Tales of Maj'Eyal (ToME4)を紹介

無料版:http://te4.org/download

Steam版:Tales of Maj'Eyal on Steam

翻訳アドオン:JPN Addons for ToME

面白さを3行で

  • 多くの種族、職業からなる多彩なキャラクタービルド
  • ランダムユニークモンスター、ランダムアーティファクトによるランダム性
  • 初心者から上級者まで楽しめる難易度設計

ToME4の開発経緯

Zangbandのバリアントとして開発された「PernAngband」、その続編「The troubles of Middle Earth」に続く4作目のゲームです。冒険の舞台がトールキンのアルダ世界から、Maj'Eyalというオリジナルの世界になっています。「指輪物語」は勝者の歴史であり、「ToME4」は様々な種族の視点から世界を描く…という意味が込められている(と思います)。

f:id:cadf:20161217005617p:plainローグライクなのにグラフィックとBGMがある。(インターフェイスはある程度カスタマイズ可能でグラフィックにASCIIを選択することもできます。)

ToME4のゲーム性

  • このゲームは難しい?

   標準的な難易度「Normal」で考えると、(ローグライクゲームの中では、)若干易しめです。最高難易度「Madness」は数人のプレイヤーしかクリアしていない極悪難易度になります。「Easy」モードは簡単なので、実力に合わせて難易度を選択しましょう。

   難易度と別に死んでも一定回数復活できる「Adventure」モード、死んだらそこで終わりの「Roguelike」モードなど恒久死設定もあります。

   クリアまでは普通に遊ぶと、大体10~15時間程度かかります。ローグライクゲームにしては割と長めです。

  • 食料がない

   ローグでは冗長なゲーム展開を防ぐために、プレイヤーの行動できるターン数に制限をかけるため、食料というリソースが導入されていました。しかし、ToME4には餓死という概念はありません。ただし、同じフロアに粘ってレベル上げやアイテム稼ぎは出来ません。一度倒した敵は二度と復活しないためです。ターン数ではなく、手に入る物資の総量に制限をかけているのがこのゲームの特徴と言えます。

   また、アイテムは拾ったときに鑑定され、自動的に「換金の箱」に収納されていきます。箱の中のアイテムは重量0として扱われます。フロアを移動するときまでに取り出すか、換金するかを選択します。アイテムの売却で得た資金をショッピングにつぎ込むのも重要な戦略になります。

f:id:cadf:20161217000902p:plain↑一番欲しい(HP+40)のランタンが売ってない…というお約束も

  • 使い切りのアイテム:巻物、薬、(チャージ式の)杖と魔法棒 がない

   巻物と薬は「内蔵能力(Inscription)」に統合され、杖と魔法棒は「ワンド」に統合されました。内蔵能力とワンドは使うと、それぞれ一定ターンのクールダウンを必要とします。初期状態では内蔵能力は3つが限界なので、手に入った物の中から必要な物を選びましょう。物資を集めるという工程がなくなった一方で、強敵に物資を大量投入するという戦い方は出来なくなりました。

  • ランダムレア、ランダムユニーク、ランダムボスモンスターが生成される

   モンスターの中に時々普通の個体よりも強化されているのが混じることがあります。習得しているタレント、装備品によって戦士タイプ、魔法使いタイプなど多種多様な敵が出現します。強敵ですが、倒すことが出来れば多めの経験値が獲得でき、強力な装備品を落とします。遊ぶ度に変化する状況に上手く対応していくことがこのゲームの面白さの核になります。

   ちなみに、モンスターはプレイヤーと同じように腕力、魔力、耐久などの能力値が設定されていて、装備品を身に着けていて(時に固定アーティファクトやランダムアーティファクトを装備していることもあります)、プレイヤーと同じタレントツリーからタレントを習得し、同じダメージ計算式で戦います。

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このゲームの全てのキャラクターはプレイヤーが感知できていれば、キャラクターシートでより詳しい能力を見ることが出来るため、勝てないと判断したら逃げよう。

 キャラクターの育て方について

ToME4には30種程度の職業と、10を超える種族が用意されています。どのような組み合わせにするかによって、ゲーム性は大きく変化します。「カテゴリー習得点」はロックされているカテゴリーをアンロックするか、内蔵能力の拡張に使います。ロックされているカテゴリーは基本的に強力なタレントツリーなので、どのツリーをアンロックするかでビルドが変化します。杖を持ち魔法攻撃を主力にする盗賊、魔法の使用を封印した魔法使いなど、同じ職業を選んだとしてもビルドの自由性は極めて高いです。

全部で200を超えるタレントツリーがあり、その中から10~15個程度のタレントツリーが与えられます。敵もプレイヤーが習得するものと同じタレントツリーを選んで習得しているので、自分を知ることは敵を知ることになります。

f:id:cadf:20161217000803p:plain↑選んだ種族と職業に応じてタレントツリーのセットが与えられる。今をどう生き残るか、最終的にどのようなビルドを目指すかを考えて振り分けよう。

攻撃タレントには大ダメージを与える必殺技、敵を状態異常にして弱体化させる技、範囲攻撃の技などがあります。タレントにはクールダウンと(スタミナ、マナなどの)リソース消費があり、強い技はリソース消費も激しいため、息切れしないように戦いましょう。

翻訳アドオンについて

ToME4には非公式の翻訳アドオンが存在します。JPN Addons for ToME からアドオンをダウンロードして「addons」フォルダの中に入れて起動するだけで起動できます。(多分)英語が全く分からない人でも勝利まで遊べるようになると思います。

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ToME4を遊ぶ

ToME4には無料版とDLCを含む有料版があります。無料版はDLCの追加職業やアイテムが無いため、よりシンプルなゲームに仕上がっています。Steam版は頻繁にセールで値下げしているので、まずは無料版を試し、気に入ったらセールを待ってみると良いでしょう。

 

この記事は Roguelike Advent Calendar 2016 - Adventar の17日目に書かれました