さかなの瞼

diary of chapter6

2022 FIFA ワールドカップ

36年ぶりにアルゼンチンが優勝した。36年前のメキシコ大会は私(当時中学生)にとって人生で初めて夢中になった大会であり(ユベントスに所属したプラティニラウドルップ目当てだったが…)、同じくアルゼンチン(=マラドーナ)が優勝した。結局何年たっても欧州か南米が優勝する構図は変わらない。この構図は私が死ぬまで多分変わらないだろう。

個人的にはアルゼンチン優勝は少し出来過ぎな気がする。これでメッシは全てを手に入れた?90年大会のマラドーナや94年大会のバッジョ、96年大会のジダンのように、愁いを帯びた姿のほうが印象に残る。

そして日本代表の想定外の躍進にも困惑した(笑)。やはり個人的には選手選考や戦術は正直好みではなかった。それでも相反して結果が伴ったことが困惑した原因だ。選手個々のスキルは毎回確実に向上しているが、今回は特に攻める際の連携に魅力を感じなかった。個人頼みとラッキーパンチ?で強豪に勝っても勝つべき相手(コスタリカクロアチア)に勝てない事の方が問題に思えるのだが、、結果が全てであれば目標のベスト8は果たせなかったわけで…。この結果を手放しに喜んでいる風潮はあまりよくないんじゃないかなぁ…とか思ってみたり。やっぱり日本代表についてはモヤモヤしたものが残る大会だったなぁ。

さて、気づけばもう生きている内に何度W杯を楽しめるのかを考えなきゃいけない年齢に差し掛かってしまった。とはいえこの間、当時は夢にも思わなかった日本代表が本大会に出場してグループリーグを突破できていることを考えると、それだけでもうおなか一杯なのも事実。なのでもういいか(=これまでで十二分に楽しめたので)。なかなかよいタイミングに出会えたと想い。

 

BUCK-TICK TOUR THE BEST 35th anniv.

東京国際フォーラム参戦。因みにBESTと言えど9月に発売したベストアルバムからの選曲が中心なので、初期メインの自身にとっては知らない曲の方が多く…w、それでも相変わらずのバクチクっぷりで十二分に楽しめました。

とはいえ、やっぱりアンコール曲の方が上がりますね♪

 

映画「長崎の郵便配達」

2年ぶりの劇場鑑賞。

夏に想うことは色々あるのだけどどうしてかこうゆうのに触れないといけないような・・誰からも強制されたわけでもないけど、義務感みたいなものが年を重ねてより強くなる。難を逃れた北九州市に生まれたことによるのか、日本人故の感情なのかわからないが。

映画自体はドキュメントなのでそれ自体あーだこーだはなくて、ただ内容は被爆者に触れつつも、それ通じて心を通わせるタウンゼント親子の物語の要素が強かったように思う。あと長崎は行ったことはないのだけど、坂道の多い港町は自分の故郷の門司と似ていて懐かしい感じがした。そのうち行ってみたい土地の一つだ。


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夏の悲劇を知った当時はただただ怖くて空を行きかう飛行機に恐怖を覚えた。当時は遠い過去の話のように思えたが、その日から28年後に生まれたことや自身の歳を比べた時にそう遠くないように思えるようにもなった。そうゆう意味では核の脅威は依然やまず、本来の平和への道のりはまだ長い。僕らはその過程で生まれ、死んでいくのだとぼんやり考える。その間にできることはなんだろうかと、やはりぼんやり考える。

 

grapevine in a lifetime presents another sky

昭和女子大学人見記念講堂、7月1日に参戦。・・なんか最近はLiveログになってしまっている。とはいえ1ヶ月も放置してしまったが。

そもそもなんで「another sky」なのかよくわからんが・・単に20年とかそうゆうことか?とにかく20年も経過したアルバムをフルスペックで演奏して、当時と似たようなテンションで楽しめるのは彼らの作品のクオリティが高い故と思いたい。

マリーのサウンドトラック♪、Tinydogs♪ あたりがお気に入りなのだがなかなか動画が見当たらず、ナツノヒカリ♪ でもどうぞ。


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「それはずるいよね」あたりがなんとも切なげで。はたまた「だからさ ねぇ」みたいな言葉のチョイス使い方もやっぱりバインさんならではで良い。

