主題による幻想曲》世界初演
モデスタス・バルカウスカス指揮 リトアニア・聖クリストファー室内合奏団
以下よりライヴストリーミングによる配信予定。(10月12日更新/技術的観点から配信はなしとなり、後日録音録画をアーカイブ公開いたします!)
 
 

第1回かなっく現代音楽講座「會田瑞樹が語る 打楽器音楽の世界」

1.はじめに
 16時になりました。皆様こんにちは、打楽器の會田瑞樹です。本日はお暑い中ご来場誠にありがとうございます。私は普段、打楽器演奏を中心に活動しているのですけれども、本日はトークベースで、演奏ももちろんあるんですけれども、今自分の感じていることや打楽器音楽、現代音楽の歴史等を皆様とともに分かち合って、さらに音楽を楽しく豊かに聞いていただくきっかけとなるような90分ができればと思って、かなっくホールの皆様にご相談いたしまして、このような企画を立てさせていただきました。かなっくホールの皆様、本当にありがとうございます。この企画は第一回と書いてあります通り、もし皆様の反響があれば、二回三回と色々展開していきたいと考えていますので、最初から恐縮ですが、お手元にあるアンケートは、是非皆様の率直なご意見を、こういうことをやってほしい等、是非出していただけますと大変助かります。どうぞよろしくお願いいたします。

 

2.音楽の「目的」

 さて私の演奏会に来たことがあるという方はどのくらいいらっしゃいますかね。(会場の半数が挙手)ありがとうございます、光栄です。音楽が好きですという方はいかがでしょう。(会場のほぼ全員が挙手)ありがとうございます。現代音楽が好きという方は。(1/3の挙手)ありがとうございます。あまり現代音楽が好きじゃないという方は(W先生が挙手)ありがとうございます。

 この暑い夏。皆様、どんな風にお過ごしになられたでしょうか。本当に、今日も九月間近の割にはだいぶ暑い気がするのですけれども、私は作曲もやっておりまして、10月に開催する演奏会の作曲でほとんど八月は蟄居して、ひたすら楽譜を書いておりまして、こんな冊子にもできたのですけれども(まざあぐうすの冊子を示す)北原白秋という詩人がまざあぐうすというイギリスの民謡を初めて日本語に訳したものですから、大正時代の北原白秋が書いたまざあぐうすを改めて現代に置き換えてみたいという思いで作曲いたしました。この作品というのは、10月13日の伝承の調べという演奏会がありまして、歌手の渕田嗣代さんという方と相談して、やろうよ、という話になって言ったわけです。

 ここを考えてみると、新作を演奏するということは、今言った通り、こういう演奏会があって、やろうよという話になって、「目的」がありますよね。今この時点で。「この演奏会のために、やります」というふうに決まって、作曲家は動いたわけです。そしてそれを提出した。その理由の一つとして、渕田さんに頼まれたということ、あるいは、今回の演奏会の編成が、歌、ヴァイオリン、ピアノ、打楽器という4人。あまりそういう作品というものが世界的にみてもそんなに多くはない。しかもそれが公演のメインになるくらいの長さのものでないといけないとなった場合、そしたら作ったほうが早いだろう、という話になってくる。そうすると、じゃあ作りましょう、というふうに話が進んでいきます。

 こういう見方で音楽を捉えるとどうでしょうか。つまり、クラシック演奏会に行くとあたりまえのように、ベートーヴェンの運命です、聞いてくださいと投げられると思うのですが、「なんでこの曲ができたんだろう。」という話になるわけです。どんなクラシック音楽の場合でも必ず何か「目的」があるかもしれない、「理由」があるかもしれない。もちろん作曲家が、自分の鍛錬のためだけに作って、しかもそのまま引き出しに眠って、彼が亡くなった後に発見された、それは例えばシューベルトの未完成交響曲が良い例だと思いますが、彼は実際に楽譜は書いたけれど、生演奏で聴くことはなかったわけです。でも彼は、この音楽を描きたい、という思いで作曲はしていたわけです。でもそれは、後になってから発見されて、こんなに素晴らしい価値のあるものだったんだと、あとの人たちが、付け加えたわけです。それは彼が亡くなったあとの、我々未来の人たちが評価を与えたわけです。

 

3.「現代」を定義する

 翻って、現代音楽というのはまず、「現代」という言葉の定義をしなければいけないのではと考えます。小学館デジタル大事苑によりますと、現代という単語は、「現在の時代、今の世、当世。」現代社会という単語がありますね。もうひとつ気になる文章があります。「歴史上の時代区分のひとつ。普通、日本史では第二次大戦後の時代。世界史では第一次大戦後の時代をさす。」これはかなりの手がかりだと思います。ということは、現代音楽というものは、第一次大戦後だったり、第二次大戦後だったり、二つの大きな世界大戦というものが鍵になっているだろうと読み解くことができます。

 では、そんな時代を皆さんでみてみましょう。第一次大戦は1914年から1918年、第二次大戦は1939年から1945年と歴史上では規定されています。私は今回打楽器奏者なので、今回は打楽器のことをメインにしながらお話しさせていただきたいと思います。

 

4.兵士の物語

 そんな時代に打楽器というものがはじめて、音楽の中で前面に押し出して来た作品というのがイゴール・ストラヴィンスキーの《兵士の物語》という作品なんですね。こちらは1918年の作品になっています。第一次大戦のあおりを受けているわけです。1917年にロシア革命があって、ストラヴィンスキーはロシアの血が入ってますから、土地が没収されてしまいまして、収入も途絶えるし、困窮はするし、さらに、今までに彼はすでに《春の祭典》等は作曲して来ているわけですね。大きな編成のものがなかなか上演できませんよという時代になってしまった。キーワードですよね、「そういう時代」「そういう空気感」があったと。なんとかしなければならない、生きていかなければならないですからね、音楽家だって糊口を凌いでいかないといけない。

「あまり大きくない編成で、演奏効果の高いものを書こう」と彼は考えたと僕は感じます。このような比較的小編成の、八人だったと思うのですが、最後の場面が、打楽器で終わるということになっている楽曲です。ストーリーはここでは割愛しますが、悪魔の行進というところに、効果的に入っています。

 ストラヴィンスキーという作曲家は「目的」という話で、僕は思っていることがあって、《春の祭典》という作品は初演の時に暴動が起きた、いわゆる変拍子が多用されていて、非常に現代的な作品だと有名な作品なんですが、ではどうして生まれたのかと考えたときに、まずこれは踊りのために作っているわけですね、委嘱者がいる。頼んでいる発注者がいて、しかもその発注者はもうこれで3作品め、最初に《火の鳥》そして《ペトルーシュカ》このふたつはうまくいっているわけです。3つめを書いてくださいと、作曲家が言われた場合、やはりひとつめふたつめを、はるかに超えていくものをつくらなければ、作曲家としてもプライドがかかった仕事ですから、やはりどんどん複雑性も追求していくことになる。あるいは、春の祭典の冒頭は、彼は、リトアニアの血が入っているとされている、親戚にリトアニアの人がいたという、その当時はリトアニアという国はロシアやら色々と複雑に国同士が絡み合う時代でしたから、失われた民謡というものを復古させたいという気持ちもあったのではないかと。冒頭にリトアニアの旋律が出てきていたり、私リトアニアとは縁があるんですけれども、「スタルティネス」という彼らの独特の舞曲があるんですけれども、これは完全に変拍子なんですね。変拍子が絡まって踊りが出てくる。おそらく、そういうことも意識しての作曲だったのではないかと。「民族性」というものも現代音楽の中では重要な点になってくると思うんですね。世界が、統合されたりして、無くなってしまう価値のようなものを大事にしたいと作曲家が思って、書く場合があると思います。

