Takeyuta Lab

マイクロマウスを中心にいろいろ楽しいと思ったことを好きにやるBlogです。Labっぽいこと書きたい。

巷で流行りの自宅リフロー

学生大会で厄介な風邪を頂いたようで、4日間寝込みました。大分治りましたのでブログでも。
家族がいると家庭内感染が一番つらい展開です。広がらないことを祈ります。


今日はリフローについてのお話です。
世間では自宅でリフローをするのが流行っているとか。世も末です。

ホットプレートでリフローというのがメジャーなようですが、ホットプレートはデカいです。
どう考えても置き場所に困ること間違いなしなので代案を考えました。

まず、使い勝手でいえばコンベクションオーブンが便利そうでした。
こういうヤツです。Amazon | TSF61A-H(スレートグレー) 低温コンベクションオーブン 1200W | テスコム(Tescom) | オーブントースター
熱対流を起こすので基板温度が均一になりそうです。

ただ、やはり大きかったので今回は別の方法としました。

手軽そうなホットプレートを発見しました。MHP30です。
https://amzn.to/41oYmMU
こちら大変すばらしいと思ったものの、マウス制作用には大きさが少し足りない感があります。
ということで見つけたのがコチラ。
Amazon | Bulaned 65W PD プロトコル ホットプレート 予熱器 OLED ディスプレイ プリント回路基板 はんだ付け加熱プレート リワークステーション 予熱プラットフォーム 修復ツール USB Type-C インターフェイス | ハンダゴテ
56mm*56mmのワークサイズなので、たいていのマイクロマウスサイズなら斜めに配置すれば乗ると思います。


ところで、リフローには温度管理が大切です。

ということで、早速温度プロファイルを取得します。

基板単体とサーミスタを付けて、設定温度いくつで各場所が何度くらいになるかを把握しておきます。
この時にやってみた感じ、蓋がとても重要だと感じたので100均でガラスのトレイを買ってかぶせました(後述)

今回私が採用したクリームはんだはサンハヤトのsmx-h05aでした。
特殊クリームハンダ(SMX-H05A) — サンハヤト 公式オンラインショップ
選定理由は手に入りやすかったこと、温度プロファイルがデータシートに明記されていたことです。

さて、ここまで決まればはんだの印刷です。
今回はJLC PCBにてステンシルを頼んでいます。

印刷は丁寧にやれば楽勝だろうと思っていたのですが、嘘でした。
失敗例をのせておきます。


印刷位置のずれ、はんだの盛りすぎです。
ステンシルを平行に押さえつけられないとステンシルの下をはんだが周り、べちゃべちゃになってしまいます。
ステンシルの横には捨て板などを置いて、高さを均一にするのが大切だと思いました。

成功したのがコチラ。

これに部品を載せて焼きます。

基板に空きスペースがなくサーミスタを載せられないので、プレート上とガラスケースの内側に張り付けています。
表示温度とプレート表面の温度は最大で15度近くは差があったので、重要かと思います。

ちなみに、部品は全部で188点あり、全て載せるのに約3時間かかりました。1つ1分が目安です。
やり始めたら中断しづらいので時間に余裕をもって挑みましょう。

リフローが終わったら冷えるのを待ち、火入れ。

とりあえず電源投入に成功です。

リフローができるようになったら基板何枚か作ってしまおうと思っていたのですが、
1枚作るのに最速でも4時間近くかかることが分かったのでなえています。人生厳しいや。

次からは実装サービスに頼んでしまうかもしれません。

Maxon motor DCX6 + エンコーダ ENX 6 MAG のFPCを取り外す

良いペースでブログを更新しています。スゴイ。

本日は、思い切ったことをしてみたので報告です。

我らがMaxon MotorのDCX6ですが、エンコーダのENX 6 MAGを付けるとフレキケーブル出力になってしまいます。

フレキケーブルはちょん切ってもそう簡単には繋げないので、事実上そのまま使うしかありません、が、
ハーフサイズのマウスに使おうとすると邪魔で仕方がありません。
ということで…


