『人生を成功させるための80対20革命!』リチャード・コッチ著

■皆さん80対20の法則というのをご存知でしょうか?有名なマーケティングの考え方なので知っているかたも多いのではないかと思います。

■私がこの本を読んだのは最近なのですが、「80対20の法則」がマーケティングの世界で重要なキーワード足りえたのは、普通に考えれば測りきれない個人の能力を「80対20」という形で数値化したことにあると思います。

■つまり、個人はその能力の20%を占める部分で80%の成果をあげ、残りの80%の部分で20%の成果を上げるという考え方。

■普段仕事をしていると、どうしても生産的な時間とそうでない時間という仕事の「むら」ができてしまいます。そこで著者は生産的でない仕事をやめて、生産的な仕事に自分の能力をつぎ込むこと、それも自分が得意とする領域の仕事にエネルギーをつぎ込むことを提案するわけです。

■そうはいっても、若手社員にはいろいろと雑用的な仕事が任されてしまうため、なかなか著者の言う通りにはできないのが現状だとは思います。ただ、重要なのは、80対20の法則を意識することで、自ずと「自分が得意なことは何なのか」「自分が最もモチベーションを高く保てるのはどのようなときか」と考え、20%の高生産性の部分を探し、「どんな仕事が最も生産性が高いのか」「自分が最も力を発揮できる仕事は何か」という80%の成果をたたき出す仕事を探そうという意識が植えつけられることにあると思います。

■このように自分の限られたエネルギー・時間を最も有効的に使おうという意識こそ、80対20の法則から得られる最上の効果ではないかと思います。

■ちなみに、先日取り上げた『ブランド人になれ!』トム・ピーターズの言葉を借りれば、リチャード・コッチがやめることを勧める20%の生産性しかない仕事を、80%の成果を挙げる仕事と同等の高生産性の仕事に改革することで、生産性の高さにプラスして個人のブランドを高める仕事になるというわけです。



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『ブランド人になれ!』その3

■さて、その2から少し時間が空いてしまいましたが、トム・ピーターズ著『ブランド人になれ!』の続きです。

■ブランド人にならねばこれからのホワイトカラー受難時代は生き残れない、というのが本書の伝えんとするところですが、その1でブランドとは何か、その2でブランド人になるためにどうすればよいか、をかなりざっくばらんにお伝えしました。

■その3ではブランド人が持つべきものをテーマにしたいと思います。ブランド人が持つべきもの、それを本書から引用すると、

「商品なくして、ブランドはなく、マーケティングなくして、ブランドはない。
あなたの商品は何か?
あなたが提供する商品は、ほんとうに、お客さんにお金を払ってもらえるだけの価値があるか?」

ここでいう商品とは、「あなた」が扱う商品ではなく、「あなた」自身のことであり、「あなた」自身を売り込む時に何を自分の売り物にするのか、「あなた」の持つ何が売り込まれる相手にメリットになるのか、という意味が込められています。

■確かに「ブランド人」を目指すのであれば、誰にも負けないような「何か」が必要で、それがなければ空虚なブランドということになってしまいます。

■そして何か得意技を持つことがなぜ必要なのかということについて、著者はウィリアム・ブリッジズ『自分という名の企業を創れ』から次の文章を引用しています。

「あなたの市場は『雇用市場』ではない。あなたのまわりには、ニーズを満たされていない人たちがいる。その人たちが、あなたの市場だ。『雇用』を見つけるのではなく、『機会』を見つけるのだ。」

雇われるという受身ではなく、チャンスで自分を売り込む。仕事を探すときも、雇用口に収まるのではなく、ニーズに対して自分を売り込んでいくという考え方。これこそがブランド人のマーケティングであり、ニーズに対応するための得意技が必要とされるわけです。

■現在、就職・転職市場は空前の売り手市場と言われていますが、その状況に甘えて自らの進路を決めるのではなく、自分にとっての本当のニーズがあるところ(つまりは自分の得意技を生かせるところ)を探さねばなりません。

■自分の商品が何なのかを見極め、常に主体的にそれを市場に売り込んでいく。この心構えがなければブランド人にはなれないのです。私自身も意識改革の必要性を痛感した内容でした。『自分という名の企業を創れ』からもう一つ引用して終わりにします。

「個人がキャリア計画を立てるときには、新興企業が戦略的に事業計画を立てるときと、ほぼ同じ考え方が必要になる。」




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『ブランド人になれ!』その2

■今日はトム・ピーターズ『ブランド人になれ!』の続きをお話します。

■昨日はこれからのビジネスパーソンがブランド人でなければならない理由をお話したわけですが、そもそもどうすればブランド人になることができるのでしょうか?