 

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 そんなに長くないんですが、パーカッションのみでしたよね。完全に太鼓の音しか聞こえなかった。これがいわゆるパーカッションソロの始まりとされています。こういうふうにして物語の中で打楽器の表現というものの中で大きな意味合いが出て来たのではないかと思うわけです。それから私、現代音楽でひとつおもっていることとしては、やはり「時代」というものが、いわゆる、先ほど「ロシア革命があって困窮して、この曲を書きました」という事実としてある。作風にですね、戦争があったから音楽が暗くなりましたなどということは、ないと思うのです。でも、作曲者自身の生活の上では、何がしかの影響は与えている、例えば我々が、2020年のCovidの問題があって四月から何ヶ月かは家にいましたという、世界中でそういうことがあったと思うのですけれど、それはやはり「間接的」には影響が出てくると思うのです。もちろん直接的ではないのですよ。「だから暗い曲になりました」と説明するのはあまりに単純すぎるし、そういうことではないのですが、間接影響ということだけは、僕は指摘したいなと思います。やはり現代音楽を読み解く際にどうしても世界史的、日本史的なことも念頭に置きながら聴くと、ずいぶんわかりやすくもなるし、あるいはもっと迷ってしあう場合もあるのではないかと思います。その次の例がですね、打楽器奏者の朝吹英一先生についてお話ししたいと思います。

 

5.打楽器の礎を築いた朝吹英一先生

 朝吹英一先生は日本の打楽器奏者の開拓者といっても過言ではない奏者です。彼は、1909年生まれですけれども、幼い頃から卓上木琴を買い与えられて、ご自身で独学で学び、アメリカの教本等は仕入れたりしたみたいですが、教えてくれる先生がいないですから、そうやって勉強していき、頭角を現しました。そして、1927年にNHKのラジオ番組に出演したりして、次第にその名前を知られていくようになるわけです。

 彼のお父さんというのが、朝吹常吉さんという方ですけれども、千代田組の創設者で、初代社長。三越の社長とか、いろいろなものを歴任しているわけです。大変なお金持ちと捉えていいのではないかと思うわけです。つまり、一頃そういう言葉がよく出ましたが、上級国民という言葉が出たことがありますけれども、比較的それは裕福な家庭であったということは、間違いないだろうと思うわけです。つまり生活に余裕があることによって、木琴を習わせる余裕があり、音楽に触れる余裕があったということもまた事実なのではないかと思うわけです。彼が1929年に作曲した《軽井沢の美人》という作品があります。

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 なかなか、可愛らしい作品ですよね。1929年の雰囲気なのかなあと思いつつも、時代的にはいろいろなことがあったのではないかなとも思うのですが、上り調子な時代でもあったと思うのです。更に次は、朝吹先生の作曲した3曲を実演で演奏してみようと思います。1941年にヴィブラフォンという楽器、朝吹英一先生はヴィブラフォンを日本ではじめて輸入した方としても有名です。先ほどの通り、かなりの財力がありますので、アメリカに注文して持って来させることは、可能だったわけです。そういう、財政的な力があったからこそ、まず打楽器が始まったのだということを、歴史として私たちは知っておいたほうがいいと僕は思うし、僕はそれを否定する気もありませんし、そういうふうにして時代が回ったのだなと思うのです。

 そんな彼は、ハワイアンバンド「カルア・カマアイナス」というバンドで…でも、これすごい話ですよね。1940年より…1941年にパールバーバーが起きるじゃないか、こうやって言いだすと、だいぶいろいろ…1940年からやっていて、突然戦争が起きるというか、本当に戦争というものは、突然、色々な意味で非常に恐ろしいことだと思うのですが、この人たちは、つまり、アメリカ音楽が好きだったわけですよね。ハワイアンバンドをやるくらいですから。つまりそういう意志とは全く関係なく戦争に突入したのだなあと、私は歴史を見ていると感じずにはいられません。このハワイアンバンドは、「南陽音楽隊」と名前変えて、活動はしたようなのですけれど、戦争が激しくなって解散してしまったという事実があります。

 ヴィブラフォンというものを彼は愛好して、日本で初めてのヴィブラフォン独奏曲《火華》さらに43年にも奥様に捧げる《水玉》、《風鈴》と三部作と本人も言って来た作品がありまして、是非実演で今から皆様に聞いていただきたいと思います。ピアニストに佐原詩音さんをお迎えいたします。

 

6.芸術の「目的」と歴史の「影響」

 ありがとうございます。朝吹三部作を聞いていただきました。そしてこれは、それぞれ1941年、1943年の作品ということで、これが日本で初演された時の空気感と、この曲の空気感とですね、皆様どうお感じになられたでしょうか。僕は良いとか悪いとかを言っているわけではなくて、打楽器というものが入って来た頃、日本でこういうものを作った。そしてこういう奏者がいたという。朝吹先生が作品を遺してくださったおかげで、そういうこともわかりやすいですし、朝吹先生の評伝には1944年には、いつ赤紙が来るのかと怯えていたということも本人は語っています。それと同時に、この作品の持つ優雅な空気感というのは、生まれ持ったものでもあるし、現代という一側面だなと。ご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、宮崎駿監督の『風立ちぬ』とか、あとまた今回の最新作もそういうところがあるなあと。

 果たして戦中期というのは、どういう世界観だったのかということに私は興味がありますし、そういうことが音楽にも色濃く残った部分もあるし、僕自身の意見としてはかなり人それぞれ違いがあるし、立場もあるし、しかも個人的な体験も違うと。やはり現代音楽というのは、個人の時代の産物なんですね。そう考えると、どれを取っても違うわけです。

 ですから、もし、迷ったり、何だろうこの曲はと思った時に、一番まず手がかりになるのは、その作曲家の個人史を紐解くと、比較的わかりやすいのではないかと思うのですね。クラシックというものがなんで似たようなものが多いのか、似たようなものというのは失礼かもしれないのですけれど、先ほどの「目的」という話になりますが、ハイドンとか100番以上交響曲を書いて、どれも素晴らしいのですけれど、ほとんどある種の形式に則って作っているわけですけれども、なぜかと申しますと、貴族に捧げているわけです。あの当時、録音機はありませんので、音楽をかけたいなと思ったら、生演奏一択なわけです。貴族はやはりお金はありますから、毎回新作を書かせるわけです。バッハにも膨大なカンタータがあるわけですけれども、やはりそれも、毎週の日曜礼拝のための音楽なわけです。バッハの有名なエピソードとして月火水で作曲をして、木金で写譜をして、土曜日に合奏稽古をして、日曜日に本番みたいな生活をやっていたと聞きます。バッハは息子さんがたくさんいるのですけれども、手分けして楽譜を写譜したのではないかという研究者もいますし、このようにどこか「目的」があって音楽ができているという、感覚で音楽を捉えると、わかりやすい面も出て来るのではないかと思います。

 では自分は芸術家です、と叫び出した人はやはりベートーヴェンじゃないかと、僕は思うわけです。ベートーヴェンは最初、貴族の世界にいたわけですが、有名な三番の英雄交響曲という、もともとナポレオンに捧げたけれども、ナポレオンが皇帝になったから、あいつは貴族と何も変わらないのだ、という、その言葉を思うと、つまり彼は期待していたわけです。ナポレオンに。貴族社会を変えてくれるのではないかという。これもまた、「間接的」に歴史がその作曲家になにか影響を及ぼしている。だからといって、彼の作品が変わったかというわけではないけれども、どこかしこにその人に影響を与えている、これが歴史なのではないかと思うわけです。音楽と歴史は切っても切り離せない関係にあると、僕は考えます。そしてそれを少し意識するだけで、ちょっとわかりにくいなと思っていた音楽も、この人はこういう狙いがあったらしい、こういう場所で、こういう人から委嘱を受けたりして、この場のために音楽を作らなければならないんだと。そうなったら、なるほど。と簡単に解決してしまうこともあるのではないかと思うわけです。

