【ポータブル】スーツケースセット”ポータドラム”【コンパクト】 - DIY suitcase drum set

標準のペダルやタム2個、イスも死守しながら1つに折りたたんて電車で運べる自作ドラムセット[PORTADRUMS]。Gig PigやTRAPSより軽量。

◆8. ポータドラム(PORTADRUMS) Ver.6

ラックケースに皮を張ってバスドラに流用した、Ver.6です。

 https://www.youtube.com/watch?v=mrAyVsZW9uo
"電車で運べるフルドラムセット ver.6 ポータドラム6"

上記動画は「リモートペダルで椅子=スーツケース=バスドラを叩いていますが、スーツケースに入る小さい折りたたみ椅子を新たに作ったので、今はリモートをやめて素直な感じになっています↓。Ver.6.5とでもしましようかw

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◆6. ポータドラムVer.4!

ポータドラムを見た方から発注が来ましてww、新しくもうひとつ作ることになりました。レンタル(貸し出し)機材の一つとするそうです。依頼物ではありますがそもそもこれ趣味ですし、単純に「こちらはこちらで作るのが楽しい」わけですから、ありがたい話。Win-winってやつっスか。
 
ご依頼は「全体として小さめの音の方がいい」ということでしたので、タイプとしてはバスドラの重低音を増強した「バスドラ=箱タイプ」(Ver3)ではなく、元々の「イス=箱タイプ」(Ver1&2)とします。その上で、現在の市場に出回っているものを調査(例えばVer1〜3で使っている「Arbiter Flats Lite」シリーズはオークションでもまず入手できない)しつつ、組み合わせを検討し、全体としてまとまるように設計(仕様決定)→制作→調整する、という流れです。



さてver.1からもう12年、ゴロゴロケース事情は少々変化しておりまして、あの頃には見つからず結局は自作するしかなかった「このプロジェクトに使えそうなキャリアカートボックス」を、商品として発見しました。その名はRVキャリー650。高さが45cmしかないのですがそれだけなんとか改造すれば、ゴロゴロ運べるイスケースとして適しています。→(図)

ただ、勝手な話ですが「改造してモノをギリギリ納める」という今回の用途の関係上、詳細な内寸を購入前に知りたかったところ、アイリスオーヤマさんには何度問い合わせてもぜんぜん教えてもらえませんでした。同じ安物メーカー(おっと失礼)でも、ある製品の電子基板にあるコネクタの電気的仕様まで教えてくれたツインバードさんとは大違いです。




(図)←ということで、購入したケースのフタをいきなり水平に切断、その間にパンチングメタルを曲げてハメ込むことで、座る高さを確保すると同時にハコの容量を増やします。その後、フタを塗装してイス時のクッションを上面に接着。つまりver.1は「ゴロゴロのハコをひっくり返してイス」でしたが、ver.4は「ゴロゴロから中身を出してフタを閉めるとそのままイス」です。やー、ver1よりはるかにラクに、よりいいキャスターケースができました。



次にハードウェアやマウント類。このテのものには一般に、「いろいろ調整できるように自由度を多くすればするほど重量が増えてしまう」傾向があります。次の画像に並んでいる4パターンを見ると、右に行くほど自由度は増しますが同時に重くなっていくのがわかると思います→(図)

これまでは「とにかく軽量に!」ということで、自分の趣味や体格に合わせ溶接などを駆使して固定セッティングの方向(この4パターンで言うと左の方)でしたが、頼まれものである今回はコンパクトであることは守りつつもある程度の自由度を確保しないといけません(=軽量化を少しだけ犠牲にしている)。この4レベル写真で言うと、左右両脇のパターンをのぞいた中央2つぐらいのレベルでいろいろ調整しました。




(図)←安物の18'ライドも、コンパクト化のため躊躇なく切断。いつものようにかなーり異様な見た目になってしまいましたが、これで音があまり変わらないんだからおもしろいものです。さすが安物。ていうかさぁ、ライドって重過ぎだよね。もっと軽くしたいわぁ。




次にバスドラ。Flats20'とTAMA シングルヘッドTT14'改 とを両方作って見た(聴いた)ところ、14'の方がバランスがよかったのでそちらを採用。小口径にはリムにキックペダルをかませられないため、ライザと呼ばれる部品を取り付けています。また、フェルトバンドにて上部をミュートしています。




(図)←スネアは大小、12'Flats改と6'LP改とを両方作り、こちらは依頼主に選択してもらう予定です。LPの方は小さすぎてクローズドリムショットが不可能なので、木製のリムの部品を外部につけています。



…とこんな感じで完成です。
全体像および組み立ての動画は
 https://www.youtube.com/watch?v=QuRaXePV1Ak
"portadrum ver.4 電車で運べるフルドラムセット"

前のバージョンの動画などは過去記事↓参照。

◇ Portadrums バージョンごとのまとめ

この記事に、各バージョンをまとめておきます。

[PORTADRUMS ver.1] 箱→ひっくり返して椅子、ver.2に吸収
BD16'(FlatsTT改)/TT8'(Flats)+TT10'(Flats)
SD8'(YAMAHA TT改)
HH10'(Zil12-cut)/SP8'(Zenn)/SP10'(Zenn)/RIDE14'(Zil)
「イス=ひっくり返してゴロゴロ箱」タイプ、箱はパーツ組み立ての33×48×55H(cm)。

[PORTADRUMS ver.2] ver.1を全面改良して軽量化
 http://d.hatena.ne.jp/ap0/20040210/1076422883
TT10'(Flats)+TT12'(Flats)
SD10'(Negi)に増強。
HH10'(Zenn)にダウン/RIDE18'(Zenn-Cut)に変更。
ハードウェアも、溶接などにて工夫し軽量化。

