ためいきの前に ここにおいでよ ~ミュージカル「She Loves Me」観劇レポ
Hey! Say! JUMPの薮宏太とかいう最高のアイドルが最上級のサプライズを仕掛けてきた。なんと、あの「She Loves Me」のジョージ役を、2009年以来、実に13年振りに再演するというのだ。
13年前の公演自体は観に行けていないが、パンフレットは手元にあったり、アイドル誌やワイドショーでも結構取り上げられていて、観たんじゃないかってぐらいまあまあ覚えてる。観に行く事が出来ないと悟ってから余計にパッチワークみたいに繋げていったからな……。でも、百聞は一見に如かず、その凄さまでは理解出来ていなかったことを思い知る。
↑シアタークリエ前のポスター。エモい
↑5月4日マチネ前、クリエの前にあった満員御礼の看板。泣ける
↑薮くんをイメージして作られた香水が染み込んでる布を包んだ袋。メンカラ意識なの有難い
今回はそんな衝撃的でエモーショナルなミュージカルの観劇レポを書き連ねていく。全体の流れだけでなく、観劇した日にだけ起きた特有のことも特記していきたい。念願の観劇に熱を持ちすぎないで書こうと思っている。
GOOD MORNING, GOOD DAY
ミュージカル『She Loves Me』(シー・ラヴズ・ミー)/薮宏太コメント - YouTube
↑2023年1月1日、全てはこの動画から動き出した
あああああああああああああああああジョージだあああああああああああ!!!!!!!!ほ、本当にいた……って感じになるのかなと思ったらぴょん、って出てくるからああああああああぁぁぁ!!!!ってなる。
セットの下段に移動式の壁が挟み込まれることでマラチェック香水店の外にいる事が分かる。こういうセット好きー。如何にもハンガリー!ブダペスト!って感じ。行った事ないけど。登場順としてはアルパが1番最初に自転車に乗ってくる。タンバリンの音が耳に残る中、強烈なぱふぱふーってベルの音が会場に響く。あれだよね、1番後輩は1番最初に来なきゃみたいな潜在意識。真面目なアルパ。
登場人物の中では中堅のような存在であるシーポスもほぼ同時に、下手側から登場。やる気満々なアルパをシーポスが相手してると、イローナが遠くからやってくる。後から出てくるコダリーと一緒にいるところを見たというアルパに呆れるシーポス。……なんかこの辺闇深そうだなと思いながら最初に見てたっけ。
アルパ、シーポス、イローナ、コダリーと出てきて遂にジョージが登場。ここで振り出しのリアクションになる。ずっと会いたかった、幕が開いてからですら少し焦れったい気持ちが加速するほど……!!
そういえば1回目は何とも思わなかったけど、2回目に観た時にコダリーから「マラチェック夫妻とご飯に行ったんだって?」ってジョージに聞いててお前……となった……。イローナという女がいながら他の女もいる食事会の話聴くとか大丈夫かよ……。
こんなに良い天気なら店サボってピクニック行くかぁ!!という景気の良い歌。でも、競合店であるお店・ハマーシュミットも閉店したとのことでどうやら忙しいらしい。マラチェック香水店のメンバーはいそいそと中へ入って開店作業へ。労働……
SOUNDS WHILE SELLING
ミュージカル『She Loves Me』製作発表 - YouTube
↑めっちゃ楽しい制作会見。さっきの香水はここで初披露
中に入って開店作業をすればさすが名店、直ぐにお客様がご来店。このマダム達がもう歌が上手いのなんの。ポリフォニーだよね、あの歌い方。難しいだろうに本当に楽しそうに歌われてる……。でも色んな会話が聞こえてきて、ごちゃ混ぜになって、「落ちない口紅」ってちゃんと聞こえてくる部分もあるのにどんどん「たるんでる」「ささくれ」「大きな」「皮膚」とか続けると意味わかんない文章になっていってる。でもちゃんと接客してるジョージ、コダリー、シーポスはそれぞれ対応してるんだよね。観客だけです混乱してるの。色んな悩みを抱えた人が居るんだよなー。
DAYS GONE BY
お店の名前の由来でもあり、オーナーのマラチェックさんがここで登場。重役出勤。自分よりも若いジョージをとにかくうらやましがり、自分も若い頃があったんだ、こうだったんだ……というちょっと切ない歌。曲が明るいからか、「バブルの頃は良かった」と普段言われるより幾分そう聞こえるけど、自分には運命の出会いなんてとっくにあったのに、ジョージまだ結婚してないの?みたいなのって堪えるよね……。
雑誌「ミュージカル」を読んで思い出したけれど、ジョージって30代前半らしい。そっか、今の年齢の方が合ってるのか。そう考えると19歳の薮くん、本当にすごいな……。
でもね、そんなジョージも恋はしてるんですよね。文通相手から手紙が来たんだ!!とシーポスに話しかける。一緒に読んでいいの?のシーポスも可愛いけど、その後想像して小芝居してるシーポスもおもろカワイイ。ジョージは本当に笑わないね。「ふるあめりかに袖はぬらさじ」の関連雑誌でシーラブ振り返ってた時に「サカケンさん(シーポス役のさん)のアドリブを時には無視しました。これ以上乗ると危ない!と思って笑」みたいなことも書いてあったわね、そう言えば。座長、乗りたいだろうに……。
その手紙によると、雨の中を走りながらきっと手紙が届いてると違いないと信じて駆けてきて、私書箱1433の鍵を開けたらやっぱり貴方がいた。……うん、出だしだけでロマンティック!「手紙」を「貴方」と言うのが、ロマンティック。一体、どんな人が書いているのか……。
YOU WILL PAY THROUGH THE NOSE
ミュージカル『She Loves Me』プロモーション映像 - YouTube
↑伝わんねぇよ阿呆と思った人はこちらを……
今や過去の栄光となってしまったことを一通り語り尽くしたマラチェックのもとに、あるものが届く。それは、オルゴール付きのシガーケース。起毛素材で、ちょっと厚くてちょっと大きくて、なんでオルゴールついてるんだ……?って感じの箱。これをマラチェックは大変気に入ってて、10ペンゲーと6フィレールで売るぞ!と意気込んでいる。みんながマラチェックに賛同する中、ジョージだけは売れないだろ……という顔でずっと見ている。すぐに気づいたマラチェックは、ジョージと箱の値段と同じだけの金額で、1時間以内に売れるか売れないかを賭ける勝負をする。
ジョージが賭けにのるってことはそんな額じゃないのかな?と10ペンゲー6フィレールを円換算してみたら1~40,000円ぐらい……?ペンゲーがハイパーインフレ起こしすぎてぶれぶれだけど。分かったら加筆修正します。でも、この位の金額ならジョージがどれだけ売れないと思ってたか分かってしまってちょっと笑ってしまう。実際、マラチェックが来る人来る人にどれだけ売り込んでも尽く売れないし。
- 5月22日マチネ
オルゴールの音がお風呂が沸いた時のメロディに似てる……と薮担の中でかなり話題になっていたのだけれど、我々以上に聞いている演者さんの中で話題にならない訳が無いよね。シーポスが「お風呂沸いた?」ってしきりにコダリーに聞いてた。コダリーはずっと否定してた。1930年代に生きるジョージは一生首傾げててらぶ。
THANK YOU, MADAM #1
お客様が退店される際に歌う曲。え、何、この歌。キャッチーすぎる。ハモリ綺麗。こっち見んな。手!!めっちゃ特徴的!!多分10小節も無いのに印象的な曲。
NO MORE CANDY
マラチェックにタジタジになってるジョージが新たに来店した客を接客しようとすると、どうも様子がおかしい。段々必死になって商品を薦めるジョージに、この方は「買いに来たんじゃないんです!!」と、初対面の人にそんな言う?大声で?な感じで跳ね除ける。どうやらこの人は客じゃなくて採用されたくて、閉店したハマーシュミットから来たらしい。……あぁ、察し……。
ハマーシュミットからの紹介状を出すにもカバンの中一生探してるし、その間周りのお客さんに迷惑かけてるし……大丈夫……?しかも、ジョージが「マラチェックは忙しいから代わりに自分が伺います」と至極当たり前のことを言っても「直接話します!」の一点張り。お名前だけお伝えしましょうかとジョージが慌てながら聴くとその倍の声量で「バラッシュ!!アマリア・バラッシュ!!」と答える。ふ、不思議ぃ……な人。
ジョージがとにかく、今は誰も雇ってないんです、不可能なんです……と宥めてると間の悪いことにマラチェックが。「マラチェックに不可能など無い!」どーん!威圧感あるなぁ!!言いづらいなぁ、ジョージ!!アマリアが採用面接したいってことを!!でも言うんだ!!と思ってたらジョージがアマリアの用件をマラチェックに伝えて怒られてた。「採用はやってない」「そんなことも解決出来ないのか」というのが理由。理不尽。
そのやり取りを見たアマリアは更にテンパって自分は優秀な販売員である事をしきりにアピール。騒がしい店内でアマリアが見つけたのは、先程マラチェックが目玉商品として持ってきたオルゴール。すぐに手を取ると、お客様のところへ持って行って勧めてみる。怒涛のセールストークを予感させるアマリアは、お客様に「……これ、何用……?」と言われてしまう。ただの箱として説明してたアマリアは一瞬戸惑うが、すぐにキャンディ!と言い出す。この箱の中にキャンディを入れておけば、ついつい食べてしまう時に注意喚起としてオルゴールが流れる、そこで食べるのを止めれば太らないよー、というめちゃくちゃこじつけな理論。でもこれにはイローナも賛同して挙句お客様はご購入。購入!ジョージ、賭けに負ける!!マラチェックさんに賭け金を投げるかのように渡しててああ……ジョージ……。悔しいねぇ……ぐぬぬ。
THANK YOU, MADAM #2
アマリアも含めてサンキュー、マダーム。この歌の直後にジョージが賭けで負けたことをまた悔しそうにするの好き。
THREE LETTERS
日は巡り、ジョージと文通相手のやり取りは続く。まずは、先のシーンでシーポスに見せた手紙の返事を書くジョージ。やがて季節も巡り、夏の終わりから秋へ。いつも通りジョージがお店に来ると、マラチェックにいきなり怒られる。「店の前がこんなに落ち葉だらけで良いのかね?」……いやダメだけどさ。来ていきなりそれ言われるの気分悪いなぁ。
でもジョージの元にはまた手紙があるもんねー。最高。「君は もう読んだ? ドストエフスキー」……いや、ニコッじゃないのよ。ドストエフスキー?ロシア文学の?文学部あるある「卒論でドストエフスキーやる」のドストエフスキー?渋すぎない?ジョージのそういうところが自分は好きなんですけど。てか手紙に書くってことは?相手もこういうの読んでるの?最強カップルすぎません?
そうこうしているうちにアマリアがお店に到着すると、先にジョージが到着して時計を見る。「今日は珍しく遅刻しなかったですね」……いやバチバチやんけ。アマリアはそれだけで不機嫌そうそりゃあそう。イローナ達が会話している間にマイクがオフになってからもこの2人を見ると、ジョージの時計を覗き込むアマリアとか見られて可愛かったな。仲良いのか悪いのか……。
ただ、シーポス評では「あの2人はお互いのこと、全然嫌いじゃないよ」との事。え、そうなの?となる我々聴衆とアルパ。「じゃあ、2人に伝えなきゃ!」となるアルパ。それはダメ!となるシーポスと我々……。
そして、秋から冬へ。登場人物たちもそれぞれの好みやアイデンティティが全面に押し出されたコートの装いに。その間も文通は続き、ジョージは開店前、店の玄関で手紙を開く。「Oの文字に、顔を描く人」に想いを馳せていると、店の陰から同じようなことを言いながら歌う人が……。
ジョージと同じ所を一節歌ったアマリアは、自分のところに来た手紙を思い浮かべて嬉しそうに1人で歌う。……アマリアも誰かと文通してるのかねぇ。知らんけど。ちなみにこの日もアマリアはまた遅刻です。あるよねー。
店にアマリアが入るとすぐにイローナが駆け寄る。「全部見たことない!!コートも!!帽子も!!靴も!!」と褒めちぎると、アマリアは「服も~!!」なんて言いながらコートをめくる。この服可愛いんだよね。もう少しするとよく見えるんだけど。……あれ?ジョージは?となってると、アマリアも同じことを尋ねる。シーポスがマラチェックさんに怒られてるよ……と理不尽さに怒ってる優しいとこ見せてくれてると、下手からジョージが。
商品のいくつかを持ってとぼとぼと歩いてくる。かわいいけど、どうしたん。唇尖らせてどうしたん。話聞こうか?とか思ってると「ノワックさん!!」とジョージを怒鳴り散らすマラチェックも登場。こわ……。さっき怒ったばっかりだろうにまだ怒るんか。こーれパワハラだよねぇ?何でもジョージが検品したはずのモナリザというブランドのハンドクリームに問題があったらしい。マラチェックに促されて早速ジョージが使ってみると……「あぁ!おしりからクリームが!!」……ここの表現がなんか独特で印象的。なんて言ってる場合では無いレベルの欠陥品が発見されます。
「あっ、……」って顔をするアマリア。それを見てすぐ連れ出すイローナ。え?何……?と思っていると、マラチェックがジョージを怒る声が聴こえてくる。「チューブの正しいところからクリームが出て欲しいと思うのは贅沢なことかね!?」……いや激昂してる時の言葉選び良すぎるだろ。そんな博識な方がめちゃくちゃここ最近怒るの、めちゃくちゃ意味分からんな……。
TONIGHT AT EIGHT
実はめちゃくちゃ好きなんだよねこの曲。表題曲と同じぐらい好き。あとじゅう~じかん~さんふんにびょう~。英語だとthree more minutesから言います。
話を戻して、お客様がいない時間帯にシーポスを呼び出すと、遂に文通相手に会えると打ち明けるジョージ。あれ、アマリアも今日なんかデートみたいなこと言ってたね。シーポスまで新品のスーツ!とか言い出したね。今まで1度も着たこと無いんだ!とジョージ。可愛い。
さておき、とびきりの美人じゃなくて良いんだ!理想が低い方が、後で驚けるみたいなとっても良いことを言うけど、当のジョージ本人は手紙の中で学歴詐称してるらしくて笑い死ぬ。どうするんだよぉ!のシーポスが畳み掛けてくる。でもそんなことは関係ないのだ!!とにかく!!あと!!10時間と3分と2秒で!!文通相手に会える!!なんなら!!顔を見たら!!プロポーズ!!しちゃう!!かも!!しれない!!プロポーズ!!というハイパー大興奮ソング。最高。
え?そんな風に言われても分からないって?……文通相手に興奮しすぎて秒単位でカウントダウンしたジョージの曲です。可愛いでしょ。
I DON'T KNOW HIS NAME
アマリアとイローナがクリスマス用のラッピングをしているシーンの曲。これ、上手奥から違う舞台装置がせり出して来るんだけど、その反対側は香水店のセットのまま。これ、2回目見た時に気がついたんだけど1回目に見た時はそのお店側にあれ?アルパ?マラチェックさんも……?なんで?ってなって、アマリアとイローナが会話してるの聴いてるうちにいつの間にか居なくなってたんだよね。よく見たらアルパが手紙持ってマラチェックさんに渡してるんだよ……。この時にあの手紙が……!ってなった……。後で説明しますね。
クリスマス用のギフト包装をしている2人。話が変わるのめちゃくちゃ速いな……。さりげなくモナリザのハンドクリームの話になった途端、イローナがアマリアに向かってしー!のポーズをする。あんたらかい……。ジョージとばっちりじゃないか。マラチェックもちゃんと見てくれ……。
これでまた話変わるから不思議。ラッピングしながらイローナ、今度はアマリアの恋バナに興味津々。ただ、アマリアの様子がまたもやおかしい。明らかにしどろもどろ。イローナがひたすら背は高いの?痩せてる?髪の色は?目の色は?と質問攻めするのに、全部曖昧な答え方をする。目はグリーンにもブラウンにも見える……とアマリアが答えた辺りからイローナは呆れて「はぐれた時に見失わないようにね」と個人的にはセリフのチョイスとして最高に好きだけど嫌味な言い方をされてしまう。「どうしてこう、全部見抜かれちゃうんだろう……」みたいなこと(ごめん)を言って返すアマリアが最強に可愛かった……。あまりに見抜かれて疲れたのか、アマリアは全てを打ち明ける。
なんと……アマリアの好きな人も文通相手なのだ!しかも会ったことが無い!!えー!ジョージと丸かぶり!?そ、そんなことある……?ジョージと同じような恋をしてるのに相容れないのめちゃくちゃ面白い……。でもイローナからしたらめちゃくちゃ信じられないらしい。そりゃそうだよね。今で言うマッチングアプリだもんね。信じられない人もいるよね……。
「新聞に若い男性って書いてたから」手紙を書いてみたってアマリア言ってたけど、だとしたらジョージ可愛すぎない?!マッチングアプリに登録するジョージ……みたいなもん……では無いけど……恋人欲しくて新聞に広告載せるジョージ。想像しただけで可愛い。……いや、まだジョージとは分からないよここでは。まだ疑うよ。
そう、当のアマリアは名前も知らないんだから。でも言葉から博識で、自分と同じ本が好きで。顔が見えなくても好きになれたんだ!とこちらも喜びを爆発させる歌。……なだけじゃない。それって本当に大丈夫なの?と懐疑的なイローナの気持ちも表現されている。違うメロディに違う歌詞を同時に歌うの、レミゼとかにもあるからミュージカルの醍醐味という感じがして鳥肌立ったな……。あと、同時に一生喋ってる感じがこういう歌い方によって強調されているように思えた。喋り尽くしたアマリアは名前も顔も知らなくても彼が好き!に落ち着くし、イローナは図書館に行けばアマリアみたいに恋が出来るかも、気持ちが分かるかも……なんて言い出す。本当に分かりみ。
THANK YOU, MADAM #3
店内ではジョージがマラチェックに怒られる。何でもクリスマスの飾り付けが無いとか……自分でやりなよ……。ジョージはまだやっていないと答えると、今日残業してやれ!!とマラチェック。嘘でしょ?!どんな残業!?それ残代出ますか!?しかも全員に言ってくれとか……自分でお願いして欲しい。それが店長なんじゃないの……?という自分の願いも虚しく叶わない。しかもジョージは今日の夜約束があるのに……。残れないと懇願すると、そんなジョージに一切同情しないマラチェック。他の日なら残れますと主張してるのに、結局どこか行っちゃうし。でもちゃんとお客さん帰ったら歌うのよジョージ。
PERSPECTIVE
みんな大好きハンガリーの哲学!……は?って感じですよね、はい。今から書きます。
ジョージとマラチェックの言い合いを見たシーポスは身を挺して止める。ここめっちゃコミカルで面白かったな。本人は必死なのにね。それを見てマラチェックはまた奥の部屋に戻ります。1回シーポスに何してるんだ!!とか言うけど。
なんでそんなことするの?とシーポスに聞くジョージ。「お前が良からぬことを考えるんじゃないかって、それを止めるために……例えば、この店を辞めるとか!」いや、その話でなんで声でかくなるね。イローナ振り返ってるじゃん。察して捌けてくれるけど。
2人きりになったジョージとシーポス。シーポスは、改めてマラチェックさんのせいでジョージが不満を募らせていることに気づいている、このままでは辞めてしまうのでは無いかと心配していることをきちんと伝える。ハンガリーの哲学を用いて……という歌。ちなみにこの曲のイントロがOpening actのイントロと同じメロディ。お話が長くなったから大事なことだけまとめるね、「辞め、ちゃ、ダメー!!」。ここがシーポスの良さだと思う。ジョージ想いなシーポスの最強ソングだった。
THANK YOU, MADAM #4
アマリア達が売り場に現れると、ジョージは店員達に居残りの件を伝える。イローナ、コダリー、シーポスは残れると言ってくれたものの、アマリアは大慌て。デートがあるから残れない!と大声でジョージに訴える。……これ、何も知らないで見てたらなんだこの人……ワガママ……ってなるけど、全部知ってると辛い。そしてジョージは知らないからまたアマリアさんがワガママ言ってる……になる。でもお客さんが帰る時は歌います。
GOOD BYE, JORGE
ジョージも同じ理由で残れないはずだったから、こちらが胸にきてしまう。結局、アマリアはデートに行くから残らないと言い張り、それをジョージが呑む形に。
2人がぎくしゃくしたままアマリアは売り場を去り、少ししてマラチェックがジョージの元へ。ジョージは正直にアマリア以外は残る、どうしてもアマリアは約束があって残れないことをマラチェックに伝える。それ聞いてまたマラチェックさんは怒る。「自分も用事があったのにバラッシュさんを残業させられなかったのかね?」……自分で言いなよ……店長から言われたらまた違うよ……。もうめちゃくちゃなマラチェックさんにジョージはもう怒り爆発。遂に辞める!と言い出してしまう。最悪なのがマラチェックがこれを認めちゃったこと。
うわ、イローナ泣いてんじゃん……。アマリアも声をかけるけど、ジョージは皮肉で返してしまう。シーポスは泣くなよ……。コダリーは客とイチャつくな……。アルパぁ。てかジョージはまじで出ていくんか……。マラチェックから半月分のお給料が支払われるという至極普通そうだろしかしなぜクリーンに見えてしまうのか分からない行為が為され、イローナによって手渡されると、うわ、まじで店出た……。店を出て、通りを表してる2階部分にジョージがいる。それを見上げて歌う4人。虚しく鳴り響くメロディは、奇しくもさんきゅー、まだーむと同じメロディ。イローナは泣き崩れて立てなくなってしまう。そんな切ない姿を残しつつ、幕が1回降ります。
WILL HE LIKE ME?
幕が降りると店を出たアマリアが、これから会う人に想いを馳せて歌う。さっきジョージがあんなことになったり、つっけんどんな態度取られたりで大変だけど、ちゃんとデート行くんだね……結末知ってるとここなんか切ないな。綺咲さんの歌声が本当に、2013年の公演のサントラに忠実だなというところが沢山で……「本物」を見た気がした。
ILONA
一方、マラチェックによって居残りをさせられてる4人。本当はここにジョージもいたんだよね……ああ、ジョージ……。仲良くクリスマスの飾り付けをしてるのかと思いきや、そうでもない。今度はイローナとコダリーが喧嘩してます。この2人、"THREE LETTERS"でも喧嘩してんだよなぁ。
と思いきや、コダリーが食事に誘うと、イローナがいい気になる……という激ヤバソング。客全員ナンパするようなコダリーを好きでいるイローナ……。そして、それを呆れて見ているシーポスとアルパ。アルパは呆れきって「さあさ皆さん今晩は 誰を吊るしましょう クリスマスツリー!」とか激ヤバな歌詞歌ってる。
シーポスが歌う歌詞に出てくる「狐と鶏」ってフレーズがずっと引っかかってて。逃げ恥の由来はハンガリーのことわざみたいなこと聞いてたからそういう感じかな……と思ってたらフランスのだった。日本で言う「犬猿の中」みたいなもので、正しくは「狐と鶏は結婚してはいけない」らしい!どんだけシーポスとアルパがこの2人が付き合うの喜んで無いかよく分かる。
そんな2人の皮肉も虚しく、コダリーとイローナはクリスマスツリーの飾り付けが終わったらデートに行こうと約束する……。
I RESOLVE
4人の飾り付けが進むと、マラチェックが店の奥の部屋から出てくる。なんと「もう帰って良いぞ」とか言い出す。残れって言ってたのに!?むちゃくちゃすぎない!?でもなんか、怒ってる感じでは無いっぽい。むしろなんかあったらしく、「早く帰って欲しいんだ」とまあむちゃくちゃなことだけど、しょんぼりと言う。それに従って4人は帰ろうとします。
イローナがデートの為にそそくさと帰り支度をすると、コダリーがデートには行けなくなった、と言う。え……?イローナが訳を聞くと、コダリーは残業のせいでキャンセルになった約束相手に会いにいくという。いや、イローナとの約束は?また今度行こう!!って言ってまじで消えるコダリー。残されたイローナは、もう絶対にコダリーを好きにならない!!と決意の歌を歌う。
とにかくダンスのクオリティが高い……!!さすがチームK!!さすがDIVA!!ロボットダンスの部分とか毎回楽しみにしてた。不満爆発、怒りの真っ赤な照明も大好き。
曲が終わってシーポスが外に出ると、なんとジョージが現れる。何かと思えば今からカフェで例の彼女と待ち合わせするけれど、代わりにシーポスが手紙を渡して欲しいとジョージは言うのだ。え、何言ってるの?と思ったけど、ジョージの言い分は「今日の僕じゃとても彼女に会えそうにない」とのこと。まああれだけの言い合いした末に解雇されて好きな人にはとても会いにいけないけれども……なんでシーポスに頼むのかね。余計ややこしくならない?でもシーポスは渋々行くんですよ。優しすぎる。ちなみに薔薇の挟まったアンナ・カレーニナを目印に待ち合わせしているそうです。ロマンチックすぎるだろ。
A ROMANTIC ATMOSPHERE
お店の外観のシーンになったかと思うと、濃紺のコートに深く帽子を被った人が現れる。その人は香水店のドアを叩くと、「マラチェックだ」と言われたのを合図に名乗り出る。マラチェックさんがドアを開けて、その人は残業していた4人がいなくなった中に入る。めっちゃ怪しい。
でも中に入ったその人は、マラチェックに頼まれて浮気調査をしていた探偵だった!何でも、マラチェックさんは自分の妻の浮気を調査依頼したっぽい。きっかけは自分の元に届いた一通の手紙。……"I DON'T KNOW HIS NAME"の裏でアルパが渡してた手紙ー!!