■著者は様々な方法・考え方を著書の中で勧めていますが、最も強調されているのは「すごい仕事」「すごいプロジェクト」をすることだと言っています。

■すごい仕事とは、難解な仕事をやることでも、仕事を素早く片づけることでもありません。すごい仕事とは、誰か他の人が「すごい!」と思わず叫んでしまうような仕事のことです。それも与えられたすごい仕事をするのではなく、つまらない仕事をわざわざ引き受けて、それをすごい仕事に変えてしまうのです。

■私はというと、まだまだすごい仕事ができているとは思えません。今の仕事をもっともっと掘り下げて、いじくりまわして、まわりの人があっと驚くような、見たこともない形の成果を出さなければならないと思っています。

■どんなつまらない仕事にも、すごい仕事に変えてしまうきっかけがあるものです。そしてその仕事をすごい仕事に変えることができないなら、いっそのことその仕事をやめてしまえ、とさえ著者は言い切ります。

■「すごい!」といわれる仕事をするのはなかなか難しいことですが、著者の次の言葉は常に心に留めておかなければいけないでしょう。

毎日、かならずひとつ 
すごいことをやれ 
それができない日は 
すごいことができるよう死力を尽くせ

「すごい仕事」をするためには、「すごい仕事」を探すのではなく、まずは何でもかんでも「すごい」ものにしてやろうという無茶な意気込みを常にもち、波風を嫌う会社の人々に嵐のように挑んでいくことなのです。



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『ブランド人になれ!』トム・ピーターズ著

■皆さんは自分自身が一つのブランドである(もしくはブランドでありたい)とお考えでしょうか。この『ブランド人になれ!』は、これからのビジネス社会において生き残っていくために必要なこと、つまり自分自身をブランドとして確立させるために必要な訓練・実践を紹介するきわめて実践的な書物としてお勧めです。

■ブランドとは、一言で言ってしまえば、「あるものに属する様々な価値が総合されて一体化し、認知できるもの」と私は考えています。つまり、様々な価値が感覚的に認知できる状態・イメージになり、人々が「価値がある」と認めるもの。

■だからブランドとは、ヴィトンなどのファッションブランドやトヨタなどの企業ブランドに限らず、個人にも当てはまるものだと思います。

■例えば大リーグで活躍する日本人選手たちはそれぞれが一つのブランドであると言えます。日本で彼らはトッププレイヤーでしたが、さらに大リーガーとなりアメリカで活躍することで「日本を代表する野球選手」という名声を獲得し、一つのブランドとして確立された存在となっています。

■この個人がブランドとして確立されることは、ビジネスにおいても当てはまります。

■今後、さらなるコンピューターシステムの発達や業務上の合理化により、ホワイトカラーの存在意義が問い直され続けるのは間違いありません。ビジネスの世界で生き残っていくには、仕事が「できる」ことが必須の条件になっていくわけですが、ただ単に業務をうまくこなすだけでは不十分であると、私は考えます。

■そこで必要になるのは、専門技能であり、仕組みを構築する力、もしくは人を動かす力です。こうした能力を一つ持っていることで、ただ単に仕事ができる人ではなく、「これはあいつに任せれば大丈夫」と思わせる人になることができます。人にそう思わせるということは、自分自身の価値を認知できる形で相手に示すことができているわけですから、一つのブランドとして認められたということになります。

■この本では、どのようにすればブランド人になれるのかが実践的な例・方法を通して、紹介されています。どんな方法が紹介されているのかについては、また機会を改めてご紹介します。


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毎日絵を描く

■最近春が近づいてきたからか、たるんでおります。仕事もプライベートもどこかしら中途半端でこのままではいけないと日々反省しております。今日はその反省の意味も込めて、継続することがいかに大切かについてお話します。

■皆さんよくご存知の「継続は力なり」という格言、何かを継続して続けることで知らぬ間に大きな成果を得ることができるというものです。

■しかし、実際にはなかなか一つのことを継続してやり続けるというのは難しいものです。(私のブログもしかりですね。本当は毎日更新しなければいけないのですが…)

■私が思うに、継続することが難しい一つの原因は継続して何かをしていても、短期間では成果が見えないこと。つまり、自分が努力して、忍耐してやり続けても、成果が見えないからだんだんモチベーションが下がってくることにあると考えています。

■モチベーションを下げないためには、不屈の精神を持つことが一番効果的だとは思うのですが、私が春ボケしているようにそうそう簡単なことではありません。

■不屈の精神を持つ以外の方法として、私がお勧めしたいのが、他の人が継続して何かをやり遂げた成功例を心に留めておくということ。もちろんそれだけで継続して続けられなかったものが継続できるようになるとは思いませんが、少なくともくすぶっている不屈の精神に多少の勢いをつける効果はあると思います。

■最近私が知った継続の成功例を少しご紹介したいと思います。私の知人なのですが、1年ほど前から毎日1枚絵を描くことにしたそうです。その方はもともとそれほど絵心がある方ではなかったのですが、1年間毎日1枚絵を描き続けたことで、今ではいっぱしの絵描きのように絵を描かれます。

■その方がこの1年に書いた絵の数はおよそ500枚。想像してもらいたいのですが、毎日毎日合計500枚も絵を描き続ければ誰でもかならず絵が上達すると思いませんか?

