初任者の日々の積み重ね

『学校を創りたい』という野望を持ったペーペー教師です。2年で修了するはずが、闇の1年を経て、3年で大学院を修了し、現在は大阪の公立中学校で中学1年生の担任と理科の先生とサッカー部の顧問をしている26歳です。

2018年公式戦初戦

今週のテーマは先週同様

「チャレンジ&カバー」「止める」

相手は10月にぼろ負けして、その後子供達がへらへら笑っているのを見て、私が1ヶ月練習試合も組まず、練習にも行かなくなった相手。一週間しっかり準備して挑もうと思っていたが、インフルエンザで7人も欠席して、準備は十分とは言えない状態。

ただ、この一週間で子どもたちが大きく成長した。

いつも早く来て準備している子がいないことで、3回連続で練習が時間通りに始めることができずに怒られ、今まで「誰かがしてくれるだろう」と思っていた子たちにも、自分がやらないとという気持ちが出てきた。その証拠に、自分のやりたいプレーを相手に言葉で伝え、表現できるようになってきた。金曜日の3対3のチャレンジ&カバーの練習では、休んでいた主力の3人が休まず来ていた3人にボッコボコにされて、勝った3人はしてやったり、負けた3人は苦笑い。中学生は気持ちの持ちよう、自分はできると思うだけでこんなにも変わるのかと本当にびっくりした。思えば4月から私は怒ってばかりで、ミスを恐れずにチャレンジできる環境を与えてやれてなかったなと後悔した。「もっと自由にやらせていい、ただミスした時はそのミスに気づかせて次どうするかを考えさせるためのコーチングをする」ということがめちゃくちゃ大事だと感じた。

そして今日の試合は膝の怪我で手術をして、4月からずっとサッカーができていなかった2年生がラスト10分で試合に出た。私自身が膝の怪我で大学2年のときに2年ぶりに試合に出たときと似たような感情が込み上げて来た。

結果は0ー3で負けたが、試合後の子どもたちは「できた、やれた」という満足感にも似た晴れやかな表情だった。もちろん結果は完敗だし、満足したらあかん。ただ、一週間テーマにしてやってきたことを試合でできたことで守れたシーンもあった、最後まで勝ちにこだわって戦えたという事実が自信になっているのだろうと感じた。

来週は市で1番強い相手。前回戦った時は、10点ぐらい取られた相手。この一週間、今日得た自信と悔しさを糧にしんどい練習に取り組めるか、どれだけ組織的な守備をできるようになるかで結果は変わってくる。やっともう少しで同じ土俵で戦えるところまでくる。

まだまだ君たちは強くなれる、上手くなれる、大人になれる。

語り後の最初の授業

金曜日

語りの後の1回目の授業。このクラス(1組)は最も『学び合い』に不安を抱いているクラス。先生にしっかり教えてほしい、先生の板書で答えを教えてくれる授業がほしいという要求があったクラス。授業中、生徒の許可をもらい、動画を撮ることにした。

1組で注意して見ていた子は、特別な支援を必要とする生徒A君。知的な障害がある以上に、対人関係を上手く構築することができず、自分から動き出すことができない子だった。

結果は全員達成できなかったが、今までになく活発に、主体的・対話的で深い学びを生徒たちはしていた。

かなり深いところまで納得するまで頑張って人に聞いている子もいた。

1番嬉しかったのは、A君が嬉しそうに「先生、初めて3人のサインもらえた」と言いに来たこと。この日は積極的に友達に質面しに行き、私にも「これで合ってる?」と聞きに来るぐらい活発だった。放課後動画を見返していると、その理由がわかった。A君の隣の席で、いつもできているか気にかけてくれていたM君が、「先生昨日コミュニケーションの話してたやろ?だから俺ばっかりに聞くんじゃなくて、他の人にも、これどういうこと?教えて?って聞いてみなあかんで」と伝えていた。M君は決して勉強が得意ではないが、授業はいつも一生懸命頑張っている子だ。昨日の語りは少なくとも数人の心には届いたのかなとホッとした。

 

