ライフスタイルは買えるのか

アマチュア旅人。ライフスタイル研究家。しがない会社員27歳♂。日々が豊かになるマインドセットやチップスをポストしていきます。

2017 ベストバイ Top 5

about Things...

世の中はなんでもキュレーションの方向に向かっているけど、大事なのは誰が選んでいるか。殊にモノに関しては、誰かの強い主観が求められているように思える。だってありすぎて選べないから。元物欲の化身が送る、モノにまつわるエトセトラ。

 

■今年も一年の振り返りいってみよー

 言語化は癒し。大好きなモノたちへ愛を囁く。振り返ればまた一年、煩悩に追われる日々は過ぎていきました…。

 2017年の極・私的ベストバイ。今年もいっぱい買いました♡

 

 

Adidas, ULTRA BOOST UNCAGED CL, Runnig Shoes

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 大袈裟じゃなく、全人類は騙されたと思ってウルトラブーストを買ってみるべき。ラルフローレン御大には申し訳ないけど、Nで光ってるやつ もうgood night、なのである。雲の上を歩きたいなら、時代は三本線でっせ。


 もともとレトロな面構えのスニーカーが大好物(アディダスならガッツレー、ナイキならインターナショナリスト)な僕にとって、近未来系のフォルムには抵抗があった。そのうえ、ウルトラブーストは近未来系の中でもブサイクな部類だ。こんなデザインで諭吉2枚ってちょっと何言ってるかわからない、って思ってた。買って歩いてみるまでは。


 本当に疲れない。いや〜、たかが靴ぐらいで変わらないだろうと思うじゃないですか。変わるんですよ。確かに、物凄く変わるかと言われると、実際履いてみて「うん?確かにちょっと違うかな。でも劇的ってほどか?こんなもんなのか。」って思うと思うんだけど、1日が終わる頃に違いはわかる。疲労はインテグラル。あれ、疲れてない、と。身体は嘘つかない。


 なんていうか、反作用だけ的確に返ってくるっていうか(そんなことはあり得ないんだけど)、ズンズン進んでいくんですよ。もう旅行には決まってコレ。


 不満点は、強いていうと、ムレる。通気性の良いニット素材だし穴も空いてるんだけど、ブーストソールの通気性が悪いんだろうね。しょうがない。


 あと、やっぱりアディダスは細い。ウルトラブーストのワイズは2Eらしいけど、ホントか⁈って感じ。僕は幅広でニューバランスを諦めたクチなんだけど、アディダスはサイズアップでなんとか履けるので、だいぶ先が余りながらも履いている。といわけで、NY限定でやってるmiアディダスのウルトラブーストを日本にも展開して欲しいなあと。秒速で作りに行きますね。お待ちしています。


 あと、つい最近NMDに搭載されたゴアテックスのアッパー、あれが載ったら本当に最強だよなー。間違いなく買うなー。

 

 

■Dents, Shaftesbury Touchscreen Cashmere-Lined Leather Gloves

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 去年から気になってはいたんだけど、ついに購入したタッチパネル対応手袋byデンツ。もっと早く買うべきだと後悔した一品。


 デンツのシークレットフィットとジョンストンズ製カシミアライニングを、スマートグローブで楽しむことができる。こんなに素晴らしいことはない。1777年創業、グローブ一筋の超老舗が、随分小粋なことをするなあと、素敵に思う。しかも、どんな技術を使っているのかわからないけど、フェイクレザーじゃなくて普通のシープスキンだからすごい。甘っちょろいスマートグローブなんて使ってないで、最上級を使って欲しい。


 見てるだけじゃわからないけど、デンツ伝統のカッティング”シークレットフィット”は、驚くほど負荷なく指を動かせるし、指を太く見させない。まさに才色兼備。他のレザーグローブをしてみたときに、指がぶっとく見えて「なんかミッキーの手みたいだなぁ」なんて感覚を覚えた人にこそ、試してみて欲しい。いやあ、あっぱれ。

 

SONY, MDR-1000, Noise Cancelling Wireless Headphones

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 Sonyノイズキャンセリングワイヤレスヘッドホン。いわゆる全部載せ。高かったけど、これも早く買うべきだったと後悔した。


 ノイズキャンセリング、本当にすごくて。この値段で、どこでも快適な空間を手に入れられるってすごいことだ。カフェで作業してるときに、横で女子会が始まっても何もストレスに感じない。フライト中はこのヘッドホンの着用がデフォルトになっているせいで、外すと「なんだこのうるさい世界は」と衝撃を受ける。もう戻れないですね。

 で、ノイズキャンセリングに興味がありながら手を出せなかった原因の一つに、Bose固執していたからという理由があって。ノイキャン技術の2トップはソニーBoseだけど、僕は最初Boseを見ていた。そして使ってみると、耳が痛い。まるで低気圧に突入するエレベータの中にずっといるみたいだった。

 それで抵抗があってしばらくノイキャンと距離を置いてたんだけど、このヘッドホンと出会って世界が変わった。このヘッドホンのキモは「パーソナルNCオプティマイザー」システムだと思う。個人の頭の形、耳の内部構造に合わせて最適化したノイキャン波長に調整してくれるのだ。つまり、耳が痛くならない。これ、自分と同じように耳が痛くてノイキャンを諦めてた人にぜひ試して欲しい。素晴らしいなあ、やっぱりSonyが大好き。ノイキャンなんて強ければオールオッケーみたいな、実にアメリカンなBoseさんとはエラい違い。サイコーです。


 ただノイキャンが欲しいだけなら、諭吉3枚もはたくひつようはないけど、僕は「パーソナルNCオプティマイザー」をとることにその価値があると思う。同じ症状だった人、お試しあれ。できるだけ早く、静寂の世界へ。笑

 