マラチェックの元に届いたその手紙は匿名のもの。内容は「香水店の誰かが貴方の妻と不倫している」というのだから衝撃。てか誰が不倫してるか書いておきなよ……。お陰でマラチェックはジョージが自分の妻と不倫してると勘違いしてしまう。それで探偵を雇ったのか……。しかし、調査の結果によるとマラチェック夫人と不倫してるのはなんとコダリーだった!
調査結果を聞いたマラチェックは、ジョージをクビにしてしまったと自分を責めてしまう。かつては夫婦とジョージでご飯を食べに行く仲だった。そこから関係性が変わってしまって、マラチェックも苦しかったのかな。すると、お店の電話が鳴る。マラチェックが出る。多分、多分だけど、相手はマラチェックの妻。「疲れてるだけだ……」などと、全部を知っていると少し切なくなる、許せなくもなる、でもきっと何も知らなければ、在り来りな家族の会話のような電話。「じゃあな」と最後に言い、左手の薬指から指輪を外し、奥の部屋へと消える。
実は電話の途中で売り場の奥からアルパが飾り付けの箱を持って出てくる。マラチェックに一方的に気付いて身を隠してたけど、アルパに気づかないでマラチェックが部屋に消えたのを見て不審に思う。「マラチェックさん?」と呼びかけながらドアを開けた瞬間、客席側からは見えないけど、アルパは部屋の中を見て驚いてしまう。「マラチェックさん、ダメー!!」と言うと、会場中に銃声が響き渡る。
と思うと、どこからともなく突然ウェイターが現れる。急激な場面転換……!!とてもミュージカルっぽい。あっという間にマラチェック香水店からお洒落なナイトカフェに変身。お客さんもウェイターも踊り出す。お客様やウェイターの方々も特記していこう。
まず新入りっぽいウェイターさんがめっちゃお盆落とす。それを上司っぽいウェイターさんが怒る。お客様はみんな男女のカップル。あるカップルは名前を囁き合う。やがてカップルとウェイターも入り乱れてみんな音楽に合わせてダンスを始める。すると女性はウェイター達と踊りだし、男性同士で情熱的な舞を繰り広げる。あ、ゲイのカップルが……と思ったらヴィクトール!ユゴー!って呼びあっててえ、いや、貴方達レ・ミゼラブルの作者なんですか!?まじ!?えー!?面白いなー本当に。てかまたフランス繋がり!?面白すぎる……。
やがてアマリアが1人で来店。神妙な面持ちで薔薇が挟まったアンナ・カレーニナを持っている。……え?
疑問が残ったまま、ジョージとシーポスが来店。ジョージも……しわくちゃの薔薇を持っている。これをネクタイピンのところに差すのがジョージ側の目印らしい。そう、このシーンで遂に観客は「ジョージの文通相手はアマリア」と分かるのだ。そして、ジョージも時をほぼ同じくして、アマリアの正体に気がつくのです……。
ジョージに言われた通り、シーポスは手紙を渡そうと試みる。アンナ・カレーニナの置いてある席に近づき、席にいる人の顔を見るなり尻もちをつく。様子を見て不審に思うジョージは、シーポスに「ある人によく似ている」と言われる。ジョージは訳が分からないままシーポスと一緒にその人を覗きに行くのだけど、もうこれが面白い。まずは不安気なジョージにシーポスが「男の子でしょう~」とお母さんみたいな口調で言い出す。鼓舞されたジョージはシーポスと共に忍び足で向かい、ターゲットに近づいて下から覗き込もうと試み、しゃがんでみる。
- 5月12日
前日にしゃがむ時に膝が鳴るというえ……あっ……な癖が発動されたというレポが流れる。Twitter見てるのかなんなのかは分からないけど、膝抑えてゆっくりしゃがんでた。鳴らなくて良かったね。ちなみにレポによると次の日は鳴ってたらしい。
- 5月30日東京楽
ゆっくりしゃがんだんだけど、鳴った。もう鳴るのはしょうがないよね。どんな薮くんも大好きだよ……。
しゃがんだ先でしっかりアマリアの顔を見たジョージは心の底から驚いてしまう。そして一旦店内の別のところまで退散する。突然押し寄せてきた衝撃の事実を受け入れられないジョージは、とんでもない行動に出る……。
MR.NOWACK, WILL YOU PLEASE……
世界一怖いカウントダウンの歌。
なんとジョージは偶然の来店を装ってアマリアと相席になる。突然現れたジョージにアマリアは当然困惑、一旦は断るも、あまりの勢いに押しかけられる形で同じテーブルに。周りと同様、カップルであるかのように振る舞うジョージと、これを文通相手が見たらどう思うのかとドギマギするアマリア。乾杯の時ですら普通に言えば良いのに、マラチェック香水店に一言申さないといられないジョージにアマリアは呆れながら付き合う。折角好きな人に会いに来たのにこれはキツい。
何が1番キツいって、ジョージがワイン1杯でめちゃくちゃ酔うこと。1杯飲んだら帰るから、と言っていたのに一生喋って居座り続けてる。いつまで経っても帰らないジョージに痺れを切らしたアマリアはone!と数を数えだす。5つ数えないうちに!帰らなきゃ~叫ぶ!怖すぎる。オケが物騒なのでSpotifyとかLINE MUSICとかで聴いて欲しい。でも1番怖いのは5秒しかないのに言い訳並べて帰ろうとしないジョージかもしれない。帰れば究極にオトナだな、となるのにここはミュージカル補正、ついにアマリア甲高い声で叫びます。
すぐにさっきの上司っぽいウェイターが来る。そしてそのウェイターはジョージに帰れ!と怒鳴る。一瞬ジョージは驚くも、彼女が叫んだのはワインにハエがいたからだ!と切り返す。しゃっくりするぐらい酔っ払ってるのに賢い。いや、賢くないや、なんでまだ居座ろうとするんだ。ワイン交換してもらってまだ長くいようとするんだよ。案の定アマリアとの雰囲気も悪くなり、次第に2人は喧嘩してしまう。アマリア、トドメの一言を言うと、ジョージは怒って帰ってしまう。
DEAR. FRIEND
相手が酔っていたとは言え、物凄く失礼な発言をしたと落ち込んでしまうアマリア。そんなアマリアに更なる仕打ち、なんとお店が閉店すると言うのだ。ウェイターがそう告げると、アマリアは待ち合わせをしてるんです!と泣きそうになりながら叫ぶ。そうだよね、アマリアはまだ文通相手がジョージだって分からないもんね。ずっと待ってるんだよ。2時間も1人で待っていたアマリアを見兼ねて、ウェイターは店を閉めるどころかワインを1本プレゼントする。そしてそのウェイターは、アマリアの本に挟まっているのと似たバラが入口の近くに落ちているのを見つける……。
これ、待ってる相手がジョージだって分かってるからアマリア見ると本当に切なくなる。服だって新しくして、嫌がらせ紛いのことがあっても耐えて、ずっと待ってて……切ない。来ないの分かってるから。そしてお店からは誰も居なくなり、ウェイターが申し訳なさそうに閉店を再度告げる。
赤い幕が降り、帰り道を彷彿とさせる場面でアマリアは1人、来なかった文通相手を想って歌う。アマリア、ジョージと幸せになって……とその後ろ姿を見送り、第1幕が終わります。
ENTR' ACTE
第1幕で聴いた音楽が箱から引っ繰り返る勢いで流れてくる。不穏だった1幕の終わりが嘘みたいに思える、でも最高の第2幕の始まり。
TRY ME
幕が上手側だけ開いて(そんな機能あるんだすぎた)現れたのは病室。ベッドで寝ているのは……マラチェックさん!生きてたんだ!!看護師さんが看病してる時に飛び込んできたのは……配達員のアルパ。マラチェックの拳銃事件において唯一の目撃者であるアルパは、マラチェックに事件のことは口止めされている。その代わり、マラチェックの指示通り引き継ぎやお店であったことを仲介人として伝えるのに奔走する。
元気ハツラツに任務をやり遂げるアルパと違ってマラチェックはずっと落ち込みっぱなし。人を疑ってしまったことは確かに悪いけど、そんなに落ち込むなんてどんだけ良い人なんだ……?そしてこんなに良い人でも浮気とか、気を乱されると人格変わってしまうの恐ろしい。そんなマラチェックにアルパはある提案をする。マラチェックが居ないことで人手不足なマラチェック香水店の新しい販売員に、アルパが名乗り出たのだ。
これにはマラチェックもびっくりだが、如何に自分が販売員に向いているのかを歌いながらひたすらアルパがアピールする。お釣りを誤魔化しちゃったりするけど、それがお茶目に見えるぐらいアルパの接客は良い。マラチェックもそれを認め、アルパは新しい販売員となる。
嬉々として帰ったアルパと入れ替わるかのように、ジョージがお見舞いに来る。マラチェックの部屋に入ってきたジョージはトレンチコートと同じ色合いのハットというまあ本当にトレンディ……!!な衣装。あんなことされたのにお見舞いに来るという点でもジョージに心底惚れる。
ベッドから出たマラチェックはジョージに浮気を疑ったことを謝罪、そして真犯人はコダリーだったことを示唆する。全てを知ったジョージはマラチェックを許し、一時的に香水店のオーナーを引き受けることになる。そんな大事な話が先に来るから、マラチェックは何となくアルパから聴いた話をジョージに伝えちゃうんだよね、アマリアが体調不良で今日は来てないって。ジョージからしたら一大事なのに。
WHERE'S MY SHOE?
マラチェックさんがベッドから出たタイミングで幕が降りるのだけど、多分このタイミングで場面転換してるんだよね。この曲で幕が上がる時、打って変わって同じ場所にはアマリアの部屋があるのだからびっくり。ちょっと散らかってて、ベッドの上には不貞寝って感じのアマリアがいる。
そんなアマリアの部屋に入ってきたジョージは先程と一緒で、トレンチコートと同じ色合いのハットというまあ本当にトレンディ……!!な衣装。あんなことしたのにお見舞いに来るジョージに心底驚く。てか、コート脱いだとこよく見たらポスターと同じ衣装じゃん!!
お見舞いに来たジョージに少し喜ぶも、本当に人に会う気分ではないアマリア。ジョージはそれでもめげずに昨日のお詫びと自分がマラチェック香水店の代理オーナーになった報告をする。後者なんてお見舞いのついでで、お詫びさえ了承されれば何でも良いぐらいにジョージは思ってたのに、アマリアは新オーナーのことを聞いて慌て出す。「ノワックさん、私がサボってないかチェックしに来たんだわ!」と被害妄想も良いところだけど、そう思われるなら無理やり出勤した方がマシ!と着替えを取り出そうとする。でも、靴が片方無い!
靴が無いってだけで曲になるの、THE ミュージカルって感じ。でも片足ヒールで踊るの地味に大変だろうな……。楽しくて好きだからつい忘れそうになる。ジョージは必死に「まだ熱が……」「寝てなきゃダメ……」と必死で食い止める。まるでアマリアが熱でおかしくなったとでも思ってるように。構わずアマリアは踊る。気が済むまで。
VANILLA ICE CREAM
歌って踊ったから疲れたアマリアは、ジョージの「今日はゆっくり休んで、明日からまた頑張れば良いさ」という優しすぎる言葉を呑む。さらに、ジョージからのお土産を受け取る。
ジョージがお土産に持ってきたのはあるお店のバニラアイス。アマリアは実の母親が働いてるお店のアイスがジョージによって手渡され、少し混乱する。これ多分、舞台で書かれてないところの手紙のやり取りで、きっとアマリアがジョージに書いてたんだろうな。それをジョージが覚えてて、アマリアが相手だと知った今、これを買ったら喜ぶだろう、って考えたと思うとヤバすぎる。モテる人のテクじゃん(?)。
アマリアは粛々と食べ始めるけど、「しょっぱい」と言い始める。「涙が入っているからね」とジョージ。なんか、ジョージって文学的な一面を見せてくれるよね。しかも、感情が素直な時だけ。喧嘩の時には見られない顔。ロシア文学読んでるアマリアがこんな一面を見せられたらめちゃくちゃ惚れてまうやろ。一応自分も文学専攻なゼミだったけど、先輩が卒論でドストエフスキーやっててうおぅ!?ってなってたもん。劇中に出てこない「罪と罰」だったけど、やっぱりカッコ良かったもん。
寝ろって言ったジョージはここでアマリアの本棚漁ります。色々ヤバい。色々あかん。本棚見られるのはプライベートの全部を見られるみたいなもんだよって人もいるのに。んでアマリアは貴方止めないの!?全然プライベートエリア入られても大丈夫なの?!へぇ……良い感じじゃん……。「赤と黒」、とだけ呟くジョージ、何かと思えば「自分の誕生日に買ったんだ。今度読むかい?」という粋な提案。アマリアはちょっと困りながら(本棚見てるとはいえ、ジョージのこのセリフちょっと唐突だよね)ええ、と答える。
ジョージがどれだけ話しかけようと、アマリアは文通相手に会えなかったことで頭がいっぱい。遂にジョージにまでその人の話をする始末。もう会えないと意気消沈してるアマリアに、絶対に会えるよ!!とジョージは励ます。これ景品表示法なら違反だよ、確実とか絶対とか言っちゃダメよ販売員。アマリアも「どうしてそんなこと言えるのよ!」とまたヒステリックになりかけ。その圧にやられたジョージは「その人に会ったんだ!」と大嘘をつく。
大切な人の為に嘘をつくなんて薮くんがやる役にピッタリな人だなぁ、とも思ったけど、その後やっちまった!って顔してるのが何とも。薮くんは平気な顔して嘘つ……おっと誰か来たようだ。その嘘の中には矛盾する点があったり、アマリアをがっかりさせちゃうこともあったけど、ひとまず納得させることに成功。
時間は残酷なので、ジョージはお店に行かなくてはならなくなる。アマリアに別れを告げ、ジョージはお部屋を出る。早く寝ろと何万回か言われたはずのアマリアは、「親愛なる友へ、昨夜はごめんなさい。まるで悪夢のよう、いつの日か一緒に笑い合いましょう……」と文通相手へ謝罪の手紙を書き始める。今更だけどこの手紙書く机素敵だな……。なんた思ってると、アイス、クリーム、とアマリアは歌い出す。彼が、ジョージが持ってきたアイスクリーム。
アマリア、遂に2人同時に好きになっちゃったのかな、とも思ったけど、多分ここでジョージが文通相手なんじゃないかと気づき始めたんじゃないかな。それとも、ジョージ(の嘘)から聴いたのを受けて文通相手のことはもちろん好きだけどジョージのことも気になる、みたいな段階なのか。どちらにせよジョージへの気持ちがハッキリしたのは明確。あとジョージも触れてたけど、自分でさえ机の上に置いてある本も挿した花もそのままなのきゅんと来てしまう。どんだけ好きなん……。歌の最後、作品史上最高音のHighA?だよね?ヤバすぎ。
SHE LOVES ME
聞いたらみんな好きになる表題曲。ピンクみが強い赤の幕でセットは覆われ、スポットが薮くんを照らすのみとかなりシンプルな演出。そしてジョージはというと、先程に引き続きトレンチコートと同じ色合いのハットというまあ本当にトレンディ……!!な衣装。
音階が下がっていくフェイクの後に「嫌いだった」という一言から始まる。この一言で、アマリアへの気持ちを歌うんだと分かるからすごい。しかも過去形で始まる。そう、ジョージもアマリアを「好き」と自覚し始めたのだ……!!これは本当にドキドキしちゃう展開。文通相手がアマリアと知って最初はショックだったけど、アマリアは決して自分を嫌ってる訳じゃないと分かると好きになる……ヤバい、これはワクワクする。
終盤には幕も開いてマラチェック香水店の面々と合流。てことはアマリアの家から店までこんなルンルンで歩いてたの!?ジョージ最高すぎるだろ……!!こんな風に想ってもらいながら好かれるアマリア、めっちゃ幸せじゃない?と思ったけど向こうはまだジョージが文通相手だって気づいてないじゃん……。
そんでもって歌が難しい。同じような音が続くけど、跳躍もあって、そのメロディがジョージの胸の高鳴りを表してるようで。ダンスしながらだから息もすごい使うだろうし、本当にそりゃ13年前喉潰すよ……となった。でも歌いきった薮くんは、本当にすごい。
A TRIP TO THE LIBRARY
帰ってきたジョージにお店は歓迎ムード。一段落……という訳にもいかず、新しく店長になったジョージはシーポスとイローナにコダリーを解雇すると宣言。シーポスは訳を聞きたそうだけどイローナはやっぱりね、という感じ。「マラチェック香水店の商品の半分は彼のバスルームに運び込まれてるそうよ」……そうなの!?え、浮気相手ってそんなにいるの!?イローナやオーナー夫人のみならず客にまで手出てたの!?コダリー、そういや作品通してずっとマダム(複数人)とアイコンタクト取ってウィンクして仕事中とは思えない、でもギリギリ接客にも見える感じのライン狙ってたもんな……。うわぁマジでアイツ……。
ジョージが店の裏で支度してる時、シーポスはイローナにコダリーの話をする。するとイローナはあんな男忘れた、と新しいパートナーの話をし始める。なんでもイローナはアマリアが文通相手と共通の話題が本だったと知って図書館に行ったら出会いがあるかも、と行ってみたらしい。かわいい。そして本当に出会ったらしい。そんなことある?試しに本を取ろうとしたらぎっくり腰になったイローナを助けてくれた眼科医。イローナにたくさんのことを教える感じで話してたら、突然『肉体の悪魔』と言い出したことに驚いて殴ってしまったイローナにも優しくする、その名はポール。でも『肉体の悪魔』は本のタイトルだった!!とひたすらイローナが惚気まくる歌。最高。
GRAND KNOWING YOU
ここで正式にコダリーがクビになります。でもへこたれないのがコダリー。店を出ていく間際までイローナを口説くし、シーポスとアルパにはビックマウスっぷり。アマリアがかつて働いていたハマーシュミットをリニューアルさせ、マラチェック香水店よりも売れてみんなを雇う!と息巻いてる。すごいすごーい、と棒読みのシーポスが死ぬほど笑える。自分、てっきりシーポスが3枚目っぽいのかなと思ったけどコダリーもなかなかですよね。まあまあかっこ悪いのにこのままカッコつけて捌けていきます。ばいばーい。
コダリーが居なくなってちょっとしてからジョージがまた現れます。突然、シーポスがジョージをベンチに座らせて「マラチェックさんに匿名の手紙を書いたのは俺なんだ……」と打ち明けてくる。お前かーい。てか誰が不倫してるか書いておきなよ……。散々振り回されたジョージはキツく「次からは勘弁してくれよ?」と念押し。シーポスは懲りたのか「次からは……手紙に自分の名前を書いて送るよ」……おおおおおおおおーーーい。そっちの名前じゃないよ書くのは!!ジョージも頭抱えてるよ。かぁーっ、だって。
TWELVE DAYS TO CHRISTMAS
BMCでハロウィンをお祝いした我々薮担、クリスマスも歌うよー!手拍子もやるよー!
クリスマスに向けての12日間、ひたすらお店のものを売り尽くすという歌。もうとにかく忙しそう。忙しそうなんだけど、毎回閉店後にジョージとアマリアが親しげに話し始める。ある時は借りた本の話をしたいからコーヒーブレイクに誘ったり。またある時はバス停まで一緒に歩こうと提案したり。デートめいたことを重ねていくけれど、クリスマスが近づくにつれてお客様対応に追われていく……。
調べてみたら「クリスマスまでの12日間」って曲がイギリスにあるらしい。ハンガリーじゃないんだ。7羽の鳥、6はガチョウ……の由来はどうやらここ。不思議な言い回しだなぁと思ったら、また知識が増えた。シーラヴなりの「クリスマスまでの12日間」、すごい好き。全ての接客業、サービス業に届いて欲しい。気持ち違って乗り切れると思う。主観。
ようやくクリスマス商戦が終わり、マラチェック香水店のメンバーはヘトヘト。薮くんなんか仰向けに寝て頭が舞台からぐだっ、って出てた。声出し解禁のライブが増えてきた昨今、薮くんの舞台では前から3列目ぐらいまで軽い悲鳴が聞こえてきます。
- 5月22日マチネ
ジョージ、レシートぶちまけました。反対側からシーポスが毎回丸めてくれるんだけど、ジョージも丸めるからいつか合流が上手くいかなかったらもう片方落ちてきちゃうよなぁ、と思ったら本当にぶちまけてた。最終的に少しずつ折り畳んで畳み終わってから「これでよしっ。」って言ってた。マラチェックさんが広げた時、ぱらーん!ってならなかったしぐちゃぐちゃだし、良くはなかった。面白さが群を抜いてた。
- 5月30日東京楽
ジョージ、レシート踏みました。踏んだ弾みでピーン!と一瞬なって破ける!?と思ったけど何とかなってた。その後シーポスがよろめき、ふらつきながら「去年より……18インチ……長い……」と言ってた。疲れる演技進化しすぎ。千穐楽マジックかな。
でも終わったら終わりなのでそれぞれの過ごす方へと解散する準備をします。
FINALE ACT2
閉店後、マラチェックが病院から出向いてシャンパンを差し入れしてくれる!それをみんなで乾杯して飲んでいると、ジョージがシーポスを呼び出す。なんとこの後、アマリアが文通相手に会うからジョージも来てくれと言われてるらしい!なんてめちゃくちゃややこしいんだ……!そう、こんなに仲良くなれたのに、ジョージはまだアマリアに自分が文通相手であることを言えていない。気もそぞろなら断れば良いのだしそもそも無理なんだから断るしか選択肢がないのに本当にジョージという人間はもう……。
一方、店の向こうの通りにはポールが見える。イローナはコップをそそくさと置いてお店を出ていく。シーポスは家族と友達のその子供たちとそのまた子供たち(※アドリブで連日どんどん増えてく)の為に帰らなくちゃ、と急いで退勤。マラチェックがジョージをウェバース(お店の名前)に誘うと、自分はこの後用事があるので……とごにょごにょして断る。断られたマラチェックは代わりにアルパとウェバースに行く。
これでジョージとアマリアが2人っきりに。アマリアは早く私の家に行きましょう!とルンルンになってる。一方のジョージはというと本当に相変わらず意気地無しで僕が文通相手に会うのはやっぱりちょっと……と言い出す。折角のクリスマスなんだから……とやんややんや話してると徐にジョージがあのオルゴール付きのシガーケースの箱を開ける。お馴染みの、あのお風呂が沸いた系のメロディが流れきると、アマリアは自分が店に来てすぐの頃を思い出す。「あの時、あなたは怒ってた」と懐かしそうに言うとジョージは慌てて怒ってなんか無かった!と説明する。それに乗っかってしまったアマリアは「怒ってたわ!貴方はいつも!私に怒ってるんだとばかり、思ってた……貴方っていつもそう!肝心な時に、大事なことを言ってくれない……」とどんどん不機嫌になる。
拗ねてしまったアマリアに、ジョージは勇気を出して「親愛なる友へ、昨夜はごめんなさい。まるで悪夢のよう、いつの日か一緒に笑い合いましょう……」と、暗記したであろうアマリアからの手紙の文章を語り出す。「親愛なる友」がジョージの趣味とそっくりなこと、まさに手紙を読んだ人しか知りえない文章を知ってることから、ようやくアマリアは文通相手がジョージだと気づく。お互いの存在が愛する人だと気がついた2人はその場でハグ、そしてキス。微笑み合う2人が見えたところで、幕がドラマチックに降りていく。
THANK YOU BOWS
本編とカテコの間の挨拶に曲あるの良いな、って思ったけどほぼさんきゅー、まだーむ、です。ホッコリして最高。
- 5月4日マチネ
バイオリン弾いてるジョージな薮くん。
- 5月12日
イローナとキーボード弾く振りしてるジョージな薮くん。
- 5月22日マチネ
バイオリン弾いてピアノ弾いてフルート吹いてオーボエもやってパーカッション叩くジョージな薮くん。
- 5月30日東京楽
バイオリン弾いてピアノ弾いてフルート吹いてオーボエもやってパーカッション叩いてウィンドウチャイム鳴らすジョージな薮くん。ウィンドウチャイムがノリノリでしゃらららららららら~ん♪って綺麗に鳴ったの聴いてイローナとめっちゃおおーっ。ってなってた。
カテコ
- 5月4日マチネ
3回でスタオベ有り。薮くんに会えるだけで充分我々は該当するのに、「素敵なGWをお過ごし下さい」と謙虚に願ってくれる座長。
- 5月12日
3回でスタオベ有り。膝のレポを気にしてるのかお辞儀のまま前屈……からのワカメみたいなお手振り(?)。
- 5月22日マチネ
3回でスタオベ有り。「お気をつけてお帰り下さい!」って自分で言いながら笑ってた。
- 5月30日東京楽
5回でスタオベも3回。スタオべ2回目で座長から挨拶。「実力だけでなく、人柄も良いこのカンパニーの方々に出会えたのは本当に奇跡だと思っています」と、気持ち良いぐらい真っ直ぐに伝えてくれた薮くん。そして、何より嬉しかったのが薮くんの御礼の言い方。「本当に誠に、ありがとうございました!」って言ってた。「本当に」と「誠に」を、重ねて使ってた。東京公演、思い出のクリエ、薮くんにとって数え切れないほど沢山の思い出と感謝が詰まってるんだろう。演技だけじゃなく、挨拶も表現力に富んだ人。
3回目はみんなで手繋いでわぁーっってやってた。手を繋ぐまではシャンシャンっぽかった。両側とも3人ずつが手繋いでるのに気づかないでずっと客席見てたのが印象的。満員のクリエに感動してたのかなーと勝手に考えた。あと1番最後に捌ける薮くんがいなくなった……と思ったらまた出てきてくれた。めっちゃでっかく手を振って、またお辞儀して。この翌日に発売されるHey! Say! JUMPのシングル「DEAR MY LOVER」のハートの振り付けやってくれた。劇場内に黄色すぎる声援が鳴り響いて幕は閉じました。
所感
薮くんに似合う作品だと強く思う。ジョセフ、BMCに立て続いての上演だったけど、3作品とも全然毛色が違うのに、どれも薮くんに似合ってる。ハルも含め、「ありのままの自分でいる事の難しさと大切さ」という根幹がある作品に薮くんは強いのかな、と感じた。
ジョージもアマリアも面と向かって話す際、最初は特に、打ち解けても尚喧嘩腰になってしまう。ジョージに至っては手紙で自分についてちょっと盛ってるし、お互いが素直になれない感じがいじらしくも愛おしい。嫌いじゃないけど……という感じがもう、ね(?)。
手紙の内容を逐一覚えてるかのような2人、「相手を想う気持ち」という面では文通の時だけストレートで。居るよね、話し言葉だとトゲトゲしいけど文章書かせるとそんなこと考えてたんだ、って感じの人。そういう気持ちの表し方があっても良いよね、って。
そりゃコダリーレベルまでいってしまうと倫理観の問題にはなるけど、「何度でも恋をして良い」し、その形は人それぞれだし、恋をしなくたって良い、みたいなのも伝わる。そして、焦がれるような気持ちにしてくれる人を想えることの尊さは誰にも奪えないことも。だからジョージ、シーポスに手紙渡してもらうようお願いなんかしちゃダメですよ。あなたは本当に魅力的なんだから。
めぐり逢えたことでこんなに 世界が美しく見えるなんて~Hey! Say! JUMP 15th Anniversary DOME TOUR 2022-2023 東京ドーム最終日 1/1 公演レポ
Hey! Say! JUMPの結成、そしてデビュー15周年を祝しておよそ2年振りにドームツアーが開催された。今回はめでたく2023年1月1日の公演に参戦出来たので、その日を振り返ってここに記したいと思う。
↑遂にJUMPグッズに登場したやぶんぶんのぬい。可愛すぎて無くしたくなくて持ち運べないという勿体ない事例を生み出している
尚、今回も例の如く内容のほとんどが自担である薮くんロックオン!な感じなのでご了承頂きたい。アリツアの記事辺りから演出とかセトリとかの良さにも触れたいけど、何にしても語彙が無い。悲しい。
セットリスト
- ファンファーレ!
