柴又散策2
このごろ、資格の試験などがあったためなかなか日記をつけることができなかった。
書きたいことは山ほどあるが、とりあえず前回書きかけた柴又散策の続きを書こうと思う。
こちらの軽食屋・菜花でおいしいアイスコーヒーを購入し、江戸川の土手へと向かった。
この日はなかなか暑かったため、アイスコーヒーが特にうまかった。
「軽食 菜花」
葛飾区柴又7丁目18-8
ちなみに、この「菜花」という店は、あとで調べたのだが、『男はつらいよ』第1作、第4作のOPに登場したらしく、当時の屋号は「桶屋」だったそうだ。
今回はテイクアウトのアイスコーヒーだけだったが、次回立ち寄った際にはぜひうどんをいただきたい。
さて、てくてく歩いて江戸川の河原へ。
ここには去年、花火大会で訪れたことがあるのだが、昼間に来るのはこれが初めてであった。
去年、ここで花火を見た際、葛飾にゆかりのあるキャラクターをモチーフにした花火も打ち上げた。『キャプテン翼』と『リカちゃん』のものであった。てっきり『こちら亀有公園前派出所』がくるものと思っていた。という、どうでもいい話。
風が少し強かったので、川面は常に波立っていた。
河原はサイクリングロードやテニスコートなどがあり、多くの子どもたちがスポーツに励んでいた。
河原の芝生を踏みしめて進んでいけば、見えてきたのは矢切の渡し。
船の姿は見えないが、ここで待っていればすぐに来てくれるそうだ。今回は夕食の時間までに自宅に帰る必要があったので乗らなかったが、次は連れ合いと共に来てぜひ松戸へと渡ってみたい。
しばし河原で初夏の風を受けてぼんやりしながら過ごし、柴又駅のほうへと引き返す。
道中「寅さん記念館」と「山田洋次ミュージアム」を発見。とはいえ、寅さんシリーズを見たことがないので、見た後に立ち寄ることとして、今回は見送った。
「寅さん記念館」 東京都葛飾区柴又6-22-19
自分は、古民家や洋館に目がない。そのため、山本亭にはついつい飛び込んでしまった。
裏手にある池では、睡蓮がちょうどみごろ。蓮の花は美しいが、散った後の、あれはよくない。集合体恐怖症の自分には、ほんとうにあの穴だらけのものはだめなのだ。
山本亭では、入館料を支払う窓口で、お茶菓子も注文することができる。
庭を眺めながら、琴の演奏に耳を傾けつつ、おいしいお茶と茶菓子をいただく。この瞬間の、なんと幸福なことか。ああ、いますぐこの場で死ねたら、と縁起でもないことを考えた。
自分には希死念慮がある。
できることなら、うつくしく、善いものに囲まれておだやかに死にたいと常々願っている。自分の死にたいという気持ちには二種類あるのだが、陶然とした気分で「死にたい」と思うときは、自分が心から幸福を感じている証拠。ここで、穏やかに「ああ、死にたい」と思えたのは、ほんとうに、ほんとうに、ほんとうに、幸せだと感じられたからだ。
この山本亭には、鳳凰の間という唯一の洋間がある。立ち入ることはできないが、ほれぼれと見入っていた。うつくしく、善いものだ。残さなければならないうつくしいものだ。
「山本亭」 東京都葛飾区柴又7丁目19-32
さあ、柴又駅に戻って京成金町線へ乗り、京成金町駅に降りる。ここは、先述した花火大会の日に降りたことがある駅だ。ここから徒歩3分、JR金町駅へと向かう。JR常磐線に乗ってひと駅、やってきました亀有駅。
とはいえ、時刻はすでに16時。ぼちぼち家に帰らねばならぬため、さらりと見物。
亀有駅の南口を下りれば、両さん、中川、麗子のカラー像がお出迎え。
『こちら亀有公園前派出所』は、父が全200巻集めていた。私が幼いころ、TVでアニメ放送をしていて、毎回げらげら笑い転げたものだった。今思えば、なんだかなともやもやするところの多い作品であるが、幅広いジャンル(昭和の懐かしいもの、ミリタリーからオタクカルチャー、漁業農業などなど)を網羅した作品で、作者の着眼点・発想力・好奇心の広さに感服する。
南口から商店街のゆうろーどをてくてく歩く。
ゆうろーどは『こち亀』にも登場する商店街である。
