UX KANSAI 2017 vol.2「オブザベーション」
2017年7月8日(土)、UX KANSAI vol.2「オブザベーション」が行われました。
講師は浅野智さんです。
私は2016年UX KANSAI後半から受講。今年は運営に携っています。
「ブログを書くまでがWS」・・・なんだか今とても楽しい気持ちで、その調子でざざっと書いて公開しちゃおうと思い立ちました。
参加者のまわりをウロウロしてる1人には以下のようなに見えてました。
なにか刺激を?受けてもらえたならば幸いです!
◆WS観察編◆
①砂金をどれだけすくいだせるか?
WSの内容は、
課題:コンビニに置くゼリーの新パッケージを開発する。今回は行動観察からユーザーに新しい経験を与えるような斬新なパッケージを提案しなさい。内容物の変更は、今回は行わない。
被験者に思考を発話してもらいながらゼリーを食べてもらい、それを観察する。そして上位下位関係分析を行って分析。洞察・問題発見を経て新パッケージを提案する。
というもの。
全体の印象は、なんでしょう・・・ざっくり表現すると、
「うきうき。苦しい。こうかな。ん~どうしたらええねん~~、えいやっ!」という風に見えてました。(ごめんなさい)
でも、私はうきうきして高揚する気持ちがあることはすてきだな!と思いました。
というのも、同じ課題を行う人を観察したことが数年前にありまして。
同じことしてるのに、数年前見た光景と全然違う・・・!
当時の参加者である宮島さんと二人でしみじみ話しあっていました。
あの時は、学生の割合が高いこともあり、社会人が余計自分の経験にもとづいて色々進めようとしちゃったのかな。
コミュニケーションの問題もあったなあ。
ともかく、空気がモヤモヤ〜っと重たかったのを覚えてます。
でも、本セミナーでは会場がどこかにぎやかで、同じモヤモヤでも、希望(砂金)が多く含まれた空気が流れてるように感じました。
でも、ピシっとおさえるところは必要。特に「時間」の言葉にどきっとした人は多いのではないでしょうか。
次回、私も気をつけたいと思います。練習あるのみですね・・・。
②突如現れた境界線
空間といえば。
上位下位関係分析の時から、会場に境界線が生まれたのがとても印象的でした。
模造紙を見るだけでも、それぞれが、見える範囲のチームを意識しているのが明確に現れていました。
そして不思議と、境界線をこえて、2つの領域で取り組み方法が混ざらない。
先生のおっしゃった「ある国道を境に口裂け女の噂が止んだ」という話、すごくあてはまる・・・!(人面犬の話は知らなかった〜)
共鳴しあっている前領域のチームを見ていて、ただ真似するのではなくて、問いを持ちながら見ることが大切なんだと改めて気づきました。たしか先生が「じゃあどこか1チームに毒林檎の種を渡したら一斉に広まっちゃうんだね笑」とおっしゃってた気がするのですが、とてもドキッとする内容だな〜。
また、後ろ領域チームは、作業の丁寧さなどで前領域に勝るところはあるけれど、前領域では早い段階で一気に広まった「ゴールの見える化」がなかなか現れず・・・。これも、私の中では前回のvol.1での出来事につながる話。
前領域と比べると作業ペースも遅かったところが一部目立っていたように思います。
ざっくりメモ。
③きっと多くの人がvol.1を思い出す!(ハズ?)
これは観察結果ではなくて個人的な話かもしれないのですが・・・
前回のvol.1「ブートキャンプ」を覚えているでしょうか。
私は去年、後半からのスタートだったのでブートキャンプは体験していないのですが、vol.1の内容を通して、「取り組みの要(元凶)はほんとうにこれだ!」と心の中で叫んでました。
私は特にチームワークにもやもやしていたこともあり、とても心に響きました。
「完成形を見据えながら取り組む。各々の役割を全うしながら協力しあうこと」
過去に「みんなで考える。みんなで動く。」とまとめていますが、
「みんなで一緒に取り組む」ことは、みんなが同じことを一斉に行うのが良いのではなくて、見据えたゴールに向かって各々の役割(特性)をどのように活かしながら全うして共に取り組むのかという大切さに、改めて気がつきました。
当たり前のことだろうと思うんだけれど、私たちは、なぜか誠実に取り組むことを怠っていたように思います。
行動において、私たちは誠実に取り組むありんこにならねばならないですね。
おまけ
そういえば。「恥ずかしい」で思い出したこのCM(youtubeでよく出てくる)
私も、会社では周りの人が全くお菓子を食べないので、たまに食べるときドキドキしちゃいます。
私以外にも、いろんな場所で、同時にたくさんの女性が「恥ずかしい」って思ってると考えると面白いな〜(なんちゃって)
◆WS運営編◆
①わたしは、マスコット?!
「マスコットみたい」と運営メンバーの方に言われた時は、「ガーン!(そうよね、私はまだ受付のお仕事を習ってる身で、MTGでも人脈や有力情報全然ないから貢献できてないし、まだまだ役立たずだものね…あ、でも、たぶん初々しさがかわいいとおっしゃってくれてるのかな…そうだとしたらやさしい話…)」とちょっぴりさみしい気持ちがあった。
でも、そのあと「マスコット」で検索したら「幸運をもたらすお守り」と出てきて、なんだか未来の方向性が垣間見えた気持ちになりました。笑
Uさん、感謝しています!