 

7.打楽器音楽の発展「騒音を舞台にあげる」

 ここからは打楽器に特化した話にしたいと思います。

 先ほど兵士の物語の中で打楽器が全面に押し出されたというわけですが、打楽器だけが全面に押し出された作品の最初期のものとしてあげられるのが、エドガーヴァレーズのイオニザシオンということになります。

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 このような作品で、現代音楽講座だなという空気感になって来たわけですが、この曲の特徴というのは、最後にピアノやチャイムが出て来るわけですが、旋律というものを全く作らず、リズムの音高と動きだけで、しかしかなり対位的になっていて、噛み合っている部分がある。よって音楽として成立していると思うのですが、初演当初は「なんだこれは」と騒ぎになった作品でもあり、またウーッという音が聞こえたと思うのですが、サイレンを2台取り入れています。このように、「騒音」を取り入れる、「騒音」だとされていたものを舞台に持ち込むということが、打楽器音楽の歩みとして重要な点になってきます。いわゆる「雑音」「騒音」でしょと、舞台に上げちゃいけないよという音を、上げるわけです。それはある種、抵抗運動にも近いものがあるのですけれど、美しく整った和音や旋律でという世界じゃないのだという、価値観を変えていきたい、あるいは今まで聞いたことのないような音楽を作りたい。という意志と打楽器音楽は相性が良かった。現代の作曲家は打楽器を使うことをかなり好ましく思っています。相当みなさん使ってくださる。それが諸刃の剣にもなっている部分もあるのですけれど、それによって打楽器音楽は発展を始めました。

 

8.打楽器音楽の発展「民族性」

 一方、騒音を取り入れることと対比的な打楽器アンサンブルの世界としてあげたいのが、カルロス・チャベスの《トッカータ》という作品なのですが、1942年、先ほどの《火華》のあたりの時代の曲と思っていただけたら良いのですが。

 もう一つ、打楽器に託された表現として「民族性」というものが挙げられると思います。打楽器というものは、アフリカで太鼓だったり、インドネシアガムランだったり、民族楽器と打楽器は親密な関係にあるわけです。そういうものを取り入れて、舞台に上げたいという意志だったり、衰退している、滅びゆく文化を取り上げたい、残しておきたいという作曲家の意志が、特にこのトッカータには反映されていると思います。理由の一つとして「インディアンドラム」と楽譜に書かれていまして、こちら何を使えばいいんだというのは演奏団体によってまちまちではなってしまうのですが、ここに「インディアン」という言葉を使っていることで、メキシコ生まれのチャベスの中で、民族性を刻印しておきたいという願いがあるのではないかと僕は感じるところがあります。

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9.打楽器音楽の発展「技術革新」

 このような形でリズムが集積していく作品なのですが、中心的になっている楽器にティンパニが上げられますが、ティンパニという楽器は打楽器ので中でも特に古い楽器で、モーツァルトハイドンベートーヴェンも使っているし、ベートーヴェンは目立つパッセージも作っているのですけれども、彼らの時代のティンパニというのは、一度音程が決まったら変えられない、音程を変えるのにものすごく時間がかかる。そういう楽器としての機構が整っていなかった。吟遊詩人たちが使っているような楽器の域を出ないくらい、まだまだ粗野なものだった。20世紀に入って技術革新があって、安定した音程でティンパニがなるようになったことが、その当時いきていた作曲家もティンパニが自分の狙った通りの音程を出してくれるということがわかったので、取り入れてみようか、目立たせて使ってみようかという、新しいものを取り入れたい、ということを作曲家は好みますので、現代音楽のキーワードとして、新しさというもの、しかもその時代の新しさを、1940年であればその時代の新しさを、先ほどの1941年のヴィブラフォン作品にしても、1920年代にアメリカで開発された楽器ですから、開発されて20年くらいでこういう作品が生まれていく。こういう、新しさを取り入れていきたいという期待に応えたのが打楽器なのではないかと私は思います。しかも技術が革新されて作曲家が狙った音を出せるようになったことは重要だと思います。作曲家はやはり自分が思った音を出して欲しいと願いますし、それが楽器ごとに音程が違うとか、構造が違うのでなりませんとか、じゃあ譜面に描けないじゃないか、という話になってしまう。それであれば、即興でいいわけです。わざわざ楽譜に書く必要がないわけです。バロック時代にももちろん打楽器はあったのですが、古代遺跡からも出て来るのですが、なんで楽譜がないのかといえば、即興でつけておいてと、言ってしまっていた可能性もあると僕は思うのですね。わざわざ書くほどのことじゃない、というところから、作曲家が狙った音が出せるようになって来たということで、楽譜に書こうかなと彼らは思うようになったのでないか。それが打楽器音楽の発展の寄与につながっていったのでないかと考えます。

 

10.打楽器音楽の発展「調律」

 鍵盤打楽器についても、ドビュッシーマーラーなどが使っているわけですが、19世紀後半、20世紀に入ってからですがやはりまだ、音程の優れない楽器が多かった。音程感を調整しようという方が現れます。その人をジョン・カルホーン・ディーガンというアメリカ人なんですが、彼はもともとクラリネット奏者で、グロッケンの音程が悪いと彼は感じたそうなのです。そこで、ひとついいものを作れれば一儲けできると思ったのか、技術的なものを学び、かなり耳が良かったので独自の調律法を編み出し、音程感の優れたグロッケンシュピールを生み出します。それがDeagan社という会社の誕生で、アメリカシカゴに大きなディーガンタワーという工場を作りまして、アメリカ一の楽器会社だと喧伝して歩きます。1916年ごろに、アメリカが上り調子だった頃に、自分たちが世界を引っ張るのだという気概のもと、Degan社は将来を嘱望されていたパーシー・グレインジャーという作曲家にDeagan社の楽器を使った新作を要請します。

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 こうやって聞いていきますと、ユニゾン、一緒に弾くというのが多いのですが、「この楽器は音程がいい」ということをアピールしているかのような感じがあります。こんな凄いものを作ったという、宣伝音楽にもなっているように思えます。楽譜にもある通り、Deaganと、楽器会社の名前を楽譜に書いているというのはなかなか珍しいですよね。必ずスタインウェイを使うようになんて、ピアノの曲には書かないわけですけれど。打楽器の黎明期の頃は、自分たちの楽器を!と書いていた時期もあったようです。そのような歩みを感じる上でも重要だと思います。

 

11.打楽器音楽の発展「奏者の登場と委嘱、自作自演」

 調律も良くなり、音楽的にも豊かになってまいりますと、自分もこの楽器をやってみたいという人たちが集まって来るようになります。演奏したいとなる。そしてぶつかるのが、「曲がない」という現実になります。

 打楽器が目立って来るのは、ベートーヴェンの第九のティンパニが目立っているとは言っても、あくまでオーケストラの中でのティンパニですので、自分が「独奏者」として、この楽器の魅力を伝えたいと思っても、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲を編曲して、木琴で弾くか、鉄琴で弾くかというくらいのことしかできないわけです。音程が優れていても、曲がないということになる。それは歴史が、ヴァイオリンやピアノと比べると、全く浅いものなので、ではどうしようとなる。