ピヨピヨピヨと、インコのような声が聞こえるので、何かと思えば、鳥かごがずらりと並んだ昔ながらのペットショップがあった。
他の通りにも進んでみれば
東京に対するイメージは、やはり大都会。銀のビルがずらり立ち並び、どちらかというときゅうくつな印象が強い。
だが、ここ亀有には広々としたショッピングモールArio亀有がある。これにはちょっと驚いた。東京23区に対する偏見であった。
〒125-0061 東京都葛飾区亀有3丁目49番3号
Ario亀有をちらりとのぞいて、香取神社へと。
この香取神社にも両さんの像が。頂天を目指せといわんばかりの誇らしげな姿だ。
ここ香取神社にはおしゃれなカフェも境内にあるが、この日はとんでもなく混んでいたので断念。
〒125-0061 東京都葛飾区亀有3-42-24
最後に駅に戻り、北口におわす両さんにご挨拶。
柴又散策1
東京にはよく遊びに行くが、もっぱら池袋やお台場ばかりで、下町にはほとんどいったことがなかった。東京にはまだまだ知らない場所がたくさんある。もったいないので、休日に少しずつ東京を制覇していきたいと思う。
今回は、葛飾区柴又。『男はつらいよ』で有名な町だ。とはいえ、20代の自分は観たことがない作品なのだが。
寅さんと、見送る妹のさくら。寅さんの像は1999年に。さくらの像は2017年になって作られたものとのこと。
古い町並みが残る柴又。行ったのは日曜日であったので、朝早くからでも多くの観光客がいた。
こちら「柴又ハイカラ横丁」。一階は駄菓子屋やなつかしの雑貨、ゲーム機が置いてあったり、射的があったり。
2階はおもちゃ博物館となっており、昔の貴重な(当時としてはごくごく一般的な一般的な)おもちゃなどが展示されている。こちら入館料200円。チケットは1階のカウンターで販売されている。
柴又ハイカラ横丁
〒125-0052
東京都葛飾区柴又7-3-12
TEL&FAX.03-3673-9627
営業時間10:00~19:00
定休日 火曜日
(ただいま年中無休めざして
火曜日も営業中!)
博物館は土・日・祝日のみ開館
1階で駄菓子と博物館のチケットを購入し、2階へ。
入り口入ってすぐ右手の上映スペースで昭和ゴジラシリーズの予告が流れていた。
先の「イチ・ゴジラ」の記事でも書いたが、自分は父の影響で初代ゴジラは観たことはあるが、プロレス時代のゴジラ映画は観たことがない。ただし、『モスラ対ゴジラ』『ゴジラ対メカゴジラ』だけは観たことがある。
展示してあるのは、自分の父の世代のおもちゃたち。生まれるどころか存在すらなかった自分が、これらを「なつかしい」と思ってしまうのは、これらの時代のものが「なつかしいもの」というイメージをもってメディアなどから発信されているため、意識の内に刷り込まれてしまっているからかもしれない。一方、こういったものを自分が好むのは、生まれる前のもの=知らないものだからこそ、古いものがかえって目新しく映るからなのかもしれない。
なんとも味わいのある、いわゆるパチモン。
「仮面ライダーぬりえ」ではない。「仮面ぬりえ」である。
「鉄腕アトム」ではない。「鉄腕くん」である。なんともや。
自分は江戸川乱歩が好きだ。小学3年生のころに初めて少年探偵団シリーズの『透明人間』を読んでからのめり込んでしまった。
いつか、古本屋をめぐって、乱歩本の初版、といわなくとも当時出版されたものを手に入れたいというひそかな野望がある。
この当時の人々が想像した宇宙のイメージを再現した空間だそうな。
昔、母が「小さいころ、標本セットが当たり前に売ってて、よく買って遊んでた。赤い薬と青い薬、どっちがどっちだったか忘れたけど、片方を注射して虫を殺して、もう片方を注射して腐らないようにした」と話してくれたことがあった。なるほど、これが噂のものかと、ちょっとした感動を覚えた。なかなかえぐい遊びだが、それだけ当時の子どもたちにとって、昆虫は身近な存在だったのだろう。ちなみに、私自身虫捕りは今でも大好きだが、さすがに昆虫標本を作ったことはない。
