あおいろ濃縮還元

虎視眈々、日々のあれこれ

ナプキンスタンドと息継ぎ

IKEAに行く。ジャムをつけてたべるミートボールが恋しい&ゆるい絵柄のフリーザーバッグを補充したいな、という漠然とした動機で。1時間ほどの距離にあるIKEAへは、目当ての家具でもないとなんとなく行きづらく、訪れるのは1年ぶりぐらい。

 

IKEAのドリンクバーにおいて、冷たいのみものではアイスレモンティー、温かいのではカプチーノが最も好きだな、という結論に至る。私がドリンクバーの飲み比べをして勝手にうなったり、シナモンロールの中でも特にシナモンが密集している部分を食べてよろこんでいる一方、夫は天井のつくりや換気システムについて考察したり、付き合ってるか付き合ってないか微妙なラインのふたり組を見つけては嬉しそうにしていた。着眼点がちがう相手と一緒にいるとおもしろい。

 

深緑がすてきなナプキンスタンド、それに似合うカラフルな紙ナプキン、椅子のようなかたちをしたスマホスタンド、紙製のドキュメントボックス、サメ柄のフリーザーバッグなどをこまごまと買う。

 

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かわいいナプキンスタンド。スペインで買った破砕タイル柄の塩胡椒入れと並べると、ぐっとカラフルで海外のお店っぽい食卓になった。

 

海外のカラフルな紙ナプキンが好きで、ナプキンスタンドにも憧れがあったものの、食卓に立てておいたところで別にそんなに頻繁には使わない。まったくもって必要ではない。でも昔からずっとほしいな~と思ってたんだったら、もう買っちゃえばいいじゃんね。安いんだし。かわいいからいいんだ。ナプキンもなんでもない日だって使っちゃえばいいんだ。ストロープワッフルを皿の代わりにナプキンへ置いたらすごくお洒落で、夫にも好評で鼻が高かった。

 

 

 

このところ、居場所を作る、ということについて考えている。最近は開業準備をしており、私はどんな思いでやっていきたいんだろうかと、芯の部分についてずっと考えている。居場所を作りたくて店をはじめる人もたくさんいるが、私は多分そうじゃない気がする。

 

「たくさん人が集まる文化的コミュニティ」のような、アットホームないわゆる「居場所」は私には作れないと思う。そういう場所でこそうまく息ができなくなる私には向いていないし、向いている人がやればいい。だからこそ、生きづらさを感じている私のような人のための「息継ぎがちょっとだけうまくできる場所」にならなれるかもしれない。止まり木というほど大袈裟でなくていい。ほんの一瞬、それでいい。

 

 

春、気温差のせいかメンタルがすこぶる不調ではあるけれど、休めるチャンスと捉えて積極的にからだを休めていきたい。

性格柄、コメダがうれしい

誕生日はスタバよりもコメダのチケットがほしいと言いふらしていたのが功を奏し、各所より2000円ぶんものコメダeギフトが集まった。相当うれしい。スタバも同じくらい大好きなんだけど、スタバチケットだと、このコーヒー単体だと値段が余るからカスタマイズして、ミルクも変更して、サイズは……とみみっちい計算をしてしまう自分がなんか嫌になる。コメダはもうちょっと純粋にうれしい。単に性格の問題。

 

ふたり掛けの席は埋まっており、4人掛けの席にひとりで座る。謎の罪悪感と広いテーブルを使える喜び。コメチキ、レモンを好きなだけかけて食べられるファミチキという感じで大好き。たっぷりサイズのアイスミルクコーヒーを頼んだら、海賊みたいなカップに入って出てきた。ステンレスで、ふっくらした樽型。海賊のカップだ。私いま、海賊のカップでコーヒーのんでる。そわそわとうれしい。海賊のカップを時々傾けてうれしくなりながら、お金についての本を読んだ。

 

向かいの席で、私と同じ年くらいのサラリーマンふたりが仕事の話をしている。偉いなあ、と思っていたら、なぜか向かい合って座っていたふたりがいきなり並んで腰掛けはじめた。席を挟んで私と向かい合う形になっていて、顔を上げられない。やや気まずい。というか若い男ふたりがいきなり横並びに座ることってあるのか?現にあるんだけど、何?しかもなんか今は特に仕事の話をしているふうでもない。読んでいる本の、青色申告に関する章がうまく頭に入ってこない。しばらく並んで座っていたふたりは、5分後に笑いながらもとの席に戻っていった。

 

肯定

大学で文学を学び、仕事で美術に携わり、音楽を愛し、芸術に傾倒してきた人生で、いつも言われてきたのは「それなんの意味があるの?」ということ。文学は就職の役に立たないし、美術も音楽も不要不急で、だから意味なくない?必要なくない?と。うるせえんだよな。