BURBERRY PRORSUM, Leather Comb Nylon Tote Bag

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 人の一生は、落ち着く場所を探す旅なのかもしれないけど、鞄の探求というのも命題の一つなんじゃないかと思っている。オールマイティで気心の知れたパーフェクトな鞄といつか出会うことを夢見て、終わりのないジプシーを続けるのだ。同じ病を抱えた人、友達になりませんか?笑


 僕の中で、この鞄はトートにおける終着点に近いのではないかと感じている。Graildで偶然再会してしまった、2012年ごろのバーバリープローサムのトートバッグだ。(タグ付きの新品が送られてきた。)


 何を鞄選びのゴールとするかだけど、使っていて不便を感じないことと、ある程度どんな格好にも合わせやすいというのが大事だと思っている。


 こちらはインナーに4つポケットがあって、細かいものを気分良く収納できる。鞄の中が整うと、心も整うのだ。気が利いているなあと思う。


 そして、後者だけど、この絶妙なオリエンタル柄は合わせやすいし、カラーリングも装いと喧嘩しづらい。(あと、女子受けが良い笑)。モノトーンスタイルにはもちろんのこと、柄ものでもそんなに喧嘩しない。スカーフ2枚を縫い合わせたみたいな粗暴さでありながら、上品な色味のカーフでコンビされているのも、肩肘張りすぎてなくて合わせやすい。かっちかちのレザーバッグって、僕はまだ持てないなあ。アニアリとか一生無理だわ、たぶん。


 というわけで、結構マスターピースだと思っている。欠点を挙げるとしたら、エレガントさの演出に必要なんだろうけど、持ち手のレザーが細すぎること。大容量さに見合う荷物を入れると、さすがに肩掛けしたときに痛い。いまのところ不満点はそこだけ。他のトートには浮気しないかな、たぶんだけど。

 

■London Undercover X Baracuta, Classic Umbrella

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 これ、かわいすぎでしょ。


 2008年立ち上がりの新進気鋭の傘メーカーロンドンアンダーカバーは、英国クラシックを感じさせながら現代的というか、そのバランスがすごく小気味好い。お値段も、ガチガチのイギリス老舗と比べてかなり買いやすい。なかなか傘を海外通販するのってハードルが高いですが、これはデザインに一目惚れしちゃったので買いました。

 

 この傘は英国の老舗バラクーダとのコラボレーションなんだけど、バラクーダの代名詞とも言えるスウィングトップの裏地に使われるチェックを、傘の内側全面に大胆に配置。実際に使うと、見え隠れするバランスがちょうど良く感じるのは、外がシックなネイビーだから。ネイビーはもはや英国の色ですよね。これだけの英国尽くしを、クラシックすぎないテイストに抑えてくるのが、ニクいなあと。


 いい傘を持つと気分がいいですね。ちなみに持ち手がバンブーの折りたたみ傘もここんちで買っちゃいました。公式通販が非課税で買えるし、こなれた筒状の段ボールで2,3日で届くので、気になった方はぜひ。

 

 

  

以上、5点になります。今年もよい買い物ができますよーに。

 

 

 

A.P.C.のデニムを3年前の価格で買う方法【海外通販のススメ】

about Things...

世の中はなんでもキュレーションの方向に向かっているけど、大事なのは誰が選んでいるか。殊にモノに関しては、誰かの強い主観が求められているように思える。だってありすぎて選べないから。元物欲の化身が送る、モノにまつわるエトセトラ。

 

■永遠の定番 A.P.C.のリジットデニム

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 永遠の定番APCのリジットデニム。フランス人デザイナーの解釈と賛美でアップデートされた、古き良きアメリカの労働着ジーンズ。なんともシュッとしていて気品ある面構えだ。日本製デニム地の美しい色合いも、我々日本人を惹きつける所以かもしれない。
 
 自分も大好物で、やれシルエットの好みが変わっただの色落ちが気に入らないだの言って、彼此2,3本は買ってる気がする。デニムはAPCと古着のリーバイスしか、そもそも選択肢に入らないぐらい好き。(嘘でした、待ってればセールにかかるRRLの加工モノなんかもオイシくいただいてました。)
 
 久しぶりにリジットを履きたいなと思って見てみると、なんと21,800円もするじゃないですか。
 
 APCのデニムの魅力はいろいろあるけど、その1つにコストパフォーマンスがあったと思う。この価格で、フレンチのエスプリの効いたシュッとしたデニムが買えるんだっていう。昔は14,800円とかじゃなかったっけ?簡単に定番リジットの価格改定の変遷を調べてみると、2014年、2016年とそれぞれ2,000円ずつ値上げしてるみたい。
 
 元々、内外差も少ないステキなブランドだったのに(だから渡仏時はがっかりしたのだけど)、まあ時代だから仕方ないのかもしれない。以前が安すぎた。
 
 とはいえ、ちょっと高い。そこで(代官山の直営店の雰囲気とか大好きだけど涙を飲んで)海外通販に活路を見出した。前置きが長くなってしまったが、結果として16,800円ほどで購入するに至った方法を紹介したい。
 
 

A.P.C.のデニムを3年前の価格で買う方法

 結果から言うと、ここのTrès bienというオンラインブティックから買いました。別に裏も表もない正規代理店です。
 

tres-bien.com

仏語でトレビアンなのに、スウェーデンのショップっていうね。

 
 ではなぜ安いのかと言うと、「内外差のないユーロ圏から、タックスフリーで買ったから」なんですね。ド正攻法。
 
・デニム本体: 145€
・non EU customer -20%off: -29€
発送料: 14€
=130€
≒ 16780円
 
 リジットだから最初から通販だとサイズ感が掴みにくいと思うけど、マイサイズがわかってて2本目いくぜみたいな人にはオススメ。サイズ欠けも見られるけど、時々再入荷している気がする。
 
 ユーロ圏外からの購入で20%offしてくれるオンラインサイトは昔は多かった気がするけど、いまは数が減った印象。正直いつでも日本のセール価格で買えるのだから、とっても嬉しい。
 

