儒教を読むもくじ

儒教と関連本のもくじ

『日本資本主義の精神 なぜ、一生懸命働くのか』 山本七平

『日本資本主義の精神 なぜ、一生懸命働くのか』 

 著者:山本七平

 発行:光文社 1979 / 年11月

 

著者はイザヤ・ベンダサンで有名な評論家の山本七平(1921~1991)。

本書では、武士から禅宗の僧侶となった鈴木正三、徳川時代のサラリーマン・石田梅岩上杉鷹山を取り上げている。

 

まえがき

第一章 日本の伝統と日本の資本主義

 1 日本のこれまでを支えたものは何だったのか

 2 血縁社会と地縁社会

 3 「契約」の社会と、「話し合い」の社会

第二章 昭和享保と江戸享保

 1 日本をつくった二人の思想家

 2 禅とエコノミックアニマル

 3 神学と心学

第三章 現代企業のなかの「藩」

 1 「資本の論理」と「武士の論理」

 2 日本資本主義の美点と欠点

 3 日本資本主義の伝統を失わないために

 

 

 

【新装版】山本七平の日本資本主義の精神

【新装版】山本七平の日本資本主義の精神

 
日本教の社会学

日本教の社会学

 

 

 

『儒教とは何か』 加地伸行

儒教とは何か』  

 著者:加地伸行

 発行:中公新書 /1990年10月

 

著者は1936年生まれ。中国哲学史専攻。「二畳庵主人」名義での著作あり。

 

はじめに―葬式と儒教

序章 儒教における死

 一  <女の姓を返す>儒教

 二  仏教における死

 三  中国人の現世観

 四  儒教における死

第一章 儒教の宗教性

 一  <儒教の礼教性>批判の無力

 二  宗教の定義

 三  儒教の宗教性

第二章 儒教文化圏

 一  いまなぜ儒教なのか

 二  儒教文化圏の意味

第三章 儒教の成立

 一  原儒―そして原始儒家

 二  孔子の登場

 三  孔子の自覚

 四  孔子の孝と礼制と

 五  儒教の成立

 六  詩書礼楽

 七 学校と官僚層の教養と

 八 道徳と法と

 九 反儒教老荘

第四章 経学の時代(上)

 一  国家と共同体と

 二  原始儒家思想から経学へ

 三  『孝経』

 四  春秋学

 五  礼教性と宗教性との二重構造

 六  経学と緯学と

第五章 経学の時代(下)

 一  儒教・仏教・道教―三教

 二  選挙―推挙から科挙

 三  朱子学

 四  朱子学以降―そしてキリスト教

終章 儒教と現代と

 一  現代における儒教

 二  儒教脳死・臓器移植と

 三  儒教と教育と―そして自然科学的思考の基盤

 四  儒教と政治意識と

 五  儒教と経済観と

 六  日本における儒教

附録『家礼図』略説

あとがき

  

 

 

儒教とは何か (中公新書)

儒教とは何か (中公新書)

 

 

沈黙の宗教――儒教 (ちくま学芸文庫)

沈黙の宗教――儒教 (ちくま学芸文庫)

 

 

漢文法基礎  本当にわかる漢文入門 (講談社学術文庫)

漢文法基礎 本当にわかる漢文入門 (講談社学術文庫)

 

 

『儒教が支えた明治維新』 小島毅

儒教が支えた明治維新』  

 著者:小島毅

 発行:晶文社 /2017年11月

 

著者は1962年生まれ。中国思想史専攻。著者は1962年生まれ。専攻は中国思想史。

東アジアから見た日本の歴史についての著作が多数あり。

 

はじめに 

 

明治維新を支えた思想

 朱子学陽明学の日本的受容と幕末維新―現代の鑑として歴史に学ぶ

 中国生まれの志士的思想

 江戸時代の儒教受容―岡山をめぐって

 保科正之とその同士たち―江戸儒学の黎明期

 東アジアの視点からみた靖国神社

 

朱子学、日本へ伝わる

 日本的朱子学の形成―文化干渉学の視角から

 日本の朱子学陽明学受容

 五山文化研究への導論

 夢窓疎石私論―怨親差別を超えて

 

3  東アジアのなかの日本

 日本古代史の見直し―東アジアの視点から

 日本と中国

 豊臣政権の朝鮮出兵から考える日本外交の隘路

 東北アジアという交流圏―王権論の視角から

 中華の歴史認識―春秋学を中心に

 

あとがき  

  

 

 

儒教が支えた明治維新 (犀の教室 Liberal Arts Lab)

儒教が支えた明治維新 (犀の教室 Liberal Arts Lab)

 

 

父が子に語る近現代史

父が子に語る近現代史

 

 

 

織田信長 最後の茶会 (光文社新書)

織田信長 最後の茶会 (光文社新書)

 

 

 

『江戸時代の先覚者たち 近代の遺産・産業知識人の系譜』  山本七平

『江戸時代の先覚者たち 近代の遺産・産業知識人の系譜』 

 著者:山本七平

 発行:PHP / 1990年10月

 