- SUPER DELICATE
- Beat Line
- Your Seed
- ウィークエンダー
- Born in the EARTH
メンバー紹介VTR
- MASTERPIECE
- クランメリア
- 群青ランナウェイ
- Fate or Destiny
- Give Me Love
- Magic Power
- JUMPing CAR
- Come On A My House
MC
- ジャニーズJr. コーナー
- ただ前へ (Hey! Say! 7)
- ス・リ・ル (Hey! Say! BEST)
- Star Time
- From.
- Puppy Boo
- 恋をするんだ
- 切なさ、ひきかえに
- Ride With Me
- 狼青年
- BANGER NIGHT
- UTAGE Tonight
- 我 I Need You
- TO THE TOP
- サンダーソニア
- White Love
AC
- ネガティブファイター
- 春玄鳥
メドレー
- over
- 真夜中のシャドーボーイ
- Sing-along
- キミアトラクション
- Chau#
- 真剣SUNSHINE
- AinoArika
- 瞳のスクリーン
- 「ありがとう」 ~世界のどこにいても~
- Dreams come true
- Ultra Music Power
ファンファーレ!
ネタバレもしていなければ久しぶりなのに、感覚でもう「JUMPは上からリフトで降りてくるぞ!!」となっていて。DEAR.ドームやジャニフェス、あの神々しい登場の仕方に何度心奪われてきたことか。今思えば今回のツアーのポイントでもある「過去の公演のパロディ」はもうここから始まっていた。やぶたかのじゃんけんもちゃんと継続!結果はあいこ。リフトで隣同士だからってじゃんけんするの面白かったな。
実は1曲目がこのファンファーレ!でお、え、あ、そう来るんだ……ってちょっと意外性はあった。ファンファーレ!とホワラの大事にしたさはめちゃくちゃ分かるけど、ここかー、となってた。
SUPER DELICATE
からのこの曲だからね。上から降りてきてファンファーレ!なJUMPもこっちも全部本物だぜ!って感じが好き。だって、「僕には君にしか見せられない顔がある」だなんて歌詞あるんだよ?15周年ライブの2曲目でこれだよ?ファンに見せてくれる顔がある限りライブやって欲しすぎる。
Beat Line
ねーーーーーーーーーーーーーーー。なんかさ、「ファンファーレ!」が嫌いとか本当にそんなんじゃなくて、むしろめちゃくちゃ好きだし聴かない夏は無いって感じなんですけどね、もうなんかあんなに聴いてたこの曲のイントロ聴いた瞬間に涙出そうになって(一息)。そしたら向こう側にマンションが見えるよ……。今、西暦何年だろ……。そうだよ、これが自分の知ってるジャニーズだ、って。
あ、いや、最近デビューされたとか今Jr.の方々がそうじゃないとかそういうんじゃない。これはガチ。きっと10年ぐらいしたらその人達を追いかけている方にとって、「今」が「自分の知ってるジャニーズ」になると思う。そう思える瞬間がある。自分にはあった。今回のBeat Lineだ。
極めつけに向かってくるムービングステージ。その上には見たことある鉄の棒で組まれたあれ。
↑完全に世界観がこれ。もう多分、今思うと、「これやるよ!」ってメッセージだったのかもしれない。伏線というか。いや、だとしたらヤバすぎるよ。YouTubeの新しい使い方すぎる。からのゆあしど。泣いちゃうよこんなん。
外周に散って1人1基それぞれのリフトに乗って歌います。サビでタイミング良くリフトが到着するの、計算されている感じがしてこだわりを感じた。
ちーねんだー!!やるのかなと思ったらまさかの伊野尾さんがRAPやってた。しかもモニターにちゃんと歌詞あるし。伊野尾さんの謎のRAPに、その後ソロパートがある山田さんはツボって歌えない(笑)。メンバーも会場も大爆笑。でもね、そんなやり取りをよそにね、ずーっとリフトから自分のファンやペンラをメンカラにしている人に手振ってる人がいたんですよ。薮宏太って言うんですけど。
Born in the EARTH
薮担、泣くとこだよ!!のぼんいじ。10周年の時もリトラで薮くんがリクエストして番組内のメドレーで取り上げてもらえたんだよね……。ムービングステージで華麗にターンを決めながら戻っていく薮くんが本当に艶やかで。薮くんの理想とするアイドルと、自分の想像のアイドルが一致したんじゃないかってぐらい、分かりやすく、「アイドル」だった。
メンバー紹介VTR
アリツアとほぼ同じもの……だけど!!髙木さんと山田さんの間に八乙女さんのVTRが追加!!札束の人だ……となった。本当に、戻ってきてくれてありがとう……。
MASTERPIECE
ここからは最新アルバム「FILMUSIC!」っぽさや8人でやることに意味があるような曲がずらっ、と並ぶ。この曲って、一列で並ぶダンスが映えるから、8人だとより全員の精悍さや誠実さが伺えて、あの、本当に戻ってきてくれて良かった……。映画のような構成と壮大さを描いた曲だけど、それを抜きにしてもやっぱりこの曲はドームでやるべきだったと思う。「青の住処」って歌詞は言い換えた形でデビュー曲では「地球(こころ)」って書いてあるし、15年を経たみんなの気持ちだと勝手に受け止めてドームで聴いていた。
クランメリア
この曲も映画っぽいよね。大人なラブストーリーというか。そう見えるからここに入ったんだけど、この後の流れが「群青ランナウェイ」なの踏まえるとひょっとしてFabのドーム公演が出来なかったことをJUMPさんの中で昇華するコーナーなのかなとも……。Fabの配信公演が決まった時、会員動画ではっきりと「本当はドーム公演を開催する予定でした」なんて言っていたのが伊野尾さんだったのも踏まえたら、なんかそう思える感じで。あんま憶測でこういうこと言っちゃ行けないのかもだけど……。
破壊力に負けずに言葉を紡ぐと、やばかった。圧倒的敗北。みんな凄いけど、薮くんがやばかった。でも、特別なことはそこまでしてないように感じた。歌うことに集中してるような。それってまじでヤバくない?色気って出そうと思っても出ないものなのに、ただいるだけで出てる。本物すぎる。
Fate or Destiny
アリツアでやってくれたのをドームでやる。これ程嬉しいことは無い。両方行った人は懐古出来るし、行けなかった人も救われる。ただ、個人的に、特にこの曲が嬉しかった。このシンプルな、でも凝ってる演出をまたやってくれて。ドームというだけあってアリツアよりもセットが組まれたお陰で、後ろのスクリーンが更に映える。あの、朽ちたように見える御屋敷の豪華さと切なさがより強調されて見えるのだ。
「歪んだ世界で」がやぶひか2人のパートになった。歪んだ世界も、その中でひっそりと紡がれる愛も、奏でられる歌も、何もかも綺麗に見える。その為に2人になったような。2人によって肯定される愛と世界と美しさが存在するらしい。尊い。
Give Me Love
ぎみらあああああああああああ(爆泣きの絵文字)。そうだよね、15周年を語る上で大切な曲だよね……。勝負してるというか、こういうHey! Say! JUMPも知って欲しい!って意欲に溢れた作品だと思っている。きっと大好きな人も多いはず……!!と信じてセトリに入れてくれた感じが嬉しかった。イントロが流れた瞬間のあの盛大な歓声を根拠に、またドームで聴けたらと切に思う。
JUMPing CAR
マジパ挟んでのこれなんだけど、本当に変わりすぎである。え?って流石になる。でもこれが自分達の魅力の1つだよ!って胸張って言ってるみたいでかっこよかった。あと、嬉しかったのがこれ。↓
これ。これをやってくれたの。JUMPing CARnivalの!この車のやつ!!あーんもう嬉しいよ。薮くんちゃんとジャンプしてた。かわいい。
カモナ
ビトラからJr.さんがたくさんバックにいて(ありがとう)、特にカモナは小学生の昼休み状態。修学旅行でJr.の番組欠席してたぐらい小さかった林蓮音くんのいるSpeciaLが教育実習生に見えた……。伊野尾さんがいつも「知念の家、言っても良いですか~!?」と聞くところをまさかの「ユーリ」呼び。これはもしかして……!?と思ったら!!Jr.の廣末裕理くんでした!!会場も割と歓喜してた印象。あの感じだと多分、会場中が「裕理が尊先に伊野尾くんって言うまで見守るよ……」って感じだった。
裕理くんは本当に可愛がられてて、MC行く前も山田さんに捕まってた笑。なんだけど、小さくてすばしっこいのね、山田さんのがっちりホールドからしっかり抜け出して捌けていってた……おもしろ可愛すぎる。そして皆が裕理くんばっか見てるからか、フレジュちゃんたちに負けじと衣装のシャツを襟の所からガバッて被って遊んで注目集めようとしている薮宏太さん(当時32歳)も可愛かったです。
MC
前半ブロックは元日というだけあって当時ほやほやだったカウコンの話に。恒例の焼肉弁当なるものがあるらしく、Hey! Say! JUMPの楽屋にあったのはカルビ弁当と赤身弁当。名探偵ダナンこと有岡さんは他のグループを調べたところ、なんと後輩グループはカルビ弁当しかないとのこと!しかもその境目はHey! Say! JUMPより下だった……!!そんなことある?笑
ちなみにメンバーで誰がカルビで誰が赤身かも言ってたけど、薮くんが赤身すらキツかったって話した瞬間に5万5千人が悲鳴あげてた。ショタ時代から見てなくても衝撃だよね、あのHey! Say! JUMPのメンバーが赤身すらキツい……?
いきなり伊野尾さんが「薮そーいえば舞台やるんでしょ!?」って言ってきてうそぉ!?となった……。聴いて良いんですかその話……?とソワソワする間もなく、薮くんからミュージカル"She Loves Me"の話が。そう、2023年最初の朝、薮くんと東宝がぶち込んできた特大ニュースは13年振りの再演というもの。その話をすぐに聴いてしまった……!振ってくれた伊野尾くん、本当にありがとう……。
伊野尾くんから受けた薮くんは13年振りにやるということ、前はえびのみんなとやっていたこと、懐かしみながらも前を向いていた。そんな薮くんにスタッフさんから素敵な演出のプレゼントが。なんと、セットの照明が全部黄緑に!これにはすかさずファンもペンラを黄緑にしてた。5万5千人と、スタッフさんが作る、薮くんの為の世界。これには思わず薮くんも……照れ隠しで「あんな遠くにも黄緑の……あ、非常口だった」とふざけたこと言ってた。このくだりだけで15分ぐらいやってた。メンバーもスタッフさんもJUMP担もみんな薮くん好きなんだな、って勝手に思ったり。
ただ前へ
相変わらず4人でやってくれる。そんなふうに思わせてくれる、砂絵に影の演出。BEST担なのでこれ以上言えることは無いし、でなくともこれしか無い。
ス・リ・ル
やったんだよねぇ。お巫山戯もコントも一切無しって久しぶりじゃない……?下手したらDEAR.のドーム振りとかになる?これ書いてる途中にTwitterが閲覧制限かかってしまったのでちょっと御指南頂きたい……。
最初はセンステから出てきて、その後高速トロッコに乗って、サビはバクステ。この高速トロッコの速度も完全にDEAR.のドームのミスフロなんだよね……。個人的にドームのミスフロで黄金の紙吹雪の中を駆け抜けていく薮くんがめちゃくちゃ大好きだったので、また見られてもうどうしたらこの感動を伝えられるんですか?髙木担さんも同じこと思うのかな。ズッコケ担も「あれ自担で見たかったんだよ」とか思って欲しい。そしてエモさとエグさとカッコ良さで一緒に溶けてほしい。
過去に発表された時は自分自身、餓鬼も良いところだったので充分当時から大人に見えてたBEST。だけど、年月と経験を得たホンモノの大人とはこういうことか……と食らってしまった。薮くんのてるてるてるてる……は愛おしさと色気が当時の5億倍になってた。なんでちょっと可愛く見えるんだろ。ちゃんと大人っぽさもあるので語弊無く書いておく。でも……あのチャーミングさは……どこから……?
Star Time
「最初、PARADEと同じ演出」とだけメモされてたこの曲。そうだよね、そんな嬉しいことあった後に同じように歌ってくれたらもうこの上ない幸せだよね……。よく毎度5万5千人エモさに倒れなかったな……。薮くんが首をこてん、とさせながら歌ってたのも印象的。
From.
みんな大好きふろむー!のくだりで薮くんが喋ってるの初めて見た。でもすげー棒読みで「ふろむ大好き~」って言っててめちゃくちゃ謎だった。
その後、FC会員向けアプリ「いつでもJUMP」で8人全員から春に聴きたいJUMPの曲が理由付きで送られて来るのだけど、確かに薮くんはFrom.を挙げていた。でも、あの時確かに、彼は棒読みだった。
Puppy Boo
イントロ流れた瞬間に黄色い歓声がめちゃくちゃ湧いてた。そりゃあそう。薮くんはそれ聞いてふはははははは!!って笑ってました。閻魔大王みたいだった。
こちらも演出はJUMPing CARnivalで披露された時と同じもの。ステッキがあるぞー!そして、当時はペトラ組が衣装替えにより途中に居なくなっちゃってたんだよね。今回は全員で最後まで披露される形に。だから当時は後半の伊野尾さんのパートを薮くんが歌ってたんですよ。伊野尾担さん達は優しいから当時「薮くんの聴けて嬉しい」なんて言ってくれてて。そういう人が報われて、伊野尾さんのが聴けて嬉しかった。
切なさ、ひきかえに
前回の披露は10周年のドーム。薮くんが作詞した曲がこうやって周年を祝う際に披露されるの、薮担としては本当に嬉しくて……。"You are my light"を記念をお祝いする場で言って貰えるなんて、この上ない幸せ。光がないと人間は生きていけない。その前提でこの曲を聴くと、一層愛おしさが増す。
ダンス付きで必ず披露してくれる当曲。これは欲深いと自覚はあるのだけど、次の周年もこの曲を聴きたいような、「いつの日かあなたを照らせたら」だなんて言わないで、ちゃんと我々は干からびる程照らされてるのだから、そろそろ……なんでもない。
狼青年
「Ride With Me」からはダンスブロック。アリツアよりも後半にこのターン来たな……いやーすごい。体力おばけだ……。
アリツアと全く違う顔色で踊っていた薮くんがとにかく印象に残っている。なんだろう、アリツアの薮くんが「狼青年」なら、今回のは「狼と人間の狭間の青年」って感じだった。FILMUSIC!が演じている感じで、15周年のドームツアーで何かさらけ出して剥き出しになったような……。とにかく、ムービングステージで激しいダンスを踊りながら通り過ぎて行く、薮くんのあの表情が忘れられない。
UTAGE Tonight
この後の我I、TTTもだけど、少しずつ声が出せるようになったことを受けてのブロックというか、選曲のような。自分が行った元日公演はまだ話し声程度という感じだったけど、5万5千人もいればそこそこの歓声に。有岡さんの煽りがおっきくてカッコよくて頼もしくて。
以降の地方公演は山田さんが「騒げドーム!!卍」という感じだった(by 山田担の友達)(自分じゃないです)らしいのでより大きかったんだろうな。元日は元日で、「限られた中でどう楽しむのか」を一緒に模索しているようで楽しかった。
サンダーソニア
彩やかと言えば、曲後半でぶち上げられる花火もそうだ。何万発打ってたんだろう。東京ドームの中でこんなに花火って見られるんだ、と初めて思った気がする。
思えばアリーナツアーでは、映像の中でたくさんの花火が打ち上げられていた。でも、東京ドームで打ち上げられていたのは、本物の花火。Hey! Say! JUMPがデビュー当時から掲げていた「でっかい花火、打ち上げようぜ!」という夢に、相応しすぎる花火。「タンタンタタタン」「音の数を信じて 咲き続けていよう 咲かせ続けていこう」はずっと今回の音の鳴るペンライトを指してるんだと思っていたけど、もしかしたらこの花火も意味としてあったのかもしれない。誰のであっても夢が叶う瞬間というのは本当に素晴らしい。からのホワラだもんね。愛されすぎですウチら。
真剣SUNSHINE
アリツアでやってた15周年メドレーをドームでも。ドーム規模でも「マジなんだよ、マジで!!」をやる薮くんの勇気に拍手を送ってた。マジで。
AinoArika
この曲、ずっと東京ドームのライブで聴きたかったんだよ……。Live With Meの東京ドーム公演でアンコールで歌ってる映像を何万回見たことか。あの時みたいに、ムービングステージでメンバーがずっと各々のファンの方を見ながら歌ってる光景。東京ドームでライブなんてもう2度と見れないと絶望していた自分に大丈夫だよ、と胸を張って教えられる世界線だった。
アリツアでは声が出せない分、いつも大サビ前の所を皆で歌うのを薮くんが歌ってくれてたドリカム。心で歌ってくれ!って言われて従って美声を聴くのも良かったけど、あの愛くるしい表情と耳を見ながら久々に歌えたのもライブの醍醐味。薮くんの美声は最後にフェイクで幾らでも聴けるもんなぁ。今回もドームで轟いてたけど。いやでも日生の0番で歌って踊る人が聴いてる前で歌うのちょっと恥ずかしいなぁ、どうしたもんかなぁ、どっちも好きだなぁ。
Ultra Music Power
めちゃくちゃエモく無いですか?デビュー曲で終わるアニバーサリーライブ。10周年の時はこの曲最初にやってたのに!!構成力エグい……と呆気にとられてたら、ライブがいつの間にか終わって銀テ飛んでました。これだからJUMP担は辞められない。
所感
2023年6月4日、薮くんがスペインで「やらない」と宣言してたソロインスタライブなるものを開催してた。「結構すぐにやってしまって……」と本人も苦笑していたのが記憶に新しい。インライにて薮くんは今後の目標は?という神がかった質問に対して「ずっとHey! Say! JUMPでいること」を掲げてくれた。
サッカー番組のMC、ミュージカル主演、バラエティに出れば茶目っ気全開、色んな魅力がある分、それだけ未来の選択肢は広がっていく。度重なる公演にヒーヒー言いながらも、やれ日比谷、やれクリエ、やれ梅芸、やれ御園座、どこにも「薮くんの演技を観に来た」という人が居るのを薮くんは知ってくれている。南極だろうと深海だろうと宇宙だろうと、どこに薮くんが居たって構わない、そこにステージに立つ姿があるならば観たいと割と本気で思っている「薮担」は存在するのを知っている、そんな薮くんが掲げた目標が、これなのだ。「ずっとHey! Say! JUMPでいること」を目標とする薮くんが最年長としているのが、Hey! Say! JUMPというグループである。
グループ結成及びデビューから15年が経過した。デビュー前後に描いた夢の数々もきっと叶えてきたのだろう。もうすぐメンバーは全員30代に突入する。様々な道を選ぶ人達が周りにたくさんいる。でも、薮くんは、「ずっとHey! Say! JUMPでいること」を目標としてくれている。不特定多数の人が見るインライで、はっきりと言ってくれたのだ。簡単そうに見えてややこしく、困難そうに見えてたやすい目標だと思う。否定したくない。応援したい。応援する。
薮くんがそれだけ賭けてるHey! Say! JUMPに、15年も居続けてくれた。Hey! Say! JUMPという居場所が、15年も存在し続けている。それだけで嬉しいのに、15年の軌跡と展望を今回のドームツアーで見せてくれた。お祝いだけじゃ足りない。感謝だけじゃ乏しい。伝えきれないことを伝えられる機会がまた欲しい。いや、きっとある。これから先も、またあの空間で会える。こんな時代に、未来に希望をくれるのがHey! Say! JUMPだと思い知らされたライブだった。
この星を見ているのは 君と僕と あと何人いるかな ~Hey! Say! JUMPアリーナツアー FILMUSIC! 東京有明公演参戦レポ
Hey! Say! JUMPアリーナツアー"FILMUSIC!"が開催された。2022年9月17日、19日の東京は有明アリーナ公演に行くことが出来たので、諸々を書き残していきたい。尚、中心は相も変わらず薮くんのトピックである。
今回のペンライト。メンカラ+白の計9色に光る。写真はオレンジと黄緑。映写機を模したものだが中にビーズが入っていて振ると音が鳴る為「ガラガラ」などと称されていた
アルバムは映画がコンセプト、キャッチフレーズも「聴く映画」というセンスしか感じないもので大変満足度が高かった(いつもだわ)のだけど、今回のアリーナツアーはHey! Say! JUMPと映画の中の世界観に飛び込んた、そんな感じがあった。
有明アリーナの外観を撮った昼間の写真がこれしかない。新しい。綺麗。
セットリスト
OP映像
- ネガティブファイター
- 春玄鳥
- White Love
- ウィークエンダー
- Dreams come true
メンバー紹介VTR
- MASTERPIECE
- OH MY BUDDY
- 群青ランナウェイ
- 僕はVampire
- Fate or Destiny
- Change the world Y2K
- 業務☆スーパーマン
- Come On A My House ~ Get Out Of My House ~Come On A My House(リプライズ)
MC
- ビターチョコレート
- チョコラタ
- 君がみた一等星
- 恋をするんだ
VTR
- Ride With Me
- 狼青年
- BANGER NIGHT
- OVER
- 真夜中のシャドーボーイ
- Sing-along
- キミアトラクション
- Chau#
- 真剣SUNSHINE
- 瞳のスクリーン
- ありがとう ~世界のどこにいても~
- ファンファーレ!
