広く、深く。(Widely Deeply.)

魚の飼育と天体観測を生き甲斐にしている学生のブログです。

🌼お花が咲きました🌼

咲いた!
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ウオオオオオアーーーッッ!!!!

咲いた!!!!

咲いた!!!

咲    い    た     !      !

 

花が!!!!!

 

咲きました🌼


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Lachenalia viridiflora (ラケナリア・ヴィリディフローラ) です.

南アフリカはケープ州固有の多年草で,現地では絶滅危惧種だそう.まあ,植物には疎いので下手なことは書きません….

今まで植物はほとんど手を出したことがなかったのですが,昔からヒスイカズラに強い憧れがあり,ふと同じような色の花はないかと探したところ,本種を見つけました.

初夏に球根を入手し,10月頭に植えつけた14球.そのうち早めに発芽していた4株(?)が早速開花してくれました.蕾はまだ複数ありますし,まだ花を付けていない10株も花茎が伸び始めているので,暫くはこの独特な花を楽しむことができそうです.

一番安い鉢(駄温鉢?だった気がする)に100均の土を盛っただけの環境でしたが,無事に成長してくれました.簡単で助かる〜.

 

そうそう,同じような色の花を咲かせるIxia viridiflora (イキシア・ヴィリディフローラ)という植物も育てています.
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(なんで夜に撮った?)

 

興味深いことに,イキシアもラケナリアと同じ地域に分布しているそうです.現地の風土がこの色を作り出すのでしょうか.

こちらは3球根を入手し,11月上旬に植え付けました.しかし1球は発芽せず….腐ってしまったのかもしれません.明らかに水をやりすぎていた気がするのでそのせいかも.まあ,2球だけとはいえ発芽してくれただけも良かったと思うことにしましょう.こちらの花の見頃は春なのでゆっくり待ちましょう.

 

ゆっくりできるかなあ….

 

 

そうそう,両者に共通する種小名であるviridiflora (viridi-flora) はラテン語で“緑の花”を意味します.そのまんまですが,それ故に分かりやすくて良いですね.植物はやはり花の色に関係する種小名が多かったりするんでしょうか.

この色ですが僕は翡翠色と呼んでいます.かっこいいし.バトル漫画とかで味方側にいる強キャラの二つ名だったりしたらテンション上がりそうです.絶対上がる.ここ数日は毎日ラケナリアの花を眺めていますが,やはりこの色が自然にあるというのはいまいちピンと来ませんね.美しいですが脳がバグったかのような不思議な感覚になります.

 

どちらも流通量が比較的多く,値段的にも入手し易いかと思いますので,ご興味があれば是非.ラケナリアに関しては素人の僕ですら開花に持っていけるくらいでしたので,多分誰でも育てられます.

最近の魚たち

ご無沙汰しております.ふかうみです.

備忘録も兼ねて,最近の水槽の様子や出来事を簡単にまとめていきます.

 

まず,8月に60 cm水槽(①: メインタンク)のノコギリヨウジが落ちました.7月より同水槽で隔日で行っていた冷凍ホワイトシュリンプの給餌をやめ,完全に人工飼料(土佐姫CおよびシュアーS)のみの維持に切り替えたことにより,餓死したものと思われます.このノコギリヨウジは人工飼料に餌付いていましたが,やはり基本的にはホワイトシュリンプの方が食いつきが良く,餌の多くはこちらに依存していたものと考えています.ぐぬぬ….

本水槽のその他の魚はいずれも飼育1年を突破しました.

 

次に,60 cm水槽(②)のサザナミヤッコを放出しました.

本個体は元は私が終生飼育するつもりで導入したのですが,当時所有していた120 cm水槽を諸事情で手放したため,維持が困難となってしまいました.

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この個体は1年で全長が約3 cmから約10 cmになり,背鰭と臀鰭の基底に成魚斑も見え始めてきたところでした.ここまで飼育した個体を手放すのはかなり心苦しかったのですが,幸いにも信頼できる友人が引き取り手として名乗りを上げてくれました.数年後に立派な成魚となって友人の水槽で優雅に泳ぎまわってくれていることを願います.

 

また,このサザナミヤッコの代わりに45 cmハイ水槽から60 cm水槽へサンシャインクロミスを移動させました.最初はシコクスズメダイとばちこりやっていましたが,最近は良い感じに棲み分け出来たようで特に大きな喧嘩は起きていません.サザナミヤッコが抜け,サクラダイが再びこの水槽のパワーバランスのトップになったことで牽制された可能性もありそうです.

 

最後に,10月中旬に45 cmハイ水槽にチョウハンとヤイトヤッコを導入しました.

チョウハンは南西諸島で採集した個体になります.行き止まりの目の前,勝確としか言いようのない場所にポツンと漂ってこちらを見ていたため,なんだか縁を感じてお持ち帰りしました.全長は約10 cm.普段潜るポイントではまず見ないサイズなのでテンションが上がりました.このくらいになると迫力があって格好良いですね.発色も素晴らしいです.同所では無数のツユベラ成魚,巨大なイチモンジブダイ,エラブウミヘビ,甲長が1 m近くもあるアオウミガメ等も見られました.特にツユベラ成魚が素晴らしく,感動のあまり海中で思わず「すげえ〜!」と叫んでしまいました.成魚特有の星空のような青い斑紋は絶品ですね.本当に美しかったです.次は採集して飼育したい….

