XR250(ME06) メンテ・社外部品組付け
こんにちは、カズです。
語られつくされていますが、緊急事態宣言中のゴールデンウィークでステイホームしているため、やることも限られることもあって、溜まったネタ(忘備録含む)を記事にしていきます。
- シール交換
- 燃料コックシール交換
- ツールボックス Oregonian camper M-Flat
- ディスクガード(シャークフィン)組付け
- チェーンガード組付け
- クラッチレバー一式交換
- タイヤ交換 ピレリMT21
- おさらい
シール交換
エンジンをO/Hして下がりによるオイル減りから解放されたと思って林道へ行った帰り、コンビニの駐車場でふとバイクを見るとリアホイール周辺がオイルでビタビタになっていました。さらに見るとチェーン周辺からリアディスクまでオイルだらけ。
やれやれ、今度は腰下のシールからのオイル漏れです。生産から25年経っているので、シール類もその用を足さなくなってきているのでしょう。これを機に気になるところを交換します。
漏れたオイルが林道の砂や土を吸い寄せてこびり付いていたので、まず高圧洗車機である程度きれいにします。オイル漏れが疑わしいのはドライブシャフトとギヤシフトシャフトのシール。両方ともサイドスタンド側にあるため、右側に傾けてから当該箇所へアクセスします。
案の定、ドライブシャフトのシールがパンクしていました。ギヤシャフトの方は大丈夫のようですが、漏れてくるのは時間の問題なので一緒に交換します。
いつものWebikeの純正部品注文サービスを利用しチャッチャと注文し、数日後には配達されました。
ふと部品を見ると、ドライブシャフトシールにはリブが付いています。つまりクランクケースの内側からしか嵌められない構造です。さすがにこのためだけにクランクを割るのは勘弁してほしかったのでネットで調べたところ、さすがはXR専門店、ヴァイタルスピリッツさんのHPにそのあたりの情報がありました。
ヴァイタルさんではリブなしの純正代替部品を紹介していますが、手元にあるシールを使わないのはもったいないので、金切りバサミでリブを切り取ることにしました。
多少凸凹していますが、シール性には影響はないでしょう。
次に今付いている古いシールを外す必要があります。リブが付いているとなると外すのが大変だろうと覚悟して臨んだところ、なんとこちらも同じ処理がされていました。前のオーナーと同じ問題に対して同じ対処をしていたというのは、なんとも複雑な心境です。
ケース側とシャフト外周をきれいに掃除し、シャフトの凸凹でシールが痛まないようシャフトにマスキングテープを巻いてから、ラバーグリスをシール内側に塗布して組付けます。外周にはヴァイタルさんの情報通り数カ所に瞬間接着剤を付けて押し込みます。
ギヤシャフトについても同じようにやって完成。
燃料コックシール交換
以前ネットで購入したXR350のタンクに付いていた燃料コックですが、潰れてシール性が不十分だったようで、無理やり潰されていましたので、今回一緒に純正部品を購入しましたので交換しました。
ツールボックス Oregonian camper M-Flat
以前より、林道の見晴らしの良いところでコーヒーを飲んだらさぞかしおいしいだろう思っていたところ、走りに影響せずガスバーナーや鍋がスッキリ収まるボックスをアウトドアショップで見つけたので購入しました。
衝動買いせず寸法などを測ってから購入に踏み切ったのですが、その間に店頭品は売り切れてしまったので、アマゾンで購入です。店頭と同じ価格でした。
中の仕切り板を調整したところ、コーヒーキットがちょうど収まりました。またRallyのキャリアにもピッタリサイズでした。ついでにカブのボックスにもバッチリ入りました。
実際にはカブに常時積んでいて、仕事帰りに近所の小山に登って夜景を見ながらコーヒーを飲んでます。ちょっとした心の洗濯になります。
ディスクガード(シャークフィン)組付け
先日走った林道で倒木を迂回する際に、ディスクガードが破損してしまいました。
これも樹脂製ゆえに、寄る年波には勝てなかったようです。
社外のごっついディスクガード=シャークフィンを探したところ、MooseRacing製の良さそうなのが販売されていました。
