大都会の愛し方
久しぶりに会ったらきっとお互い「お前超老けたね」って言い合ったりしちゃうんだろうな。大学の近くのモールの喫煙室で、講義終わりにチューハイ片手に馬鹿話に興じていたのが、もう随分昔に感じちゃう。
そんな感じで、本作第一編目を飾る「ジェヒ」は私に大学の友人を思い起こさせた。今となっては彼はもう結婚してしまって、すっかり疎遠になってしまったけれど。特に共通の趣味があるわけじゃないのに仲良く毎日つるんでたなんて、今考えると若かったからできたのかもしれない。だってそうでしょう?今も関係が続いている友人なんて、大体が映画や音楽、ファッションの趣味でつながっている人ばかりだ。
ジェヒと主人公の男の共通点といえば、どちらもぺらっぺらの貞操観念の持ち主だということくらいかもしれない。お互いいつも男の話をして、ゲラゲラと笑って過ごす。まるで学生時代の私達のように。そして二人とも、とんでもなく口が悪いのだ。語り口もいい意味で軽薄で、飾らない言葉が並んでいく。なんとなく日本よりも「オカタイ」印象がある韓国の作家の、こんな文章を読むのも斬新で、大嫌いな紙の本だったけれどすいすいと読めてしまった。
幸いなことに私の学生時代は男に関して言うなれば、ジェヒのようなドラマは起きなかったけれど(他の意味でのドラマ―それもとびっきりヘビーなやつはあった)、読み終えた時に訪れた寂寥感は、学生時代の親友の喪失に気付かされたからかな?あの頃の私も彼の好きだった女の子たちを、HDDのように記録していた。すぐに好きになって舞い上がっては振られて落ち込んで、超恋愛脳だった彼が今となっては一児の父だなんて信じられないくらい。そうやってジェヒも違う人生を歩んでいくんだろう。私も、主人公もすっかり取り残された側なんだ。
London Design Biennale
2016年に初めて開催して以来、2度目となるらしいLondon Design Biennale へ。
テムズ川沿いに位置するSomerset Houseに、世界各国から魅力的なインスタレーションやアート作品が集っている。
ロンドンのいいところは、数多くのギャラリーや美術館が無料で楽しめるところなんだけど、こういったデザイン関係のイベントも一年を通してたくさんある。
また、多くの人々がそういったイベントに家族やパートナー、友人たちと楽しそうに参加しているところを見るのもとても微笑ましい気持ちになる。もちろん東京でも同じような光景は拝めるのだが、参加している人の多様性が桁違いだ。いろんな人が暮らしているロンドンならではの光景だろう。
State of Indigo
インドの藍染の歴史へ誘うインスタレーション作品。プロジェクターから投影される一面の青。
労働者たちが天然のインディンゴ染料を作ることを余儀なくされている農場。染料を作成する家庭でインディゴの葉が粉砕されていく音。そして、青―――藍色。
きれいな青を愛で楽しむ人の裏側で、過酷な環境での労働を強いられる人たち。
これは昔の話なのだろうか。今もどこかで―或いは…
After Abundance
気候変動の厳しい現実と向き合う人たちの人生を垣間見せる、そんなインスタレーション。
気候が変われば生活も変わる。私達の未来はどうなってしまうのだろう。
解説を読むまではここが地球だなんて露程思わなくて、SF映画をモチーフにした作品かと思っていた。バックグランドを知ると一転、否応なく、ディストピア映画の舞台に立たされる。
今年の夏は日本は異常気象で記録的な猛暑だったうえに、先日の台風直撃だ。環境問題には疎い方だと自覚もしているが、流石に立ち止まって少し未来のことを考えてはどうかと、そう訴えかけられているような気さえした。
The Great Wave
The Great Waveという日本の拉致問題を扱った劇を観て来ました。重い話だけどイギリスらしくアイロニックなジョークを取り入れて面白くしていました。#nationaltheatre
イギリスに引っ越して3週間くらいになりましたが、National Theatreで日本と北朝鮮の拉致問題を扱った劇を上映しているということで行って来ました。
