僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

X・オブ・ソーズ

X・オブ・ソーズ (ShoPro Books)

X OF SWORDS
著:ジョナサン・ヒックマン(作)
  レイニル・フランシス・ユー 他(画)
訳:高木亮
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2023年
収録:X-MEN(2019) #12-14
 EXCALIBUR(2019) #13-15
 MARAUDERS(2019) #13-15
 X-FORCE(2019) #13-14
 NEW MUTANTS(2019) #13
 WOLVERINE(2020) #6-7
 CABLE(2020) #5-6
 HELLIONS(2020) #5-6
 X-FACTOR(2020) #4
☆☆

10本の剣と
10人の剣士を
探し出し、
戦いに
勝利
せよ――。


古代の戦争によって引き裂かれた国、アラッコとクラコア。二国の前に立ちふさがるのは、多元宇宙の中心点アザーワールドの支配者、女帝オパール・ルナ・サターナイン。

ミュータントたちは闇の軍勢を食い止めるために、彼女が主催する剣闘大会で勝利しなければならない……!
彼らはこの戦いに勝利し、世界を救うことができるのか!?

X-MEN Vol.1:黎明』『X-MEN Vol.2:戦雲』に続く、ミュータントたちの物語。ついに大型イベントが開幕!

 

 

ジョナサン・ヒックマン版新生X-MEN2.5巻に当たる大型クロスオーバーイベント。
買ったの1年前くらいですが、定価8800円って流石に過去最高額ですわ。私は書店のポイント全部投入して5000円くらいで済ませたけど、それでもちょっと…。厚めの上下巻のセットで、いつものアメコミなら4000円×2くらいの分量なので、これだけ特殊な価格ってわけでもないのですが、それにしてもな印象。

 

まあそこでね、最初に出た「ハウスオブX」みたいな歴史的な名作であるとか、クライシスみたいな歴史的な価値のある作品とかならまあ仕方ないかとも思えるんですが、普通の大型イベントくらいで、話的にはちょっと…みたいなものでしたので、気持ち的には結構文句も言いたくなる感じ。

 

前半の、剣と代表者集めみたいな部分は面白いんですよ。伝説の剣、魔剣、こう来たかという新しい物とかも。ウルヴァリンはそりゃ選ばれるだろうと思いつつ、ストームがワカンダに伝説の剣を奪いに行ったり、ソウルソードを持つマジックが今や大将クラスになってたり、そんなイリアナと同じくニューミュータンツ出身のサイファーとウォーロックとか意外性があるし、まさかのゴーゴンとかこんな重要なキャラだっけみたいな面白さがあります。

 

お互いの陣営で10本の伝説の剣同士が戦うとかいう、まるでジャンプ漫画かのような展開は素直に燃えるものがあります。剣の能力も結構様々で、これがどう生かされるのか?アメコミには珍しい壮絶バトル漫画になる展開に期待。
もしこれが上下巻セット売りじゃなく、前後編のばら売りだったとしたら、これは早く次が読みたいぞと思わせるものがありました。

 

ただ実際の下巻、後半の展開が・・・え?何これガチで戦うんじゃないのかこれ?剣はあくまで証的なものであって、実際のバトルはバラエティミニゲーム集みたいな展開になる。いやいやいやいや、剣持ってるのに何で腕相撲勝負なのこれ?

 

X-MEN側は死を超越した事で人間とは違う倫理観の生き物になった、というここまでの展開で、今回のバトルに関しては死んだら生き返らないとか煽るに煽っておいて何なのこれ。しかもいっぱい倒したからまとめて10点!とか本当にバラエティみたいになってるし。

 

気を衒ったのかもしれませんが。これは無いな、という気持ちにさせられ、こんなクソ高い金払ってこの内容かよ?と怒りが湧いてくるレベルでした。
う~ん、「ハウスオブX」はゾクゾクしてくる展開で今までに無い衝撃を受けてメチャメチャ面白かったけど、その後の新シリーズが正直あんまり面白くない。これでよく人気出たなと思ってしまうレベル。次以降面白くなるのでしょうか。不安すぎる…。

 

今回、キャプテンブリテンの設定が、ヴィラン側のサターナインと共に結構重要になってくるのですが、邦訳的にはベッツィがサイロックになった後からの時代でしたし、アニメ版もその時代でした。
キャプテン・ブリテンである兄のブライアン・ブラドックも特にストーリーラインが邦訳では出る事も無かったので、解説書で誕生から今までの歴史をほぼ網羅してくれてるのが有難いですし、この本の唯一の評価部分かもしれない。

 

アラン・ムーアが手掛けてた時期のキャプテンブリテンマルチバースの設定が出て来た時にマーベルの基本ユニバースである616が初めて定義されたっていう豆知識だけは有名なので、キャプテンブリテンといえばその話が最初に来るくらいのイメージしか無かった。

 

あとベッツィがサイロック時代(今は彼女がキャプテンブリテンになってる)の精神が入れ換わっていたカンノン様の方。そっちはそっちで今のサイロックとして出てるので、見た目的にはやっぱりそっちの方に多くの人が愛着あるだろうし(ゲームでも映画でも出てたのはサイロックとしてですし)なかなか難しい所。

 

そして敵のアラッコ側の10本の剣に10剣士。アポカリプスのパートナーであったアナイアレーションとかを含め、設定やビジュアルもなかなか頑張ってはいるものの、実際のバトルがあれでは全てが大無しでした。

後々に設定が生かされて重要な作品になる、みたいなのもアメコミあるあるですけど、ぶっちゃけこれ解説書のみで飛ばして良いイベントだったのでは?値段の事はあんまり言いたくないけど8800円の価値はちょっと感じにくいネガティブな印象の方が強く残ってしまう1冊、いや2冊か)でしたとさ。

X・オブ・ソーズ[上巻] X-MEN

X・オブ・ソーズ[下巻] X-MEN

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王様戦隊キングオージャーVSキョウリュウジャー

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監督:坂本浩一 
脚本:金子香緒里
日本映画 2024年
☆☆