個人的に推しの「3rd.Here」でも再現ライブやって欲しいのだけど、となると2030年に30thとしてしか残されていないのかも?w

 

GRAPEVINE SPRING TOUR @中野サンプラザ

虎を放つ。

なるほど、そうくるのか。確かになかなか不条理な世界情勢において是非ではなく訴えるものがある。改めてバインの楽曲における聞き手への委ね方の妙を感じずにはいられない。

…心の奥で何を殺したのさ?

アナザーワールドもやっぱり重ねちゃいますよね。「誰かが土足で入り込む/誰かがまた踏み荒らしてる」、、ただなんとなく、虎を放つもアナザーワールドも、侵攻する側、される側のどちらの描写にも当てはまるような気がしてしまう自分がいます。

…とかとかやっぱり色々考えさせられつつも、とはいえ、

「気がついたら春だったとは」(by 手のひらの上)

「君が笑った 明日は晴れ!」(by ふれていたい)

てな感じで前向きな余韻の残し方もまた心地よい♪


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GRAPEVINE 17th「新しい果実」

もう随分と前から大晦日のテレビはつまらない。というかテレビ自体とっくにオワコンなんだと思う。持て余した時間に今年やり残したことを考えた。バインの17thアルバム「新しい果実」のレビューを記録すること。春の作品なので年末でも今更感はあるのだが、年を越すのはどうも許せない気がして。

とにかく今作は最近の作品の中ではよく聞き込んだ方かな?コロナやそれに伴った政治不信やら、それらと楽曲が妙に相まってるんだと思う。無論当人の思惑など分かるはずもないけど、聞き手に絶妙に委ねられる様は相変わらず心地よい。押し付けもなく突き放すこともなく、ほんと、ちょうど良いんだよなぁ。なので当たり前だけど以下の記述はあくまで個人的な見解故。

【01.ねずみ浄土】 とくかくオシャレ。

【02. 目覚ましはいつも鳴りやまない】 あぁこうゆうバインさんの特有な軽快さが好きよねぇ。ライトな中にちょっとした風刺も効いていて…日常をうまく切り取るっつうか、抗っているけどふと悩んでしまうとこなんかキュンとします♪

【03. Giffted】 もうこれはシンプルに政治不信に繋がっちゃうなぁ、単純だけど。格差とかなんかそんな感じ。

【04. 居眠り】 美しいメロディーに反してなかなか歌詞が辛いが、どこか幸せを感じる不思議な曲。年を重ねることの意味みたいなことを巡らせてしまいます。

【05. ぬばたま】 イントロの鍵盤が美しい。でもってバインのこうゆう皮肉った歌詞が好きです。愛とか夢とかをうさんくさく歌っている方々をディスってるわけでは決してないけどw 全く関係ないが漕ぎ出す舟という歌詞に「グレート・ギャッツビー」を思わず回想してしまう。幾ら上流へ向かって漕いでも(過去へ)押し戻される…みたいな徒労感。

【06. 阿】 個人的に中休み的な曲w 所謂安定感あるバイン節でBGM的に聞いています。

【07. さみだれ】 またまた亀さんの美メロ♪もうこれはシンプルに病人病室…みたいなシチュエーションですよね。コロナ禍も相まって一層。おかゆじゃなくて…って冗談を言ったりする光景をイメージするとなかなかグッときます。曲調からはやっぱり長くはない命を感じてしまいます。

【08. josh】【09. リヴァイアサン】【10. 最後にして至上の時】…この終盤は歌詞を追う感じでなくて、ただただバインのリズムと音色と、アルバムの余韻を感じるように聞いています。

…とまぁ改めてアルバムを聴きながらこの記事を書いてみた。もう半年以上聞いているけどやっぱり飽きないなぁ。良いアルバムだ。バインさんと出会ってから20年以上になるけど、多分このままメジャーにはならないんだろうけど、きっと死ぬまでキュンキュンさせてもらうんだろうな。

良いお年を。