ブライダルビデオカメラマンが綴る結婚式の映像とは

ブライダル業界でエンドロールやプロフィールムービー制作を生業にしている私が、現在の結婚式の映像について説明と紹介をします。

お金ない!だけど結婚式のムービーしたい!私ならこうするランキング

こんばんは。NODOです。

 日本の景気もあんまり良くならないし、安月給で働いている方が多いと思います。何を隠そう、私もその一人です。結婚式の料金は高いと言われていますが、実際働いている人の給料は低いのが現状ですよ!特に社員ともなればもう社畜ですね。

 

 それはさておき、結婚式の費用はかなり掛かると思います。ドレス1着でどんだけ取るんだというぐらい高いですね。客として払うなら必要な所に必要な分だけしか払いたくないと考えるのが普通です。そこで、私の独断と偏見でつけたランキングがありますので、ムービーを選ぶ参考にして頂けたら嬉しいです。

 

三位 プロフィールムービー(業者発注)

 まずは王道プロフィールムービーです。こちらは外注業者も多く、いろんな種類から選ぶ事ができます。尚且つ、手作りしようと思えば手作りが簡単にできますし、式場や業者に頼むなら、手作り出来ない事が良いと思いこの順位になりました。私も新郎新婦さんからよくプロフィールだけでいいですと言われることがありますが、それこそ式場に頼まずに他に頼んだ方が2万円程度安くなるのにといつも思っております。ただ、式場内で働いているとその事は告げる事が出来ませんので、二人がそういうなら「やめといた方が…」とは言えなくなってしまいます。

 

 

二位 撮って出しエンドロール(式場提携)

 撮って出しエンドロールは、式場提携が良いと思います。安かろう悪かろうがまかり通ってしまう世界ですので、安い裏には何かがあったりします。ただし、式場のマージンを忘れてはいけません。エンドロールを式場で頼むと20万円とかしますが、提携業者が得ているのは約50%程度です。式場によってばらつきはありますが、24万で買う物は12万の商品だという事を頭に入れて買わないといけません。ただし、式場提携の場合は、撮影位置が決まっていたり、撮影者が毎週来ているため、安定した撮影が可能です。圧倒的な実力差が無い限りは、常にその式場で撮影している人の方が熟知していると考えましょう。あとは、その式場や業者のテイスト次第になります。最近では映画の様な質感で撮影・編集される映像が主流になっており、代表的なトマトレッドモーションの様な後味の良いさっぱりした映像が多いです。逆に、迎賓館の様に撮影基準が決まっており、寄りの画を非常に多く撮影する、表情や編集重視のこってりした映像もあります。ちょっと古いですが比較を貼っておきます。この他にも色んな映像がありますので、参考に見てみたらその会社がどんなテイストで作っているのかが分かって面白いです。

トマトレッドモーション

 「海と森とウェディング」Tomato Red Motion - YouTube

迎賓館

 結婚式エンドロールムービー@東京、青山迎賓館(2013.12) - YouTube

 

一位 記録ビデオ(式場提携:20分もの)

 私が一番買うべきだと思ったのは記録です。打ち合わせをしているといらないって言われる事が非常に多い記録ですが、私は一番必要だと思います。そもそもなぜいらないのか。それは見返さないし、見たとしても2回くらいだから、高い金払う価値が無いって言われるんですよね。それって逆を返せば、1回は最低見ますよね?って事です。2時間って確かに見ないんですよ。2時間の同じ内容の映画を何度も見る事って無いですよね。偶に好きすぎて何度も見るとか聞くこともありますが、普通の一般人は見ても2回なんですよ。良くできた映画でも1.2回なのに、自分たちの記録映像を10回も見ると思いますか?記録の価値はそこじゃないんですよ。残しておくことに意義があるんです。300万円で終わらせるのか、320万で一生残すのかを比べた時に、私は後者をとります。ただし、もう2時間の映像をひたすら見たくないんですよ。疲れるし眠くなる。そこで最近出てきた15分~20分尺の記録がおすすめです。会社によってクオリティが全然違いますので、自分の式場がどんな映像の記録なのかは事前にチェックしてください。全編フリー音源で、周囲の音やマイクの音を殆ど残さない記録もありますので、それは記録じゃないだろうと思っています。記録の良さに、その時の情景(どんな音楽がかかっていたのか、どんな会場の雰囲気だったか)をしっかり思い出せるという点があります。これは、写真では無い映像の良さになるので、写真あればいいやと思ってる方は考えを改めるべきかなと思います。