 

「キングオージャーVSドンブラザーズ」とセットで上映。
TVシリーズの方でもコラボした「キョウリュウジャー」とのVS。というかTVシリーズのコラボ回のその後みたいな続きの話で、タイトルこそキングオージャーの方が前に来てますが、これは実質「キョウリュウジャー10イヤーズアフター」みたいな感じでした。

 

全体の9割キョウリュウジャーの話でした。TVの方には出なかったキングも堂々の参加。竜星涼さんって私の住んでる山形出身の俳優さんなんですよね。確か新庄市だったはず。

 

ただ、冒頭とクライマックスは見せ場があるものの、お話の中では息子のプリンスの方がメイン。というか空蝉丸と弥生ウルシェードとの3人が軸で、他のメンバーは顔見せ程度。アミィ役の人、引退してる所をわざわざひっぱり出してきたんだからもう少し出番あっても良かったような?

 

知らない人にとっては飯豊まりえの方がメインヒロインに思えちゃうかも。当時の人気とかはどうだったんでしょう?実は私「キョウリュウジャー」きちんと全部は見て無いのです。そのくせ韓国キャストで続編やった「キョウリュウジャーブレイブ」は見たりしてる。そっちは短かったですし。

 

というかメンバーの中で一番売れてるの飯豊まりえな気がしますが、本人的にもメインじゃない割に思い入れはあったりするんでしょうかね?各々のキャラクターも、ピックアップしてそれらしいセリフとかはありましたし、シルバー・グレー・シアンも助っ人参戦。

 

対するキングオージャー側は何をやってたかというと、こっちはこっちで最近やらなくなった「帰ってきた」路線。いつものメンバーが全然違うイメージにキャラチャンジとかやってました。

 

因みにエンディング、新曲だったと思うけどダンスは普通にキョウリュウジャーのEDだったりしたので、差し替え感が強い。まあそこはあくまでこれはVSでキョウリュウのOVじゃないですよって感じかもしれませんが、きっと誰か差し替えで作ってくれるでしょう。

キョウリュウジャーが目的なら多分嬉しい作品になったんじゃないでしょうか。私は思い入れが無いのでそこまで心動かされる物では無かった。


確か前回の「ドンブラゼンカイ」も分割っぽい作りで微妙でしたので、来年は1時間ちゃんと使った奴が見たいです。
ああでも今やってる「ブンブンジャー」楽しく見てますが、今度はゴーオンジャーが出る予定なんですよね。ゴーオンは見てるので思い入れはありますが、そうやって過去資産を生かして行く路線に今はなってるのかな?コラボ回は楽しみではあるけれど、良くも悪くもな部分もちょっとあります。

ハリケンは最後まで見て無いので「20」スルーしましたがデカレンは見てるので次の「デカレンジャー20イヤーズ」は見る予定です。

 

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王様戦隊キングオージャーVSドンブラザーズ

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監督:加藤弘之 
脚本:高野水登
日本映画 2024年
☆☆☆

 

恒例のVシネクストの「VS」シリーズ。
今回は「キングオージャーVSドンブラザーズ」と「キングオージャーVSキョウリュウジャー」の2本立て。ライダー映画みたいにそれぞれの話が終わったら最終パートで合流したりするのかな?と思ったけど、普通に2本別々の話でした。っていうかチラシとか見ても、それぞれに監督脚本は違うスタッフで作ってるのでその辺りは普通に2本分楽しめると思っておくべきか。

 

いや尺は短いですけども。昔から思うけどこの戦隊映画の尺の短さって何なんでしょうね?夏のライダーとセットになってるやつは仕方ないと思うけど、ぶっちゃけここまで見るの大人のファンしかいない気がするし、よくある予算の話なんでしょうか?「199ヒーロー」は少し長くて見応えあったんですけどねぇ。

 

さてドンブラとのVSですが、脚本はドンブラの井上敏樹大先生では無くキングオージャーの方の高野水登氏。TV本編に手ごたえがあって自信作なのはわかるけど、割とビッグマウスな事を言い出してちょっと印象悪いし、主題歌の人もマーベル映画くさしてこっちが本物のヒーローみたいな事を言い出して、終わってから個人的にキングオージャーの印象がだだ下がりしてしまいました。素直に戦隊は最高だよなって言ってほしかったんですけどね。

 

ああ、例によって今回もロボ戦は無しです。キングオージャーも後半は無理矢理ロボ戦やってた感じでしたし。

 

作風としては、ドンブラに合わせたトンチキ合戦。キングオージャーの作風にドンブラを入れるのは難しいでしょうし、ドンブラのノリにキングオージャーがお邪魔しますなんだけど、それだったら井上先生に脚本書いてもらわないと意味無くない?と思いつつ、でもあの人キングオージャーなんか見て無いだろうし、受けてくれなそう。となるとあのノリを真似してやるしかないのか。異世界おじさんとかそれっぽい感じはしました。

 

ドンブラ側はソノニとソノザも入ってるので(ソノイは特殊な立ち位置)人数が多いですけど、キングオージャー側との絡ませ方は結構手が込んでて素直に面白かった。


まあでも尺が30分なのでただドタバタして終わりました、感が強くて正直こっちを60分やってほしかったです。

という辺りで次。

 

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キラキラ☆プリキュアアラモード 第37~49話(完)

シリーズディレクター:暮田公平、貝澤幸男
シリーズ構成:田中仁
プロデュサー:神木優
TVアニメ 2017~2018年 全49話
☆☆☆☆☆

 

バタバタしてる間に配信もとっくに終わってしまいましたが、BDの4巻は持ってるので一安心。ソフトがあればいつでも見れる!ネットが繋がらなくても大丈夫です。(結局ネット繋がらなくなったの設定どうのじゃなく物理だったという・・・)
とは言え、逆に持ってるといつでもいいやとつい後回しの魔女になってしまいます。
ようやく完走したのでせっかくなので感想も。


■第37話 サリュー!シエル、フランスへ去るぅー!? 
村山功脚本、宮元宏彰演出

秋映画連動回。映画と同じく村山さんが脚本で、パリのコンテストとか設定回りだけでなく、シエルのスイーツとの向き合い方とか、テーマ的にもきちんと映画に重ねてある。

 

■劇場版 パリッと!想い出のミルフィーユ!