■これから500枚絵を描けと言われても大変なことのように思えますが、毎日1枚の繰り返しでそれだけの成果が得られるのだと考えれば、むしろ苦労を超える成果が得られるに違いないと私の場合は考えます。

■それでもやっぱり継続は難しいものですが、継続を諦めそうになったときは、1年後に得られる成果・1年後の自分の姿を思い描いてみれば、その日を乗り切るモチベーションが得られるのではないでしょうか?

洞察力とは?

■今日は洞察力について考えたいと思います。

■辞書を引いてみると「洞察」とは、「鋭い観察力で物事を見通すこと。見抜くこと。」(大辞泉)とあります。洞察力はビジネスの場、そして普段の生活の中でも欠かせない能力です。洞察力がある人は表面的ではない深い部分で物事を理解したり、他の人が気付かないことにも気付くことができたりと、世界に対してより踏み込んだ視点を持っていると言えます。

■この洞察力ですが、洞察力に優れた人が鋭い視点で物事を理解・分析するのを見ていると、それは天から授かった直感的能力なのではないか、と感じることがあります。普通であれば必要となるような思考の過程を飛ばして、その人が物事の理解に到達しているからです。

■しかし、私は洞察力は誰でも身につけることができる能力であると考えています。洞察力とは「積み重なった論理・知識がナイフのように鋭くなったもの」で、論理・知識の集積というバックボーンをもとに、物事の表面的な部分を切りさき、深い理解を得る能力だからです。

■洞察力を身につけるためには、まず知識・経験を集積することが必要です。そしてただ知識の集積を持っているだけではなく、それを秩序立てて「体系的な知」とする論理的思考能力が必要です。この二つの能力を訓練し、兼ね備えることができるようになれば、誰でも鋭い洞察力を身につけることができると私は考えます。

■洞察力を身につけていれば、他の人が気付かない論理的な問題点や隠れた重要ポイントをたやすく発見できるものです。考え方を変えれば、この能力は優れたビジネスパーソンには必須の能力かもしれません。

効果的なコミュニケーション


■今日は「効果的なコミュニケーション」について考えたいと思います。

■ビジネスにおいて、自分の企画・案を採用してもらうためには、まず社内の関係者を説得しなければなりません。大きな会社になればなるほど、多くの部署が複雑に絡み合っていますから、社内説得は難しいものになります。

■社内には必ず頑として意見を受け入れない人がいるものです。そして、時には人を馬鹿にするような態度で、企画・案に反対する人がいます。

■そのような人を相手に、自信がある企画・案を論理的に説明するとき、皆さんはどのような態度で望まれるでしょうか?

■こうした状況下では、自分も相手も感情的になりがちです。「自分の案は論理的で成功する可能性が高いのに、なぜわかってくれないんだ。」という人と、「こんな若造の言うことを素直に聞くものか。」という二人が話しているのだから、当然といえば当然です。

■いかに自分の案が論理的に正しいと思えても、それをそのまま相手にぶつければ相手は反論します。それは喧嘩のように相手につかみかかっているのと同じだからです。

■私が考える効果的な方法とは、自分の意見を相手の前に「置き」、そして一歩下がって「観照する」こと。つまり、自分の意見を刺激的な言葉・言い回しをせず、感情をいれずに論理的に伝え、相手がどのようにそれを理解するのかを冷静に観察すること。

■こうすることで相手は感情的に反論しにくくなりますし、一歩下がったところから観照されることで一度冷静になって、論理的に考えることができます。あなたの論理が正しければ、相手は冷静にどちらの主張が正しいかを認識しますし、場の雰囲気を冷静にすることで自分の非を認めやすくもなります。

■もちろん実際のやりとりの中では、その他の多くの要素が複雑に絡み合っていますので、常にその方法が有効とは限りません。しかし、感情的にならない、相手を刺激する言葉・言い回しを使わない、論理的に主張する、一歩下がって客観的に場を観察する、といった基本的なことができていれば、相手を説得することはかなり楽になります。

■論理的に自分が正しいと思っている場合、相手を感情的にさせ、論理的でなくならせることは、自ら議論の出口をふさいでしまうようなものです。そうではなくて、上述のような方法を取ることで、むしろ相手の逃げ道をふさぎ、議論に論理的に参加させるような態度が必要ではないかと思います。


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