まき散らし
しまった。。。こんなに時間が経ってしまっている。
盲腸備忘録も志半ばで終わってしまいました。
はてなブログさんからメールが来て、ブログやってた事思い出させてもらったので、また書き始めようと思います。
とりあえず、下書きのままアップしてなかった2年前くらいのブログあげてみます。
*************************************
地下鉄の改札を出てから階段を上り、地上に出てゆるやかなカーブを歩いていた。
それは、一仕事終えた後の、平和な、心地よい達成感を味わいながらの家路だった。
そのふんわりした雰囲気を突然遮る物体が現れる。
その名は散水車。
カーブの切れ目から突然激しい水しぶきと共に現れ、容赦なく人を、そして車をビショビショにしていく。
散水車はまるで田舎道で出くわすトラクターのような低速で走り、歩道を挟んだこちら側の植木に水をあげている。
ホースと植木の間には、人も車も存在していないかのようなまき散らし。
慌てて避難所を探すわたしたちの左手には、運よくホテルが建っていた。
安全な場所からみんなの動向を観察する。
逃げ場のない人は、とまどいながらも、なすすべもなく、ただビショビショになる自分を静かに、そしてゆっくりと受け入れていく。
誰も怒らない。ただ濡れるだけ。。。
わたしの顔にはニヤリとしたニヒルな笑顔が浮かぶ。
となりの友人からはもっと悪い笑みがこぼれていた。なんだったら歓声まで口から飛び出していた。
少しの罪悪感と、やっぱりチャイナって・・・という淡い期待がそのまま実現した時の嬉しい感情がせめぎあう。
その後も容赦なく暴れまくる散水車を安全地帯からカーブの先まで見送った。
今、ソファに座り、濡れた後のみんなの苦笑いと同僚の奇声を思い出す。
安全な所から人の突然の不幸を笑った自分をコーラでシュワッと肯定し、罪悪感をコーラに浮かべたレモンでキュッと相殺する。
はぁー、、、グレーな感情を抱えて、、、やっぱり笑う。
ごめんなさい。。。