田豊監督 村山功脚本

久々に見ると、シエルが主人公かと思ってたけど、他のキャラの方がギャグ的には目立ってるので、あくまでシエルの話を軸にした感じか。

前に書いた感想記事はこちら

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■第38話 ペコリン 人間になっちゃったペコ〜! 

ペコリン回。今回はルミエルさんの力を借りた(?)ものの長老もキラピカも人間体になれるんだから、この世界観的には修行を積めばそういう事が出来るようになるという設定のはず。
プリキュアシリーズとしても、1話だけ妖精が人間体になる話みたいなの定番イベントですしね。
おんなのこペコリンの「ススメ!スイーツウェイ」といちかとのデュエット曲「はらぺこ☆ハピデコ♡ドーナツ」と2曲も新旧ボーカルアルバムから両方の曲を使用と言う結構な待遇の良さ。

ディアブルを改造?するグレイブと、眠っている間もずっとキラリンが話しかけてくれたおかげでピカリオが最後に反応し・・・。


■第39話 しょんな〜!プリキュアの敵はいちご坂!? 
田中仁脚本

妖精会議が開催され、そこにはガミーらの姿も。眠り続けるピカリオを前に、唆されて悪の道に足を踏み入れた事は別に恨んではいないと。こいつもワケアリだったんだと。そんな中、自らを100%の悪人だと嘯くグレイブが町を支配してしまう。

アニマルゴーランドも破られ、町の人にも手を出せない状態でピンチに陥るプリキュア達だったが・・・思いがけない人物が現れる。

一緒に登場したエリシオが今後も色々あるのに対して、ぶっちゃけ影の薄い敵キャラだったグレイブ。あ~そういや居たなこんなやつ。グレイブと言えばこれっていうエピソード何かあったっけ?と思ってましたが、ここが最大の見せ場だったか。

 

■第40話 レッツ・ラ・おきがえ!スイーツキャッスルできあがり! 
田中仁脚本

町を巻き込み、最終決戦感のある前後編。
ルミエルの力を借りたピカリオだったが、グレイブを倒す決定打にはならず、一時撤退を余儀なくされる。キラキラルを再び作れば良いと、ピカリオとビブリーが時間を稼ぐも・・・。

まさかの三ツ星にゃんこ再登場。動物も妖精も、町の人もみんなの力を合わせてスイーツキャッスル出現。プリキュアはアラモードスタイルにパワーアップしてグレイブを退ける。

やんちゃが過ぎた過去のグレイブ。赤スーツ姿が「止まるんじゃねえぇぞ」の人をなんとなく彷彿とさせてくれます。中の人はカッパードに転生してたけど。

「闇」そのものというよりは「一つの個性」(外見もネンドモンスター固定ですし)に染めてしまう事を拒否するホイップ。そしてプリキュアそのものやルミエルが持つ特別な力と言うよりは、町のみんなの全体の力がプリキュアに力を貸すと言う描写。この辺はシリーズ構成の田中仁さんがここ2話の脚本を担当してるだけに、全体としてのテーマもここで見え隠れしてくる辺りが興味深い。ある意味、最初の最終回みたいな感じでした。

 

■第41話 夢はキラ☆ピカ無限大! 
香村純子脚本

キラピカ回。上ケンさんの作画なのもあって、こっちはこっちで劇場版っぽい感覚があって面白い。全員揃ってじゃなく、中学生チームと高校生チームが別行動というのもちょっと特別感がある。

映画はシエルの話ながら、ピカリオ絡みの部分はさほどシリアスに掘り下げたわけでは無かったので、自分のおかした罪に苛まれるピカリオと、そんなピカリオを放置してしまったキラリンの反省を改めて描く。

プリアラにおける妖精の設定とかよくわからんので、親とかから生まれるのか、そういうの無しにぽいっと単体で誕生するのかとか不明だけど、姉弟という特別な絆、唯一の本物の家族みたいな感じとかシエルのお姉さん感が面白い。


■第42話 歌えWOW!あおいラストソング!

あおいのお当番回の最終章。あこがれのミサキさんに見放されて、というのは前のプロットと大差は無いんだけど、今回はメンバーが受験の為のバンド解散と、割と常識的な所に囚われてしまう。
ロックと言う自由を求めて常識外れが必要そうなジャンルで、その逆の常識さというのを対比として描く形なんだろうけど、そもそも私の時代でさえロックなんてもうただの音楽ジャンルに成り下がってましたし、そこに意味性を求めるとか、今の人には通じない気がしないでも無い。

水島さんに財閥を継がせようとか言い出すお父さんの方がロックな気がする。いやまあ半分は親族みたいなもんだし、お話として唐突なだけで現実では別に無い話でもないのかも。

因みに今回の新曲「エール」2枚出たボーカルアルバムどちらにも入って無い。最後に出たベストアルバムにしか入って無いレア曲。つまり、既存の曲を使ったのじゃなく、終盤のここに来て、この話の為に新曲を作ったという事になる。あおちゃん恵まれてるし愛されてるな。


■第43話 かくし味は勇気です!ひまりの未来レシピ! 