- 我 I Need You
- TO THE TOP
- サンダーソニア
AC
①ナイモノネダリ
②JUMPing CAR
③明日へのYELL
OP映像
Fab!以降OP映像とメンバー紹介の動画が別れているけど、今回もそのパターン。低い弦楽器の音に合わせて会場全体でペンライトを鳴らしていると、軽快な音がどんどん増えていって、ロゴマークのビックリマークがジャニーズのライブ史上初の試み・フルスクリーンに所狭しと張り巡らされる。ペンライトを鳴らすって文字にすると凄いね。
ネガティブファイター
Hey! Say! JUMP - ネガティブファイター (Fab! -Live speaks.-) [Official Live Video] - YouTube
↑かわいい
OP映像のビートが徐々に早くっていって、あのPOPなメロディーに変わってくRemixが凄く好きだった。初めて聞いた時から何となくこのままネガティブファイター行くな、とはなるんだけど、2回目聴いたらもろ……ってなるし、そこに残念感は無いし。この時はまだ声出しがNGだったので、呪文を一緒に唱えられない分、みんな可愛く楽しく踊ってました。
- 9月17日公演
なんか、薮くんが途中で止まって、何事も無かったかのように踊り始めた。SQUIPされてたのかも。
春玄鳥
Hey! Say! JUMP - 春玄鳥[Dance Practice♪♡☆⁉]Sample - YouTube
↑MV載せるか迷ったけど、雰囲気はこっちの方が合ってる
これ、一緒に踊る感じの曲じゃないなと勝手に思ってたんだけど、会場中みんな踊っててJUMP担すげぇ……となってた。それに気付いてみんなの方を見て踊るJUMPの暖かさは春の陽気の如く。薮くんなんか手を振る振り付けで240°ぐらい振ってた。足もなんかあげてた……。
メンバー紹介VTR
薮くんの役どころは映画館に来たお客さん。周りをチラチラ見て、ポップコーンのクレーンゲームをやって、こちらにポップコーンのカップをスライドさせる……通じる(?)? あの、文字で伝えきれない程カッコよくて、でもラフな薮くんです。
ちなみに、薮くんがスライドさせたポップコーンのカップはグラスになって髙木さんの手元へスライドされます。めっちゃかっこいいやぶたか。通じる(??)?
MASTERPIECE
Hey! Say! JUMP - MASTERPIECE [Official Music Video] - YouTube
↑薮くんのことをもっと好きになれる曲
VTRの途中からあの映画の始まりのようなイントロが流れて、鳥肌が立つ。楽しい時間はここからもう1回始まるんだ、そう思わせてくれるようなタイミングでのこの曲。振り付けも凄く綺麗で、お茶目で、勇敢で、緩急があって、好きだった。
ラスサビからは薮くんがセンター。それがまた胸にくる。上手のメンバーが左手、下手のメンバーが右手を横から差し出す振り付けが凄く好きなんだけど、これ、センターの人は両方両手でやるんだよね。薮くんのこの振り付けを見られたのは、人生においての富だと思う。
言わずもがな、フェイクも伸びやかで綺麗だった。どこへでも行けそうなぐらい伸びていて、どんな映画の見どころにも匹敵するぐらい綺麗で。
OH MY BUDDY
セトリ入りした事実だけで感動すら覚えた曲。しかも演出がなかなかに凝ってまして……。クルクル回るタイプの事務椅子にメンバーが座ってる。その背もたれにHey! Say! JUMPのロゴとして迎え入れられた「!」なマークがくっ付いてて、弾性を持って不規則に揺れていた。
薮くんがその椅子に座ればその会場は瞬く間に薮くんの国。……でもあるけど、ダンス自体はちょこっとコミカル。低音にポーンと明るい声、RAP調な部分もある歌詞、加えてこのダンスと演出だからなんか怖いんですよね。照明もおどろおどろしい感じだし。
エレガントでコミカルでホラー。それがこの曲の魅力。そして新しい薮くんの得意分野とも言えそうだった。
そういえば、FILMUSIC!のアルバム解禁前に出現してた映画館、ホラー映画のポスターはキミアトラクションの薮くんがメイン。イベントで公開された特別ドラマでも、薮くんのパートの時は「OH MY BUDDY」が流れてたり、ホラーな演出が多かった。……もしかして、ソロPVがあったら薮くん、この曲だったんじゃ……?
Fate or Destiny
Hey! Say! JUMP - Fate or Destiny [Official Music Video] - YouTube
↑海の青さと広さがこんなに切ないなんてJUMPと会わなかったら知らなかった
ジャニーズ史上初、セットを組まずにフルスクリーンでステージが展開される今回のツアー。その演出が最大限に活かされてたのがこの曲だったように思う。フルスクリーン、本当に薮担にしか伝わらないけど、BE MORE CHILL並にフルスクリーンだった(?)。アメリカのブロードウェイやその近くを思わせるかのような風景が映し出されていたはずのスクリーンが、一変。栄華を極めた豪邸のようにも見えるけど、どこか朽ちた印象もある御屋敷を映し出す。
大階段の延長に下からせり上がってくる階段のセットがある。踊り場までがスクリーンでそこから下が実写。そこにぎゅぎゅ、っと、でも儚げに佇むJUMPの皆様。水色の照明が歌詞に込められた「枯らすほどの声」を飲み込むように照らしてて。本当に、ただただ、全てが綺麗だった。目を引くように聴こえてくる、「歪んだ世界で」のソロパート。薮くんが歌うことで、赦される世界がある気がする、そんなふうに思える歌い方だった。
Change the world Y2K
いや豹変し過ぎ。なんでFate~とこれが続くんだ。多分会場でえ?って言っちゃった気がする。でもその「え?」がHey! Say! JUMPらしさで、好きなんだ。
この曲で昇降するリフト、これでもかってぐらい高くまで上げててドーム公演?となった。有明アリーナ、4階席まであるほどの高さなのだけど、普通に2階の上の方の席でも目が合いそうなぐらいまでの高さ。その高さで手すりを一切持たず飛び跳ねる薮宏太、どの絶叫系アトラクションより恐ろしかった。
業務☆スーパーマン
Hey! Say! JUMP - 業務☆スーパーマン [Official Music Video] - YouTube
↑ヤブ役の林田芯くんが素敵な人生を送れますように
この、何かが畳み掛けてくるような選曲とその流れが好きだった。外周が本来ある場所であろう所にあるリフトごと移動してちょっと停止した後にバクステへ。あの動画のダンスやるみんな可愛かった。エプロンしてるのも可愛かった。多分光くんのメンカラで黄色なんだろうけど、紺色の衣装とのコントラストのせいか黄色の印象が強すぎてすごい園児みを感じてしまった。アラサー集団に抱く感情じゃない。危ない。
「デカすぎる敵に囲まれても」の振り、やぶたかでずっと怯えながら後ずさりするのも可愛かった。アラサーに抱く感情じゃない。流石に陳謝。
カモナ~ Get Out Of My House ~カモナ
Hey! Say! JUMP - Come On A My House [Official Music Video] - YouTube
↑カモナが無料で見られる世界線
畳み掛けた先に我らがカモナが現れました。もうここまで来ると素晴らしいしか出てこない。本気で。そんなこと考えてるうちにエプロン外してバクステからメンステに移動してます。
最初、カモナの途中まではうんうん、お決まりの……ライブの……という感じだったのに、伊野尾さんが「知念さん、お家に行っても良いですか~!?」と煽った瞬間、世界が一瞬で変わり果てる。知念さんが放った一言は、「Get out of my house」、出ていけを意味するものだったのだ。
Hey! Say! JUMPでも可愛いを象徴、内外からの愛を一身に受けて育ったはずの「知念ちゃん」から放たれた一言に、お兄ちゃん達ことメンバーはそれぞれに衝撃を受ける。そのまま知念さんはソロでゴリゴリのダンスを踊る……。
- 9月17日公演
薮くん、ひたすらちねーん!ちねーーん!!!と呼ぶ。侑李とは呼んでなかった。
- 9月19日夜公演
伊野尾くんが毎回「おいどうしたんだよ知念!」って言ってるんだけど、その後、薮くんに向かって「お前も突っ立ってねぇーで何とか言えよ!」ってこの時開発した(?)キレ芸してた。ちなみに薮くんはひたすらにちねーん!ちねーーん!!!と叫んでた。突っ立ってないのだ。あの伊野尾くん、まじで怖かった(やぶいのありがとう)。
その後、ワンコーラス知念さんを囲んで踊った後、気が済んだのか優しい知念さんになりましたとさ。めでたしめでたし。
MC
- 9月17日公演
当時放送されていた「六本木クラス」の話。きっかけはインスタのアンケート機能で決定されたあの伝説の伊野尾くんの金メッシュ。出演者の平手友梨奈さんがやってるのとそっくりの髪型なんだよね。それを受けて裕翔くんがI can fly the sky……って歌ったらいのありちねだけがほっ!!って反応してた。山田さんはそれ見て爆笑。髙木さんは何が起きてるか分からない人の反応だった。薮くんは……多分平手さんのくだりからちょっと違う世界の人になってた。
- 9月19日夜公演
「Get out ~」の話。これを書いてる今もだけどアリツア当時も忙しいメンバーがちらほら。そのため、リハに参加出来るメンバーが少ない日もあったのだとか……。故にいるメンバーで色々決定した部分も多く、その1つが知念さんのアクセントダンスらしい。裕翔くんかな、「それ踏まえてもう1回見たい」って言い出したの。映画にドラマにとぶっ続けだったもんね、きっとリハもあんま参加出来なかったんだろうな。知念くん、すぐ叶えてくれました。
ところがその後、メンバーに複数名あの強烈なイントロが頭から離れず、思わず口ずさんでしまうという症状が続出。堪えきれなくなったJUMPさんはなんと自分たちが歌う形でもう1度「Get Out~」をやることに。悪ふざけの極みという感じで会場も笑いを堪えきれ……ってペンラみんなピンクにしてるぅ!?なんなら照明もさっきと全く同じ!?なんだこの、会場全体でふざけてる感じは……!?となった。本当に最高の現場。ただ、曲の煽りも再現されるので伊野尾くんのキレ芸がまた薮くんに飛んでた。オモロ怖すぎた。
着替えで山田さん、知念さん、髙木さんが先に捌けます。残ったメンバーで裕翔くんの映画「#マンホール」の宣伝が為される。「予告見たよ!」と言ってくれる薮くん……番組の為にサッカーめちゃくちゃ見なきゃなのに……?なんならこの当時、BE MORE CHILL終わってすぐなのに……?どこにそんな時間あるの……?
ビターチョコレート
Hey! Say! JUMP - ビターチョコレート [Official Music Video] - YouTube
↑業スーとかMASTERPIECEにも出てくるこの伊野尾くんの役で何かもっと壮大なストーリー創れそう
衣装が可愛い。可愛すぎる。何?この色使い。ミントカラーとパステルピンクが交ざるようで混ざらない感じ。あーん可愛い。極めつけは、もうこの曲を歌うために作りました!って感じのブラウンがあしらわれてるところ。めちゃくちゃ可愛い。
1人1人のシルエットは少しずつ違くて。薮くんのはギャザーゆったりめだけどたっぷりめ、丈もいつものロング。なのにラインがスッキリしているから、ボリューミーな印象は良い意味でない。アイドルな薮くんの魅力により気づくことの出来る、素敵な衣装だった。これの次に衣装そのままで「チョコラタ」歌ってくれたのも嬉しかったー!ショコラメドレー~!!
君がみた一等星
Hey! Say! JUMP - 君がみた一等星 [Official Music Video] - YouTube
↑日本アカデミー賞新人賞の至極の名演技……
星の演出が見たこと無い感じだったので印象的。ワイヤーで電飾を「結んでた」。しかもクリスマスツリーとかに使われる黒いのじゃなくて、白いワイヤーで結んでたから、星図表の星座みたいで凄く綺麗だった。それを時に指さしたり、見上げたりしながら、でもメンバー同士お互いに背を向け、ファンの方を向いて花道で歌ってくれるJUMPの皆さん。シンプルだと思う人もいるかもしれないけど、自分はこれだけで充分煌めいて見えた。
恋をするんだ
Hey! Say! JUMP - 恋をするんだ [Official Music Video with sound effects] - YouTube
↑めちゃくちゃ好きな世界観のMV
星の次は花。自然の美しさを表現出来る人に尊敬の念を抱くこの頃、モニターに散りばめられた沢山の花や降ってくる紙吹雪の美しさにより酔いしれる。多分、JUMPの皆もそういう歳の重ね方をしてるんだよなぁ。本当に綺麗だった。
あと、映画をコンセプトにしているこのツアーでこの曲が選ばれていることも良かった、って。「映画のようなシナリオにはならなくても 最後のセリフ 君が頷いてくれるなら」「ラストシーンは全米が泣かなくても ふたりだけのラブストーリー」だなんて歌詞がある歌。なんか上手く言えないけど、鳥肌が立った。なんか上手く言えないけど……こうやって歌われたら、本当にJUMPと観ている人達の歌になりそうで……上手く言えないけど……。
Ride With Me
Hey! Say! JUMP - Ride With Me [Official Music Video] - YouTube
↑これも見られるの?無料で?もう何回見たら広告料釣り合うか分からないよ??
フィルムに15年の軌跡を散りばめたような映像が流れた後、こちらの曲に。もうね、当時シャカリキな感じに踊ってたと覚えてるんだけど、違った。めちゃくちゃ流れるように、でも違う熱さを持ってて。ただ、この神曲はダンスメドレーの序章に過ぎなかったのだ……。
てかさ、前半に「群青ランナウェイ」あってのこれだもんね。信じられない。んでこの後に「狼青年」、バンガナイでしょ?ヤバすぎる。
OVER
ここの!!セトリの!!曲順の!!コントラストが!!良すぎる!!ここからダンスメドレーが15周年メドレーへと変わって行くんだよな。振り返るとより良さに気づける……。あと、はっきりダンス曲3つ踊ってから髙木さんが少し溜めて「疲れてんだよ、over……」ってイケボで言うのも本当に良かった。そりゃそうだ!ってなっちゃう感じが15年の経過に思える。
Chau#
Hey! Say! JUMP - Chau♯[Official Music Video] - YouTube
↑きらきらでふわふわで大好き
というわけでHey! Say! JUMP15周年メドレー。Chau#、踊るの久々じゃない?めっちゃ嬉しかったな。なんかやぶゆとが位置毎回間違ってて曲中に慌てて入れ替わる!っていう君の名はみたいなコントしてたんだけどあれコントなのかな?コントだよね?毎回やってたもんね?可愛かったもんね……?
ありせか
↑これ、実は出されたタイミング神だったんじゃないか説をツイートしそびれたので次のブログで書きます
引き続き15周年メドレー、ありせかまでは曲尺短めでガチガチのメドレーという印象。ここまではメンステで披露。
19日夜公演は伊野尾さんが「おーいみんなー!有岡大貴が好きな四字熟語教えてくれるってよー!?」って煽った後に"Thanks"って言ってて思わず笑ってしまった。なんで伊野尾さん以外のメンバーはそんな真面目に踊れるの……。と思ったけど、そもそもこの曲を笑わずに本気でカッコよく踊るのもおかしいのではと今更ながら気がついた。
この後「ファンファーレ!」はバクステで披露、我Iはトロッコで移動。久々のTTTで爆上がりした後にいよいよ本編最後の曲へ……。
サンダーソニア
Hey! Say! JUMP - サンダーソニア [15th Anniversary Film] - YouTube
↑この曲はどうコンテンツ化されても泣ける
CD音源とは違い、バラード調のアレンジで始まった本編ラストの曲。この部分と、この部分が終わったあとに通常のイントロが流れた時、2段階に鳥肌がたった。ゆったりとした曲で締める印象が多いHey! Say! JUMPが、最後まで挑戦するという意志を見た。
一列にメンバーが並んでるんだけど、良い意味で「何でこんなにも違うかなぁ」って程、佇まいが違う。上手端が薮くんで、必死に歌ってる感のポーズなんだけど声は綺麗、なんだけど、もうその隣の髙木さんはバックスクリーンの夕焼けが似合う、少し寂しい立ち方をしていた。僕の大好きなHey! Say! JUMPだった。主観。
これを書いている今、Hey! Say! JUMPは8人である。光くんが帰ってきてくれた。ただ、今回のツアーは一貫して7人で行われた。でも、「僕達は8人でHey! Say! JUMPです」と言う為に歌っているかのような曲と演出だった。フルスクリーンの縁どりが全てサンダーソニア色、そう、黄色に光っていた。生きてきた中で1番綺麗な黄色は某有名な絵画の、あのなんとも言えない霞んだ黄色だと思っていた。それに匹敵する程綺麗な、でも全く違った彩やかさを放つ黄色だった。
彩やかと言えば、曲後半でぶち上げられる花火もそうだ。フルスクリーンの中でとはいえ、何発打ってたんだろう。Hey! Say! JUMPがデビュー時からずっとずっと掲げてきた夢である、「でっかい花火、打ち上げようぜ!」を具現化してくれたフルスクリーン花火。まるで本物を見たかのように綺麗だった。
JUMPing CAR
↑この演出が強い印象ではあるけど今回は……?
交通手段が無くて困ってるアピールをする薮くん。それを助ける裕翔くん。久々の披露となった当曲はそんな始まり方。生で知念さんの「真夏のsweetest honey」の下ハモ歌う薮くん聴いちゃった見ちゃった……!!しかもスタトロ行く途中に歌う日もあれば搭乗に間に合った日もあった。そう!この曲の途中でスタトロ乗るのです。
- 9月19日夜公演
薮くん、スタトロ乗る途中の階段で転んでしまってた。その後ろから来た髙木さんと一緒に詰まってしまうというハプニング。何も無かったと分かるまではヒヤヒヤしたけど、今振り返ると最年長2人がわらわらしてしまってるのちょっと……可愛いと思ってしまう……。
有明アリーナは両サイドにそれぞれ4つずつスタトロがあって、逆サイドに行く時は一旦降りる仕組みになってた。客席の後ろにある通路を通るんだけど、薮くんはそこ通る度に高速カニ歩きステップしてた。童心を忘れない薮くんに、大切なものを失いかけていた感覚に気づく。そんなことを思っている間に、銀テが発射されて公演は終了するのでした。
所感
それこそ1つの映画作品を見たかのような充実感がアルバムにはあって。でも、今回のツアーはボリュームが凄いから、どっちかというと映画祭のような感じ。周りは15周年をお祝いするムードが強かったけど、こうして振り返るとアルバム曲による構成の色が強かった気がする。何故そこまでアルバムに、映画に拘ったのか。
ドームでは15周年お祝いムード一色!としたかったのもあっただろうけど、やはり「エンタメへの従事」ということが強いんじゃないだろうか。映画も、ライブも、アイドルも、エンタメと呼ぶのに相応しいコンテンツである。ただ、日本ではこの数年間、エンタメはかなり風当たりが強かった。
無事に完走出来た今回のツアーで、改めて「エンタメの存在意義」を証明することが、今回のHey! Say! JUMPの使命だったんじゃないだろうか。行う側にとっては命、行く側にとっては心であるエンタメが風化しそうになるのを、我々は目の当たりにした。その中で出来たこと、出来ることを、Hey! Say! JUMPは答えとして提出してくれた。我々が受け取ったものこそが、Hey! Say! JUMPなりの「エンタメの存在意義」だと信じている。
青空の大きさを この目で見ようよ~ミュージカル"BE MORE CHILL"観劇レポ
去る2022年7月25日、東京は新国立劇場でミュージカル「BE MORE CHILL」が初日を迎えた。開催に向けて不安な気持ちを抱えずに居られなかったが、それを覆す熱気と言ったらありゃしない、そんなミュージカルである。外気温と会場内の室温がそんなに無い気すらする(比喩です)(座席は世界で1番適度に涼しいですありがとう新国立劇場)。
主催がTBSということで、番宣有り、特別番組有り、宣伝動画有りと「こんなに始まる前に見て良いの……?」なコンテンツも沢山生み出された。
薮宏太× BE MORE CHILL 〜トニー賞演出家に挑む覚悟 6/29(水)深夜1時28分【TBS】 - YouTube
見ればTBSに足向けて寝られなくなる動画
アメリカのYA向け小説をミュージカル化したところYouTubeで大旋風を巻き起こし、後にスティーブン・ブランケット氏の演出でブロードウェイ進出……という、現代ならではの背景がある作品。しかも「日本のオタク文化にインスパイアされて作られた」部分もある作品のアジア初上陸。一アイドルが背負う重圧では無いようなものをもって薮くんは臨んでくれた。
お友達がなんと現地アメリカにて買ってくれた原作。邦訳はまだ無いとのこと。Game Boy SPとかも出てきてページめくる度にエモさとジャポニズムと斬新さで目玉が1個無くなる
同じく薮くん主演作「ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート」中止から2年、日本情勢は未だどこか回復し切れておらず。ニュースを見る度に薮くんを、ミュージカルを案じた。そんな心配も疎か、東京公演は無事完走。あまりにパワフルすぎる作品である。
東京初日公演より。個人的には坂本昌行氏のミュージカルで何度も訪れていたところに薮くんの出演作を観られたエモさが凄かった
7月30日公演より。1つ前のが新国立劇場、こちらは初台駅を新国立劇場側の出口に抜けていく途中にあるポスター。デカい
東京千穐楽。公演後40分経ってもずっと残った人が作品の話をしてた。薮担以外の方も沢山いらしてた印象
福岡公演のあったキャナルシティ劇場。ショッピングモールの中にあるというのがアメリカンな雰囲気を感じた。作品の没入感がすごい
思い出ヒタヒタなところで、今回も演目1つに対して自分が公演毎のラッキーでハッピーなアクシデント(!?)な出来事やアドリブを付け加えたいと思う。
注:書いていて混同する為、横山だいすけさんが演じる役を「スクイップ(カタカナ表記)」、錠剤の方を「SQUIP(アルファベット表記)」としています
生き延びたい ― More Than Survive
ミュージカル『BE MORE CHILL(ビー・モア・チル)』舞台映像(劇中楽曲「生き延びたい」)収録日7/29(金)13:30公演 - YouTube
こちらの動画でドーンと歌われてる曲。カカカカかもーん。
でも衝撃の最初、まさかの暗転からのジェレミー上裸登場はカットかぁ。そりゃあそう。劇場入って直ぐに机があって、あーハルみたいじゃーんとか思ってたのに、暗転したら上裸の主人公がいる。ふぅーん……。
衝撃の始まりの直前。後ろに大きくあるモニターとそれを囲むピンクのネオンが印象的なセットが会場に入って直ぐ目につく。開演前の影アナはなんと、スクイップ。「録音、録画行為は、人間達の演劇的経験の妨げになる。非常に有害だ。だから止めろ」という、なかなか稀に見る煽りスキル高めな影アナでちょっと緊張感が走る。
こんないきなり話逸れる?本編。ジェレミーが学校を出る直前までまあちょっとお盛んな動画をPCで見てたら固まって遅刻直前……と文字にしたらまあまあとんでもないスタート。薮くんも「いきなりエロ動画固まって~♪から始まるんですよね~」みたいなことをあちこちで言ってる。まあ、そんな始まりなかなか無いよね。
無事着替えた後、ブラザートムさん演じる父親がと朝の挨拶……ってこっちはズボン穿いてないな。なんでだ。服を着る方が異常な世界線なのか?「父さん、パンツ穿いてよおぉ。」嗚呼、ジェレミー。良かったです。アメリカは車じゃないとなかなか学校に行けないので、ジェレミーはお父さんに送迎をお願いするんだけど「いやぁ……今日は家を出る自信が無いんだ……」と断られてしまう。
このジェレミーのお父さん、気持ちめちゃくちゃ分かる。いや、自分は家でも服着るよ?そうじゃなくて、前もって外出ようと計画した日でも、当日になって気分が乗らないというか、本当に足が竦んで動けなくなってしまう日がある。でも、ジェレミーからしたら遅刻やバスに乗る不安、アメリカでは珍しい歩いて行ける近さでも汗臭くなったらどうしようという憂鬱さの方が大事で、父親の言い分が通用しない。何が苦しいって、これも物凄く分かるというところ。
仕方なくジェレミーは意を決してバスへ。バス乗って、教室で授業受けて、の演出が強烈。椅子とモニターと振りだけで表現されてる。薮くんはカウントだけで歌ってその後サウンドが入って他の生徒のダンスが始まる感じだし。そこに車体が無いのに、バスが走ってる。
Musical「BE MORE CHILL」③ - YouTube
↑動画上がりました。陳謝……
あと、そこに建物が無いのに、教室の授業風景だと分かる。数学の授業中にバスケやるなんてやっぱり自由だなぁ。そういや原作で皆が一緒のクラスも数学だったなぁ。
- クリスティン登場
ロッカールームで罵声を浴びせられ、カバンに落書きをされ、苦痛さを歌い叫ぶジェレミー。目立たぬよう、ポスターとも目を合わせないで廊下を歩こうとするが、それは流石に無理だったらしく、演劇会の出演者募集のポスターとクリスティンを見つける。井上小百合さんが演じる彼女こそ、ジェレミーの片想いの相手だ。
いきなりメロディが変わってただただ「クリスティン~~~♪」って歌うだけになるこのパート。でもまた元のメロディに戻るんだよね。クリスティンがジェレミーのカバンに"BOYF"と書かれていることを指摘したタイミングで。不思議な編成。
7月30日マチネ
初日はただ「クリスティン~~~♪」だったのに、急に「クリスティン~~~~ah↑♪」って感じの激強インパクトな歌い方になってて何!?となった。いや癖か強いんじゃなくてインパクトが強い。めちゃくちゃ印象変わる。歌い方1つでえっ、な、何!?ってなる。でも好き。薮くんはやっぱり日々進化する御人。
- マイケル登場
そこへ現れたのはフラペチーノの容器を持ったマイケル。ジェレミーと同じく学校では「負け組」と称される彼だが、ヘッドホンから流れるイケてるミュージックとネギ寿司とフラペチーノを一遍に摂取することでアガっちゃう最高のキャラクター。演じるのは、薮くんと「任侠ヘルパー」以来の共演となる加藤清史郎さん。もう「さん」付けしか出来ないぐらいパフォーマンスがすごい。
ジェレミーはマイケルに自分のカバンに書かれた落書きを見せる。すると、マイケルのには既に"RIEND"と書かれていた。繋げると"BOY FRIEND"……oh……見方によっては酷ないじめだ。でも当のマイケルは「母さん達、超喜ぶよ~!!」と大興奮。ジェレミーは落ち込んでしまうものの、クリスティンと同じ演劇サークルに入って自分自身を変えようと決意する。
- クラスメイト登場
クリスティンと仲良くなれることを夢見ながら(このシーンのクリスティンのダンスが大好き)入会するも、入るなり周囲から「ゲイ」呼ばわり。ミュージカルやる男の人、アメリカではこう呼ばれてしまうケースもあるから苦しい。あとマイケルの「母さん達」ってセリフがめちゃくちゃ気になってたんだけど、あれご両親がレズビアンなのね。理解がありそうなアメリカでこれだよ~みたいな現実突きつけられるのねこの作品……。
リハーサル最高 ― I Love Play Rehearsal
ジェレミーがリハーサルの場所に向かうと、そこには早速クリスティンが1人でいた。「ここは水泳チームの集まりよ」とからかわれてしまう(こういうジョークが本当にアメリカっぽくて世界観がリアルになる)ものの、2人きりで話すことに成功する。
クリスティンはとにかく演じることが大好きで、特にリハーサルが好きということをひたすらここで歌われる。クリスティンのパーソナルな部分、例えばADHDとか、喋り過ぎちゃうのを気にしてるとか、でも自傷行為はしてないとか、そういった部分に迫ることができるシーン。でもどんなクリスティンも大好きなジェレミーは、黙って、うっとりと聞いている。たまにちょっとびっくりしながら。
早口で喋ったり歌ったり踊ったりしてたらあっという間に他の参加者が集まり出す。この時ブルックが「らららららら……」って歌いながら来るんだけど、なんだこのメロディ、って1回なるんですよね。本当に伏線が多い。後で触れます。
演劇サークルの顧問であるレイアス先生も集まるが、来て「夏の夜の夢」をゾンビメインの現代版にアレンジすると宣言するとたちまち休憩時間にしてしまう。演劇に全てをかけて挑むクリスティンは納得がいかず、その場に留まる。すると、そこにジェイクが現れる。
ジェイクはクリスティンをきっかけに今回参加したという。仲睦まじく話した2人を見て、ジェレミーはジェイクが去ったあとにクリスティンに再度話しかけてみる。しかし、クリスティンは上の空……。
8月10日東京楽
ジェイクがカッコつけてクリスティンの前でバスケのワンハンドシュートをエアでやるというアドリブが。それで去っていくんだけど、クリスティンともう1度話すためにジェレミーが立ち上がる時、このワンハンドシュートをやってくれる笑。
生き延びたい (Reprise) ― More Than Survive (Reprise)
クリスティンと別れ、サークルの部屋を抜け出すジェレミー。ジェレミーはこんな世界でも、自分という存在を認知されるには、自分として生き延びるにはどうしたら良いのかと問いかけ、そして生き延びたいと歌い上げる。
このアカペラっぽいバラードバージョンのMore Than Surviveよかったな……ジェレミーと薮くんの願いが1つになる感じ。大好きな部分です。
8月10日
この歌の後ろでクリスティンを演じる井上さんが椅子を自ら5脚片付けるのだけれど、この時、前の曲でジェイクとジェレミーがワンハンドシュートやってたからかクリスティンも捌ける直前にバスケのシュートをエアでやってて可愛すぎた……。福岡で観た時もやってたからいつの間にか追加されたアドリブなのかな。好きです。(?)
