Chisemium化合物の行方

思い出や思いついた事など日常のあれこれ

母との会話(1)

新型コロナウィルスが蔓延し、緊急事態宣言が出されても

あいもかわらず、家と会社と生活必需品の買い出ししか行っていないので

たまに緊急事態宣言中という意識が薄れてしまうことがある。

 

それでも、ウィルスに感染して家族の誰かがなくなってしまうかも…

という恐怖は心のどこかにあるが、では実際に誰かが亡くなったとき

どうだったっけと思い出してみた。

 

祖母、つまり母の母が亡くなったとき、

三女であり弟のいた母はあまり構ってもらえず寂しかったと言っていた。

その弟が祖母と同居し面倒を見てくれていたので

祖母の死後、「自分はもっと何かできたのではないか、

お母さんにもっと何かしてあげられたのではないか」、

と言い出した。

 

この母は楽天的な私と違って、物事が起きる前から不安になるうえ、

起きた後も多少の後悔を引きずる性格なのは前からわかってはいたが、

肉親の死でやはりいろいろ考えていた。

 

ちょっとめんどくさいと思うのは、あまり私と母との仲がいいとは言えないからで

むしろ母と仲の良い妹は私より楽天的で

「考えても仕方ないことを考えても仕方ないよ!」

くらいしか言わないので(その通りではある)

母は葬式が済んでだいぶたってから悶々とし始めた。

 

そんなある日、買い物の際中に

「お母さんはあれでよかったのかしら…」

と言い出した。

出たよ…なんの脈絡もなく考え込んで落ち込むいつものパターン

 

「じゃあ、聞くけど、お母さんは私達になにかして欲しいことってある?」

「…ないな。」

「でしょ。私も子どもらにして欲しいことはないよ。」

「だねぇ。」

 

昨年、犬が15歳と10ヶ月で死んだ。

その時も始まった。

「あの子は幸せだったのだろうか…」

すでに歴代4頭目の犬で最後の犬にしようと言っていたせいもあるかもしれない。

 

「じゃあ聞くけど、犬にとっての最高の幸せってなに?」

「………まあ、あんなもんか。」

「あんなもんだ。」

「うん。」

 

実際、今回の新型コロナウィルスに関しては特に

なるようにしかならない。

せいぜい終活ノート作っておくくらいだな。

まずはTwitterのアカウント、読まずに消してもらえるかな…