■その他まとめてオススメの海外通販のご紹介

 
 感覚だけど、オランダのサイトではいまも20%offにしてくれるショップが多く残ってる気がする。例えばここ。
 
 Frans Booneは、RRLやTen-Cが並ぶので大物狙いに是非。そもそも日本ではなかなか見られないブランドだし、額も大きいので20%offは大きいですよ。
 
 トレビアンの送料が14€って安いなと思われたかと思うけど、どういう力学が働いてるのかわからないが総じてユーロ圏の配送料は安いイメージ。アメリカは倍ぐらいするから、最近はアメリカからは買わないな。
 
 

www.asos.com

 有名どころからasos。送料繋がりでいくと、ここんちは英国発送でなんと送料無料!Amazonもびっくり。海外企画のナイキやアディダスなんかが狙い目。ただし到着が遅いし、梱包はスーパーブリティッシュクオリティなので心して待たれよ。

 
 あとは同じ英国からここ。
 END.は名前が厨二病なことを除けば、取り扱うブランドが豊富で素晴らしいショップ。送料は2200円、そして到着がとても早い。この前なんか3日で家に届いてびっくりした。
 
 あとはセールの値引率が太っ腹なのも海外通販の魅力の1つ。
 LN-CCは、最近じゃ高価格帯のブランドばかりで手が出しにくくなっちゃったけど、相変わらずセールの値引き率はすごい。大丈夫なの?ってぐらい値引いちゃう。アクセサリーも豊富なので、憧れのブランドをセールで買うなんて使い方はアリかと。
 
 

■最後に

 と、ここまで書いて、冒頭のA.P.C.のデニムの購入について一通のお手紙が。関税払えって。FedEXから。
 
 …というわけで+1000円ほどかかりました。まあそれでも安いし。タイトルとちょっと違っちゃったけど許して欲しい。関税なんて運試しなんですから*。笑
 
 それでは、皆さま素敵な海外通販生活をお過ごし下さい。
 
*:関税は、送ってくれるショップ担当者の手腕というかノリにかかってる部分が大きい。内容物の値段を輸送の際に申請してくれるのだが、大体がテキトーな値段で申告してることが多いし(実価格より安く申請してる)、また革製品を平気でコットン100%と書いてくれる天使のようなスタッフもいる。神様に祈ろう。

【Trip/Paris】僕がコレットを好きな理由

about Trip…

Life is Journey。旅は人生の縮図である。旅は我々に空間性を取り戻させてくれる。旅は都市生活に埋もれた感性を呼び覚ます。健全なマインドと豊かな人生のために、定期的に旅に出よう。

 

 前の記事でパリをこれでもかと礼賛しました。笑

crescentallifestyle.hatenablog.com

今回はそのスピンオフとして、パリのセレクトショップcoletteを好きな理由について書きたいと思います。

 
 コレットといえば、パリを、いや世界を代表するセレクトショップ。業界人からも常に動向が注視され、ファッションに限らず尖った視点でセレクトしている。
 

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 フロアは3つ。1Fはすごく上品なドンキホーテ(のっけからなんて表現をするんだと思われるかもしれないけど笑)といった感じで、ガジェット、フレグランス、CD、ステーショナリー、写真集、そしてTシャツ類が並んでいる。ドンキと表したのは、行くたびに違う目線で新しい発見があるところが似ていると感じるから。そのため滞在中何回も覗きに行きたくなる。
 

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 2Fが本格的なファッションブティック。メンズに関して言えば、ラインナップが、トムブラウン、サンローラン、モンクレール、プリュスぐらいなので、庶民が気軽に手が出せるものはない。笑いながら眺めるしかなかった。笑
 

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 最後は地下1Fだが、ここは世界中のミネラルウォーターを集めたウォーターバー(兼レストラン)となっているが、僕は入ったことがないので詳しくは他所へ譲る。
 
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 そのパリ随一のセレクトショップがなぜ素晴らしいのか、自分なりに感じた理由を書き記したいと思う。
 
 
 

■規模を小さいまま維持しているから

 
 ボブ・ディランが2016年のノーベル文学賞を受賞したことは記憶に新しい。その授賞スピーチで(正確には代読だが)、ボブ・ディランは受賞の難しさを評して、次のように語っている。
 
パフォーマーとして私は5万人を前にプレイしたことも50人を前にプレイしたこともあります。そして、50人を前にプレイするほうが難しいのです。5万人は1つのペルソナとなりますが、50人はそうではありません。1人1人が、それぞれ別の違ったアイディンティティ、言葉を持ちます。彼らは物事をより明確に見抜くことができるのです。あなたの誠実さ、それが才能の深さとどう結びつくのか、試されるのです。ノーベル委員会は小さい、これが意味することを私は理解しております。”
(和訳はこちらより引用:https://www.barks.jp/news/?id=1000135939
 
 僕はこの話がすごく好きで、非常に真理を表していると思う。思想が薄まっていない小規模なものほど強いものはないと。
 
 僕は、ボブ・ディランの言う”ノーベル委員会は小さい”の意味するところを、コレットが熟知していると思う。そう、”コレットは小さい”のだ。
 
 実店舗1つのみ。それも、これが世界中に名声を轟かせるセレクトショップなのかって驚くほど、小さい。3フロアあるけど、各フロアは新宿のビームスジャパンの1フロア程度だと思う。
 
 不必要に図体がでかくなっても仕方がないことを知っている。常にエッジィであることが求められるセレクトショップは、その定義から言って巨大化することは向いていないのだ。恐竜が滅亡したのと同じで、でかくなって小回りが利かなくなったらおしまいだ。自分たちの手の届く範囲でやっている、だから強いのだ。
 