[PORTADRUMS ver.3] 箱=バスドラに大変更、違うモノに:20kg弱
 http://d.hatena.ne.jp/ap0/20090229/1235917262
 http://d.hatena.ne.jp/ap0/20110319/1300536783
BD=箱タイプにして音量アップ、箱はSKB2416改。
BD14'(Flats+箱SKB2416)/TT10'(Flats)+TT12'(Flats)
SD10'(YAMAHA TT改)
HH10'(Zil12-cut)/SP8'(Zil)/SP10'(Zenn)/RIDE14'(Old-Zil)

[PORTADRUMS ver.4] 受注、箱=イス回帰
 http://d.hatena.ne.jp/ap0/20140427/1398670526
イス=ゴロゴロ箱タイプ、箱は商品(アイリスオーヤマRVキャリー650)改造の44×63×56H(cm)。
BD14'(Tama改)/TT8'(Flats)+TT12'(Tama)
SD12'(Flats)または6'(LP改)
HH10'(Zenn)/RIDE18'(Zenn-Cut)

[PORTADRUMS ver.5] 受注、イス=箱タイプ
 http://d.hatena.ne.jp/ap0/20141229
キャリアカートにラックケース=イスを載っけるタイプ。箱は6Uのラックケース。
BD14'(Flats改)/TT8'(Pearl改)+TT10'(Pearl改)
SD10'(Pearl改)
HH10'(Zenn)/RIDE18'(Zenn-Cut)/Crash8'/Crash10'

[PORTADRUMS ver.6] キャリアカート付きラック=BDタイプ
 http://d.hatena.ne.jp/ap0/20150702
箱は5Uのカート型ラックでそれに皮を張ってBDにしている。
BD14'/TT10'(Flats改)+TT12'(Flats改)
SD10'(Yamaha改)
HH10'(Zildjan改)/RIDE14'(Zildjan)/Crash8'/Crash10'

◆5. 知らない外国のかたに

Hey Hey !! Hoooo!!! とかいって、声かけられました。 ポータブルドラムセットを指差していたので、おもしろがられていたんだと思います。 日本人は何でもコンパクトにするよなクレイジーだぜ的な?

◇ For the audiences worldwide... (この記事以外は日本語デス!)

Hi, this blog is only to explain "how to build / how I have improved the portable suitcase drums" (Portadrums) to my friends, and so articles had not been posted offtenly.

[Story]
When I was asked to join a band for acoustic chorus group as a drummer, I researched if there was light-enough drum kit. Because of the small rehearsal space and its 'unplugged' condition, it should be 'gentle' sound, and also it must be carried using train by myself - The rehearsal is on weekday and I have to go immediate after my office with instruments.

At that time in 2002, there were several "compact drum set" choices in the market, but unfortunately there was no "Truly portable" one (oh no, there IS still not) : 1) PROCUSSION, single head drums kit - single head drum without body, but more real sound than Remo Rototom. Too heavy. 2) PEARL Rhythm Pod / Rhythm Traveler - single head drum with half body, so-so sound but even when folded down, still big 2 package (without chair), and are impossible to be brought by 1 person. 3) YAMAHA Cocktail Drums - too big to carry on train. 4) ARBITER Flats - also too heavy especially with hardwares. 5) YAMAHA Hip Gig - great sound but quite large and heavy.

(BTW, is the tuning of the single head drum so difficult ? In most store, especially bass drums of FLATS or Procussion were in the worst tuning condition, and I suppose the reason why their reputation have been staying low position is mainly by those kind of dealer's lazy demo environment. )

[Portable Set]
Anyway there was no suitable one. Then . . . simply I should make it. Let's DIY.

  • ver.1: original 2002 version, the first one-person-carriable drum kit. Hand made caster box changes to drum chair when equipments are taken out and place it up-side-down. Bass drum is FLATS 16' tom alteration with felt mute. Toms are FLATS 8' and 10', HH is hollowed out 10' (from 12'), Ride is simulated with Zil FEX 12'. 
  • ver.2: 2004, to make it more light weight, bass drums fixing way, toms (FLATS to FLATS Light), and toms mounting method are changed. Please see the photo with the post:

http://d.hatena.ne.jp/ap0/20040210

  • ver.3: 2009, the concept is drastically changed. The "up-side-down chair box" abolished, and box case is going to the bass drum, equipped with FLATS 14' and NAPA head. In this alteration, the case size went a little large, however the case got solid "lid" and the box handling became quite comfort, and of course its sound changed to more "bass" tone. Refer to pictures and video :

http://d.hatena.ne.jp/ap0/20090229
http://www.youtube.com/watch?v=cnbTMeJMP10
This set is about 19kg incl. case.

  • ver.4: 2014, "carry box = chair" version.

http://d.hatena.ne.jp/ap0/20140427

  • ver.5: 2014, "carry box = chair" version.

http://d.hatena.ne.jp/ap0/20141229

  • ver.6: 2015, "carry box = base drum" version.

http://d.hatena.ne.jp/ap0/20150702

I think everyone can grasp the design and structure easily by pictures and movie even without reading Japanese language. If you have any question please feel free to comment to this post.

Thanks !

◆4. どうも掲示板に

このコンパクトセットのことが質問されて、しかも正しくここのページが
紹介されているみたいですw
http://music.yahoo.co.jp/answers/dtl/1063124975/
おお!!僕の代わりに回答してもらってありがとうwww

(追記)
コメントでお知らせいただきました、
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1063124975
こちらがおおもとの記事のようです。