ハイカラ横丁を後にして、柴又を進む。腹が減ったので昼食をとろうと店を物色する。目についたのは、こちらのとらや。
門前とらや(有限会社 妙好)
〒125-0052 東京都葛飾区柴又7-7-5
TEL.03-3659-8111FAX.03-3659-8112
『男はつらいよ』シリーズで実際に使われた店で、奥には撮影当時のままの階段がある。
贅沢にもひとりで天丼をいただいた。このごろ副業を増やしたので、許してほしい。とだれに言うわけでもなく許しを請う。
さっくりしていて、うまい。語彙が貧困。とにかくうまい。
店を出て、ふたたび通りへ。帝釈天に行く前に、少し引き返して連れ合いへのお土産を探す。
そんな折、目についた店がこちら。
漬物や甘味を売っている「い志い」
〒125-0052
東京都葛飾区柴又7-6-20
昔ながらの製法で作っているくずもちは、もう数軒しかのこっていないそうで、そのような貴重なものならばぜひとも買って帰らねばならぬと購入。
帰宅後、連れ合いと食べたくずもち。ほかのものよりも、なんとなくもちもち感があっておいしい。くずもちは見た目に反して柔らかく、弾力があまりないためあまりすきではなかったのが、このくずもちは私の好みのもっちり具合があってよかった。また行ったら買いたい。
トントントンと、小気味好い音が響いてくる。はて、どこからだろうと探すと、どうやらこの店から発せられているようだ。
こちらは松屋の飴総本店
有限会社松屋の飴総本店
〒125-0052
東京都 葛飾区 柴又7-6-17
代表取締役 宮崎 修
営業時間AM8:30~PM5:00
不定休
TEL:03-3657-1739
FAX:03-3657-2340
柴又帝釈天門前 松屋の飴総本店www.ni.bekkoame.ne.jp
手作りの日本飴に目がない私は迷わず駆け込む。お勧めだというたんきり飴を購入した。その際、優しい店員さんがおひとつ試食にとたんきり飴をくだすった。ほのかなしょうがの香りが漂う、やさしい甘さの飴であった。
日曜日であったため、店頭で飴を切る実演を見ることができた。よかものだ。
さあさ、ようやっとやってまいりました帝釈天。
帝釈天は『仮面ライダー響鬼』で主人公明日夢がよく走っている寺である。ちなみに、門の横に寅さんみくじがあり、『男はつらいよ』のメインテーマが流れていた。
〒125-0052
東京都葛飾区柴又7丁目10−3
帝釈天は彫刻で有名なお寺である。こちら有料だが、見る価値はある。写真ではなくぜひ実物をご覧いただきたい。息を呑むほどの精緻さであった。自分は仏教大学の出のくせに仏教の知識に暗く、こういったときに知識があるとより楽しめるのだろうと、改めて教養の大切さを思い知った。と、小学生並みの感想。
ちなみに帝釈天彫刻ギャラリーの入館料を支払えば、大庭園(邃溪園)も見学することができる。
ちなみに、無料の給茶機があり、お茶を飲みながらゆっくり庭を眺めることができる。
このあと、矢切の渡しを見学し、亀有へ向かったのだが、それはまた明日にでも書こうと思うので、きょうはこのあたりにしておく。
リュウソウジャーEP9
今回は、リュウソウブルー・メルトが主役の回。
息抜きにと、ういの父親尚久に提案され宝探しゲームへ赴く一同。しかし、それはワイズルーたちの罠だった。
宝箱に飲み込まれ、ワンダーランドに閉じ込められたリュウソウジャーたちは、無事脱出できるのか?
という内容。
尚久が宝探しゲームを提案したのは偶然か、はたまた故意にか。尚久にはなにかしらの秘密がありそうだが、情報が少ないためなんとも言えず。
リュウソウジャーの結束を強めるための試練的な意味合いで、罠と知りつつ送り出した……というのは一般人を巻き込む可能性があるからリスキー。あるいはなにも知らずに参加している一般人たちを助けるために送り出したのか、それなら一言添えてもいいだろう。もちろん、自身の正体を悟られないためになにも語らなかった可能性も。
はたまた、実は黒幕でリュウソウジャーを全滅させようと……?
