通勤電車で前にいた女(8)

うぅ、気持ちいい。


何と表現すればいいのか。
香織のアソコは想像を絶する
気持ちよさだった。


充分に濡れていたが
締め付けが強く、
グイグイとペニスを引き込んでくる。


「お……お………お……う」
自分の口からうめき声が漏れる。


それにあわせるようにまた香織のくちからも
「あ……あ……あ……あん」と声が漏れる。
その声は完全に気持ちよくなることだけを考えているようだった。


すでに爆発しそうなのを
こらえながら、俺は香織にいった。
「か、香織、気持ちいいよ。いつものようにお尻をふってごらん」
「あん、上杉部長、いいん!あん!あん!あん!」

「うっ、うぅっ、あっ、おっおっ。いいよ、香織、気持ちいいよ、もっとお尻を突き出して」



「はい、上杉部長!あ、あ、あ……」

「き、気持ちいいか?」
「あ、き、気持ちいい!」


「ど、どこが気持ちいい?」
「あん、オ●ンコ、オ●ンコが気持ちいい」


香織のオ●ンコの締め付けがいっそう強くなった!

もう出してしまいそうだった。
そこで、俺は突然グラインドをやめた。


すると……

もう香織は遠慮しなかった。

「あ……突いて!もっと突いてぇ!」

香織は名器だった。
そのざらつきオ●ンコで摩擦される快感に、
勃起は限界まで膨張していた。


俺は
快感に打ち震える香織の顔を見ようと
香織の肩を引っ張った。


そしてそのまま仰向けにすると、
夢中で腰を振りまくった。
「あんあん、いい!気持ちいい!」

香織は激しく自らも腰を動かしていた。


「う、う、い、いきそうだ」
「だめぇ……だめぇ……も、もっと突いて、もっと激しくついてぇぇぇぇん」



「う、で、でる……」
香織は突然、我に返ったかのように
「だ、だめ、いや!」
と口にする。


俺はペニスを引き抜くと香織の口に突っ込んだ。
そして大量の白液を放出した。


「ご、ごふっ!」香織はむせた。
「ぜ、全部飲むんだ!」
俺は叫んでたいた。


ゴクリ……


香織は、
「う……うぅ」といいながらも飲み込んでいた。


そして、香織の臀部には、
すこしもれた白液がたれていた。

(つづく)


 

通勤電車で前にいた女(7)