スクイップ ― The Squip Song
その後ジェレミーがトイレに入ると、リッチに絡まれてしまう。逃げようとするジェレミーを殴ろうとしたその瞬間、リッチは突然首の右側を押さえて苦しみ出す。
様子を伺ったジェレミーにリッチはSQUIPという錠剤型スーパーコンピューターの存在を教える。何でもリッチはそのSQUIPを飲んだことで陽キャになれたが、それまでは根暗で体型にも自信が無かったのだという。ジェレミーは疑いながらも、「ショッピングモールにあるペイレスシューズという靴屋に売人がいる」というリッチからの情報を脳内で反芻させる。
このダンスが本当にすごい。まじですごい。リッチのSQUIPを説明するダンスも、THE ロボットダンスですごい。そしてジェレミーの、ダンスのこともSQUIPのこともあんまり分かってない感じのダンスも……本当にたどたどしさが表れてて、ダンス詳しく無い自分ですら「ち、ちっ、違うなそのダンス……」とイチジャニーズに感じてしまった。
2人プレイ ― Two-Player Game
Musical「BE MORE CHILL」① - YouTube
↑この動画の22秒辺りで映るシーン
SQUIPを買うか迷ったジェレミーは、自分の家でマイケルとゲームをしながら作戦会議をする。最初は反対するマイケルに同感していたジェレミーだが、SQUIPについて話し続けるうちにどうしても今の状況を変えたい、クリスティンと付き合いたいという気持ちが強くなってしまう。結局、マイケルと一緒にショッピングモールに行く約束をするのだった。
ジェレミーがここまで自分のコンプレックスを気にしてしまう理由が、「2人プレイ」で明らかになる。母親が出て行った日以来、自分の父親がパンツすらまともに穿けないほど精神的に落ち込んでしまっているのを毎日見ているジェレミー。「もしこのままイケて無かったら、自分も将来ああなるのでは無いか」という、分からなくも無いけれど、マイケルの言う通り大学なり何なり広い世界に行けば解決しそうなことが原因だった。別にお父様は行けない日もあれば仕事に行く日もあって、一生懸命生きてて、めちゃくちゃ偉いと思うんだけど、ジェレミーの目には軽蔑の対象として映るらしい……。切ない。
ゲーム機を投げ合う、タイミングでクッションに座る位置を交代するなど、息の合ったペアダンスが印象的なこの曲。リハの映像では悪戦苦闘を強いられる2人の姿があったけど、自分が観に行った日は全日成功。凄すぎ。カクカクしたダンスや最後の格闘ゲーさながらな踊り、どれも息ぴったり。
スクイップ (Reprise) ― The Squip Song (Reprise)
2人プレイから結構曲としては空くんですね、ここ。書くまであんまり感じなかった。多分ここでジェレミーとマイケルは靴屋さんに行って(ブラザートムさんが演じる(!))SQUIPの売人がトイレにいたリッチと同じ歌を歌うからかもだけど。
この売人からSQUIPを買ったジェレミーは早速言われた通り、「緑のマウンテンデュー」でSQUIPを飲む。ほぉ。これで起動するのか……と私も観ながら思ってたら、ランニングするおばあちゃんやお買い物マダム、そしてジェイクに「俺が世界で1番景色が良いと思ってる所に連れて行ってやるよ……ピザハット」と謎すぎる口説かれ方をされたクリスティンに見守られながら、ジェレミーが突然苦しみ出す。
この苦しみは、ジェレミーの脳内でスクイップが起動されたことによるもの。自分に語りかけるスクイップに、何の躊躇いも無く疑問や思ったことを投げかけるジェレミー。「このやり取りは言わばテレパシーのようなもの。頭に語りかけるだけで良い。でないと他人からヤバいやつと思われる」って言われた後も分かってるのか分かってないのか、そのまま敢行する(ように見える)ジェレミー、本当に面白い。ミュージカルだからそう見えるだけ?と思うけど、最初は周囲の人に後ろ指さされてたからやっぱりジェレミーは可愛いやつ。
ビー・モア・チル Part 1 ― BE MORE CHILL Part 1
スクイップが一通り自分について説明し、イケてる人間=CHILL系にすることを説明するも、ジェレミーはあまりピンと来てない様子。だからこそスクイップは無理やりジェレミーを従わせる。「俺の言う通りにすれば良い」。自我やそこそこのプライドを持たない人間はこうやって流されちゃうんだよなーと観劇2回目ぐらいから胸が痛くなるシーン。
送るわよ? ― Do You Wanna Ride?
スクイップに言われるがまま、ジェレミーはFOREVER21でEMINEMとプリントされたTシャツを買わされる。その時、たまたま居合わせたクロエとブルックに「セクシーに挨拶をしろ」という命令をスクイップから課せられる。ジェレミーは見よう見まねで「やぁ、ブルック……セクシーじゃないかぁ……」と許容範囲ギリギリの挨拶を構す。後から知ったんだけど言われてみれば確かに福山雅治さん意識してるの分かる……笑。
当のブルックはめちゃくちゃ惹かれてる。まじかよ。何なら一緒に車乗って行かない?送るわよ?って逆に口説かれてる。まじかよ……。確かにめちゃくちゃセクシーに。ジェレミーに迫りながら。フローズンヨーグルトピーチベリーも食べない?って誘い文句歌うとことかもう、脳内から離れない。何でジェレミー断るんだ。行けよ。許すから(?)。
でも結局「マイケルがいるから」って断っちゃうジェレミー。ブルックは名残惜しそうだけど、クロエは激怒。そりゃそうだよ。こんなにウチら誘ってるのに、お前やっぱりゲイなのかよとか思ってたんだろうな。
Do you wanna ride?の訳として送るわよ?ってもう完璧な音ハメというか。凄いめちゃくちゃ気持ち良いぐらいハマってた。これ以上の訳無いんじゃないかってぐらい。聴いてて気持ちよかったフレーズの1つ。
ビー・モア・チル Part 2 ― BE MORE CHILL Part 2
Musical「BE MORE CHILL」② - YouTube
↑表題曲です。2回目以降の観劇で印象がガラリと変わる
めちゃくちゃ後になって気づいたけど、これが1番最後の全員総出演の曲……だよね……?作品と同じタイトルの曲でそれは……もう……ズルいよ……となった。だってほら、スクイップは最後の曲の時……おっと誰か来たようだ。
ちなみに、マイケルはもうショッピングモールを出ていったらしい。スクイップがそう告げると、ジェレミーはどう帰ったら良いのか途方に暮れる。こうなることを予測していたから「俺の言うことに全て従えと言ったはずだ」とスクイップはジェレミーに忠告していたのだ。「クリスティンに好きになってもらうには、そのダサい全てを直してチル系になるしかない」と言われたジェレミーは、「かっこよくか……」と呟く。「違う、チル系だ」とジェレミーは訂正される。
さっきまでショッピングモールで買い物してたオードリー・ヘップバーンみたいな人とか、色んな人が大勢で集まってくる。スクイップと大勢の人にワンテンポ遅れて踊るジェレミー。この薮くんの縁起、絶妙にキモさが際立ってて縁起上手いな……褒めてるのに褒め言葉に聞こえない言葉しか言えなくて申し訳無いな……語彙力磨いて出直すか……
本当に色んな人がいるから推し作れそう。ちなみに自分の推しは1番最後にバイクみたいなマシーン(伝われ)で出てくるおばあちゃんです。
同期 ― Sync Up
おばあちゃんに気を取られていると着替えが済んで上裸になったジェレミーが。この場面転換好きだった。SQUIPを飲んだ翌朝、ジェレミーはまた机で寝落ちしてたのを起きるところから1日を始める。そっと下半身に手を伸ばした瞬間、電流のような痛みが。頭の中のスクイップが「オ〇二ーは止めろと言っただろ」と再び警告する。
「ただのメールチェックだよ……」とジェレミーは誤魔化すけどさ、なんちゅうキャスティングなんだろうとこの時急に思ってしまった。歌のおにいさんとジャニーズがこのやり取りしてるの、どう考えたってヤバい。そりゃだいすけお兄さんも「子ども達にはあまり見ないで欲しいなと……」みたいなこと言ってしまうわな。パブリックイメージよりも、各々の実力で選ばれたんじゃないかともこの時思った。
スクイップがスタイリングしたイケイケなコーディネート(赤いスタジャンみたいなパーカー)(ジェレミーの衣装で1番好き)でとりあえずジェレミーは学校へ行くことに。視覚神経を活性化することで裸眼でもちゃんと見えるようになったり、猫背も脊髄に特殊な効果を発揮することでちゃんと伸びて、おお、普段のかっこいい薮くんやんけ。かっこいい薮くんがアメリカの高校通ってるがな。
ロッカールームからジェレミーの人生は変わっていた。スクイップに言われた通りに挨拶するジェレミーに、クラスメイト達はちゃんと反応してくれるのだ。声を返してくれる人、グータッチしてくれる人……。明らかに今までのジェレミーへの対応と違う。
そんな中、同じくSQUIPを飲んだリッチが、ジェレミーを見つけるなり殴りかかろうとする。見かねたスクイップが何やら呪文のような言葉(電話のボタン音みたいなの)(かわいい)を唱えた。するとリッチの動きは止まり、「ジェレミー!お前もSQUIPを飲んだのか!」と事情を呑み込んでくれる。訳も分からずにスクイップの方を見ると「君のSQUIPとリッチのを同期させた」とジェレミーは言われた。
リッチはすっかりジェレミーを仲間だと思い込み、「俺ん家に来いよ!一緒にXboxやろうぜ!SQUIPがあれば、考えるだけで良いんだ!」と誘う。この後のシンクロダンスがめちゃくちゃカッコいい。今までのジェレミーの印象を覆すのにピッタリのダンスだった。薮くんって本当にカッコいいなぁ(オタク初心者)。
きっとタイプの人 ― A GuyThat I'd Kinda Be Into
クリスティーヌが片思いしているという話をジェレミーが聴く、という内容の歌。リッチ、クロエ、ジェナ、ブルックがその周りをぐるぐる回ってる(可愛い)んだけど、この時スクイップは上手側にもたれかかっててリッチだけが気づいてお互いにアイコンタクト取るんだよね。スクイップされたリッチだけが……
なんでいきなりこのメンバーが集まっているかと言うと、場面が変わって演劇サークルの練習がまた始まったからなんですよね。台本無しにセリフを読めない子、「咳」というト書きをそのまま「咳」と読む子(ト書きだから咳をする演技をしなきゃいけない)、練習で良かったなぁという雰囲気。
ジェレミーは台本を閉じたままスクイップと脳内で会話する。レイアス先生はそれを見つけると、「練習中に台本を開かないなんて、セリフは全部覚えてきたということかね?」と怒ってしまう。するとまたまたスクイップの出番。スクイップがジェレミーに手をかざすと、なんでアカデミー賞を獲れないのか分からないぐらいの名演技が繰り広げられる。もちろん、演技をするジェレミーの手に台本は無い。
スクイップによる名演技とも知らず、練習が終わった後にクリスティンはジェレミーを褒めに駆け寄る。他の子達がこの練習にあまり乗り気で無かったことも重なって、ジェレミーが熱心になってくれていると信じたのだ。そんなジェレミーにクリスティンがまるで惹かれているかのように歌われるのがこの曲。
ちなみにこの曲でリッチが下手側のロッカー(実はこれも伏線)をいきなり開けて何!?ってなってたらそこからハートの風船出てきてなんで!?ってなった。初日はあのロッカーが何のためにあるのか、あのシーン見るまでは分からなかったから……
あとこの曲の最後でクリスティンの好きな人はジェイクだって事が分かります。
アップグレード ― Upgrade
会場中がズッコケる展開、ジェレミーはもっと大混乱。クリスティンから大慌てで離れ、すぐさまスクイップと会議する。ジェレミーは「SQUIPを飲んだら、クリスティンは僕を好きになってくれるんじゃなかったのか?」とめちゃくちゃ問いただす。高校生にしては高い金額を要求されたし、身体支配されてるからそりゃ怒るよね。そんなジェレミーにスクイップはこう言うんです。
「君がモテるようになったからと言って、クリスティンが君に振り向く訳では無いようだ」
スクイップにとっても予想外の出来事だったらしい。それぐらいクリスティンは予測できない思考の持ち主なんだな。ジェレミーもスクイップも観客の方々も、ここでようやくクリスティンを理解し始めます。すると、ここでブルックがジェレミーの前に現れる。
ブルックはジェレミーと何気ない話をし始めると、「そういう雰囲気」を醸し出す。でもジェレミーは戸惑うだけ。焦れる観客の雰囲気をも読み取るかのように、スクイップは「彼女は君にキスして欲しいと思っている」と促す。キスなんかしたことないよぉ!とまるでSQUIPを飲む前に戻ってしまったかのようなジェレミーの態度に、観客……いや、これに関しては自分とスクイップだけがめちゃくちゃイライラする。
でもブルックは折れなかった。「キスしいいいいぃぃぃいぃぃぃぃてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」「お願ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁい!!」ととんでもない声量でジェレミーに強請る。マジでこんな感じ。誇張してません。これだけオネダリされてしまうとジェレミーも遂にキスします。そんでブルックに連れられてどっか行きます……。
- 8月10日東京楽
ブルックのカーディガンの裾が引っかかって、手を繋いでいた2人ともズッコけそうになるという大ハプニングが……。直ぐに体制を立て直してエスコートしてた薮くん、座長すぎて良かった。
一方のクリスティンは演劇サークルの練習に来なかったジェイクに詰問中。違うサークルの練習に参加していて出られなかった、とジェイクに反論されてクリスティンはさらに怒ってしまう。しかしジェイクは本気でクリスティンが好きらしく、掛け持ちしていたいくつものサークルを全て辞めてきた!これすごくない……?え……ジェイクやるやん……ピザハットの時は変な奴かと思ったけど……クリスティンも見直したようでジェレミーの悩みと裏腹にますますジェイクに惹かれてしまう。
その頃のジェレミーはと言うと……スクイップと一緒に出てきた。ズボンの履き口とベルトを直しながら。え!?やっぱブルックと……!?うわ、めっちゃ生々しい。つまりこの曲はジェレミーがさらにチル系になれるようアップデートしよう、って曲。意味を考えてもなんか、なんか、それって本当にアップデートなのかな、とモヤモヤしてしまう。
スクイップが誇らしげにこれからどうすればもっとモテるのか、チル系になれるのか、その果てで必ずクリスティンが振り向いてくれるというプランを一通り喋り倒す。しかし、環境の変化や様々なことを言われるあまり、ジェレミーは「1人にして欲しい」とSQUIPの機能を一時的にシャットダウンしてしまう。すると、対象のものを見ないように出来る「視覚神経ブロック」が解除され、マイケルが見えるようになる。
ジェレミーはマイケルに駆け寄るが、マイケルは「わざと避けてたんだろ」と大激怒。豹変する環境にSQUIPのお陰ですぐに順応出来たけど、その間マイケルのことを思い出しもしなかったジェレミー。会えたら会えたでなんで今まで見えなかったのか、再起動してスクイップに問いただす。スクイップはちょっと酷いけど、同情もしなければならないジェレミーに「チル系になる為にマイケルとつるむのはやめろ」「一緒にいるとクリスティンは手に入らない」と脅す。
それを聞いたジェレミーはかなり迷ってから「視覚神経ブロック、オン」と決断する。親友を遊びに誘うマイケルは虚しく、ジェレミーの視界から消えてしまう。
負け組、オタク、その他には ― Looser Geek Whatever
急にステージが真っ暗になり、座長にピンスポットが当たる。吐露するかのようにジェレミーから歌われるのは、今までの疎外感への不満。このままでは居られないからマイケルとも別れた。クリスティンと付き合いたいだけじゃない、今までの苦しみが襲いかかるかのように音楽になる。
実は福岡で自分のいた席は1番後ろだったのだけど、普通に鼓膜震えてた。薮くんの歌声が光る曲。でも、Hey! Say! JUMPの曲だと勇気をもらったり、優しくなれたりする声なわけで。この曲はそうじゃなかった。薮くんの、ジェレミーの苦痛をただひたすら聞かされる。あの綺麗で通る声に、切なさがぎゅっと詰まる。何が苦しいって、この曲に至るジェレミーの悩みが共感出来ること。あれは自分だ、と毎回泣いてた。
いきなり曲調がアップグレードに戻っても涙は止まらず。ああ、ちょっと残酷なことが出来るぐらい冷たい心が無きゃ生き残れないのかなぁ。スクイップの「忙しくなるぞ」というセリフで第1幕が降りても涙は出てくる。それなのでここから幕間で会う友達と気まずくなります。
アントラクト/ハロウィン ― Entr'act/Halloween
第2幕の始まり、と思いきや舞台上のスクリーンには規則正しく斜めに流れていくかぼちゃがたくさん登場。え、何……?となっていると、リッチが随分めかしこんだ格好で「赤のマウンテンデュー、ある?」と言って通り過ぎていく。え、何……?となっていると、ブルック達がド派手でファンシーな服装に身を包んで登場する。かぼちゃ、コスプレ……そう、場面はハロウィンパーティーに突入。如何にも重そうな衣装でどちゃんこ激しく踊って歌って客席に手拍子煽る演者様方に俳優魂を感じる。
ジェイクはチャラそうな貴公子の出で立ちでパーティーで盛り上がる輪へと向かう。ガールフレンドとして連れて来られたであろうクリスティンはオフショルダーな形をした、エメラルドグリーンにもブルーサファイアのようにも見える高校生が着るにはセクシーすぎるドレスのコスプレをしている。服装も相俟って恥ずかしそうなクリスティンは熱気に溶け込むジェイクについて行こうと努めるも、当の本人は自分が盛り上がることに夢中。完全に置いてかれてしまったクリスティンは誰も見ていない隙に涙を堪えながらどこかへ行ってしまう。
ここで反対側からご登場!なジェレミーのコスプレはと言うと、なんと緑の全身タイツと片目にスコープというもの。ベルトの無い仮面ライダーギルスみたいになってる(例えがあまりに伝わらなさそうなので検索してください)。初めて来るパーティーに戸惑いながらもお見事なダンスを披露する。ちなみにスクイップはその前にちゃっかりセンターで踊ってます。あんなに長い裾の衣装でも分かるステップ捌きの良さが特徴。
休まない? ― Do You Wanna Hang?