など、憶測は絶えない。でも、まあ、自分としては無難に偶然説を推していこう。
罠にかかり、ワンダーランドに閉じ込められたバンバを除くリュウソウジャーたちと他の参加者たち。無造作に置かれている宝箱を開くと、それぞれの望むものが手に入るが、脱出することができないため使いどころもなく、際限なく出てくるため増える一方で、かえって困惑する参加者たち。
サラリーマンの金はとにかくとして、女子高生の欲しいものがコスメというのは安易すぎるのではと思いつつ。
いち早く閉じ込められたことに気づいたメルトは、宝箱を開けずに脱出の方法を探る。
そこに現れたのは、死んだはずのマスターブルー。
メルトが望んだから宝箱から現れたのか、はたまた幻覚か、戸惑いながらもマスターブルーと対峙するメルト。
マスターブルーは、メルトに「お前が欲しかったのは自信」と告げる。
脳筋……もとい、猪突猛進傾向にあるコウとアスナとともにいると「考えるより行動!」とよく言われていたのだろうなと思う。
前回の話で、コウが「考えるより行動」ができたのは、メルトやバンバが「考える役割」を担っていたからもある気がするので、(今回の話で、コウが再び知性派のメルトに考える役割をやってもらうようになったとしても)、なんだかなという。上手くは書けないが。
ラストはマイナソーの状態である小箱をバンバが破壊して大団円。
たとえ無機物であったとしても、長い時を経るうちにマイナスの感情を抱くとマイナソーを生み出すらしい。
ここは、私としては小箱の寂しさを満たしてあげるようなラストだったらいいのにと思ったが、今回の主軸はあくまでメルトが自信を手に入れることであるので、そんなラストをつけたら蛇足になってしまったかもしれない。
次回はアスナ回。別段女性キャラだからと「ヒロインらしい活躍」はしないでいいと思うが、メインキャラクターとして、活躍する回になるといいなと思う。
仮面ライダージオウ EP35
今回は『キバ』編前編。今回は脚本を、『キバ』を書いてきた井上敏樹氏が担当している。
冤罪で収監された祐子は、無実を訴え続ける。
匂いや服だけで、相手がどのような生活を送っているのかなどを一瞬で見極めるすぐれた観察眼を持つ祐子。なんだか井上イズムを感じる造形のキャラクター。
そんな祐子に目をつけたオーラは、彼女をアナザーキバに選んだ。
ガルル、ドッガ、バッシャーを従えたアナザーキバは新たな王になるべく、行動を開始する。
ガルルたちは相変わらずキャッスルドランに幽閉されているのだろうか。だから、キバの命令には背けずに従っているのだろうか。それがたとえ、アナザーライダーだったとしても。
祐子が走ってくる車を足で止めるシーンは、名護慶介を想起させた。自分自身を正しいと思い、自分の正義を貫こうとするさまは名護慶介と祐子は似ている。似ているとはいえ、祐子はおそらく冤罪になった身であるので、背景を考えるともちろんまったく違うのだが。(初期から中期の名護も自分の正義を貫くためにどう考えても卑怯だったり外道な手段を選んでいたな、とふと思い出した。ファンガイアを利用したりとか)
それにしても、やはり今回は脚本が井上氏とあって雰囲気が違う。これまでもクジゴジ堂での食事シーンは何度も描かれてきたが、今回のアップルパイのくだりの食いっぷりはなかなか独特。
テンポもこれまでのジオウとはどことなく違うのだが、慣れして親しんできた井上脚本なので、自分的には懐かしさもある。
しかし、ソウゴの初恋相手という高校生。高校生だのに、年下の少年の顎をなでて「かわいい坊や」とはなかなか……(そういうところも井上脚本ぽい)。そして、下あごを撫でられて陶然とするソウゴと、それを猫とからかうゲイツのやり取り。このふたりの距離もずいぶん近くなったもんだ。井上脚本での恋愛描写は、毎度思うのだがニチアサのギリギリを攻めるものが多いと思う。直接的な描写はなくとも、エロティックなんだな。
「カフェ・マル・ダムール」に立ち寄る次狼。どうやら前のマスター木戸明氏は経営をやめ、今は別の人物が店を引き継いでいるようす。
どうでもいいが、『キバ』本編ではこのカフェにラブラドールレトリーバーのブルマンが飼われており、過去編現代編をつなぐ存在として登場していた。のだが、22年も生きるラブラドールというのは、なかなかすごい。10~14年ほどの寿命の犬だ。よっぽど大事にされてきたのだろう。どうでもいいかもしれないが、私が実家にいたころ一緒に暮らしていたラブラドールレトリーバーの女の子は13歳で老衰で亡くなった。近所にいたゴールデンレトリーバーも10歳で亡くなった。
アナザーキバとの激闘のさなか、はるか空のかなたから飛来する物体。
それは宇宙のライダー、仮面ライダーギンガだった。