 このあたりは、欧州特有のセンスなのかもしれない。日本で某三代目が着てから人気沸騰中のピガールも、本店は嘘でしょってぐらいすごく小さい(たぶん6畳半ぐらい)。日本に溢れる大手セレクトショップみたいに、規模の経済性に頼る経営に走らない。なにより、そうしたところで彼ら自身がつまらなくなってしまうことを、分かっているのだと思う。
 
 それにしても、コレットはいつ行ってもイベント会場のように人がごった返しているから、さすがにもう少し店舗を大きくしてもいいんじゃないかとは思う。笑
 
 
 

■店員がみんなファッションアイコンだから


 そりゃもちろん世界一のセレクトショップのスタッフなんだからオシャレに決まってるんだけど、そのバリエーションがすごい。


◇ネルシャツに黒のシンプルなカーディガンのシックなムシュー(背中を見たら四つ糸でした)
 
◇ちょっと首元がヨレた、お気に入りのプリントTシャツをデニムにタックインしたお兄さん
 
◇シュプリーム×エアージョーダンのプルオーバーを着ている黒人さん
 
アムステルダムのスニーカーブテッィク"Patta"の派手なカラーリングのTシャツを着たお兄さん
 
◇筋肉が一張羅ですって感じのシンプルな白Tのマッチョなアニキ

 僕は『すべてを見渡した中から自分が一番気に入ったものを着こなしていること』がオシャレであることだと思う。フラットな目線と、自分自身が必ず選択の軸にあること。coletteの店員さんは、みんな上から下までオールジャンルを見たうえで、自分の軸で選び取っている。それこそ、コレット1FのストリートTから、2Fの奥に並ぶトップブランドまで。

 クリエイティブディレクターのサラは、新しいブランドを見つけ方として、InstagramからLVMH賞やANDAMなどのアワード、クチコミまでのすべてにアンテナを張り巡らせているという。そのうえでバイイングのポイントは、一目惚れ。この感覚が、隅々まで行き届いたショップだなと思う。

 日本でよく聞くアパレルの勤務のマナーに、自分のとこの商品を着なきゃいけないノルマなんてあるけど、もうそれがダサい。それはある意味で、自分のところの店員を信じていないということだ。センスを買われて雇われているコレットの店員さんは、みんながitアイコンというか、その人が着たらもうスタイルになってしまうような強さがある。
 

■ディスプレイにプライドを感じるから

 
 コレットの店内は、前述の通り、常に混雑している。それでも、商品の陳列がすごく綺麗なことに気づく。
 
 注意して見ていると、スタッフがきちっと手で整えている。スッとバックルームに入ったかと思ったら、布巾を持って来て、惚れ惚れするような所作で埃を払った。例えば、アートブックの陳列、あるいはTシャツのかかったハンガーの間隔。こんなに混雑した店内であっても整頓を怠らない。
 
 見せ方までもがショップの商品なのである。ディスプレイに関する神経質なまでのこだわりに、一流のプライドを感じた。
 
 

■セレクトの感度がとても高いから

 
 まあ、本業の強さに尽きる。ファッションだけでなく、ガジェット、アートブック、コンピレーションCDまで、その選美眼はすごい。
 
 嬉しいことに、日本の製品も結構並んでいた。バイヤーが年一回は来日しているそうだ。それにしても、並んでるのが、日本の鹿に特化した写真集とか、日本で見たこともないようなアイデアキッチン用品とか、素直に「よく見つけてくるなあ」と思う。
 
 ある程度のラインナップは、お店のオンラインショップでも見られる。ついでに言うと、日本にもDHLで送ってくれる。見ているだけでも楽しいので、たまに覗いている。新しいもの好きな人にはおすすめ。

 

 

■最後に

 
 こうして思いながら書いていると、コレットにまた行きたいなあと思う。なんというか、あの空間でこそ吸収できるもの、感化されるものがあると思う。
 
 と、若干ミーハーになっている僕からのリコメンドで恐縮ですが笑、これを機会に興味を持ってもらえたら嬉しいです。ルーブルの程近く、サントレノ通りにあるので行きやすいと思います。パリに行かれた際は、トレンドの発信源にぜひ足を踏み入れてみてください。
 

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【Trip/Paris】僕がパリを好きな理由

about Trip…

Life is Journey。旅は人生の縮図である。旅は我々に空間性を取り戻させてくれる。旅は都市生活に埋もれた感性を呼び覚ます。健全なマインドと豊かな人生のために、定期的に旅に出よう。
 
 
 僕が初めて海外旅行をしたのは、2011年の11月、行き先はパリ。2泊5日の弾丸ひとり旅だった。今日は僕の心を惹きつけて止まないパリについて書きたいと思う。
 
  * * * * *
 
 
 僕がパリを好きな一番の理由は、パリの共通言語が美意識だからだ。
 
 ヴァンブの蚤の市の帰り、梱包もなしに渡された戦利品の額縁を持って歩いていた。黒いハットを被ったおじいさんが声をかけてくる。「それはなんだい?トレビアン!どこで買ったの?」
 
 その次の日、百貨店「ギャラリーラファイエット」の店内を歩いていた。バレンシアガのショップインショップの前を通りかかると、店員のお姉さんがわざわざ区画から出て来て、僕に話しかけてきた。「そのバッグいいわね!どこで買ったの?」それは僕がベルリンのセレクトショップから通販で買ったもので、シルクスクリーンのプリントが美しい、お気に入りのトートバッグだった。
 
 街を歩いているだけで持ち物について聞かれるなんて、なんて美的感度の高い都市なのだろうと、僕は興奮した。他の街でこんな経験をしたことはない。
 
 そして、なんとなく、パリに認められたような気がして嬉しかった。
 

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右に額装しているのが、おじさんに声をかけられたときに持ち歩いていたもの。140年前のフランスの新聞。左がバレンシアガのお姉さんに尋ねられたトートバッグ。ドイツ製。
 