ジェレミーはここでクロエに出会う。クロエもいつの間にかダンスから外れてたんだね。ブルックの親友なのにクロエはジェレミーを「誘う」という緊迫感のある場面。酔っ払ってるのか、クロエは「この家の全部のお部屋で〇〇〇したことある」「ジェイクと付き合ってたんだもの」と過去のことを何でも無いかのようにベラベラと喋り出す。ジェレミーじゃなくとも聞くに堪えない感じ。続け様になだれ込んでくる、クロエのド本気セクシーなダンスでジェレミーは翻弄されてしまう。挙句の果てに哺乳瓶に入っていたお酒を飲まされてしまった。
すると、スクイップの様子が明らかにおかしくなる。うたのおにいさん時込みの「こーーーんにーちわーーー!」が突然に会場に響き渡った時はアドリブ……?と勘違いしたぐらい。ちょっとだけフラつきながら「アルコールを摂取すると一時的に機能が停止してしまうんだ」と言ってしばらくすると、スクイップは眠ってしまう。でもこれもちょっと伏線なのかもしれない。アルコールじゃなくて……もごもご。
スクイップが居ない状況でブルック参戦!修羅場を見つけたブルックはジェレミーを詰問するけれど、怒涛の展開が続いてしまった当人は部屋を何とか出ていきます。
バスルームのマイケル ― Michael in the Bathroom
ジェレミーがたどり着いた先は、バスルーム。そこにもハロウィンコスプレをした誰かがいる。全身がペットボトルやアルミ缶だらけのモンスターのようなものが。いきなり全身を脱ぎ出して現れたのが……マイケル!スクイップが居ないから見えるのか!ジェレミーは安心するけれど、マイケルはおかんむり。変わり果ててしまったジェレミーとSQUIPを糾弾する。SQUIPに関するヤバい噂、例えば飲んだ人が精神病棟に居るらしいなどを列挙し、そんな危険な薬をモテる為に使うのか(この辺のセリフの表現、こちらでかなり脚色しました)!と怒鳴り散らすマイケル。
こんなに友達想いなマイケルを見て誰もが泣けるだろう。モテなくったって良い。そのままのジェレミーとただゲームやってればよかったんだ。本当にそれだけでよかったんだ、マイケルにとってジェレミーは。でも違う。ジェレミーはそうじゃない。SQUIPを飲んでから変わった人生の方がずっと良く感じてしまっている。それまでの人生は否定する。それまでの人生そのものみたいなマイケルも否定する。だからジェレミーは「負け犬」とマイケルに言い放つ。
ミュージカル『BE MORE CHILL(ビー・モア・チル)』舞台映像(劇中楽曲「ビー・モア・チル」、「バスルームのマイケル」) - YouTube
↑この動画の後半で歌われてるので是非。
ジェレミーの一言と、このマイケルの悲しい歌が、バスルームと会場に虚しく響いていました。
きっとタイプの人 (Reprise) ― A GuyThat I'd Kinda Be Into (Reprise)
ジェレミー、お前はどこいってん……と思ったら何もかもに疲れたかのように違う部屋に1人でいた。すると、そこにクリスティンがいる。ジェイクと付き合う事に疲れてしまったクリスティンは、彼の本性を少しばかりジェレミーに愚痴ってしまう。ただ、そうして話してるうちに2人は仲良くなってくる。
途中リッチが「だーかーらー!赤のマウンテンデューってどこ!?」と叫んで通り過ぎる。それがおかしくって、2人でとにかく笑う。その時、間にあった変な赤いもじゃもじゃみたいなのが、何か言いながら起きる。
- 7月25日初日
ただ、最初はまじで何も言わないで立ち上がるだけだったんだよね。恐怖度でいったらこの日が断トツ。
- 7月30日マチネ
この辺からヤバい声出たりするようになった。見た目が完全に某赤いもじゃもじゃのキャラクターのパチもんなので悲しくなる。
- 8月10日東京楽
「あっっっっっっっついんだよ!これ!」とまあまあの声量でクレームが来た。ジェレミーは「そりゃそうだよね……」と笑いを堪えてました。言っちゃダメよ。最高。
- 8月21日福岡楽
「帰りたくない……」と今までのセリフから考えられないぐらい弱々しく言ってた。「本当にね……」とちょっと薮くんが顔を覗かせてたのも好き。
完全に部屋から2人きりになったところで、ジェレミーは遂にクリスティンに告白する。スクイップの居ないところで!よっしゃぁ!!と思ったらクリスティンはなんと「ごめんなさい!」と言って出て行ってしまう。
んでここで起きるんだよスクイップがさぁ。ジェレミーはもう本当に大ショック。スクイップが起動してればクリスティンにOKを貰えたかもしれないのに……!と詰め寄ると、スクイップが急に制止する。大変なことが起こっている、と行ってジェレミーをどこかへ連れさってしまう。
スマホの時間(リッチが火を付けた) ― The Smartphone Hour (Rich Set a Fire)
あれだけド派手なステージが真っ暗になる。するとスマホを片手にジェナが現れる。部屋着姿のジェナはクロエに電話をし、勿体ぶった様子でまたスキャンダルを流そうとする。でも、クロエは聞こうとしない。ジェナは意外と好かれてないのがここでよく分かる。しかし、ジェナは「リッチがジェイクの家で……」と情報を小出しにすることで、クロエの気を引く。ジェイクの元彼であるクロエは続きが気になり、ジェナからその噂の内容を聞き出す。
ジェナから「リッチがジェイクの家に火をつけた」というとんでもないニュースを聞いたクロエは、すぐ様ブルックに電話をする。でもクロエとブルックはジェレミーの件で喧嘩したまんま。バナナを食べながら膨れるブルックだけど、「リッチは酔っ払ってたんじゃなくて……」とこれまた勿体ぶってクロエに話されて結局教えて貰ってしまう。聴いたブルックは食べてたバナナを投げてすぐに色んな人へ話そうとする。
3人はめちゃくちゃ軽快だけど、ちょっと恐怖も感じる(管楽器の低音が響きすぎ)(褒めてます)音楽に合わせてメールやツイートでひたすらリッチの情報を流す。ダンスもすぐに3人増える。次第に「リッチのせいで街が燃えた」「リッチはすぐに死んだ」など、デマも含めて情報が入り乱れる。ジェナの伸びやかなフェイクやキーンと来るけど嫌じゃないブルックの悲鳴もその渦にどんどん……。
後ろのスクリーンにジェナが撮った火災現場の写真が映し出されるんだけど、現場の写真の次にその場で撮ったであろうジェナの自撮りも映るんだよね。シンプルに「え、なんでそんなところで自撮りしてんの……?」ってなっちゃったけど、これは後で解決する。
Musical「BE MORE CHILL」① - YouTube
↑この動画に映像ちょこっと入ってます
自分、このシーンの加藤清史郎さんのダンスめちゃくちゃ好きで。最初見た時ん?女子1人多い?となったぐらいマイケルと踊りが全然違う。そしてほーんとにキレッキレでキュート。
ズボンの歌 ― The Pants Song
翌朝、革ジャン姿のジェレミー(爆イケ)は新聞を読む父親と対峙する。ジェレミーのお父さんはリッチが起こした事件のことを新聞で知る。なんならジェレミーがスクイップに促されて無免許運転してジェイクの家に行ってたことも見透かしてる。これ、サラッとセリフで触れたけど普通にスクイップヤバいよね。原作ではガッツリ触れられててそれはそれでヤバい。
危険な目に遭うところだった息子を窘め、外出禁止も仄めかすジェレミーのお父さん。ジェレミーも内心まずいことになった、とは思っているものの、スクイップのおかげで強気プレイ続行中なので実の父にも歯向かってしまう。なんならそのまま学校に行ってしまう。
取り残されたジェレミーのお父さんはそれでもめげない。ジェレミーの劇的な変化にもすぐ気づき、そしてそれを深刻に受け止めていた。どうしたら良いか真剣に考えてくれる。母親の居ないジェレミーとどうしたら仲良くなれるか、ずっと悩んでくれている。確かにちょっとズレてるけど、姿勢が既に親の鑑。んで、歌うのが「これからはパンツを履こう」って歌。確かにちょっとズレてるけど、姿勢が既に親の鑑。
ジェレミーのお父さんはそのままマイケルの家へ。バスルームの件ですっかり腐ってしまったマイケルは、下半身は下着姿でシーシャを吸ってたのだけれどジェレミーのお父さんの話をとりあえず聞く。戸惑いながらも、やはりジェレミーのことを放っておけないマイケルは「ズボンを履こう」と決意する。ズボンを履かないパパのだらしないところがこんな伏線回収になるとは……。薮くんの出番では無いかもしれないけど、ジェレミーが愛されてることを実感出来るシーン。
- 8月10日東京楽
歌い終わった後に2人でグータッチしててもう……。
哀れな子を救え ― The Pitiful Children
クリスティンに振られてから初めて登校するジェレミー。ちょっと気まずくなったクリスティンにひとまず挨拶する。クリスティンはすっかり意気消沈してたが、ジェレミーのことでは無い。2人で直前に見ていたリッチが、ジェイクの家に火をつけたということにショックを受けていたのだ。もし自分が、自分達が止めてたら、あんなことにならなかったと泣き出してしまう。
世の中を良くするために何かしたいけれどどうしたらいいかわからない…だから私はお芝居をやる
そうクリスティンは言う。
このセリフ、本当に自分は大好きで。身の回りや社会で大きな出来事に直面すると、何も出来ない自分にも遭遇する。でも、自分の信じた道をちゃんと歩めば、見てる人に何かを残せる、そう信じるしか無いのだと実感させられた。
クリスティンはその場を離れ、ジェレミーはスクイップとだけ会話を始める。ジェレミーは落ち込んでしまったクリスティンをどうにかしたい、と引き摺られるように悩み始める。それを見たスクイップは、クリスティンに好きになってもらえる為の秘策を伝授する。
それは、学校中の人にSQUIPを飲ませ、全てスクイップの支配下に置くというとんでもない計画だった。そうすれば、学校中で悩める人々も救えるのだとスクイップは説得する。クリスティンを助けたいジェレミーはやはり戸惑うも、スクイップの強大な力を信じている為、この作戦を決行することにする。まあ反抗したらスクイップに神経司られてるので服従させられるんですけど。てか、ここのダンス怖かったな……。ジェレミーを半ば無理矢理に頷かせて、ロッカーを開けろと指示する。そのロッカーの中には、大量のSQUIPが……。
このロッカー、さっき風船が出てきたところです。伏線も回収も細やか。
ジェレミーはスクイップに指示されるがままに、箱に入っていたSQUIPをビーカーに入れ、さらにマウンテンデューを注ぐ。するとそこにジェナが現れる。ジェナもまた「ゴシップは聞いてくれるけど私自身のことは誰も見てくれない」「孤独と感じない為なら何だってする」と自身の葛藤を抱えていた。それを見たジェレミーは、早速ジェナにSQUIP入りマウンテンデューを飲ませる。
何だってするからジェナは事故現場で自撮りなんかしちゃうんだろうな。自己承認欲求の最たるもの。人の家が燃えてるのに撮るなんてヤバいと思ってたら、そこで自撮りだもん。自分がここにいることの証明が切ない。
実はこの日、たまたま演劇サークルの発表会の日。こういうのはただでさえドタバタなのに、スクイップが掻き乱してさらに暗雲が立ち込めている。スクイップなんて「BE MORE CHILL」のリプライズでめっちゃカクカクしたダンス踊ってこれから悪いことします~~~~~!って感じ出してるもん。あとこの辺からスクイップの衣装に黒がどんどん増えてくんだよね。ぎゃあああ。
スクイップの衣装だけじゃなくて会場も急に暗くなる。そこに現れたのはレイアス先生。ピンスポットが当てられた先生は、リッチが両足を骨折したという正しい情報を混ぜつつ、火事に想いを馳せる。よほど遺憾に思ってるんだろうなと思ったら、「彼ならこう言うでしょう、レイアス先生こそ僕の代役に相応しいと!」と、ちょっとイタめの発言をする。
- 8月10日東京公演
レイアス先生、「夏の夜のゾンビの夢」って言うところを普通に「夏の夜の夢の……間違えましたぁ」って普通に申告してきたからミュージカルの良いところだなぁと感嘆してしまった……
レイアス先生が捌けて舞台に照明がつくと、クリスティンとジェレミーが再会。本番が始まっても来ないジェレミーを心配して探してくれてたらしい。とは言っても、クリスティンは大好きな演技をするという感じでは無い。むしろ迫ってきてしまってる感じ。そんなクリスティンに、ジェレミーは「どんな自分も認められるような方法が見つかったんだ」とSQUIP入り緑のマウンテンデューを差し出そうとする。
しかし、ここで予期せぬことが。なんと、クリスティンは差し出される前に「それって、SQUIPのこと?」と的中させる。SQUIPをクリスティンは知っていた!?え!?マジ……?聞けばクリスティンは演劇キャンプで知り合った子も飲んでいたことでSQUIPを知ったらしい。なんならその子も精神科に行ってしまったから、まあまあヤバい薬である事が知られてる。
SQUIPの仕組みを知り尽くしてるクリスティンは、「前に言ってくれた貴方の気持ちも言わされてたものなの?」と問い詰める。告白した時のジェレミーはスクイップが寝てた時なのに……!弁明するジェレミーを牽制し、クリスティンはどこかへと消えてしまう。
夏の夜の… ― The Play
代わりにやってきたのは、高音で美声を響かせるジェナ。ただ、様子がとにかくおかしい……。ジェレミーも演劇クラブの人にSQUIPが渡っていること、スクイップが暴走しているのを雰囲気で感じ取る。
クリスティンにSQUIPの存在を否定されたジェレミーは、我に返る。大変なことになってしまっているから止めたい、とスクイップに懇願するとそれは出来ない、と言われてしまう。もし俺を止めれば、クリスティンにもう2度と振り向いて貰えないという脅迫までされる……。
スクイップに止められないなら、どうするべきなんだ?とジェレミーは自分の意志で考え抜く。そして遂に、リッチが「赤のマウンテンデュー」と連呼してたことを思い出す。「緑のマウンテンデューでスイッチを入れて、赤のマウンテンデューで切るんだ!」と気づく!スクイップもこれはマズいと思いつつも、赤のマウンテンデューは製造中止になっていることを思い出させる。ジェレミーはこんな時、(ヴィンテージドリンクオタクの)アイツが居れば……と考え始める。すると、アイツは赤のマウンテンデューを持ってやってくる……!!
さああああ出番だまあああいけえええええるいえええええええええい!!!!ってまじで毎回なってた。初日は嬉しすぎて泣いたけど。だってあの「バスルームのマイケル」のリプライズ1フレーズがこんなに勇敢に聞こえるんだよ……?めちゃくちゃエモいじゃないですか……。
ここでブルックとクロエが揃って登場。2人は「私、貴方に嫉妬してたんだわ」「なんだ、同じこと思ってたんだ」「私たち親友じゃない」という、こうやって書くと一見仲直りしたみたいに見えるけどSQUIPを飲んだという最悪な実績を解除したがばかりに感情が無くなってめちゃくちゃロボット口調で声を揃えて畳み掛けて喋る。これ本当に怖くて最後に「揃った」と言ってジェレミーとマイケルを見るんだけど2人ともうわあああああああって怖がってしまう……そりゃあそうよ……。本当に怖かった。
この辺、本当に怒涛な勢いでストーリーが進む。SQUIPを飲まされた人達に阻まれながら赤のマウンテンデュー取り合ったり、その中身ほとんど捨てられたり、それ見てジェレミーとマイケルが叫んだり、ジェレミーがスクイップに中指立てたり、中指立てたり、中指……自担が……中指立てて……う゛っ゛、頭゛が゛っ……
極めつけにSQUIPを飲まされた状態で登場するのはクリスティン。なんとジェレミーへと一直線で立ち位置に着く。ジェレミーの目を見て「大好き」と歌う姿は、まさに夢見たクリスティンそのもの。SQUIPのお陰で、ジェレミーはクリスティンと両想いになれた……はずだった。そんなクリスティンを見てジェレミーの放った一言は、なんと「これは違う!SQUIPを飲まされてクリスティンは操られてるんだ!」というもの。
ここでそんな話する……?って感じかもなのですが、実は原作のクリスティンってジェレミーから見たらちょっと可愛いってだけなんですよね。端的に言ってしまうと、こんなにぶっ飛んでない。原作をプレゼントしてくれたお友達からも聞いていたのですが、もしかしてもしかしたらジェレミーも観客の方々も「これは本来のクリスティンじゃない」とこのシーンできちんと気づける為の伏線のようなものだったんじゃ……、とふと思ったり……。
クリスティンがSQUIPを飲まされてしまったことに気がついたジェレミーは、赤のマウンテンデューを差し出す。スクイップが制止するも間に合わず、飲み干したクリスティンの身体には間もなく異変が。しかし、異変が起きたのはクリスティンだけでは無い。なんとジェレミー、ジェイク、ジェナと次々に起こる。そう、SQUIPを飲んだ人全員が、赤のマウンテンデューを飲んだクリスティンと同じように苦しみ出したのだ。舞台の上、ジェレミーの中のスクイップは一際苦しんでいる。
このシーンで先生もめちゃくちゃ変なポーズしながら苦しんでるんだよね。お前も飲んでたんかーい。そしてスクイップは、「私は日本から来ました」と連呼し、叫びながら完全に機能を止められてしまう。このシーン、毎回怖かったけど、今思うとただただ切ない。クリスティンと両思いになりたいというジェレミーの夢を果たした途端に消えてしまうの、切ない。
頭の中の声 ― Voices in My Head
ステージが暗転し、電子音が流れる。最悪のシチュエーションすら想像しながら、照明がつくのを待つ。明るくなると、ベッドの上に横たわるジェレミーが。ジェレミーが目を覚ますと、首に激痛が!もしやまだSQUIPが……?と思ったけど、たまたまそこが傷んだだけで、ありのままのジェレミーだった。
これ、手術で引き抜かれたのかなぁ?って勝手に解釈してたけど寝違えた説もある?わかんないけどSQUIPはジェレミーの身体から消えました。向かいにはこちらもSQUIPから解放されたリッチ。リッチは「毎日お見舞いに来る人達がいる」とジェレミーが釈然としてないのをお構い無しに喋り倒す。
お見舞いに来てた人って?とジェレミーと我々に疑問が浮かんだ時、マイケルがすっ飛んでくる。そして……ズボンを履いたジェレミーのお父さんも!マイケルとリッチから全部聴いたお父さんは「好きな人がいるんだって?」「ちゃんと言うべきことは言いなさい」とクリスティンへ再び告白することを提案する。
後押しのお陰で決意したジェレミーは退院後、クリスティンに会いにいく。「心のどこかで認められたいと思っていたなんて……」と、微かに残るSQUIPに操られた記憶を呟くクリスティンは、貴方のはどんな姿のスクイップだったの?と尋ねる。え、それ聞く?って感じではあったけど「キアヌ・リーブス……君のは?」「ミシェル・オバマ」がオモロすぎてくだりの存在に納得。
クリスティンに自然と会話を仕掛けられるようになったジェレミーは、流れで告白してみる。返事は……なんとOK!一連の騒動で結束力が高まったジェイク達と喜びを分かち合います。ありのままの自分をずっと片思いしていた相手に受け入れられること、家族、親友、仲間に支えられることを自信に変えたジェレミーは、これからは頭の中に響くスクイップや他人の声では無く、自分の声に耳を傾ける決意をする。そう、アップデートされたのだった。
所感
ダメだ、思い出しただけで泣きそうになる。綴る度に苦しく込み上げるものがある。こういうのをここまで書くぐらい、自分は語るクチの「オタク」だ。だから、学校というあまりに狭い社会で同じ「オタク」が糾弾されてしまう世界が苦しい。自分の住む国のポップカルチャーを愛してくれる人が、ドラッグ紛いのものに手を染めてしまうほど追い詰められる世界。明るい音楽とそのコントラストが、あまりに苦しかった。
薮宏太× BE MORE CHILL 〜トニー賞演出家に挑む覚悟 6/29(水)深夜1時28分【TBS】 - YouTube
↑自分がオタクであることを誇りに思っているであろう薮くんの動画。全オタクの希望
弾かれるのは「オタク」だけじゃない。この世界では「ゲイ」が揶揄される。ジェレミーからの「好き」という言葉に振り回されるマイケルの衣装には虹のワッペンが着いている。クリスティンは「ADHD」。輪に溶け込んでいるように見えるが、特別扱いされている限り「普通ではない」と暗に言われてる、なんて見方も出来るだろう。
色んな声が聞こえる、とこの作品は締めくくられる。SQUIPの声、自分を否定する人々の声、厚かましく聞こえる声。その中でジェレミーは「自分の声に耳を傾けたい」と強い決断をする。その決断すら歪める声もあるだろう。でももう、ジェレミーにはマイケルも、父親も、クリスティーヌも、仲間もいる。「自分の存在」を肯定してくれる人がいる。
劇場を出るのがこんなに重く思った事は無い。いいな、ジェレミーは。気づけなかっただけでそこにいた自分を愛してくれる存在や、好きだった人に振り向いてもらえたという事実、思いがけないアクシデントで手に入れた仲間がいる。自分にはそんな強さがあるだろうか。何回も考えた。マイケルの言うジェレミーの、「諦めない強さ」を持っている人、「自分の声を強く信じられる人」が沢山いたら、どれだけの人が幸せになれるだろうか。それを考えたら、劇場から出られなくなりそうだった。
いやいや、違う、違うよ。そんなことを考えるミュージカルじゃない。薮くんは、ジェレミーは、そんなこと「だけ」が言いたかったんじゃない。「きっかけ」をくれたんだ。「これからで良い、自分の声を信じられるようになろう」、と。そう信じることが、"BE MORE CHILL"の近道なんだ、それがあの作品のメッセージだ、きっと。
おまけ
今回の公演に当たって嬉しかったことが1つ。新国立劇場に1番近いドトール、初台北口店さんがお店をBE MORE CHILL仕様に飾り付けをして下さっていた。
お店の入口。タイトルロゴではスクイップになってる"i"の点がドトールのロゴの豆の部分になってる。かわいい
この世の優しさが薮くんの為に凝縮されたかのようなレシート。泣ける。
ジョセフ、BMCとアジア初上陸作品を立て続けに演じてきた薮くんにも、色んな声が聞こえているかも分からない。彼が「アイドル」で、自分が「オタク」である限り、どんな声がどう聴こえてるか知ることは無い。でもどうだろう。こういうお店が今回あった。私は薮くんが好きだ。ジェレミーを演じきった薮くんは、私の誇りだ。そういう声で溢れる世界を、そういう声がいつも届く空間を、目指したいと思うぐらい良いんじゃないだろうか。
サイドウォークで 太陽が似合うのは君だ ~ジョセフ・アンド•アメージング・テクニカラー・ドリームコート5公演分観劇レポート
薮宏太さん主演のミュージカル「ジョセフ・アンドアメージング・テクニカラー・ドリームコート」をなんと5回も観劇しました。
2年前に中止になった時、ただただ薮くんの気持ちが心配だった。1回見ただけでそんなの吹き飛んだ。観てた私以上に、そして誰よりも、薮くんがこの作品を楽しんでるのが分かる、そんな感じだった。
薮宏太 メッセージムービー/ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート - YouTube
2年前には無かった日本版ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート専門のYouTubeチャンネルも出来たりと、中止を乗り越えての再開に力強さを感じる節もある。
スタッフさんの手作りのモニュメント、毎回撮るの楽しみだった。東京公演にて
人生初オリックス劇場。アクスタの方は大阪公演の大千穐楽直後の1枚。刈谷公演も行きたかったなぁ
5回見てもめちゃくちゃロスだし足りない。3回目ぐらいからブログ書こう!と思ってそういう視点でも観てみたかったのに、無理だった。楽しい、薮くん、楽しい、終わり。みたいな。稚拙な文章の言い訳はこの辺りにして、早速本題に入ろうと思う。
今回は1つのトラック(曲)で場面を解説し、さらにそれぞれの日によるレポを書き加えて公演毎のマイナーチェンジを説明していく。
プロローグ
劇場の座席に入った時、まず目に入るのがセット。下手側に子ども用の2段ベッドと本棚がある。開演のブザーが鳴った後、しばらくすると暗転して子役の子がベッドの周りでくつろぎ始める。本棚のラジカセからはファラオにまつわるストーリー(ジョセフではない)が語られている。しばらくすると流れ星が流れたみたいな音がして、音楽が鳴る。
本棚の影からナレーターの方が登場。子どもに語り掛けるかのように歌が始まる。やがて上手側からポップアップの舞台装置に乗ってジョセフが登場。現実世界にいる子どもとナレーターの元へと寄り、歌い始める。
ナレーターと踊り、ソロパートを歌いきったジョセフの指パッチンで子どもの部屋の本棚が回転扉に!開いたところから夢の世界へ行くというなんとも不思議な序盤。ちなみに指は鳴ってないです。SEも無い。
5月16日大千穐楽
オリックス劇場はポップアップ装置が無いようなので、上手側の扉状になった大道具が開いてジョセフが登場してました。どちらも君臨という感じがして好き。
Jacob and sons
夢の世界へ向かったナレーターと子どもたちが最初に向かったのはカナンの地。ジョセフの兄弟たちに囲まれ、中央におわしますはジェイコブ!
村井國夫さん演じるジェイコブと12人兄弟それぞれを紹介し、特に11番目のジョセフが気に入られている、という具合。
ナレーターさんとのハイタッチ・4月8日ソワレ
ナレーター役はシルビア・クラブさんと平野綾さんのダブルキャスト。シルビアさんの回を3回見たのだけど、毎回楽しそうにハイタッチする。本当に微笑ましい。
4月19日マチネ
平野綾さんの回。いつも通りジェイコブと子供たちがハイタッチして、その後に平野さん……はしない!えー!そうなんだ!平野さんの回は2回観たけど両方ともしてなかった。
「ジェイコブは気づかない~♪」の時の薮くんの顔・4月8日ソワレ
どこ見てんの?って感じですよね。どういうこと?って感じですよね。でもこれ、実は結構回数重ねる毎に変わってて。
この日このシーンの薮くんの顔はもうきょとん、って感じで。程よくムカつく(褒めてます)し、でも憎めない。憎まれてることにも気づかないけど、愛されてることにも気づいてない、そんなきょとん顔。
この表情、ジェイコブとジョセフやジョセフと兄弟の関係性、ジョセフの性格が一気に垣間見られる重要なポイントだと自分の中ではあった。
4月19日マチネ
この日はきょとん、とも違う、でも「?」って感じの顔。ちょっとキリッ、としてるって言うのかな。きょとん、みたいな可愛い感じでは無かった。
5月16日千穐楽
この日はもうバッチリ、「良いだろー!」とドヤ顔。なんだけど、基礎の顔が(基礎の顔)ふにゃふにゃスマイルなので可愛さ余って憎さ百倍。毎回こうも違うと本当に楽しい。
写真のポーズ・4月8日ソワレ
この日は左手ピースだったと思う。だったと思う……。……分からない!だってそんな、そんな毎回違うポーズするとは思わないじゃんか!ミュージカルって言うから、俳優全開で来るのかなと思うじゃんか!そんな、そんな「アイドルであること」を全面に活かして臨むと思わないじゃんか!薮くんにしか出来ないジョセフ、天晴れ!
4月12日ソワレ
両手でグーサイン~ウィンクを添えて~でした。彼はハンサム♪彼はスマート♪彼は歩く芸術品♪
4月16日マチネ
右手でウィンク!しかも片手でグーサイン!
ハンサム感増し増しでした。
4月19日マチネ
この日はジュダと肩組みで片手で指ハート。
カメラを探しながら指をぐるぐる探して……からの指ハート。OMG……
他の人のレポも読んだけど、この日以降ジュダとの絡みが多い気がする…。
5月16日大千穐楽
この日はジュダとノールックグータッチ。
ジュダ側から誘ってた。ぴえん。(?)