 

べつに私は、世の中に役立つことをしたいわけじゃない。好きだからやってる。高尚なもんじゃないが、それ以外にどんな理由がいるっていうんだろう。ゼミの先生だって「文学は就職には役立たないが、人生を豊かにする」という旨のことを仰っていた。私の人生が豊かになることは、世の中には関係ないけど、私には関係がある。私にとっては意味がある。

 

そもそも、なにかを始めるのに理由なんていらなくない?と常々思っている。好きだから、やりたいから、というだけだと笑われるのはなんなんだ。人の役に立つかはわからないけど、私ひとりを幸せにすることができるだろうが。それならそれでいいだろうが。

 

いま始めようとしていることだって、そう。なんの意味があるの?なんでわざわざあなたがする必要があるの?と、言われるのであろうことは容易に想像できる。

 

他のひとには無意味に見えるかもしれない、ただ私には大きな意味があることを、肯定しつづけたい。一生かけて。それでいいんじゃないかな。「居場所をつくりたい」みたいな高尚なことは言えないし、私には向いてもいない。そういうのは他のひとに任せる。私は、ただ好きだから、好きな気持ちを守っていく。そうやって生きていけたら、周りからは意味なんてないように見えても、私はきっとすごく幸せなんじゃないかと思う。

 

芯がぶれないように、書き残しておく。見失いたくない私の人生の軸。

 

半額のそら豆、イタリアの焼き栗

夫が半額のそら豆を焼いて出してくれた。そら豆、はじめて食べるかもしれない。実家で出なかったから。26歳にもなってまだ食べたことがないものがある、というのは喜ばしい。すべて知り尽くしてしまったらつまらないはずで、未知のものが多いというのはうれしい。薄皮をむいたそら豆は焼き栗の味がする。イタリアの街角で買った焼き栗を思い出した。アイスのコーン状にくるっと丸めた紙みたいのに入ったやつ。味は忘れたのに、皿がわりの紙のざらつきと、あたたかさを覚えている。焼き栗の味だねというと「栗に似てるという意見は初めて聞いた」と夫。こんなにも焼き栗なのに。平たい塩を潰してかけながら黙々と食べた。夫は缶ビールを必ずグラスに注いでくれて、あ、育ちがいいひとだ。と必ず思う。思うだけで言わない。こんな土曜日、しあわせだなあと思う。そっちはちゃんと言う。

 

チャットモンチー「majority blues」を聴いて、初めて行ったライブハウスのことを思い出す。高校生だったか大学生だったかは定かでないけど、もっさりとした黒髪を伸ばして全然垢抜けていなかったのは覚えてる。そのことが恥ずかしく、でもどうしたらいいかわからなかったことも。無料のサーキットライブのようなものに出向いたら、薄暗く狭いフロアにはなんらかのクリエイターにしか思えない30代ぐらいの大人たちがかたまって内輪の会話をしていて、間違えたかもな……と思った。ライブハウス初心者が最初に来るのにふさわしくないことは私にもわかった。若者がたくさんいるZeppのようなハコから行くべきだった……と肩身を狭くしながら、ジンジャーエールをちびちび飲んだ。胡散臭い大人たちと、大音量の音楽と、タバコの煙、プラスチックカップに入った酒。それが最初のライブハウスの思い出だった。荒療治といえばそうで、次からどんなタバコくさいハコにも飛び込んでいけるようにはなった。苦々しい筆下ろしの記憶。

 

スペイン旅行記⑩7日目 サンセバスチャン→バルセロナ

スペイン新婚旅行7日目。サン・セバスチャンからバルセロナに戻り、キッチン付きのアパートメントホテルに滞在する。

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(前回→スペイン旅行記⑨6日目 サンセバスチャン飲み歩き - あおいろ濃縮還元

 

 

 

朝7:10の列車に乗るため、重たいまぶたをこじ開けて6時にチェックアウト。受付のかたにタクシーを呼ぶか聞かれ、一旦は断ったものの、外に出た瞬間ざばざばと雨が降っていて「すみませんが、タクシーを……」と腰も低く受付に舞い戻った。

 

タクシーは手配料含め駅まで6ユーロ。「ブスオアトレイン?」と聞かれた夫が「ブス……??」と戸惑う。bus or train、つまりバスターミナルに行くのか列車に乗るのかどっちだと聞いているのだろうと「トレイン!」と答える。レシートいる?という意味で「チケット?」とも言われ、列車の券を見せなきゃいけないのかとまた夫は戸惑っていた。

 

 

1時間前に着き、とりあえず改札入場しておくかと思ったら駅のかたに止められる。スペイン語でよくわからないが、入場可能時間がまだだからそれまで待っていてということらしい。

 