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    街中いたるところで開催される蚤の市。古いものを大切にする文化が根付いている。
 
 
  * * * * *
 
 
 そして、パリの人たちは優しい。
 
 よく、フランス人はプライドが高いから、英語で話しかけるとたとえ理解していても無視するだなんて言われるけど、僕はそんな経験は一度もない。むしろ、知ってる英語の単語だけ拾って、フランス語ゴリ押しで道案内してくれたりする。
 
 思うに、パリの人たちが優しいのは、日常のコミュニケーションが満たされているからだと思う。人の第四の欲求にコミュニケーション欲をあげているのはプロブロガーのイケダハヤトさんだけど、本当にその通りだと思う。
 
 パリには、サラリーマンが一人でささっと食事をする牛丼屋はない。でも、平日であってもワイン片手に人が集まるレストランがある。
 
 パリには自動販売機がない。でも、そこら中にたくさんカフェがあって、みんなお喋りしている。
 

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 効率化の名の下にコミュニケーションが排除されすぎた結果、日本では皆がピリピリしてるんじゃないかと、パリでぼっち飯していて思った。夕食どきにローカルなお店に入ると、ひとり客はいつも僕だけだった。
 
 
  * * * * *
 
 
最後は、街中どこでも画になってしまうこと。
歩いているだけで飛び込んでくる風景が、魔法にかかったようにすべて美しい。
 

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       夕暮れになると、多くの人がエッフェル塔にカメラを向ける。
 

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  * * * * *
 
 
ヘミングウェイは、パリを移動祝祭日と称した。
曰く「もし幸運にも、若者の頃、パリで暮らすことができたなら、その後の人生をどこですごそうとも、パリはついてくる。」と。
 
僕は暮らすことはできてないけど、パリは憧れの都市としてずっとついてくる。あと何回行けるかな。
 

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2016AW ベストバイ Top5

about Things...

世の中はなんでもキュレーションの方向に向かっているけど、大事なのは誰が選んでいるか。殊にモノに関しては、誰かの強い主観が求められているように思える。だってありすぎて選べないから。元物欲の化身が送る、モノにまつわるエトセトラ。

 

■もうすぐ春ですが半期に一度のベストバイ

 すでに年明けも年明け、桜のほころびも目と鼻の先となっておりますが笑、2016年の個人的ベストバイを発表したいと思います。僕は半期ごとにやっておりますので、本稿が2016年の下期分となります。
上期分はこちらをどうぞ。

crescentallifestyle.hatenablog.com

 

■16AW Norse Projects, Cotton Flannel Shirts

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 毛羽立ってトロンとした手触りになるのが好きだから、ネルシャツはコットン100%派。ウールだとざらついて気分じゃないし、実用的にも真冬しか出番がないのは口惜しい。
 
 ネルシャツという、しまむらからサンローラン、はたまた古着まである海千山千なカテゴリーにおいて、最も重要なのが柄であることに異論はないと思う。そしてなかなか満足いくものが見つからないアイテムであることも、共感していただけるのではないでしょうか。アメカジド真ん中なパターンもなんか違うし、ゴリゴリのシャドーチェックもロックすぎて重い。
 
 そんな中見つけたのがNorse projectsのネルシャツだった。2009年デンマーク発、リアルクローズに北欧のストリートテイストを少々。これがとっても気分。ご覧の通りの、クリーンで、アメカジでもなくロックすぎもしない、どちらかと言えばモード寄りな柄。もともとノルディックとかのキュートな柄物が北欧の得意分野であることを考えると、納得できる。タックアウト前提の短めの着丈も使いやすいし、小ぶりのカラーもナウくて最高。ヘビロテ中の2着です。大人買い大正解である。
 
 
 

■16AW Supreme, Faux Fur Duble-Breasted Coat

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 クレイジーなファーコートはずっと探していて、古着でちょくちょく見ていた。しかし、球数が少ないのか、そもそもオトコには需要が少ないのかわからないが、なかなかいいものがお目にかかれなかった。いま思いついたけど、渋谷のbirthdeathとかにありそうだな。
 
 そして今期のシュプリームに登場。もうね、ルックで見た瞬間から気になっていた。値段ももうちょっと高いかなと思ってたけど、そこまででもなかったので、捕獲と相成りました。

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 襟が立つようになっていて、バサーっと羽織れば気分をデカくさせてくれる。軽いし、シルキーだし、結構あったかい。裏地もビスコースで、毛もそんなに抜けないし、作りもいい。うん、買ってよかった。
 
 こういうシュプの主張のないアイテムはそんなに人気がないらしく、ヤフオクでもそんなに高くついてないです。(17SSのド派手なファーコートが人気みたいなんで、こっちの値段も上がっているかも?)気になっていた方、シンプル派の方にはおすすめです。
 
 

■Beats powerbeats3 wireless, Bluetooth Earphones

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 毎日使うものは、加点方式というよりも、欠点がないことが選定理由となるべきだ。このワイヤレスイヤホンは、beats、というかappleの言う「ワイヤレスとはこうあるべきだ」というのをまさに体現している。

 僕はpowerbeats2からの乗り換えだが、この最新ワイヤレスは素晴らしく生活に溶け込んだ。スマホiphoneの人であれば、万人にお勧めである。

 

 W1チップの搭載は、beatsが最も推しているところであるが、これが本当に便利。電源を入れたら、同時にBluetoothでつながっている。この点で言えば、もはや有線モデルのようである。買い替えを検討している人を想定して書くと、powerbeats2って接続がきちんされてるか不安じゃないですか。接続されてても出力がイヤホンに切り替わっているか、ディスプレイで確認しないと安心してミュージックをプレイできない(通勤電車でのスピーカー再生は恐怖だ!)。でも、powerbeats3では100%切り替わってくれるので、非常に信頼できる。イヤホンの電源を入れて、接続音を聞いたら、あとは再生するだけ。毎日する行為だから、可能な限りシンプルに、無駄なく行いたい。あと、絡まったワイヤーをほどく作業から解放されるしね。