とりあえず、なんだかほっこりする(かつそつなく仕事できる・・・)誰かのマスコット的存在になれないかな~
○×△
・1週間前リマインドメールは促されたけれど、前日リマインドメールは言われる前に行えたので○
・懇親会情報の注意事項も自発的にあわせて連絡できたので○
・数年前のWSの様子を思い出して、先生に言われる前にゴミ箱用意を促せたのは○
・あ、でも、懇親会のお金を収集して、自分がみんなのごはん代十数万を手に握ってると思うとドキドキしてしまった!お金数えるときに焦って計算間違えて、まわりで見守ってくださってたメンバーの方々に修正してもらった。ほんっとに、まだまだだ!×
・懇親会では、Wさんに知恵をもらって、会計は到着してすぐに行ったところは△(ビール遅くなってしまったかも)(席替えタイム時が正解かな〜)
・『領収書ください』もクリア○。
ともかく、お金にぎるのってすごく緊張する〜と実感しました笑
・受付係としては、次回には全員の顔と名前を覚えなければ!△
②WS中の運営メンバー
WS中は運営メンバーはウロウロしています。
記録したり、環境を整えたり、OBとして共感したりアドバイスしたり(今回は頼もしいゼリーお兄さん登場!)。
個人的には、Wさんがすごく印象に残っている。
「あ、わかった!」と言って指を鳴らした「パチンッ!」というキレイな音が忘れられない。笑
ドラマSPECの神木隆之介みたいに時間止められるんじゃないかと思いました!笑 (めちゃくちゃ決まってましたと言いたい)
私の「数年前参加したオブザベーションでは、ペルソナを作成して、最終的に発表していた。」という話をきいてピンときた様子でした。
Wさんは常に眼の前で起こっていることのゴールは何か追究していて、「今回のWSで参加者が持ち帰るべきことは何なのか」「先生の今回の狙いは?」と考えておられたと思います。
そうして今後仕事するときの設計内容に活かされていく・・・。
③人をみる
今回もまた、人よりモノをみていたなと思う時がたくさんあったので、気をつけていきたいです。スイッチの切り替えができるようになりたい。
以上!
おそらくもっと小話でてくるけれど、ひとまず皆さんのスピードに負けずに公開してみるのが最優先。
思い返して、それぞれ考え巡らすと、生き方のヒントが散らばってる気がする。。。これが大人の贅沢なんでしょうか。
懇親会は次回も参加したいな!
稚拙な文章でお恥ずかしいですが・・・公開ボタン押!(えいやっ)
福岡つらつらレポート②(あえてアバウトなWS環境編)11/21
2015年11月21日~23日に、情報デザイン研究会の有志4人で福岡へ行ってきました。
21日:九州産業大学において、リアルタイムドキュメンテーション(RTD)WS参加(講師役である常葉大学含め3校合同!)
22日:UX JAPAN FORUM 2015 in Fukuoka参加
23日:福岡観光
という予定。
今回は21日のWSの振り返りをします。
実は九産大の森田先生がブログをとても楽しみにしていらっしゃる様子なのが嬉しく、九産大の皆さんの観察盛りだくさんで!と思いましたが書いていたら環境編になってしまいました。
福岡つらつらレポート②(あえてアバウトなWS環境編)11/21
早朝に家を出て、21日朝、新幹線で博多に着きました。九州産業大学のお二人と九産大前駅で合流し、学校へ案内していただきました。今回はなんと特別に寮に2泊させていただくことに。浅野先生には「門限10時までなの?君たちは福岡を楽しむ気がないね~(ニヤリ)」と言われちゃいましたが、深夜にどんな楽しみがあるんだろう?(この間のブラタモリin博多でタモリもニヤリとしてたのを思い出す。女性でも楽しめるものなんでしょうか?笑)気になりますね~!また九州行きたい~大分も長崎も友達の地元である熊本や宮崎も行ってみたい~です。
それはさておき、私たち情報デザイン研究会は前回のブログのような過程を経て、「私たちは九産大が明日の作戦を練るサポートをする」ことを心に留め、WS会場である九州産業大学へ向かいました。
ついてすぐに、大学が広く大きいことに感動しながら、私たちも九産大のみなさんや常葉大学の福士さん、広沢さんと一緒に会場準備。お昼ご飯も食べて準備OK。
さあ、13時。常葉大学によるリアルタイムドキュメンテーションWSが始まりました。
WSのテーマは「私たちにとって記録する意味とは何か?」です。
いい効果をもたらしたと思うこと①
まっさらで柔らかな頭を持っている人がいた
参加者は私たち4人を入れて15名ほど。
経済学部の1~3年生たちらしい。初対面が多いらしく若干よそよそしさあり。
皆、森田先生の授業をとっている生徒で「先生に呼ばれたから来てみた~」という生徒が多いようでした。
グラレコの結果を少し言うと、普段ペルソナ作成?や物事のプロセスを書き出し?ているという3年生チームより、普段SNSを頻繁に見てる普通の女子大生だったり、店舗経営に携わって「こことここを必ずおさえる」というような考えを日々している男子大生の方が構成が大胆で、人も完成したグラレコも楽しそうだなあと思いました。
(各チームのグラレコ観察の気づきは次回の記事に書きます)
いい効果をもたらしたと思うこと②
大きなプレッシャーがない
まずは各大学の活動紹介!
その途中から浅野先生がいらっしゃいます。浅野先生を知っている常葉と成安はゴクリ……とつばを飲みこんだことでしょう。九州産業大学の参加者のほとんどはおそらく浅野先生の存在自体を知らないので、平然とした様子でした。WS中に落書きものびのびできちゃう☆余裕があっていい感じです。
また、WSが始まる直前に九産大の皆さんに「明日RTDをすることを知っていますか?」と質問したところ、案の定知らない人が多かった。
そしてその後、学生の「えっ……」とした顔を見た森田先生がすかさずいらっしゃって
「しても、しなくてもいいよ。自分たちで決めて良い」とおっしゃったので少し安堵した様子に戻る。
そう、大先生や明日RTDすることへの大きなプレッシャーが少ないことで、うまくやらなきゃというような意識を持ちにくい環境にすることができていたのかもしれません。
常葉大学の福士さんによるRTDのスライド説明を経て、プロッキーのもち方や線の引き方、そして各自A3用紙に約5分間TEDプレゼンテーションのグラレコ練習。その後に2人5チームで模造紙にグラレコ挑戦することを予告され、そのための計画を立てる時間が与えられました。書きとる情報は先ほどと同じような動画音声とだけ教えられました。(情デ研からは1名のみ参加、やはり参加者として動きながら観察もするのは不可能だと思ったので観察に集中することに変更しました)
ガヤガヤガヤ……この実践編の計画時間の間に一気に空間はカオスになりました。
各学校の動き
1. 常 葉:浅野先生による状況説明を通した目覚ましが行われる。(喝?)