感じるまで舐める


香織の両手を頭の上で縛り上げ、
ソファの足で固定して動かないようにしていた。

仰向けの状態で足を
M字型に開き、
両手で足首を抑えている。
顔には目隠しをしていた。


その股間の部分に顔を
うずめると、
ストッキングの上から
俺はピチャピチャとなめ続けていた。


香織は
「いや、いや、や、やめて」
と口にしていたが、
俺が一切言葉を話さないと
モゾモゾと下半身を動かそうとしていた。

だが動きは少しずつ
落ち着いてきた。


俺はもう少しだ、と確信した。


ストッキングに
はさみで切れ目を入れて、
そこから舌を入れて
オ●ンコを刺激することにした。

「や!」
びくっと体が反応する。


さらに時々鼻をつよく
クリトリスの位置へ
おしつけたりすると、



「んっ!んぅうぅつ!」
声を出すまいとしている香織が
ときおり、声をもらすようになってきた。


硬く綴じていた
女唇がすこしずる潤いを帯びてきたのがわかる。


さらに俺はわざと音を立てて
香織をなめまくり、吸いまくった。

じゅる、じゅる……、じゅぱ、ちゃぴちゃぴ……

香織は必死に反応しないように
抵抗していたが、音を立ててなめ始めると
声があからさまに変わっていった。


「は……ん……あっあっ……」
俺の頭を必死で挟み込んでいた
両脚はすでにゆるみ、
なすがままになっている。

そして、とうとう
「ん、あ……あぁ…………」
と漏らしし始めた。


もう香織のオ●ンコは
ぐちょぐちょだった。

俺はようやく口を開いた。
「もうぐちょぐちょだよ。いやらしいオ●ンコだな。
このオ●ンコに俺のペニスを入れるぞ?」

「!」

もう少しか、
香織は必死でイヤイヤをする。


無理矢理ではだめだ。
俺はニヤリと笑うと、右の人差し指を立てると
香織のオ●ンコにそうっとあてがい、
ちょっとだけ指先を入れた。


「あふぅ!あん!だめ!あん!だめぇぇ!
あ、あ、あ、あん」

香織は完全に気持ちよくなっている声で
泣き始めた。


指先には女唇の奥壁の
ツブツブの感触がある。
そこをそぉーっとなでてみる、と、

「あぁぁぁ、だめ、だめ、あん!」
俺は香織に聞く。
「気持ちいいんだろ?素直にいえよ」
香織はあくまで否定したいようだ。
何もいわずくびを振っている。


「香織が否定しても体を正直だよ、ほら、ぴくぴくしてる」
「ち、ちがいます!」


俺は再び、オ●ンコに口をつけると、
激しく吸った。
ジュッ…ジュルルルルル。

「あぁぁあぁぁっぁ、あぁ、あぁ、だめえええ」
香織は肉孔をギュッと締めた。


俺はたまらくなって、
ズボンを脱ぐと
香織の顔の前に仁王立ちになった。

「気持ちよくしてやったんだから、俺のも頼むよ」無理矢理口をひらかせると、
自分のペニスを押し込んだ。

ああ、熱い!
香織の口の中は熱くて、そして潤っていた。;

カチンカチンの俺のペニスは、
かつてないほど大きくなっていたため

香織は声にならない声をあげた。
「ぅ!むむ……んぐぅ」

だが俺はかまわず腰をグラインドさせながら
「噛むなよ、もし気持ちよくて出しちまえば
オマエはオ●ンコに入れなくてもいいんだぜ」
と口走る。


「!」
香織の顔は一生懸命口をすぼめたり、
レロレロとなめ始めた。
なるほどと思ったのだろうか。


俺はここぞとばかりに
腰を出し引きした。


うぅ、気持ちいがいい!

俺は香織の頭をおさえつけると、
オ●ンコに入れているかのように
激しくグランドを続けた。

「うぅぅ……うぐぅ……」

息が苦しくなったのか、
香織はいったんペニスをくわえるのをやめると
「はぁはぁ」とイキをする。


すかさず、俺は
「そのままウラすじをなめろ」と命令する。

香織はいわれるがままに
舌先を尖らすと
レロレロと
根元から先へと舌をすべらせる。


その顔はすでに上気した牝の顔だった。
こちらを見上げる口元がいやらしい。

俺の興奮のかなり高まっていた。
「香織、オマエのオ●ンコに入れたくなった。
ケツをこちらへむけろ」

俺は命令した。


香織は弱々しくいやいやする。


俺はあの言葉をいってみた。
「なぁ、俺を上杉部長だと思って
いつものように誘ってみろよ」


香織がつぶやく。
「ど、どうして……」

「どうしてもこうしてもないよ。
何でも知っているっていったろ。
お前がこうやって毎晩楽しんでいるのは
もうバレているんだ。
だからもう遠慮せず、気持ちよくなっていいんだ」



あきらめたのか、開き直ったのか
香織が豹変した。



「あぁぁぁぁぁぁん、上杉部長ぅん、入れてぇ入れてぇ」

「香織のオ●ンコ、びちょびちょなのぉ」


「ねぇよく見てぇ、香織のオ●ンコよく見てぇ、
上杉部長のおちんちんでかき回していいのよ」

大きなお尻を俺へと向けると
いやらしくくねらしながら挑発しだした。


俺はバックから香織の
アソコへペニスを突き入れた!