切ったった。


切って、フレキ基板から線を生やしてみようとしたのですが、私のはんだ技術ではできそうにありませんでした。
…ということで


開けたった。

フレキから引けないならほかの接続点を探すしかないという当たり前の発想です。
が、思いのほかViaもなければ部品もない。
ICも見えないので信号解析も厳しいです。

よく見ると、モータ電源は左右(写真ではJ1とJ3の隣)に配置されており、FPCとはんだ付けがされています。

ということで、


外したった。



裏面には磁気式エンコーダICらしきものがあり、配線をたどるとA相、B相の出力位置が分かりました。
しかも、配線しやすい隅のピン配置。
流石Maxonさん、分解して使用する人の事を考えた素晴らしい設計です。

ということで、


繋いだった。


隅なのではんだ付け難易度は低めです。ありがとうMaxon。

ということで、後はもう一度FPCをモータにつければできあがり。


あとはFPCを切れば、ポリウレタン線で引き出したモータの出来上がりです。
これは素晴らしい。

FPCから引き出せなかったときはこの世の終わりかと思いましたが、この世はまだまだ続くようです。

Lipoバッテリーの内部抵抗(≒放電能力?)検証 その3とまとめ

測定だけしてデータをまとめないエンジニアはクソだと思ってます、こんにちは。(自戒)

今回はあらたに3つのLipoの内部抵抗測定をしたので、一旦今までのものも併せてまとめを作りたいと思います。
先にまとめから。 追加測定したものはその後ろに乗せてあります。

小容量LiPo HighRate対応品の内部抵抗・重量測定結果一覧

メーカ/名称 容量[mAh] 重さ[g] 内部抵抗[mΩ] 購入先
sea jump 220 6.86 72.94 https://amzn.to/46SPOQx
BLLRC 150 5.89 90.00 https://amzn.to/47C2s6U
Hyperion G3 100 3.45 131.4 入手困難
Hyperion G3 120 3.76 82.08 入手困難
Turnigy 60 1.81 164.9 入手困難
Hyperion G5 70 2.00 90.73 入手困難
Hyperion G3 130 3.96 75.27 入手困難
Dualsky ECO 150 4.13 60.08 入手困難
Indoor Airplane World FX70SC 70 2.20 86.11 https://indoor-airplane-world.com/?pid=108485377
Indoor Airplane World FX50SC 50 1.21 188.5 https://indoor-airplane-world.com/?pid=108485283
Indoor Airplane World FX30SC 30 1.09 214.9 https://indoor-airplane-world.com/?pid=22394949
U-K 100 2.66 73.39 https://amzn.to/3YEZIBs
CBB 100 2.41 92.84 https://amzn.to/3qsZbpW
sea jump 180 4.53 52.82 https://amzn.to/44kuS2i


AmazonやAliExpressあるあるですが、写真とモノが違っているものがあります。
これらの電池は購入時期によって物自体が変わる可能性があるので、興味があれば
速めに買わないと違うものになっているかもしれませんのでご注意ください。

全14種類のリポを測ってみましたが、こう見ると内部抵抗は結構差があることが分かります。
内部抵抗の大きさは単純に損失になるので低いに越したことはないです。
基本的には
内部抵抗が低い=大電流放電時にも電圧降下が起きづらい=大電流を流しやすい
かと思いますが、電圧降下の要因は内部抵抗だけではないように見えるので、一つの目安として
考えて頂くのが良いかと思います。化学に強い方がいたら是非教えていただきたい。

結論

入手性とスペックの観点でインドアエアプレーンの70mAhが大変優秀。
マイクロマウス用としてはこれで決まりと言っても過言ではない気もします。
もう少し容量が欲しい場合はU-Kの100mAhも良さそうです。
クラッシックマウスぐらいのロボットやドローン向けにはsea jjumpの180mAhがよさそうです。



                                  • -

以下、追加測定の写真

3.7V 100mAh① (写真と別物のような気がするが…)

保護回路取り外し済み。
https://amzn.to/3YEZIBs

3.7V 100mAh②

保護回路取り外し済みですが、保護回路アリバージョンも見てみました。
https://amzn.to/3qsZbpW


3.7V 180mAh

保護回路取り外し済み。
https://amzn.to/44kuS2i

Lipoバッテリーの内部抵抗(≒放電能力?)検証 その3とまとめ

測定だけしてデータをまとめないエンジニアはクソだと思ってます、こんにちは。(自戒)

