ほしぞらのブログ

とある俳優オタクの気持ちを綴ったブログ。

推しと呼ぶのをやめる日

※長くなってしまうので、あまりにも暇でない場合は読むことをおすすめしません。

 

誰に向けたものでもない、ただの私の気持ちの整理。

私が、とある俳優さんを好きになって、追いかけて、疲れてしまった話。

 

 

俳優の彼と出会ったのは2年半前。好きだった2次元の作品が舞台化され、わたしはその舞台を見に行った。

なんで好きになったのか、今でも正直よくわからない。

きっかけはその作品のDVDで、言うなればメイキング。その中で彼はまっすぐ役に向き合い、必死にダンスを覚えて、けれどもたまにふざけて可愛い姿を見せていた。笑顔が、すごく素敵だった。

 

それから、色々なことがあった。

 

きっかけとなった作品の続編を観に行く時には彼の役のうちわを作っていった。運良く通路席で、彼がちょうど通った。うちわに気づいて、とても嬉しそうにハイタッチしてくれた。すごく嬉しかった。

それからすぐあと、私は人生で初めて接触イベントというものに行った。具体的には彼のカレンダー発売記念イベントで、カレンダーを全員に手渡すという時間があった。すごく緊張して、目を見ることが出来なかった。でも誕生日の3日後だという話をしたらとても優しい声でおめでとうと言ってくれた。終演後に彼が物販エリアに立つことになって、その時は彼の方から「今日楽しかったですか?」と話しかけられて、その時は笑顔で、きちんと目を見て「とても楽しかったです」と言えていたと思う。彼はすごく優しくて、面白い話が得意で、コミュ力も高いなあと思った。

クリスマスイブに出演したイベントでは出演者全員とチェキを撮って、その時ポーズどうしますか?と言ってくれた彼に、わたしは「ダブルピースで!」と言った。

年が明けてすぐに出演した舞台では主役ではないのに主役よりも個人ブロマイドの種類が多くて、でも全部買うとサイン入りブロマイドがもらえるからと全部買った。

月末の朗読劇はどうしても都合がつかなくて観にいかなかった。でもそれ以降の舞台は、無理してでも1回は、絶対に1回は観に行った。

3月に出た舞台では、通路から3番目の席だったのに、うちわに気づいた彼が客席中にまで手を伸ばしてハイタッチしてくれた。

 

この頃から認知されたいと思うようになった。

公演数も他の人に比べたら全然少ないし、前方席に入っている訳でもないのに。

 

誕生日にはプレゼントを贈った。ブログにコメントしたおすすめ商品を食べてくれて、勝手に喜んでいた時もある。実際には何人もが同じ商品を勧めていたけど、最初にコメントしたのが自分だったからって馬鹿みたいに舞い上がったりもした。

夏と秋には自主制作映画のエキストラに参加して、どちらも楽しくて、両方とも彼の方から沢山しゃべってくれた。秋の時は雨予報だったからてるてる坊主を作って、画像を見せたら上手!って褒めてくれて、その日のブログでもそれに触れてくれた。

夏にあった仲良しの俳優さんとのイベントでは2人とのチェキ撮影があって、ポーズ指定はこちらから出来なかった。でも彼から「ダブルピースでいいですか?」と聞かれて覚えられてるのかな?と不思議に思った。彼は1回見ただけで顔を覚えるとあとから知った。私はダブルピースの女と認識されていたらしい。

ちなみにこの頃、カノバレ炎上騒ぎがあって、結構ショックだった。未だに真偽はわからない。

でも翌月の主演の舞台は世界観もストーリーも面白くて、炎上騒ぎで落ち込んだりもしたけどやっぱりお芝居が好きだなと思ったし楽しかった。初めて2列目という近さで観劇した時には、カテコで目があった。毎公演やっていたらしくチケットを取る際のキャスト選択をチェックしているのか、顔を覚えていたのかはわからない。

それからこの作品はお花を出すことが出来て、主演だったからかなりのファンがお花を出していた。そして彼は、そのお花を1枚ずつ写真に撮って、千秋楽まで終わってからひとつひとつにコメント付きでブログにまとめた。わたしもいつか、お花を出したいなと思った。

そのあとの公演では、彼のちょうど目線の先に私のうちわがあったみたいで全力で手を振ってくれた。

次の公演は自分の中では最多、6回観劇した。わたしのチケットの中ではちょうど折り返しの日、通路の後ろ3列目で彼が来る側にいた時に、周囲の同担率がすごくて、彼があたり一帯にファンサして頭を撫でたりしていたのに、私には気づかずに行ってしまって、結構落ち込んだ。そして落ち込んでいる自分にも苛立った。ファンサをもらうために公演を見に行っている訳では無いと思っていたはずなのに、いつの間にかそういう気持ちになっていたと気づいて苦しかった。

年末には昨年に続いてカレンダーイベントが行われて、3部あるうち1部と3部に参加してツーショットチェキも撮った。チェキ自体は何回か撮っていたけど、ツーショットは初めてだった。この日はそこまで緊張せずに当たり障りのないことを話せた。エキストラの時の話をした時の笑顔がすごく素敵で、この笑顔で1年頑張れる、なんて思った。