「あぁ……くっ!……あぁぁぁぁぁぁ」(つづく)

通勤電車で前にいた女(6)

もう誰も俺を止められない

「ピンポーン」
次の週の金曜日夜19時30分過ぎ、
俺は意を決して香織の部屋の玄関チャイムを押していた。


もちろん香織が5分ほど前に
マンションに帰ってくるのを
確認している。


この1ヵ月というもの、
香織の週間を見続けてきた俺は
ほぼ毎日同じ生活パターンをとる
香織の生活を覚えていた。



いつものとおりなら
いまごろはジャケットを脱ぎ
バッグを片付けて
お茶を飲むためにお湯をわかしているはずだ。


「はい」
インターフォンから声が聞こえる。

俺はカラカラに乾いた状態で
1週間のあいだに
何度も練習したセリフを口にした。
「すいません。管理会社の鈴木といいます。
4階の方のお宅で水漏れが出たものですから……」

「えっ?……本当に?」
香織は少し動揺したようだ。
「そ、それで……?」


俺はさえぎるように
「はい、ちょっと簡単な確認だけでもさせていただければと思いまして。2、3分ですむかと思います」
と続けながら、
伊達メガネをかけ直す。さぁ、ここからだ。


「あ、は、はい。ちょっと待っていてください」


カチャ……



チェーンが外れる音がして、ドアが開いた。


「どうぞ」と香織が顔を出す。

「ありがとうございます。お邪魔させていただきます。浴室と洗面所を見せていただけますか?」

俺は笑顔で中に入った。


「あ、は、はい。こちらです」
奥へ進もうとして香織は背中を見せた。


いまだ!


俺は背後から襲いかかった!

「きゃっ!な、何?いや!」


まず香織の手をねじりあげると、リビングの床に押し倒す!
そして顔をぐいぐいと床におしつけながら、
用意していた目隠しを顔に無理やりつける。



「い、いや、何するの!やめて!」

その声には答えずに、両手を縛り上げた。
そして、持参したフォークを香織の頬に押しつけながら
耳元で凄みのある声でささやいた。

「動くんじゃねぇ。騒ぐとこのナイフでぶすっといくぞ。わかったか?」

すでに体の自由がきかず、目も見えない香織は
声も出せず、ガタガタと震えながら、無言でうなずくだけだった。


よく見ると、香織は
白いブラウスに黒の短めのタイトスカート。
あの日、通勤電車で欲情したときと
ほぼ同じ格好だった。


すでに下半身がムラムラとしていた
俺はブラウスのすき間から手をいれて胸をまさぐりはじめた。



そしてしばらくすると、
香織におおいかぶさるようにして、
ストッキングにむしゃぶりついていた。


「はっ………や、やめて」


あぁ、あぁ、こ、これが毎日毎日
触りたかった香織の美臀の感触かぁ、
「うぅ………」声にならないうめき声しかでてこない。


鼻を臀部におしつけると、
俺ははぁはぁと荒々しく息をした。


「あぁ、か、香織……」
つい名前を呼んでしまったことで
香織は驚いたようだった。

体をビクッと硬直させる。


「……!な、なんで?」
ふともらした言葉に俺が答える。


「山■香織さんでしょ?何もかも知っているんだ。
だから逃げようとしても無駄だよ」


「い、いやぁぁぁ!」


香織がたどたどしく言葉を吐く。
「や、やめて!やめてくださぃ!」

「お、お金ですか?お金なら机の上に財布があります……。お願いやめてぇぇぇ」


俺は無視すると、今度は香織を仰向けにころがした。
無理やり足を開くと、局部をペロペロとなめはじめる。

無理やり犯すのは好きじゃなかった。

香織を気持ちよくして、自分から「入れてぇ」と言わせたかった。

(つづく)

