あたしの両目6 〜オリキャラ注意〜

 「・・・え?」

祖母が言ったことが、とっさに理解できない。

・・・おかしい。
家に帰ってきた時、いや少なくとも
玄関で鏡を見た時は両目の色は元に戻っていた。

 「なん・・で、分かるの・・・?」
 「なんでって、私だって『おっどあい』があるからさ。」

それだけじゃ理由にならない。
驚きと疑問と不安で、言葉に詰まっていると

 「分かった理由は二つ。 一つは葵の表情。
  もう一つは、首筋のあざだ。」
 
そういって、祖母は居間へ行き、鏡を持ってきた。

 「嘘・・・。」

鏡で首筋を見てみると、赤と青の二つの眼のあざが浮んでいた。
    ―あたしのあの両目の色と同じだ。
 
 ―――ピンポーン

 「葵ーっ! いるかー?」
 「葵さん?出てこないと玄関ぶち破ってまででも
  家に入りますよ?」
 「つららちゃん、、、それはいくらなんでもマズイんじゃ・・・。」

あの三人の声がする。
部活、休んでまで来たのだろう。

 「・・・。おばあちゃん。」
 「その様子じゃ、今会っても何も変わらないだろう。」

  ―――ガラッ

 「おや、いらっしゃい。」
 「・・あ。どうも。」
 「・・・・あの。葵先パイは・・?」
 「葵なら、まだ帰ってないよ。
  部活中じゃないかい?」
 「部活前にいなくなってしまいまして・・・。
  帰ってきたら、連絡するよういってもらえませんか。」
 「あいよ。・・お前さん達は部活があるんだろう?
  早く戻った方がいいんじゃないかい。」 
 
その言葉で三人は、半ば納得しないが帰っていった。

今の自分には、うずくまる事しかできない。
そんなあたしにおばあちゃんは、

 「とりあえず、しばらく学校は休め。
  連絡はしといてあげるから。」

その言葉すら、あたしの中には届かない。

あたしの両目5 〜オリキャラ注意〜

見られてしまった。

泣きたい。周りから気味悪がられる。
どうしよう。どうしよう。どうしよう。

すべてを振り払うように、家へ帰ってしまった。
           
           *  *  *
家には祖母と猫がいる。
両親は海外の出張中でいない。

祖母は縁側で、猫と日向ぼっこをしていた。

 ―おばあちゃん、のん気だなぁ。

少なくとも今の久部には、その余裕がない。
そんな久部の心を読み取ったように、

 「ん、葵。おかえり。」
 「・・・ただいま。」

沈黙。暖かな日差しだけが降り注ぐ。

ふと気づいたかのように、久部の、
いや、正確には久部の首筋を見て祖母は言った。

 「そうか。葵にも、『おっどあい』が出てきて
  しまったんだね。」

あたしの両目4 〜オリキャラ注意〜

    ―冷たく深い海のような青の右目―
    ―燃え上がる炎のような赤の左目―

      冷酷と激怒を表した色だった。

久部は 『背が小さい』のが嫌だった。
 そのコンプレックスを今ストレートに言われた。
自分だけ言われるのなら、無視すればいい。
 でも、彼らは眼来ちゃんまで巻き込んだ。
          