 打楽器奏者は、活動の中心に新作委嘱というものを多くしています。それは私もですが、まさにお家芸と言っても過言ではないほど、委嘱をするのですが、かなり昔から、打楽器奏者は委嘱活動をしておりまして、代表的なものをいくつか取り上げたいと思います。特に、大編成のもの、協奏曲。先ほどの朝吹先生の《軽井沢の美人》もそうでしたがバックがオーケストラでしたよね。オーケストラと一緒に演奏するということはある種のステータスでもある。そして「この楽器ってすごいんだ。こんなことができます!」という宣言にもなるわけです。昔から協奏曲というものは、オーケストラの中に、異物が入る、でもその中で、こんなに凄いことができるんだ。というアピールする場面でもあります。またモーツァルトベートーヴェンは自分で協奏曲を初演していますので、自分は書けるし弾ける、自分自身の音楽性の発露で協奏曲を作ったりしています。それに、打楽器奏者も憧れるわけです。こんなに面白いことができる、そのことを多くの方々に伝えたいと思って委嘱をするわけです。

 

 ダリウス・ミヨーの打楽器協奏曲は、まさに打楽器の協奏曲の最初期のものですが、1929年の作品。軽井沢の美人と同じ頃の作品になります。それを考えると日本の打楽器奏者達もいろいろ意識して動いていたのでないかと考えます。

 ミヨー自らの言葉をここでご紹介いたします。この文章がなかなか面白いのです。

I have always been very interested in percussion problems. In the Choéphores and in L’homme et son désir I used massive percussion. Is it the research done by Berlioz in this field that led me in that direction? Maybe! After the audition of Choéphores in Brussels, an excellent kettledrummer, Theo Coutelier, who had a percussion class in Schaerbeek near Brussels, asked me if I would like to write a concerto for only one percussion performer. He wished to use his piece for his examinations. The idea appealed to me, and this is how I came to compose the concerto. The school at Schaerbeek had only a few orchestral musicians: two flutes, two clarinets, one trumpet, one trombone and strings. The concerto consists of two parts connected together. It is a dramatic work. In view of the fact that when I composed it (between 1929 and 1930 in Paris), jazz was enjoying a decisive influence on musical composition. I wanted to avoid at any cost the thought that anyone might think in that kind of work, and so I therefore stressed the rough and dramatic part of the piece. This was also why I did not write a cadence and always refused that anyone adds one on.

The debut of the Concerto was given under my direction by Theo Coutelier, at the Palais des Beaux-Arts, in Brussels, in 1930. I will add that I am always pleasantly surprised to see that this concerto is often performed in high schools in the United States by young students who play by heart and brilliantly.                  

Darius Milhaud/Universal Edition homepage

 ベルギーの打楽器奏者テオからの委嘱、しかも彼は学生だったわけです。打楽器科の一学生がミヨーに曲を書いてくれという、驚くべき話です。ミヨーはフランス六人組の一人としてフランス近代を代表する作曲家で、ブラジル音楽からの影響も受けています。テオの委嘱を受け、しかも面白いことに音大のオーケストラの編成が変則的という独特なものです。まさに最初の「目的」という言葉にも当てはまります。「この場でやりたいから書いて欲しい」というふうに言われたわけです。ミヨーはその情熱に動かされ、この協奏曲が誕生しました。印象的なタンバリンやカスタネット、こういうものが入ることによって、民族色、打楽器の本来持っているオリジンを表出している意図も感じられます。また激しいリズムの律動と神秘的な静謐さ、その両者が表出できることも示唆した作品になっています。

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 ミヨーはもうひとつ打楽器の作品を依頼されます。約20年後、ジャック・コナーという奏者から委嘱を受けます。この時点でミヨーはアメリカに亡命しています。その際に、マリンバヴィブラフォンのための作品を依頼されます。当初ミヨーは懐疑的でした。マリンバヴィブラフォンの存在は知っているけれども、ソロ楽器として活躍できるほど表現できるのかといぶかしんだようですが、委嘱者は懇切丁寧に楽器の解説を行い懇願し、この作品が誕生。ヴィブラフォンも協奏曲楽器として押し出された初めてのケースになります。

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 非常に古典的な作品で、最初にオーケストラが主題を奏で、それに呼応するように独奏楽器が弾きます。聴きやすい作品ですが、なぜかミヨーはこの曲のピアノ版も作っています。少しこの作品はピアニスティックであるとも指摘できます。よって、最近の奏者がこの作品を取り上げることはあまり多くなく、僕自身も弾いたことはあるのですが、演奏機会があまり多くない作品です。語弊を恐れずに言えば少し地味なところがあり、奏者としてはもっとわかりやすく技巧を見せたいと思わせてしまうところもあります。

 もっとこういうことをしたいという打楽器奏者の欲求は作曲活動にもつながっていきます。こんなこともできるのだという作品を数多く作曲していきます。クレアオマーマッサーもその一人です。

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 短いながらマリンバの音の密度も高く、技巧的な面を求められ、奏者が感じる打楽器観を全面に押し出しています。またマッサーは1941年、ヴィブラフォンのための曲集を4冊発表しています。これは無伴奏ヴィブラフォンの作品としては最初期のものと考えることができます。僕自身がヴィブラフォンを中心に活動しておりますが、独奏楽器としての最初の一ページなのかと感じることができます。

 

12.おわりに 

 ここまで打楽器音楽を現代の音楽と対比させながら見てまいりました。さらに打楽器、そして現代音楽は発展していくのではないかと感じます。長丁場になってしまいましたが本日は誠にありがとうございます。また皆様にお目にかかれますことを楽しみにしております。