通勤電車で前にいた女(5)

adachi-mamoru2009-03-03

ある金曜日の深夜0時前後だった。
俺は飲み会から帰ってきて、香織の部屋を覗いた。
部屋の電気は薄暗かった。


「なんだ、まだ帰ってないのか……」と思い、
風呂に入ろうとしたとき、異変に気づいたのだ。
香織の上ずった声が聞こえてくる。


「あん……あぁっ……あん……」


「あふぅ……あんっ……」



「やめて……やめてぇ……いけません」


もしかして……


俺はひどくあわてた。
香織が男を連れ込んだのか、と思ったのだ。
だが、男の声は聞こえてこない。


「ねぇ……本当に困るんです。いけません……うぅ」

「私濡れてなんかいません」


オナニーしてるんだ……。


どうやら無理やり攻められているシチュエイションだ。
ときおり、ピチャピチャという音も聞こえてくる。
どうやらかなりアソコをぬらしているようだ。


あの真面目そうな香織が……
俺はパソコンの前から離れられなくなってしまった。
なんとなく動きは判明できそうな暗さだった。


あぁ、す、すごい硬い……だ、だめ」

香織の声は少しずつ大きくなっている。
かなり興奮してきているようだ。


「あんっ、あんっ、あんっいぃ!


「だ、だめ、あたしおかしくなっちゃう!」

、入れてぇぇ入れてぇぇ。入れてほしいのぉ、あんっ

「そう、そう、いいのぉ、ついてぇ、もっとぉ!お願い!」

あんっあんっいい!いい!気持ちいいの!」


攻められていたハズの香織だったが、
途中からは完全にセックスを楽しむ牝に変わっていた……。


「ねぇ……あたしのアソコ、どうなってる?」


いやぁん、びちょびちょになってるの?ねぇ?ねぇ?」

こんなにも激しく女は変わるものなのか
興奮しながら見ていると、
香織はおどろくべき一言を発した。


「ねぇ、こんなふうにしたの誰?、あなたよ」


「あなたが電車で硬いの、押しつけたからあたし、こんなにビチョビチョになっちゃったのよ、ねぇ、そんなとこにいないで入れたいなら入れればいいじゃない」

心臓が高鳴る!
全部バレていたのか?


だが、そうではなかった。

あんっ!あんっ!こんなに硬くなって。なめるの?」

「あふっ、んっん、



自分の指をなめる香織。



「んっ、ん、ん、ぢゅぱ、美味しいです」


「今度は後ろから?だめよ、だめ、だめ、あぁんっ、あんっ

「はっ、はっ、うっ、くっ、いいっ!もういっちゃうぅ!

いく!いく!いくいくいくいく!いく!う、上杉部長……

はぁはぁはぁ……」


もちろん俺も一緒にいっていた。
香織が感じていた状況は、1週間前の俺のことにたぶん間違いない!
だが、最後に出てきた上杉部長とは誰のことなのか?

こんな状況をほっておいていいハズがない。



よし!


俺はいよいよ香織をヤる時が来た、と思っていた。

部屋の合鍵はもっているが、
それは最後の切り札だ。


慎重に慎重をかさねて
万全を期さねば……。


そんなことを考えていた。
香織の部屋を訪問するのは、来週の金曜日の夜に決めた。

(つづく)

通勤電車で前にいた女(4)

adachi-mamoru2009-03-02

まずいことに、俺は、毎日家に帰ると
パソコンの前にいって、
香織の生活を覗くことが日課になってしまっていた。


以前、一人暮らし女性の家にカメラを仕掛けて
観察できるH系サービスがあって
何が楽しいのか?と思ったものだが、
相手に知られずに覗き見ることがこんなにも
興奮するとは。



毎晩毎晩、21時すぎに帰宅すると
パソコンの前から離れられないでいた。



先日の変態的行動のときもそう思ったが
いまになって俺は
日本で発達した性サービスにいちいち
ハマっているようだった。
■ビデオ見ながらオナニーを手伝ってくれるサービスや
■いまさらのイメクラ
■耳かきサービス
といった、これまでいまいちピントこなかった
サービスも早晩体験することになるかもしれない。