 

次回は、ムービーを業者に頼むならどの業者?という内容で書きます。

 

ブライダル映像の種類 ③

記録映像や、当日上映もの(オープニング・プロフィール・エンディング)以外について紹介します。

 

①演出映像

 

 よくアーティストが入場前に上映しているあれです。オープニング映像とは異なり、演出映像として式場に準備されている場合が多いです。無い式場も多いですが、意図的に、好みの雰囲気を作り出す事が出来ます。

 

演出映像

 VRDG+H#1 (short version) on Vimeo

 

 上記は入場とは全く関係ないですが、こんな感じの映像です。入場・ケーキ・再入場・手紙のシーンで用意されている事が多いです。

 

②手紙ムービー

 

 新婦手紙の時にバックで上映される映像。幼い頃の写真や映像を使い、手紙の内容をより強く心に届ける。会場の涙を誘う。

 

③セーブザデート

 

 招待状を送る前に招待予定客に送信する映像。「○月○日私たち結婚します!」という内容の動画を送信し、列席者の方にいち早くスケジュール調整をお願いする為の映像です。かなり最近になってできた映像で、招待状を出すのがギリギリになっても日にちを確保してもらえる利点がある。

 

④余興映像

 

 よくある写真を使ったおめでとうムービーから、入場まで繋げる煽り映像まで、何でもありのムービー。結婚式の映像演出が非常に多くなってきた昨今では、拘って作っていないムービーは長く感じる印象。またムービー?と言われないように、工夫をしましょう。

 

マッピング

プロジェクションマッピングという物で、扉やカーテンに映像を投影し、入場に繋げる事が非常に多い。パフュームのコンサートでよく使われていた。ドレスにマッピングしてドレスの模様を変えたりできる。機材費用が高額で、保有していない式場だと20万以上かかってしまうケースもある。

 

細かく分ければまだありますが、大体こんな感じです。映像と言っても、どういう意図で上映する映像なのかによって変わってきます。自分で映像を作る際は、何に使う映像なのかを考えて作るのが良いです。

 

次回は「お金かけれないけど、映像は何をするべき?」という内容で書きます。

ブライダル映像の種類 ②

上映ビデオ

上映の中にも種類があり、大きく分けて3パターンに分類されます。

 

①オープニング映像

 入場直前の映像で、入場を煽る映像として上映される事が一般的です。例えば、アーティストがライブの入場時に観客を盛上げる為に、登場直前に映像を上映したりするあれです。会場の雰囲気作りで、入場時を盛上げる効果が期待できます。人によっては、入場から簡易的なプロフィール映像を作り、二人を知って貰ってから入場する方もいます。

 

ChouChou

【結婚式 オープニングムービー】ふたりらしい♡【ナチュラル】コンセプトムービー |Café|chouchou - YouTube

  

【 結婚式 オープニングビデオ 】 明るくPOPなハッピームービー - YouTube

 

②プロフィール映像

 披露宴の中盤、特に中座中に上映される事が殆どです。オーソドックスなプロフィールムービーは、新郎→新婦→二人の順で構成されておりますが、いきなり二人の紹介から始まったり、写真のムービーだけではなく、二人が出演して映像で語るムービー等もあります。地域によりますが、手作り・業者含め80%以上の披露宴で上映されており、現在主流となっている映像です。その分、色々な種類の映像商品が開発されており、業者に頼むなら業者を調べてから決めましょう。

 

BEREL

結婚式 プロフィールビデオ 今まで観たなかで一番でした! - YouTube

 

AMO

結婚式プロフィールビデオ 糸|AMO - YouTube

 

ChouChou

【結婚式 プロフィールビデオ】ワクワク感を演出♡【カスタマイズ】できるプロフィールムービー |ヴィネット|chouchou - YouTube

 

③エンディング映像

 披露宴の締めくくりに上映される映像です。最近の主流は撮って出しと言われる、当日撮影編集のエンドロールです。読んで字のごとく、当日撮影した素材をその場で編集し、上映に間に合わせなければなりませんので、編集にはかなりのスピードを求められます。反面、撮影は誰でも出来、アルバイトの学生やフリーターが撮影をしている会社が非常に多いです。その為、撮影者のスキルが低い人が非常に多く、信頼できる業者に依頼する事が非常に重要です。業者によっては、披露宴中盤とか、披露宴の花束贈呈まで等、上映できるイベントが異なりますので、花束贈呈まで欲しい場合は注意が必要です。

 

Tomato Red Motion  

オリジナルウェディング"Great Organic"CRAZYWEDDING x Tomato Red Motion - YouTube

 

OUNCE

Kohei + Moemi Wedding / 撮って出しエンドロール / 有明邸 / OUNCE - YouTube

 

次回はその他の映像を紹介します。

 

ブライダル映像の種類

結婚式映像って沢山あって、どれを選んだらいいのか分からなくなりますよね。

私も、入社当初は素人でしたから、

 記録映像ってなんぞや?