Joseph's Coat
ジェイコブは自分の愛の証として、ジョセフに虹色のコートを贈る。そしてこのコートのお陰で、ジョセフは人が見た夢を読み解き、その人の未来を予言する能力を手に入れる。
これが本当に素晴らしい配色。裾の部分は虹色なんだけど、これがなんとHey! Say! JUMPのメンバーカラー!しかも、薮くんの担当カラーの黄緑は肩から腰にかけてふんだんに使われている。
衣装を担当された前田文子さんのツイート。愛と勢いが凄い。そりゃこれ着たら「僕は~ハンサム、僕はスマート~♪まーるで歩く~芸術品~♪」ってなるわ。いやてか、この和訳凄いよね。まんま薮くん。本当に、本当にびっくり。自分で言う!?みたいなお茶目さも含めて、薮くん。謙虚なところがある薮くんだけど、ツッコミどころを持たせてくれるのも薮くんだよ……。
ちなみにこの衣装の制作背景はWOWOWの「海宝直人のMr.Musical」という番組で放送された。WOWOWオンデマンドならいつでも見られるので是非。
【WOWOWオンデマンド】海宝直人のMr.Musical #WOWOW https://wod.wowow.co.jp/series/49032
こんなに衣装スタッフの方々とジェイコブの愛の詰まったコートをきっかけに、兄弟達の嫉妬による悪行が加速してしまう……。
Joseph's Dream
ジョセフが虹色のコートを手に入れた事で、ある夢を見ることになる。夢の内容は2つ。1つの稲穂に向かってその周りの稲穂が頭を垂れるというもの。もう1つは、他にあるたくさんの星よりも、1つだけ光輝く星があるという夢。これらの夢を踏まえて、ジョセフは「僕だけ偉くなるのかな」と内容を解釈し、高笑いしてどこかへ行ってしまう。
あれ、ジョセフここで捌けるんだ…と上手方面を見て思ったのも束の間、キックボードで上手から再登場。「ハル」に引き続き、またも舞台の端まで駆け抜けていきました。
4月8日ソワレ
ただひたすら手を振ってキックボードで駆けていく。「キックボードで来た」の落書きとポーズででプリクラ撮って欲しい。
4月19日マチネ
「どうもー!」と言って上手から登場。ご丁寧にお手降り付き。
5月16日大千穐楽
「どーもー!」でめちゃくちゃ左右上下見渡してくれてた。ノスタルジック!!エモい!!なモードも束の間、鼻息ふんすふんす!って感じで乗ったらばびゅーん。でも下手側から最後捌ける時も観客サイドに手を振ってました。こちらこそありがとうだよ!
Poor, Poor, Joseph
お待たせしました、みんな大好き「あわれなじょーせふどーするのー♪」の歌です。ぷあぷあじょーせふわちゅがなどぅー。
嫉妬心がMAXになってしまった兄弟はコートをジョセフから奪うだけじゃ物足りず、井戸にジョセフを突き落とす……え、書いてて思ったんだけどガチ?いや、この目で見たからガチ。
ちなみに井戸に連れてかれて入れられるジョセフの様子がマジでsmash.で拉致される薮くんのあれ。山田さんバリに爆笑するところでした…。
ナレーター歌唱シーンのジョセフの顔・4月8日ソワレ
「あわれなじょーせふ♪」で(多分ナレーターさんの歌と兄弟の妻たちのコーラスを魅せる為に)兄弟達が全員ストップモーションになるんだけど、この時の表情が凄く面白くて……。この日は半分泣きそうな顔で下手側を見つめる。逆にこちらの命が無いね……。
4月12日ソワレ
殴られそうになって驚く!という顔のままSTOP。表情筋どうなってるの……?
4月16日マチネ
ストップモーションのはずのこのシーン。最初は半べそフェイスで反対側向いてたのに、「哀れなジョセフ~♪」でジュダ側向いてた。あんた自我あるんか……。抑えてる2人ともめちゃくちゃ笑い堪えてた。
5月14日大千穐楽
捕らえる2人の無表情と捕えられる1人の悲しい表情。嗚呼、悲しい哉千穐楽……。
天使になったジョセフ
前節でジョセフは兄弟たちに井戸から出されたと思いきや通りかかったイシュマエルの人に売られてしまう。
そしていなくなったジョセフの大切なコートももぎ取り、本人の居ないところでビリビリに引き裂く。そしてジョセフがお世話を任されていた大切なヤギも……。このシーンの子役の方々の表情、本当に切なかった。6人とも切なかった。スゴすぎる。
あと、ベンジャミンを演じる少年忍者の元木湧くんの驚きの表情も印象的!「え、そこまでするの!?」って顔だけで伝わるし、ヤギの方を見て後ろ髪を引かれながら捌けてくのも、ベンジャミンの人柄が決定的になる重要なところだから丁寧に演じてるんだ、って……。歌やダンスで目が足りなくて且つセリフも無いのに場所も中心じゃない、でも目を引く、だけどジョセフを徹底的に懲らしめたい他の兄弟の心象描写を決して邪魔しない……本当に繊細な演技だった。ベンジャミン、ジョセフに愛されない兄弟達に可愛がられてそりゃあもう可愛い(?)。
しかし、兄弟たちはと言うとジェイコブには「ジョセフは死んだ」と嘘をつき、嘆き悲しむ素振りを見せる。騙されたジェイコブはショックのあまり、上手から退場。自分のいないところで息子たちとその妻らが華麗なアクロバットやリフト、ターンを決めながら踊り狂ってるなんて露ほども知らずに……。
エジプトへの旅
イシュマエル人の奴隷となったジョセフは、読み書きができた事からエジプトで再び売られてしまう。ただ、本人曰く「僕エジプト語、苦手なんだ!!」とのことらしい。これ言うジョセフ、可愛かったな……。私なら「そっか……お逃げなさい……」ってなったけどな……運命って残酷。
連れてかれたり引っ張られたり連れ回されたりなジョセフはちょっとコミカルなんだけど、やっぱり感情として最初に来るのは「可哀想」。愛らしくてどこか憎めないキャラがこのシーン1つをとっても表現されてるから、惹き込まれる。
ポティファー
めちゃくちゃシルバー装備な芋洗坂係長さんのスーパーダンスタイム……なだけじゃないこちらの歌。奴隷となったジョセフは芋洗坂係長さん演じるポティファーの下で働くことになる。
作品通してド派手な衣装が多いのだけど、このシーンの衣装、「派手」なのもそうなんだけどとにかく「奇抜」。お金にものを言わせない人のファッションセンスがめちゃくちゃ好きだけど、こればっかりは「奇抜」。ジョセフに至ってはもう何、帷子の進化系みたいな。
ちなみに先述の衣装担当・前田文子さんが芋洗坂係長さんの衣装についても話して下さってる↓
地道に働き、適度にゴマを擦って仕事をこなしてきたジョセフは、やがてポティファーから昇格を言い渡される。しかし、ポティファー夫人がジョセフに一目惚れしてしまい、ジョセフは部屋に連れ込まれる。「よからぬ声」が妻の部屋から聞こえると感じたポティファーは部屋に突入、2人がベッドにいるところを見つけてしまう。
このシーン、創世記にプラダが着た悪魔現れちゃったみたいなポティファー夫人がセクシーに迫るのも唖然としちゃうし、ご主人様のこと考えて必死に逃げるけど結局捕まっちゃうジョセフ、というのを生で見させられてるのが本当にびっくり。どう考えても修羅場、良い子は見ちゃダメなものなのにめちゃくちゃ、めちゃくちゃ面白い。なんであんなコミカルなんだろ。
そんなシーンを発見したポティファーは浮気された当人なので笑いを堪えきれなかったり、勝手に気まずくなってる観客をよそに大激怒。そりゃあそう。妻の「あっちから襲ってきたのよおおおおお!!」という大嘘をすっかり信じてジョセフを牢屋にぶち込んじゃいます。
Close Every Door
Poor, Poor, Josephのメロディで「牢獄へ~♪」とぶち込まれてしまうジョセフ。ここで家来3人がやるダンス好きだったな。あのコミカルな(こればっかりだな)動きの後は急に雰囲気が変わる。
ナレーター、子役の子が端にいるだけ、セットは檻があるのみ、あんなに派手やかだった世界観から一転して簡素になってしまった舞台の中心で、帷子をもぎ取られたジョセフが1人、0番でぽつぽつと歌い始める。曲調も今までに無かったバラード。諦めかけた表情のまま歌うジョセフに、子役の子が駆け寄る。手話で、「追いかけよう 君の夢」と訴える。しかし、ジョセフは俯いたまま。
言わずもがな本当に主演の方の歌が上手いから、惹き込まれてしまう。目線も会場のお客様の向こう側、宙を見る感じ。その宙を、寂しげな歌声が風のように通り抜けていく。悲壮感を歌声と表情だけで表現できる人。さっきまでの笑顔が印象的だから、余計こちらまで辛い。
するとジョセフの幻想なのか、神様が遣わせた何かなのか、蝋燭を持つ人々がジョセフの周りに集まってくる。その人たちの明るい歌声と、ジョセフが自分の運命を嘆く声が重なっていく。不思議なハーモニーが、更に響いて、観客の雰囲気すらも染まる。この瞬間、本当に不思議だった。涙が止まらなかった。なんで泣いているのかも分からない。0番で1人歌う薮くんの凄さなのか、ジョセフに感情移入してるのか、本当に分からなかった。ただ、自然と涙が溢れてくる。最後のロングトーンも、人の心を突き動かすものだった。
Go, Go, Go, Joseph
やがて更にたくさんの、フードを被った顔のよく見えない人達がさらに集まってジョセフに語りかけてくる。それらはどれも、励ましの内容ばかりだ。
先程の胸が抉られるような歌が棘として刺さったまま聞くと、「Hey, dreamer 諦めるな」が凄く刺さる。
すると牢獄に新たな囚人が2人増える。1人はエジプトの王・ファラオの家臣。もう1人はそのファラオにパンを作る職人だった。2人とも悪夢を見たと言うので、それぞれの夢をジョセフが読み解いていく。パン職人さんの方は死しか待たない残念な未来だったけど、家臣のは直ぐにここを出られるだろうという前向きなもの。夢を解くことが出来るという、「自分にしか出来ないこと」をジョセフは改めて思い出す。
Go, Go, Go, Joseph (Reprise)
SPOT映像/ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート - YouTube
この動画で歌われてる歌ですね。多分どのバージョンでも主題歌と言っていいほど盛り上がってるんじゃないかな。そんな曲の1つ。
ジョセフの夢なのか分からない世界線で、色んな髪の色の人、ナレーターさん、子供たちがジョセフを囲んで踊り出す。服は白なんだけど、照明も相俟ってめちゃくちゃカラフルに見える。観てくれた薮担以外の友達には「あそこのユ〇クロのCMみたいなシーンの……」で大体通じた。台無し。手拍子が楽しいやつの前半の方とか言えるようになりたい。
曲中のナレーターさんとジョセフの、歌の掛け合いがすごい。シルビアさんの時は全く引かないで声量出してお互いのフルパワーを出す感じ。薮くんがどう出てもシルビアさんが応えてくれるからかな。平野さんは毎回どこか変えていらっしゃるから、薮くんがそれに対応する印象。どっちもやってのける薮くんが、すごい。薮くんの二面性を見せて下さったナレーター役の御二方に、大感謝……。
1幕はここで終了。幕の降ろし方が印象的。上手から下手、横にスライドするんだよね。幕というか、舞台装置なんだろうけど。ナレーターさんが最初に渡した本を一旦閉じるみたいで好きだった。あと、この時に薮くんが子供たちと盛り上がりながら捌けてくのが本当に良くて。たまに子供の方が陽キャのノリそのものになってて薮くんが笑いを堪えきれないみたいな感じで捌けてくのも良かった……笑。
A Pharaoh's Story
音と照明だけで織り成される不思議な空間と共に、2幕は始まる。あれもジョセフや私たちが見る夢の始まりみたいなものだったのかな……。
暗転したあと、照明が点いたかと思えば、ナレーターさんと兄弟の夫人たちが歌い始める。そして下手のは、まだ捕まったままのジョセフが……!!あんたまだ捕まってたんか……!!やっぱりゴゴジョ(Go, Go, Go Josephの略称)(薮担しか呼んでない説)はジョセフの夢だったのか……幕間の時もあなた捕まってたのか……
ちなみにダレン・ヤップ氏との対談で知ったのだけど、薮くんもここがツボらしい。「僕らとお客さんが休憩してる間、ジョセフは捕まってるんですよね(笑)。」みたいな。めっちゃ怖い人みたいになってる薮くんで私は好き。
この後に登場するファラオ様はどんな人か、という説明がほとんどなのだけれど、「貴方はスター」と言ってジョセフを指さすこともある(というか体感ほぼそれ)からそうなんだよねー薮くんはスターだよージョセフはスターだよーおおおおおおおいええああああああああみたいなテンションで聴くこともあった。知らんけど。その間ジョセフはほぼ無表情。逆に難しくない……?薮くんがスターってそりゃあそうみたいな……僕!?そうだよねスターだよね!!みたいなこと言い出してもおかしくなかった。知らんけど。
Poor, Poor Pharaoh / Song of the King
バンドサウンドと金管の音が轟音で響く中、ぱらぱらとエジプトの王室に仕える人が集まりだしてくるけど、その様子はとにかく慌ただしい。というのも、ファラオ様なる人物が連日悪夢にうなされてるのだと言う。噂されている間に、1幕の1番最初のラジオから名前が出ていたのにその実体が見えなかったファラオ様が現れます。
これの中盤、「かわいそうなジョセフ(Poor, Poor, Joseph)」と同じメロディなんだよね。ぷあぷあふぁーらおわちゅがなどぅー。そんなかわいそうなファラオ様に、いつか牢獄から出られた家臣が「牢屋に夢を読み解くことができる人がいました」と伝える。ちなみにこのシーンの下手では、「夢を解くことができる人」はまだ捕まってます。ずっと硬直演技なの、凄いのもあるけど今思い返すと……ちょっと……もしかして……かわいい……?(?)
と思っているのも束の間、ファラオ様は直ぐにジョセフを呼び出すよう命令する。やっと牢獄から出られたジョセフ!!そして自分が牢獄を出られた理由を知ったジョセフは、ファラオ様に夢を説明するようお願いする……。
この時、呑気という言葉が似合う雰囲気で現れる、甲冑姿の芋洗坂係長さん。パンフレットに書いてある「ポティファーの為にダレンさんがある魔法を掛けて下さった」というもの、実はこの場面で芋洗坂係長さんが演じるファラオの側近が手品でパンを出していて、"Close Every Door"で処刑される運命だったはずのパン職人から人格を引き継いでる事が分かる。ちなみにこのパン、スクイーズなのか握ってるのを開くだけでスティックパンになる……芸が細かい……。分かった瞬間声あげそうになったもん(ダメです)。
はいきた、私の好きなばっしゅわおわお。夢わ読み解くことが出来るジョセフと出会い、ファラオ様が何故かロックに合わせて歌いながら自分が見た夢を説明するという曲。合いの手は何故か謎の「ばっしゅわおわお」というフレーズ。このフレーズ何て言ってるか知りたくて調べたけど、歌詞にないんだよね。これだけ知りたくて楽譜をイギリスから取り寄せようかいつも海外版Amazonのページの前で悩んでる。何の話?
めちゃくちゃ良い声なのに何故か聴き取れないとSNSをザワつかせていた伝説の歌詞はこちら↓
Song of the King (Reprise)
ザワついたのはSNSだけじゃない。ファラオ様がせっかく説明して下さったにも関わらず、ジョセフは「見惚れていて聴き取れませんでした。もう一度お聞かせ願えないでしょうか?」と申し出る。その様子に、ファラオ様の家臣達は騒然。あのファラオ様に指図するなんて……!しかもあの歌をまた歌わせるの……!?みたいな。しかし、ファラオ様はジョセフの為にもう1度歌ってくれる。「俺様に指図するなんて……ふん、おもしれぇ男……」という具合に。知らんけど。
にしてもジョセフのお願いの仕方が世渡り上手な人のそれ。全然ファラオ様を下げないやり方。聴いてて気持ちよかった。だからファラオ様ももう1回歌ったんだろうな。2回目は本当にみんな楽しそう。ジョセフがきちんと聴きながらリズムに乗ってるの、本当に可愛くてだな……。
ファラオガチャ・5月16日大千穐楽
曲間でファラオ様が曲を止めてHey!と煽るファラオガチャなるものが出現。というのも、最初は上手、下手から1人ずつ、子役の2人の計4人がファラオ様に沿ってHey!を言うというくだりがどんどん進化していって生まれたもの。
というわけで私が観てた最初の4回は全部"Hey!"だけだったファラオガチャ。レポ見たら楽しそうやないかい……笑。エスカレートver.はこの1回だけ!!楽しかった!!
まずはベンジャミン。よく通る声でお返事したのに好きな女の子のタイプは「黒髪ストレート」と大暴露されてしまう、、、
下手選抜はジュダ。「プロポーズする時は自作の歌を作ってプレゼントしたい」とこちらも爆弾級の暴露……会場が逆に恥ずかしくなった雰囲気すらあるけど、当の御本人のそれの何が悪いの……?な感じが最高だった。貫いて欲しい(誰?)。
ナレーターの平野綾さんも選ばれました!ファラオ様が「コキンちゃんぼーいす!」と叫ぶ前に「コキ……ン……ちゃん……?」となってしまった私。多分世代の人が聴いたら鳥肌ものだよね。そういう世代の人もそろそろ薮担にいそう。ひえぇ。
最前のお客様にも拍手で参加してもらえるシステム有り!これはアツすぎる。声出せるようになった世界線でジョセフやって欲しい~!夢ある~!!となった瞬間。
大千穐楽ということも合ってか、我らが座長も選抜。「Heeeey!!」と言った後に「Say……」とニヤニヤ顔で言う薮くん。ファラオ様の「JUUUUUUUMP!!!!」に合わせて拳突き上げてました。ごめん、言わせて、かわいい。
Pharaoh's Dream Explained
ぽつぽつと話し始めるようにジョセフが歌うところから始まるこの場面。少しずつ打ち明けるように、ジョセフはエジプトにやがて7年間にも及ぶ豊作の後に、7年間の大飢饉が訪れることをファラオに伝える。
こちらの音楽は「僕は~ハンサム、僕は~スマート~♪まーるで~歩く~芸術品~♪」でお馴染みのJoseph's Coatと同じメロディ。同じメロディで全然違う歌詞なのめっちゃ好き。あと、同じ音楽を何度も使ったこの瞬間をキッカケに1幕で起承転結、2幕でも起承転結、つまり2回起承転結を繰り返して作品全体の充足感を底上げしてるのが分かるから凄い。ALW氏とティム・ライス氏がこれでデビュー……?どんな世界線のお話……?てかその辺りのお話も作品に出来そうじゃない……??
油断すると直ぐに話逸れるなぁ。あ、ファラオ様がこの話を聞いて直ぐに政策構想に取り掛かります。
Stone The Crows (Part One)
そんでその力と才能があれば飢饉も乗り越えられるだろ!みたいなノリでジョセフが宰相に選ばれます。エジプトのNo.2になっちゃったジョセフ。彼は~ハンサム~彼はスマート~。完全に囚人じゃなくなりました。良かったね。
そんでもって宰相の衣装がヤバいのなんの。魔法騎士レイアースの風ちゃんみたいでめちゃくちゃどストライク。いや衣装を衣装で例えるなよって感じだけど。どストライクなんだけど、薮くん以外の人が着たら何それ!?ってなる感じスレスレの衣装。なんで薮くんあれ着こなせるの……?
上手く表示されるか分からないけど、「この記事の画像」の6枚目です。プレビューで見た時に上手くいったけどどうかな……。↓
ミュージカル「ジョセフ~」2年越しの開幕!薮宏太「ここからリスタート」(公演 / 会見レポート / 舞台写真あり) - ステージナタリー
私自分がナレーターさんのここが良かったを語りたいだけの話・4月8日ソワレ
シルビア・クラブさんの「ファラオのNo.2~♪」がすごくチャーミングで好き!手元でピースする感じ。
4月19日マチネ
「ファラオのNo.2~♪」って歌詞で平野綾さんは顔のすぐそばで手を横にする感じのピースしてた。口とがってて声も可愛くて……あまりに素敵だったので書かせて下さい。
Stone The Crows(Part Two)
宰相になったジョセフ、めちゃくちゃモテるよーって場面。めちゃくちゃサイン書くし、めちゃくちゃ取り囲まれるし、めちゃくちゃモテる。もうファラオ様そっちのけ。ファラオ様ちょっと嫉妬してて可愛いね~の場面。
知らねぇよとか言われるかもだけど自分、これの映画版めちゃくちゃ好きです。ジョセフめちゃくちゃ身ぐるみ剥がされるレベルにもみくちゃにされてるのをナレーターさんとファラオ様がつまんなそうに見てる。マジでシュール。薮くんなジョセフは爽やかに手振ってファンサして……ってまじで分かりみが深い。もみくちゃにする隙を与えない薮くん、好き。
4月19日ソワレ
ジョセフがサイン書くシーンで家来の1人がサイン帳がカバンの中で引っかかって出せなくて結局サイン書けなかったなんてことがありました。ちなみにジョセフ、サイン書く時ちゃんと左手で書いてました。どっかの公演で間違えて「やぶ」とか現世のサイン書いてないかな。書いたサイン見られないからなー。
Those Canaan Days
出ずっぱりのジョセフが出演しない珍しい曲の1つ。ただこの曲、メインとなるジョセフの兄弟達が本当にすごい。ジェイコブ役の村井國夫さんの存在感を見て「薮くん、連れてきてくれてありがとう……」となる。
ストーリーは、エジプトで名誉あるポジションに就いたジョセフに対し、彼の故郷・カナンでは飢饉の影響が続いている……というもの。歌詞も演技もその飢饉を訴え、栄えていた頃の町を恋しく想った内容となっている。
なんてシリアスな感じなのに演技にわざとらしい感じもどこかあって笑って良い……?ダメ……?ダメだよね……?いや分かってるけど……という感じになる。あとシャンソンだからってフランス国旗持つのずるい。
心地よい低音が少しずつクレッシェンドしていくと、突如として下手側からセクシーな美女がフラメンコ調にアレンジされた同曲のリズムに合わせて踊りながら登場する。恕茉さん演じるこの美女に、兄弟たちはもうタジタジ。末っ子のベンジャミンですら華麗なステップ踏んでアピールダンスしだす。……黒髪ストレート好きだもんな……(小声)。
結局選ばれたのはジェイコブさん。日毎に「いけるかな……」などとんでもないこと(意味深)をボソッと呟いて、2人で闇の中に消えてく。毎回違うとんでもないこと(意味深)だったからレポしたいけど、完璧にコンプライアンス違反なのでデジタルタトゥーを残さずにいく。「父さん?」に続く兄弟のヤジも大体とんでもないこと(意味深)だった……(苦笑)
よくそんなやり取りした後に歌えるな……というぐらい重厚感のある兄弟達のハーモニーで曲調が戻る。しかも、これまでにない程のfで。「我が~♪」という歌詞で毎回長音になるのだけど、そこでより和音がハマってるのが伝わる。ここの長音だけ強弱つけてさらに長めで本当に凄いんだよね。途中でバテるというコミカルなおまけ付き笑。公演数重ねるに連れてバテるまで拍手するみたいなノリも増えてきて面白かったなー。
最後の音はごく自然に2、3人のパートに別れて歌うのだけど、これが本当に鳥肌。とにかく、低い音がこんなに目立つ中、1番高い音を担当されてるジュダがもう……本当に……さっきまで本当に歌ってた!?ってぐらい声の伸びが素敵で……どうやって歌ってるの……?となる。ずっと核となってるルベンの声も、ここでさらに際立ってて、さっきまであんな面白かったのに、ギャップ……だし。これらの音が、離れて歌う分、音が会場中に響いて……薮くん座席で聞いて欲しかったな……!!と毎回なった。てかこれのこと言ってたんじゃないかって思う。自分にとっても本当にお気に入りのシーン。
The Brothers Come To Egypt / Grovel, Grovel
歌の前に、飢えを訴える兄弟たちをよそに、ナレーターさんは豪快に骨付きチキンを食らう。しかもみんなが見てる前で……サイコパス!?平野綾さんは食べる時の音とか声とか付(もう声優さん様様という感じでそれは最高だった)、シルビアさんは飯テロよろしくな食レポ付……兄弟達……辛かったろう……ベンジャミンなんて声失ってたよ……
耐えられなくなった兄弟達は、この飢饉を乗り越えているというエジプトに行くことを決意する。「エジプトに行こうぜっ」\チャチャチャ/、楽しかったなぁ。エジプトに行けば飢えを凌げるだけじゃなく、「ついでに見れるよスフィンクスも!!」も楽しかった。危機的状況を脱するのにこんなノリノリな人達、かつていただろうか……。
観客も足取り勇ましい兄弟達もノリノリでエジプトに向かうと、何故かナレーターさんは先に着いてるし、階段の上からめっちゃジョセフが見下ろしてくる。本当に、油断してるとその厳しい視線に殺される。ジョセフを見るなりさっきまでの楽しそうな兄弟達の顔はたちまち焦りの表情に変わり、何度も何度も地面に頭を擦りながら食糧をお願いする。なんと兄弟達は、自分が頭を下げている相手がジョセフだと全く気づいてない!!
そんなことあるんだ……って思ったけど、旧約聖書を読んだらジョセフが奴隷に出されたのが多分20歳になるちょっと前、このシーンだともうおじいちゃんらしい。青年からおじいちゃんは流石に分からないな……。ちなみにジョセフ、110歳まで生きます。これは当時のエジプトの最長寿命が110歳と言われていて、その歳で亡くなったジョセフは最初から最後まで神様に愛されていたんですよーという言い伝えと絡められてるらしい。めちゃくちゃ薮くんじゃん……。
Who's The Thief?