さて、観察生活からわかったこと。


香織は、派手な顔立ちではない、
キレイ系かカワイイ系といわれればキレイ系。
だが、おとなしくて感情をあらわさないため
パッと見は目立たない感じにも見えた。


家に帰ってくるのはだいたい8時すぎぐらい。
ほぼ一週間同じような生活パターンだ。
金曜日だけは遅くなることが多かった。
だいたい日付変更線か終電ギリギリぐらいに帰宅する。
寝るのは12時から1時くらい、
朝は6時半ごろには起きて、簡単な朝食を食べてから
支度をして、駅までつけていった日と同じように
8時前後に家を出ていた。


几帳面な性格なようで、
部屋は基本的に整頓されている。
家に帰ってからも
洋服を脱いだらすぐにクローゼットに片付けるし、
散らかしているような様子は見たことがなかった。


恵美という、大学生の妹が国立に住んでいる。
実家は長野県諏訪市
家とは1週間に一度ぐらい5分程度の連絡をしている。


付き合っている男は、
いまのところいないようだった。
嬉しいような、残念なような……不思議な感じだ。


そして、
香織はお風呂が長かった。
1日1時間近くは入っている。
お風呂がから出ると、
バスタオルを頭部と体に巻いた姿で
テレビをみたり、電話をしたりしてすごし、
その後再びお風呂に入ることもあった。


俺を狂喜乱舞させたのが
香織の思いもよらない習慣だ。
信じられないことに
週に一度、ヘタをすると2度以上
自慰行為にふけることがあったのだ。

しかも
かなり特殊なシチュエーションだと思われた。

それは
ある日、突然始まったのだった……。

(つづく)

通勤電車で前にいた女(3)

adachi-mamoru2009-03-01



午前9時30分、俺は国道沿いの
独身者が住む賃貸マンションの前に立っていた。


駅からは15分といったところだ。
昨夜、合鍵を作っているあいだに
カフェに戻ってくるかと思いあせったが、
ポーチをカフェに届けてから5分ほどしてから
取りに来ていたから、
少し離れているのだろうと予想していたとおりだ。


レンガ風の外観が高級感を演出している。
築1、2年といったところか。
この508号室が香織の部屋だ。


実は今朝7時にはこのマンションに来ていた。
彼女、香織が出社するのを確認するためだ。


彼女は8時過ぎに出ていった。
昨日を印象が変わらない、白いワンピースに
茶系のスーツで早足で出勤していった。
昨日と違うのは今日はパンツスーツだということだ。
俺は念のため、駅の改札を入るまで後を尾けていき
そして戻ってきたのだ。


まず誰もいないと思うが、
インターフォンで508を押す。
「ピンポーン」
「…………………」
念には念をでさらにもう1回。


やはり誰もいないようだ。


俺はすでにドキドキして震え気味の手で
コピーしたカギをオートロックの入口に挿す。
ウィーンと自動が空く。


さらに心臓が早撃ちするなかエレベータへと急いだ。


チーン。
5Fについた。


5階立てのマンションの最上階。
しかもL字型のマンションの角部屋が508だった。
見通しはそれほどよくないから
これなら出入りする姿を見られる危険性も少なそうだ。


だが早いに越したことはない。



既に喉は、からからだったが、
ごくりと乾いたつばを飲み込んで
震える手でカギ穴にカギを突っ込んだ。


ガチャリ……。



開いた!



