MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

昨季MVPのアクーニャJr.が「左膝前十字靭帯断裂」で今季絶望 

 

 昨季ナ・リーグのMVPに輝いた俊足強打のロナルド・アクーニャJr.外野手が左膝の前十字靭帯を断裂し、今季絶望となった。26日(日本時間27日)に所属するブレーブスが発表した。

 

 

MLB2024 GAMEDAY

 

 

 

 アクーニャJr.は、敵地でのパイレーツ戦に「1番・ライト」でスタメン出場。初回の第1打席に二塁打を放って出塁したアクーニャJr.は、二塁ベース付近で左ひざを痛めた。

 

 

 アクーニャJr.は、その場でうずくまってしばらく立ち上がれず、左脚を引きずりながらトレーナーに付き添われてベンチに下がり、そのまま交代していた。

 

 MRI検査を受け、さらなる精密検査の結果、球団側が左膝前十字靭帯(ACL)が完全に断裂していることを発表。

 

 これはアクーニャにとってキャリア最大の膝の手術となる。彼は2021年7月10日にも右前十字靭帯を断裂している。予想よりも早く復帰し、2022年4月末までにブレーブスのラインナップに復帰した。

 

 その後は、ご存じのように輝きを取り戻し、2023年は打率.337、41本塁打、73盗塁、OPS1.012を記録。メジャーリーグ史上初となる「40本塁打70盗塁」を達成し、満票でナ・リーグMVPに輝いた。

 

 彼は26歳と若い年齢でスポーツ医療技術が進歩しているとはいえ、両膝を断裂したことで今後の彼の選手生命にとって影響しないか心配だ。

 

 今季はここまで49試合に出場し、打率.250、4本塁打、16盗塁、OPS.716の成績でキャリア平均を大きく下回っていたが、ブレーブスにとっては球界を代表する1番打者を失い大きな戦力ダウンになる。リーグ全体に与えるインパクトも大きい。

 

 彼の回復は、このような手術に通常かかる7~10か月という期間よりも長めにとどまると見込まれる。通常なら2025年の開幕までに復帰できる見込みだが、2度目で前回も復帰直後に成績が落ちたことから、今回は長めのリハビリを考えているかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バーランダーが通算奪三振記録でメジャー歴代9位に

 

 アストロズジャスティン・バーランダー投手が日本時間25日、敵地でのアスレチックス戦で9三振を奪い、通算3377奪三振グレッグ・マダックスの3371を抜いて通算の「奪三振記録」でMLB歴代10位に入った。

 

 

 今季は肩の故障で出遅れるなど41歳の右腕は「現役引退」も予想されていたが、今季7試合目の先発登板で6イニング99球、被安打8、四死球0、失点2(自責点1)のクオリティ・スタート。

 

 これでMLB歴代「奪三振記録」で精密機械と言われたマダックスを抜いてトップ10にランクインした。

 

 

 

ちなみに、バーランダーより奪三振が多い9人は下記。

 

① ノーラン・ライアン 5714

② ランディ・ジョンソン 4875

③ ロジャー・クレメンス 4672

④ スティーブ・カールトン 4136

⑤ バート・ブライレブン 3701

⑥ トム・シーバー 3640

⑦ ドン・サットン 3574

⑧ ゲイロード・ペリー 3534

⑨ ウォルター・ジョンソン 3508

 

 そして歴代10位がジャスティン・バーランダー。11位マダックス。12位はマックス・シャーザー3367でシャーザーも負傷者リストから復帰すれば歴代10位に入る可能性はある。

 

 トム・シーバーやドン・サットンなど懐かしい名前が多いが、現役投手ではザック・グリンキーが2979で歴代20位、クレイトン・カーショウドジャース)が2944で21位だ。

 

 バーランダーは同時にメジャー通算260勝目も飾った。バーランダーの契約は2025年まで。単純計算だが、残りの契約期間で奪三振200を追加すれば歴代7位のドン・サットンを抜くことになる。

 

 バーランダーはタイガースで2005年にメジャーデビューした現役19年目の殿堂入りが確実視されているレジェンド。260勝143敗。通算防御率3.24(FIP3.40)。

 

 2011年には自身2度目のノーヒットノーランを達成するなど無双状態でシーズン24勝5敗、防御率2.40、250奪三振を記録。

 

 最多勝最優秀防御率最多奪三振の投手部門の三冠を達成する大車輪の活躍で当時所属したタイガースの24年ぶりとなる地区優勝に貢献。シーズンMVPにも選出された。

 

 これまでシーズン最多奪三振を5度。最優秀防御率2度。新人王やカムバック賞も受賞し、サイ・ヤング賞にも3度選出されている。

 

 

 

 

 

 

ドジャース5連勝逃す 大谷翔平 マルチ安打2盗塁 カブスはサヨナラ勝ち

 

 日本時間5月22日のメジャーリグは15試合が開催され大谷翔平所属のドジャースダイヤモンドバックスに敗れたが、鈴木誠也所属のカブスは延長タイブレークの末、強敵ブレーブスを振り切ってサヨナラ勝ちを収めた。

 

MLB2024 GAMEDAY

 

 

ドジャースは投打のバランスが悪く5連勝逃す

 ドジャースは1点差に迫る場面が2度あったが、その直後に失点を許すという拙い展開で3対7で敗れ5連勝ならず、同地区ライバルとの3連戦を1勝1敗とした。

 

 大谷翔平は「2番・DH」でスタメン出場。2安打、2盗塁でチームの全得点に絡む活躍を見せたが、勝利には繋がらなかった。

 

 

 

 

 大谷は4打数2安打、1打点、1三振で今季成績は打率.356、OPS1.080に上昇。2度の盗塁成功で今季13個目をマークし、MLB通算100盗塁まで残り1盗塁としている。

 

カブスブレーブスにサヨナラ勝ち

 

 

 

 カブスは延長10回にニコ・ホーナーのタイムリーで4対3でサヨナラ勝ち。鈴木誠也は、「2番・ライト」でスタメン出場したが、5打数ノーヒットだった。今季の打撃成績は打率.253、出塁率.321、OPS.753となっている。

 

 鈴木はスプリングトレーニングから好調で4月14日のマリナーズ戦で右脇腹を痛めて10日間の負傷者リスト(IL)入り。それまでの15試合は59打数18安打、3本塁打、13打点。打率.305でチームをけん引していたが、復帰後は打撃が低調となっている。

 

 そのほかの試合ではレッドソックスが終盤に勝ち越して3連勝。貯金を1にした。

 

 前日まで6試合連続本塁打の球団新記録を樹立したデバースは「4番・サード」でスタメン出場したが、センターへのヒット、サードへのファウルフライ、ファーストゴロ、申告敬遠の3打数1安打で期待された7試合連続本塁打は出なかった。

 

 フィリーズは開幕から8連勝のレンジャー・スアレスが、7イニング108球を投げて被安打5、奪三振10、与四球2、失点1の好投で開幕9連勝を飾った。

 

 

 

 

 アストロズのカイル・タッカーがエンゼルス戦でリーグトップとなる16号・17号本塁打をマークしている。