2. 九産大:誰(個人?複数人?)がどんな話を何分するのか何もわからないからこそ色んな方向から対策を練る
3. 成 安:部屋をうろうろ。九産大の各チームの計画をうかがい、なんで?と問いかける。
1の浅野先生のによるお話はほとんど私は聞くことができませんでしたが、グラレコ基礎編を終わり実践編を迎える前に常葉の目を覚まさせるための内容だったんだと思います。浅野先生の言葉ではありませんが、広沢さんのブログからも読み取れるように、おそらく「常葉のコトやモノを見る焦点が1つからはずれることなく今日を迎えているため、このままではせっかく九産大の学生が独創的で新鮮なグラレコを見いだしたとしても、その視点に気がつくことができず、こうするのが正解という風に常葉大学がグラレコを教えることになってしまう」という内容だったんだと考えられます。(写真は成安の荒井さんに常葉の2人が相談している様子)
そうして常葉のお二人が落ち込んでいる一方、ワイワイと九産大の皆さんは各チーム作戦を練っています。
私たち情報デザイン研究会もウロウロと会場を歩き回り、「今はどういう作戦を考えてるんですか?」「それはどうしてですか?」と質問を行います。
いい効果をもたらしたと思うこと③
自由度がかなり高い
この実践編、自由度が高すぎてかなり難しかったんじゃないかなあと思います。
タイトルも音声再生時間も聞かされていなかったので
・話し手が何人かわからない(プレゼン?インタビュー?)
・どういう内容なのか予測できない
・話の量がわからないため1枚の紙への収め方が予測できない
状況でした。
まるで無重力空間の中でバットだけ与えられている環境下、360度どこからか猛スピードで飛んでくる複数かもしれないボールを打てと言われているような気持ちだったのではないかと思います。
観察しながら「常葉……なかなかのS」と思っていました(冗談です)
以上の3つの環境条件の中、3校の学校の学生が会場をうろうろワイワイしながらWSが行われました。
私たち情報デザイン研究会は「九産大が明日の作戦を練るサポートをする」と考えていたので、はじめはグラレコ上手くいくんだろうか……と私は心配していたのですが、今振り返ればグラレコを上手く完成する必要がない回だったんだなあと思いました。そういえばUX SHIGAでも失敗している人の方が学びを得られるという話を聞いていたんだった。
結局、WSの最後に私たちが用意した振り返りシートを用いて2つの机に別れて全員で話合いながら明日どうする?ということを考えましたが、決まらず……。当日の夜中、寮で九産大の皆さんが作戦を練っていたのですが、私たちの出番はありませんでした。気を遣ってくれたのか、頼るのは御免という気持ちだったのか質問しても全く具体的に教えてくれず、私たちは苦笑いするしかなく、先に休ませていただきました。
各大学の学生を見て思ったこと
WS中に2年生の前田さんが「やる・やらないって聞かれた場合の俺たちの答えは”やる”なんですよ」と話していたように、九州産業大学の経済学部の皆さんの「とりあえずやる」そして「即行動する」姿勢が身に付いているところがとっても魅力的だと思いました。男性特有の見栄っ張りは原動力になるようにできているのかな?
そして、門限までに戻れないかもしれないというのに「屋台でラーメンを食べたい!」など、その他色々と私たちのワガママに付き合っていただきまして本当にありがとうございました。成安には男子が少ないこともあり、男の子ってこんなに親切だっけ?と話していましたw
私たちは行動する前に悩んじゃう人が多いので、本当に見習わなければならないと反省しました。
能力という面で常葉のお二人(福士さん・広沢さん)の素晴らしさを目の当たりにしたのは22日のグラレコをやっている姿を見たときでした。とにかく情報処理時間が速い!!私たちもグラレコを挑戦したことがありましたが、お話が終わるまでに完成させることが全くできなかったことを思い出します。
今回のWSのリフレクションシートに「聞くことと書くことを同時にすることがどれほど難しいか分かった」とコメントがあったように、すぐに身に付くことではないとわかります。
日々練習を繰り返しているからこそ身に付いた力だと思います。本当に尊敬します。
また、「もっと上手くなりたい」「悩んでるんです」「こういうのはどう思いますか」「どうしたらいいんでしょうか」など、自分たちの成長を貪欲に求める姿を見て毎回感心しております。
以上、情報デザイン研究会においても新入部員歓迎する時に私たちがハッ……と気づきを得るためにWS企画にでも利用できないかな~と思いながらつらつら書きました。グラレコ観察編は次回につづきます!(じれったくてごめんなさい)
11/21福岡つらつらレポート①
2015年11月21日~23日に、情報デザイン研究会の有志4人で福岡へ行ってきました。
21日:九州産業大学において、リアルタイムドキュメンテーションWS参加(講師役である常葉大学含め3校合同!)
22日:UX JAPAN FORUM 2015 in Fukuoka参加
23日:福岡観光
という予定。
21日と22日の内容で分けて記事を書こう……と思ったのですが、WS前日までの話だけで5000字と長くなってしまいましたwww。
基本的には常葉大学と成安造形大学と少しだけ九州産業大学の皆さんに関するお話です。
あくまで、私個人、情デ研が反省するために書きました。後輩にも私たち4年が悩んでいたのを知ってほしい。
常葉・九産大の皆さんは忘れたいことかもしれない&淡々と書いているため尊敬している点を欠いて書いている(次の記事に書きます)ので、そのことをご了承ください。
(私をきらいになっても情報デザイン研究会はきらいにならないでください)
福岡つらつらレポート①(11/21)
WSが開かれるまでの歯がゆい想い
私たち成安造形大学情報デザイン研究会が11/21のリアルタイムドキュメンテーションWS参加にいたるまでの流れは以下の通りです↓
① 浅野先生からUX JAPAN FORUM 2015 in Fukuoka、それに伴って開かれる「常葉大学によるリアルタイムドキュメンテーションWSin九州産業大学」のお誘いをいただく
② 情報デザイン研究会に求められること、WSでの役割、企画について研究会4年メンバーで考える
③ 常葉大学の福士さんと情デ研4年でスカイプ会議(3校での話し合いを提案、決定)
④ 10/22 3大学でスカイプ会議
(私たちの意見は理解されるが行動に移してもらえるほど響かない
→元気をなくす。見守ることに)
⑤11/2先生方の助言を受けた常葉大学がWSの企画を練り直し開始の予告が来る
⑥11/17常葉大学から企画修正案が届く。
⑦ 九産大がどこまで把握しているのか、またどう反応するのか心配しながら21日福岡へ向かう。
振り返って私が真っ先に思ったことは「結局、私たちの声だけでは、常葉大学の2人はもちろん、九州産業大学の学生達に大胆な行動を起こさせることは不可能だったんだ!」ということ。
3校での会議を実現させて話し合いも設けましたが、2校の学生にとって私たちの言葉の浸透率は低い。実は、結果的に常葉に衝撃を走らせ考え方を浸透させたのは浅野先生です。私たちが何日間かかけて訴えかけたことを、先生はたったの数十分の状況説明で常葉を目覚めさせました。先生曰く「あしたのジョー、青山くんこんにゃく戦法作戦」だったらしいです。ジョー羨ましいな!
