ICD植え込み箇所が突っ張る
2か月に一度の検診日のこと。
心電図も血液検査も問題なし。前日にビールを飲んでしまったけど、中性脂肪の数字が高くなることもなかった。
何事もないのはよいことだけど、何も話さずに帰るのもなあ、と、ちょっと気になっていることを伝える。
ICDを入れてるあたりが時々突っ張るんですけど…。
カバンの持ち方が悪かったのか、荷物が重かったのか、それともへんな姿勢で寝てたのか。
「季節の変わり目には突っ張ったりしますよ」と先生。
出た!何かと不調の原因となる「季節の変わり目」。
こんなところにも影響するんだ。
とか言っていたのが秋の初め。
すっかり秋も深まって、突っ張ることもないようなあるような。気にするほどのこともないみたい。
薬と猫
私は現在、4種類の薬を飲んでいる。不整脈の薬、川崎病の薬、コレステロールの薬、それから薬で胃が荒れないようにする薬。
すべて錠剤なのだが、不整脈の薬は1錠を朝夕2回に分けて飲むように、半分に割って袋にパックされている。これが、うちの猫のお気に入りなのだ。
毎回薬を飲もうとすると、そっと近づいてきて獲物を狙うかのように静かに待っている。
飲み終えた後、袋を小さくねじってポイッと投げると、猛然ダッシュ。ホッケー選手のように前足でドリブルしながらすごい勢いで走る。大きさがちょうどよく、すべりやすいから、夢中になるみたい。
ところでこの薬袋には、一包一包、私の名前がフルネームでプリントされている。
患者さんに渡し間違えのないようにという、薬局の配慮なのだろう。でも飲み終えた後は記名入りのゴミとなる。
猫が遊びまくった薬包はたいていどこかに消えてしまい、テレビの裏とかソファの下とかから出てくる。丸めてあった袋はクタクタに伸び切っているけれども、プリントされた名前ははっきり見える。「私が捨てました」と書いてあるみたいに。
時々、息子の出勤カバンの中からも出てくるらしい。上司とか取引先とかの前でポロッと出ることなく、そっと見つけてくれることを願うばかりだ。
結局やっぱりテーマはコレステロール
2か月ぶりの健診。血液検査は4か月ぶりで、コレステロールの値が上がっていた。
「食べるものに気をつけてますか?」
先生に訊かれて、詰まってしまった。
「…。運動不足とは思いますが」
「年齢のせいもありますけどね。やっぱり食べるものですね」
たしかにお正月から後、何かとゆるんでしまってるなあ。。
でもついこの間、クリームたっぷり濃厚ソースのワッフルプレートを注文するのを思いとどまってシフォンケーキにしたくらい、意識はしてる。サイズ大きかったけど。
それとも、この頃家にウイスキーを切らしていたものだからビールに走ってしまった、そのせいかなあ。。。
「ただでさえ冠動脈がああいう状態なんですから、これ以上動脈硬化が進むとねえ…」
これ以上進むと、どうなるって???
想像するのも恐ろしい。恐ろしいから、日頃から考えないようにしているのだ。
先生も、動脈硬化が進むとどうなるか何も説明しない。あまり脅かさないようにと思っているのか面倒なのか、たぶん両方だろうな。
「コレストレール値を下げる薬もありますけどね…」
じっと眺めているパソコン画面には検査結果の数値の一覧が並んでいて、コレステロールの欄(総コレステロールと悪玉コレステロールの欄)はセルが赤く塗りつぶされている。危険水域だあ。
ところがプリントアウトして渡された一覧表は白黒で、警戒発令の感じはしない。紙も真っ白でなく、ざらついた安価な紙の感じ。この節約感と先進的な医療環境とのギャップがすごい。‥‥なんて言っている場合ではない。
「もう少し様子を見ますかね。次も血液検査をして様子を見ましょう」
次は2か月後。よし、2か月間でなんとかしよう。
去年、入院した時に同室だった女性の言葉がふと頭に浮かんだ。
「心臓が悪いっちゅう自覚を持たないといかんね!」