30分前になり、いちばん右の改札あたりに列ができていく。スーツケース持ってる人多いし多分これだよね……と適当に並んでいると、通りがかりの外国人に「バルセロナ行きってこの列で合ってる?」と聞かれた。適切な英語が出てこなくて、私もわからないんです!という顔で「I don't know」と肩をすくめてみたら、伝わったようで「OK!」と爆笑してくれて助かった(I don't knowはあまりよくないニュアンスにとられることもあるので失礼だと思われたらどうしようかとヒヤヒヤした……)

 

7:10、レンフェに乗車。

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さっきのお兄さんとホームで再会して「バルセロナ行きで合ってたね!」と笑いかけてくれた。やさしい。

 

 

バルセロナ・サンツ駅までは6時間ほど。

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EROSKI(スーパー)で1.50ユーロだった生ハムのボカディージョバゲット1個分のデカさで、たちまちお腹いっぱいになる。安い。朝早いものだからすぐに寝つき、気づいたらもうバルセロナだった。

 

 

今日泊まるアパートメントホテルは、ホテルとは別の事務所のようなところで鍵を受けとる必要があり、鍵の受け取り時間は守ってねとのことだった。ただ、チェックイン可能時間は15時、バルセロナに着くのは13時。アーリーチェックインも承っているそうなので、Booking .comのチャット経由でアーリーチェックインできるか聞いたら快くOKしてくれた。追加料金もなし。

 

 

13:09、サンツ駅に到着。この周辺は治安がよくないと聞いて、人通りの多い大きな道を歩く。駅から徒歩8分ほどで事務所に着き、鍵をピックアップする。

鍵の受け取り場所からbarcelona hotel Cosmo Apartments Passeig de Gràciaまではそこそこ距離がある。残っていたT-Casual(10回券)を使い、バスで移動した。

 

ホテルはカサ・バトリョカサ・ミラのちょうど中間ぐらいに位置する。最初に泊まったホテルとも近く、地理はすこしは頭に入っていて気が楽だ。鍵の開け方が複雑で全然わからず、通りがかった清掃のかたを呼び止めて教えてもらった。

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めっちゃ広いリビングに


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寝室は別でついている


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そして!キッチン!!!!

 

現地のスーパーで食材を買って自炊する、というのをやりたくて、スペイン最後の2泊はキッチン付きの宿を選んだ。料理だいすきな夫は「これこれ、こういう旅がしたかったんだよ~」と大喜びであったが、備え付けのキッチン用品を検分して「これ自炊しないひとがイメージで用意したキッチン用品だ……」と顔を曇らせていた。エスプレッソマシンはあるのにまな板がなかったりする。

 

近くのメルカドーナ(スーパー)へ行き、でかいソーセージを買って部屋で焼いて食べた。歯ごたえのつよいサラミという感じ。疲れ果ててがっつりと昼寝した。

 

起きるともう夕方。寝たのにだるい。長旅の疲れがアラサー夫婦にのしかかっている。夕飯は自炊を諦めて、近くのレストランへ行くことに。

 

19:30、Vinitusへ。いくつか店舗があるうち、カサ・バトリョ近くの比較的空いているというところでも大盛況だった。それでも早い時間だからかバルセロナの夕飯は21時頃)数分待って入れた。

 

メニューは英語表記あり、一部はスペイン語のみ、写真なし。Googleマップのクチコミと照らし合わせながら、それっぽいメニューを探して頼んだ。

 

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シャンピニオン(マッシュルーム)とアスパラ。私はクララ(ビールのレモンジュース割)、夫はビノ・ブランコ(白ワイン)と。

 

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レビューで見かけたタラのアリオリ。甘めの味つけでタラも柔らかく、おいしかった!


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ナバッハ。マテ貝ってこんな見た目なんだ。めっちゃおいしかった。

 

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フリット盛り合わせ。いろんな部位のカラマリ(イカ)にパドロンししとうみたいな唐辛子)、小魚、クロケッタ(スペイン風コロッケ)まで入っていてうれしい。コロッケも揚げ物だもんね。


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ヒレの上にフォアグラみたいのが載ってた。贅沢すぎない……?と震えたものの、これは新婚旅行だから。いいのだ。


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スパイシーなタコ。海外でタコ食べられるのうれしい!