祭りのあと〜サントリーサマーフェスティバルに思う〜

 昨晩は部屋中の灯りをつけたまま、泥のように眠ってしまった。図らずも良席を賜り、3時間越えのイベントを目の当たりにし、耳の疲労が極点に達したのだろうと思う。祭りは終わりだ、と記すのが昨夜は精一杯だったが、高熱の悪夢のようなサントリーサマーフェスティバルに対して、所感を書かねばならないと決意した。辛辣になることは必至だが、やはりあまりにも、杜撰で、徒労感に包まれており、一つ一つを、書き残しておくことで、自戒も込めようと思う。もしお付き合い頂ける方がいらっしゃいましたら、お読みいただけたら幸いです。 個人的な事だが、中学生の時に打楽器を始めて、トロンボーンの女の子と口論の末、『打楽器なんて誰でも音が出せるくせに!』と辛くあたられた事があった。彼女はその数ヶ月後にその発言を心から詫びてくれたし、先日も演奏会に娘さんと来てくれた。僕はまさに、彼女の仰る通りだと思うし、打楽器はそれが強みであり、偏見にもなり得る最大の特徴なのではないかと思う。 打楽器の道を志し、師匠佐々木祥先生の指導は一年以上にわたる一つ打ちから始まった。そのレッスンは、最も過酷だったし、今現在も続いているように思う。いくら難曲をさらい、コンサートで弾き続けても、僕は未だに一つ打ちに立ち返り、自分の未熟さを実感しながら生きている。 マルガサリという団体は、昨年僕自身コラボレーションを重ね、2作品を生み出した。半年以上彼らのガムランスタジオに通った。そこで感じたことは本年発表の郡山女子大学紀要にも記したが、前述のような一つ打ちにはじまり、一つ打ちにおわる。という、原点に、回帰するべきではないかということだった。それはガムランという、一見単純に見えて、複雑なレイヤーが絡み合う、あの楽器群の構造美というものを、明瞭にしてほしいということだった。 2018年、僕はインドネシアジョグジャカルタに二週間滞在した。尊敬するガムラン奏者ウェリ・ヘンドラモッコから僕は様々なことを学んだ。彼の演奏のテクニックに僕は舌を巻いた。暗譜は当然のことであり、音のトメハネ、音色、その全てに全集中の意識を重ね、さらにアンサンブルでは他者のサウンドにも耳を傾ける。僅かなズレも許されない。笑顔で教えてくれるが、目は真剣そのもの。どれだけ奥深い世界なのだろうかと途方もない気持ちになった。加えて、一つ一つの楽器の様子、雑音が混ざっていないか、妙なハウリングを起こしていないか。ウェリは一つ一つの出来事に具に対応し、音楽に敬信していた。その姿は神に使える神官のようだった。 その時の滞在で、チョクロワシト作曲のガムランオーケストラのための現代作品《ジャヤマンガギタン》を聞いた。インドネシアの歴史を壮大に描いた音絵巻は、発表直後はガムラン音楽を冒涜していると強い非難に晒されたそうだ。チョクロワシト氏は亡くなられ、つい最近になって作品の真価が認められ、再びの上演となったそうだ。会場では楽譜も配布され今も僕の手元にある。古代から近代に至るインドネシアの歴史を描くその曲には《Sakura》というチャプターがある。インドネシアは八月の中旬を過ぎると、お祭りムードが加速する。独立を祝うためだ。どこからの独立か。改めて考えてみてほしい。 翻って、昨晩のガムラン楽器たちは、やはりそろそろまとまった調律をする時期に来ているのではないかと思った。不手際とも異なる雑音の混入が散見され、音程感についても再考する時が来ているのではないだろうか。素晴らしい楽器たちだからこそ、その真からの響きを聞きたいからこそ、と僕は願うような気持ちでいる。 前述の通り、僕は昨年ガムランのための作品を二作品発表した。難航を極めたし、反省する点もたくさんある。その時のベストを尽くしたつもりだが、やはりいろいろまだ手はあったのではないかと思っている。 昨晩披露された四作品は、それぞれの作曲家の個性、どの方も他の作品も聞いたことはあるし、僕自身も演奏に携わったこともある尊敬すべき方々であり、その魅力は充分に披露されたと思う。それぞれに古典作品への敬意や、寓意を込めたことも具に感じられた。 だが、なぜガムランなのか。 邦楽は?オーケストラは? 僕の理解力が悪いのかもしれないが、プログラムノートを何度読んでも、僕には全くわからない。どうして、ガムランなのか。 そして、そのガムラン楽器を熟知するインドネシア人の奏者が、なぜ一人もいないのか。 ガムラン楽器を使って、エゴイズムを表出するのはあまりにも杜撰ではないのか。逆を考えてみたら、どうだろう。どんな気持ちが、私たちはするのだろう。 この問題は僕自身にも突きつけられているように思う。何度もウェリや様々なインドネシア友の顔が思い出された。

 この主宰者は、企画者は、インドネシアを、なんだと思っているのだろう。彼らが連綿と『繋いで』きた文化を、どのように感じているのだろう。

 僕個人は、ただやるせなく悲しくなった。それが今僕の全身を包んでいる徒労感の正体なのだろう。

 蚊帳の外で祭りの灯火を見つめた時の、寂寥感が身体を伝う。祭りは人を神にするのだ。そしてまた人に帰っていく。現実が始まるのだ。

 

妄言多謝。

回顧2022年/會田瑞樹初演58曲/内自作曲23曲

 2022年は時代が転換した年なのかもしれません。僕自身もまた、そのあり方が大きく変わった一年でもあったように思えます。これまでの新作初演に加えて、23曲の自作曲を解き放つことができたことは、多くの素晴らしい演奏家の皆様との出会いがあったからこそです。独奏曲から、オーケストラ作品、ガムラン作品と多岐にわたる活動を展開できたことは、今後の小生にとっても大きな一歩となりました。携わってくださった全ての皆様に感謝申し上げます。どうかみなさま良いお年をお迎えください。そして来るべき2023年も皆様と共に音楽の素晴らしさを分かち合うことができたら、演奏家、作曲家として最上の喜びです。心からの感謝をこめて。

 

松平頼暁

《Le musée imaginaire》

薬師寺典子委嘱作品/こえのリサイタルVol.2において初演/Sop.薬師寺典子,Perc.會田瑞樹

 

川島素晴

《インヴェンションVII 〜7×7の罪つくりな言葉たち》

薬師寺典子委嘱作品/こえのリサイタルVol.2において初演/Sop.薬師寺典子,Cl.西村薫,Vib.會田瑞樹

 

顧昊倫| 鄭瑀| 趙森

ラブ・ストーリーは永遠に…-Never Came- 0.1》

AI and Composition IIIにおいて初演/鷹羽弘晃(Con.) | 大石将紀(Sax.) | ヨハナン・ケンドラー(Vln.) | 松本卓以(Vc.) | 安田貴裕(Vla.) | 會田瑞樹(Perc.)

 

後藤英

《Study for AI Performance》

AI and Composition IIIにおいて初演/鷹羽弘晃(Con.) | 大石将紀(Sax.) | ヨハナン・ケンドラー(Vln.) | 松本卓以(Vc.) | 安田貴裕(Vla.) | 會田瑞樹(Perc.)

 

會田瑞樹

《Roll over cage》

WINDS CAFE 301 in 原宿打楽器百花繚乱Ⅸ-Roll over cage-において初演/Vib and Perc.會田瑞樹

 

會田瑞樹

《Chocolate Martini for OneManBand》

「會田瑞樹自作自演によるリサイタル 書いて奏でて響かせて」において初演/Vib and Perc.會田瑞樹

 

會田瑞樹

《幻灯 ーISOのための組曲よりー》

「會田瑞樹自作自演によるリサイタル 書いて奏でて響かせて」において初演/Zep.曽我部清典,Vib.會田瑞樹

 

會田瑞樹

《あれから小町 独唱、ヴィブラフォン、打楽器とコントラバスによる情念の変容》

「會田瑞樹自作自演によるリサイタル 書いて奏でて響かせて」において初演/指揮:新田ユリ 独唱:松平敬 コントラバス佐藤洋嗣 打楽器:谷口かんな ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

會田瑞樹

《Exit for Ensemble and Audience》

「會田瑞樹自作自演によるリサイタル 書いて奏でて響かせて」において初演/指揮:新田ユリ 独唱:松平敬 コントラバス佐藤洋嗣 トランペット:曽我部清典十三絃箏:山水美樹 ピアノ:清水友美 クラリネット:西村薫 チェロ:佐原詩音 打楽器:谷口かんな ヴィブラフォン:會田瑞樹 ご来場のすべてのお客様

 

佐原詩音

《Thunder bolt-雷小僧奇譚-》

Cubeにおいて初演/山水美樹(箏)田中拓也(Saxophone)會田瑞樹(指揮)

 

守屋祐介

《8月》

愛知県立芸術大学ドクトラルコンサートvol. 37において初演/丁仁愛(Flute)會田瑞樹(Vibraphone)大瀧拓哉(Piano)

 

守屋祐介

《これこそ私のすべき感じるということ》

愛知県立芸術大学ドクトラルコンサートvol. 37において初演/工藤あかね(Soprano)丁仁愛(Flute)會田瑞樹(Percussion)

 