海外からの取り寄せ品ということと、おそらくコロナウイルスの影響による物流の停滞もあったのでしょう、納品に2週間ほどかかりました。ちょうどGW初日に配達されたのでさっそく組付けました。
かなりの厚みがあります。測ったら7㎜ありました。衝撃を受けたらおそらくスイングアーム側の取付けステーがひん曲がるでしょう。
仕上げは悪くありません。
付属ネジがボタンタイプで好きではないので、フランジ付六角ボルトで組み付けます。
スイングアームのヤレ具合と比べると輝き過ぎて浮いてますね(苦笑)
チェーンガード組付け
チェーンガードも樹脂製ということで、はやり劣化していました。シャークフィンと同じMooseRacing製がありましたので購入しました。
比較するとごつさが分かりやすいですね。
サイドプレートはアルミ製で5㎜の厚みがあります。
スイングアームへの60㎜の取付ボルトがショボいので、焼き入れボルトかステンレスにでも交換したいと思います。
削り出しそのままのシャークフィンと違って、バレル研磨されているので見た目でそれほど浮きません。
年齢のせいでしょうか。こちらの処理の方がシックリします。
クラッチレバー一式交換
4月末に予定されていた、MXパークくんまのレースに申し込んでいましたが、コロナの影響で延期されてしましました。
レースを見据えて少しでも軽いクラッチにしたくて、DRCのウルトラライトクラッチに交換しました。ネット上ではかなり評判が良いので期待大です。
組付けは簡単、純正のクラッチレバーホルダと交換するだけ。
レバーにはワイヤーのタイコを組むところが3カ所あって、支点になるボルトに一番近いところに組むとクラッチ操作が一番軽くなるはず。
見るとタイコが収まる辺りでバリが目立ったので、このままではワイヤーが傷つく恐れがあるため、リューターでバリ取りします。
確かに軽さが実感できます。長時間のレースではかなり助かるはず。
スペアで専用レバーを買わないと。
タイヤ交換 ピレリMT21
履いていたタイヤ、ミシュランT63が終わったので交換しました。
T63は割と良かったですが、廃番になったのか?ほとんど流通していない上に高く、さらに固いので交換が大変なので、素直に定番のピレリMT21にしました。
ちょうどヤフオクで前後セット11,500円(+送料着払い 約2,000円)で出ていたのでポチりました。安かったので製造日が古いことを心配しましたが、2018年の14週(3月末くらい)なので問題ないでしょう。
サイズが多少変わりますが、MT21には他の選択肢がないため已むをえません。
フロント: T63 90/90-21 → MT21 80/90-21
リア: T63 100/90-18 → MT21 110/80-18
久々の交換に加えて、T63の固さとヘビーチューブに手を焼きました。リアタイヤ交換の際、案の定チューブを噛んでパンクさせてしまいました。
チューブを新調するのに時間が掛かりましたが、なんとか交換完了です。
おさらい
今回購入した部品・製品の一覧です。
ディスクガード・チェーンガード・クラッチレバーで15,164円しましたが、たまったTポイントで購入したのでリストからは除外しました。
早く走りたいですが、緊急事態宣言が解除されるまでは自宅でおとなしくしておくことにします。
ツーリング to 箱根
おはようございます。カズです。
昨日久々にツーリングらしいツーリングに行ってきました。
初めて参加するツーリングで、参加者は自分を入れて7人7台。その中で初参加は自分と、もう一人はトライアンフStreet Twinに乗る女性(孫がいる年齢の方)。
自分もStreet Twinの方も、ジモティーのメンバー募集で参加者を募っていたのに応募しての参加でした。
今年の3月以降に予定していた海外出張がCOVIDにより全て凍結されたため、週末の予定が立てやすくなりました。そこで以前からちょくちょく覗いていたジモティーに、ちょうど同じ市内の方がツーリングメンバー募集していたので、事前にツーリングの内容や走りのペースを確認し、とりあえずお試しで参加させてもらうことになったのです。
バイクは趣味の乗り物なので、自分の志向と合わないものに合わせるのは趣味ではないと思っていますが、一方で
- 今の志向に凝り固まっていると世界が狭まるだけではないか?
- 他の楽しみもあるのではないか?