もう1クラス、語りの後の1回目の授業があった。このクラス(4組)は学力が1番低く、定期テストでも他クラスと10点程差が出る。ただクラスの人間関係はとてもいいクラスだ。このクラスからも『学び合い』では理科がわからないという意見が多くでていた。4組で注意して見ていた子は2人。1人は特別な支援を必要とする子で、『学び合い』をしても1・2学期は寝ることが多く、私からもクラスメイトからも見捨てられていたB君。もう1人は3学期からの転校生Cさん。『学び合い』開始5分、Cさんのペンが止まった。どうしたんやろうと見に行くと、もう終わっていた。「答え確認に行っていいよ」とだけ声をかけ、4組の会長のDさんに、「Cさんもう終わってたで、教えてもらって来たら?」と言うと「えぇ!?」とすぐに動いてくれ、Cさんの説明を聞き、サインをしてあげていた。その後もCさんのところには交代交代で教えてほしい子が近づきたくさん対話していた。ただ最初にマグネットを動かす(全部理解できたら黒板のネームプレートを四角の中に移動させる)のには抵抗があったようで、クラスで最も理科ができるEさんに「Cさんもうできてるから、できたら一緒に動かしに行こうって声かけたって」と伝えるとニコニコ顔で「任せて!」という表情。とてもスムーズにクラスの中に入っていけている姿がとても微笑ましかった。やはり普段の会話よりも、授業の内容がわからないから教えての方が声をかけることのハードルは下がるみたいだ。

もう1人、B君。この日も頑張って起きていたが、わからないからと言って寝ていた。でも前までと違うのは、皆が見捨ててないこと。「Bくん、俺もうちょっとで終わるからちょっと待ってて」と声をかけて最後の最後まで一生懸命教えているFくん。F君も特別な支援を必要とする子だが、本当によく頑張っていた。

 

2学期は私自身が自分の課題に自信がなく、生徒の悪い行動にばかり目が行っていた。生徒の良いところを探そうとするとこんなにもワクワクしながら授業を見ることができるのかと思い、授業中ずっとニヤニヤしていたら、「先生なんでにやついてんの?」と言われた。「皆が一生懸命頑張ってるのが嬉しいからだよ」とは恥ずかしくて言えなかった。

 

3学期最初の授業「語りの内容」

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2学期末懇談、他クラスで理科の授業のやり方がわかりにくいという意見がたくさんあった。最初はその内容を聞くのが怖かったけど、冬休みの間ずっと悩んで考えて、最初の授業は1コマ使って謝罪と今度の進め方を伝えよう。仕切り直しをしようと思い、他クラスの先生にどんな内容だったのか聞いて、対応を考えた。

以下は今日の授業で生徒に話した内容で、両親が不安や不満を持っている子は親にみせてくださいと印刷して渡したプリントの内容です。

この語りが良かったのかどうかはわからないけれど、僕自身が再スタートするきっかけになったというだけでかなり大きい意味があるように感じている。

こどもたちも今日の2回目の授業では全員達成はできなかったけれど、なぜ全員達成できなかったのか考えている子もいたので次の授業でどう変わるかみたいと思う。

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2018年初日練習

今日は午前中勉強会、『学び合い』を異学年で簡単にできるということで早速お試し実践。「各々冬休みの宿題に取り組みながら困っている人が積極的に教えてあげてほしい、わからん人は今のうちに積極的に聞きに行くように」とだけ指示してあとは40分間自由に『学び合い』をした。私は教室の1番後ろで授業プリントの添削。40分✖️2回の中起きたことの一つを紹介。1年生が2年生の英語を教えていた。ただやはりこれが恥ずかしいことだという認識がまだ強い。1人が「皆見て!おもしろい光景!」と冷やかしたことでその光景は途中で終わってしまった。本当はその時間の最後に伝えないといけなかったけどできなかったので明後日の第2回勉強会の初めに以下のことを伝えようと思う。

「この前の勉強会の時に、二年生が一年生に英語を教えてもらっていた。でも皆がそれを冷やかしたから学び合いは終わってしまった。きっと皆は年下に何かを教えてもらうことは恥ずかしいことだと思っているよね。それは本当に恥ずかしいんかな。例えば君たちが大人になり、今のInstagramみたいな流行りの新しいSNSが出てきたとしよう。そのSNSは世界中の人と英語を使わずに日本語で会話ができるとする。君たちはこのSNSを使って海外の人に自分の開発した商品を紹介したい。もし会社の後輩でこのSNSを既に使って商品の紹介をしている人がいたら、その人に使い方を聞くのと、ネットで自分で使い方を調べて始めるのではどちらが会社にとって、自分にとって特だろうか。わからないことをわからないままにすることは自分にとって1番損だ。自分1人でネットや本を調べて学ぶのも時間が損だ。すぐそこにわかっている人がいるのであれば、それが男だろうが女だろうが、年上だろうが年下だろうが、「教えて」と言って教えてもらったほうが絶対自分にとって特だよね。できないことわからないことは恥ずかしいことではない。わからないままにしておくことが恥ずかしいことだ。それはしっかり頭に入れといて下さい」

 