今回はあらたに3つのLipoの内部抵抗測定をしたので、一旦今までのものも併せてまとめを作りたいと思います。
先にまとめから。 追加測定したものはその後ろに乗せてあります。

小容量LiPo HighRate対応品の内部抵抗・重量測定結果一覧

メーカ/名称 容量[mAh] 重さ[g] 内部抵抗[mΩ] 購入先
sea jump 220 6.86 72.94 https://amzn.to/46SPOQx:plain
BLLRC 150 5.89 90.00 https://amzn.to/47C2s6U:plain
Hyperion G3 100 3.45 131.4 入手困難
Hyperion G3 120 3.76 82.08 入手困難
Turnigy 60 1.81 164.9 入手困難
Hyperion G5 70 2.00 90.73 入手困難
Hyperion G3 130 3.96 75.27 入手困難
Dualsky ECO 150 4.13 60.08 入手困難
Indoor Airplane World FX70SC 70 2.20 86.11 https://indoor-airplane-world.com/?pid=108485377
Indoor Airplane World FX50SC 50 1.21 188.5 https://indoor-airplane-world.com/?pid=108485283
Indoor Airplane World FX30SC 30 1.09 214.9 https://indoor-airplane-world.com/?pid=22394949
U-K 100 2.66 73.39 https://amzn.to/3YEZIBs:plain
CBB 100 2.41 92.84 https://amzn.to/3qsZbpW:plain
sea jump 180 4.53 52.82 https://amzn.to/44kuS2i


AmazonやAliExpressあるあるですが、写真とモノが違っているものがあります。
これらの電池は購入時期によって物自体が変わる可能性があるので、興味があれば
速めに買わないと違うものになっているかもしれませんのでご注意ください。

全14種類のリポを測ってみましたが、こう見ると内部抵抗は結構差があることが分かります。
内部抵抗の大きさは単純に損失になるので低いに越したことはないです。
基本的には
内部抵抗が低い=大電流放電時にも電圧降下が起きづらい=大電流を流しやすい
かと思いますが、電圧降下の要因は内部抵抗だけではないように見えるので、一つの目安として
考えて頂くのが良いかと思います。化学に強い方がいたら是非教えていただきたい。

結論

入手性とスペックの観点でインドアエアプレーンの70mAhが大変優秀。
マイクロマウス用としてはこれで決まりと言っても過言ではない気もします。
もう少し容量が欲しい場合はU-Kの100mAhも良さそうです。
クラッシックマウスぐらいのロボットやドローン向けにはsea jjumpの180mAhがよさそうです。



                                  • -

以下、追加測定の写真

3.7V 100mAh① (写真と別物のような気がするが…)

保護回路取り外し済み。
https://amzn.to/3YEZIBs:plain

3.7V 100mAh②

保護回路取り外し済みですが、保護回路アリバージョンも見てみました。
https://amzn.to/3qsZbpW:plain


3.7V 180mAh

保護回路取り外し済み。
https://amzn.to/44kuS2i

Lipoバッテリーの内部抵抗(≒放電能力?)検証 その2

どうしてこんなに色んな電池が家にあるのか、自分でもよくわからないのですが
処分にも困るLipoを適当に買うのは得策ではないですね、ちょっと困ってます。

さて、続きを測定していきましたのでご報告を。
まだ残っているので、まだもう1回くらいはあると思います。

測定環境は前回の記事をご参照ください。今回は結果のみ。

Hyperion 70mAh


Hyperion 130mAh


Dualsky ECO 150mAh


Indoor Airplane World FX70SC 70mAh


Indoor Airplane World FX50SC 50mAh


Indoor Airplane World FX30SC 30mAh



購入時期はもはやちょっとよくわかりません。
写真を見ればわかりますが、コネクタを取り外しているものもあります。
マイクロマウス向けではこういう使い方も多いと思うのでこっちの方が需要あるでしょう。