素早くドアを開けて
中へ体をいれると急いでドアを閉めた。


一人暮らしの女性の部屋なんて
学生のときに女の友達の家に行って以来だから
かれこれ15、6年ぶりだろうか。


部屋は朝の光が満ちていた。
香りのつけているオードトワレか、柑橘系のにおいがただよっている。


玄関のドアを開けたところが
6畳ほどの簡単なキッチンスペース、
その奥が8畳ほどの寝室といったオーソドックスなつくりだ。


入った後しばらくは
ドアののぞき穴から廊下を凝視していた。
心臓の鼓動もおさまってきたため、
ゆるゆると部屋の中を品定めする。



ようやく落ち着いてきた。


部屋のトーンは白基調
決して高価ではないが、
香織の部屋は木目を生かした落ち着く家具や雑貨が
整然と並べられている。


パステル系のぬいぐるみなども
若干置かれており、
若い女性の部屋という感じだ。


クローゼットを開き、
中の5段カゴを見ていくと
1番上に下着が並べられていた。


俺は思わずひとつ手にとると
よくマンガで童貞少年がやるように
匂いをかいだ。いや思わず嗅いでしまった。


ばかばかしいと思っていたが
俺のレベルもそんなものだ。


柔軟剤の香りがするだけだが
下半身は硬くなり始めていた。


ふたたび興奮してきた俺は
奥の部屋のベッドに倒れこんでみる。



あぁ……香織……



やばい!
もう我慢ができなかった。


俺はその場で香織と一緒になっている姿を
思い浮かべながら分身を激しくこすりだした……


ドビュドビュ!
もちろん香織の顔へかけることを想像しながらだ。


自分でも驚くほどの
大量の白濁した体液を
絨毯へぶちまけるとティッシュで拭き取った。


女の部屋で行なうオナニーが
こんなに気持ちいいとは、新鮮な発見だ。


きっと誰も知らないだろうという
気持ちが作用しているのだろう。



何をやっているんだ、という後悔の思いも若干はあったが
それよりもかつてない興奮で
もはやどうとでもなれ!という思いになっていた。


自分がよもやそんな行動をとる人間だとは
自分でも信じられなかったが、
その後、俺が取った行動はどう見ても
はたからみれば、
それはただの変態だった。


彼女のたたんであったパジャマを可能な限り
着てみたり、
洗ってあった彼女の箸をぺろぺろと舐めたり、
靴のにおいを嗅ぎ、
フロに入りながらふたたび自慰を行なった。



良心はとうになく、
歯止めがきかなくなっていた。



彼女の日常が知りたくなった
俺はウラモノ情報系雑誌を購入し、
その日の午後には
秋葉原の怪しげなショップに向かっていた。



そして……。



部屋へ入るのも最初のうちこそ
あわてていたが、3回目、翌週の月曜日ともなると
落ち着いたものであたかも自分の家にでも
もどるかのような自然さで出入りできるようになっていた。


最終的に香織を自分のモノにするのが目的だが、
とりあえずは香織の一部始終を観察し、楽しむことに決めたのだ。


20個ほどの隠しカメラ系の機材を買い込むと
せっせと香織の家にセットした。



コンセント分配器を模したカメラや録音機を数個。
ベッドの下。部屋の隅にまとめられていた
あまり使われていなそうな化粧品の中に電池で記録するタイプのカメラなどなど。


最新の注意を払って設置をすると、
彼女を監視するようになった。



香織はまだ何も気づいていないようだった。


電車で密着してから
1ヵ月もたたないうちに
俺は香織の寝顔を自分の家で確認できるようになっていた……。



そこで思わぬ姿を俺は
見ることになる。

(つづく)

通勤電車で前にいた女(2)

はやく抱きたい

彼女を追って、電車を降りたものの
これからいったいどうしたいのか、自分でもわからなかった。


ただ、抑えきれない性欲の命ずるままに
数メートル前を歩く彼女の後ろ姿を見失うまいとしていた。


彼女の利用する駅は、新宿から特急で一駅のところにある住宅街にあった。
駅前にちょっとだけ飲み屋やコンビ二、ファミレスのチェーン店があるだけの
これといった特徴がない街だ。
自分の駅と新宿駅にあることもあって、まったく知らない街ではないものの
きちんと降りたこともなかった。


改札をでるときは、一緒に数十人があるいていたが、
5分も歩けば、ほとんど同じ方向にいく人はいないだろう。
このままストーカーばりに後を追っていっていいものか、
俺は考えあぐねていた。