 撮って出しエンドロール???

等、「?」が沢山浮かびました。

まずは、ブライダル映像の種類ってどんなのがあるのか、詳しく説明します。

 

 

記録ビデオ

まずは、残すもの「記録ビデオ」です。

私たち両親が結婚式を挙げた時は、この記録が主流でした。

芸能人が盛大な結婚式を挙げ、庶民はそれに憧れており、そんな一日を記録に収めておきたいという方は多かったです。

昨今では、「見ないしいらない」とか、「高い」「友人に撮ってもらう」等、私たち業者への発注が少なくなっています。

無し婚が増え、盛大にやることの恥ずかしさや、金銭面での理由により、やったとしても慎ましく、私たちは主役じゃなくていいと思う人たちも増加しています。

さらには、著作権の取り締まりが厳しくなり、会場でかかっている曲をそのまま収録するのは違法だとの見方から、記録ビデオ自体商品から外す業者もある程です。

そんな中で、記録ビデオの概念が2分化されている事をご存じでしょうか?

①2時間尺の記録ビデオ

 元来の記録ビデオはこちらでした。着付け~送賓まで、全て収録するのが特徴です。通常のビデオカメラ(FXやZ5、270Jなど、中~大型のカメラ)で撮影する事が多く、編集も早い人で1日ほどかかります。音声もしっかり残し、LINEといってマイクの音や会場の音楽もクリアに残せる事が特徴です。映像の尺が2時間程になる為、何度も見る物では無い場合が多いです。

②20分尺の記録ビデオ

 挙式から披露宴を20分程度になる様に編集した映像。撮影は一眼カメラで撮影している事が多いです。業者によって編集ノウハウが違い、会場の音声を殆ど残さなかったり、イベント自体をバッサリカットする編集が多いです。こちらの場合は残ってほしい所が残らなかったという事態がありますので、事前にビデオ業者の担当者と入念な摺合せが重要です。映像尺が20分程度になりますので、比較的見やすく纏められています。業者によってクオリティの差が出やすいので、一度必ずサンプル映像を見せてもらって下さい。短く纏める為、編集時間は半日~3日と、業者によって手の込み方が全く違います。

 

以上の二種類に分類されているわけです。

最近出てきた20分記録は、私もよく作っております。見やすさは2時間モノと比べるとダントツに良く、1カット1カットが映画を見ているような質感で作られています。

ただし、音声の有無や使いたい所が編集者任せとなる為、編集者の腕前次第で大きくクオリティが変わります。

短いから安くできると勘違いをされている方も多いですが、映像をただ繋げるよりも短く纏める方が大変な為、それだけ時間がかかります。料金もその分高くなる可能性があり、編集クオリティにも注意が必要です。

昔からある2時間記録は、主婦やアルバイトが編集出来るほど簡単です。ただし、早い人で1日程度はかかりますので、作業として制作されています。ですので、撮影者の差がクオリティの差に直結しています。友人が撮った素材を自分で編集してみるとわかりますが、編集は料金を払ってやってもらった方が良いと思う人が多くいますので、撮影だけして編集だけ業者に任せるという人もいるようです。

 

つらつらと書きましたが、お分かりいただけましたでしょうか?

次回は当日上映映像の紹介をします。

ごあいさつ

こんにちは。

 

私は、ブライダルの映像制作を生業にするビデオカメラマン(31)です。

5年ほど前にブライダルの映像制作をする会社に入社し、それからずっとこの業界で仕事をしております。

昨今、ビデオカメラや映像制作ソフトの普及等で、誰でもクオリティの高い映像を作る事が可能になりました。映像制作を友人に頼むといった方々もかなり増えており、今後の仕事に危機感を持っています。

このブログでは、結婚式場の今を書いていこうと思います。

 

結婚式をするにあたり不安な点も多いと思います。

友人に映像を頼む時のリアルな注意点や、プロに任せると何が違うのか、ネットで販売している会社や式場側の実情など、詳しく紹介していきます。