とも思うようになってきていたのです。
ツーリングも、今までの仲間とはなかなか都合がつかなくなり、ソロでチョイ乗りすることが多くなっていました。ソロはソロで気が楽ではあるものの、やっぱり退屈だし共有できなければ楽しみも半減します。となるとだんだん楽しみではなくなってきてバイクへの興味が下がってくると。実際最近の自分はそうでした。
そんな心境があってジモティーツーリングに参加した訳です。
結果的には、コレはコレでありかな、という感じでした。
7台の内訳ですが、リッターSSが2台、H-Dが1台、ネイキッドが2台、ツアラーが2台。全員大型で、H-Dとネイキッドの方は女性。暗黙のルールは
- ペースは法定速度+αまで
- 追い抜きなし(信号待ちでも前に出ない)
- ルートや行先が決まっている山間部は各自のペースで走っても良い
といった感じでした。
近くの国一バイパス上の道の駅に朝6時に集合し、基本バイパスを利用して箱根に向かうまで2カ所で他のメンバーと合流。天気が良かったのでバイク乗りがとても多かったです。
箱根の前にスカイウォークで休憩することにしていましたが、先に行った3名がうっかりスルーしてしまったので、残った4人だけで小休憩。先に行って箱根山頂で待っているメンバーに引き返してもらうように伝えましたが、難しいとのことなので、写真だけ撮って出発。なにせ初スカイウォークだったので、一応記念写真は撮っておかないと。
でも入場料が通常4千円超、春休み中のキャンペーンでお2.5千円。たっか。無料域だとつり橋の柱しか見えなかったので、とりあえずポスターを撮っておきました。
山頂で合流した後、バイカーズパラダイスへ移動。
入場料500円。コーヒー600円。高いけどこんなもんかもしれない。
現行車両の試乗も売り込んでました。1時間3千円。興味があるSV650もあったので、時間があれば乗りに来ようかなぁ。www.bipa.jp
小一時間ほど休憩し、10時半ころに移動開始。
伊豆スカイラインを通って目的地のレストランがある伊東へ。
ここでは各自のペースで走ろうということになり、SSの2台と連なって走りました。正直言えば速くはなかったですが、安全にそれなりのペースで走れたかなと。
途中亀石峠で集合&休憩して伊東にあるレストラン「メキシコ」へ。
テレビの旅番組で紹介されてたとのこと。でもピザが1,800円!高い。挙句に、大して混んでもいないのに1時間くらい待たされた。オーナーのメキシコ人?が寒いギャグを言っていて、それなりに和んだ。味は悪くなかったかな。
結局2時間くらい居て出発したのが15時前。それから道の駅スタンプ収集のため「道の駅伊東マリンパーク」へ。この道中がメチャクチャ混んでいて、世間が3連休だったことを思い出しました。COVIDでも結構人の出が多かったです。
ここでも1時間ほど滞在して16時半ころ出発。宇佐美から19号を経由して沼津→富士のルートで帰路に向かうことになりました。提案した自分が先頭になったのですが、19号の上りがわりと良い道で、自分のペースで走れたのは良かったです。
西伊豆に出たらやっぱり混んでいて、それでも先頭なので辛抱強く渋滞の後ろに待機。でもだんだん慣れてきたかも。
沼津から千本通りを使って田子の浦からバイパスに合流し、富士の道の駅に着いたのが17時ころ。それでもまだ暖かくて、春を感じました。
ここで解散ということで、そこからはバイパスをすり抜けしまくって帰宅したのが18時過ぎでした。やっぱりバイクはすり抜けが良いなと感じてしまった。
久々のツーリングでお初のメンバーばかりでしたが、年齢層が高いのと仕切り屋がいなかったので、所々で自分の好きなペースで走れたのが良かったかなぁと。
機会があればまた参加させてもらおうと思いました。
XR250(ME06) タンク交換
おはようございます。カズです。
愛機のXR250(ME06)にビッグタンクを取り付けたので記事にします。
航続距離と走りのバランス
XR250は走るのにとてもバランスが良いのですが、タンク容量が9Lしかないため航続距離が短いのが悩みです。
燃費20㎞/Lとして消費有効を7Lとすると140㎞。心理的には100㎞くらいでガソリンスタンドの所在が気になってきます。
でも単純にビッグタンクにしてタンクの容量を上げればいい、という訳にはいきません。市販されているビッグタンクは15L以上ありますが、ガソリンのような液体で重量のあるものが重心の高いところにあると走りにかなり影響が出ます。
一度バイク仲間の所有する15Lビッグタンク付きのXR250に乗りましたが(実は自分が所有していた2台目)、ブレーキングのたびにガソリンが前後に揺られ落ち着かなかったし、タンク幅があってニーグリップがしにくく、せっかくのXRの鋭い走りが発揮できなかった経験があります。
なのでむやみにビッグタンクに飛びつきたくなかったのです。
純正流用によるタンク容量アップ
走りをスポイルすることなくタンク容量を上げる手法として、XR350やXR600のタンクを流用するのが定番のようです。XR350とXR600はタンクが共用で10.5Lあり、XR250から1.5L増えます。
たかだか1.5L増ですが、「20㎞/L x 7L ⁼ 140㎞」が「20㎞/L x 8.5L ⁼ 170㎞」になり、30㎞の航続距離の延長です。実際には150㎞くらいが給油のタイミングで、この差は大きいです。
ただしこのデザインのタンクは、XR600は1985年~2000年販売期間中の1985年~1987年モデルの3年のみ、XR350に至っては1983年~1986年の販売期間中の1985年~1986年モデルの2年のみで、当然純正サービスパーツからは廃番になっており、市場のタマ数はそれほど多くないのが問題です。
オークションでゲット!