著者はイザヤ・ベンダサンで有名な評論家の山本七平(1921~1991)。

本書では、海保青陵(1755~1817)、山片蟠桃(1748~1821)、本多利明(1743~1821)、横井小楠(1809~1869)、そして三岡八郎/由利公正(1829~1909)を取り上げている。

 

まえがき

序章 重農主義重商主義

 「すべて自前の二百五十年」の意義

 「旅学者」が活躍する時代とは

 藩主の経営能力が問われるとき

 「人の道具の第一番は米なり」

 江戸時代最大の経済問題

第一章 海保青陵の新しい発想

 豪農・豪商の知恵を「ぢかどらまえ」にする

 孔子孟子の言は物の役に立たぬ

 儒教圏の異端的発想

 天皇、将軍、諸侯もみな商売人

 合理主義者・青陵の藩政改革論

第二章 青陵の「米テク」藩政改革論

 経済の基本は「目のこ算用」

 「親方百万石」意識が生む貧困

 御先祖様からの「煩法」はさっぱりと御流れに

 藩営「米テク」のすすめ

第三章 青陵のGNP成長論

 皇帝と既得権を天秤にかければ

 貧農救済か、犯罪の誘発か

 「土地より沢山に物の出るをよしとす」

 「棄利愛民」と「産業政策」との落差

 儒者は死物を信ずる流儀なり

第四章 幕藩体制の富国論

 明治にできて、毛沢東にできなかったこと

 「ホーケン的」と「徳川封建制」の落差

 青陵の思想を検討しなおすとき

 「礼楽刑政言て見れば暇つぶしなり」

 「死物」を活かして使うために

第五章 山片蟠桃の町人朱子学

 米屋の番頭が宇宙論を語るとき

 蘭学を受容した町人朱子学

 『夢の代』の地動説と無神論

 「神道ヲ学ブモノ、何ユへ愚トナルヤ」

 「いますが如く」に鬼神を祭る伝統

第六章 文化文政の自由経済

 たとえ神君の「株」でも守るべからず

 「売買をなすこと自然に任さるべし」

 無用の統制は「天下ノ難」となる

 犯罪の摘発を手放しで喜ぶ愚かさ

 為政者は「民を見ること傷むがごとく」に

第七章 山片蟠桃と「米の自由化」

 地価高騰は「精神衛生上の問題」か

 仙台藩と升屋を救った妙計

 ”茶の間の正義”に迎合しない道

 「買占め商人には褒美を与えよ」

 「政治の無策こそ餓死の元凶」

第八章 藩際経済の「国富論

 餓死を現実に解決する法

 市場原理は「天命」、日本のアダム・スミス

 市場、信用取引、そして孟子

 市場原理が飢餓を駆逐する

 経済の私利と政治の私利

第九章 封建制と郡県制

 「常識」についての日本人の伝統

 神秘主義は「憐れむべし」「笑うべし」

 先進国と競わず、絶対化もせず

 「封建は天下を治むるの道なり」

 黙殺されつづけたがゆえの偉大さ

第十章 和算家の列島改造論

 江戸数学者の社会的発言

 ”超先進国”中国の不思議

 和算が世界のトップに立った瞬間

 「算数の道」こそ国政の基本だ

 地球上の「大極楽国」のはずなのに

 火薬の利用で「列島改造」を

 大陸国家を模範とする愚かさ

第十一章 脱亜入欧の先覚者・本田利明

 「人口論」の先駆者として

 飢餓から暴動への危機

 「海運は国君の天職なり」

 江戸を石造都市にせよ

 管理通貨制度の提唱

 「脱亜入欧」と「殖産興業」

 「言論の自由」の必要性

第十二章 「藩営」総合商社論の栄光と悲劇

 急務の第四、蝦夷地の開発

 唐太を開いて日本以上の大国に

 ロシアからの奪還が急務中の急務

 備後「福山藩」の経営コンサルタント

 藩は総合商社たれ、家臣は有能な社員たれ

 だれも評価しなかった一世紀ぶりの黒字

 江戸の「宇宙人」から明治が受け継がなかったもの

終章 幕末維新のケインズたち ―横井小楠由利公正の思想

 「日本最初の大蔵大臣」三岡八郎

 「緊縮財政は誤りである」

 維新の志士と革命家との違い

 殖産興業と雇用増大

 金銀の重みで倉の床が抜けた

 一藩重商主義から一国重商主義

  

 

 

  

幕末・維新人物伝 由利公正 (コミック版日本の歴史)

幕末・維新人物伝 由利公正 (コミック版日本の歴史)

  
幕末・維新人物伝 横井小楠 (コミック版 日本の歴史)

幕末・維新人物伝 横井小楠 (コミック版 日本の歴史)

 

 

『増補 靖国史観 日本思想を読みなおす』  小島毅

『増補 靖国史観 日本思想を読みなおす』 

 著者:小島毅

 発行:筑摩書房 / 2014年7月

 

