バイオディーゼル燃料

中国のバイオディーゼル産業市場


中国政府は「再利用可能リサイクル法」を公布し、2006年1月1日から施行し、この法律の第31条の規定により、石油販売
  企業は必ず国の定めたバイオ燃料混合と販売規定に合致しなければならない。

国務院、財務省、及びNDPC(国家発展改革委員会)は2006年5月に「再生可能エネルギー発展専用資金管理暫定弁法」を施
  行(財建[2006]702号)

2006年9月30日、財務省NDPC、農業省、税務総局、林業局は「生物エネルギーと生物化工の発展における財政税金面の
  扶助政策の実施に関する意見」を公布(財建[2006]702号)

2007年7月12日、財務省は「バイオエネルギーとバイオ化工の非食糧誘導奨励資金管理暫定弁法」の印刷配布に関しする通
 知を実施(財建[2006]282号)

財務省は2007年9月20日に「バイオエネルギーとバイオ化工原料基地補助資金管理暫定弁法」を全国的に実施(財建
 [2007]435号)

林業局の立案した計画では、第11期5ヵ年計画中に林業におけるエネルギーモデル基地を100万ha建設し、併せて林業
 のバイオエネルギー製品の開発を押し進め、2020年には農業用林1500万haを育成。
 15年間で1500万haのエネルギー基地を建設する。これにより600万tのバイオディーゼルの生産と発電機の容量にして
 1500万kw強の原料需要を達成させる。

バイオディーゼル燃料

世界各国のバイオディーゼル産業市場

EUは世界で最も早くからバイオディーゼルを使用した地域で、2005年からはB2を使用しており、2010年までにはB5を使
  用し、2020年には少なくともB10を使用する。
 (※B2とは、軽油バイオディーゼルを混合させる比率を2%含有させることの意味)

アメリカは2004年からバイオディーゼルの生産に対し非課税とし、併せて、生産メーカーに対し支援策として貸付を優遇
  している。また、バイオディーゼルを使用することによりガソリン税を免除している。

カナダでは2010年にB5の使用をおこなう。
  また、いくつかの州では非課税政策を施行する。

ブラジルは2008年にB2を使用、2010年にB5を使用予定。

韓国では2008年にB1を使用、2010年にB5を使用予定。

マレーシアでは2009年にB5を使用予定。

インドネシアでは2009年にB2.5 、2010年にB5を使用予定。

インドでは2007年にB5を使用。

オーストラリアではバイオディーゼルに対し非課税とした。

日本では2007年にB5の基準を制定した。

バイオディーゼル燃料

バイオディーゼル産業市場

石油資源は日を追って枯渇しており、現在の石油備蓄及び開発速度では、世界中の石油は30年後には全て使い切ってしまう。

石油価格の変動の波は大きい。

バイオ燃料はリサイクル可能でクリーンなエネルギーである。
  重要なポイントとして、これらはその他の代替エネルギーに比べ商品化を容易に行うことができる。
  理由は、備蓄や運送において石油で利用した既存の設備等をそのまま使用できるからである。
  バイオ燃料にはバイオディーゼルと燃料アルコールの二つに分けられる。

バイオエタノールとは淡黄色の液体で、生物により分解、無毒化することが出来るだけでなく、石油から精製された
  ディーゼルオイルに比べ排気量は極めてクリーンである。
  バイオディーゼルは多様な原料を利用して生産できる。例えば大豆油、パーム油、菜種油、向日葵油、ジャトロファ
  の油、ピーナッツオイル、コットンオイル、及び廃油や植物油などが原料に含まれる。
  バイオディーゼルの粘度は石油からのディーゼルオイルに似ており、ディーゼルエンジン(乗用車、トラック、バス、
  工事設備)、ジェットエンジンや過熱装置などに使用できる。
  バイオディーゼルディーゼルオイルとの混合も容易なだけでなく、硫化濃度の極めて低い添加剤とし使用でき、より
  滑らかさを増します。

バイオディーゼル燃料

世界各国から、バイオ燃料に対する有望視から、昨年総額1兆円以上の投資がされている。
世界のクリーンエネルギー市場は、2015年には2545億ドル(25兆8000億円)に達すると予測されている。
また企業に温室効果ガスの排出削減を義務付け、排出量取引を認める制度が米国で導入されれば、2020年の取引市場の規模は年間1兆ドル(約108兆円)に迫る世界最大規模になるとの予測。日本は完全に後塵を拝している状況であるが、我々はそこで、インドネシアにおけるジャトロファ栽培用の土地代及びランニングコスト等として必要な1600億円を、日本の銀行及び出資者から基金として集めるため日々邁進している。

インドネシア政府は石油に代る代替燃料としてバイオ燃料事業を強化することを決定した。
政府は税制優遇措置なども導入し、2010年までに燃料消費量の10%をバイオ燃料に置き換える方針。

