growth

Green Obsession : Trees towards cities, human towards forests

Stefano Boeri Archtetti 他 著/ACTAR 出版

 

何年か前のこと

庭のデザインをしていたとき

樹木・植物と向き合う難しさを痛感する

 

その難しさというのは

自然有機物ゆえの成長であり

時間の経過を伴いながら

枝葉の数も長さも

花も実も

思っていた様にならない

全く以って

 

非論理的であるから

視点を変えれば

これが庭のデザインの面白さになるのだろう

 

こうなって欲しいなぁ・・・

こうなると思うよ・・・

そんなボンヤリした思考枠

完璧がある様な

ない様な

 

庭園の施しが入れば

成りは良いかもしれないけれど

木々の自由が削がれる様で

シラけてしまう

 

整った精度を求める現場に長く居ると

着地の観点を変えるのにとても時間が掛かった

 

まぁ・・・イイ感じじゃない?という

ポジティブな明るい緑のモヤモヤ。

 

ここ何年か

関心を向けているイタリア人建築家

ステファノ・ボエリ

 

植物と建物の共生

森と都市との融合

コンセプトと建設経過

竣工以降にも興味深く太いストーリーを備えて

持続可能をカタチにする

そのアプローチと体現化が面白い

 

木々や植物にも個性があって

成長しながら

建物の個性も成長する

むしろ植物が建物を育んでいく変様する建築

 

どうだ? カッコイイだろ?

新しいだろ? 都会的だろ?

それが聞こえてこない

 

日本の建築の向かう先

まだそっちに行くの? というガッカリ感。

 

 

creative

天才たちの頭の中 世界を面白くする107のヒント trailer:Youtube

www.youtube.com

終わった案件と

まもなく動き出す案件

いま その谷の位置

 

amazon のウォッチリストに積んでおいた映画を

ガブ飲みしている連日連夜

 

僕もクリエイティブの現場に身を置く上で

Why are you creative? と問いて歩くこの映画は

とても興味深く

 

職種も扱っている媒体も違えば

生活している国や

自分の生い立ち環境によって

創造性に対する思考は十人十色であって当然だろうけど

 

激しく活動する人も

静かに語る人も

内心にあるそれぞれの情熱温度の高さが見えてくる

 

おもしろい。

 

さて

自分にこれを問うと

 

好奇心と探究心の活性に

他にはない楽しみを覚えている

想像力の中を泳ぐのが面白いから

・・・かな

 

冒頭に登場するポール・アーデン氏

別の著書で曰く

 

クリエイティブになるために

クリエイティブである必要はない 

 

・・・と。

 

好きじゃなきゃやらないだろうし

続いてもいかないだろうし

 

いろいろ作っていこうじゃないか

これからも。

 

端 的

サッポロビール広告「男は黙ってサッポロビール」:1970

 

友人からの紹介は

昭和と令和をタイムマシンで行き来するドラマ

 

自分の幼少期と現代の間にある

技術進化や道徳感覚の変化遍歴を感じつつ

 

記憶という

感情のフィルターを介して

むかしは良かった とか

こっちの方が良い だとか

そこは比較できるものでもなく

 

ただ

何につけて答えや説明を急いで求めて

わかりやすさや

端的に与えられることに慣れてしまったこの時代を

 

少し残念に思う。

 

想像や連想をする楽しさ

自分なりの観点で膨らむ解釈

イメージを交換し合うコミュニケーションが

そこに生まれるのに

 

わかりやすさを重ねるほどに

増える情報表記量と

減衰するイマジネーション

 

不便・不親切という不穏な妄想の枠は

考えない緩さによって作られてしまう。

 

いま

販売促進のデザインを進めている中で

しっかりとした解説で

ちゃんとお客様に伝わる様にして欲しい と指示が出ていつつ

言葉を最小限にしてみる

 

結果

それを一口食べたお客様の笑顔が満面だった

前情報がない時の

喜びや驚きが跳ね上がる高さは

 

とてもとても大きくなる

そんな一例。