年明けには私が彼にハマったきっかけの作品のライブツアー。東京で2箇所、合計4公演に参加して、なんだかんだ目線を貰ったり手を振ってもらったりしていた。1回は以前もあったように、客席中まで手を伸ばしてくれてハイタッチしてもらった。学年が上がったら現場に行けなくなるかも、という覚悟もあったので少し無理して遠征もした。

学年が上がるとやっぱり土日以外現場に行くことは出来なくなって、土日だとしても多少の無理が必要になった。バイトも減らしたし休みなんてなかった。でもその中でも、彼のお芝居を見るのは本当に楽しくて、1ヶ月の中で1日、2公演だけでもすごく元気を貰った。

戦国時代を描く舞台では殺陣が本当にかっこよかった。彼の殺陣がすごく好きだった。

だけど、この頃からだんだん気持ちが追いつかなくなってきた。

月末に月一で絵本の朗読をSHOWROOMで配信することが決まったけど、アーカイブがないからリアルタイムで見れないと永遠に見れないし、アバターは課金した順で表示されるためコメントは課金上位者しかほとんど読まれない(それもそれで正しいんだけど)という仕様でだんだん疲弊。

そしてこの年は誕生日当日に公演があることになった。日程的にその日以外行けなかったので必死に協力を頼んだけど全滅で、泣きわめいた。最終的には仲のいい人がダブらせたとのことで譲ってもらって公演は見られたけど。でも公演内容にもやもやが残ってしまい、初めて心から楽しめなかった公演になった。わたしは彼が女の子いぇーい!ってやってる男子高校生のようなノリの演技を見ているのがなんだか辛かった。勝手に幻想を抱いて、(そこまでではなくとも)勝手に幻滅した。

(あと、カノバレ騒ぎあったくせにファンに対して自分のことだけ好きでいて欲しいという発言をしたのがどうしても…)

その作品のあと、台湾で個人イベントがあった。でもブログとかで告知は一切なくて、風の噂で聞いてたらもう当日だった。全通してたり、すごいお金をかけてる人たちはもちろん噂からチケットを取って、行っていたみたいだけど。なんだか来ないで、というかいらないと言われたみたいですごく悲しかった。

その翌月には小劇場での舞台でヒロインの相手役を演じた。ほぼ主役だったのにキャストが発表された時には一次先行が終わっていて、前方席は1回も取れなかった。チケ取りに疲弊してきた。あまりにもモチベがなくて1回目の時は死にそうな気持ちだったけど、役に入ってる姿を見たら本当にかっこよくて、やっぱりこの人のお芝居が好きだなとおもった。伏線とかも多い舞台で何回見ても面白かった。

夏には、仲のいいフォロワーさんといつか推し同士が共演したら〜と話してたことがついに叶って朗読劇に出演した。当日席に着くとなぜか私の前方席が空席だらけで、客席後方から登場した彼が語りかけた時すごく目が合った(気がした)。やっぱりかっこよかった。

そのあとの作品は、きちんと作品知らないまま見に行ったら自分的には結構苦手な感じで、心から楽しめない現場Part2となってしまった。ちなみに最速先行で一般席、キャスト先行で桟敷席を取ったら一般席の方が見やすくて萎えてた…。

そしてついに、彼が大好きな先輩と初めての共演だととても喜んでいたにも関わらず、次の作品は1年半振りくらいに1回も観劇しなかった。

そして今月、5月に出演していた舞台の続編を観劇。何を書けばいいかわからなくて手紙を書かなかった。物販も買わなかった。開演前、ロビーに飾ってあるお花を見てなぜだか涙が出た。いつか出したいと思って憧れて、素敵だなあって眺めていたけど、もう無理だなと思った。私はいらないなと思ったし彼のこと応援してるなんて言えないなとおもった。辛かった。公演が始まって彼が殺陣を披露する。ほんとにかっこよくて、かっこいいなと思っていたら何故か涙が出ていた。彼の芝居が好きなのに、見てるだけで涙が止まらなくて、なぜだか辛くて、もうやめようと思った。

 

彼を推しと呼ぶのをやめようと思った。

 

別に彼が悪い訳では無い。強いて言うなら炎上しないで欲しかった、台湾でやるイベントを告知して欲しかった、くらい。

通えない、通うために無理することを辛いと思ってしまった、私が悪いと思う。幻想を抱いて勝手に幻滅した私が悪いと思う。たくさん笑顔にしてもらっておきながら、自分からもう無理って思う私が悪いと思う。大して通えないしお金も払えないのに認知されたいなんて思ったり少しのことで舞い上がったりした私が悪いと思う。

彼はいつでも優しかったし、かっこよかった。今でもかっこいいと思う。笑顔はかわいい。

今でもすごく好きで、だけどだからこそ、辛いから、わたしは彼を推しと呼ぶことはやめます。

 

友達からは、失恋したみたいだねと言われました。

きっとそれは正しくて、私はいわゆる「リアコ」とか「ガチ恋」とか、そういう部類に入っていたのかな。

 

ずっと応援してると手紙に何度も書いたのに、きっと顔を覚えてくれていたのに、来年の上半期全部予定が埋まるくらいすごく頑張っているのに、応援し続けられなくてごめんなさい。今まで、たくさん笑顔にしてくれて、本当にありがとうございました。