ひまりんお当番回ラスト。前のイベントのアシスタントから、今度は本当にクッキングアイドルになろうかという中の人込みのメタ回。
TV局では同じくオーディションを受けにきたOP&EDの歌手二人も登場。(つってもゲストというよりあくまで目立つモブでしたが)

今の自分を受け入れられるかという何気に重たいお話。メイン6人の中では多分、こだわりという面ではひまりんが一番強い。「その話、いるか?」と、心の奥底には未だにトラウマを抱えていて、どこが自分に自信が持てない。

いやでもさぁ「もし」を考えた時、自分の好きな物を捨ててまで周りに合わせてたらそれで幸せになるのかなっていう話ですよね。他愛もない話題のテレビの話して、みんなに合わせて、みたいなのって多分多くの人が経験してたりすると思う。自分を貫いて孤独になるのが怖いから、孤立してしまうのを避けたいから。で、そっちの道はそっちの道で、気を使うし逆に自分が持てない自分って何なのかな?とか悩んじゃうんですよねきっと。

私もどっちかと言えばひまりんタイプでしたし、孤独な子供時代でしたが、まあ大人になって見れば自分を貫く個性を武器にしてきたりと、それなりに世間と戦う術は身につけましたが、孤独なのは相変わらずかも。
いや正直寂しい気持ちはあるんですよ。でもねぇ、以前何かの時に書いたけど、20も過ぎて付き合った経験も無いのは情けないなと思って、その時は自分を曲げていくらかは世の中に迎合してはみたんですけど、同時にわずらわしさや狭苦しさも感じて、何年かはそっちの道も歩いてみたけど、やっぱり孤独でも自分を貫く道の方が面白いやと思っちゃったんですよね。誰にも真似できない個性は持ってるぞと言う自負はありつつ、それはそれで問題はあるというか、難しいとこです。

ひまりんは仲間に恵まれててホントに良かったねと。で、そこ考えると実は個性としては違いすぎるあおちゃんとのコンビがなんだかやっぱり特別に思えます。

シアタールームで思い出がフィルムで映し出される演出とかも面白く、内容的にも力の入った話でした

 

■第44話 雪に秘めた想い!愛をさけべ、あきら! 
田中仁脚本

あきらさん回ラスト。青山さん回なので絵柄がみくちゃんにマッチしてて良いです。

というかここでショコラを直接攻めるんじゃなく、みくちゃん狙いと言うのがエリシオ凶悪というかエグい。ジュリオ編もそうだったけど、プリアラは要所要所がいやこれリアルにキツイなっていう回が入ってるのが何気に特徴かもしれない。

そして、あきらさん自身が寂しかったのでは?というこれまでとは少し違う目の付けどころと、そこを含めた弱さの根源こそが「愛」なんだと気付くあきらさんの強さ。この辺の描き方が抜群に面白い。

何だろう?プリアラって基本ベタな考え方は踏襲しつつ、こんな考え方も出来るよねっていうちょっとした+αの部分が新しい気がする。


■第45話 さよならゆかり!トキメキ☆スイーツクリスマス! 
ゆかりさん回最終章 坪田文脚本

が!他のキャラと違って闇落ちする事もなく、自分の進路を決めて留学を決意。もうすこしでお別れしちゃうけど、離れていても気持ちは一つだよ、というのが描かれる。

ゆかりさん役の藤田咲さんも言ってたけど、他のキャラの最終章と違って、これまでは逆に一人で変身する事の多かったゆかりが、最後はあえて一人じゃ無くみんなと変身してる所が逆にマカロンの最終章として気に入ってるみたいな事を言ってたと思います。

リアルタイムの放送的にも年内ラストでクリスマス回、年明けからラストスパート入りますよっていう前のクリスマス回というのもあってか、みんなの気持ちのまとめをあえてゆかりさん回でやる意味、みたいなのが脚本の意図なのでしょうきっと。


■第46話 ノワール大決戦!笑顔の消えたバースデー!
田中仁脚本  

アバンが新年のあいさつで、開幕グエッが無いと思ったらプリキュア名物妖精激突がここでっていう。

いちかの誕生日回と思わせておいてのノワール襲来。そしてそこからルミエルとの因縁。愛憎が入り乱れる中、どちらも笑顔にして見せると立ちあがるいちかと仲間達。そんな中、作られたいつわりの人格であったエリシオが、愛も憎しみも全て無くしてしまえば良いと、感情の無い世界を作り出してしまう。

いやぁ、ここのエリシオの発想が現代的で面白いなと。ノワールが戦場で闇に染まってしまったが故に、自分だけの為の愛のみが傷を癒せると思うのと、個人への愛ではなく皆への愛こそがプリキュアの使命とそれを拒否してしまうルミエル。

そういうのに対してね、愛も憎しみも全部もう要らない。感情なんか捨てちゃった方がもう争い事もなくなるしそれが正解なんじゃね?っていう発想が面白い。


■第47話 大好きをとりもどせ!キュアペコリンできあがり! 
キュアペコリン回

プリアラは最後は7人になるんだよねとは言われても正規プリキュアにはカウントされず番外扱いなのは販促無しというのが何気に大きい気がする。

プリキュアはクリスマス商戦が山場でその後のお年玉需要みたいなのは見込んで無い。(ガシャポンとかもそこまで月2ペースで新作出るけど1月は何も出ないのです)未就学児がメインなので、お年玉の自分の金でおもちゃを買うとかもまだ無いというのもきっとある。

ただ、ドラマとしては自分より弱い存在でずっと守るべき立ち場だったペコリンがプリキュアになるっていう展開は、いつか自分もプリキュアになれるかもしれない的な気持ちにさせてくれて、それはそれで面白い気がします。
放送的には1月なので、実はもう次のプリキュアの予告が毎回入ってる頃。子供達は新しいシリーズに目移りしちゃってて、その辺の状況はなかなか難しいとこです。

そして何気にただの駒としてながらグレイブも復活。
で、最後に登場するエリシオに、「空っぽなあなたに伝えたい」っていういちかの言葉が本当に素晴らしい。最初に「絶対こんなの間違ってる!」とか言うんじゃないんですよ。大切な事を教えてあげたい、伝えたいって言うの。