 
 2からの買い替え検討の人向けにもう一つ書くと、地味にサウンド面も進化している(気がする)。素人の意見だけど、音の広がりというか空間性がpowerbeats2よりも上がっていると感じる。ここは全く期待してなかった(というかappleも一切謳ってない)だけに嬉しい誤算である。あとあと、イヤーチップが格段に取れにくくなっている。これ、笑いごとじゃなく2だとすぐ取れるじゃないですか?(僕だけ?)かなりストレス軽減になりました。笑
 

 これを読んでいる方が買い替えではなく、ワイヤレスに興味を持っているiPhone使いの人であれば、迷わず買ってみて欲しい。日進月歩のガジェットに買い時なんてないのだから。思い立ったら吉日、ダメだったら売ればいいのだ(家電のいいところはリセールバリューが落ちにくいところ)。画面の前でいくら考えててもわからないから、(損切りが容易な)トライアンドエラーに乗ってみるべきである。最後にもう一度、appleの言葉を借りて、「ワイヤレスとはこうあるべきだ」。

 

■Camille Fournet, Order Made Leather Watch Straps

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 こちらは自分へのパリ土産。オーストリッチレザーの時計バンド。
 

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 カミーユフォルネ社は、1945年に馬具職人であったカミーユ・フォルネ氏によってパリで生まれた。エキゾチックレザーの扱いに強く、ブランドの起源は時計ベルト作り。いまは革製品全般を作っていて、日本でも伊勢丹なんかに入っている。日本で時計のベルトを買おうと思うと、既製品から限られた種類しか選べないのであるが、パリの本店ではもの凄い数のレザーから選んでオーダーメイドできるのだ。
 

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             実際に店頭でレザーを選んでいるところ
 
 僕は最後までリザードのマルーンカラーと、このオーストリッチのカーキで迷った。店頭に設置してある、サムソン製巨大ディスプレイで流しっぱなしになっている手仕事の製作映像を見ていると、いっそ両方買っちゃおうかなという気にもなってくる。エルメスなんかも本国から職人を呼んで作業を公開するデモンストレーションをやってたりするが、こういうのは非常にニクいブランディングだ。
 
 人と違ったお土産が欲しい方には是非おすすめ。パリでオーダーして、たしか€30ぐらいで日本に送ってくれる。完成は意外と早く、2週間ぐらいで日本に届いた。コバもうっとりするほど美しく仕上がっているし、なにより皮がしなやかで、毎日着脱しているのに全くシワがつかないことに驚いている。リザードとオーストリッチは200€ぐらい。カーフだともう少しお手頃。もちろん免税対象。ちなみに路面店はcoletteからほど近いところに店舗があるので、寄りやすいかと思います。
 
 

 ■STUDIO VOICE Vol.406-409, Culture Magazine

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 個人的なことだが、この雑誌との出会いは衝撃だった。もともとの創刊は1976年で、2009年に休刊、2015年に全く別の雑誌として復刊した。僕がたまたま手に取ったのが去年だったので、2016年下期のベストバイとしました。笑
 
 年齢とともに減退していく物欲(主に服飾関連)をブチ上げてくれた雑誌。久しぶりに服を見た気がするな、今年の後半は。断っておくと、この雑誌自体はファッション誌じゃない。でも、だからこそ、本質的な意味でのスタイル=unfashionが提示されているから、そこに近づきたくさせてくれる。近づくためのアイテムを探したくなる。
 
 随所に光るのは、クリエイティブディレクターである野村訓市のセンスだろう。Youthのための雑誌を掲げ、その名にふさわしく価格も580円に抑えている。野村さんは、代表作の”Sputnik : Whole life catalogue”でも、「買えないような金額で売るのがすごい嫌」*という理由で、利益ゼロに近い価格設定をした人だ(皮肉にも、今はプレミアがついて”買えないような金額で売”られているのであるが…)。きっとこの雑誌の値段にもこだわりがあるに違いない。(*引用元:http://dazzzy0001.tumblr.com/post/86487935137/%E9%87%8E%E6%9D%91%E8%A8%93%E5%B8%82-sputnik%E7%B7%A8%E9%9B%86%E9%95%B7-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC
 
 そして載せてる広告もクールで、某&○remiumみたいに脈略のない学校法人の広告なんざ載せやしない。笑 サンローラン、ジルサンダークロムハーツ、ノースフェイスにあとはタバコ、みたいな。(こういう文脈だとTNFってクールだなって思うんだけど、毎朝満員電車で中高生がこぞって背負ってる四角いリュックのせいで良いイメージがない。あれね、硬くてホンット邪魔なのよ。ランドセルがまだ恋しいの?)
 
 小回りの効いたSNSを切り取ったような雑誌らしい企画から、その筋の王道へのインタビュー記事まで、どれもエッジィで面白い。そのミックスセンスがスーパークール。ファッションページのモデルは一貫して日本人を使ってるのも媚びてなくて最高だなと思う。決していい紙ではないんだけど味がある紙質、いちいちアートな写真、等々。
 
 マネタイズの面まで含め、隅々までセンスが行き届いてたものが形になっていることが本当に素晴らしい。トータルデザインを完遂することがクールだ。ただただ褒めちぎりたい。
 
 
 
  以上5点になります。今年は一体どんなモノに心を奪われるのか、とても楽しみである。

【Trip/慶良間諸島】南の島と2017年

about Trip…

Life is Journey。旅は人生の縮図である。旅は我々に空間性を取り戻させてくれる。旅は都市生活に埋もれた感性を呼び覚ます。健全なマインドと豊かな人生のために、定期的に旅に出よう。
 
 
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年末は一人旅に出かける。
旅というものは人を知るための機会だと思う。道中、誰かと一緒ならその人のことをもっと知るだろう。1人であるなら、それは自分のことを深く知る機会となる。