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さて,採集したチョウハンですが,無事に3日ほどで人工飼料に餌付き,現在も採集時と変わらぬ体型を保てています.とはいえ,この手のナミチョウ(標準和名チョウチョウウオ)に近い黄色系は過去にまともに飼育できた記憶がないため,なるべく慎重にいきたいですね.

 

ヤイトヤッコの方は直前の用事で頑張った自分へのご褒美として購入しました.お値段は送料抜きで約2000円.意外と安い….タテジマヤッコ属(Genicanthus: 以下ゲニカン)はキンチャクダイ科の中でも生息水深が比較的深いため,果たしてこの値段が見合っているのかと少々不安になるところですが,貧乏学生としてはありがたいです.

懸念していたフカミヤッコとの混泳も今のところ問題なくできています.フカミよりも大きい個体を選んだのが良かったのでしょうか.小競り合い等も1度も確認していません.どちらか一方の餌食いが落ちるというようなことも起きていないので,一先ずは大丈夫でしょう.

導入した個体は全長9 cmほどの雌です.ゲニカンの雌の多くは雄と比べて体色が地味ではありますが,代わりに顔にあまり厳つさがなくて可愛らしいですね.ヤイトの雌は淡い黄色と乳白色の体側と両葉が黒く縁取られる水色の尾鰭が好きです.

この個体は導入直後は初期の減圧症のような(ほぼ同じと言っても良いかもしれません)泳ぎ方をしていたのですが,1週間程度で正常な泳ぎ方に戻りました.そのことから,これは減圧症ではなく,輸送時や浮上性の餌を摂餌した際に空気を飲んでしまったことが原因かと考えています.この場合は放置しておいても自然に空気が体外に排出され,正常な泳ぎ方に戻ります.ゲニカンではわりと見られるようで,実際に導入直後のフカミがよくこの状態になっていました.今となっては気にしていませんが,当初はかなり怖かったですね….

現在この個体は人工飼料を食べて元気に過ごしております.導入2週間後に尾鰭にリムフォシスティスの症状が出ましたが,換水→白点キラー5日間投薬→換水で無事に完治しました.まあ,リムフォは個体の状態が良ければ余程のことがない限り放置していても問題ないのですが(自然に剥がれ落ちる),今回は念のため….

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(微妙な写真で申し訳ありません.普段は動画ばかりで写真を滅多に撮らないため,どうしてもブレてしまいます….ちょっと練習しますね.)

 

このままみんな長生きしてくれよな.

 

管理状況

現在飼育中の魚をまとめました.ほぼ備忘録.

 

淡水:

90 cm水槽(W90 × H45 × D45 cm)


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濾過:上部

収容魚種

・アフリカンパイクカラシン(33 cm TL, 2022/05-)

ポリプテルス・オルナティピンニス(42 cm TL, 2018/06-)

ポリプテルス・ビキール・ラプラディ(25 cm TL, 2018/06-)

ポリプテルス・ビキール・ラプラディ(20 cm TL, 2019/01-)

アフパイは水槽を畳んだ友人から譲り受けました.

ポリプたちとはもう5年の付き合いです.今後ともよろしくね.

 

30 cmキューブ水槽(W30 × H30 × D30 cm)

濾過:外掛け

収容魚種

ダイヤモンドテトラ × 3(avg. 3 cm TL, 2023/06-)

・グリーンネオンテトラ × 15(avg. 2.5 cm TL, 2023/05-)

・グラスブラッドフィン × 3 (avg. 3 cm TL, 2023/07-)

水草水槽にするつもりで底面にニューラージパールグラスを植えているが,絨毯まではまだまだ時間がかかりそう.

 

海水:

60 cm水槽①(W60 × H30 × D36 cm)※現在のメインタンク

https://youtu.be/ROwWCmdX2EE

 

濾過:外部 + 上部 (GEXデュアルクリーン+ドライ濾過槽)

収容魚種

・イトヒキコハクハナダイ(8 cm TL, 2022/09-)

ヒレナガヤッコ(6 cm TL, 2022/09-)

・マルチカラーエンゼル(7 cm TL, 2022/11-)

・クダゴンベ(7 cm TL, 2022/10-)

・ノコギリヨウジ(自家採集,5 cm TL, 2022/10-)

ノコギリヨウジがなぜか粒餌に餌付いている.そんなことある?

この水槽はイトヒキコハクを中心とした深場水槽というテーマだが,主役の座を完全にマルチカラーに食われてしまっている.後輩くんにも「マルチカラーだけ動きが主人公ですね」と言われた.確かに….

ここだけはクーラーを設置しており,水温は通年21℃になるように設定している.

レイアウトには擬岩を用いた.これはタヒチで撮影されたマルチカラーエンゼルの生息環境の動画を参考にした.