■第48回 さいごの戦い!世界まるごとレッツ・ラ・まぜまぜ! 
ラス前ながら実質の最終回 田中仁脚本 暮田公平監督演出

ルミエルとノワール両方の力を身に付けたエリシオ最終形態がプリキュアラスボス史上最もカッコいいビジュアル。光と闇なので白と黒の左右ツートンなんだけど、ルミエルさんというかプリキュアだからか、白のとこがピンクなのが凄くツボです。

そして前半の圧倒的なアクション。肉弾戦封印とかここまで来たら最後だしもう解禁!っていうのが良くも悪くもだけど、アクションシーンとしては力入っててやっぱりカッコいいです

一度は倒したかに見えたものの、エリシオの体内に全てを吸いこみ封印。こだわりがあるから争いが生まれるんだ。一度全てを無にしてしまわなければ、と異空間の見た目も含め、なんかこれ「イデオン」じゃねーかとか思ってしまった。特に公言はされてないけど、実際オマージュだったリしないのかなこれ?

実際に難しいと感じる事もある。でも色んな好きがあるなら、一つ衝突しても別の好きで繋がれたりもするよ、私はそれを信じたいなっていう等身大のいちかの気持ちでぶつかっていく様が本当に良いですね。

いやぁ、主人公補正なんでしょうけど、このピンクキュアやっぱり好きになっちゃうよね感がまたね、ああプリキュア見てきて良かったなって本当に思います。

 

■第49回 大好きの先へ!ホイップ・ステップ・ジャーンプ! 
エピローグでもあり引き継ぎ回でもある最終回 田中仁脚本 演出

いきなり1年後。ゆかりさん不在でやってきたけど、更に皆それぞれの道へ進む事になったらしい。みんなが居なくても自分一人でキラパティを続けたいというと、ペコリンが自分がまだ小さいからいちかの道を閉ざしてしまっているのでは?と感じてしまう。この辺はあきらさんとみくちゃんの話にもちょっと似てるかも。

と、同時にプリアラとお別れしたくないな、まだここに留まっていたい、という気持ちも重ねて描いてるんですよね。いちご坂はペコリン達が仲間達と上手くやっていくから大丈夫。番組的にも次のキュアエール達が頑張っていくから大丈夫だよ、という感じのエピローグです。

そして最後はやや唐突な更に「数年後」の大人になった姿を披露。ここはゴープリから始まって(ゴープリはストレートには見せてませんでしたが)まほプリ・プリアラ・HUGプリ・スタプリと最終回で大人の姿を見せる流れが5年ほど続きます。将来は無限大だよ、あとはあなたたちで自由に想像してみてね、っていう所から、ある程度具体的な姿を見せる形にしたのは、時代の変化なのかなと思います。

今やプリキュアは20年。プリキュアはこうあってほしい、こうあるべきとか思う部分もあれど、じゃあ20年前の価値感を引きずってたら、それはそれで嫌というか、色々と問題はありそうじゃないですか。
違う事をやりたいならプリキュアじゃ無い新しいタイトルでやればいい、というのもある意味正論かもしれないけど、そうじゃなくて変わりながらも同じタイトルを引き継ぐ事を選んだのがプリキュアと言うシリーズなんだ、と言う事なのでしょう。

好きがあるなら、嫌いもある。それは仕方ないよね、とプリアラは言ったんです。でも、違う好きで繋がる事も出来るよ。個性は決して一つじゃ無い。好きも嫌いも、色んな個性もレッツラまぜまぜ。キラキラプリキュアアラモード、出来あがりっ!って事ですよね。

 

私、何度もプリアラは微妙な所もあるけどキャラは嫌いじゃ無い的な事を言って来ましたが、こうして見返して見るとこれが全然話もテーマも他のシリーズに比べて引けを取るとか全然無いじゃないかと再確認出来ました。


ってあれ?BDには最後のあれが入って無い。配信だとありました?シリーズによってはBDにも入ってたのあった気がするんだけど違ったっけかな?

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そうこれこれ。私も今なら「大好きだよ」って伝えたいです。

 

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ガールズ&パンツァー ハートフルタンクディスク

 

ガールズ&パンツァー ~ハートフルタンクディスク~ Blu-ray

GIRLS und PANZER
発売:バンダイビジュアル
☆☆☆

 

2013年4月28日にディファ有明で開催された「ハートフル・タンク・カーニバル」イベントを収録。

 

特典ディスクにはメイキング、他のイベント出演時映像、戦車講座番外編に、新作ピクチャードラマ4編収録。
更に特典CDの方には本編プラウダ戦の時の優花里&エルヴィンで歌ってた「雪の進軍」を収録と、ガルパンらしく特典盛りだくさん。

 

イベント自体はTV本編終了後の奴ですね。後々の方で語ってたのを先に聞いてたので知ってましたが、このイベントでOVAと劇場版の制作決定がサプライズとして発表された時の奴。

 

私もそうでしたが、多分世間にまでより人気が深まったのって劇場版あたりからで、その前は熱心なミリオタがメインのファン層として支えてたくらいの時期でしょうか。
ガルパンはラスト2話が放送に間に合わず、後から放送された形ですが、「分割1クールとか斬新だよね」みたいにみんな茶化してこの時は言ってますけど、今のアニメ業界それが日常茶飯事になってしまいましたね。

その前にも「まどマギ」がラスト2話ずれたけど、あれは丁度震災が重なった時だったはず。それが後の「マギレコ」になると2クール目とか普通にスケジュール間に合わずに、ファイナルシーズンとか開き直ってましたし、時代を感じます。

 

というか、10年も前のイベントですし、声優さんも正直若い。ただ私、近年の方が見慣れてるので、ぶっちゃけ昔より年齢重ねた今の方が可愛く見えます。メイクにも流行り廃りとか多少はあるんでしょうけど、若い頃の方があんまり洗練されて無くて、今の方が良いなと思ってしまった。いや私熟女好きとかそういう性癖は全く無いんですけど、見慣れてるものが一番安心するって感じですかね。