ギンガの声を演じておられるのは、『仮面ライダーキバ』でキバットを演じ、『ウルトラマンギンガ』でギンガ本人の声をあてた杉田智和氏である。とても偶然とは思えぬので、おそらく含みのあるキャスティングなのだろう。
宇宙からやってきたとだけあって、ギンガの強さはけた違い。ジオウトリニティでも歯が立たぬほど。
それにしても、ジオウトリニティへの変身時のゲイツとウォズのリアクションが毎回毎回おもしろい。
果たして、ギンガの目的とは。祐子の関与した事件の真相とは。次狼、そしてゆりの活躍は。本物のキバは登場するのか。気になるところだ。
文鳥と暮らす2
前回は、シルバー文鳥のちょっちょさんをお迎えした当日とその翌日について書いた気がする。
今回は、はじめての健康診断について書こうかなと。
お迎えして一週間経った日。この日は連れ合いが休みだった。
そろそろ環境にも慣れて落ち着いて来ただろうと思い、病院に行って健康診断をしてもらうことに決めたのである。もし、病気を持っていた場合、診断で早期発見し完治は難しいもののちゃんとした対応を取ることができるからだ。
本来は、迎えた当日や翌日などに連れて行くのがベストなのだが、ちょっちょさんのあまりのおびえっぷりに、「このまままた知らないところに連れて行って、知らない人間にいじくりまわされたらショック死してしまうのでは?」と、我々がビビったので、一週間経過してしまったのだ。
さあ、ちょっちょさんを鳥用キャリーに入れていざ外へ。
幸い、鳥も診てもらえる動物病院はすぐそこで、歩いても10分かからない。ほんとうに、恵まれた環境に住んでいるなと、今住んでいるマンションを紹介して下すった業者さんに感謝した。
しかし、交通量の多い道路を通るので、すぐそばを車がびゅんびゅん走っていく。車の音も相当なもので、保温バッグのなかのちょっちょさんがストレスのあまり死んでしまうのではないかとハラハラしていた。そう、お気づきだと思うが、我々ふたりはかなりの心配性なのだ
どうにかこうにか病院にたどり着くと、やさしそうな先生が出迎えてくだすった。連れ合いは昔々、ここでハムスターを診てもらったことがあるそうな。ちなみに、この病院の壁に、川越市のローカルヒーロー 『鎧勇騎 月兎』のポスターが貼ってあった。
地元住民ながら、このポスターを拝見するまで存在を知らなかった。ほんとうに申し訳ない。
ちなみに東京MXにて好評放送中です。
この日は事前に予約をしてから来ていたため、ちょっちょさんはすぐに診察室へ。先生は慣れた手つきでちょっちょさんを握ると、さっそく診断をしてくださった。ギャーッ! と叫ぶちょっちょさんに罪悪感を抱きつつも、これも必要なことだからと耐えた。(ちょっちょさんはふだん小さな声で鳴くので、こんな大きな声が出るのかとおどろいたものだった)
ちょっちょさんは問題なく健康体。骨盤がやや狭いため、男の子の可能性が高い。だが、このままさえずらなければ女の子である可能性がある、とのこと。
乾燥しないようにラップで包んだフンも持参し、検査していただいたところ、病気などもなさそうでほっと一安心。
ちなみに、ちょっちょさんは先生の手のなかから飛びだして、一目散に私の肩に飛びついて来た。これは、ちょっと、うれしかった。信頼されているらしい。
検査料金は2000円行かない程度。これまで、犬や猫を病院に連れて行って、そのたびに高額な金がかかっていたのを知っていたので、鳥と言えども安くはないだろうと覚悟していたのだが、予想よりもはるかに安くて驚いた。
そんなこんなで、ちょっちょさんの健康診断は無事終了。
今後も定期的に診てもらおうと思っている。
これからも健康に、健やかに育ってほしいものだ。
文鳥と暮らす1
特撮と関係ない話題で恐縮だが、まあ、このブログ自体自分の日記用に始めたから勘弁していただきたい。
自分は、生まれたときから鳥と共に暮らしてきた。正確にいうと、生まれる前から。
オカメインコ。『ウルトラマンティガ』に登場した怪鳥シーラキートに変異してしまったシーラと同じ種類の鳥だ。
『ウルトラマンティガ』が放送されたのは、私が3歳のとき。TVにシーラが映ったとき、「○○ちゃんとおなじだね」と母に言ったものだった。
雌と雄のつがいだった。雌は15歳、雄は21歳まで生きていた。私の人生の大半はオカメインコとともにあったといってもいい。ちなみに、そういうこともあって、『ウルトラマンティガ』でいちばんすきな怪獣はシーラキートである。
いまは実家を離れて、連れ合いと二人でマンションで暮らしているため、近所迷惑を考えると鳥を迎えるのは難しい。
それでも、鳥と長年暮らしてきた自分としては、やはり鳥のいない暮らしというのはさびしいものはあった。