両親から受け継いだ福島の血がそうさせるのか、冬の旅先に寒いところばかりを考えてしまう。当初の行き先は、富山県あたりを考えていた。

でも、来年の楽しいことを考える旅にするのに、雪国でよいのだろうかと、ふと思いとどまった。ただでさえおセンチになる年末。そのうえ寒かったら、もはや悲しくなってくるかもしれないなと。笑

たとえば、演歌の代表作は雪国で泣かせる歌が多いけど、沖縄の民謡じゃ泣けない。暖かい気候は人を陽気にさせ、それが曲調に反映される。やっぱり来年の計画を立てるなら暖かいところに行くべきだ。

思いつきで調べてみたら、オフシーズンの沖縄がメチャ安いことがわかった。
中でものんびり思索に耽けることのできる、離島は慶良間諸島を目指した。
 
 
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どんなカフェよりも風光明媚なロケーション。

 

2014年に国立公園に選定された座間味島は、あちこちに立派な展望台があって、そこにはきちんと机と椅子があるのだ。
来年の楽しいことを考えたり読書をするなら、最高の環境だった。なによりタダだしね。
 
 

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高月山の第二展望台。ここが一番のお気に入りスポット(3回も来た)。
 
 

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夏はパラソルが咲き乱れる、ミシュラングリーンガイド2つ星の古座間味ビーチもプライベート状態。むしろこことか夏は普通にお店の座席ですね。

 

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サンセットを見るなら西にあるここ、神の浜展望台。周辺の島々が一望できる。
 
 

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こちらは座間味島のお隣、阿嘉島のニシバマビーチ。天然サンゴの堆積チェアシート。

 
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それにしても、晴れない。
雲が厚い。
 

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2016年、自分は雨男なのかもしれないと気づいた一年だった。笑
ロッコでもサハラ砂漠で雨に振られてサンセットを逃したし。砂漠で雨ってさ。

今回は、フライト前から到着後に乗る予定だったフェリーの欠航が告げられ、急遽那覇ステイ。翌日辛うじて船が出たものの、海は大時化。物凄い揺れで、島民と思しき子供が「ダメだ、引き返すしかない!」と叫んでいる。その横では白人カップルが波に合わせてなぜか爆笑してるというカオスな光景だった。で、僕はというと、必死に寝ようとしていた。あのまま起きてたら確実に船酔いの波に飲み込まれていただろう。。
 
 
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それでも最終日、ようやく太陽が覗いてくれた。
 

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慶良間諸島の海はケラマブルーと呼ばれ、独特な青みを帯びている。誰かが言ってたけど、海自体が発光している感じがする。YMCじゃなくてRGBな感じ。

RAW現像をして海の色を作ることはあるけど、再現しようとしたことは初めてかもしれない。それぐらい、美しく独特なブルーだった。この青さは海外とも違う、確かに”世界が恋する海”だ。
 

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白人なんかは水着で海に入っていて、時報の村内放送がなかったらそのまま海外にいるんじゃないかと錯覚しそうになる。美しい白浜のビーチがあちこちにある、魅力的な島々だった。

夏に再訪したいな、僕が台風を呼ぶ雨男じゃないことを祈って。笑
 

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2017年、ライフスタイルのデザインはまだ未完成だけど、すこし見えてきた道がある。そこを見失わず、地道に進んでいきたいと思う。スーパーシュプリームな一年にしてやろう。
 

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みなさま良い一年をお過ごしください。


※プチ旅行ガイド

座間味島および阿嘉島は、那覇からフェリーで1時間半程度、3000円で渡れる。宿泊は、食事付きで6000円代が相場で、島内では大きく値段が変わることはない。素泊まりなら3000円からある。全体的にリーズナブル。

那覇でソーキそばを食べるなら、宮古そばの「どらえもん」。国際通り店は古びたスナックと隣り合わせのビルの中にあるんだけど、優しいおかみさんがうまい一杯を作ってくれる。透明なのにずっしり旨味があるあのそばは、きっと店内に乱雑に積まれた大量の鰹節のなせる技なんだろう。

座間味島の民宿は3日間とも違うとこにお邪魔したが、おすすめは「やどかり」。愛想と気配りが最高で、とっても優しいご夫婦とスタッフの方が待っている。村役場で働くお母さんとゆんたくするのが楽しくて、民宿スタイルを求めるならぜひおすすめ。

・居酒屋は、那覇では名店「小桜」さんにいきましたが、地元の人も多数訪れる楽しく美味しいお店でした。座間味島なら「ラトゥーク」。オープンな雰囲気がいい。チャンプルーの量がなかなかすごいので注意。

2016SS ベストバイ Top5

about Things...

世の中はなんでもキュレーションの方向に向かっているけど、大事なのは誰が選んでいるか。殊にモノに関しては、誰かの強い主観が求められているように思える。だってありすぎて選べないから。元物欲の化身が送る、モノにまつわるエトセトラ。

 

 

■半期に一度のベストバイ

 誰が始めたのか、ベスト・バイというブログ界の恒例行事。長期的視点から選び抜かれた個々人の宝物を見るのは、僕も大好きだ。通常年末に書かれることが多いが、書く側としてはなかなか数個に絞るのが難しい。笑 そんな訳で、ファッションも前半後半で分かれていることだし、ベストバイも上期と下期に分けたいと思う。
 
 それでは、早速ですが、僕の2016年上期のベストバイです。どうぞ!
 