 

洗練されて無いと言えば、今回のイベントには主人公あんこうチームの5人と、サプライズで生徒会カメさんチームの声優3人が一応サプライズで登場という事になってる。イベントの進行的にそれ本当にサプライズか?とかちょっと思ってしまうけど、生徒会長・角谷杏役の、私服でワンピースを着てきてしまったので用意されてたパンツァージャケットをちゃんと切る事が出来ずに羽織ってる感じになってるとか、いやこれガチでちゃんと段取りとか打ち合わせなってなかったのか?とちょっと心配になる。いや私キュアハッピー役の福園さん好きな声優さんなのですが。

 

メイン5人の中ならこの時点で沙織役・茅野愛衣と麻子役・井口裕香が売れっ子声優で、他はまだ新人みたいな格付けなのもあってか、井口さんが色々とボケてオチ担当みたいな事をやってくれてる。イベント慣れしてる感じが面白い。

 

そして!
youtubeでサラッとは見た事あったんですが、キャラ人気投票で茅野さんにはあまりにも酷な結果が。いやこれはあまりにもガチじゃねーか。
沙織ちゃん、いわゆるオタク受けしないタイプのキャラ付けですので、5人の中では下になるの仕方ないとは思うのですが、それ以前に一人だけランク外という悲しい結果に。

 

かと言って、別にグッズ展開から外されるとかそういう事は無いでしょうし、演じる方も作ってる方も、よしじゃあこれからもっと人気が出るようにしていこうみたいになった・・・と思いたい。

 

特典の方も充実しまくってて、制作前のロケハンの時からもう記録残してあったんですね。っていうかロケハンだから映像資料として残してた物からしゃべってる部分なんかを切りだしたって事なのでしょうか?メイキングで制作に入る前のものまで入ってるって珍しい気がする。

後は自衛隊のイベントで本物の戦車に渕上さん中上さんが乗る奴とか、珍しいのも入ってる。

 

あとはピクチャードラマは決して絵も多くは無いし短いのでそれなりぐらいだけど、肝試しでチームのキャラをシャッフルしてるのは面白いかも。どうしても個々のチーム内で完結しがちなので、各々の絡みがこうして多少でも描いてあるのは楽しい。

 

今はもうソフトを売って予算を回収するっていう時代では無くなってるので、こういうものもいずれ消えていくのかなと思うけど(いやイベントは利益が出るので様々な特典映像という部分の方)まだある内はこうしてサービス精神旺盛な「物として嬉しい物」の文化を最後まで貫いていって欲しいとこです。

 

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パンツァードラグーン(SS版)

PANZER DRAGOON
発売:セガ
開発:セガ第1CS研究開発部
ディレクター:二木幸生
機種:セガサターン
発売日:1995年3月10日
☆☆☆☆★

ポリメガでEDまでプレイ。
セガサターンを代表するタイトルの一つ。
相手をロックオンして放つホーミングレーザーが特色のドラゴンに乗って繰り広げる、ドラマチック3Dシューティング。

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かつて高度な文明にまで発展しながら、その後文明が崩壊し荒廃した世界という、よく言われるのは「ナウシカ」風の世界感で、続編の「ツヴァイ」とジャンルをRPGに変更して出た「AZEL」でより世界観の掘り下げが成された。その後更にX-BOX無印で4作目の「オルタ」まで作られました。大好きなシリーズです。私がゲームから離れてた間にリメイク版なんかも作られてたんですね。そっちの評判も悪くないとか?

 

ただこれはねぇ、やっぱりあのリアルタイムの時代性ありきかなと思う。正統派なファンタジー異世界とはちょっと外してますし、架空の言語のパンツァー語とかまで作った独特の世界感なので、今でも個性はあるとは思うけど、そこじゃなくてね、2Dの世界だったゲームが3Dになった瞬間みたいなのを当時の人はこのゲームで味わった。そのインパクトたるや、という感じです。

 

これの前にもね、ポリゴン3Dシューティングはあるにはあった。SFCの「スターフォックス」なんかもそれはそれで衝撃だったんですけど、やっぱりあれはポリゴンという平面を生かしたデザインだったわけで、それがドラゴンになり、基本はレールシューティングながら、視点を360度動かせるという作りが斬新でした。まさに次世代機という感じで、そこには今まで見た事の無い世界が広がっていた。

 

一つ前のエントリーの「悪魔城ドラキュラ月下の夜想曲」で何でもかんでもポリゴンにしてしまう空気にうんざりしていた的な事を書きましたし、私は圧倒的に2D派でしたから、3Dポリゴンにした事で雑になるゲーム性が大嫌いだった分、逆にねこれみたいに数少ない上手く行った例のゲームは素直に褒められたんです。見た目をポリゴンにしましたっていうだけで、それ以上は何も考えて無い志の低さ、頭の悪さが嫌いだっただけで、単純に3Dポリゴン全てを憎んでたわけじゃないです。

 

ただですね、実はこの作品、当時はクリア出来ませんでした。ステージクリアでHPがフル回復しないんですよね、このゲーム。コンティニュー使えば流石に体力満タンからリスタート出来ますが、そもそもこのゲーム、コンティニュー制限ありで無限コンティニューじゃない。

 

やっぱり難しいっていう声が大きかったらしく、2で難易度は控えめになってそっちは私も普通にクリア出来たんですが、1は当時はクリア出来ずじまいでした。

 

その後、ネットで動画なんかを見てると、ある事に気付く。ロックオンレーザーより、通常ショットをバリバリ連射してた方がよっぽど敵にダメージ入るのかこれ。

 

いや普通、人間が銃で撃つ通常ショットと、ドラゴンが放つロックオンレーザーつったら普通に考えたらその威力の差なんて比べ物になるわけないじゃないですか?