マンションでも暮らせる鳥……。声が大きくなくて、壁や柱などを齧らないような、鳥。
とりあえず、条件に見合う鳥を探してみた。オカメインコは当然アウトだ。彼らは確かに愛らしい。賢くて、べったりと懐いてくれる、その上寿命も20年近くとパートナーにするには最適なのだが、マンションで暮らすには不向きなのである。ばりばり嘴で壁を齧るし、声はかなりよく響くし。実家で暮らしていた当時、家が見えてくると同時に、「ビャアビャア」という呼び声も聞こえてきていたほど。
セキセイインコはどうだろう。そこまで声が大きいイメージはない。だが、インコ系は基本声が大きいし、やはり、あの嘴は強力そうだ。
ならば、インコオウム系から離れるしかあるまい。でも、せっかく暮すなら寿命は10年くらいがいい。寿命が短い生き物だと、なんだか寂しいのだ。かわいくなってきて、愛着が湧いて来て、離れがたくなったときにすぐお別れが来てしまうのだから。なるべく一緒にいる時間が長いほうがいい。
そこで見つけたのが、文鳥であった。
文鳥はスズメの仲間のフィンチ系。声もそこまで大きくない。寿命も8~10年。昔から日本で飼育されてきたということもあって飼育の方法の確立されているし、寒さには少し弱い傾向にあるが、四季にも耐えることができる。
ネットで調べるだけではもちろん不十分であるので、本も買って読んでみた。
なるほど、文鳥は乾燥に弱い。それならばと、空気清浄機付き加湿器を購入した。文鳥のストレスになってはいけないからと、静かめの掃除機に買い換えた。
そして、どうやらテフロン加工のフライパンは危険らしい。フッ素樹脂加工フライパンは表面温度240度以上で熱分解、有毒物質が溶け出し、360度以上で有毒ガスが発生するとのこと。実際、フライパンを火にかけたまま放置してしまった結果、落鳥するという痛ましい事故も起こっているようだ。また、電子レンジのオーブン機能も危険とのこと。もしも使用するならば別の部屋に鳥かごを移す必要があるらしい(ちなみに、実家では母がクッキーを焼いたりしていたが、一度もそんな事故はなかったが、それはおそらくキッチンとは別の部屋に鳥かごを置いていたからだろう。)
まあ、一方で現在のテフロン加工製品には危険性はないとの記事もあるし、正しい使い方をすれば(熱しすぎなければ)そんなに問題はないと思うので、素人としては危険性をあまり誇張して書きたくはないし、かといって安全と言い切るのも難しいので、判断は読んでいるかたにお任せしたい。
自分は万が一を考慮して、テフロン加工を用いていないグリーンパンという製品を購入した。我ながら過保護だと思うが、小さい生き物に対しては過保護すぎるくらいでいいと思う。
鳥かごや保温用のカバー、おやすみ用の暗幕カバー、通院用のキャリー、ペットヒーターなどを購入して準備万端。あとは文鳥を迎えるだけ。エサは、全く違うものを与えると食べなくなるリスクがあると思い、連れてくるときに店員さんにお聞きして同じものを購入することに決めた。
さて、連れ合いとの休みも重なった2月のある日。いよいよ迎えるために近くのペットショップへ向かった。このペットショップはこの地域で40年以上経営している老舗で、店には2歳3歳を超える犬や猫がいたり、店員さんが可愛がり過ぎるあまり、売り物ではなくなってしまったインコたちがいたりと、ほんとうに動物を大切にしている店だ。だからこそ、ここで迎えたいとかねてから思っていた。
正直、自分は生物の生体販売はなくすべきと思っているため、きちんとしたブリーダーから直接迎えるのが理想だと思う。言い訳に聞こえるかもしれないが、このペットショップでは動物の入れ替わりが激しくない(ヒナや子犬・子猫が少ない)ため、信頼できると判断したので購入したのである。
最初、連れ合いと自分は白文鳥をお迎えしようと思っていた。白文鳥は白くつやつやとした丸い体と、大きな赤い嘴から、イチゴ大福という愛称をつけられている。そのため、イチゴ大福を見るため、白文鳥を想起する日々を送ってきた。
夢にまで見たイチゴ大福がやってくる。可愛いイチゴ大福がやってくる。そう思って、ペットショップにいる文鳥たちを眺めていた。
我々は迷わず、白文鳥を選――ぼうと思ったが、躊躇した。我々は文鳥を1羽迎えようと思って来たのだ。購入した鳥かごも1羽分の広さしかない。それに、文鳥の飼育経験のない我々がいきなり2羽連れて帰るのはリスキーだと思っている。
それなのに、2羽の白文鳥たちは仲良しそうに寄り添っている。ぴったりと。時々ぴいぴい鳴き交わしている。ああ、この子たちを引き離すのか――。
そう思うと、とてもじゃないが1羽だけ連れて帰るなんてことはできなかった。それならばどうしよう。
ふたりで顔を見合わせつつ、隣のプラケースに目を向けた。そこには、白文鳥たちと同じく、生後4か月のシルバー文鳥がいた。1羽だけで。