いやぁ、伝える言葉も重要ですが、信頼(影響)度の高い人が伝えることも重要なんだとよく分かりました。
(そういえば過去に似た様子を見たことがある。
ある1つのプロジェクトに関わる3者(社)がいました。某会社の社長さんがある社会人に対して怒っていて、それを会社は異なりますが立場的に上司のような存在の人に「こんなことがあったんです」と淡々と説明していらっしゃいました。告げ口みたいだなと思いましたが、実は波風が立ちにくく、相手に冷静に言葉を理解させる一番効果的な方法。直接言うと防衛本能?が理解を邪魔するのかなあ。その社長さんはビジネスでやっていることが小学校と変わらないとおっしゃっていて、なるほどなあと思いました。そしてどんなに難しいことでも聞く相手のことを考えてわかりやすく説明できる方でした。私はその方の力になれず、頭が良すぎて怖くて全くお話できませんでしたが、時間が経った今、実は人としてとても尊敬しています。)
他にも、ある男性の友達に、彼と付き合いたい(結婚したい)から彼に私のこと褒めておいてと女性が頼むとか、よくある話?にもこれが当てはまりそうです。
①で浅野先生から情報をいただいて、当時の段階では「常葉大学が九州産業大学経済学部の学生に常葉のやってきたRTDの手法を教える」一方的なものだったので、②で考えた私たちの役割は「第3者として介入して、3校それぞれが記録の目的と方法を考える、相互作用し合うWS企画へ促すこと」だと考えました。
そして③で常葉の福士さんとスカイプ会議の場で話合いに九産大を含めることを提案して④で実現。
企画の内容と目的を福士さんから説明を受け、それに対して私たちが感想・意見・提案を伝え、話し合いました。
3校当初の考え方のズレ(私の勝手なイメージです)
常葉
方法とゴール1:21日目のWSで九産大にRTDを紹介→RTDの魅力を広める
方法とゴール2:22日目のUXフォーラムで依頼通りRTDを行う→参加者の振り返りを手助けする?
意識の土台:企画者である自分たちはどうしたらいい?
自分たちの活動に誇りがある。RTDを魅力に思う。先生方にやり方に問題があると指摘されたがどうしたらいいのかわからない。自分たちの活動の改善のヒントを常に求めている。
成安
ゴール:22日のUXフォーラム参加者が嬉しいと思う記録を行う。(副産物として九産大がRTDを魅力に思う)
方 法:21日は記録の取り方について話合いを行い、各校で作戦を練る→22日に実践。
意識の土台:3校みんなで考えたい
私たちはUX SHIGAというワークショップにおいて参加者を観察することで「最善のゴールを常に考える」「みんなで考える、みんなで動く」など、1つのコトを行う時に良い影響を生む行動のヒントを得てきたので、それらをふまえた考え方を意識していました。また、WS後の研究会メンバーの振り返りにおいて、話し合いをすることで1人が得るよりはるかに大きい気づきを得られる経験をしたので、このことを3校でも行えると思っていました。(自分が見ていないところを他人が見ていたり視点が異なったりするため)
ゴール:UXフォーラムの運営を滞りなく進める(常葉大学からWSでRTDを教わる)
方 法:先生の指示待ち?当日までは普段通りに過ごす。(前日のWSでRTDの手法を教えてもらう)
意識の土台:よくわからない。
俺たちは経済学部でRTDをよくわからない。絵もうまくない。もう本当に初心者。だから常葉大学に企画を練ってもらい、それに従う方がありがたい。他の生徒とも熱量の差がある。参加する生徒全員が22日にRTDすることを知っているのか不明。俺たちはフォーラム当日の運営の手伝いに呼ばれているだけだと思っていた。受け身だと言われても……(苦笑)
それぞれの考え方、ご理解いただけるでしょうか。(常葉・九産大の皆さん覚えていますか?誤解していたら訂正ください)
話し合いでは、WSをする意味、ゴールを再確認しました。おそらく常葉大学のお二人は21日と22日それぞれにゴールを設けていた。だから、21日は22日のために設けられたという風に理解している私たちと話が噛み合わない。九産大のお二人は終始理解が追いついていない印象。そりゃあ混乱しますよね。RTDとか知らない言葉を言われてもわかんない。「記録の取り方をそれぞれの頭で考え話し合いたい」という私たちの想いは届いていたのでしょうか?