「いずれ欲しいなぁ」と思いながら某オークションサイトを流し見する日々でしたが、とうとう出品がありました!
1.5万くらいが自分の中での相場でしたが、ついつい入札を重ねてしまい、1.6万でゲット。送料込みで1.8万。まぁ悪くはないでしょう。
手元に届いた現物は、一部日焼けはしていたものの気になるほどではなく、ヒートガン軽く炙ったら目立たなくなりました。
比較
XR350(600)とXR250のタンクの比較です。
フォークやアッパーステムの逃がし形状が複雑になっていて、なかなか色っぽいです。
フレームに取り付けるタンクステーの長さが違いますが、XR250のものはタンク側のネジピッチが違うため付けられません。なんらか工夫が必要です。
またフレーム背骨部の逃がし幅がXR350(600)の方が大きいです。おそらくフレームの太さが違うためですが、しっかり固定させるための加工が必要です。
シートフックは同じ形状なのでそのまま使えそう。位置(高さ)が気になりますが、現物合わせで確認します。
取付け加工
まずタンクをフレームに固定するためゴム板で調整します。
次にタンクステーの延長です。
短い分は延長ステーを作成し、幅調整のためにグロメット&グロメットカラーを削ります。
加工後の装着状態はこんな感じ。
装着状態
いよいよタンク換装です。
やはり純正流用、違和感なく取り付きました。またがった感じもシックリきます。
でもデカールがないと寂しいので、少し派手なやつを買いました。
完成状態
納得の仕上がりです。我が愛機ながらカッコイイ!
XR250(ME06) エンジンO/H シリンダーヘッド編
こんばんは。カズです。
前回の「XR250(ME06) エンジンO/H シリンダー編」に続いて、オイルの異常燃焼対策の続きです。
やっぱりバルブガイド?
前回バラした際にシリンダーヘッド周りの点検もしましたが、バルブステムには気になるような傷はありませんでした。また、バルブの傘の当りも特に問題がなさそうに見えました。素人目で見る限りシリンダーヘッドに問題になるような個所は見当たりませんでした。
すがる気持ちでネットサーフィンしてみたら、XRスペシャリストのヴァイタル・スピリットさんのHPにヒントになるような情報を見つけました。
http://vital.sakura.ne.jp/me06%20senyou.html
- バルブガイドの抜け上がり!
- 高回転まで回す人に限り出る症状!!
- オイル下がりを起こす!!!
まさに今、我が愛車で起きている問題そのものが書かれているではないですか!
でもバルブガイドは抜け上がっていたかな…?気にしていなかったからハッキリ確認していないし、ひょっとしたら抜けているのかも。
これはもう居ても立ってもいられず 、さっそくエンジンをバラすことにしました。
シリンダーヘッドの分解
このエンジンをバラすのはもう何度目になることやら。学生時代の初号機から数えれば20回以上はバラしているので、「目を閉じていてもわかる」感覚でバラしていきます。
でも実はこの思い上がりが問題を起こしていたのでした。
XRのシリンダーヘッドカバーを締めているボルトは、M6が13本とM8が1本で構成されていて、M6の13本のには全く同じ長さの物もあれば似ているけれど微妙に異なる長さの物もあります。
前回だか前々回だかに組んだ際に、似ているけど微妙に長さが異なるボルトを組み間違えてしまったようで、結果的に1ヵ所の雌ネジが舐めてしまったのです。
それだけでなく、多分これは自分ではなく前のオーナーがやったのだと思いますが、シリンダーを固定するM6でも同じように舐めかかっているところが1ヵ所あります。
今回はこれも直していこうと思います。
まずは外装やらキャブやらを外します。
前回の反省から、外したM6のヘッドカバーボルトを指定位置に戻せるように、↓の写真のように空箱を利用して位置関係を分かるようにして保管します。
外したヘッドカバーのロッカーアームはキレイな状態。
ヘッド側。ここから見る限りは問題なさそう。カムもキレイ。
燃焼室側も異常は見られない。ピストン交換の際にカーボンを落としたばかりですが、500㎞ちょいでもうこんなに汚れてしまうのですね(涙)
バルブガイドの抜けも確認したのですが特に隙間は見られず(肝心の写真は撮り忘れ。トホホ)。
本当にガイドが原因なのか腑に落ちませんが、でも残る可能性はココしかないので、バルブガイド交換に踏み切ることにしました。
加工業者探し
さて、バルブガイド交換。