必死に助けを求める彼らが、自分を奴隷として売った兄弟達だと気がついたジョセフは笑いを堪えきれなくなってしまう。公演毎にこの時の顔が違ったのが印象的。鼻で笑ったり、本当に笑いを堪えきれない表情だったり、口角は上がってるけど目は全然笑ってなかったり……この表情1つ見るだけでも演技の幅を体感出来た。
やがてジョセフは兄弟達の願いを受け入れ、食糧を与える代わりに、末っ子・ベンジャミンの荷物の中に宝石のついた杯をこっそり入れることを決める。兄弟達が帰ろうとしたその瞬間、私の大事な杯が無くなった!!盗んだのは誰だ!!と怒り狂いながら叫ぶ。
兄弟達は困惑されながら、自分の荷物をジョセフの家来達にとにかく探りを入れられる。すると遂に、(ポティファーにめっちゃ似た)家来がベンジャミンの荷物から杯を見つけてしまう。更に怒ったジョセフは、1番純粋であるはずのベンジャミンなわけが無い!と必死に訴える兄達を聞き入れず、ベンジャミンの処刑を命じてしまう。
「コロナ禍の2年間、家で歌っていたら音域が広くなって、キーを上げた歌もある」と言っていたのだけれど、恐らくこれなのでは……?Twitterでも度々言われてましたよね。自分自身もこのキーで歌う薮くんが好きで、原曲聞き直してみたら、ん……?!となった。怒ってる感じって意外と、歌うこと自体が楽しいから伝わらないイメージがあるのだけど、これは歌い方も音量も声量も荒々しい感じがして、確かに恐怖を覚えた。
Benjamin Calypso
ジョセフがベンジャミンの処刑を命じたその瞬間、ユダが立ち上がる。弟の無罪を証明する為に必死で訴える―――――という緊迫した場面で流れる、地中海の香り。そう、この局面で流れるのはカリプソ、現れるのはヤシの木の大道具。そしてどこからともなく出てきたパイナップルを象ったサングラスを全員つけて歌い踊り狂う。観客とジョセフはその間置いてけぼり。何が1番ヤバイって囚われているはずのベンジャミンが1番楽しそうに踊ってること。「カリプソって、あのリトル・マーメイドの…だよね?」と頭を整理しているところでジュダが高音フェイクを歌うものだから、もう混沌。
あとこの歌終わり方が本当に面白くて、何も無かったかのようにベンジャミンが急に無表情になって元の位置で囚われる。んで、次の曲に行く。え……?ここまで書いてる自分もよくわかんない。
4月8日
あざといってこういうこと言うんだな、って感じの表情で踊る人達を見るジョセフ。
4月12日マチネ
もうちょっとなんか笑いそうになりながら見てる感じ。もちろん、笑っては無いんだけど。何してんのこの人たち……って感じの呆れ顔では無かった。
それも1つのジョセフの形だと思う。「創世記」には兄弟たちのベンジャミンを思う気持ちだけではなく、ジョセフへの懺悔もこのタイミングで吐露されているから、作品内でジョセフの心の内が変わっていくタイミングはここのはず。
4月19日マチネ
この少し前から頭の飾りのせいで前髪が乱れてしまう……なくだりの続き。毎回ジョセフにパイナップルサングラスをかけてくれるジュダがかけながらさりげなく手で前髪を払ってくれた……。本当ならば「あまりボディタッチとか、髪の毛触られたりするのは苦手」な薮くん、この時ばかりはされるがまま。お互いのプロ意識もそうだし、ジュダ役の日野真一郎さんの気遣い、薮くんの忍耐強さ(?)にやられた……。前髪直ってよかったね!!薮くん!!
5月14日大千穐楽
ちょっと冷たい寄りの表情だけど、寂しそうに見える。分からない、千穐楽補正かもしれない……。でも兄弟に裏切られて苦しかった気持ちもジョセフにあったはず。これも1つのジョセフ。全肯定。
Joseph All The Time
兄弟達が必死にベンジャミンの無実を訴え、ベンジャミンが死ぬぐらいなら自分を殺してくれ!と訴える姿を見て、遂にジョセフは兄弟達を赦す決意をする。更に、自分が同じ兄弟のジョセフである事を伝える。事実を知った兄弟達は、ジョセフをひたすら、ただひたすら抱き締める。最後にはベンジャミンにも温かいハグが……。
え、なんですぐ赦せるの?なんて思う人もいるだろう。実際何度か取り上げられているのを見た。自分も創世記を読んだ時は感じた。でも、生の演技でこのシーンを観た時、確かに「良かった、ジョセフが赦せて」と、素直に思えるのだ。演劇って、エンタメって、こういうものなんだ。人の心に、ただただ温かいものを注ぐ、そういう力があるものなんだと教えてくれた大切な場面。
Jacob in Egypt
全てを赦したジョセフは黄金に光輝く馬車に乗る。これ比喩表現無しに本当にそういうもの。
見れば分かる……と思ったけどそこまで光ってない。照明の力ってすげー。↓
馬車の上から兄弟達に手を振っているジョセフは、なんとはるばるカナンからやってきたジェイコブに再会する。長い間死んでしまったとばかり思い込んでいたジェイコブは、思わぬ再会に感激する。ジョセフも熱い抱擁を交わすのだった。この時、「アメージングカーラーコート」って厚みのあるコーラスで聞こえてきて、本当にクライマックス感が……。
あと、ジェイコブとジョセフのハグのことジャニーさんと薮くんにしか見えないってレポ流したの誰ですか。それ見た直後の公演、それにしか見えなくて別の涙出たじゃんか。ありがとうございました。
Any Dream Will Do(Finale)
「Go, Go, ~」がOP主題歌なら、こちらはEDかなという印象。カンパニー全員で歌うもんね。そう、ここで登場人物全員集まります。もう1度、「春の風~♪」から歌い始めます。
え、ジェイコブは兄弟達怒らないの?1番大事な息子を貶めたんだよね?ってなったそこの貴方。ここでちゃんとジェイコブは兄弟達の方見て杖持って怒ろうとしてます笑。しかも、律儀にベンジャミンだけ先にハグしてからという。でもジェイコブも、ジョセフに会えた嬉しさで全部赦すんだよね。
ベンジャミンは他の兄弟達と違ってジョセフと同じお母さんから生まれた息子。だから、ジョセフが居なくなった後にとびきり可愛がられるというのも、物語を通して感じられて。本当に、引き離されたシーンからずっとジェイコブとベンジャミンは一緒にいたという印象。
どこからかやってきたファラオ様やポティファーも一緒に歌いきり、ここで幕が降りるかな……と思ったら、ジョセフと4人の家臣だけ残って次の曲が始まる……。
Close Every Door(Reprise)
あーでも、こっちのED感も凄い。ジョセフがたった1人で、1幕終盤に歌った曲をもう1度歌うの。しかも、意味が全然違って聴こえる。1幕では、勇気を奮い立たせても上手くいかない、そんな歌に聞こえたのに。ここでは、扉が閉ざされても絶対に立ち上がるんだ、夢は誰が見ても良いんだと、強いメッセージに聴こえる。
バックコーラスの家来達が宰相の衣装を取ったので、シャツベストとズボンのシンプルな姿になったジョセフ。いよいよ家来達も退場して1人で歌うのだけど、これが本当に、凄い。照明もピンスポットで、ただ歌を、生歌を聴くだけの贅沢な時間。こんなに力強い、そして心に響く歌を、ただ歌声だけで聴かせる演出にも魅了される。薮担で良かったとも思えるし、人間という生き物だけが感動を覚えるのだとしたら、生きていることに感謝できる瞬間。
全ての涙を劇場の床に落とした。もうこれで終わるだろう、と思ったら、子どもたちが現れて……。
Mega MIX
「ねぇ、ジョセフ!!もっと遊びたいよぉ!!」と急に叫び出す。やめろもうチケ代の元取れたろう………なんて思ってしまった瞬間、捌けようとしてたジョセフ(12日はスキップで帰ろうとしてた)が「もっと?しょうがないなぁ~!!」と、子どもが持ってた本を開く。すると、最後の音楽が流れ出す。煌びやかな衣装を来た、他のキャラクターも一斉に集まり、踊り始める。
タイトル通り、作品のほとんどの曲が、順番通りにmixされた歌。つまり、子どもの願い通りに「もう1度」歌うのだ。すごいよね。もうこの演出自体が、夢。夢は何度も見て良いんだよっていう、強いメッセージになってる。
回転台の上に乗ったかと思ったらそこから飛び降りてクリスティアーノ・ロナウドのゴールパフォーマンス。当方が見た公演で毎回やってたから全公演でやってたのかな?薮宏太がジョセフをやるからこそなポイントなので、まず嬉しかった。
4月8日ソワレ
エムバペ選手のゴールパフォーマンスもやってくれた!
4月16日マチネ
レポで「MegaMIXのベンジャミンカリプソでそんなバナナって歌ってる」って衝撃のレポ読んで確認したらジョセフとファラオ様が本当に「そんなバナナ~♪」って顔見合わせて歌ってた。顔見合わせるのは確信犯すぎる。重罪。
4月19日マチネ
ファラオ様とジョセフ、顔見合せて「そんなバナナ~バナナ~モモとバナナ~バナナ~♪」って歌ってた。再逮捕。
5月16日大千穐楽
涙でファラオ様とジョセフが何て歌ってるか見えないという事態。ジョセフはベンジャミンとも何か話してたことだけ特記。
ベンジャミンと言えば、この"Mega Mix"内のベンジャミン・カリプソで毎回ソロダンスを踊ってくださるんだけど、本当にカッコいいロッキンを踊る人という印象。この日何が泣けたって、スーパーウルトラリラックスハイパースマイルでソロダンス踊った後に少年忍者の陽キャカースト上位枠とは思えない精悍な顔つきになって深々とお辞儀したこと。カンパニー多くて最後挨拶できる人が限られてるから挨拶出来ないと分かってあれやったんだと思うと、もうボロボロに泣いた。語らずとも伝えることが出来る最高のパフォーマー。スマホ見てるだけで「エロ漫画読むのやめろよ」なんて周りが勘違いするような嘘を薮くんにつかれたって聞いてなんかひたすら謝りたくなった。恥ずかしいだろうに最高エピくれた湧さん、ありがとうね。
最後にこのボリューム感の曲やるの!?と最後まで振り回されて、幕がやっと閉じました。
カテコ
毎回最後に捌ける薮くんの様子を中心にレポ。
4月8日ソワレ
深くお辞儀をしてから観客に手を振って捌けられる。きっとジョセフが現代でアイドルしてたらこんな感じだったのかな…と錯覚してしまうような、そんな感じの退場でした。
4月12日ソワレ
捌けちゃった…と思ったらまたひょこ!っと出てきてびっくり!それを3回ぐらい繰り返すものだから堪らない。
4月16日マチネ
12日と変わらない感じかもしれない。捌けちゃった~と思ったら来てくれる。相変わらずお茶目。JUMPのライブではその会場の最終日とかで無い限り、クールに捌けていくイメージがあるから「どういう福利厚生…?」となってしまう。
4月19日マチネ
ベンジャミン(元木湧)さんの様子が明らかにおかしい。1回目で上手側から出てくるもどこかキョロキョロしてる。上手付近の観客も置いてけぼりのまま、薮くん以外の演者さんが捌けてしまう。2回目で出てくる時もキョロキョロしてる。出てきてすぐは何もしないと思ったら捌ける前にポティファーのパンを手から出してエアでちぎって観客に投げてたw本当に悪い顔してて笑い止まらなかった。
(※とうもろこしってツイートもあったけど手から出した時に伸び縮みしてたのでパンです)
薮くんが捌ける最後のタイミングは12日、16日同様に捌けたと思ったら出てくるパターンのカテコ。と思ったらこの日は投げキッスしてた。嘘でしょ?レポで回ってなかった……よね?え?
5月16日大千穐楽
大千穐楽ということで、薮くんが捌けた後も拍手が鳴り止まず。キャスト全員が最終号して、芋洗坂係長さん、この日のナレーターの平野綾さん、小西遼生さん、村井國夫さん、薮くんの順番で挨拶。村井さんの爆弾発言(薮くんが子どもの耳塞ぐ系の発言)(すっ、と直ぐにできるの本当にもう)への薮くんのツッコミで、ああ、仲良しなんだなぁと勝手に……(苦笑)。
薮くんの挨拶は、まじで沢山Twitterに流れてるので其方で……(土下座)。実はこのブログ、1回もメモしてなくて記憶だけで書いてるので……流石に大切な挨拶を一言一句間違えずに書ける自信が無いまま書けないです。でも、1つだけ、空でも言える(書ける)薮くんの言葉が。
良いでしょ、いつでも0番って。
真ん中に立つことに誇りを持って、自信を持って、見て!って表情と演技と歌でみんなを魅了する薮くん。薮くんとの夢が、オリックス劇場にありました。
所感
書いて色んなこと思い出してはどれも笑顔になれる、アトラクションが沢山ある遊園地みたいなミュージカル。中止の2年間で沢山の悲しい気持ちを抱えてきた人が、エンタメに希望を見出して観劇するとしたらピッタリだった作品。コミカルという意味でも、キャッチーという意味でも、勇気づけられるという点でも、笑顔になれる。
言葉を選ばないと勘違いされそうで怖いけど、個人的にはこの御時世でこのミュージカルが観られたという事実が、この上無い歓びだった。そして、その歓びは、自分1人の物にしたくないという気持ちが強い。このミュージカルに関わった時、全ての人が「楽しい」と思えるものであって欲しい。人それぞれ楽しみ方が違うとしても、「ああ、旧約聖書で見たことある……!!」って某進研に取り組む通信教育系の楽しみ方だとしても、「ヤバい手拍子楽しい~!!」みたいなアゲな感じの楽しみ方だとしても、「なんで舞台2公演やった後に生放送があるんだよしかもサッカーってなんかミュージカルと違うじゃんかそもそも試合見る時間どこだよ俺あと8人欲しいんだけど」ってぶっちゃけ思ってたとしても最後は笑顔になれる、そんな空間だったらいいな、という淡い気持ちを抱いてしまうような、本当にただ楽しい作品だった。
ただ、やはり作品のテーマは深い。「赦す」という行為が、いかに人を大きくするかが突き刺さる。私も誰かを救えるのなら、嫌なことの1つや2つ赦してみたい。こんな大団円になるのなら、自分のマイナスな気持ちなんてどこかへ置いていきたい。
理由のない涙もあるけど 想いつづけてればきっと ~Hey! Say! JUMP LIVE TOUR PARADE 1/13 福岡公演 ツアーオーラス レポ
Hey! Say! JUMPのライブツアー「PARADE」が遂に福岡公演においてオーラスを迎えた。光栄なことにこの素晴らしい公演に参加できたため、感じたことをつらつらと書いていきたい。
なお、ご覧の写真の通り薮担なのでほぼ薮くんの話である。他のメンバーについても言及はしていく折はあるものの、御容赦願いたい。
セットリスト
Zombie Step
パレードが始まる
ウィークエンダー
Star Time remix ver.
ファンファーレ!
僕はVampire
Ride with me
SUPERMAN
Entertainment
BANGER NIGHT
ぷぅのうた
はな壱もんめ
我 I Need You
SUPER DELICATE ~ MC
Oh! My Darling
Muah Muah
アイノユウヒ
"め"
Johnny's Jr. コーナー
和楽器パート(中島、八乙女) ~ over
Give Me Love
Last Dance
ミラクルワンダーランド
獣と薔薇
UTAGE Tonight
パレードは終わらない
AC
White Love
真夜中のシャドーボーイ
Dreams Come True
愛だけがすべて -What do you want?-
Your Seed
Lucky-Unlucky
COSMIC☆HUMAN
Come on a my house
明日へのYELL
WAC
Ultra Music Power
Zombie step
ラストの「Hey baby 調子はどうだーーーー!」。口調は変わらないものの抑えきれない熱を薮くんから感じられる。ついに始まったおわりの始まり、振り以外にもターン多め、マイクも両手ホールドで会場中の誰よりもオーラスということを薮くんが意識していた。
ウィークエンダー
知念さんとアイコンタクト多め。振りも歌もためがち。特に間奏のダンスは楽しげに華やかに……。
SUPERMAN
やっぱり振り以外のターン多め。最後の方のハイキック、薮くんだけがやってたのに段々人が増えて、この日は髙木さん以外全員が薮くんと同様にハイキック。いいなぁ、こういうの。
はな壱
「よよいのよい」が控えめで悲しくなる。オーラス意識しすぎなのは私の方か?やぶたかでアイコンタクトした後外周へ。「現状回復できない 火消し心は」でいつもカメラ目線なのにこの日はファンサに夢中。スタンドにいる自分はこの現実に寂しくしているといきなり「愛なのか?恋なのか?」でカメラ目線、いつもの胸に手を当てる振り、ハートマーク。きゅん、なんてもんじゃない。ギュンギュン。伊野尾さんの「またね」がCD音源さながらで会場は既に瀕死状態。
スパデリ
ゆうじっくas裕翔くんがヘッドホンを全身使って投げて薮くんが拾いに行くくだり、この日はまさかの薮くん振り無視して受け取るスタンバイw 裕翔くんもこれにはびっくり、嬉しそうに見事キャッチされた名誉あるヘッドホンを受け取る。
MC
1/13 JUMP オーラス MC
— ちなれむ👑 (@halayabukun) 2020年1月14日
閑也がカーニバルを髙木さんとやるw髙木さんは恥ずかしいのか途中で止めてしまい、何かさりげなく閑也に囁いて持ち場に戻る。楽しかったよって言われた閑也の反応が「あ゛あ゛っ」って感じだったのに対し薮くんがさらっと「どうしたの?感じてたけど」と聞くwアウトwwwwwww
朝からごめんなさい🙇♀️にしても誰も止めろ!とか言わないのとさらっと加減が下ネタ普段連発してる感を物語ってた
— ちなれむ👑@固定 (@halayabukun) 2020年1月14日
Muah
歌い慣れても来るわな、7回もやってくれたんだもの。東京初日は薮くん、「俺フェイクあるよ!」「みんな聞いて!」って顔だったのだが、この日はもう歌の世界観に溶け込む表情。PVや音楽番組ではどのような表情を見せてくれるのか。PARADEは終わらないという言葉の意味を痛感し始める。
UTAGE
ゆとたかで(自主規制)してるとき、薮くんほっぺに指突っ込んでぽんっ、って音鳴らすやつやってたんですねwww知らなかった。山田さんが「祭りのあとの~」歌ってる時やぶひかが腕組みしてそれをアルゴリズム体操みたいにガシンガシンやってるもんだから全然切なくない。宴は終わらないもんね。
どりかむ
薮くんやっぱりトロッコの手すり捕まってくれなかった。
愛だけがすべて
イントロでなぜか薮くんがこの写真のポーズをとりながら座る。でもCD音源のイントロ流れた途端ちゃんと立ち上がって踊る。本当にその座って取ったポーズをする様がアダム・ドライバーだった……。
薔薇と白鳥コンビでアイコンタクトを取る節も。ちなみにこの日「Hey 扉開けて」でハイジャンプやってくれなくてwwwしかも俺やらなかったぜにバクステ付近のお客さんドヤってるもんだからそらPARADE終わらん。
UMP
いきなり外周を走り出す薮くん。そのまま一周してくる。曲おわり、なかなかメンステに戻らない面々に「俺もう一周してここに来たから」ってドヤ顔。わかったよ……笑。
まとめ
遂にライブツアーPARADEが終了。完全燃焼した感覚は確かながら、余韻や喪失感はまるで皆無。なぜだろう?と考えていたが、やっぱりこのツアーを通してジャニーさんへの気持ちを浄化して貰えたからだと思う。
ほとんどの人にとっては「Hey! Say! JUMPのライブツアー」という具合で楽しまれたかもしれない。台湾を挟んだ人は尚のことそうだろう。しかし、私は「ジャニーさんが亡くなってから初めてのJUMPのツアー」として行くこととなった。たしかに、ジャニーさんが喜びそうな演出が鏤められている。
獣と薔薇、歌詞が愛する人を獣の如く襲ってしまうという風にどうしても解釈出来なかったし、PV見てもそういう描写は無かったので悶々としてたんだけど、PVの最初の狼が今までのHey! Say! JUMPで、可愛がってた人間がジャニーさんなんじゃないかと思ったら割とスっと納得できる自分がいて……
— ちなれむ👑 (@halayabukun) 2019年12月13日
「自分を愛してくれた人」=ジャニーさんがいなくなってしまった世界を焼け野原としながらもその中を走り抜いて、朝焼けに想いの丈を響かせて、何より獣よりも強く在ろうとするJUMP、その過程を獣と薔薇の歌詞とPVにしたためたんじゃないかな
— ちなれむ👑@固定 (@halayabukun) 2019年12月13日
パンフレットを読む限り、薮くんは台湾で学んだこと、吸収したことを見せられたらと臨んでいた。焼け野原だった世界に、台湾での思い出、キラキラしたもの、どんどん彩りが加わる。しかし、その煌びやかな世界でHey! Say! JUMPはまだまだ歩みを止めない。止められない。童話「赤い靴」のような話に思えるときもある。でもどうだろう?
ライブツアーPARADEを通して、皆さんにも自分が参加しているように思えたら
パンフレットではこのようにも言う薮くん。呪われた赤い靴を履こうが、いっそ呪われてよかったと思えるほど、このまま時間を刻んでいく、通過点にこのライブツアーがあったのだと記憶の欠片を残していくのは如何だろう。
後ろに立ってる観覧車に本当は乗りたかった ~Hey! Say! JUMP LIVE TOUR PARADE 1/11 福岡公演レポ
Hey! Say! JUMPのライブツアーPARADEの福岡公演の初日のレポをぽつりぽつりと残していく。御容赦願いたいが、今回も薮くん中心のレポになる(他のメンバーについても書いていく)。
福岡公演セトリ
Zombie Step
パレードが始まる
ウィークエンダー
Star Time remix ver.
ファンファーレ!
僕はVampire
Ride with me
SUPERMAN
Entertainment
BANGER NIGHT
ぷぅのうた
はな壱もんめ
我 I Need You
SUPER DELICATE ~ MC
Oh! My Darling
Muah Muah
アイノユウヒ
"め"
Johnny's Jr. コーナー
和楽器パート(中島、八乙女) ~ over
Give Me Love
Last Dance
ミラクルワンダーランド
獣と薔薇
UTAGE Tonight
パレードは終わらない
AC
White Love
真夜中のシャドーボーイ
Dreams Come True
愛だけがすべて -What do you want?-
Your Seed
Lucky-Unlucky
COSMIC☆HUMAN
Come on a my house
明日へのYELL
パレードが始まる
はいはいやぶひかなシーンが。序盤フロートに着くなり、いきなり光くんが薮くんの口元に自分の手をあて、薮くんの口から投げちゅー。ここぞとばかりに薮くんも同じように光くんのくちから投げちゅー。そこから何も無かったかのように歌い出す。フロートに乗ってファンに向かって手を振る2人の姿は天皇皇后両陛下。
Star Time
東京公演のように言葉を立てて歌う歌い方ではなく、歌詞に淡い声を乗せてゆくイメージの歌い方をしていた薮くん。Star Time一つとっても様々な歌い方を魅せてくれる。自分のパート以外、身体をゆらゆらと横に揺らしていた薮くんも印象的。
RWM
始まる前にポジションに着く間、すれ違いざまにやぶゆとがハイタッチ!薮くんはソロパート「悩んでる時間もない」で毎回腕時計を見るふりをするのだけど、この日も見せてくれた。
BANGER NIGHT
間奏明けの「常識など~」の薮くんのパートで勢い余って髙木さんが薮くんの真正面に来てしまう(本来なら少しズレる)。そのまま踊るしかない髙木さんを前にして薮くんはなんと髙木さんと同じ振りを踊る!こんな形でやぶたかを見られるとは。
ぷぅのうた
やぶんぶんが……終始ダブルピースしてました……(遺言)。
MC
1/11 福岡初日 MC
— ちなれむ👑@固定 (@halayabukun) 2020年1月12日
光くんが3キロ太ったという話に全くノらない会場に対し知念さんが「自分がブーメランになるからリアクションしないの?」と煽るw そんな会場に薮くんが「今日痩せよ!」とフォローするも誰も拾ってくれないwww
1/11 福岡初日 MC
— ちなれむ👑@固定 (@halayabukun) 2020年1月12日
知念さんが一発ギャグを!というくだりで水を飲もうとする薮くん、片手でボトル開けようと試みるも未開封なので開くわけがない→諦めて知念さん見る→また片手でマイク持ってもう片方で開けようとする→結局やぶたかで私語するときに諦めて両手で開けるwww
この時ずっと伊野尾さんがさぼねんの帽子を撫でてた。
山田さんソロ
知念さんが踊るのをみんなで見守る中、伊野尾さんだけがバックのTravis Japanに混じってガチで踊ってた……!真剣な様に思わず目を奪われた。
White Love
山田さんが視線を薮くんに送っていた。すぐ様気づいた薮くんは山田さんの方を見て頷く。これが全て。
愛だけが全て
「Hey 扉開けて」のところで片脚ずつ上げる振り、薮くんがまたも大袈裟にやる!会場は驚きに包まれていた……。
まとめ
正月休みを挟んでのライブ、初日とはまた違った不安もあったろうに無事成功してよかったと切に思う。思い思いのメンバーもいるやもしれない。しかし、私は胸を張って今回の公演もどの公演に負けないほど素晴らしいと言える。オーラスまであと少し、何事も無く駆け抜けて欲しい。