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硬めのチュロスとビターなチョコレートが絶品。旅行中に食べたチュロスのなかで、総合的にもっとも私たち好みだった。


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食べたかった本場のカタラーナ。

 

ネスティーパドロン炒めも頼んだ。缶で売ってるあのアイスティーでしょ……と思っていたけれど、よく冷やしてグラスに注いだネスティーは震えるほどうまかった。パドロンししとうのようにたまに辛いものがあるようで、当てたくてもりもり食べていたが一度もかち合わなかった。金曜日だったのもあって、退店した21時半頃には行列ができていた。

 

 

帰りしな、ライトアップされたカサ・バトリョの外観を眺める。

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ガウディの有名な建築のひとつ。海をモチーフとしている。


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ディズニーシーのマーメイドラグーンはここを参考に作ったそう。たしかに。


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明日はカサ・バトリョカサ・ミラのどっちを観ようか迷っていたけど、カサ・バトリョにしよう!と決めた。だってわれわれ、海だいすきだからね。

 


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バルセロナの観光も明日が最後。毎日たくさん美しいものを見て、おいしいものを食べて、幸せすぎて帰りたくなくて泣けてきた。行きのパリでは大喧嘩して「もう帰りたい」と泣いていたのに。

 

絆が深まるってこういうことなんだな、と素直に思った。スペイン語もわからない、比較的わかるはずの英語もまともに話せなくて、気をつけていたのにスリにもあって、疲労とストレスが祟って喧嘩もいっぱいした。だからこそ、こんなにたくさんの試練をいっしょに乗り越えられたなら、この先の人生もぶつかりながらなんとかうまくやっていける気がする。大変だけど海外に来てよかった。入籍と結婚式は私ばかりが大変だったけれど、新婚旅行でやっと、大変さをともに乗り越えられたと思う。

 

 

ノンアルのラドラー(レモンビール)をのんで就寝。

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明日はラスト観光日。

 

スペイン旅行記⑨6日目 サンセバスチャン飲み歩き

新婚旅行6日目は、サン・セバスチャンのバルをはしごして飲み歩き。酒好き夫婦はこの日をいちばん楽しみにしていた。

 

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↑とはいえ酒好きなだけで強くはなく、基本的にオレンジジュースを飲みまくっていた

(前回→スペイン旅行記⑧5日目 バルセロネータ、サンセバスチャン - あおいろ濃縮還元

 

 

8時起床。ヨーロッパは空気が乾燥してるから洗濯物がすぐ乾く、というのを真に受けていたが、天気のせいか、昨晩洗ったインナーや下着は乾いていない。ドライヤーで乾かしながら今日の作戦を練る。

 

私の旅行スタイルは「下調べをして何プランか考えておき、その中から当日の気分で気ままに組み立てる」である。行きたい場所はGoogleマップに山とピン留め済みで、ルートも大体考えており、あとは気分で好きなものを選ぶだけ。

 

のんびりカフェで朝食をとることも考えていたが、せっかくだし朝からバルに行こう!ということに決定。10時ごろホテルを出発し、海岸に沿ってバルのひしめく旧市街へ歩いていく。

 

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建物の色ひとつとっても可愛いな~


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何気ない風景が絵になる

 

 

 

新市街から歩くこと10分、ラ・コンチャ海岸へ。


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たくさんの犬がノーリードでのびのびと走っていた。スペインは全体的にわんちゃんフレンドリーな気がする!


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曇り空で肌寒く、潮風もつよいけれども、海はいいな。


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すてきな景色

 

 

 

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市庁舎だったかな。こんな海沿いにあるんだな

 

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近くにはメリーゴーラウンドもある。この力こぶみたいな樹木気になる


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営業前のしずかなメリーゴーラウンド、好き


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キリンや虎もいらっしゃる



 


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旧市街。狭い路地のそこかしこにバルが並ぶ。お目当てのBAR SPORTへ。

 

バルでの注文のしかたがよくわからず、ほかの人の頼み方を参考にする。これが正しいのかはわからないけど、私が席をとり、夫にはカウンターで注文してきてもらった。のみものは口頭か、置いてあるビールサーバーなどを指さして頼む。ピンチョスはショーケースに並ぶものを指さしで注文。まとめて払うこともできそうだが、そのつど支払った。

 

スペイン語でビールはセルベッサ、赤ワインはビノ・ティント、白ワインはビノ・ブランコ。それと「Esto, por favor(これください)」が言えればバルは乗り切れる。ノンアルがよければスーモ・デ・ナランハ(オレンジジュース)、アグア・コン・ガス(炭酸水)、カフェ(コーヒー)などもある。

 

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手前がウニのクリーム、イカスミリゾットをパプリカとパドロンししとうみたいな唐辛子)で挟んだもの、オレンジジュース。奥は串刺しのシャンピニオン(マッシュルーム)、辛いソースに魚がのったもの。

 

ずっと食べたかったウニ、濃厚なスープのようでめっちゃおいしい……。あとスペインはどこもオレンジジュースがめちゃくちゃおいしい。バレンシアの恩恵なのかしら。夫は肉厚のマッシュルームに夢中だった。

 


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アーティチョーク、ベーコン、トマト。ジューシーでおいしかった!スペインではメニューにアーティーチョークをよく見かけた。


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ごっついチョリソー!ヨーロッパのぎっしり硬いソーセージだいすき

 

個人的に、海外旅行でいちばん大事なのは「無料のトイレを見つけたら必ず行っておく」こと。急にトイレに行きたくなっても全然見つからなかったり、あっても有料だったりする。美術館やレストランや駅で無料のきれいなトイレがあるうちに済ませておくのがよい。ここでもトイレをお借りしておいた。

 

 

 

 

続いて、La Vinaへ。

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バスクチーズケーキ発祥のバル!