どうする。連れ合いと話し合った。べつに、白文鳥じゃない文鳥が嫌いなわけではない。この子だってかわいい。充分かわいい。それに、迎えたら、結局うちの子が一番かわいくなってしまうものだ。
さんざん悩んだ結果、シルバー文鳥をわが子にすることに決めた。
それが、ちょっちょさんである。
ちょっちょさんという名前は、連れ合いが文鳥を迎える前頻繁に「ちょっちょちょっちょ、ちょっちょちょちょ、ぶんちょ」と口ずさんでいて、呼びやすいし響きもかわいいしということで、お迎えした子につけようと決めた名前である。
ちょっちょさんは、ペットショップで店員さんが丹精込めて育てていたため、人なれはしているようではあった。親切な店員さんは「お引っ越し祝いに」と、ボレー粉と乾燥青菜をおまけでつけてくれた。
さあ、ついにちょっちょさんをお迎えした。あとは無事に家に帰るだけ。マンションまでは徒歩5分、もない。
しかし、道中はハラハラドキドキの連続だ。たかが5分なのになにをおおげさなとおっしゃるかもしれないが、とにかく必死だった。なにせ、ここにいるのは小さな小さな生き物。ちょっとしたことで死んでしまうかもしれない。もし、我々がうっかりすっころんで、ちょっちょさんの入った箱を落としてしまえば、一貫の終わりである。もしここでだれかが肩をぶつけてでもきたら、我々はその人間をぼこぼこにしていただろう。それほどの剣幕で、たかだか5分の道のりを歩いてきたのだ
さあ、無事に家に帰って来た。まずは、箱に入れた状態で体重を測ることに。20g。ヒナだと思えば、こんなものだろう。
爪はやや伸びていたが、店員さんにチェックしてもらったところこれといって問題はなさそうな、健康な子だった。
後日健康診断に連れて行くことにし、この日は我が家に慣れてもらうために、ゆっくりしてもらうことに決めた。
ちょっちょさんを箱から出そうとするも、出てこない。おびえてるようだ。それはそうだ。中を見ると、かわいそうに、すっかり細くなってしまっていた。このとき、我々はペットショップから連れてきてしまったことを後悔した。ああ、かわいそうに、仲間もいない、育ててくれた店員さんもいない、知らない人間二人に見下ろされている気分は、さぞおそろしいことだろうと。
ためしに鳥かごに箱を近づけると、一目散に鳥かごのなかへ飛び込んでいった。どうやら、おうちが好きなタイプのようだ。まあ、ひとまず鳥かごに入ってくれて安心した。ここは安心できると判断したのかもしれない。
しかし、しばらく見守っていてもご飯を食べるようすはない。やはり緊張しているのだろう。1羽にすれば落ち着くかもしれないと思い、我々は1時間ほど家を出ることに決めた。
家を出ている間も気が気じゃなかった。それこそ、帰ったら落鳥しているのではと。それほど、ちょっちょさんのおびえ方は尋常ではなかったのだ。
帰宅しておそるおそる覗き込んでみると、ちょっちょさんはちゃんといた。ごはんを漁った形跡はあるが、食べたような様子はみられない。もしかしたら、容器の形が違うからだろうかと思い、鳥かごに付属していたものから、ペットショップで使っていたものと同じ、陶器のエサ皿に買い換えたところちゃんと食べてくれた。やはり、同じ物の方が安心できるようだ。
夜になった。飼育本にあるとおり、7時に就寝の準備をした。2月で寒かったのでヒーターを使用した、のだが……せっかく買ったパネルヒーターがまったく暖かくなる気配がなかったので、後日電球型のヒーターに買い換えるまでの間は部屋のエアコンを使ってがんがんにあたためた。昔、保護したスズメのヒナが朝になったら落鳥していることがあったため、迎えた当日の夜は一睡もできなかった。もしかしたら、死んでいるのではないかと、気が気じゃなかった。
翌朝6時。おそるおそる、暗幕を開けると……
ああ、ちょっちょさんだ。ちょっちょさんがいた。「ぴ!」と元気に鳴いてくれた。
こちら、お迎えした翌日のちょっちょさんの写真である。
お迎え当日は刺激をなるべく与えないようにしたかったので、写真撮影や観察は控えて、1羽にしていたため初日の写真はない。
ちょっと臆病で、慎重で、人見知りな性格なのか、入り口を開けても、自分からなかなか出てこなかった。
1時間ほどすると、入り口と籠の中をぴょんぴょんと行き来するようになった。
そして、何度か躊躇し、考えるようなしぐさをしたのち、ついに翼を広げて舞い上がったのだ。
こちら、記念すべきちょっちょさん初フライト(自宅での)後の写真である。
なんと、ちょっちょさんは、初めてのフライトで私の腕へと飛んできてくれたのだ。なんていい子だろう。
とはいえ、甘えるようなしぐさはせず、じいっと私の顔を見上げていた。「こいつは信頼できるのかな」と見極めていたのだろう。
