ぷらすです。
今回ご紹介するのは、みんな大好き「ジョン・ウィック」シリーズ最新作『ジョン・ウィック コンセクエンス』です。
4作に渡って綴られた殺し屋ジョン・ウィックの物語もついに終焉?
ということで、本作に関してはネタバレしても面白さは1㎜も目減りしないと思うので、今回はネタバレありの感想となります。
気になる方はご注意ください。
画像出展元URL:http://eiga.com
概要
キアヌ・リーヴス演じる伝説の殺し屋ジョン・ウィックの死闘を描くアクションシリーズの第4弾。裏社会のおきてを破ったことで粛清の対象になったジョンが、組織と決着をつけるべく動きだす。監督は前3作と同じくチャド・スタエルスキ。主演のキアヌ、ローレンス・フィッシュバーン、ランス・レディック、イアン・マクシェーンらおなじみのキャストに加え、『イップ・マン』シリーズなどのドニー・イェン、『IT/イット』シリーズなどのビル・スカルスガルド、真田広之、リナ・サワヤマらが新たに出演する。(シネトゥディより引用)
感想
シリーズ最新作は上映時間2時間49分の超大作
1作目は101分、2作目は122分、3作目は131分と、作品を重ねるごとに時間が長くなっている本シリーズですが、本作「ジョン・ウィック/コンセクエンス」はなんと上映時間169分(2時間49分)。ほぼ3時間の超大作となっています。
しかも、ストーリーはもうあってないようなもので、169分のほとんどがアクションシーンで占められているという、まさにアクション満漢全席状態で、観ても見ても終わらないアクションの連続に、観ているこっちの体力と気力が奪われていくというね。
そのアクションもいくつかのシークエンスに分かれていて、その一つ一つが1本の映画のクライマックス2~3本分くらいのボリュームですからね。そりゃもう終盤にはジョン・ウィックも観てるコッチも意識もうろうでした。
もちろん、アクションはシークエンスの場所や相手、シチュエーションに合わせ、観客が飽きないよう工夫が凝らさた設計がされているし、アクション自体もそれは物凄いことをしているんです。それはもう、こんなアクション「ジョン・ウィック」でしか出来ないでしょう。
それでも途中意識を失いそうになるのは、本作がストーリー展開で物語を引っ張るのではなく、アクションで物語を引っ張っているからで。アクションシーンってやっぱ観るのに適正な時間があるよなーと、本作を観て改めて思った次第です。
そんな中でも個人的に「おぉっ!!」って興奮したのは、予告でも流れていた凱旋門のシーン。ジョン・ウィックを狙うパリ中のマフィアやギャング、殺し屋がジョンに襲い掛かるいつもの展開ですが、本作では車が何台も凱旋門のロータリー?を回っている中での格闘や銃撃で、ジョン・ウィックも敵も何回も車に撥ねられながら、その車を利用して敵を轢かせたり、車を盾にしたり、車に撥ね飛ばされた敵を銃で撃ったり。
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こんなアクションは初めて観たし、今後もそうそう観る事はないんじゃないかと思いましたよ。
米・日・中アクションスター揃い踏み
そんな本作で、主席連合(殺し屋協会のボス)に狙われたジョン・ウィックが助けを求めるのが、ジョンの親友で大阪コンチネンタルホテル(殺し屋専門ホテル)の支配人シマヅ・コウジ。演じるのはドラマ「SHOGUN」の主演兼プロデューサーとして高い評価を得ている真田広之です。
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対して、愛する娘を人質に取られ、主席連合の幹部ヴィンセント・ビセ・ド・グラモン侯爵の命令でジョン・ウィックの命を狙うのは、二人の親友であり盲目の殺し屋ケイン。演じるのは「イップマン」シリーズや「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」のドニー・イェン。
まさに米・日・中のトップアクションスター揃い踏みという豪華な布陣。なんですが、舞台となる大阪コンチネンタルホテルや、真田ほか日本人役のみなさんは、いつも通りのトンデモニホン。
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主席連合の特殊部隊がマシンガンを持って乗り込んでくるのに対し、シマヅ側のメイン武器は弓矢と日本刀ですからね。そんなわけあるかー(。・д・)ノ)´Д`)ビシッっていうw
しかも、テンプレのようにシマヅを守るのがお相撲さんだったりもして、まぁ、僕はハリウッド製トンデモニホンも嫌いじゃない。というか、むしろ好物なので楽しく観られましたが、嫌いな人は嫌いかもしれませんね。あと、真田広之もサクッと殺されちゃいますしね。
あと、トンデモと言えばジョン・ウィックを始めとする殺し屋たちが着用するスーツ。
これ、ケプラー繊維を編み込んだ「防弾チョッキ」ならぬ「防弾スーツ」という設定で、スーツに当たる分には、どんな銃弾を喰らってもノーダメージ(いや、ダメージはあるのかな)という小学生が考えたようなチート設定にも思わず笑っちゃうんだけど、個人的には嫌いじゃないというか、キアヌ・リーブスが大真面目にやってるのも含めて「ジョン・ウィック」の世界観ならアリって思いましたねー。
シリーズ4作振り返り
そんな「ジョン・ウィック」4作を振り返ってみると、2014年公開の第1作は、亡き妻に送られた子犬を殺されブチ切れた伝説の殺し屋ジョン・ウィックが、引退を撤回してロシアンマフィアを皆殺しにするという、比較的規模の小さなアクション映画でしたが、キアヌ・リーブス主演と、「マトリックス」でアクションも担当したチャド・スタエルスキ監督の観たこともないようなアクションが大きな話題を呼びました。
続く「ジョン・ウィック:チャプター2」では、前作のアクションをさらに進化させつつ、“殺し屋たちの世界“を深掘ることで、ある意味マンガチックな面白さが上乗せされ、物語の世界観も広がりました。
続く「ジョン・ウィック:パラベラム」では、前2作のアクションや世界観を更に拡張・インフレさせるわけですが、個人的には正直観ていて辛くなってきた感じもあったんですよね。というのも、基本のアクションは変わらず物量だけが増えることで、さすがにもうお腹いっぱいになっちゃうというか。
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で、本作では、前作「パラベラム」からさらにアクションをインフレさせるわけですが、ここまでくるともう僕の興味は、この極限まで詰め込みインフレしたアクションをどこに着地させるのかという一点に集約されたわけですが、まさかのジョン・ウィック死亡エンドとはさすがに驚きました。
もちろん、ハッピーエンドも選択肢にはあったと思いますが、シリーズ4作を通して、敵・味方問わずギネス級の死人が出てますしね。
そんな中、ジョン・ウィックだけが最後幸せになる――というオチでは、確かに納得できなかったかもしれません。そして、これはこれで、ジョン・ウィックにとってはある意味ハッピーエンドではありますしね。
と思ったら、続編の噂もあるようですけど、個人的にジョン・ウィックで「これ以上」は望めないと思うし、本作で打ち止めにした方がいいんじゃないかな。とは思いますねー。
とか言って、続編が公開されれば結局観ちゃうんでしょうけども。
興味のある方は是非!!