Ⅰ* 「 アノ人の死 」

 桜が舞っている...

 ―、こんな日にアノ人が死んだんだっけ...

 死んだ―、?違う。


  私が殺したんだ。

 

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「くあーッ...もう春ってなんでこー、んー、アレなんだろなー。」

「あれって何よっ!樹ってばーっ」

私、桐谷 澪(キリタニ ミオ)は、彼氏の桃山 樹(モモヤマ タツキ)と
いつものように話していた。

公園にいた私達は、公園から出て、歩いた。

そのとき、私達の前に、黒い猫が通った。

「わー、可愛い猫だーっ!猫ちゃーん、待ってよーぅ」

私は、道路に飛び出した。

「澪っ!!」

「...え?」


   キキーッ!!.....ドンッッッ!


私は、恐る恐る目を開いた。

目の前には、血まみれの樹がいた。


「た...つき......?」

私は、樹の体を揺さぶる。

相手の名前を呼ぶたび、私の不安は増えていく。

「樹...?目、覚まして..?ねぇ.....っ..うっ、うわぁぁああああああんっ!」

涙が止まらなかった。



―恋をして、大事な人が出来るから、こうなるんだ。


―なら、私は、もう恋なんてしない。


  樹...今でもあなたが大好きだよ....


       樹は...?