今まで一度もやった経験がないのでYoutubeで作業を見てみたところ、ガイドを抜き取ることはできそうでしたが、その後のリーマー加工やらシートカットなどは特殊工具が必要で素人が手を出せる領域ではないと判断しました。
でも加工を依頼するアテがなかったので、最近犬の散歩同士で仲が良くなったバイク屋さんに相談したところ、静大浜松キャンパスの近くにある「大鈴ボーリング」さんを紹介してもらいました。
ところが自分が連絡を取ったのが年末の稼働最終日夕方で、1月6日まで休みということだったので、それまで待って改めて連絡し加工費と納期を確認しました。
加工内容は「ガイド交換」「リーマー加工」「シートカット」「すり合わせ」がセットで、1ポート4千円。XRの場合は4ポートなので1万6千円。部品は依頼者の持ち込み。納期は2週間程度とのことでした。思っていたよりも料金が安く納期も問題なかったので、加工を依頼することにしました。
部品手配
せっかくバルブガイドを交換するなら、バルブもバルブコックもひと通り新品にしようと、Webikeの純正部品注文サービスで見積をとったところ、なんとバルブガイドは廃番になっていました(汗)。代わりに?以前廃番になっていたはずのバルブは手に入る要でした。
なんとかバルブガイドを手に入れないと話にならないのでネットで探したところ、Impexという旧車のリプロ品を取り扱っているショップで代替品がありました!しかも1ヵ所770円という格安で!安すぎるので一抹の不安を抱きつつ購入。
以下が購入品一式です。
数日で部品が配送されたので、シリンダーヘッドと一緒にバルブ・ガイド・Oリングを大鈴ボーリングさんへ出荷。納期が2週間とのことですが、ちょうど海外出張で2週間空けることになったので、帰国のタイミングで受け取れることになりました。
加工上がり
2週間の海外出張から戻ってさっそく大鈴ボーリングさんに問い合わせしたところ、いくつか問題があったとのことでした。
- エキゾースト側バルブガイドの1つを外す時に非常に緩かった
- 上と同じガイドホールに対して、持ち込んだ新品のエキゾースト側バルブガイドの1つが1/100㎜程緩いため、オーバーサイズに交換したほうが良い
- 外したエキゾースト側バルブガイドのOリングが2カ所付いていなかった
エンジンオイルの異常燃焼は、この1番と3番が原因とみて良さそうです。やれやれ、原因が分かって良かった! でもなぜ??前オーナーの仕業??この疑問に対する答えは出ないでしょう。
2番については、ガイドを4千円でワンオフで作れるとのことでしたので、他に選択肢ないので依頼することにしました。
それから1週間ほどで加工品を受け取りました。
人生初の新品バルブガイドが組まれたシリンダーヘッドです。1ヵ所色が違うのは材質の違いです。ココだけリン青銅材でそれ以外は購入品の鉄鋼材。大鈴ボーリングさん曰く、鉄鋼材でも問題はないとのことでしたので、これで組んでいきます。
組付け
組み付ける前に、念のためバルブの当りを見ておこうと光明丹で確認してみたところ、2カ所で当りが悪いところがあったので、納得いくまですり合わせをしておきました。
マニュアルに従い、バルブステムにモリブデングリスを薄く塗布してから組み上げます。
これまた何度目かの組み立てなので2時間ほどで組み上げ、オイルはMOTULの「7100 4T 15W50」を入れて早速試走しました。
試走がてら、内燃機屋さんを紹介してくれたバイク屋さんにお披露目を兼ねて挨拶に行き、その後大学時代の先輩の家へ借りていたバルブスプリングコンプレッサーを返却に向かったその道中で、悲劇が発生ました。
バルブの焼き付き
それは突然のことでした。
慣らし運転中だったので低い回転数でギヤをつないで、ちょっとした上り坂を駆け上がっている最中に、突然「カンカンカン!」という音がエンジンから聞こえたため急いでクラッチを切ったら、即エンジンストップ。
「何が起きた!?」「最悪バルブの傘部が落ちて燃焼室内を傷つけたりしていたらどうしよう(汗)」とか考えてみたりしたものの、考えていても仕方がないので、家から2キロほど所で大した高低差が無い道中だったため、押して帰宅することにしました。
帰宅しさっそくシリンダーヘッドを開けて見たところ、Exバルブの片方が変形していました。ピストン側に打痕がありました。
変形したバルブを外そうとしたら、そのままでは外れないためヘッドカバー側からハンマーで打ち出したところ、ステムが焼き付いていました。
何が原因なのか?