・・・という思い込み。連射パッドなんかあれば瞬殺出来るレベルでショットの方が強い。当時はショットなんて敵の弾を消すぐらいの使い方なんだと思ってました。ポリメガだとハード側のシステムで連射設定を自由に変えられるのでその機能使えばOK。

 

いやぁ、当時連射パッドとか持ってなかったんですよ。アーケードコントローラーには連射機能も付いてたはずですが、2Dシューティングならともかく、パンドラはアケコンじゃやらないし、パッドでやるゲームは、純正そのまま使ってて、マルコンが出た後はそっちのみでしたし、連射パッドがあればもっと遊びやすかったのかと。

 

ただそれでも今回ようやく辿りつけた最終面だけは難しくて、コンティニュー回数も少なくなってきてこれは困ったぞ?となった所で・・・そこはやっぱりポリメガ。コンティニュー出来ないならステートセーブを使えば良いじゃない?

 

という事でコンティニューが無くなる前にステートセーブ。実質無限コンティニューです。
まるで「ドクターストレンジ」でのボス戦が如く、やられてもやられても即再開。ドルマムゥと同じくガーディアンドラゴンさんも遂に根を上げたのか、ようやく倒してエンディングを拝む事が出来ました。(調べたら難易度ハードだと最後に再度のプロトドラゴン戦もあるらしいけど、今回はそこまでは無しで妥協しておきます)

 

いやポリメガ買って良かったよ。正直、当時を懐かしむノスタルジックな気持ちが9割だよねと自分でも思ってたけど、当時見れなかった景色まで、こうして文明の利器のフォローで辿りつけた。

 

ゲーム配信とか見ててもね、レトロフリーク使ってステートセーブで昔の理不尽なゲームもクリアしてたりするの見て、今はこんな事も出来るのかと思ってましたが、なるほどその恩恵にあずかれるのは確かにありがたい。

 

オールドゲーマーとして、いや練習して上手くなるのがゲームの面白さでしょ?と思う反面、時間の無い中で自由に楽しむのも一つの手ですし、買ったゲームの最後まで必ずたどり着けるのかといったら、その保証が無いのもゲームの特色の一つで、例えばステージクリア型なら、人によっては永遠にそこの画面に辿りつかないままのソフトだって中にはあるわけで、そこをステートセーブとか駆使して無理矢理でも辿りつくとか、それはそれでアリなのかもなと思わなくもないです。
昔PARとかチートコードが流行った事がありましたが、当時そういうのは否定派だったんですけど、チート使ってでも買ったゲームを隅々まで楽しむとか、それはそれでね、自由なんじゃないかと今は思います。


まさか30年近く経ってからラスボスさんとコンニチワ出来るとは思わなかったし、動画じゃ無い形でEDまで拝めるとは。

今見ると秒間30フレームでカクカクしてるし(確か2は60フレだったはず)ポリゴンやテクスチャも粗いのですが、逆にそこが絵画的で素晴らしいなと思ったり、一般的には欠点と呼ばれる部分でさえ「味」に感じてしまうくらいに惚れこんでました。

 

そしてもし!もしですが、パンツァードラグーンが好きで映画の「ヒックとドラゴン」を見て無い方が居ましたら、絶対に見て下さい。全く同じでは無いにせよ、あれをパンツァードラグーンの映画だと言ってしまっても良いくらい(実際は児童小説が原作です)パンドラっぺぇ!と思えて、メチャメチャ面白い作品なのでそちらも是非。

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こっちも映画3部作で完結済みで、基本私は他人に映画オススメとかはしませんが(結局は好みの問題ですしね)「ヒックとドラゴン」シリーズは珍しく多分これ万人が面白いと思う奴だと感じましたので。

 

パンツァードラグーンに話を戻すと、3Dシューティングってそれこそセガの代表作である「スペースハリアー」とか「アフターバーナー」とかそういう系譜もあるにはあるんですけど、開発はAM2研じゃないしあまり当時のゲーセンは通ってきてない身としては、そこってあくまで特殊筺体ありきの体感ゲームみたいなものじゃないですか。家庭用移植版は、動く筺体ではないけど家でもあこがれのあのゲームが出来る、ぐらいの感覚ですよね。


そういう意味ではね、家庭用オリジナルで、家庭用の方の開発チームが、筺体とかに頼らずに、あくまでモニターの中のみでね、まるで体感と錯覚してしまうぐらいの内容のゲームを作ったというのは凄い事なんじゃないかと思う。
私はリアルタイムで体験して無いけどそれはまるでメガドライブで「ソニックザヘッジホッグ」が生まれて、何だこのスピード感は!?こんなゲーム今までやった事無いぞ?というのに近い気がします。家庭用ソフトが考えうる体感ゲームと言うか。

パンツァードラグーン」個人的にもゲーム史の上でも特別なタイトルじゃないでしょうか。

さてせっかくなのでこのまま「ツヴァイ」も久々にやろうかと。

 

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悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲(PS1版)

悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲 PS one Books

Dracula X: Nocturne in the Moonlight
発売:コナミ
開発:コナミコンピュータエンタテインメント東京
ディレクター:萩原徹
機種:プレイステーション
発売日:1997年3月20日
☆☆☆☆☆

PS版をポリメガでEDまでプレイ。
こちらのPS1、移植されたSS版、PSP版「Xクロニクル」に入ってたバージョンと、当時から何度もやってますが、やっぱり面白い。

 

元々「悪魔城ドラキュラ」シリーズは初代のFCディスク版の頃からずっと好きなフェバリットタイトルで、SFCやGBA、DSもそうですし、メガドラとかPCEもドラキュラがやりたい為にハードを買う、くらいの特別なタイトルです。のおかげで今だと軒並みプレミア価格になってる旧シリーズも当時の価格でほぼ確保したものが今も残ってます。

 

私はPS本体とSS本体では先にサターンの方を購入して、プレステは後から購入。確かこの「月下」と「バイオハザード」が目的で購入した気がします。バイオがマニアの間で少し話題になりかけてた頃だったような。

 