          ―許せない―

普段『疲れるから』と言って全く使わない久部の必殺シュート。
それでも、威力はレギュラーメンバーのシュートには劣る。

ただ、感情をも混ざるこの必殺技はその威力ほどになっていた。

たくさんの槍状の風がボールに伴い、彼らを吹っ飛ばす。
・・・・・・・・・はずだった。

 「うわぁあああぁぁぁぁぁぁああぁっ!」
 「正義の鉄拳G5!!!!」

 「!?」
 「ふ〜。危なかった。大丈夫か?二人とも。」
 「ヒッ」

情けない声を上げて、彼らは走っていった。

 「・・・。キャプテン。何故邪魔をしたんだい。」
 「何故って・・・。けがするじゃないか。
  あれをまともにくらったら。」

無言でキャプテン・・・円堂をにらむ。

 「それに、久部。その両目はいったい・・・?」
 「っ!!」

気づかれてしまった。
見られてしまった。

久部はその場に居たくない衝動で、走り去っていった。

あたしの両目3 〜オリキャラ注意〜

眼来ちゃんの顔がにわかに引きつる。

 「葵。気にしないでいこうぜ。」
 「あんな野郎、相手にしてもどうしようもないです。」

二人がなだめる。

 「そだね。・・・・・・・・・・・・・・。
  ねぇ、アキラちゃん。ボール、今持ってる?」
 「ん? ボールならあるけどよ」

そう言って、久部にボールを渡す。

しかし、今の久部にボールを渡すべきではなかった。

 「・・・・そこの男子二人。」
 「おっ!? 何?コンビの片割れ。漫才でもしにきたのか?」
 
久部が笑う。
まるで、これから舞台が始まる前に会釈する役者のように。
ただ、その笑顔は誰が見ても悪魔の微笑みにしか見えなかった。

 久部がボールを蹴り上げる。
 何らかの意思を持ったようにボールが蹴り上がる。

 「フィーリン・・・・・ソルジャー!!!!」

二人を指差し、笑った奴らに向かって
久部はボールを蹴る。

その時の両目は普段の色とは
かけ離れた色をしていた。
     

あたしの両目2 〜オリキャラ注意〜

 「!! 眼〜来〜ちゃ〜ん(´∇`)////」

今日はちょうど眼来ちゃんが雷門へ来る日だ。 

 「葵さんって、眼来ちゃんがいると軽く変態まじりますよね。」
 「同感w」

つららちゃんやアキラちゃんに言われても当の本人には聞こえない。

 「えへへへへ・・・」
 「葵先パイ、どうしたのですか?」
 「え、何にもないよ〜」

 「前言撤回です。〔変態がまじる〕のではなく、〔変態〕です。」

 「? つららちゃん、何か言った??」
 「何も言ってないですよ。」

友達と呼べる人とのの会話。
友達と呼べる人との傍にいられる瞬間。

自分の殻にこもっていた時期が悲しくなってくるくらい
幸せだった。  

・・・・・・・・・・それでも。どんな時でも。
おきては欲しくない最悪の事態は唐突に突きつけられる。


 「・・・! 何だよアレw チビチビコンビじゃねーかw」
 「もう笑うしかねぇwww」

確か違うクラスの男子二人が、久部と眼来ちゃんを指差し笑う。

あたしの両目1  〜オリキャラ注意〜

  これは絵師イナズマ化同盟(むぎちゃん企画)関係の文章です。
 
 『なんだよ。久部 葵しかでてないじゃねぇか。(ケッ)』
 ・・・な方や 苦手な方は バックプリーズ!!      
                 

             始まるよ☆
 
気がついたときには 自分の両目が変わっていた。
  ―なんで自分の暴走が始まると瞳の色が変わってしまうのだろう―

他人に聞いたって答えなんか返ってきやしない。
自分自身ですら、気がつかなかったのだ。
相談する相手もいない。

 「なんで、今まで何もなかったのに変わってしまうんだよ。
  友達が・・・せっかく出来た友達が・・・。
  いなくなっちゃう。」

久部には、中学になってやっと友達が出来た。
小学校からの友達なんていない。
彼女自身が友達をつくる事を拒絶したのだ。

他人と少しでも違うと周りから、拒絶される。
それが久部にとっては、おきて欲しくない最悪の事態だった。


―それでも、いつかは皆の前でこの両目が出てくる時がくる。

 「せめて・・・・・・・・・。
  せめて、この雷門中にいる間だけでも、出てこないで・・・。」

・・・・その願いすらも叶わない。
ある日、最悪の事態がおきてしまった。

  しかも、一番見せたくない友達の前で。

咲夜さぁぁぁぁぁぁぁn((

   咲夜さんにはまった。
      咲夜さんかっこいいたらありゃしない!!


    『メイドと血の懐中時計』(Vocal;ichigo様)
         やばぁぁっす!!!!!!!!!
    あ。もちろん風丸さんも好きなのよ!!!
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原曲  :東方紅魔館/メイドと血の懐中時計
サークル:岸田教団&The明星ロケッツ
アルバム:Electric blue
Vocal  :ichigo様
Arranger:岸田様
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