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たまらない光景

 

平日の午前とは思えぬ盛況っぷりで、大忙しの店員さんに話しかけるのもひと苦労。夫にカウンターでビノ・ティント(赤ワイン)とカフェ・コン・レチェ、バスクチーズケーキを二切れ(two pieces, por favorという英語とスペイン語のちゃんぽんでもみんなやさしく聞いてくれる)を注文してもらう。

 


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思ったよりもスフレ感があっておいしい!バルセロナで食べたものとは流派が全然違う。コーヒーともワインとも合う。

 

 

 

お腹も満たされたところで、旧市街を気ままに散歩する。サン・セバスチャンらしいおみやげでも欲しいね、と話していたら、Sombrerería Leclercqという帽子屋さんを通りがかった。

 

石原さとみのすっぴん旅」という番組で、石原さとみがお手頃価格のバスクベレー帽を何色も買っていたことを思い出す。入ってみると、なんとまったく同じEloseguiのベレーがあった。深いボルドーの色合いも、花柄の裏地もかわいい。使ったこともない「Can I try it on?(試着していい?)」という英語がとっさに出てきたことに驚きながらも被ってみる。似合ったので即購入。19ユーロ。

 

 

 

サンタ・マリア・デル・コロ大聖堂に入ってみる。

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参拝料ひとり3ユーロ。日本人だとわかると受付で「地球の歩き方」の営業をされた。これ有名だから僕らも持ってるんですよ~と夫がうまくかわしていて、社交的な男と結婚してよかった……と思った。観光客も多くなく、とても荘厳な雰囲気。自然とおごそかな気持ちになった。

 

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すてきだな~

 

 

 

新市街へ戻る。こちらはZARAやMANGO、CAMPER、M.A.CやKIKOなど、若者向けの店が多い。

 

きのう盗まれたリュックの中にリップクリームも入っており、とにかく唇を潤すものが至急必要だった。KIKOでしずく型のリップバームを買ってみる。

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上は別日に買ったグロス。おもしろい形だな~と適当に買ったこのリップバーム、唇にフィットして塗りやすいし潤いもすごいし、ラメがたっぷり入っていてめっっっっちゃよかった。上にリップ重ねるとキラキラになって超かわいい。何個か買えばよかった……

 

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コーヒー豆のパック。帰国後、夫が妹へのお土産を忘れてたというのであげた。

 

上着(きのう盗まれた)もZARAで調達した。

 

 

 

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ギチギチに停泊

 

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ふたたび海辺へ


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人魚とスワン、ライト兄弟が乗っていそうなタイプの飛行機もいらした

 

 

 

ラ・コンチャ海岸沿いを離れようとしたとたん、Arnoldo Izozoi-dendaというジェラート屋さんを通りがかる。肌寒くはあったが「海を眺めながらジェラート食べたりしたくない?」「最高」と満場一致で購入決定。

 

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ブラックベリー味、イタリアで食べたどのジェラートよりもおいしかった。濃厚なスムージーをそのままジェラートにしました、って感じ。

 

 

小雨が降ってきた。EROSKIというホテル近くのスーパーで買い出し。あしたのAVEで食べる朝食やスナック、ヨーグルト、酒、だいすきな生搾りオレンジジュースも。チャコリというバスクのワインもお土産に2本買った。

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夫は肉の多さに大興奮していた

 

 

 

15時ごろホテルに帰宅。夫はすぐさま昼寝していたが、私は寝付けずにゴロゴロする(※のちに体調を崩すので、このとき無理やりにでも眠ればよかった)

 

 

18時、ふたたびバルへ向けて出発。

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買ったばかりの上着とベレー帽を身につけてルンルンのわたくし

 

 

海岸沿いは陽が落ちてきれい。サン・セバスチャンに来ることができて本当によかったな~!もうすでに好きすぎて、老後に移住とかしたい。

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喧嘩してもこの景色を思い出してなんとかやってこうね、と夫が言っていたけれど、物忘れが激しいからそれもすぐ忘れるんだろう。私がふたりぶん覚えておく。

 

 

 

San Martin Merkatuaという屋内市場へゆく。午前中にも来たけれどなんの建物かよくわからず、あとで調べてじつは地下に市場が広がっていたことを知った。市場というかスーパーだ。

