人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

誰のための本?(何回目?)

積読在庫消化。

 

労働争議を企業側から担当することが多い弁護士による共著。

労働法の専門書ではなく、一般向けに書かれた本ということになってはいるが、複数人で分担し全部網羅しようという意気込みだったのか、結局ポイントが見えにくい内容になっているように感じた。

 

領域としては網羅されているけれども、ほとんどの人が関係ない分野だったり、今日からの仕事にどうやって生かしたらいいのか、についてはあまり明確じゃなかったり。

教科書的な本、というのはこういうものかもしれないが、今時珍しくマーケティングのプロセスを経ていない本のようにも感じた。

 

想定する読者が見えないというか・・・。

こうやって世に出た本であっても、こんなものがあるんだなぁ・・・。

 

多くは語るまい。

もしこっち系で読むなら、濱口 桂一郎先生の一連の新書をおすすめしたい。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

 

人生を経営する

積読在庫消化。

 

ご存知「イノベーションのジレンマ」でお馴染み、クレイトン・クリステンセン先生による人生論の話。

どうもハーバードビジネススクールで毎年最後の講義でこういう話をするならわしだったそうだが、それがあまりに素晴らしいので、より深くして一冊の本になったらしい。

 

レビューも高評価だが、実際に良い本だと思う。

イノベーションと企業戦略の大家が、人生を乗り越えるにあたってどのように戦略論を用いるのか、という点が興味深い。

その背景には、世界最高のビジネススクールを出たにも関わらず私生活が破綻してしまう教え子や、ともすれば犯罪に手を染めてしまう教え子たちに心を痛めた、という動機もあるらしい。

 

確かにそれは問題だ…。

近い人は身近に居なくもないけど…。

 

戦略論を人生に応用すると、なるほどこうなるのか、確かにね、という感心はするけれども、実はそれは最高に凡庸な人生だったりもする。

家族や友人を大切にしつつ社会に貢献し、浮ついた価値観に流されない。

 

後半、こういった論説の背景には先生の敬虔な信仰が存在することがわかるのだけれど、その敬虔さもまた、こちらの背筋が伸びるほどのものだったりする。

うん、立派な先生だったんだなぁ。

 

俺も頑張ろ、と素直に思うのでした。

良い本なので娘にも読ませたい。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

言うは易し

積読在庫消化。

 

グラフィックレコーディングの本を読むのは2冊目。

できたらいいなという思いがあって、セールのタイミングか何かで買ったのだと思う。

 

一冊読んでも二冊読んでも、理解は特に変わらない。

要するに実践するだけなんだけれど。

 

絵を描くことに対する抵抗感というよりは、スタイルと習慣を変えるのが大変なんだろうなと思う。

ひたすら文字を書き続けていたところに、絵を中心とした記録にするというのだから、左脳から右脳へ切り替えるようなものだろう。

 

これはもう利き手じゃない手で字を書いたり箸を使ったりするより難易度が高いと思う。

その難易度を乗り越えるだけの価値があるかなぁ…どうなんだろう?

 

悩みは深いのでした。

まぁ、ご参考ということで。

人に歴史あり

ブラジリアン柔術の先生の自伝を拝読。

 

表紙の写真もいい感じですな。

先生が何年も書いてきたブログを編集したモノなので、もともと統一感はないはずなんだけれど、まとまった自伝に読めるのは編集の力か書き手の力か。

 

特別だけれど特別じゃない。

凄いけれど凄くない。

 

第一印象というか、読後感でパッと思いついたのはそんな感じ。

知っている人の自伝というのは、こういうモノなんだろうか。

 

曰く、強いというのと、上手いというのと、試合で勝つというのは全部違うそうだ。

おぉ、なんかそんな気もするし、よくわからない気もする。

 

レベルが低い感想ばかり書いているけれど、やっぱり小生のレベルがまだまだ低いということなんだろうな、それは。

ふと小生自身を振り返ってみると、上手い→強い→試合で勝つ、という優先順位で練習に取り組んでいる気がする。

 

自分らしいといえば自分らしいけれど、世界大会で優勝する人はやっぱり違う。

七帝柔道の在りし日のエピソードも窺えたりするので、マニアな方は是非一読を。

 

まぁ、ご参考ということで。

 

テクニックを積み上げる

格闘技研究。

 

グラップリングというのは道着を着ずに行うブラジリアン柔術みたいなモノで・・・、っていうと怒る関係者もいると思います。

独立した競技として成立しているモノなので。

 

そっち方面もやってみたいなぁと、何か教則がないか、というわけで古い本に辿り着く。

読んでみた感想はまぁ、ブラジリアン柔術のテクニックとほぼ共通だったなと。

 

いまだったら動画教材なんだろうけど、十数年前の本なので、まぁ豊富な写真を参考に練習しなさいということなんだろう。

それなりに練習を継続してきているので、読めば何をやっているかはわかるけれど、練習していなかったら理解できたのかなぁ。

 

そんなことを色々考えたりするけれど、強くなるのに近道はないんだね。

テクニックをしっかり積み上げる。

 

積み上げたテクニックを元に、判断力を磨く。

判断を実行に移せるフィジカルを維持・向上させる。

 

それ以上でもそれ以下でもなんだろうな。

まぁ、ご参考ということで。

 

真っ当に商売をする

積読在庫消化。

 

昨今の韓流コンテンツの躍進の背景を分析した本。

個人的にはあまり縁がないジャンルなので、「へー、そうなんだー」という印象。

 

Netflixとかアカデミー賞受賞のコンテンツについては聞いたことがあるけれども。

読んだ印象としては、真剣に世界で売れるコンテンツを真っ当に作り込み、頑張って販売をする、という風にしか、良くも悪くも受け止められない。

 

そりゃ水モノではあるけれど、真っ当に商売をすればそれだけ当たる確率は上げられるわけで、それをちゃんとやってきたから今があるわけです。

どうもブームに乗っかろうとする人たちは、その辺の真摯さが感じられないんだけれども。

 

昨今の韓流については、真面目に作り込んで世界的にヒットしているわけだから、そりゃ良かったんじゃないですかという印象。

浮き沈みが激しいし、新しいモノを常に求める業界だから、日本も今からちゃんとやれば、十分リターンを得られると思うけどね。

 

まぁ、ご参考ということで。

見えるか、見えないか

娘が学校のイベントで、劇団四季の公演「美女と野獣」を観てきた。

さぞかし感動したのだろうと思いきや、ウチの娘的にはイマイチだったらしい。

 

席がよくなかったというのもあるのだが、感動して泣いた同級生も居たそうだから、娘の感性による。

曰く、すごいセット、すごい演出を観るんだったら、アニメ版か実写版の映画でいいじゃないか、と。

 

いや生歌は素晴らしいんだけども、と。

娘としては先月観た能楽(演目は「葵上」)の方が、よほど想像力を刺激される、ということだったらしい。

 

「お前は小林秀雄か!」と、あってるかあってないかわからないツッコミを心で呟くも、いつのまにか完全に日本人の感性になっとるなぁと感心したのであった。

能楽の舞台というのは美しいのだが、何もない。

 

どんな演目でも、背景は松の絵(国立能楽堂)。

そこで展開される物語り、それも古語で話され、完全についていけているとは言い難い中で、自分の頭の中で情景を描いていく。

 

そりゃ高度な芸術ですよ。

それが楽しめるというのは素晴らしいことだと、親ながら思うのだが、友達と話す時は気をつけろよ、娘。

 

そしてそのまま突っ走れ。

まぁ、ご参考ということで。