すると、彼女は駅前の一角にある、
雰囲気のあるカフェに入った。
すかさず俺も続く。


オープンカフェ的なテラスもあるが、
彼女は店の入ったばかりの座席にすわる。
俺は、隣の席、といっても彼女は意識しずらいように
中合わせになるようなカタチですわった。


慣れたふうにメニューも見ることなく
「アボガドバーガーセットを」と注文する彼女。


すこしハスキーな声音は、俺好みだ。


俺はメニューから
スパイシーチキンサンドイッチを頼むと
背中にいる彼女へと意識を集中させた。


彼女はとくに俺に気づくこともなく、
本を読み始めている。

と、その時彼女の携帯電話が鳴った。
全力で聞き耳を立てる。

「はい」
「なんだお母さんか?何か用?」
「うん、今週は帰らない。恵美の予定?知らないわよ」
「うん、うん……。ええ?それ本当?……うん」

彼女の表情が変わった。何か起きたようだ。


「うん、わかった。病院の場所教えて。
いま外だから、あとでかけ直す。うん、じゃ、ありがとう」

彼女は電話を切ると、再び本に目を落とす。
だがあきらかにさきほどとは様子がちがっていた。
少し急いでいるようだ。


本を読みながら、アボガドバーガーを食べ、
添え物のポテトを1つ2つ口にすると
彼女はそそくさと店をでる支度をしている。


もちろん俺のほうはいつでも席を立てる。


と、彼女がレシートを手にすると、足早にレジへと向かった。


よし、俺も続くか、と思ったその時、
彼女が座っていた座席に革製のポーチが落ちているのを見つけた。


彼女の? 咄嗟にすばやくポーチを拾うと
自分のバッグにすべりこませた。


思わず誰にも見られていないか、あたりを見回す。
うん、大丈夫だったようだ。


俺は支払いを済ますと、彼女に続いた。
そして歩きながら、いま拾ったポーチをそっとカバンから出して中身を確認した。


ポーチは、男の俺でも知っている高級ブランドのものだった。
なかには、数枚のカード類と運転免許証。


ビンゴ!


ポーチは彼女のものだった。


彼女の名前は、山■香織。
住所は、■■谷区■■■沢5−10−10レジデンス■■■沢508。
確かにここからなら5分もかからない場所だ。


なんという幸運。
名前と住所を知っただけで、
俺はすでに彼女を本当の恋人であるかように錯覚し始めていた。



さて、こいつをどう利用しよう?
俺の考えはすでにそこにあった。



1)直接本人に届けにいく。
2)そのまま持ち帰ってしまう。
3)警察に届ける。


順当に考えれば1だが、このまま行くべきかは考えたほうがいい。
しかも、さきほどの電話のやり取りを聞くと親元を離れて暮らしているらしいから、
いきなり男が訪ねていったら警戒される可能性も高い。
彼女と知り合える可能性が高まるとも、完全に拒絶されるともいえる。


2は、男の態度としては、微妙だが、気持ちはわからなくもない。
ただし彼女との関係は良くも悪くも何も変わらない。


3は、社会人の行動だが、せっかくの接触チャンスを逃すともいえる。



さて、どれにすべきか?
先を歩く彼女の数メートル後ろで私は考えあぐねていた。



だが、ポーチのポケットを調べてみたとき、
思いもかけぬモノを俺は発見した。
それは銀色の部屋のカギだった……。



「おいおい、マジか……」
思わず、俺は声を失った。



すでにストーカーまがいのことをし始めていた俺は
この時、一度踏み入れたら戻れない世界へ飛び込むことを決めた。


そして、俺は翌日有給休暇取得を連絡すると、
20分後に彼女のポーチを夜のカフェに届けた。






免許証とカギをコピーした後で……。

運よく駅前に合鍵屋があった。ものの5分もしないうちに
合鍵は作ることができた。


そして翌日
静かに彼女の家へと向かった。


あたまの中では、昨日浮かんできた
妄想でいっぱいだった。



(つづく)