④の3校のスカイプ会議では私が一部失礼な言い方をしてしまい申し訳ありませんでした。荒井さんが失礼だったと連呼してるのは私の言葉に対してだなあと思います。反省しています。でも、伝えた内容は私たち研究会の本音です。
情報デザイン研究会の部長である荒井さんは、すでに作られた企画を壊すことに対してや、情デ研代表として3校の友好関係にひびが入らないように、始めから企画者である常葉大学に対して遠慮気味で、研究会メンバー同士だと「この方法のほうが正しいよね」と話し合っていても相手に話すとなると慎重になっていたので、私があえて強く発言させていただきました。実は④では荒井さんはすでに「見守る」姿勢で、企画はそのままでいい、ただ「記録をとる目的について話し合いの時間を作ってもらえると嬉しいよね」と考えていました。
しかし、私は意見を言うことを我慢できませんでした。それまで何のために情デメンバーであーだこーだ悩んだと思ってるの。たしかに、どういう伝え方をしたらいいか話合った結果、最も効果的な言い方が決まらなかった。でも、私たちが正しいと思った「3校それぞれが考える」という提案すらしなくていいと部長は思っているの?九産大に対して「こういう道もあると思う」と伝えちゃだめなの?私はだいぶイライラしていましたw
そうして想いをぶつけましたが、理解はしてもらえました。最終的に、
「理想はわかるけれども、22日のRTDは成功させなきゃだめなんです。なぜなら運営側からRTDを頼まれているから。」
「熱量も3校で差が大きいですよね。」
「でも3校で記録の目的について話合うのはいいですよね。企画修正しましょうよ!」という決定に。
私たちとしては新しいゴールに目を配るけれども道を作れないでいるように見えました。
正直私は歯がゆい気持ちでしたが、皆で大草先生とも話して、長い目で考えようということで落ち着きました。
それ以降、成安造形大学が企画に物申すようなことはなくなりました。
しかし、⑥で修正企画案が届いた時にまた何とも言えない気持ちになりました。企画書には、
22日の予想
常葉(グラフィックレコーディング):福士・広沢がセッションを交互に担当
九産大(リアルタイムドキュメンテーション):森田先生に一任します
と書いてありました。
福士さん曰く「森田先生に一任する=22日に九産大がRTDをするかは任せるという意味です」
なるほどー……えっ!?九産大の学生が22日にRTDをすることは絶対じゃないのかー!
22日のRTD実践で、九産大のRTDを成功させることもお願いさせられているんだと思っていました。
22日に常葉と同じ方法で記録の取り方をした場合、差がつくのは想像でき、九産大は恥を書いてRTDを魅力に思えない考え方になる可能性はないのかな?UXフォーラム参加者も「?」とした顔をするのが目に浮かぶ……。おそらく福士さんたちもそう考えて実行するかどうかは本人達に任せた……。実際の九産大の方々は簡単にはへこたれない精神の持ち主ばかりでしたが、常葉大学のお二人は九産大の皆さんがどういう風に感じ、行動してくれると思っていたんだろう。
そうだ、私たちは九産大の皆さんの味方になろう。
きっと明日RTDをすることから知らない。まずは今の状況を理解してもらうところからかなあ。
作戦を練るのをお手伝いできるようサポートしたい。
そのためにも振り返りは必要。がんばっていこう。
そうして、私たちは21日の福岡でのワークショップに挑みました。
などなど!21日のWSを迎えるまでに色々なことがあったのです。
結果的に3校それぞれ気づきを得ることができたので「色々あったな~」とまとめて言ってしまいがちですが、特に私はモヤモヤしていたので、覚えている範囲でいいから情報を書き出して「どうして3校が嬉しいWSを事前に考えられなかったのか」「どうしたら最も効果的に想いを届けることができたのか」「どこを私たちは悔やむべきなのか」整理しておきたかったので、長々と、つらつらと書かせていただきました。
浅野先生の考えではおそらく常葉大学のお二人に対して、
・九産大の皆さんがRTDをしている様子を見せることで、自分たちの姿を客観視させる
・九産大の学生ならではの視点と考え方と出会わせて衝撃を与え、自分たちに必要なことに気づく糸口を開く
・RTDの手法に多様性を生ませる(これはご本人がおっしゃっていた)
などの目的などがあったのだと思います。
常葉大学のお二人はとても真面目で、活動に自信と誇りを持っていて憧れる部分もあるのですが、
企画に介入してきた成安を迷惑・もしくは申し訳ないと思って自分たちだけで考えるのではなく、「成安さんどう思いますか~」ともう少し気楽に情報を共有(相談?)していただきたかったなあと荒井さんと話していました。
でもそれは私たちにまだまだ信頼関係が足りないのが原因。
荒井さんが福士さんと主に連絡をとっていた仲なので、それに比べて信頼関係が薄い私がこんなにつらつら書いてしまって、どう感じていらっしゃるのかとてもこわいです。
この記事は特に、自分が反省をするために3校の行動や感情を思い出して書いているのであって、他校の皆さんを非難したいわけではありません。後出しじゃんけんのように、私たちの考え方が一番正しいと主張したいという思惑はありません。ご理解いただけると幸いです。あくまでも私目線で思い出して、起こったことを書いているつもりです。
もしかしたら常葉の皆さんがもう思い出したくないということを書いているかもしれませんが、私たちと同じく少し振り返るべきことだと判断しました。
せっかくご縁ができたので、常葉大学の皆さん、九産大の皆さん、ぜひ今後も何らかのかたちで関わっていきたいです。
どうぞ成安造形大学情報デザイン研究会をよろしくお願いいたします!
(反応がこわいけれど)公開ボタン……押します!
11/14 UX SHIGA4
11月14日(土)に公開講座「UX SHIGA(成安造形大学UX研修プログラム)」の第4回目が開かれました。
第4回目では「最悪の旅」の体験をもとにカスタマージャーニーマップを作成して、体験者がどういうところを苦痛に感じていたのかを見つけ、新たなサービスを考えるということが行われました。
私たち情報デザイン研究会は前回同様、「WSをしている参加者」を観察しました。
今回のWSには「モヤモヤ怪獣」があらわれた!と私は思いました。
そして私たちは、はじめからおわりまで皆「モヤモヤ」を抱えて帰宅した……
重い腰をあげて振り返りをします▼
観察で気づいたこと
人を理解して、新しいサービスを考える(改善する)
カスタマージャーニーマップについての講義を終え、
まずはチーム内で「最悪の旅」をインタビューしあって、最もプロセスが明快な旅の持ち主(リードユーザー)を選びます。
ここでは、浅野先生から「プロセスが明快なもの」と注意されていたのですが、中には「話がききやすく理解しやすいもの」を選ぶチームがあったようです。後々参加者に聞いてみたところ「なんとなく」という回答や、学生は特に「いつの間にか○○さんの話が選ばれていた」など、「誰かが決めた」という回答を複数聞くことができました。
浅野先生曰く「旅で人はサービスと出会っている」
どうして旅が“最悪”になったのか?
それは“最高”な体験ができると期待していたのに達成できなかったから。
じゃあどうしたら最高になったのか?