ただこの「月下の夜想曲」今で言うメトロイドヴァニアというジャンルを切り開いたものとされている通り(メトロイドはそのまま任天堂の「メトロイド」で、ドラキュラの海外版の「キャッスルヴァニア」に由来する言葉)探索型のアクションで、これ以前に出ていたドラキュラシリーズの面クリア型とは別ジャンルになってしまっていた事は、プレイ前は不安要素ではありました。

 

今はRPGみたいに何十時間も遊べるゲームが主流で、面クリアクションでは時代にもう合わなくなったという判断なんだろうな、という印象でした。望んでいるものではないけど、時代に合わせるのは仕方ない、みたいな感覚で挑んだのを憶えています。

 

ところがですよ、そんな「仕方ないな」なんていうちょっとネガティブな感覚を見事に吹き飛ばしてくれるくらいの面白さだったんですね。そして今回も改めて感じましたが、作り込みが本当に半端無い。

 

ジャンルを変えた1作目ながら、それは実験作ではなく文句のつけようが無いレベルの完成形をいきなり出してきたこの衝撃たるや。

 

しかもねぇPCエンジンSCD版「血の輪廻」、MD版「バンパイアキラー」は演出も面白くて満足だったんですが、SFC版「XX」にちょっと物足りなさを感じた後でしたから、あれ?ジャンル変わっちゃったけどこっちの方が面白いぞと思ってしまった記憶があります。

 

メトロイドヴァニアなんて言ったって、メトロイドの方の1作目は1986年ですよ?同じくディスクシステムの「ドラキュラII」と同様に、正直まだ探索型としてもまだ洗練されてない中で、GB版「II」を経て完成形になった3作目の「スーパーメトロイド」が1994年。そっちの方が3年も先なのに、メトロイドヴァニアと呼ばれるようになったのはそれだけこの作品の完成度がずば抜けていたかの証明だと思われます。


コナミ的には「大魔司教ガリウス」なんかの方が城探索という意味では原点に近い気もしますし、ジャンル的にとか歴史的にとか系譜は色々あるけれど、「スーパーメトロイド」「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」のこの二つがマスターピースという感じなのでしょう。

 

そこからドラキュラもGBA版3作、DS版3作と探索型が続くし、メトロイドもGBAで「フュージョン」「ゼロミッション」と当時はありました。任天堂嫌いな私でも、メトロイドは特別みたいな気持ちがあって、その辺は私やってます。メトロイドに対しての思い入れはまたいつかの機会に。

 

で、月下ですが、程良い難易度ですし、今回たまたま割と初期の段階でウェバスターというドロップ品の剣が手に入って、必殺技が強くて重宝しましたし、ホーリーロッドとか毎回使ってるものもありつつ、逆さ城に入ってすぐに手に入るムーンロッドとか今まで私ほとんど使った記憶ないけど、これの必殺技がやたら強かったんですね。後半はほぼムーンロッド無双でした。

 

といった感じで、使う武器やドロップで入手出来るかなんかも含めて意外と毎回新鮮な形で遊べるのが面白い。ドロップしだいで戦略が変わるとかはGBA版にも引き継がれてた気がしますので、多分その辺はゲームデザインに含まれてるものなのでしょう。

 

リヒター戦でのEDとかも、普通の人はこうなるだろうって流れを踏まえて作ってますよねこれ。あれってリヒターがラスボスだと思って倒すというより、どうせイベントバトルだろうと思って倒すとEDが流れてしまう。あれ?これで終わりなの?なんかちょっと物足りないなぁと思わせつつ、まだ行って無いマップとかもあるし、その辺もう少しやってみるかとなった辺りでイベントも進むし、大体のマップも埋まって操られたリヒターを今度は解放したらそこから今度は逆さ城!という流れが本当に見事。

 

そこからはこれといったイベントも無く、マップ埋めて各所のボスを倒して行くだけでややダレてしまう感じもありますが、霧やコウモリ、ハイジャンプなんかもあって自由に動けるようになってそれはそれで楽しい。

 

で、武器と言えばですね、PS版・SS版・PSP版と私やってますけど、アイテムコンプリートとかそこまではやりこんで無いんですよね。GBA版かDS版は確かそこまでやったのもあったけど(スカイフィッシュ狩りが大変なのってどれでしたっけ?)

 

なので、何故かスマブラにまで登場した「ヴァルマンウェ」を過去に入手した記憶が無い事に気付く。もうドッペルゲンガーとガラモスくらいしか残って無かった状況でしたが、せっかくなので狩りでもしてみようかと、お化けのキュウちゃんから初めてヴァルマンウェ入手。


いやぁ、これは確かにバランスブレーカーだわ。
2本手に入れて左右に装備すると完全にスキが無くなるとか書いてあるけど、1本だけでも十分です。数値上は最強武器とかでは無いものの、攻撃モーション無しで瞬間的に4連撃。移動中に立ち止まることなく、敵がもうただ溶けていく様子に思わず笑ってしまった。

まあ、レアドロップですから普通に隅々まで探索したら手に入るよ的なものでもないし、たまたま運良く手に入ったら、宝くじに当たったみたいにラッキー。驚いてねぐらいの感じだったんでしょうし、面白いんじゃないでしょうか。

 

何でもかんでもポリゴンにするのが正義っていう時代に、こうして2Dの極みみたいな事をこれももかとやってくるし、ゲームデザインやバランスも秀逸。そして何よりこだわりですよ。城の外壁のとこに小鳥がとまってそれが飛び立ったり、氷系の敵がいるところの近くの水面だけ凍ってたりとか、ゲームを侵攻する上では全く意味の無い部分にまで、無駄に作り込みをするセンス。


それはコスパやタイパでは測れない、無駄なものだからこそ見えてくる意味や価値。こういうものにならお金を出しても損したと思わせないものがあって、私は今回そこが一番の発見だった気がします。

 

何年経とうが色あせない完成された名作。
至高とか究極と言っても差し障りの無い1本じゃないでしょうか。