大畑眞

《Life Helix》

Hyper Cubeにおいて初演/新田ユリ(指揮)、Vn.正岡愛理犬嶋仁美林亮太柴田恵奈仲田遥乃澤田香萌

Va.飯野和英、今井凛Vc.下島万乃田辺純一Cb.近藤聖也

會田瑞樹(ヴィブラフォン)

 

後藤英

《L'incursion Ⅱ》

「L'incursion」-AI コンピューター・ミュージック・コンサートにおいて初演

AI,大石将紀(Sax)、ヨハナン・ケンドラー(Vn)、安田貴裕(Va)、松本卓以(Vc)、鷹羽弘晃(Cond)、會田瑞樹(Perc)、後藤英(Computer)

 

薮田翔一

《白ばら》

會田瑞樹委嘱/山形県酒田市グランドキャバレー白ばらにおいて初演

 

會田瑞樹

《Hello,Hello,Ms.Whiterose》

Vocal and Piano:伊藤靖浩/山形県酒田市グランドキャバレー白ばらにおいて初演

 

Oleg Bezborodko

《LIKHTAR》

Call for Score project/ヴィブラフォン:會田瑞樹/山形県酒田市希望ホールにおいて初演

 

小内將人

よだかの星~語り、学校の打楽器、クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのための》

語りと音楽の会ともだちや2022 春の公演〈宮沢賢治白い話黒い話〉において初演

語り:たにかずこ クラリネット:岩瀬龍太 ヴァイオリン:田中李々

チェロ:北嶋愛季 学校の打楽器:會田瑞樹 ピアノ:川村恵里佳

 

會田瑞樹

《蓮華 〜ガムラン・オーケストラのための〜》

ガムラン公演 『花のみち』~マルガサリ秋吉台」において初演

マルガサリ(大井卓也、恵美須屋直樹、黒川岳、谷口かんな、中川真、西真奈美、西村彰洋、森山みどり)

舞踊・振付:佐久間新

 

會田瑞樹

《Lively motion for KOTOPI》

コンサートプラン・クセジュ主催「KOTO×PIANO vol.7 with Mai Suzuki」において初演。

箏:山水美樹 ピアノ:正住真智子

 

A.ヴィヴァルディ/J.S.Bach/會田瑞樹

《打楽器のための協奏曲ーヴィヴァルディの調和の霊感、バッハのオルガンの残照にー》

アンサンブルさいさい委嘱作品/8/13(土)京都文化博物館別館ホールにて開催された

「アンサンブルさいさいvol.3 contemporary music for percussion ensembles」にて、完全版初演。

Vib.谷口かんな Mar.:1-a.森本瑞生 1-b.松井駿 2-a.立入瑞希 2-b.國領愛歩

金属打楽器:鰐渕陽介 木質打楽器:田畑洸貴 皮質打楽器:會田瑞樹

 

佐原詩音

《三つの季節の編曲作品 ほたるこい》

佐原詩音 作詞作編曲個展 vol.5 において初演。

Tenor.高橋淳/Vibraphone.會田瑞樹

 

佐原詩音

《三つの季節の編曲作品 われは海の子》

佐原詩音 作詞作編曲個展 vol.5 において初演。

Tenor.高橋淳/Vibraphone.會田瑞樹

 

佐原詩音

《子どもと大人の10のうた》

佐原詩音 作詞作編曲個展 vol.5 において初演。

M.soprano.石田滉/Tenor.高橋淳/Piano.小川至/Vibraphone.會田瑞樹

 

佐原詩音/會田瑞樹作詞

《ぼくとあなた》

佐原詩音 作詞作編曲個展 vol.5 において初演。

Tenor.高橋淳/Piano.小川至

 

佐原詩音

《五つの日本昔ばなし

佐原詩音 作詞作編曲個展 vol.5 において初演。

Soprano.小林沙羅/M.Soprano.石田滉/Tenor.高橋淳/Piano.小川至/Biwa.久保田晶子/Perc.會田瑞樹

 

佐原詩音

《ファソラシドの歌》

佐原詩音 作詞作編曲個展 vol.5 において初演。

Soprano.小林沙羅/M.Soprano.石田滉/Tenor.高橋淳/Piano.白河俊平,小川至/指揮.會田瑞樹

 

国枝春恵

《ことほぎ~尺八と打楽器のための~》

坂田誠山委嘱/NPO法人ドルチェ邦楽合奏団傘寿記念演奏会 坂田誠山と愉快な仲間たちコンサートにおいて初演。

尺八.坂田誠山/打楽器.會田瑞樹

 

會田瑞樹

《都市生活者のこもりうた 〜ガムラン・アンサンブルのための〜》

マルガサリ委嘱作品/マルガサリ第二回定期公演「花のみち」において初演。

 

會田瑞樹

《かなっく・ファンファーレ》

かなっくホール委嘱作品/『現代音楽はいかが?』日本の歌を編曲の妙で聞く&ヴィブラフォン+弦楽三重奏曲新作初演において初演

Trio AXIS(佐久間聡一,生野正樹,奥泉貴圭)/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

滝廉太郎/會田瑞樹

《組歌「四季」〜弦楽三重奏とヴィブラフォンのための〜(1900/2022)》

かなっくホール委嘱作品/『現代音楽はいかが?』日本の歌を編曲の妙で聞く&ヴィブラフォン+弦楽三重奏曲新作初演において初演

Trio AXIS(佐久間聡一,生野正樹,奥泉貴圭)/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

水野修孝

ヴィブラフォン、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための四重奏曲》

かなっくホール委嘱作品/『現代音楽はいかが?』日本の歌を編曲の妙で聞く&ヴィブラフォン+弦楽三重奏曲新作初演において初演

Trio AXIS(佐久間聡一,生野正樹,奥泉貴圭)/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

會田瑞樹

《赤い靴の夜》

かなっくホール委嘱作品/『現代音楽はいかが?』日本の歌を編曲の妙で聞く&ヴィブラフォン+弦楽三重奏曲新作初演において初演

Trio AXIS(佐久間聡一,生野正樹,奥泉貴圭)/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

會田瑞樹

《春風奇譚》

「空飛ぶヴィブラフォン プレコンサート」において初演。

打楽器:上中あさみ ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

會田瑞樹

《あおば》

「空飛ぶヴィブラフォン プレコンサート」において初演。

フルート:知久翔 ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

會田瑞樹

《寒天造歌奇想曲》

「空飛ぶヴィブラフォン プレコンサート」において初演。

ホルン:青木宏朗 ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

會田瑞樹

《風来坊》

「空飛ぶヴィブラフォン プレコンサート」において初演。

チェロ:佐藤響 ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

J.S.バッハ/會田瑞樹

《プレリュードとフゲッタ ホ短調(BWV900)》

「會田瑞樹・谷口かんなヴィブラフォンデュオリサイタル 〜空飛ぶヴィブラフォン〜」において初演。

ヴィブラフォン:谷口かんな、會田瑞樹

 

坂田直樹

《Melting point for 2 vibraphones》

會田瑞樹・谷口かんな委嘱作品「會田瑞樹・谷口かんなヴィブラフォンデュオリサイタル 〜空飛ぶヴィブラフォン〜」において初演。

ヴィブラフォン:谷口かんな、會田瑞樹

 

伊藤慶佑

《輻奏VII ─たびたび吟じて曰く─》

會田瑞樹・谷口かんな委嘱作品「會田瑞樹・谷口かんなヴィブラフォンデュオリサイタル 〜空飛ぶヴィブラフォン〜」において初演。

ヴィブラフォン:谷口かんな、會田瑞樹

 

