符合

山本〔◯信哉〕博士は、史料編纂の前に『古事類苑』編修に従事されたのであるが、何のをりであつたか、語られて云く、「古事類苑は引挙の漢文類に、句読だけでなく、返り点も加へたんだが、読めないで返り点の附けられない所が有ると、中略にしてしまつたヨ、ワツハツハハハ」と。 ◯太田晶二郎「一本御書所異解」(1968年)


何と言つても古事類苑は尨大な各種史料のほんの一部を収録したものに過ぎず、誤植も誤読も避け難い所であり、読み難い所を故意に「◯中略〔原書ハ割注ニ作ル〕」として逃げたと思はれる箇所も絶無ではない。 ◯土田直鎮「『古事類苑』雑感(1969年)