2016年ベスト。
2016年に公開された映画でなくて、2016年に見た映画。
あと作品の優劣というよりは、単純に好きな順……かもしれない……
映画
2.『RWBY Volume 2』モンティ・オウム
4.『霧の中のハリネズミ』『話の話』ユーリー・ノルシュテイン
5.『そして人生は続く』アッバス・キアロスタミ
そして、2016年のベストシネアスト賞は、
ペドロ・コスタとモンティ・オウム!!!
ペドロ・コスタは、あまりにそのままというかむき出しだった。
これが映画か…と。
モンティ・オウムは、アクションとか演出の巧さがすごくて、その動きや演出が本質であり、映画であると感じた。
もともとは、公式サイトやYouTube上で公開されているアニメーションに すぎないのだが、ジョン・フォードのアクションに通じるような「Cinema」を感じた。
あと、単にアクションがうまいのではなく、上のトレーラーを見ればわかると思うが、キャラクターの顔や表情の見せ方がうまい。
下手な監督だと、登場人物の顔がよくわからなかったりするのだが、モンティ・オウムは、クローズアップなどでサッと印象的なキャラクターの顔のカットが入る。
シネアストのなすべき仕事は女優の、あるいは女性キャラクターの顔を見せることなのかもしれないとさえ思った。
漫画
2.「瓜子姫とアマンジャク」諸星大二郎、「ふとん」『絶対安全剃刀』高野文子
3.『ぼくは麻理のなか』押見修造
『ガラスの仮面』は、いろいろ思うところあって、書ききれない。
とにかく、漫画的にどうかはわらないが、ハートにあふれた漫画。
絵が素晴らしい。
「(カッコつきの)『リアリズム』なんてくそくらえ!!!」という思想を持つに至った。(2016/12/28現在)
高野文子は、漫画偏差値が高すぎてよくわからなかったが、『絶対安全剃刀』はすごさの鱗片を感じた。
ほとんどの漫画はストーリー漫画だ。しかし、高野文子の漫画はストーリーでないなにか得体の知れない魅力があるのかもしれない。
よくわらかない。
押見修造『ぼくは麻理のなか』。
サイン会いって、押見修造先生のサインもらった(笑)
押見修造イケメン。
押見修造の漫画は描く女の子が単純に好き。
全漫画家の中で一番好き。
横山光輝は、中国モノでも諸星大二郎のと比べると、ソフトだよね。
そこが、よいと思った。
音楽
とにかく7月22日日本武道館ライブ『八角形』が最高の音楽的体験だった。「降りてきた」と感じた。
2017年は、ずっと相対性理論のニューアルバム『天声ジングル』とRWBYのサントラを聞いていた。
好きな曲は、
相対性理論『天声ジングル』「天地創造SOS」、「とあるAround」
RWBYのサウンドトラック「This Will Be the Day」「Red Like Roses, Pt. II」「Die」あたり。
11月
ジャック・ロジェ『アデュ・フィリピーヌ』
漫画
諸星大二郎『暗黒孔子伝』『妖怪ハンター 天の巻』『妖怪ハンター 水の巻』
漫画は、本当に11月に読んだのか記憶が定かでない……
諸星大二郎は漫画的にはどうなのかわからないが、「思想家」だなと。
作品に歴史や神話に対する彼独自の思想を感じる。
『この世界の片隅に』は今年公開された邦画アニメベストだと思う。
しかし、自分はこのアニメを見てきつかった。
失われたものは決して帰ってこないということを痛感させられたからだ。
しかし、最後のエピソードは輪廻的なものを感じた。
それがこの作品の救いになっている。
作品的なクオリティを度外視して、好き嫌いだけで言ったら、自分は12月にやったRWBYみたいな作品のほうが圧倒的に好きだ。
『非情城市』は、ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞取ったのも納得。
アンゲロプロス『旅芸人の記録』、ガルシア=マルケス『百年の孤独』と同じ。家族を通して、「歴史」を描いた傑作。
ジャック・ロジェ『アデュ・フィリピーヌ』は、毎回、「フィリピーヌ」なのか「フィリピーナ」なのか忘れて困る。
青春の始まりと終わりを描いた作品だが、これなら、ゴダール「男性・女性」の方が作品的に鋭いのではと思った。
具体的には人物の顔の写し方。
あと、「青春の終わり方」が「男性・女性」のほうがより強烈だと思った。
自分が、ちゃんと作品が投げているものをキャッチできてるのかはわかりませんが、とりあえずそんな感想。
10月
狐に化かされる。
ネットを見たり、街を歩いていると、
「本当はそんなこと興味ないよ」ってことまで、無理矢理に興味を持たされているような感じがする。
「本当はそんなもの欲しくないよ」ってものまで、なんか欲しいような気にさせられているような気がする。
資本主義の詐術にかかってしまっているというか…