 

そういえば制汗剤も盗まれていた。desodoranteという単語、デオドラントっぽくない?と当たりをつけて、いかにも制汗剤っぽいのを買った。

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この絵で制汗剤じゃないわけない

 

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めっちゃ高い山崎

 

バスクの三ツ星レストランでも使われるという「アニャーナの塩」をおみやげに買う。自宅用に大きいやつと、義実家に小さいやつ。スペインで食べる料理、平たい塩が降りかかっていることが多い気がする。

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大きいほう

 

ZARA Homeへも行く。田舎者なので、夫婦ともども初めて入る。雑貨好きの夫は「この旅でいちばん購買意欲そそられてるかも」と目をきらめかせていた。日本にもあるのに……。

 

 

旧市街、Confeccion Idoia Odriozolaというちいさな洋品店へ。目当てはバスク織ふきん。ベレー帽然り、バスクの伝統的な品を持ち帰りたかった。

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ストライプは海の波を表すらしい。

 

 

本屋にも入り、スペイン語の絵本を買った。その国の言語の本を買うの好き。

 

 

 

夕飯の一発目にはCasa Vergara 1948へ。

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ウニのグラタン、目玉焼きのせシャンピニオン、カマンベールとドライトマトにピスタチオを振りかけたもの、バスク風スパイシークラブハウスなるもの。チャコリは辛口でおいしかった。

 

 

2軒目、Atari Gastrolekuは真向かいにあった。こちらはより地元向けっぽく、がやがやと混みあっている。

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Mostoというぶどうジュースがおいしかった!バルでノンアル飲みたいときおすすめ。スパイシークラブハウス(がなんなのかはよくわからない)を気に入った夫はここでも頼んでいた、たぶん右のがそう。

 

疲労がたたったのか、めちゃくちゃ具合悪くなってきた。肉の煮込みがおいしそうだったけど、さっさと3軒目に行ってタクシーで帰ろうということで、名残惜しくあとにする。

 

 

 

3軒目はGandarias。

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有名なステーキのピンチョス、超超超超おいしい。フィレだったのかな?もちろんお高いんだけど、新婚旅行だからいいのだ。


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ステーキおいしすぎておかわりした。右の串はバルサミコがけ鴨、奥のは食べそびれた。

 

 

身の危険を感じるレベルに具合悪くなってきた。慢性的な栄養不足と、限界を超える疲労がたたっているのだと思う。バルはしごするために来たのに悔しくてしかたない。絶対にまた来たい、次は体力をこれでもかとつけて。

サン・セバスチャンはFREENOWの対象範囲外だったため、流しのタクシーを捕まえて帰宅。

 

あすはバルセロナにもどり、アパートメントタイプのキッチン付きホテルに滞在する。

(次回→スペイン旅行記⑩7日目 サンセバスチャン→バルセロナ - あおいろ濃縮還元

 

スペイン旅行記⑧5日目 バルセロネータ、サンセバスチャン

スペイン新婚旅行5日目。バルセロナのビーチを散策したのち、高速列車に6時間乗り、サン・セバスチャンというバスク地方の町へ移動する。

 

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(前回→スペイン旅行記⑦4日目 カタルーニャ音楽堂、ピカソ美術館 - あおいろ濃縮還元

 

 

 

昨日テイクアウトしたJonCakeのバスクチーズケーキを朝ごはんとする。インスタントコーヒーを淹れ、せっかくなので残っていたカヴァ(白ワイン)も朝からのんでしまう。なんたって新婚旅行だからね。

 

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奥のClassicはスタンダードなもので、手前のCabrales DOPはブルーチーズの効いたケーキ。とろりと濃厚でおいしい!そりゃ行列もできるよねというお味。Classicにはコーヒーが、Cabrales DOPにはカヴァがよく合った。

 


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便秘解消のために買った飲むヨーグルト

スペインはヨーグルトの種類が豊富で、どこのスーパーにも尋常じゃない量が並んでいる。食べるタイプ、飲むタイプ、無脂肪やらフルーツ味やらチョコワみたいのが入ったものまで。選べなさすぎて喧嘩したほど。左の濃厚なミックスフルーツ味は、おいしくて滞在中リピートした。右のココナッツは好き嫌いが分かれるよう。飲まないほうがいいと夫に言われ、ビビってやめた。

 

 

この日は11時のチェックアウトから、サン・セバスチャン行きの列車に乗る15:30まで特に予定がない。バルセロナの旧市街・ゴシック地区を回るプランも考えていたが、そこまでの体力は残っていない。バルセロネータのビーチに繰り出して、のんびり過ごそうということに決まった。

 


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4泊お世話になったホテルをチェックアウト。とっても快適だった!