午後からは風間八宏さんのDVD「止める」を見て、細かく意識してボールを止める練習。「一回一回のプレーをなんでミスしたのかどうしたらいいか振り返りながらやりなさい」と指示して単純な対面パスを行った。まだ始めたばかりでミスが多いが、私自身が感覚を掴めてきたので彼らも続けたらわかってくるだろう。

そのあとは2対2。チャレンジ&カバーの練習。伝えたことは次の4点

「チャレンジは自分の思っている距離の一歩前まで詰める」

「カバーはチャレンジした選手が抜かれたらカバーできる位置で、且つ自分のマークに パスがきたらチャレンジできる位置」

「敵が後ろを向いたら厳しく寄せる。カバーの選手はインターセプトを狙う」

「まずは自分のやりたいプレーを味方に言葉で伝えなさい。攻撃でも守備でも、それができないとサッカーはできない。」

 

子どもたちのサッカーしている時の目が本当に変わってきている。

1番は勝ち負けに拘れるようになった。最後までボールを追い、スライディングする子もでてきた。

あの子達はきっともっと強くなるよ。楽しみです。

初蹴り

今日は今年最初の部活。

人工芝のフットサルコートでミニゲーム大会。

子供たちは駅からグランドまでの道のりで迷子になり、1時間ほど歩き回ってようやくグランドに到着しました。

私は先に着いていたので電話で道案内をして待っていたのですが、ついてすぐの副キャプテンの一言目が「先生、遅れてすみませんでした」。文句を言っている子も一人もいませんでした。

「あぁ、そういう言葉を言える子もでてきたんだな。全然すみませんじゃないし、逆に先生がお疲れさんって言葉をかけてやりたい。でもその一言はすごく大事だよ」と心で思っていました、伝えた方がよかったかな…

すぐに練習を開始して、まずは単純な対面でのインサイドパス。

風間さんの本とDVDで言っていたことを伝えながら「面ではなく、点で止める」「次のプレーにすぐに移れないトラップは全てトラップミス」ということを重点的に伝えました。もっともっと一つ一つの質にこだわってプレーできるように毎日意識してやっていこう。

その後は3チームに分かれてのリーグ戦。

「1巡目はエキシビションマッチやで~、2巡目から本番やで~優勝したら豪華賞品、負けたら外周やで~」

ということでスタート。

少し前までは勝ち負けにこだわれない子たちだったが、もう違います。試合が始まると目の色が変わります。指示の声はなぜか今日が1番でます。やっぱり自由に楽しみながらサッカーをやることが1番なんかなと思いました。

あるチームは1巡目で負けてしまって雰囲気最悪。2年生の2人が喧嘩を始める一歩手前でした。そんな中、一年生が「怒った言い方じゃなくてちゃんと作戦会議しよう」と一言。私は「おーお前めっちゃええこと言うやん。ええこと言ってるけどその寝癖で言われてもなー」とちゃちゃをいれながら見守っていたのですが、結局どのチームよりも長く話し合い、作戦会議をしていました。

2巡目の結果は全チーム1勝1敗。

結果、全チーム外周。私も外周。

5キロの道のりを自由なペースで走りました。

今日改めて思ったことは、「指導者が気持ちの面で一歩引いていたら、良いプレーをみつけやすくなり、子どもたちをほめやすくなる」ということ。

やっぱり子どもたちが自主的に頑張っている姿はほほえましいし、キラキラして見えます。f:id:dios-del-futbol-06131011:20180104221909j:plain

 

良い気分で解散して子どもたちはまた電車で帰ったのですが、やっぱり彼らは

これでは終わりません。代表の子から電話がきて、「最寄り駅まで着いたんですが、2人とはぐれました。」とのこと。結局2人は遅れてきたのですが、皆で移動している意味、集団行動のルールを明日再確認しないといけないなと思った、そんな部活でした。

 

ぶろぐ始めました

あけましておめでとうございます。

そこらへんにいる中学校の初任ペーペー教員です。

野心はあります。

「学校をつくること」

そのためにまず、校長先生になる。

そのためにまず、自分の教育観と教育方針を導き出すこと。

そのためにまず、いろんな教育論を学ぶこと。

そのためにまず、今自分が良いと思う教育論である、西川純先生の『学び合い』と畑喜美夫先生の「ボトルアップ理論」を学び、取り入れ、自分のモノにすること。

そのためにまず、たくさんの本を読み、授業では『学び合い』、部活動では「ボトムアップ理論」をまずは自分の色を出さずに実践してみようと思う。

このブログの目的は、

①知識の蓄積

 読んだ本、聞いた話を忘れないために書き留めておく。

②アウトプット

 読む、聞くだけでなく、少しだけでもいいから自分の言葉にできるようにする。

③日々の振り返り

 授業の振り返り、部活動の振り返りを続ける。