著者は1962年生まれ。中国思想史専攻。著者は1962年生まれ。専攻は中国思想史。東アジアから見た日本の歴史についての著作が多数あり。

 

本書は2007年にちくま新書から刊行された。「第四章 大義」を加え文庫化。

解説の与那覇潤いわく、「明治以降の天皇思想の始原を、徳川時代における中国儒教の摂取と変容の過程に探っている」。

 

文庫版はしがき

はじめに

第一章 国体

 1 国体の本義

  コラム1 春秋

 2 寛政の改革

  コラム2 江戸儒学

  コラム3 皇統の分裂と南北朝時代

 3 天祖の創出

  コラム4 記紀神話による日本建国の伝承

 4 祭政一致国家という言説

 5 戦闘者としての武士の再興

 6 天壌無窮の信仰

  コラム5 北一輝の国体論

 7 国体明徴運動

 8 平泉澄歴史認識

第二章 英霊

 1 靖国の祭神

 2 誰が英霊なのか

 3 幕末の英霊たち

  コラム6 幕末史の虚像と司馬遼太郎の功罪

 4 「英霊」の原義

 5 藤田東湖

  コラム7 理気

第三章 維新

 1 維新の本義

  コラム8 東アジアの天命思想

 2 革命との相違

 3 万世一系の創出

 4 「中興」のあと

 5 武家政権についての歴史認識

 6 ナショナリズムの勃興

第四章 大義

 1 大義の本義

 2 正義の戦争

 3 靖国大義を越えて

  コラム9 靖国神社という名称

 おわりに

参考文献一覧

解説 靖国なき「国体」は可能か―戦後言論史のなかの「小島史観」(與那覇潤)

 

 

 

儒教が支えた明治維新 (犀の教室 Liberal Arts Lab)

儒教が支えた明治維新 (犀の教室 Liberal Arts Lab)

 
朱子学と陽明学 (ちくま学芸文庫)

朱子学と陽明学 (ちくま学芸文庫)

 

 

 

 

 

『儒教 怨念と復讐の宗教』 浅野裕一

儒教 怨念と復讐の宗教』 

 著者:浅野裕一

 発行:講談社社 / 2017年8月

 

著者は1946年生まれの中国哲学研究者。

諸子百家全体と老子孫子孔子についての書籍が多く刊行されている。

www.readingdog.net

 

本書は1999年に平凡社から刊行された『儒教 ルサンチマンの宗教』を文庫化したもの。

呉智英は「現代人の論語」のあとがきに、浅野裕一の「孔子への苛烈な批判はあたかもニーチェキリスト教を激しく憎悪しながらイエスを愛していたような、思想的格闘のドラマを感じさせた」と書いている。

 

学術文庫版への序文

第一章 孔子という男

 1 妄想の上昇志向

 2 野望と挫折

第二章 受命なき聖人

 1 孔子の聖人化

 2 『中庸』の孔子聖人説

 3 孟子の偽装工作

第三章 まやかしの孔子王朝

 1 儒教の暗い情熱

 2 春秋学の虚構

 3 『孝経』と孔子王朝

 第四章 神秘化される孔子

 1 緯書の孔子神話

 2 国家権力との駆け引き

第五章 孔子、ついに王となる

 1 王者への道

 2 偽りの王冠

第六章 儒教神学の完成

 1 失われた王号

 2 偶像の行方 

 終章 ルサンチマンの宗教

あとがき 

 

 

 

儒教 怨念と復讐の宗教 (講談社学術文庫)

儒教 怨念と復讐の宗教 (講談社学術文庫)

 

 

現代人の論語 (ちくま文庫)

現代人の論語 (ちくま文庫)

 

 

古代中国の文明観―儒家・墨家・道家の論争 (岩波新書)

古代中国の文明観―儒家・墨家・道家の論争 (岩波新書)

 

 

『文字講話 1』 白川 静

『文字講話』 

 著者:白川 静  

 発行:平凡社 / 2002年9月

 白川静 (1910年4月9日〜2006年10月3日)

 福井県福井市生まれ。漢文学者、東洋学者。

 1991年菊池寛章、1996年朝日賞、 1999年勲二等瑞宝章、2004年文化勲章受賞。

 

 本書は白川静が評議委員として参加していた「文字文化研究所」 での文字学についての講話を本にしたもの。

 

まえがき

第一話 文字以前

第二話 人体に関する文字

第三話  身分と職掌

第四話  数について

第五話 自然と神話

索引

 万葉・古代歌謡索引

 漢字字音索引

 漢字総画索引

 事項索引

 

 

 

 

白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)

白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)

 

 

白川静文字講話〈1〉

白川静文字講話〈1〉

 
孔子伝 (中公文庫BIBLIO)

孔子伝 (中公文庫BIBLIO)

 
字通 [普及版]

字通 [普及版]

 
新訂 字統

新訂 字統