酒とITの日々

「企業のIT活用」にまつわる話題やお酒、山城の話など

ADSLサービスがいよいよ終了

「モデム無料ですので、お持ち帰り下さーい!!」。今から22年ほど前、全国の駅前でヤフーBBと書かれたジャンパーを着た一団が紙袋を配っていました。紙袋に入っていたのがADSLモデム。一世を風靡したADSLサービスです。NTTのフレッツADSLサービスが2023年1月末で終了し、Yahoo!BBADSLも3月末で終了します。

Yahoo!BBADSL終了

Yahoo!BBADSL終了




ADSLがスタートした2000年
フレッツADSLがスタートしたのは、ちょうど21世紀を迎えた2000年。この年に森首相が唱えたのがe-Japan戦略です。日本型IT社会の実現を目指す国家戦略ですが音頭をとる森首相がITを「イット」と呼んで話題になりました。予算がつき各地の中央公民館や役場で無料のパソコン教室が開催されます。シニア層の参加が多かったですがパソコンの電源の入れ方からホームページの検索方法まで教えてもらい、家庭内にパソコンが普及します。

■電話でインターネットに接続する
パソコン業界ではスティーブ・ジョブズがアップルのCEOに戻り、業績悪化で身売り寸前だったアップルを奇跡的に復活させます。インターネットにつなぎたいと考えるユーザーが増えましたが、当時は電話回線しか、つなぐ手段がありません。そんななか登場したのがフレッツ・ADSLです。完全定額(月4600円程度)で常時接続できるサービスが登場します。

ADSLは電話回線を使い、コンピュータのデジタル情報をアナログに変更して電話回線で送り、着いた先でデジタルに戻す仕組みです。ADSLの「A」は非同期という意味で、パソコンからインターネットにアップする上りの情報に比べ、下り(ダウンロード)の情報が多い仕組みになっています。パソコンからURLを送って、ホームページの情報をダウンロードするには最適な仕組みでした。

■モデムを無料で配りだす
翌年の2001年、ソフトバンクがヤフーBBサービスの名前でADSL事業をスタート。一気にユーザーを獲得しようと始めたのが「モデムのばらまき作戦」です。パラソル部隊を組成して、冬の寒風のなか、各地の駅前で、ヤフーBBのジャンバーを身にまとった一団が声かけをはじめます。ADSLモデムの入った紙袋を手に、「無料ですのでお持ち帰り下さーい」と道行く人に片っ端から声をかけていました。これによって驚異的な勢いで加入者を伸ばします。なかなか強引なやり方でしが、日本のブロードバンドを一気に広げる要因となりました。

ADSL時代が続きましたが、やがて光回線が充実してくることによってADSLから光へユーザーが移行するようになり、ADSLも終焉を迎えることになります。

人生、宇宙、すべての答えは

書店をのぞくと、ずいぶん昔に出た「銀河ヒッチハイク・ガイド」が平積みされています。懐かしいSFですねえ。帯には「世界一受けたい授業でイーロンマスクが影響を受けた本と紹介」などと書かれています。へ~え、テレビで紹介されて、また注目されているんですね。

銀河ヒッチハイク・ガイドと言えばGoogleで「人生、宇宙、すべての答えは」と検索してみてください。
結果は「42」です。

ついでにChatGPTでも聞いてみました。

ちゃんと結果は「42」です(笑)。
ただ解説までついていて、ちょっと興ざめですね。Googleのようにシンプルな回答の方がいいなあ。

「なんで42なの?!」という疑問をお持ちの方は下記をご覧ください。

→ 

allabout.co.jp

9月28日はパソコンの日

9月28日、1979(昭和54)年に日本電気(NEC)がPC-8001を発売したことを記念してパソコン記念日になっています。

PC8001がマイクロソフトBASICを搭載していてパソコンを起動するとBASICプログラムをすぐ入力することができました。ここから日本のパソコン時代が幕を開けます。雑誌にいろいろなBASICプログラムが載っていたので、キーボードから入力して楽しみました。写真はパソコンという言葉が登場する前のマイコン時代のものです。保存はカセットテープの時代でモニターなんてなくテレビに接続していました。

雑誌マイコン

雑誌マイコン

 