サービスを受ける人の行動と感情を挙げ、その人の価値観を理解することで解決策のヒントを得られるのではないか。その方法の一つとしてカスタマージャーニーマップを今行っている。
「今回のWSは、話の選び方で失敗したんだな~」と思った人が多いのではないでしょうか。
しかし、私が一番もったいないと感じたのは、
プレゼンテーションにおいて、あるチームが浅野先生に「この人のゴールって何?」と質問されたときに「(観光地)に行くこと」と答えたように、「どんな人がどのようなサービスを期待して何が起こって苦痛を感じたのか」と、体験者の求めていたゴールが不明瞭なまま進めてしまったところです。
浅野先生が「ただ面白い話を選ぶのは間違い。旅は人とサービスがセット。そのサービスが改善できるものじゃないとだめじゃん」とおっしゃっていたように、ビジネスにつなげることを心がけていれば、結果は変わっていたかもしれません。
WS冒頭の浅野先生曰く「人を見る能力をつけることが重要」
社会人の方の中にはカスタマージャーニーマップのやり方を社内に共有することが目的の人がいらっしゃるとは思いますが、
技法を理解する一方、「人の価値観に気づこうという姿勢を身につける」こともまた、自分のためにもWSを成功させるためにも鍵になると思いました。(これは私たち観察者も同じだなあ)
たしかに、遅刻者が多かったために開始時間が遅れ、プロトペルソナの作成や脳内マップ作成の時間がしっかり設けられませんでしたが、それを理由にしてはならないですね。
ゴールのかたちを見据え、最善の道筋を常に考える
皆さんの進め方は、
カレー作りに例えるなら、どのチームも最初から全ての野菜をみじん切りして一斉に炒め始めたような印象を受けました。(昨日カレーを作りましたw)
後々考えると、インタビューの時に書き出すべきことはタッチポイントのみだったのですが、
はじめから、タッチポイントや感情、思考など後々書くであろうことを全て書き出すチームが多かった。
(先生が「まずタッチポイントだけ書くんだよ」と何度もおっしゃっていたのは、本の目次をまず書きなさい~というような意味だったのかなと思います。)
ここで気がついたことは、やっていることに大きな差が見られないことです。
はじめは私の風邪熱と鼻づまりと教室のもわもわとした空気のせいでちゃんと見れてないだけなんだと思いましたが、やはりどのチームもみんな同じ動きをしていて、全体が一つの塊のように見えました。(名付けてモヤモヤ怪獣)
差がないことはおかしいことではない……でも成功しているようにも見えない……。
不安を感じて教室をうろうろしてみたが気づきを得られずモヤモヤして席に戻った人も多かったのではないでしょうか。
少ない時間の中カスタマージャーニーマップを見える形にすることに必死なあまり、自分達やまわりの行動を見て落ち着く余裕がない状態だったのだと思います。
浅野先生曰く「最終的アウトプットのかたちを理解しておくことが大切」
最終的かたちを考えた結果、効率的だと思ってインタビューの内容を全て書き出すチームが多かったのかもしれませんが、まず構造をハッキリさせる方が大切(進めやすいから?)。また、先生が後で「それは間違いでした~」という風に教えるのは、
浅野先生曰く「人は先に走ってからでないと失敗が分からない」
と、失敗させるように仕組まれているので、私は先生の教え方がよくないとは言えないと思いました。(参加者が悔しい思いでいっぱいになるのはよく分かります)
観察者として反省
人を見なさい
実は、参加者だけでなく私たち観察者もモヤっとしてました。
前回まではチームごとの行動に分かりやすい差があったので、比較しやすかった。
けれども、今回はどのチームも行動が似ていた。
途中から、書き方などに何か違いがあるかと思って(チームのやっていることを理解しようと思って)カスタマージャーニーマップを見始めましたが、何も気づきが得られず……
成功パターン?ある?
あれ、私たち何のためにしているんだっけ?と、目的がわからなくなり放心状態でいました。
そして浅野先生が「何しわ寄せてるんだよ」と様子をうかがいに来てくださり、
「カスタマージャーニーマップじゃなくて人を見るんだよ。」とアドバイスをくださいました。
私は「ハッ……モノばっかり見ていた!」と気がつきます。
(そして、私は特に、1人でなく1チーム単位で見るくせがついていることに気がつきました。
そうやって見ようと心がけてはいたのですが、普段からこうなるとよくないと思いました。
ちゃんと1人ひとりを見るように気をつけなきゃ。)
ゴールは1つじゃない
私たちにはできることがないと思ってしまいました。(成功パターンが見えない)
しかし、今思えば参加者のためにできることがあったんじゃないか。
それは気づきを得るサポートをすることです。
第4回では、実は質問が1回もできませんでした。
というのも、インタビューを邪魔するわけにもいかないし、皆さんが必死そうだったので遠慮していました。
その時の私は「どのチームも同じ動きをしている」ことには気がつきましたが、変化を起こそうとは考えられませんでした。
そして後日「そうか、10番目の男のような人か、チームが作れたらよかったのかも」と考え、質問しなかったことを後悔しました。
自分たちの行動やその影響を整理して考える時間があったら、結果は変わっていたかもしれない。
ということで、第5回では10番目の男ではありませんが、1チームに1人観察者を参加させていただくなど、サポート策を考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
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最後になりましたが、前回の反省
1.「もし○○だったら」と考える
2. メモなどの細かいところにも注意してみる
3. 私たちを宙から見てみる
1→×
2→△(第1に人を見ること忘れない)
3→△(目的を失いひたすらあたふたしていた)
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次回は
1.「もし○○だったら」と考える
2. 人を見る
3. 冷静に私たちを宙から見てみる
ということを意識して挑みたいと思います。
10/12_UX SHIGA3
10月12日(月)に公開講座「UX SHIGA(成安造形大学UX研修プログラム)」の第3回目が開かれました。
第3回目では「コンビニにおけるゼリーの新パッケージを考える」という課題のもと、第2回目のオブザベーション(観察法)の結果から出した問題点を活かして「どんな人が、どのように(コンビニで)ゼリーを買って、どういう風に喜ぶのか」を考え、プレゼンテーションが行われました。
私たち情報デザイン研究会は前回同様、「WSをしている参加者」を観察しました。
困ってる人が「嬉しい!」と思うコトを考える。
プレゼンテーションにむけて、まず「ペルソナの作成」が始まります。
情デ研メンバーも“ウロウロ”観察開始です。
私の予想では、前回制作したボードを見て、皆で問題点を振り返るチームが多いと思っていたのですが、そうでもない……。
おそらく講義中の「ペルソナは自分と似ていない人を考えた方が良い」という浅野先生の言葉を受け、ひとまず色んな年齢・役職の人を書き出し「どんな年齢・性格の人なのか」と考えるチームが多いように見えました。
どうして前回1日かけてゼリーを食べる人を観察したのか?