参照: https://youtu.be/v7N2YIhDvGA

※3:45あたり,ミナミハタの後ろにマルチカラーが映り込む.

 

60 cm水槽②(W60 × H30 × D36 cm)

https://youtu.be/-evshO9qqgo

濾過:外部 + 上部

収容魚種

・サクラダイ雄(自家採集,17 cm TL, 2021/12-)

・タテジマヤッコ(13 cm TL, 2021/12-)

・サザナミヤッコ(友人採集,8 cm TL, 2022/11-)

・イトヒキベラ(友人採集,10 cm TL, 2022/11-)

・ホンソメワケベラ(自家採集,6 cm TL, 2022/10-)

・シコクスズメダイ(自家採集,4 cm TL, 2022/10-)

ベニワモンヤドカリ(自家採集,? cm TL, 2022/10-)

この水槽の魚たちは以前まで所有していた120 cmスリム水槽に入っていたため,60 cm水槽では明らかにキャパオーバーなサイズと数になってしまっているが,どの魚も思い入れがあるため手放したくない.水槽を増設するわけにもいかないので困っているが,なんとかなれ.あとサクラダイが若干雌化してきているような….

 

45 cm水槽(W45 × H30 × D45 cm)

https://youtu.be/ZBnmMCE44KM

濾過:外部 + 水中

収容魚種

・フカミヤッコ(オーネイトエンゼル/ベルスエンゼル)(9 cm TL, 2023/05-)

・キオスズメダイ(サンシャインクロミス)(6 cm TL, 2023/04-)

・カガミチョウチョウウオ(6 cm TL, 2023/06-)

ちょっと変わった規格の水槽.カガミチョウが荒いのが難点だが,渋めの魚で統一されていて雰囲気は自体は気に入っている.まだ立ち上げてから3ヶ月半と期間が浅いため,今後の維持が課題と言える.あと1匹くらいヤッコかチョウを何か入れたい気持ちもあるが,それはおいおい.

 

40 cm水槽(W39.8 × H25.4 × D28.0 cm)

濾過:水中

収容魚種

・サビウツボ(自家採集,50 cm TL, 2022/10-)

本種は採集地点での正式な記録がない(ダイビング等での目撃情報はある)ため,すぐに冷凍締めして標本登録し,最終的に報文を出そうと考えていたが,かわいさに負けて絞めることができなかった.もし死亡したら報告するか…とぼんやり考えているものの,ウツボがそう簡単に死ぬとも思えない(あと,今は論文を書くモチベがない…)ため,当面は我が家の癒し枠としてクネクネしていてもらおうかな.採集時は40 cmだった.

 

 

ふと思ったが,体長をTL(Total Length)で統一したのってかなり久しい気がする.普段はSL(Standard Length)しか取らないしね.

 

 

各水槽の写真等はまたいずれ….

 

 

近状報告とこれから

お久しぶりです。ふかうみです。

なんと前回の更新からもう1年半近く経過しておりました。もう少し更新ペースが上がると良いのですが、これまでの自分を鑑みると恐らく来年も厳しいでしょう。努力はしますが。

 

 

さて、気付けば今年も残り僅か。もう年末です。

僕にとって2018年はこれまでにないくらい濃密な1年となりました。やはり6月から10月にかけて大学のAO入試があったからでしょう。その4ヶ月間はほぼ毎日書類制作に追われ、自分の18年間の人生で一番ストレスがかかったと断言できるくらい緊張感に包まれた生活(大袈裟な表現かもしれませんが)を送りました。正直なところ合格者発表当日は吐き気と腹痛で起き上がるのも辛かったです。しかし、4ヶ月間の努力が実ったのか、単純に運が良かったのか、無事に第一志望の大学に合格することができました。これで来年から念願のリアルウオウオフィッシュライフです。やったね。

そうです。

僕が受かったのは魚類学(もちろん他にもありますが)を学ぶことができる学科。つまり本格的にその道に進むことになります。

そして僕はもう4ヶ月後には独り暮らしをしています。しかも海が目と鼻の先という夢のような環境です。大学合格と一緒に幼少期からの「海の近くで暮らす」という夢を掴んでしまいました…。

そんなわけで、これはかなり良い機会ですし、来年のどこかしらのタイミングで海水魚の飼育に踏み切ろうかなと考えています。特別「これが飼いたい!!」という種がいるわけではありませんが、基本的に採集した魚の飼育が中心になるでしょうし、それは魚が採れたときに考えれば良いかな、という感じで。 

 

今思えば1年前の2017年の年末は、目前に控えた受験への不安と、それに伴うこれまでの自分の行いに対する強い後悔を抱えながら生活していましたが、今年はかなり清々しい気持ちで1年の終わりを迎えることができそうです。とにかく、良かった。本当に。

やたらと長くなってしまいましたが、僕は大学にこそ合格したものの、まだまだ一魚オタクとしても、人間としても未熟であることに変わりはありません。これからの生活に僕の夢を本当に叶えるかどうかがかかっています。2019年も精進していく所存です。

 

では最後に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

待ってろ駿河湾!!!!!!!!!!

 

それでは皆さん良いお年を。