「Internet Explorer」が約27年の歴史に幕、そのとき現場は……

久しぶりにガイド記事を作成しました。Internet Explorer(インターネット・エクスプローラ)が約27年の歴史に幕をおろしましたが登場したのは1月に阪神・淡路大震災があった1995年です。
年末にWindows 95が深夜のカウントダウンとともに発表された年です。IEは癖が多いブラウザのため、サポートが切れても現場では使わざるをえません。現状はどうなっているのでしょうか。

インターネット エクスプローラ サポート終了

1995年といえば1月17日に阪神淡路大震災が発生した年です。情報が錯そうする中、神戸市職員が、被害の様子をデジカメで撮り、インターネットで世界に送り続けたことがテレビなどで報道されたことから、大災害時の通信手段の一つとしてインターネットが意外に役立つことが認識されました。

Windows95登場
同じ1995年の暮、11月23日「勤労感謝の日」にウィンドウズ95が発売されます。秋葉原、大阪・日本橋、名古屋の大須商店街など各地の電気屋街には深夜に向けて続々と人が集まり、店舗前には長い行列。午前0時ジャストにウィンドウズ95販売が開始されますが、深夜のカウントダウン・イベントがテレビや新聞で大きく採りあげられ、お祭り騒ぎとなります。

■インターネット・エクスプローラ
テレビを見ていた人への宣伝効果はバッチリで、ウィンドウズ95をきっかけに、はじめてパソコンを買う人が続出。今はサブカルチャーの街となった秋葉原ですが、パソコンや周辺機器を求める人で賑わう電気屋街として発展していきます。ウィンドウズ95にはインターネット・エクスプローラなどインターネットの機能が標準搭載されていました。ウィンドウズ95を買えばインターネットが簡単に始められるというイメージ戦略もあって、人気に拍車をかけます。

簡単といってもモデムに接続するために暗号のようなコマンドなどを覚える必要はありました。ただウィンドウズ95がきっかけで個人や企業へ急速にパソコンが普及していきます。この時に誕生したインターネット・エクスプローラですが、 2022年6月15日にサポートを終了しました。

 

パソコン記念日

  • 昨日はグーグル創業記念日でしたが、本日はパソコン記念日です。

    1979年(昭和54年)の本日に日本電気PC-8001を発表。マウスなんてものはなくキーボードからMS-DOSのコマンドを打ち込まないと使えませんでした。ゲーム操作はカーソル移動キーやスペースキーでしたね。仕事でIBM5540を使っていたので家ではもっぱらカシオワードを使っていました。今はなきワープロです(笑)。

    ■パソコンは高かった!
    最初に買ったパソコンは1989年でMac SE HD40を購入しました。勤務していたSRAがMacを扱っていましたので思い切って買いましたが秋葉原価格とあまり変わりませんでしたね。ハードデイスクが40MBという時代です。470,000円もしました。

    同じ頃に日本橋ソフマップ・マックコレクション(日本橋会館の2階にあった店です)でプリンタのImageWriterを買いましたが、こちらは67,800円でした。高かったな~あ。

グーグルは23年前の1993年9月27日に創業

■ガレージから創業
創業した場所はカリフォルニア州メンロパークにあったガレージ。2つの地下室と車2台分のガレージがあり、大家は2人の知り合いで、ただトイレがなかったので母屋へ行ってトイレを借りていました。このあと、エンジニアを増やすため移転します。このガレージは創業の地ということで後にグーグルが購入。今や地元の観光名所になっています。
検索エンジンのネーミング
グーグル創業者サーゲイ・ブリンとラリー・ペイジは全世界の情報に索引をつけ、皆が巨大な量のデータを手に入れられるようにすることをミッションに検索サービスを始めました。検索エンジンに名前をつける時に考えたのが、すごく大きな数をあらわすグーゴルプレックスという言葉。
Googol(グーゴル/ゴーゴル)という単位があり、この単位は数学者が甥っ子と森を散歩していた時に10の100乗を何と呼ぼうかと甥っ子に聞くと、「googol(グーゴル/ゴーゴル)」と答えが返ってきたところから名付けられました。
■グーグルはミススペルから生まれた
サーゲイ・ブリンとラリー・ペイジは、このグーゴルプレックスという名前を検索エンジンにつけようとしましたが、グーグルプレックスとミススペルしてしまいました。
これを短くしたのがグーグルです。Googolというドメイン名は既に取られていましたので、このミススペルした名前Googleをそのままつけることになります。
などなど、コンピュータにまつわる逸話が91掲載されています。