浅野先生が「シート1よりシート2が重要」とおっしゃっていたように、以前の観察で着目した問題点を活かして「どういう問題で困っている人なのか」と考え始め、利用状況やゴールを提案し合い、ゼリーを用いたサービスを考えることの方が大切なのがわかります。
前回、作業ステップから事象へと書き出して、上から下へ進めてしまったが故に混乱したチームが多かったことと、今回、1番2番と書かれていて1から書き始め、重要度の低いところでこだわってしまい書き直すはめになった状況は似ているなと感じました。
シートの番号は完成したときの図を理解しやすくするための順番・位置であって、重要度は別。
いつのまにかコトでなくモノに心とらわれているという時も、早い段階で自分たちを宙から眺めることができていれば、「ハッ……私たちのゴールはあっちだった!」と気がつき、チームにとって最善な方法で行動できたかもしれません。
みんなで動く。みんなで考える。
そこでポイントとなってくるのは「皆で同時に手を脚を動かすこと」だと思いました。
気づいたこと
あるチームだけが全員着席でむむむ……と悩んでいる時がありました。まわりにはたくさんの人がウロウロと動いています。その対比がとても印象的な画でした。
その時の浅野先生からのお話。
「手を動かしている人だけが考えていると言える。うーんと悩んでる人は考えていない。それなら歩いてまわりを観察している方が気づきを得られる」
また、ウロウロを1人でふらりと行うのか、全員で同時に行っているのかで差が出てくることにも気がつきました。
あるチームのAさんは、煮詰まってしまったときに1人でふらりと他のチームの様子を見に行きました。そしてある気づきを得たそうなのですが、チームへ戻ると他のメンバーは必死に作業をしています。そのときAさんは「今は言うタイミングじゃないな」と思ったそうです。そしてその後その情報が共有されることはありませんでした。もったいない!
一方、あるチームは「今から全員で書き出ししよう!」「今から全員で偵察しに歩こう!」と1つ1つの行動をみんなで行っていました。
そして、他のチームがパッケージのイラストを書き出しているのを見て「あ、モノを考えてる人が多い」と気がつき、チームへ持ち帰って「私たちはコトを考えようね」と発言しました。
「手を動かしている=考えている」を意識してチームを見ると、人の影響力にも気がついたような気がします。
あるチームでは学生があまり手を動かしていませんでした。1人の社会人がせっせと手を動かしています。話をうかがってみると、ペルソナの内容にその方の主観が盛られている。どうして?と質問をしてみましたが、それが主観だということに気がついてもらえませんでした。
後でその学生に話をうかがったところ、「こうした方がいいんじゃないですかと言っても響かせることができなくて、他の人たちも同調するだけで強く言ってくれなくてやりづらかった」と話してくれました。
そのチーム以外でもやきもきしている学生がいたようなのですが、私が恐ろしいと思ったのは「同調すること」です。
9月に参加した第17回情報デザインフォーラムにおける柳本浩市さんのお話の中でもありましたが、個人だと「今時誰が買うの?」と思うものでも、組織に入ると「これは売れる」といつの間にか考えが変わってしまうそうです。
まさにこれが際立って見えたチームがありました。
浅野先生にその時作っていたペルソナにダメ出しをされた後、「もう帰ろう」「ここで諦めたら負けな気がする(今の案で通すという意味)」「ネタだから」といった言葉をメンバーが次々と発するチームがありました。
それを聞いた私は時計を見ます。「まだあと30分あるのに……」
正直、活気があるように見えたチームだったので、残念に思いました。
先生曰く、「10人目の男になれ」
ブラッド・ピットの出てる映画の話で、
「9人までが驚異を感じなくても、『10人目』は反論する義務がある」というセリフがあるようです。(第17回情報デザインフォーラムのキヅキのWSにおいて、安藤昌也さんがファシリテーター役の人に「本当にそう思ったの?」「違うんじゃない?」と必ず言わせていたのは、まさに10人目を作るためだったのかも……!?)
先ほど挙げたチームの対角線上にいたチームでは、反対に「メンバーの熱意に救われた」という感想がありました。発言は拾えていませんが「そのアイデア既にあるよね」と切り出し、「私たちはあっちのゴールに向けてこれから頑張ろう」という呼びかけがあったのだと考えられます。
私も、うーんと悩んで煮詰まっている会議において「お昼いきましょう(このままでは良い流れにならない、一旦諦めよう)」と切り出すような、そういう人に……なりたいです!
落ち着いているほうが、まわりがよく見える
今回情報デザイン研究会は、1年生を含めた6人で「いつ どこで 誰が(どのチームが) 何を どのように」と5W1Hを意識しながら観察し、疑問に思うことは積極的に質問しようと話し合い、挑みました。
私は前回「全然人が見れない、どうしよう」と焦って集中できなかったことを思い出し、当日は最近買ったパジャマ(でも私服でもOKとうたった商品)を着て、ひとまずリラックスできるかたちで参加しました。結果、落ち着いていたので、前回よりチームごとの動きを比較して見ることができたと感じました。(決しておすすめはしていません。)
ちなみに、浅野先生曰く「健全な精神でいることは大切」だそうです。
私はギクッとなりました。笑
観察していて、やはりWS後半は特に焦っている人が増えたように見えました。
そういうときこそ、しっかりまわりを見ることが肝なのではないかと思います。
私も、参加者だったら焦ってしまってるんだろうな。
今回参加した情デ研の1年生は初めて観察者をしたのに、冷静に状況を把握していて「恐ろしい子たちだわ」と思いました(笑)
ノートに具体的にどういうメモをしていたなど、本当に細かいところまで記憶している。
たぶん必死なのもあるんでしょうが、それは私も同じはずなのにこう差がでてくるとは~悔しい!
