大好きだった、憧れだったあのDrama。
2018.05.14
32歳を迎えたわたしは、ここ沖縄に住んでいた。
少し派手目な母親に育てられた影響で、昔からトレンディドラマや音楽番組が大好きなマセガキだったわたしが30年後沖縄に住んでいるなんて、誰が予想したことだろう。
なぜ誕生日なんかに、ふとこんなことを思っているのかというと、たまたま昔憧れていた女優の浅野温子を思い出してyoutubeで検索したからだ。
わたしが愛してやまないドラマ「抱きしめたい!」
88年当時、爆発的に人気絶頂だったドラマのひとつで、母親もビデオテープに録画するほど、このドラマのファンだったのだ。
わたしは2歳だったので内容はわかるわけもないが、数年後わずか4~5歳でそのビデオテープをあさり、気づいたら浅野温子演じる池内麻子と、そのドラマのかもしだす雰囲気に夢中になっていた。
"わたしも29歳になったら、自立していて、誇れるカッコイイ仕事について、こんなステキなマンションに住んで最高な毎日を送っているはず"
そう思い込んでひたすら憧れて、何度も何度も観返しては、ついにビデオテープが絡まるまでとにかく飽きることなく観まくっていた。
さらっさらの長いワンレンのダークヘア
小麦色の華奢な手足
シンプルだけど少し個性的な洗練されたファッション
ナチュラルメイク
あの人気っぷりを思えば、トリコになっていたのはわたしだけではないはずだ。
自分の好きなものは、変わっていくものと変わらないものがある。
旦那の地元の沖縄に住んで、環境もガラリと変わったことで、自分のほんとうに好きなものや好きなことについて考える機会も増えたのだが。
変わらず好きなものについては、考えずにいた、、というよりは、正しくは、わざと触れずにいたのかもしれない。
触れてしまったら、答えは明確だからだ。
わたしは都会が好きだ、と。
東京にいたい、と。
このままここにいていいのかと、疑問に思ってしまうことが怖かったのだ。
幼い頃に思い描いていた32歳の生活と、あまりにもかけ離れていて愕然とする。
32歳になったらこれをしようとか、とくに目標を立ててこれたわけではなかったが、明らかに憧れの池内麻子のような女性はここにはいない。
結果論、わたしもさんざん憧れていた池内麻子に追いつけていないのだ。
颯爽と街を歩く、麻子のようなカッコいい女になりたい。
隣には、四半世紀を過ごした、長年の心友をつれてね。