バイオディーゼル燃料

バイオ燃料供給ネットワーク

弊社は、上海中油企業集団有限公司と共同で、バイオ燃料の供給ネットワークを構築し、安定供給を実現させています。
<FAME製油施設>
柳州精油工場:年間生産量30万トン
大豊精油工場:年間生産量50万トン
上海精油工場:年間生産量5万トン
カンボジアシアヌーク:年間生産量24万トン
(2009.12開始予定)
インドネシアビンタン:年間生産量10万トン
(2010.4開始予定)
<原材料調達>
バンダチェ(インドネシア):生産量24万トン
ベラワン(インドネシア):生産量6万トン
ポートキャラン(マレーシア):生産量6万トン
パレンバング(インドネシア):生産量5万トン
ジャカルタ(インドネシア):生産量6万トン
シアヌーク(カンボジア):生産量3万トン
(ジャトロファプロジェクト進行中:20万ha予定)
マニラ(フィリピン):ジャトロファプロジェクト進行中
ビンタン(インドネシア):FTZを利用したバイオ燃料/原材料の流通・物流拠点としてプロジェクト進行中

インドネシアにおいてFAMEの備蓄基地を建設し、日本、台湾、韓国へ供給予定


日本中油との協議確認事項

バイオディーゼルの日本販売を開始します。
②日本中油(日本地域)へのバイオディーゼルの安定供給を上海中油企業集団は実施します。
インドネシアでの備蓄タンク及びリファイナリーへの投資を日本中油と上海中油企業集団は、共同で実施します。
④上海中油企業集団は、日本中油へ株式の第三者割当を受け、資本参加をする。
⑤日本中油は、上海中油企業集団のリファイナリー事業に参加し、業務提携及び資本参加を実施します。
⑥中国政府国家開発銀行支援の元、東南アジア及びアフリカ諸国におけるジャトロファ及びパームのプランテーションの共同開発事業を推進します。

バイオディーゼル燃料

上海中油企業集団の企業展開

(1)上海バイオディーゼルの生産基地
上海市政府からの支持を受けた環境プロジェクト:「廃油からバイオディーゼルを生成」
このプロジェクトは、公開入札形式で実施され、熾烈な競争の中で入札に成功。
この成果により、政府保証の原料供給を受けている
現在では、年間20,000tの生産能力を実現させている。
環境交通モデルプログラムを計画、実行し、汚染物質やSO2やCO2の排出を低下させ、上海の空気を浄化した。
我々は、2010年開催のEXPO上海を支援している。
(2)広西柳州基地
「林油一体化」:ジャトロファ属の作付けから、その実の圧搾、及びバイディーゼルを生産
ジャトロファ属「明恵1号」は油含有率40%(天然物の含有率は33.9%)の開発に成功し、独自の品種の成功により特許権を取得した。
育苗貯蓄率はすでに2万haに達し、2010年までに作付面積は5万haに達する
現行、3種類の栽培方式
1)会社による全額投資よる栽培(土地の借用、育苗栽培、基地管理業務の実施)
2)協力栽培(協力相手からの土地提供、会社からの出資、栽培の共同開発)
3)協力農家によるモデル栽培(無料での技術指導 苗や肥料など提供、モデル栽培契約と買取契約の締結)
バイオディーゼル生産工場: 広西柳州では第一期、年生産5万t、第二期では10万tに達し、工場面積7haに及んでいる。
(3)アフリカと東南アジア:原料供給基地
目標:アフリカと東南アジアにジャトロファ属を100万ha栽培する
すでに東南アジアとアフリカで30万haの土地を契約済み
東南アジアとアフリカの農業を助け、就職機会を増やし、現地経済の発展を促す
戦略的パートナー:国家開発銀行傘下の中国・アフリカ基金と協力し50億ドル規模の基金を得た

バイオディーゼル燃料

事業の主旨・目的

世界的石油価格の高騰がバイオ燃料に対する代替需要を引き起こし、その生産拡大の流れが加速している。
そしてバイオ燃料への切り換えは地球温暖化抑制の決め手の一つである。
CO2削減のための直接的解決方法は、バイオ燃料の普及にある。
現在, アメリカ、EU、中国、ブラジル等諸外国は、国家の政策として急激な勢いでバイオ燃料への転換を実現させようとしている。そこで我々は,アフリカのリベリア、ガーナ、コートジボアールにてジャトロファ栽培用の土地200万ヘクタール取得計画を現在遂行中である。
またインドネシアにてジャトロファ栽培用の土地150万ヘクタールは、インドネシアの協力を得て現在確保中。
中国の上海・柳州・大豊にある自社精製所にてバイオ燃料を精製。現在建設中の大豊精製所(リファイナリー)の精製能力は50万トン/年。
ジャトロファが生育するまで約4年間、High FFAクルードパームオイル、またPAO(パームアシッドオイル)等のバイオ燃料を精製しバイオ燃料の需要が旺盛な諸外国(ドイツ, イタリア, アメリカ等)に販売を行う。


関連会社の概要


上海中油企業集団有限公司英語名(Shanghai CNPC Enterprise Group)は、20以上の子会社から構成されている国営企業、香港またニューヨークのナスダック市場に上場している青島中油の大株主でもある。
四川省にて、パイプライン事業を行う、CNG物流は中国最大。バイオ燃料の精製に力を入れている。

中国石油天然気集団公司略称・中国石油集団、通称・ペトロチャイナ、英語名( China National Petroleum Corporation、略称CNPC)は、中華人民共和国の国有企業であり、原油天然ガスの生産と供給、および石油化学工業製品の生産・販売において中国最大の規模を誇る会社である。総本部は北京市にある。
CNPCは石油に換算して37億バレルに及ぶ確認埋蔵量の資源を保有している。中国国内では中国東北部華北新疆ウイグル自治区などに大型油田・ガス田、および各地に大型石油化学工場を保有する。