などを考えては見たものの、所詮素人なので大鈴ボーリングさんに問い合わせしたところ、確認と修理するのでまずは現品を送って欲しいとのことで、必要な部品を調達して送ることにしました。
ただ、やはりガイドの材質に問題がある疑いがどうしても晴れなかったので、できれば先の1ヵ所と同じようにリン青銅材で作ってもらえないかお願いしたところ受けて頂けることになったので、ありがたくお願いすることにしました。
ワンオフのガイドの製作と交換、問題のポート以外のバルブの点検もして頂き、1週間ほどで修理し送り返して頂けました。
ですが、大鈴ボーリングさんでも焼き付いた原因は結局不明とのことで、不安が残る結果となりました。
ようやく完治?
ピストンの打痕は無視できる程度と判断してそのまま組み上げ、10キロほど試走しましたが、オイルの異常燃焼による白煙はなく、バルブの焼き付きも発生していません。当然負荷は掛けていないので、完治したのかは断言できませんが。
慣らし運転でしばらく様子をみていこうと思います。
(現時点での走行距離13,224㎞)
XR250(ME06) エンジンO/H シリンダー編
こんばんは。カズです。
久しぶりの記事です。
持病のオイルの異常燃焼がようやく解消したので記事にします。
なぜかオイルが減っていく
我が愛機であるXR250(ME06)。
以前の記事に書いた通り始動性は改善しましたが、エンジンオイルの消費が激しいという問題を抱えていました。
中古で購入して間もない時には特に気ならなかったのです。でもある日バイパスで調子に乗って1**㌔出した時に、一瞬レブったような症状が出たので慌ててアクセルを戻したのですが、それを境にマフラーからの白煙が以上に出るようになり、同時にオイルの消費が多くなってきました。
年がら年中白煙が出ている訳ではなく、冷間の始動時は気にならないものの、高回転まで回した後の信号待ちの時には2ストのような白煙が混じった排ガスが出ていました。
いつも一緒に走るメンバーのペースだと結構エンジンを回すので、信号待ちだと「くせぇ!」とメンバーから苦情がくるくらいモクモクです。すかさず「2ストと思え!」と返すのですが、常にオイルの残量が気になるので、心理的には気持ちの良いものではありません。
実際に、朝の時点でオイルレベルゲージの真ん中くらいだったのが、丸一日走った後はゲージ下限スレスレまで減っている状態でしたので、何とかしなければならない症状でした。
オイル上がりの疑い&オーバーサイズピストン組み込みへ
症状からしてオイル上がりを疑いました。
というのも始動時に白煙が出るならオイル下がりだろうけど、走っていて白煙が上がることから考えて、ピストンリングかシリンダーの摩耗の可能性があると推測したからです。
一方で1.5万㌔程度の走行距離でそんなに摩耗するのかは疑問でしたが、疑わしいところから消し込んでいくのがセオリーということと、以前から興味があった社外ピストンを組むちょうどいい口実になったので、ワイセコの1㎜オーバーサイズピストンを組むことにしました。
ピストンキット調達 from USA
まずは部品調達ということで調べてみたところ、Webikeが一番入手し易いと考えましたが、3万を超えます。
もっと安く手に入らないか探したところ、ebayのUSAで1.5万と半額くらいでありました!