J.S.バッハ/白藤淳一

《我が心、おのれを潔めよ(BWV244)》

會田瑞樹・谷口かんな委嘱作品「會田瑞樹・谷口かんなヴィブラフォンデュオリサイタル 〜空飛ぶヴィブラフォン〜」において初演。

ヴィブラフォン:谷口かんな、會田瑞樹

 

會田瑞樹

《祭禮 —二台のヴィブラフォンのための協奏曲—》

「會田瑞樹・谷口かんなヴィブラフォンデュオリサイタル 〜空飛ぶヴィブラフォン〜」において初演。

指揮:新田ユリ 1st vib.谷口かんな 2nd vib.會田瑞樹 管弦楽:京都室内合奏団

 

會田瑞樹

《京繚乱》

「會田瑞樹・谷口かんなヴィブラフォンデュオリサイタル 〜空飛ぶヴィブラフォン〜」において初演。

指揮:新田ユリ 1st vib.谷口かんな 2nd vib.會田瑞樹 管弦楽:京都室内合奏団

 

田村文生

《flower II ヴィブラフォンのための》

會田瑞樹委嘱作品「會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2022 鉄琴日和」において初演。

 

たかの舞俐

《Operand》

會田瑞樹委嘱作品「會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2022 鉄琴日和」において初演。

 

たかの舞俐

《Secret Garden》

會田瑞樹委嘱作品「會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2022 鉄琴日和」において初演。

 

W.A.モーツァルト/白藤淳一

《ピアノ協奏曲第23番イ長調作品488から第二楽章》

會田瑞樹委嘱作品「會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2022 鉄琴日和」において初演。

 

M.ラヴェル/會田瑞樹

ハイドンの名によるメヌエット

コンサートプラン・クセジュ「RAVELと秋」において初演。

 

佐原詩音

《霜月 ーボレロの記憶ー》

コンサートプラン・クセジュ「RAVELと秋」において初演。

Piano.白河俊平/Vn.鈴木舞/M.sop.石田滉/Perc.會田瑞樹

 

M.ラヴェル/佐原詩音

《亡き王女のためのパヴァーヌ

コンサートプラン・クセジュ「RAVELと秋」において初演。

Piano.白河俊平,和田なごみ/Vn.鈴木舞/M.sop.石田滉/Perc.會田瑞樹

 

山内雅弘

《SPANDA Ⅱ —ヴィブラフォンとオーケストラのための—》

「オーケストラプロジェクト2022」において初演。

指揮:大井剛史 管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団

ヴィブラフォン独奏:會田瑞樹シャドウヴィブラフォン:谷口かんな

 

清水チャートリー

《変態ビートル》

近藤聖也委嘱/現音ペガサス・コンサート・シリーズVol. IV 近藤聖也(コントラバス)「Ghost in the Double bassにおいて初演

contrabass.近藤聖也/Perc.會田瑞樹

 

福丸光詩

《フィグレスⅡ〜ヴィブラフォンヴィオラ、チェロのために》

第2回「松村賞」受賞作品/アプサラス第10回演奏会において初演

ヴィオラ:甲斐史子/チェロ:山澤慧/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

A.ヴィヴァルディ/會田瑞樹

《L'In[v/f]erno》

コンサートプラン・クセジュ「Hypnos」において初演。

ヴァイオリン独奏:鈴木舞/打楽器:會田瑞樹

 

會田瑞樹

無伴奏ヴァイオリンのための黒蜥蜴》

コンサートプラン・クセジュ「Hypnos」において初演。

ヴァイオリン独奏:鈴木舞

 

薮田翔一

《Billow Ⅲ》

コンサートプラン・クセジュ「Hypnos」において初演。

ヴァイオリン:鈴木舞/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

川島素晴

《インヴェンションⅤ-c》

川島素晴『インヴェンション』全曲演奏会において初演。

工藤あかね(sop)曽我部清典(tp)西村薫(cl)中川日出鷹(fg)大石将紀(sax)會田瑞樹(vib)近藤聖也(cb)

 

會田瑞樹

《あしたのものがたり》

山形県酒田市白ばら、合同会社白ばら友社佐藤仁氏、伊藤靖浩さんに献呈。

ヴォーカル:伊藤靖浩/スネアドラム:會田瑞樹

諸石幸生先生を偲んで

 昨夜、諸石幸生先生の訃報に接し、無性にベートーヴェンが聴きたくなった。交響曲第7番、第8番、第6番を立て続けに聞いた。諸石先生との思い出には、ベートーヴェンがぴったりと当てはまるような気がしたのだった。
 
 自分にとって10代の頃にあまり良い思い出はない。混迷し、苦悩し、ひたすら行き止まりの壁に頭をぶつけ続けているような状態だった。そんな時に諸石幸生先生と出会った。先生の中音域ほどの独特なハスキーボイスは授業中に眠りを誘うこともあったが、それでも先生は怒ったりしなかった。しかし、非常に肝心なところで厳しい叱責が一年に2,3回ほどあったようにも思う。だから教室は凛とした緊張感に包まれていた。
 
 諸石先生の授業に楽譜は出てこない。その代わりに多くの麗しい言葉と、みずみずしく音楽を「聞く」感性がそこにはあった。たくさんの人が受け継いできたクラシック音楽の魅力を言葉で表現していく。それは演奏家にとっても、楽曲をどうやってお客様に伝えるか、言葉は大切な手段の一つであることを諸石先生は教えてくださった。
 諸石先生は僕が取り組んでいくことになる現代の音楽に対しても深い眼差しで見つめてくださった。新しいものを忌避する音楽評論家も多い中で、諸石先生は次代の作曲家や演奏家の登場についても注目していた。時に議論は白熱し、そのまま近所の蕎麦店で熱く語り合うことも度々あった。その中で諸石先生と交わしたやりとりが、今も僕の中で燃え続けている。

 そして先生との関わりは教室を飛び越え、実際の現場での僕の様々な演奏会、CDを通しての交流が続いた。時にはご自宅にもお邪魔する機会をいただいたことは忘れられない思い出である。

 諸石先生から最後にいただいたメールは、第59回レコードアカデミー賞受賞へのお祝いだった。結びの言葉をここに引用したい。それは、自分に自信を持てず、惨めだった10代からの僕を知っている先生からの、永遠に響く激励の言葉である。

       「頑張ってください。努力は、きっと実ります。」

 諸石幸生先生のご冥福をお祈りいたします。

                        2022年4月15日 會田瑞樹

回顧2021/會田瑞樹初演36作品/内自作10作品の世界初演によせて

本年も多くの方々にお世話になりましたことを心から感謝申し上げます。
改めて、自分一人の力ではなく、たくさんの方々の力や想いを胸に、こうして前向きに一歩ずつ歩んでおります。心から感謝の思いでいっぱいです。様々な場で出会ったお客様が、これからも健やかに過ごしてくださること、そしてまたどこかでお目にかかることを楽しみにしております。小生は日々、実直に精進していく覚悟です。どうかみなさま良いお年をお迎え下さい。

2021.12.31 會田瑞樹

 

會田瑞樹
あらしのよるに
ヨコハマートライフ・芸術創造特別支援事業/みんなのまちの図書館が劇場に変身!テアトル図書館へようこそ!委嘱作品
出演………………會田瑞樹(ヴィブラフォン/作曲)/伊原農、枝元萌、はざまみゆき(劇団ハイリンド)
原作:きむらゆういち/構成・演出……齊藤実雪(かなっくホール
演奏助手………櫻井音斗・中村賢太郎/美術………………玉田多紀(造形作家)
宣伝美術………イワタアスカ/記録………………柏木俊彦(文章)・太田功二(写真)・造影乃(動画)
横浜市 緑/戸塚/鶴見/港南/神奈川/中央/瀬谷/都築/金沢図書館において上演。