ロンドンは3月も後半に差し掛かろうとしているのに、雪。
気温も-1℃と肌を切るような寒さでしたが、Dorfman Theatreの中は暖かかったです。
(海外での観劇は久しぶりでしたが、日本の感覚で1時間前に着くと早すぎたようでまだOnline予約したTicketも取りに来ている人がほぼいませんでした。)
ストーリーはハナコとレイコという二人の姉妹を中心として進みます。
ある嵐の夜、二人の姉妹ハナコとレイコはいつもの軽口から喧嘩に発展し、ハナコは飛び出して行ってしまいます。レイコは飛び出して行ったハナコを追いかけますが、海辺で彼女を見失い…
明らかに横田めぐみさんの話をベースとした物語で、金賢姫をモデルにしている工作員や、大韓航空機爆破事件を彷彿とさせる話も出てきます。
なかなかに日本人にとっては重たく、自分の国のまだ解決していない事件の話なので、それをこんなに日本から離れた遠い国で観ているのは不思議な気持ちになりました。
しかし暗く重たいだけでなく、シリアスなシーンの中にもIronicな笑いをちりばめたスクリプトはなかなかに面白かったです。(BGMにサディスティック・ミカ・バンドや浜崎あゆみが使われていたのもなんだか芸が細かくて笑ってしまいましたが…)
ぜひ日本でも公演して欲しい作品です。
香港ぶらり旅1
年末、香港にLCC(香港ExpressとPeach利用)で行ってきました。
香港から実家に帰省するため、往路と復路で空港が変わる若干変なフライトになっています。
早朝6時のフライトだっため、家からタクシーで羽田に深夜3時に向かいました。
流石に早朝なので免税店は絶望的かしら、と思いきや、数店舗開いていました。ちょっとしたお土産やコスメ、タバコ、お酒を買うくらいなら、24時間営業なのでLCCでも安心ですね。
さて、香港に着いたらまずは香港国際空港からAirport Expressに乗って九龍市内へ。
Airport Expressの切符は、自動券売機もありますが、窓口でも買えます。九龍へはHK$90くらいでした。
余談ですが、一部のLCC(Peachはダメでした)を除き、九龍駅でインタウン・チェックインをすることができます。重たいスーツケースを引きずり回して移動することなくスマートに移動できるので、帰りのフライトまで時間がある方はホテルチェックアウトしてから九龍駅で荷物預けてしまえば良いのではないでしょうか。大体出発の1日前からチェックインできるようです。(これ、東京駅でもやったら外国人観光客から大好評でしょうね。)
電車がかわいいです。
初日のご飯は香港に来たのに、鼎泰豐。小籠包がとても美味でしたが、まぁ上品なお味だこと。
香港はあちらこちらにショッピングモールがあるので、お買い物が大好きな人はとっても楽しいところだと思います。特に年末年始はセール時期ですし、旧正月に向かって値段がどんどん下がるので、ウハウハ状態です。
香港にはI.T.というセレクトショップが数店舗あり、この鼎泰豐が入っている
新港中心 Silvercord にアウトレットもあります。私はそこでMM6のスエットと、メルシーボークーのパンツをゲットしました。7割引きでしたね。
#MM6 でブーツ買っちゃった♡ #mm6maisonmartinmargiela
MM6のブーツも6割引で、お買い物三枚できました。
続く。
2016年になったしブログでも復活させてみようと思ったので
何回目になるかはわかりませんがまたブログをはじめてみることにしました。
高校生の頃は自分でもびっくりするくらいの頻度で更新していたけど、大人になるにつれて文字を連ねることに億劫になり、何よりTwitterの出現によって140文字以内に押し込めることばかり考えて、長文を書くことから離れてしまいました。
恐ろしいほどの語彙力の低下と、文章力の劣化を感じたので、リハビリかねて細々と続けていきたいと思います。
さて、内容ですが恐らく映画、本、音楽、お洋服関連になると思います。
どうぞよしなに。
Sat