ただ、やはり送料と最大1か月の納期が掛かるというのがネックです。
送料に関しては3千円程度で、送料込みでも日本で買うより安いので問題ではありませんが、果たして1か月後に無事に日本に到着するのか?が気がかりです。
幸い、仕事の関係で2週間後にメキシコへ出張する予定があったこと、アメリカに出向している日本人のA氏も同じ目的でメキシコに来る予定があったことから、
- アメリカのA氏宅をebayの送り先に指定させてほしいこと
- 受け取ったらメキシコ出張時に持ってきてもらいたこと
を伝えたところ快諾してもらえました。ただし条件として日本のマヨネーズを持ってこいとのことでしたが、そんなのはお安い御用ですので取引成立です。(A氏は相当のマヨラーで、日本のキューピーマヨネーズを心から愛しています)
ボーリング&ホーニング加工依頼
部品調達の目処が付いたので、次はボーリング加工をしてくれる業者を探すことにしました。いずれにしてもピストンが手に入らないことにはボーリング加工もできない事はわかっていたので、メキシコ出張中の時間がある時にネットで探したところ、県内にあって加工実績が豊富そうな「Head Tuners」さんに依頼することにしました。
明瞭価格だったこと、フォームからの問い合わせに対する回答が早くてわかりやすかったことも決め手でした。
メキシコではマヨネーズ取引で無事にピストンを受け取り、帰国してすぐにシリンダーピストンを発送し、約10日程度で納品となりました。加工料金はボーリング&ホーニング加工で1万円でした。
部品組付け
シリンダーのオーバーサイズ加工が無事終わりましたので、順番に組付けていきます。
ひと通り写真を撮ったのでコメントしつつ貼り付けていきます。
それでもオイルは減っていく
逸る気持ちを抑えて、一つ一つを確認しながら組み上げてます。
ヘッドはバルブ周りをバラしてカーボンを落とし、バルブシールは新品にして組みました。写真にはありませんが、特に異常は見られませんた。
単気筒なので組むのは非常に簡単。腰上の組み上げだけなので、4時間もあれば組みあがりました。
さて、さっそくエンジンを掛けたらキック一発で始動。
ピストンの形状からして圧縮比が上がっているのはわかっていましたが、やっぱり排圧も力強く感じます。でも当然ですがキャブセッティングが必要です。
MJを一番手上げたくらいがちょうど良く、500キロほど慣らし運転をしたところで徐々に負荷を掛けていき、いよいよ排気ガスの白煙を確認してみたところ!
白煙モクモクでした(涙)
想いもむなしくシリンダー加工前と変わっていないようです。ということはシリンダーヘッドの方なのか?
バルブシールは新品に交換したし、バルブの軸にオイルが焦げ付いたような跡も見られなかったし、どうにもオイル下がりだとは考えにくく、迷宮入りしてしまいました。
つづく
R1100S ABS撤去④ 組付け
こんばんは。カズです。
まさに台風一過(2019年10月13日)の素晴らしい秋晴れの中、近所の山へ散歩してきました。前日の台風19号の影響で道中は落ち葉・枝・倒木などがあり、すさまじさを物語ってました。
前回はABSサーボユニットや不要なブレーキホースを取り外す作業を記事にしました。
今回は最終回、組付けを報告します。
電装ボックス(単体)の固定
取り外した電装ボックスは基板が丸見えで、いくらタンクの下で水が直に当たらないとはいえこのまましまうのはマズいので、100円ショップで適当な大きさのタッパーを購入、コネクタが差さる部分を切り抜いて密封させます。
タッパーが大きすぎるとスペースに収まらないので、ギリギリのサイズを選ぶ必要があります。
それでも、サーボユニットが無くなった分のスペースは余りまくっている状態。何かに使いたい。
フロントブレーキホース組付け
海外から取り寄せたブレーキホースを組付けます。
この作業自体は特別なことはないのと、手がフルードまみれなので写真がほとんどありません。
苦労した点としては、エア抜き。
フロント側マスターシリンダーからはホースが1本、途中で2本に分かれて右はそのままキャリパーへ、左側は中間パイプ(ノーマル)を経由してキャリパーにつながる構造。要は複数の部品を経由するためか、なかなかエアが抜けず大変でした。なのでキャリパーを外してエアが抜けやすいように保持しながら作業しました。
リアブレーキホース組付け
リアのエア抜きはもっと大変でした。
購入した中間パイプを経由してブレーキホースにつながる構造ですが、中間パイプがいったん上を回っているためか、そのままではエアが全然抜けなくて(中間パイプの一番上でエアが溜まっている?)、1時間以上苦戦しました。
結局ステッププレートからマスターシリンダーを外して上下逆転させたら簡単にエアが抜けました。エア抜きで筋肉痛になったのは初めてです…。
リアブレーキの固着
これでようやく組み立て完了!と思ったら思わぬトラブル。
以前からリアブレーキの効きが悪いとは思っていましたが、スライドピンの片側(フロント側)が固着して動いていないことが判明。これじゃぁブレーキが効かない訳だ。
せっかく苦労してエア抜きしましたが、キャリパーをいったん外してハンマーで叩きまくりました。ただキャリパーって形状が複雑なので、バイス(万力)に固定しても数発叩いたらズレてきてしまうんですよね。
なので左手を添えて叩いていたんですが、そこにハンマーがヒット!しかも3回も。超絶に痛かったです(涙)
外れたらこちらのもの。いったんピンをキャリパーから外して、ボール盤に加えさせてスコッチブライトで研磨。キャリパープレート側はリューターにブラシを付けて納得いくまで掃除。
ついでにキャリパーのピストン周りも掃除&グリスアップして、組付けた後にまたエア抜きして(今度は短時間で完了)、ようやく完成。
組付け完了
ABSを撤去して直押しになり、慣れ親しんだタッチになりました!