 

會田瑞樹
《踊れ、赤い靴》
佐藤晴睦氏へ献呈/佐藤晴睦ヴィブラフォンリサイタルにおいて初演

 

成田為三作曲/會田瑞樹編曲
《浜辺の歌 1943to2021》
清水友美、藤本辰也両氏に献呈/清水友美ピアノリサイタルにおいて初演

 

小内將人
《イグナシオ・サンチェス・メヒーアスへの哀悼歌(ガルシア・ロルカ/1935)より1,「負傷と死」》
スペイン大使館主催「ロルカ芸術大全」(小内將人プロデュース)
Bariton/松平敬・工藤あかね Cla./菊地秀夫 Vib./會田瑞樹 Vln./田中李々 Pno./瀬川裕美子

 

稲森安太己
タマリット詩集(ガルシア・ロルカ/1936)より2つのカシーダ「水に傷ついた子供のカシーダ」「不可能な手のカシーダ
スペイン大使館主催「ロルカ芸術大全」(小内將人プロデュース)
Sop./工藤あかね Vib./會田瑞樹 Vln./田中李々 Pno./中村和枝

 

山内雅弘
《差異について》
山内雅弘作曲個展において初演。Toy pf.大須賀かおり、vib.會田瑞樹

山内雅弘
《忘却のリトルネッロ》
山内雅弘作曲個展において初演。
指揮:馬場武蔵 / Fl.間部令子 / Cl.岩瀬龍太 / Vn.松岡麻衣子 / Vc.山澤慧 / Pf.大須賀かおり / Perc.會田瑞樹

 

篠原眞
《Septet <七重奏曲>フルート、クラリネットトロンボーン、ヴィブラフォーン、ピアノ、ヴィオラ、チェロのための》(2013:日本初演
篠原眞 室内楽作品による個展において日本初演
大西義明(cond)、梶原一紘(fl)菊地秀夫(cl)村田厚生(tb)會田瑞樹(vib)大須賀かおり(pf)甲斐史子(va)山澤慧(vc)

 

小内將人
《語りと学校の打楽器による芥川龍之介『魔術』》
語りと音楽の会 ともだちや 2021夏の公演 において初演。朗読.たにかずこ、Perc.會田瑞樹

 

會田瑞樹
《雨の降る前に... ーヴィブラフォン一台二重奏のためのー》
アンサンブルさいさい委嘱作品/「アンサンブルさいさい打楽器アンサンブルコンサート vol.2」
vibraphone生誕(製造)100周年記念 會田 瑞樹氏を迎えてにおいて初演。
Vib.谷口かんな、會田瑞樹

A.ヴィヴァルディ/J.S.バッハ/會田瑞樹
《打楽器のための協奏曲 ーヴィヴァルディの調和の霊感、バッハのオルガンの残照にー》
アンサンブルさいさい委嘱作品/「アンサンブルさいさい打楽器アンサンブルコンサート vol.2」
vibraphone生誕(製造)100周年記念 會田 瑞樹氏を迎えてにおいて初演。
Perc.池田健太、立入瑞希、谷口かんな、前田紗希、松井駿、山本美緒、横田悠哉、會田瑞樹

 

會田瑞樹
《Ultramarine-Beyond the Sea》
リトアニア聖クリストファー国際作曲コンクール LMIC特別賞受賞作品
指揮:Modestas Barkauskas/Šv. Kristoforo kamerinis orkestras

 

會田瑞樹
《星への航海のための前奏曲
藤本辰也氏委嘱作品/藤本辰也、清水友美両氏に献呈。
清水友美ピアノリサイタル 山田耕筰のピアノ音楽の世界 Vol.4において初演。
Piano.清水友美

 

今堀拓也
《Bruckneriana for vibraphone solo》第一楽章
會田瑞樹委嘱/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2021 〜夢幻泡影〜において初演。

辻田絢菜
《CollectionismⅩⅤ/Undine》
會田瑞樹委嘱/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2021 〜夢幻泡影〜において初演。

鈴木純
《1Q22 pour vibraphone solo》
會田瑞樹委嘱/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2021 〜夢幻泡影〜において初演。

J.S.Bach(會田瑞樹編曲)
《パルティータ第二番BWV826よりロンド/カプリス》
會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2021 〜夢幻泡影〜において初演。ヴィブラフォン:會田瑞樹、マリンバ:谷口かんな、横地ちひろ

 

會田瑞樹
マリンバ・ファナティコ》
第30回TIAA全日本作曲家コンクール入賞者披露演奏会に置いて初演。審査員賞受賞。
マリンバ:會田瑞樹

 

佐原詩音
《鳥瞰する秘境》
Asia~音楽の脈動~ 第一夜において初演。
Vn.鈴木舞/箏.山水美樹/Hr.近藤圭/馬頭琴.末留かおり/Vc.笹沼樹/Cb.近藤聖也/Cond.會田瑞樹

會田瑞樹
《The river 2021》
Asia~音楽の脈動~ 第一夜において初演。
能.清水寛二/Sop.山下裕賀/Sitar.ヨシダダイキチ/馬頭琴.末留かおり/箏.山水美樹/Handdr.濱元智行/Gr.谷口かんな
Pakhawaj.カネコテツヤ/Perc.小林孝彦、會田瑞樹

たかの舞俐
《In A Different Way》
Asia~音楽の脈動~ 第一夜において初演。
Sitar.ヨシダダイキチ/Pakhawaji.カネコテツヤ/Fl.丁仁愛/Sax.松下洋/Vn.鈴木舞/Vc.笹沼樹/Perc.會田瑞樹/Cond.たかの舞俐

梅本佑利
《(i)sekai》
Asia~音楽の脈動~ 第二夜において初演。
能.清水寛二/演奏.丁仁愛,福島広之,松下洋,鈴木舞,近藤聖也,會田瑞樹

 

佐原詩音
《私は明日、インドへ行く 〜独り舞台と創作音楽のための〜》
~佐原詩音 作曲個展 vol.4~において初演。
主演:川田希/Sitar.ヨシダダイキチ/Vib&perc.會田瑞樹

 

Yun-Chih-Huang
《答答答答答 For Solo Vibraphone》
First selections “Call for Score Project” /會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

Ronald Macniven
《Milton Inventions for solo vibraphone》
First selections “Call for Score Project” /會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

José Jesus de Azevedo Souza
《Mind the Music》
First selections “Call for Score Project” /會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

Andrew Middleton
《Three Folk Songs》
First selections “Call for Score Project” /會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

Ssu-Yu Huang
《Blooming Flowers for Vibraphone Solo》
First selections “Call for Score Project” /會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

Nickos Harizanos
《Here comes the swallow》《Corfu Fance》
First selections “Call for Score Project” /會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

Daiwei Lu
《THE SUN RITUAL》
First selections “Call for Score Project” /會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

Andrew.M.Wilson
《BLUE BOY》
First selections “Call for Score Project” /會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

薮田翔一
《反射区 ~ 其のニ ~》
會田瑞樹委嘱/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

三関健斗
《Swing-by “ex/partition”Ⅴ for Vibraphone solo》
會田瑞樹委嘱/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

佐原詩音
《風の祝〜琉球アイヌの歌〜》
會田瑞樹委嘱/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

水野修孝
ヴィブラフォン2021詩音》
會田瑞樹委嘱/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹

大部胡知
《シアトリカル・ラプソディ『冬物語』》
會田瑞樹委嘱/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2021〜近江楽堂の思い出に〜において初演。
Vib.會田瑞樹