よく、SNSでアップされているような「おもち文鳥」や「くったり文鳥」にはなっていないが、それはそれでいい。慣れてくれればそれでいい。懐くかどうかは、その文鳥本鳥におまかせするべきである。たとえ懐かれなくたって、我々は心からちょっちょさんを愛し、お世話するつもりでいるからだ。
我々は、自分たちの子どもを持つ予定は、今のところないし、今後もない。そのかわりにちょっちょさんをかわいがろうと決めているのだ。
家の中を散策するちょっちょさん。しかし、むやみやたらに飛び回ったりしない子で、基本は私か連れ合いにくっついている。
こうして、ちょっちょさんとの生活が始まった。
明日は換羽から今に至るまでを書いてみたいと思う。お付き合いいただけたら、幸いである。
初めてのホテルランチビュッフェ~イチゴジラ~
品川にあるレトリングスホテル東京インターコンチネンタルにて開催中の、コラボビュッフェ、イチ・ゴジラへ行ってきたことを今更ながら書こうと思う。
ちなみに行ってきたのは2月14日。この日はバレンタインデー。連れ合いとの交際開始記念日なのである、とどうでもいいのろけ。
私も連れ合いもどちらも特撮を愛好しており、ゴジラシリーズもすべてではないがチェックしている。2016年に公開された『シン・ゴジラ』は連れ合いが特に好きな作品なので、せっかくだから行ってみようという話になったのだ。
私はこれまた父の好みの関係で、幼少期はいわゆるプロレス時代のゴジラ映画を見せてもらったことはない。今後チェックしていこうとは思っている。連れ合いはミレニアム以降は映画館へ行ったことがあるとのことだが、昭和やVSシリーズはあまり触れていないそう。
ビュッフェ会場前のスペースでは金ぴかのシン・ゴジラがお出迎え。
屋内だというのに、この解放感。これが高級ホテルか、と震えあがるふたり。
我々は宿泊したホテルで夕食や朝食のビュッフェをいただいたことはあるが、ランチビュッフェというのはこれが初めてなのである。そもそもこんなお高そうなホテルに来ることはまずないので、まったくの未知の体験だ。
初めてのドレスコード(とはいえスマートカジュアルだからそこまでかしこまる必要性はないのだが)に戸惑い、あれやこれやと試行錯誤を繰り返し、「これならば場違いだと追い出されないだろうか」と普段着ないような上等な服を選んで来た次第なのだ。
しかし、まあ、スマートカジュアルだけあって、ほかの方々はカジュアルな服装をされている。そこまで気にする必要はなかったかもしれない。
さて、話をビュッフェへ戻そう
席に案内されると、ご覧のナプキンが置いてあった。汚すのはもったいないと思い、こっそり鞄に忍ばせて持って帰ってきてしまった。まったくマナーの悪い客だ。
デザートビュッフェがずらり。ちなみに、ほかのお客様の顔の写り込みが多すぎて、ここに載せられないお料理もあった。
ゴジラやほかの怪獣をモチーフにしたスイーツがずらり。どれもこれも、うまい。語彙が貧困なのでシンプルに言う。うまい。うまいのだ。特に、イチゴチョコのチョコレートファウンテンが最高だった。よそのイチゴチョコとは何かが違う。そして、イチゴのマシュマロも格段にうまい。
スイーツだけでなく、料理にもイチゴが取り入れられていた。ローストビーフのイチゴソースなど。甘いものとしょっぱいものが苦手な自分でもいけた。うまい。
怪獣たちのソフビが、にぎわいを添えている。
このモスラの幼虫がとてもかわいい。どうでもいいかもしれないが、私はモスラがいちばんすきだ。モスラへの思い入れについては、またいつか書きたい。
会場には、実際に使われていたフィルムや脚本などの資料も展示されていた。スイーツや料理だけでなく、ちゃんとゴジラ作品の歴史にもちらりと触れることができる。
いわゆる、「映える盛り方」というのがてんで分からないので、こんな感じにしか料理を盛れなかった。まあ、おいしく食べられればいいのだ。
ローストビーフの近くにおられました『ファイナルウォーズ』のゴジラ。私はミレニアムゴジラのデザインが好きだったのでファイナルウォーズで変更されたのは、当時はちょっと不服だったりする。耳がとがっているのは初代ゴジラを思わせるし、スピーディでスタイリッシュなアクションが多かった『ファイナルウォーズ』にぴったりなデザインだと今では思う。
そういえば、品川は『シン・ゴジラ』で上陸したゴジラ第二形態(愛称・蒲田くん)が成長して第三形態になった場所だった。映画ゆかりの地で食べる極上のスイーツ。なかなかいいものだ。
また、これでホテルビュッフェというものがなんとなくわかったので、今後ひそかに憧れているヒルトン東京のスイーツビュッフェにもチャレンジしてみたい。