ただ、サーボの倍力がなくなった分、車重を感じる制動になりました(要は車体が重たくて効きが悪いということ)。その内慣れてくるとは思いますが、色んなパッドを試して一番フィーリングが合うものを探っていこうと思います。
以上、4回にわたって記事にしたABS撤去作業もこれで終了です。
次はドラレコ装着の記事を近日中にアップしたいと思います。ではでは。
R1100S ABS撤去③ サーボユニット取り外し
こんばんは。カズです。
昨日(2019年10月12日)は台風19号が直撃しましたが、幸いにも自宅も近隣も大きな被害は出ませんでした(静岡県中西部エリア)。
バイクたちはガレージにしまい込んでおいたので、台風のさなかでもガレージにこもって整備してました。
ガレージ最高です!
せっかくの台風一過なので、バイクを出して掃除をしました。こうして見るとかなり物であふれてます(汗)
バイクも虫干しです。
さて、R1100SのABS撤去について、前回までは経緯と部品調達について記事にしましたので、いよいよ取り外し作業に入ります。
外装外し
ABSのサーボユニットはタンクの下にあるので、まずはタンクを外すことから始まります。左右のカウルを外し、エアクリーナーボックスにつながるコネクティングダクトを外し、タンクを固定する2本のボルトを外し、チューブ4本と燃料ポンプのコネクタを外します。すると↓のようになります。
サーボユニットのお目見え
撤去するABSサーボユニットはタンク真下(バッテリーの前)にあるブツです。
以後写真を貼り付けていきますが、色んな角度で撮っているので、フロントがどちらかを明記していくことにします。
サーボユニット撤去
チューブやらホースやらがたくさんつながっているので、撤去するにはこれらを外す必要があります。
ホースはドレンでどこにもつながっていないので(開放)、気にせず外します。
チューブは前後のマスターシリンダーからくる2本と、前後のブレーキキャリパーにつながる2本の計4本があります。
チューブには当然ブレーキフルードが通っていますが、周辺の機器の隙間をぬって配管してあるので、不用意に抜くと取り外す時にフルードが飛び散るので、慎重に事を進める必要があります。
そこで、まずはホース内のフルードをできるだけ抜くことにします。
フロントブレーキのマスターシリンダにあるフルードを中間ジョイント(↓写真)から抜いていきます(上がマスターシリンダーからサーボに、下がサーボからキャリパーにつながる)。
フルードは塗装を侵食するので、こぼれたらすぐに拭けるように濡れたウエスと、外したホースやサーボユニットをすぐにおけるようにオイルパンを手元に用意して作業します。この先は手がフルードまみれなので、あまり写真はありません(苦笑)
フロントが終わったらリア側も外します。
フロント同様にマスターシリンダーのフルードを抜いてホースの中をできるだけ空にしてからホースを撤去します。
ブレーキホース取り外し
次はキャリパーにつながるブレーキホースの取り外しです。
フロントは前述の中間ジョイントから先のゴムホース部分のみ外して、中間パイプは残しておきます。ホイールにフルードが垂れないように気を付けます。
リアも同様にホースを外します。リアはスイングアームやホイールにフルードが付着しないよう十分に気を付けます。
ホースやチューブ一式を外して、つながっている配線をコネクタごと外すと、ようやくサーボユニットがフリーになります。
サーボユニットに直付けされているブラケットを固定するボルト3本を外すと、サーボニットが外れます。
サーボユニットが外れた跡はポッカリと隙間が空きます。小物入れとかに使えればいいのですが、ここにアクセスするにはタンクを外さなきゃならないので無理かな…。
電装ボックス取り外し
偉大なる先駆者達の情報では、サーボユニットの右側にある電装ボックスは残しておく必要があるとのことで、外すことにします。
かなり特殊なヘッド形状のボルトであることは事前調査で分かっていたので、あらかじめ工具(ビットセット)を買っておきました。
三角ネジを4か所外して、シーリングでくっついている電装ボックスをハンマーやマイナスドライバーを使って慎重かつ丁寧に外します。サーボユニットとは配線がつながっているので無理は禁物です。
コネクタ類はどこにもつなげません。プラプラさせておくと要らぬ問題を起こしかねないので、絶縁テープで一つにまとめておきます。
さて、これで撤去作業はひと通り完了です。
次の記事では組付け作業をアップします。ではでは。