 

MYSTERY RANCH, “Sweet Pea”, 33L Backpack

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 旅の道具はテンションが上がるものでなくてはならない。手にするだけで旅に出たくなるような、そんなルックスだと最高。この条件を満たすのが、究極のバックパックを製作する米国のメーカー、ミステリーランチのバックパックたち。米軍特殊部隊でも採用されているガチの軍モノを手がけるメーカーだ。土臭さの中に鈍く光る機能美がなんとも言えない。
 
 重いものを背負うほど威力を発揮すると言われるミステリーランチの秘密は、フューチュラヨークシステムだろう。背丈と体格に合わせた「無段階調節」を謳い、すぐに「自分のバックパック」へと変貌してくれるのだ。
 もう一つの特徴である、Y字に開く3ジップ開閉もとても利便性を高い。もう他のリュックには戻れない。
 
 悲しいかな、今期からポップな配色が増えたミステリーランチ。A&Fカントリーの店員さんに聞いたところ、卸しを始めたとのことでちょっとした路線変更なのだという。機能美はまたしてもシティに食い潰されてしまうのだろうか。矜持を湛えた孤高の存在であって欲しい。アークテリクスのようにはならないで。(まあフィリピン製のスイートピーしか買えなかった僕に言う資格があるかはわかりませんが。笑)
 
 

J.crew, Cotton-Cashmere Zip Hoodie

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 長い間グレーパーカーは霜降り度合いを競っていたように思うが、その戦争は終結。今後はカシミヤが入っているかどうかが焦点となる時代になる。かもしれない。
 
 パーカは人を包む。衣類を身に纏う喜びを一番思い出させてくれる存在だ。だからこそ、みんなのマスターピースなのではないか。自分を包んでくれる存在がカシミアだったら、そりゃもうサイコーじゃないですか。
 
 マークジェイコブスが上下100万円のカシミアスウェットを作ったらしいが、そんなものは庶民には手が出せない。そこで我らがJ.crewが立ち上がった。なのかは定かではないが、こちらのコットン混のフーディならグッドプライスだ。
 
 改めてジップパーカーの汎用性に感謝したくなった。特に旅先では、ことあるごとにこいつを引っ張り出すことが多かった。肌寒い空港や寒暖差の大きい地域で大活躍。パーカを新調しようと思っている方にはぜひおすすめ。イロチ買いするぐらいお気に入りです。(ただいまブラックの発送待ち2ヶ月目です!笑)
 
 

■TWEMCO, “AL-30”, Alarm Clock

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 iOSの新機能として、ナイトシフトが追加されたのが今年3月。就寝前のブラウジングはヘルシーではないとは前々から言われていたことである。
 
 時を同じくして、僕はこのパタパタ時計を購入した。いままでスマホのアラームで起きていたが、部屋にスピーカーを置いてからはコンポが部屋全体に流す音楽で目覚めるようになった。これがすこぶる調子が良くて、いっそ朝いちばんに関わるものからデジタルを排除しようと思い立ち、時計をクソアナログなものにしてみた。
 
 何よりルックスが最高にキュートだし、視認性においてこれ以上のものはないでしょう。発光しないのでカーテンを開けなきゃ時間が見えないというのも、目覚めのトリガーとしてはステキだなあと。
 
 いかにもミッドセンチュリーな佇まいだが、現行の香港のメーカーが製造しているというのも面白い。でもムーブメントはドイツ製というステキなギャップ。懸念していた動作音も全く気にならないし、むしろ心地よいぐらいである。これは買ってよかった。
 
 

Apple, "New 12inch Macbook (early 2016)”, Laptop PC

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 この世に存在する、お金で買うことのできる工業製品の中で最も美しいものの一つであると断言できる。これに16万円を払うのは、その所有感から言って僕は安いと思う。
 
 よく槍玉に挙げられるUSB-Cポートのみという変態性についても、はっきり言って充電しながら操作することを念頭に置いて作られていないのだから何も問題にはならない。充電は驚くほど早いし、バッテリーは9時間持つ。
 
 世の中に貧弱な自称マーケットイン製品が溢れる中で、こういったプロダクトアウトな製品を世間に問うことこそが王者Appleの存在意義であろう。とやかく言う輩なんぞ置いていけばいいのである。そう、アップルならね。
 
 うっとりしてますよ、未だに。美人は三日じゃ飽きませんねえ。いやあ、ふつくしい。当たり前だから書きませんでしたが、ほんとに軽くて薄いです。どこに行くにも一緒。
 
 

■TUDOR, ”PRINCE DATE”, Old Mechanical Watch

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 今年から僕の身体の一部となった時計。常に美しいものを身につけることは気分がいい。ケチな見栄のためじゃなくて、あくまで自分が気分良く過ごすため。当たり前だけど、大衆なんてサブマリーナでも認知していないもんです。
 
 チュードルはイギリスでの販路拡大のためにロレックスが打ち立てた、いわばセカンドライン。ムーブメントは廉価版だけど、外身はほぼそのままロレックスという時計。僕の所有するこちらも、リューズにはROLEXの冠が光っている。現在チュードル自体は終了となったブランドで、このモデルはたしか94年製。(本当は自分と同い年のが欲しかった!)
 
 そして単に美しいだけでなく、とっても丈夫だ。ロレックスが実用時計と呼ばれる所以ががわかった。最初こそ用心していたが、いまじゃ生活をしてて何かにぶつけようが何も気にしなくなった。傷一つないフェイスを見た人が、サファイアガラスを連想して「ロレックスですか?」と尋ねてきたこともあるくらいだ。
 
 手首が極度に細い僕。スポーツタイプの腕時計で似合うモデルは、このチュードルのボーイズサイズしか選択肢がなかった。チュードルの魅力は、こういったロレックスには存在しないサイズのモデルがあることである。最初はテキトーなサブマリーナライクの時計で手を打とうと思ったが、どうせジプシーするのが目に見えていたから、それなら最初からてっぺん取っちゃおうというわけである。この金額で一生物の車は無理だけど、時計なら可能なわけである。煩悩摘出手術完了。アガりである。(あくまでスポーツタイプに関しては、ね。笑)
 
 
 以上、5点でした。AWもお楽しみに。