 

 

 

FREENOWというアプリでタクシーを配車し、プラヤ・デ・ラ・バルセロネタへ向かう。11ユーロぐらい。海外タクシー呼ぶの初めてでドキドキしたけれども、到着地は事前に指定しているから会話の必要もないし、カード情報をあらかじめ登録しておけばアプリで簡単に決済もできる。チップを代金に上乗せして払うこともできた(※スペインはチップ必須ではない。気持ちいいサービスを受けたら払うぐらい)

 

11:30ごろ到着。クロークのサービスみたいなものをアプリ(名前忘れた)で予約しておいたんだけど、事前決済したのに店が閉まっていて、スーツケースを持ったまま観光することになった。問い合わせフォームで抗議して返金はしてもらえたものの、身軽にのんびり散策する計画が……。

 

 

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とはいえ、


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海~~!うれし~~~~!!!!!

 

海だいすき夫婦、この旅でいちばんテンションぶち上がった。2月とは思えぬ暖かさで、薄手の長袖シャツ1枚でも暑いくらい。海辺のベンチに無防備に寝転がって、昼寝をしている人々もたくさんいる。これが本場のシエスタ(昼寝)というやつなのだろうか。

 

 

検索して見つけたレストランが開店するまですこし時間があり、海辺をゆったり散歩した。明らかに観光客風情のため、ブランケット売りのお兄さんに声を掛けられまくるが、覚えたての「No, Gracias(No thank you)」を使うとあっさり引き下がってくれた。海近くの公衆トイレはトイレットペーパーがなかったから注意。こんな事もあろうかと水に流せるティッシュを持っていてよかった。

 

 

12時、Xup Xupというレストランへ。目の前に海をのぞむテラス席が大人気。暑そうなので私たちは店内へ。


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パンコントマテ、オリーブ、カラマリ(イカ)のフリット、クララ、白ワインのサングリア。うお~!!!海辺で食べるシーフード最高!!!!

 

超おいしかった。ビールをレモンジュースで割ったクララは、カクテルみたいにすいすい飲める。フリットについてきたバジル風味のマヨネーズ(バジル入りのアリオリソースなのかな?)が絶妙においしくて、マヨネーズ嫌いの夫が「何このマヨネーズ?!これなら食べれる」と目の色を変えてディップしていた。

 

食事中、店員さんにどこから来たのか尋ねられて日本だと答えると、会計のときに「すべて大丈夫ですか?(Is everything all right?の直訳と思われる)」と日本語で話しかけてくれた。お会計までの間に調べて覚えてくれたのかな!?と夫婦ともども心を鷲掴みにされた。夫は店員さんにメロメロになり、口直しにもらったキャンディーを「イケメンにもらった飴ちゃん」と言ってその後ずっと大事にしていた。よかったね。

 

 

 

スペインはスリが多い。めちゃくちゃ警戒していた私はなんとリュックごと盗られたので、注意喚起のために手口を書いておく。

 

パスポートと財布は服の中のボディバッグにしまい、盗まれても支障のない荷物も前掛けのボディバッグで厳重に管理していた。のだが、このときは荷物を預けることができず、リュック(なぜかボディバッグも一時的にこの中にしまっていた。マジでダメです)とスーツケースを持って歩いていた。まず、これがよくなかった。幸いだったのは、多額の現金とチケットなどの重要書類はダイヤルロックつきのスーツケースに保管してあったこと。

 

後ろから歩いてきた男性が私を追い抜きざまに、口笛を吹きながら何かを背中にかけてきた。見れば、リュックとシャツにケチャップがぶちまけられている。ケチャップをかけてくる人がいると聞いたことはあったので、やられたね……と言いながら "その場で" リュックを拭いた。これが最もよくなかった。

 

ベラベラと何かを喋りながら、別の男性が近づいてくる。男は夫のスーツケースの車輪を指さして、壊れてるから直そう!一緒にあっちに行こう!みたいなジェスチャーをし、どこかに誘導しようとしている。夫は動揺して英語で会話しようとしてしまっている。いやこれダメなやつだろ……と思ったら、通りがかった他の男が「やめろよ」と押しのけて(この人もグルな気がする)早口男はどこかへ行った。

 

怖かったね……とひと息ついたところで、ケチャップを拭くためにおろしていたリュックがなくなっていたことに気付く。ケチャップをかけてきただけの愉快犯かと思ったら、気を引いてそのうちに盗むスリグループの犯行だった。まんまとやられた!その場でリュックをおろさず、人通りの多いところに移動してから拭くのが正解だったな。異国でトラブルが起こったときって全然頭回んないんだな……。

 

バスでバルセロナ・サンツ駅へ向かおうとしていたのだけど、これ以上ここに留まるのはよくないと思い、FREENOWでタクシーを呼んだ。アプリ入れといてよかった。

 