情報デザイン研究会はWS直後にも振り返りをしてその日に気づきを話し合うのですが、その時の発見たるや。私も大小様々なところに目が行き届くように次回も落ち着いて、冷静に、がんばろうと思いました。
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最後になりましたが、第2回目のとき挙げた改善点を第3回目で実践できていたか反省。
1.「人が○○している」と考える
2. 質問を3回はする
3.「もし○○だったら」と考える(リフレーミング)
1→○
2→○たぶん10回近くはしたと思う
3→×
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第3回目は、今回もほとんどの参加者が「浅野先生にまんまとしてやられた」日だったのではないでしょうか。
先生曰く、「課題の“パッケージを考える”という伝え方はひっかけ。全てはサービス。」
WS中にこの話をきいてハッとしました。また私たちはこの部屋から出れていない……!
前回の反省から「もし○○だったら」と考える(リフレーミング)と意識していたはずなのに、全くできていませんでした。がーん。
さすが、浅野先生は「この案だと、もしゼリーに便通よくする成分が入っていたら、家族が毎日勝手に食べて、快便になって、このお母さん喜ぶよね」とか「たとえばピンクのゾウを考えないでくださいと言うじゃん」など、「もし」「たとえば」の言葉をよく発言なさっています。
他にも、駄菓子屋のゼリーのかたちや素材に私たちは捕われていたりもする。
私たちはこのような先入観や、この部屋限定の出来事なんだと思い込んでしまうなど、本当に、簡単に1つのものごとにとらわれてしまうのだなと改めて気がつきました。
ひきこもってはいられませんね。
次回は
1.「もし○○だったら」と考える
2. メモなどの細かいところにも注意して見る
3. 私たちを宙から見てみる
ということを意識して次回に挑みたいと思います。
(WS中の浅野先生の発言は、前回で言う改善のヒントのことが多いので、要チェックです!)
※もし失礼な言い方をしておりましたら申し訳有りません。
よければこっそり教えてください。
UX SHIGA_第2回(9/12)
9月12日(土)に公開講座「UX SHIGA(成安造形大学UX研修プログラム)」の第2回目が開かれました。
第2回目では「ゼリーの新パッケージを考える」という課題のもと、オブザベーション(観察法)WSが行われ、
私たち情報デザイン研究会は「観察している参加者」を観察しました。
WS終了後、研究会メンバーで簡単に振り返りをしたのですが、私はずっと気持ちが「曇り」でした。
研究会の今後が不安なのもありますが、おそらく「悔しい」という思いが一番大きいです(笑)
ブログで振り返って改善のヒントを見つけたいと思います。
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ひとまず第1回目のとき挙げた改善点を第2回目で実践できていたか反省。
(第1回目の振り返りはブログに書いていません)
第1回目の振り返り
1.目的をしっかりもつ
2.どうして?と考えるようにする
3.失敗を恐れない(先生も)
1→○
今回の目的は「人をみること」とメンバーで事前に確認できた。
ただ、WS直前に浅野先生に相談して決まったので、後輩達を含め研究会全員でこれからの活動内容を改めて提案していきたい。
2→△
どうしてこのチームでは1人ずつ映像を見ているんだろう?
どうして(情景が思い浮かぶように書くと説明を受けていたのに)単語で書いているんだろう?と
とにかく「どうして」と考えてみた。ただ、質問があまりできなかったので△
3→△
第1回目のとき、実は浅野先生がこわいなと感じていて、質問もすべて荒井さん任せになっていたので反省。
第2回目では「浅野先生はどうやって(人を)見ているんですか」など、質問することができた。
今回は先生の配慮もあり、以前より優しく感じることができた。
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では、今回の気づきです。
1.私は人を見れていなかった
今回、WS中ずっと部屋の中でうろうろしていましたが、私は自分が思っている以上に「人を見れていない」ということに気がつきました。
途中、浅野先生から「パターンをみつけるといい」とヒントをいただきましたが、私はまだ見るべきところがよくわからないままWSを終えました。
・映像を見て、作業ステップを1人で書くチームと全員で書くチーム。
・すぐ模造紙に線を引き完成図を共有するチームと、とりあえずポストイットに事象を全員で書き出すチーム。
などがあったと思いますが、見るべきところだったのかはよくわからないです。
荒井さんは見なくていいところと見るべきところがわかったと発見があったようなので、また後日詳しく聞いてみようと思います。
2.考え続ける
浅野先生は日頃、「メモをとらない」そうです。「考え続けているから忘れない」とおっしゃっていました。
この言葉を受け、私も考え続けることは意識して行っていこうと改めて思いました。
たしかに、考え続けていたらある時ふとアイデアが思いついた(考えがまとまった)ことがあります。
特にチームワークでは、各々が考え積極性をあらわすことが大切だと思いました。
今、研究会の活動等を考え直すときなので、私はもちろんメンバー各々が考え続けることで、よりよい道を開いていきたいです。
9月7日に由井先生からコミュニティデザイン講座を受けた時に、島根のある和菓子屋の売り上げが下がってきたため、ある日、社長が従業員に「策を考えろ」と言ったところ、従業員(販売)が「社長の仕事でしょ」と返したが、それから由井先生が間に入りきっかけを作ったことで、従業員それぞれが考え、企画するようになったというお話を聞いたのですが、研究会でも(大人しい人が多いので)もっと自主性を高めていけたらいいなと思います。
3.リフレーミング
先生曰く、美大生のいいところは「リフレーミング」できるところだそうです。
今回のWSでも、被験者は与えられたスプーンでゼリーを食べさせられるという状況でしたが、もし自宅であれば大きいスプーンを使って食べることができるので「フルーツとゼリーを同時に食べたいのに」と不満を言うことはないかもしれません。
同じものでもシーンなどで見え方がプラスに変わることがある。リフレーミング、鍛えていきたいと思いました。
ということで、次回には
1.「人が○○している」と考える(物が○○なっているではなく)
2. 質問を3回はする
3.「もし○○だったら」と考える(リフレーミング)
を意識して挑みたいと思います。