これを見る感じだと、Hyperion の70mAhのセルは中々良さそうです。
ただ、Indoor Airplaneの70mAhもいいですね。入手性的には圧倒的にコチラに軍配が上がります。
50mAhのほうはちょっと内部抵抗大きいかなという感じですね。

Lipoバッテリーの内部抵抗(≒放電能力?)検証 その1

大変お久しぶりです、日記でも月記でも、もはや年記ですらなくなっていましたが
なんとログインできたのでブログを書いてみようと思います。

Lipoの放電能力はCで表されることが多いです。
マイクロマウスで使うような電池は20Cとか書かれていることが多いです。

例えば、100mA 20Cであれば、100×20=2000mAの電流が流せる、という表記なのですが
この定義はかなり曖昧です。
例えば、20Cで放電した際の電圧降下はどの程度なのか? 放電可能な連続時間は?など、
電池の事を知っている人なら疑問がどんどん浮かびます。
また、放電できるかどうかとは別に、そのレートで放電を繰り返した時の電池寿命は?など
も気になるところです。

が、おそらく、多くのLipo販売会社は何らかの独自基準を設けてこれらを表記していると思われます。
つまり、同じ100mA 20Cのバッテリーであってもスペックが違うことが予想されます。

ということで、これらを明らかにする一つの指標として、内部抵抗を測ってみることにしました。

測定方法

4端子法で測定可能なIW7807-BPを使用します。
https://tokyodevices.com/items/37
が、バッテリーが小さいという事もアリ、4端子使っていません。(ワニグチで物理的につかむのが難しい)
短距離かつ内部抵抗もそんなに低いわけではないので誤差は大きくないと想定します。

バッテリーとテスターはできるだけはんだ付けとしましたが、コネクタがついているものは錫メッキ線を刺して
それをはんだ付けしました。

また、ついでに重量も図ります。
重量はコチラの0.01gまで測れるデジタルスケールにて測りました。もちろん校正はしていません。
https://amzn.to/3K6pQ2d

測定結果

220mAh

2023/7 にAmazonで買いました。
https://amzn.to/46SPOQx



150mAh

2023/7 Amazonで買いました。
https://amzn.to/3DlGiIk



Hyperion G3 100mAh

恐らく6年前くらいに購入したもの。ほぼ未使用。


Hyperion G3 120mAh

恐らく6年前くらいに購入したもの。ほぼ未使用。


Turnigy nano-tech 60mAh

10年前くらいに購入したもの…? ほぼ未使用


まとめ

もっとも内部抵抗が低かったものは容量最大の220mAh 72.94mΩ
もっとも内部抵抗が高かったものは容量最低の60mAh 164.9mΩ
というとても当たり前の結果が得られました。
が、容量が4倍になっても内部抵抗が1/4ではないあたりが注目ポイントでしょうか。

あと、地味な発見として、Lipoって長期保管しても意外と劣化しないのでは説が浮上です。
ドローン用バッテリーなど他にもありますのでまた見ていきたいと思います。
今回はとりあえずここまでで。

リチウムポリマー電池の放電特性を学ぶ①

マイクロマウス界隈ほど、リチウムポリマー電池を過酷に使用しつつ、正確に自立制御をかけようとしているところはないのではないでしょうか。

おそらく、DCモータを使ったマウスを作っている方は、Lipoの電圧を監視し、モータに印加したい電圧をPWMのDutyに変換して使用していると思います。
この時、暗黙の前提は、Lipoの電圧を監視した時のLipoの電圧と、モータに電圧を印加しているときのLipoの電圧が同一であること、だと思います。

…さて、本当にそうでしょうか???