 

 

14時頃、バルセロナ・サンツ駅に到着。盗まれたものを思い返してみる。幸い現金はろくになかったが、リュックの中にはボディバッグ、エコバッグ、スリッパ、折りたたみダウン、暑くて脱いだジャケット、文庫本、イヤホン、充電器とケーブル、どでかいプリングルスが入っていた。チャックを開けてスられないよう中身をエコバッグに入れてガードしていたのに、リュックごと盗られるとは。ショック通り越して吹っ切れて笑えてきた。

 

 

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ALE-HOPという、スリーコインズとサンキューマートの中間のようなお店で一式を買い直す。リュック、ボディバッグ、イヤホン、充電ケーブル、スリッパ、防寒のためにマフラーも。ショップバッグとしてナップサックを売っており、ヤケクソでそれも買う。店員さんが「これから長旅?」と微笑んでくれてちょっと救われた。

 

 

 

15:30、高速列車のAVEに乗車。左右に2列ずつだった二等車とは違い、一等車は1列・2列の配置。ほかの方のブログを読んで一等車は軽食が出るかもと思っていたけれど、ほかの区間の話だったのかも。バルセロナサン・セバスチャン間は軽食はなく、車内販売のワゴンが時々来る。コーヒーを注文してみた夫は、値段のわりにおいしくはないとしょんぼりしていた。

 

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サン・セバスチャンまでは約6時間。

 

バスク地方はスペインとフランスにまたがり、それぞれスペインバスク、フランスバスクと呼ばれる。スペインバスクにあるサン・セバスチャンは、世界屈指の美食の街として知られる。ミシュランの星付きレストランが数多くあったり、旧市街にたくさんのバルが建ち並んでいたり。移動含めて3日のみの滞在だけれども、食べ飲みだいすきな私たち夫婦はサン・セバスチャンをなによりも楽しみにしていた。ほんとに。

 

長いように思えた6時間も、14時間のフライトに比べればなんてことない。スリッパとネックピローで疲労も軽減できる。眠ったり、電子でダウンロードしていた漫画を読み返していたらあっという間に過ぎた。車内のモニターで日本の映画(「メ~テレ」のクレジットが見えた)を放映しており、スペインで日本の映画が……?と嬉しくなったりした。

 

 

9:20過ぎ、サン・セバスチャンバスク語でドノスティア)到着!!!

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このみどり色すらかわいい

 

 

昼間の陽気とは打って変わって肌寒い。新市街にあるホテルまで、風情のある橋を渡って15分ほど歩く。

 

Axel Hotelはおしゃれで真新しく、イケてる若者向けという感じ。チェックインの際、おすすめのお店を記したリストをくれた。

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予約の際にハネムーンだと伝えたからか、ハートの風船を置いていてくれた


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枕元にスキンが置いてあり、間違ってラブホ予約した?!と焦る。調べてみるとAxel Hotelはゲイ御用達ホテルだそう。LGBTQ+に焦点を当てたチェーンで、ゲイフレンドリーと定義したくないため、ヘテロフレンドリーという新しい用語を導入した、という。ヘテロフレンドリー、いい概念だな。

 

 

 

そういえば夕飯を食べていない。荷物を置いてバル探しに繰り出す。

 

ホテルのすぐ近く、La Bella Easoという地元向けっぽいバルに思い切って入ってみる。片言の英語しか話せないアジア人にも店員さんはやさしくて、スリにあったばかりの身にすごく沁みる。常連の陽気なおじちゃんがスペイン語でベラベラ話しかけてきて、お互い何言ってるのか全くわからなかったけど(たぶん、彼女か~?って感じで夫を冷やかしてた)なんか楽しかった。

 

 

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ピンチョスとビノ・ブランコ(白ワイン)。め~っちゃおいしかった!!!私のには魚の酢漬け、夫のはカニのタルタルみたいなのが載ってる。

 

ピンチョスはサン・セバスチャン発祥の、おつまみのようなもの。パンの上に料理を乗せ、上から串で留めることが多いと思う。ショーケースに並んだ中から好きなものを指差して「Esto, por favor(これください)」と言えば頼める。おいしすぎて、ここまでの苦労もあいまって、ふたりして早くも「サン・セバスチャン来てよかったね……」としみじみ噛みしめた。

 

 

ふわふわと酔って帰宅。シャワーを浴びてすぐバタンキューした私をよそに、夫は溜まっていた下着を洗濯してくれた(服は自分で洗えるように、洗濯パックと小分けの洗剤を持参した)。1時ごろ就寝。

 

翌日はいよいよ、念願のサン・セバスチャン飲み歩き。

(次回→スペイン旅行記⑨6日目 サンセバスチャン飲み歩き - あおいろ濃縮還元