今回、真面目に実験と検討をしました。
おそらく、実験してみたいなと思いつつできていない方は多いと思います。
めんどくさがりな皆様に代わって実験しましたのでご報告します。感謝しろください。

  • 試験系

試験系の写真と図を以下に示します。

f:id:Neophile:20190216202425p:plain
リチウムポリマー電池定電流負荷装置

f:id:Neophile:20190216201320p:plain
Analog Discovery2から定電流負荷装置(詳細は後述)にPWM信号を送り、入力されたPWMの振幅とDutyに応じて、定電流負荷装置がLipoに負荷を与えます。
この際のLipoの電圧と、電流値を記録し、Lipoの特性を把握します。
測定は、PWM信号を与えてから3~4秒後くらいに測定しています。

  • 定電流負荷装置回路

回路図を以下に示します。
f:id:Neophile:20190216202133p:plain
試験系の写真を見てわかるように、プリント基板ではなくユニバーサル基板で作りました。
特に理由はありません。久々にユニバーサル基板ではんだ付けしたくなったからです…。
(ただ、やってみて思ったのは、やっぱりプリント基板で作った方が絶対に楽だった…。)
当初は高速のOPAMP使っていたのですが、発振に悩まされて諦めました。
ですので、後ほど電流波形見て頂ければわかりますが、応答が少し遅いです。
矩形派で入力していますが、負荷波形は矩形ではありません。

  • 試験条件

試験したLipoは8種類です。
意味があるのかは分かりませんが、No.2以外は使用前に0.1Aで充電と放電を5回行いました。

供試体一覧

No. 名前 備考
1 Hyperion G5 70mAh 25-50C 新品。最近購入したもの
2 Turnigy nano-tech 60mAh 45-90C 多少使用したもの。2年間放置で膨らんでいない
3 Turnigy nano-tech 60mAh 45-90C 新品。2年間放置で膨らんでいない
4 Turnigy 138mAh 10C 新品。2年間放置で膨らんでいる。開封後電圧を測ったら2.68Vだった
5 Hyperion G3 100mAh 25-45C 新品。最近購入したもの
6 Hyperion G3 100mAh 25-45C 新品。最近購入したもの
7 Hyperion G5 100mAh 25-50C 新品。最近購入したもの
8 Hyperion G5 100mAh 25-50C 新品。最近購入したもの

試験条件表

No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
電流[A] 0.5 0.5 1.5 1.5 1.5 2.5 2.5 2.5 2.5 0.5 1.5 2.5
Duty[%] 100 70 100 70 70 100 70 70 30 50 50 50
周波数[Hz] 0 100k 0 100k 200k 0 100k 200k 200k 1 1 1
  • 試験結果

全て載せるのがとても大変なので、代表例としてNo.1の電池の試験No.4の結果を掲載します。

f:id:Neophile:20190216204139p:plain
リチウムポリマー電池の放電波形

f:id:Neophile:20190216204224p:plain
リチウムポリマー電池のVI特性

  • 考察

つまり、100kHz, 1.5A, Duty70%の時の波形です。
1.5Aというと、放電レートで言えば1500/70=21.4Cです。

電流を流しているときに、内部抵抗の影響で、電圧が落ちているのがわかります。具体的には0.1229V低下しており、内部抵抗に換算すると0.0819Ωとなります。

また、(モータを単純な抵抗負荷だとみなすなら)以下のような電圧がAD変換されることになります。
f:id:Neophile:20190223175306p:plain

RX631を例にとると、12ビットA/D変換特性にはアナログ入力容量30pFと記載があり、サンプリング時間は0.4usとのことです。つまり、AD変換のタイミング次第で、高い電圧のところを変換するか、低い電圧を変換するかが変わるということですね。
(ちなみに、話は逸れますが、データシートを見ると許容信号源インピーダンスが1kΩと書いてあってアレ…コレダメなやつなのでは…という気持ち)

PWM周波数とADサンプリング周波数がぴったり100倍、というような人でない限りは、時々高い電圧が見えたり、低い電圧が見えたりするのではないかと思います。
ちなみに自慢ではないですが、自分は走行中の電圧ログをまともに取ったことが無いので上記が正しそうかどうかわかりません…。(取ったことある方コメント頂けたら嬉しい)

PWM周波数に同期させてADサンプリング周波数を決定してみたりすると、また面白いかもしれません。
なんにせよ、AD変換した電池の値から「モータに4VでDuty50%で2V相当をかけるで」と思っても、実際は3.9VのDuty50%というようなことが起こるというのは解りました。

他の実験結果の内容も整理して、新作マウスではこの辺り考慮しながらPWM Duty決定したいと思います。


元気があれば追って報告します。